シライ電子工業(6658)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】シライ電子工業グループはシライ電子工業及び子会社8社、関連会社1社で構成され、主にプリント配線板事業及び検査機・ソリューション事業を営んでおります。事業内容及びシライ電子工業と関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメント及び品目との関連は次のとおりであります。セグメント区分主な事業内容会社名プリント配線板事業プリント配線板の設計・製造・販売シライ電子工業白井電子科技(香港)有限公司白井電子科技(珠海)有限公司白井電子商貿(上海)有限公司白井電子商貿(深セン)有限公司Shirai Electronics Trading(Thailand) Co.,Ltd.SHIRAI ELECTRONICS TRADING(INDIA) PVT. LTD.オーミハイテク株式会社科惠白井電路有限公司検査機・ソリューション事業プリント配線板外観検査装置及び各種ソリューションビジネス商品の開発・販売シライ電子工業その他運送業配送・運搬・掃除ロボットの販売シライ電子工業シライ物流サービス株式会社 ※Shirai Electronics Trading Mexico S.A. de C.V.は2025年7月で清算結了したため、当連結会計年度より連結範囲から除外しております。また、SHIRAI ELECTRONICS TRADING(INDIA) PVT. LTD.を2025年4月に設立しました。 (プリント配線板事業)シライ電子グループの祖業であり、リジッドプリント配線板の両面基板・多層基板を主力に、国内外で設計・試作・量産・実装までを一気通貫で供給できる体制を構築しております。単価・仕様・納期等の顧客要望に対して、国内外の自社工場又はOEM委託先工場の複数のサプライチェーンをもって提案が可能であり、自動車、家電、産業機器、社会インフラ等の幅広い分野に使用されております。また、シライ電子工業が多層基板の内層部分を製造し基板メーカに販売を行う事業も拡販が進んでおります。産業構造の変化により「高放熱」「大電流」「高信頼性」といったテーマが求められていることや、環境対応の要請が高まっていることから、下記のような高付加価値製品/工法にも注力しております。 環境対応型基板ソルダーレジスト(絶縁膜)被膜工程をインクジェット塗布技術を用いて製造した基板の開発を進めており、実用化により大幅な製造工程削減となるインク使用量/廃棄量及びエネルギー消費量の減少による環境負荷低減だけでなく、品質信頼性の向上、自動化/省人化などに貢献する更にシライ電子工業開発のLDX基板(シルクレス基板)技術と併用することで上記効果が格段に向上する金属ベース基板アルミベースや銅ベース材料を使用し、放熱性能に優れるLED照明、電源機器、パワー半導体用途など、高発熱デバイスの安定動作に貢献する厚銅基板大電流回路に適しており、放熱性と信頼性に優れる電源機器やインバータ回路などに使用されるIVH基板層間接続ビア(IVH)を活用した多層基板高密度配線、小型化、高機能化に対応し、産業機器や通信機器などの高性能品に採用される穴埋め基板(ビアフィル基板)導電性または樹脂によるビア埋め加工に対応高い表面平滑性を確保し、BGA・CSPなどの高密度実装やビアオンパッド構造に対応する銅ピン挿入基板銅ピンを基板内部に挿入することで、低抵抗接続と高い電流容量を実現放熱性能の向上にも寄与し、パワーモジュールや車載機器向けに適しているプレスフィットピン挿入基板専用ピンをスルーホールへ圧入することで電気接続を行うはんだレス工法高い接続信頼性、耐振動性、耐熱サイクル性を備え、自動車・産業機器分野の厳しい要求に対応可能 海外メーカーの製品品質向上や、日系顧客の販売指向の変化等に伴い競争環境は一層厳しさを増しております。また、高品質、高付加価値製品の供給体制に加えて、成長市場への進出やサプライチェーンの多様化も必要となっております。シライ電子工業グループは市場の拡大が期待されるASEAN・インドの開拓を目的として、タイ・バンコクに販売子会社を有しており現地OEM委託先のWELL TEK ELECTRONICS CO., LTD.と「製造技術力」と「販売ネットワーク」を相互活用する目的で業務提携契約を締結しております。また、2025年4月にはインドに販売子会社を設立し、顧客から要望の強い地産地消実現に向けて供給体制の構築を進めております。 シライグループが供給するプリント配線板の分野別 使用用途例カーエレクトロニクス関連電子応用関連ホームアプライアンス、家電、通信・事務機器関連自動車・衝突防止センサー・エンジン コントロール ユニット・空気圧センサー・メーターパネル ・電動コンプレッサー・LEDライト・コンバーター・インバーター 等 ・EV充電スタンド・太陽光パワコン・蓄電池システム・スマートメーター・LED照明・大型映像装置 等家電・通信機器・エアコン・給湯器・冷蔵庫・複合機 等 (検査機・ソリューション事業)プリント配線板製造の目視検査による負担を緩和する目的でプリント配線板外観検査機「VISPER」を自社開発し、1998年から外部への販売を行っております。様々な種類やサイズのプリント配線板を、高速かつ高精度で検査できる最終外観検査機として、リリースから約30年にわたり高い信頼性と実績を積み重ね、国内外のお客様より高い評価をいただいております。さらに、現行モデルから大幅な技術改良を施した新世代自動外観検査機「VIZERA」をラインナップしております。「VISPER」で培った検査性能を維持しながら、従来は機械検査が難しかった少量多品種の検査にも対応し、より柔軟で効率的な検査環境を提供できるモデルとなっております。主力である機種及びその特徴は次のとおりであります。VISPER710SLWZ標準密度・精度のプリント配線板用検査機(全自動両面同時検査タイプ)VISPER730STWZ大きなサイズのプリント配線板用検査機(全自動両面同時検査タイプ)VISPER810FCWZバキュームテーブルとゴミ取り機構を備えた、標準サイズ・ハイエンド基板向けプリント配線板用検査機(高分解能・全自動両面検査タイプ)VISPER310CLW-HS標準サイズ・ハイエンド基板向けプリント配線板用検査機(分解能5um・手動片面検査タイプ)VISPER360CLWZワークサイズや大きなサイズのプリント配線板用検査機(手動片面検査タイプ)VIZERAサイズや形状の異なる基板を自動搬送し、検査データを自動で切り替える機能を備えた、少量多品種基板向けのプリント配線板用検査機(全自動両面同時検査タイプ) また、プリント配線板メーカーの生産性向上につながる各種ソリューションビジネス商品の開発・販売をしております。 事業の系統図は、次のとおりであります。 ※1 連結対象会社※2 持分法適用会社※3 科惠白井(佛岡)電路有限公司は、科惠白井電路有限公司の100%製造子会社であります。なお、科惠白井(佛岡)電路有限公司がシライ電子工業の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすため、持分法による投資損益の計算には、科惠白井(佛岡)電路有限公司の損益を科惠白井電路有限公司の損益に含めております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてシライ電子工業グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針シライ電子工業グループは、「一人ひとりが志をもって努力することで自らを高め、その力を結集して、はるかな未来を拓き、社会とお客様に貢献し、会社の繁栄と個々の生活の向上を目指そう。」を経営理念とし、経営活動を進めております。この経営理念のもと「両面・多層プリント配線板」の設計・製造・販売を主力事業として国内外に営業・生産拠点を配置し、また関連する事業としてプリント配線板の外観検査機及び各種ソリューションビジネス商品の開発・販売活動を行うなど、自社の成長・発展だけでなく業界の発展やより広く社会に貢献するための諸施策を積極的に展開してまいりました。今後も、これらのビジネスモデルの有効活用と進化で、お客様へ独自性のある優れた製品とサービスの提供を行い、企業競争力の強化・収益性の改善を図るとともに、つねに経営の原点を「人」におき、社会から信頼されるバランスのとれた経営活動の実践と持続的な成長を目指し、取り組みを進めてまいります。 (2) 目標とする経営指標シライ電子工業は単年度の結果に一喜一憂することなく、中長期的な視点の経営意思決定が重要と考えております。中期的な経営戦略や経営目標等の詳細は、シライ電子工業ウェブサイトに掲載しております「中期経営計画策定に関するお知らせ」(2024年5月14日発表)及び、「中期経営計画 アクションプラン策定に関するお知らせ」(2024年11月15日発表)をご覧ください。なお中期経営計画最終年度(2027年3月度)の目標としている売上高330億円、営業利益26億円に対して、最新の業績予想は外部環境の変化等でこれを下回る見込みであります。中期目標との乖離を縮めるため、シライグループ一枚岩で様々な施策を実行してまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題日本経済は企業業績や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調が続いている一方で、米国の関税政策、エネルギー・原材料価格の高騰、海外情勢の不安定化など、先行きは依然として不透明な状況にあります。このような環境のもと、シライ電子工業グループは中長期的な企業価値の向上を目指し、経営陣の強いリーダーシップのもとで各部門の強みを活かしながら様々な課題に対応してまいります。組織を一枚岩にし、不確実性の高い経営環境への「対応力」を強化することにより、中長期的視点に基づく迅速な意思決定を実現し、持続可能な財務体質および競争力の維持・強化に努めてまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がシライ電子工業グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてシライ電子工業グループが判断したものであります。 (1) 主要顧客の業界動向等による影響についてシライ電子工業グループの供給するプリント配線板は、電気製品の中核機能を構成するひとつの部品であり、単体では機能いたしません。従いましてプリント配線板の販売動向は、顧客の最終製品の生産台数に強く影響されるものであります。シライ電子工業の主な顧客は、カーエレクトロニクス・ホームアプライアンス・電子応用機器・通信事務機器・アミューズメント等、広範囲にわたりますが、各顧客の戦略や景気後退等により顧客の最終製品の需要が変動した場合には、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の最終製品の市場価格下落に伴い、顧客からの値下げ要請や競合他社との価格競争に追い込まれることによって、シライ電子工業グループの売価に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 海外での事業展開による影響についてシライ電子工業グループは国内だけでなく、東アジアを中心に製造・販売拠点を置き事業活動を行っております。また中国等に生産拠点を置く外注先に、一部製品の製造委託を行っております。これらの海外への事業進出には、予想しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、人材の採用と確保の難しさ及び人件費の急激な高騰、為替レートの変動、テロ・戦争その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しており、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 技術革新に対する影響についてプリント配線板の既存製品の機能に対して、さらに先進的な製品が技術革新によって開発され、シライ電子工業グループがそれに対応できない場合、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品の欠陥に関する影響についてシライ電子工業グループのプリント配線板は、各セットメーカーにおいて最終製品に組み込まれております。万が一、大規模なリコールや、製造物責任賠償等が発生する事態に至った場合には、多額の負担を強いられる可能性があります。 (5) 生産能力による影響について 国内外の顧客からの急激な受注増加があった場合、委託外注先の加工価格が上昇したり委託外注先を十分に確保できなくなった場合には、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 原材料の値上がり等の影響についてプリント配線板の主たる原材料である銅張積層板は、銅箔、ガラスクロス、樹脂により生産されているため、銅箔については世界的な銅相場、また樹脂については原油価格の動向如何では、原材料価格の高騰を引き起こす場合があり、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 情報セキュリティについて情報セキュリティ委員会を設置し、グループ全体の情報セキュリティ対策の実施状況について監視・監督を行うとともに、継続的な改善活動を推進しています。しかしながら、盗難・紛失等による第三者の不正流用、サイバー攻撃やウイルス感染等による情報漏洩が発生した場合、シライ電子工業グループの社会的信用の低下や、発生した損害に対する賠償金の支払いなどにより、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 地震等自然災害の影響について大震災等の自然災害に対する対策は講じてはおりますが、シライ電子工業グループの生産設備が損害を被る危険性があります。こうした自然災害等により、お客様の被害状況による影響はもとより、シライ電子工業グループの設備のいずれかに壊滅的な損害を被った場合、また外注先における被害の発生や原材料及び副資材品等の調達が困難となり、長期に生産活動が停止した場合には、売上の減少、損壊した設備の復旧又は交換に多額の費用がかかる恐れがあり、シライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 環境リスクについてシライ電子工業グループは、環境リスクに対しまして予防の大切さを認識し、環境マネジメントシステムISO14001の運用を通じてリスクの低減を図っておりますが、自然災害等の不測の事態等があった場合、近隣に環境汚染を発生させる可能性があります。また近年においては、大気汚染、土壌汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル等の環境に関する規制が強化される傾向にあり、場合によってはシライ電子工業グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 資金調達による影響についてシライ電子工業グループが事業を展開するために必要な資金の調達コストは、金利の上昇やシライ電子工業グループの信用力の低下等により調達コストが増加した場合、収益性が悪化する可能性があり、また有利子負債の一括返済を求められた場合、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 財務制限条項についてシライ電子工業は取引銀行4行とシンジケート方式によるコミットメント付タームローン契約を締結しておりますが、市場環境の悪化による商品需要の縮小や原材料の値上がりなどにより業績が悪化した場合、財務制限条項に抵触する恐れがあります。財務制限条項の詳細は「連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係)」及び「 財務諸表等 注記事項 (貸借対照表関係)」に記載の通りであります。 (12) 減損損失の計上について「事業等のリスク」に記載の様々なリスクが顕在化し、シライ電子工業グループの経営環境が悪化した場合等、計画通りに将来キャッシュ・フローが獲得できない可能性があります。この場合、減損損失を認識する可能性があり、シライ電子工業の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 知的財産についてシライ電子工業グループは、技術研究開発等により得られた成果について、特許、商標及びその他の知的財産権等により当該技術の保護を図っております。しかしながら、特定の地域においては知的財産権による保護が十分でなく、第三者がシライ電子工業グループの知的財産を使用し類似製品を製造するのを効果的に防止出来ない可能性があります。その場合、シライ電子工業グループの製品のブランド価値が低下したり、市場シェアを維持できなくなる可能性があり、またシライ電子工業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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