大日光・エンジニアリンググループ(大日光・エンジニアリング及び大日光・エンジニアリングの関係会社)は、大日光・エンジニアリングと大日光・エンジニアリング直接所有の国内子会社2社、大日光・エンジニアリングが60%、国内子会社が40%所有する国内子会社1社、大日光・エンジニアリングが60%所有する国内子会社1社また当該子会社が100%所有する海外孫会社1社、大日光・エンジニアリング直接所有の海外子会社3社(香港、中国無錫市、タイ王国チョンブリ県)、大日光・エンジニアリングが58%所有する海外子会社1社(中国無錫市)また当該子会社が100%所有する海外孫会社1社(中国無錫市)、タイ子会社が60%、国内子会社が40%所有する海外孫会社1社(ベトナム国ハノイ市)、大日光・エンジニアリングが50%所有する海外持分法適用関連会社1社(タイ王国チョンブリ県)により構成されており、大日光・エンジニアリングと海外子会社は電子機器メーカーを主要顧客として、車載機器、医療機器、産業機器、オフィス機器、社会生活機器、その他機器のカテゴリーに使用するプリント配線基板への電子部品実装と、実装したプリント配線基板も含めた機構組立の受託加工事業を主な事業としており、国内子会社は人材派遣業及び業務請負業、事務機器等販売業、プリント基板製造業、部品加工業を事業としております。
大日光・エンジニアリンググループの事業内容及び大日光・エンジニアリングと海外子会社・国内子会社の上記事業に係る位置付けは以下のとおりであります。
電子部品の受託加工事業のうち、中核となる電子部品実装部門は、電子回路が描かれている「プリント基板」への電子部品実装(ロボット及び人間による手作業)を行うものであり、機構組立(筐体組立)部門は最終製品・電子モジュールを組立・製造しております。
大日光・エンジニアリングの海外子会社であるTROIS ELECTRONICS(WUXI)CO.,LTD.及び無錫栄志電子有限公司は、車載機器を中心とした電子部品実装を行っております。同じく海外子会社であるTROIS(THAILAND)CO.,LTD.は、海外持分法適用関連会社1社(タイ王国チョンブリ県)を委託生産工場として使用し、車載機器及び社会生活用機器を中心に電子部品実装を行っております。またTROIS VIETNAM CO.,LTD.は、2019年12月に締結した戦略的パートナー契約に基づきManutronics Vietnam JSC.,社を委託生産工場として使用し、車載機器を中心とした電子部品実装を2022年4月より開始しております。また、海外子会社である TROIS ENGINEERING PRETEC HONG KONG LTD. は、大日光・エンジニアリンググループ会社ならびに顧客へ電子部品の販売を行う拠点となります。さらに、国内子会社である栃木電子工業株式会社は、遊技機向け、車載機器向けを中心としたプリント基板製造を行っております。また株式会社NCネットワークファクトリーは車載向けを中心とする部品加工事業をおこなっております。
大日光・エンジニアリング製品を使用した最終製品は、自動車、医療機器、産業機器、光学機器、社会生活機器、オフィス機器等に使用されており、大日光・エンジニアリングはこれら最終製品の基幹となる電子モジュールを製造しております。また、携帯用POS端末等は、最終製品までの組立をセル生産方式によって製造しております。
創業以来蓄積した「ものづくり」のノウハウにより、大日光・エンジニアリンググループは電子部品の受託加工にとどまらず、顧客である完成品メーカー製品の設計段階における最適回路設計の提言から、量産メリットのある部品調達、試作品製造などの製品化前の工程での関与に加え、従来業務である電子部品実装及び機構組立のあとの製品物流までを一貫して提供することが可能であり、電子機器を使用する幅広い製品分野においての受託加工業務を展開し、新規顧客開拓に努めております。
なお、大日光・エンジニアリンググループでは電子部品実装部門において、小ロットの高付加価値製品は国内、大ロットの量産品は海外子会社が生産するという分業体制を採用し、受託する製品及び顧客に応じて最適な生産体制をとっております。
以上を事業の系統図によって示すと次のとおりであります。
事業系統図
大日光・エンジニアリンググループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大日光・エンジニアリンググループが判断したものであります。
(1)経営方針
大日光・エンジニアリンググループでは、2020年度におけるマネジメント体制の刷新を機に「DNE WAY 長期経営計画2030」を策定し、「すべてのステークホルダーから信頼され、期待され、愛される企業集団を目指し、技術とアイデアで社会に貢献する」という企業理念の実現に向け、新たな一歩をスタートしました。
この「DNE WAY 長期経営計画2030」に基づく、次の3ヵ年に向けた「中期経営計画 Phase2(2024-2026)」を策定いたしました。本計画においては、資本コストを意識した「収益性の向上」と「投下資本効率の改善」に資する施策を展開してまいります。加えて、ESG・人的資本・IR手法の多様化等、サステナビリティ経営を推進し、中長期的な企業価値向上に取り組んでまいります。
(2)経営環境
大日光・エンジニアリンググループの主たる事業は、車載機器、医療機器、産業機器(半導体製造装置)、オフィス機器、社会生活機器、その他機器に使用するプリント配線基板への電子部品実装部門と、実装したプリント配線基板も含めた機構組立部門(最終製品に組み込まれるユニット)を有するEMS(エレクトロニクス・マニュファクチャリング・サービス)であり、EMS業界は次々に新しい電子機器が誕生し続けていること、また、大手セットメーカーにおける開発設計部門への特化傾向等により需要は年々増加しており、市場規模は今後も拡大が見込まれております。
一方、経営環境は、中国の景気停滞が長期化する兆しであること、ウクライナ・パレスチナ情勢等の地政学リスクが長期化していることに伴いあらゆるコストが増加していること等、世界経済全体の不確実性は引き続き高い状況が見込まれます。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
(前期の振り返り)
「DNE WAY 長期経営計画2030」に基づく「中期経営計画Phase1(2021-2023)」の最終年として①経営基盤の強化、②経営基盤の拡充、③人材育成に対する取組強化を優先的に対処すべき課題として取り組んでまいりました。
①経営基盤の強化
・2022年11月に子会社化した中国・無錫栄志電子と無錫子会社との連携・協業体制を継続
・社内横断的組織による在庫削減プロジェクト展開(2023年1月)
・大日光グループ「カーボンニュートラル宣言」を公表(2023年3月)
<2023年実績と目標> (t-CO2/年)
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2021年 |
2023年(実績) |
2030年(目標) |
2040年(目標) |
2045年(目標) |
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20,152.0 |
16,101.2 |
12,534.5 |
4,070.7 |
0.0 |
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基準年 |
20.1% |
37.8% |
79.8% |
100.0% |
・2022年4月に生産を終了した中国・深圳子会社の譲渡手続き完了(2023年9月)
・外部コンサルタントを交えた生産改善活動(継続実施)
②経営基盤の拡充
・医療系製品組み立ての新たな拠点として那須工場を新設(2023年1月)
・クリーンエネルギー利用促進に繋がる蓄電技術の向上を図るため「佐茂股份有限公司(台湾、高雄市)」と包括的業務提携を締結(2023年8月)
・中国内需等の受注拡大に向け中国子会社にて中国系・欧米系車載メーカーからの受注を拡大(通期)
・地域振興型ビジネスとして自社所有地および耕作放棄地を有効活用したアグリ事業に参入
③人材育成に対する取組強化
・現場力向上、カイゼン分野を網羅した人材育成コンテンツ(eラーニング)導入(2023年7月試行開始)
・人事マネジメント再構築に向けタレントマネジメントシステム導入(2023年10月試行開始)
(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)
新たな「中期経営計画Phase2(2024-2026)」においては、ROICに着目したKPIを設定するとともに責任部署の明確化と目標のブレイクダウンを実施、中期経営計画の諸施策を着実に実行することにより経営目標の実現を目指してまいります。加えて、ESG・人的資本・IR手法の多様化等、サステナビリティ経営を推進し中長期的な企業価値向上に取り組んでまいります。
①事業戦略
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基本方針 |
◆既存領域の収益性改善 ◆外部リスクに強いセグメントポートフォリオの構築(事業領域多層化) ◆開発・設計力強化による高付加価値案件の獲得 |
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主な施策 |
◆客先別・受注案件毎の採算モニタリング ◆「東南アジア」ならびに「医療分野」「半導体分野」の売上比率を拡大 ◆「航空宇宙関連」への更なる挑戦 ◆「バッテリ・バッテリ周辺機器」受注拡大 |
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主なKPI |
<2026年目標> ◇東南アジア売上比率の拡大 <売上比率:20%> ◇医療分野の新規顧客開拓・売上拡大 <売上比率:20%> ◇半導体分野(産業機器)の新規顧客開拓・売上拡大 <売上比率:20%> ◇非日系売上比率(海外拠点)の拡大 <売上比率:21.5%> ◇航空宇宙・バッテリー等、開発設計案件売上高の拡大 <売上高:20億円> |
②財務戦略
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基本方針 |
◆資本コストを意識した財務戦略 ◆投下資本利益率(ROIC)向上 |
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主な施策 |
◆在庫・有利子負債の圧縮(BSの改善) ◆為替エクスポージャーの最適化 |
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主なKPI |
<2026年目標> ◇棚卸資産回転期間 <1.9ヵ月> ◇ROIC <4.5%> |
③経営基盤の強化
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基本方針 |
◆人事マネジメント再構築と人材育成 ◆DX推進による生産性向上と管理業務の効率改善 ◆サステナビリティの推進 |
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主な施策 |
◆新たな研修プログラムの構築と人材ポートフォリオの有効活用に向けた取組み ◆新基幹システムの導入 ◆ESG推進 |
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主なKPI |
◇「タレントマネジメントシステム(本格展開)」と「新たな社内研修制度の構築」 <2024年度導入> ◇連結決算システムの導入<2025年度導入> ◇新基幹システムの導入 <2026年度導入> |
④ESG/SDGsへの取組み
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基本方針 |
主な施策 |
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E 環境 |
◆地域環境の維持 ◆持続可能な社会に貢献できる製品の提供 |
◇「カーボンニュートラル宣言(2023年3月)」に基づく温室効果ガス排出量(Scope1.2)の削減 ◇「リチウムバッテリのリユース事業」ならびに「自然エネルギー活用製品」への取組強化 |
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S 社会 |
◆地域経済への貢献 ◆食品ロス削減 ◆多様性の裾野拡大 |
◇アグリ事業参入による地域貢献と効率的な農業の実現 ◇「廃棄農産品の福祉施設・子ども食堂への提供」を継続 ◇管理職・管理職予備軍への女性登用/障がい者雇用 ◇海外拠点におけるマネジメント層へのローカル人材の登用 ◇ノー残業デーの浸透/有給・育休(全体・男性)取得率向上 |
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G ガバナンス |
◆コーポレートガバナンス ◆リスクマネジメント・ コンプライアンスの推進 |
◇ガバナンス・コンプライアンスの更なる強化 ◇IR活動(投資家向け決算説明会等)の多様化 |
⑤人的資本への取組
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人材の 確保・育成 |
◆階層別、リーダー・プロフェッショナル人材育成に向けた研修プログラムの再構築 ◆社内プロジェクト活用により「自らが考える力」「やる気」意識を醸成 ◆評価制度高度化に向けた考課者研修 |
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人材の 最適配置 |
◆キャリアパスを考慮した人材の最適配置 ◆ベテラン人材を活用できる人事制度導入 ◆タレントマネジメントシステム本格運用による個人別キャリア・スキルの見える化 |
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働き方改革・健康経営 |
◆ノー残業デー浸透率の向上 ◆有給・育休(全体・男性)取得率向上 |
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ダイバーシティー |
◆管理職・管理職予備軍へ女性登用 ◆マネジメント層へローカル人材登用(海外) ◆障がい者雇用の積極展開 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大日光・エンジニアリンググループが判断したものです。
(1)電子部品供給網の影響
EMS事業における電子部品の購買・在庫管理は最重要課題の一つであります。半導体や樹脂材料等の供給不足や納期遅延等は概ね解消した一方、一部電子部品において納期が遅延する事態が継続しております。最も基本的な顧客要求であるQCD(品質、コスト、納期)に対応するため、一定の部品在庫を持たざるを得ない状況となり、財政状況や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後も電子部品メーカーからの納期遅延が続いた場合、大日光・エンジニアリンググループの生産に影響が及ぶ可能性もあります。
(2)特定販売先への高い売上依存度
大日光・エンジニアリンググループは、設立当初よりキヤノングループを主要販売先として業容を拡大してきた結果、大日光・エンジニアリンググループ全体のキヤノングループへの売上依存度は低下傾向にあるものの(2022年度 36%/2023年度 29%)依然高くなっております。このため、キヤノングループの製造計画の縮小・延期・中止、最終製品の販売状況によっては、大日光・エンジニアリンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、大日光・エンジニアリンググループは経営の安定化を図るため、キヤノングループへの売上規模を維持拡大しつつも、新規取引先への販路拡大にも注力しており、その結果としてキヤノングループへの売上依存度を相対的に低下させる考えであります。
(3)海外での事業展開
大日光・エンジニアリンググループでは、主要販売先による生産拠点の海外移転や海外における需要拡大などに対応するため、国内のほか中国等アジア地域に事業拠点を有しており、このため、中国等アジア地域の政治・経済情勢、法規制、税制等が変化した場合、現地での紛争、災害、感染症等が発生した場合、大日光・エンジニアリンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、大日光・エンジニアリンググループは為替変動リスクを回避するため、社内規程に基づいて為替予約を行っております。しかしながら為替変動を完全に回避することは出来ないため、急激な為替変動が発生した場合、大日光・エンジニアリンググループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)有利子負債依存度と財務体質
大日光・エンジニアリンググループは、設備資金及び運転資金を主に金融機関からの借入金によって調達しているため、連結ベースの有利子負債残高が連結総資産に占める比率である有利子負債依存度は、2022年12月期末で43.8%、2023年12月期末で43.6%と高く、大日光・エンジニアリンググループの業績は金利変動の影響を受けやすい状況にあります。
また、自己資本比率は2022年12月期末で17.7%、2023年12月期末で20.4%となっております。大日光・エンジニアリンググループは、内部留保に努め自己資本の積上げに注力いたしておりますが、各種原材料やエネルギー価格の高騰に伴う経費の増加や販売先の値下げ要請による収益力の低下等の要因によって期待した利益を得られない場合、財務体質の改善が遅れる可能性があります。
(5)製品の品質管理
大日光・エンジニアリンググループが生産する製品は、車載機器、医療機器、産業機器、オフィス機器、社会生活機器等の最終製品に組み込まれております。大日光・エンジニアリンググループでは、全生産拠点においてISO9001、ISO14001及びISO13485を取得するなど、国際的な品質管理体制を有しておりますが、予期せぬ事象により大日光・エンジニアリンググループ製品の不具合等に起因した最終製品の品質問題、リコール等が発生した場合、多額の費用負担や大日光・エンジニアリンググループの信用低下によって大日光・エンジニアリンググループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)コンプライアンスに関するリスク
大日光・エンジニアリンググループは、公正且つ高い倫理感をもって業務運営を行う大前提がコンプライアンスであるとの認識に立ち、コンプライアンス・リスク管理委員会が中心となり全てのステークホルダーから信頼されるコンプライアンス推進体制を構築するとともに、役員・社員への啓蒙活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めています。
しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避出来ない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、大日光・エンジニアリンググループの社会的信用や発生した損害に対する賠償金の支払等により、大日光・エンジニアリンググループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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