太洋テクノレックスグループは、太洋テクノレックス及び連結子会社3社(㈱ミラック、TAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司)により構成されており、電子基板(※8)、基板検査機、鏡面研磨機並びに産業機械等の製造及び販売を主たる業務としております。
太洋テクノレックスグループの事業内容及び太洋テクノレックスと関係会社の当該事業に係る位置づけは、以下のとおりであります。なお、以下の4事業は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
※8 電子基板
電子部品を表面に固定し当該部品間を配線で接続するために必要な導体パターンを、絶縁基板の表面のみ又は表面及びその内部に形成した板状又はフィルム状の部品であるプリント配線板と、プリント配線板に電子部品を実装したモジュール基板の総称。前者は材質によりリジッド板、FPC等に区分される。
(1)太洋テクノレックスグループの事業の特徴
太洋テクノレックスグループの事業は、和歌山県の地場産業でもある捺染産業向けの捺染用ロールの彫刻及びめっき加工の技術をFPC等の製造技術に応用したことから始まっております。
(2)太洋テクノレックスグループの事業内容
① 電子基板事業
太洋テクノレックスは、FPCの製造・販売等を主に行っております。FPCはその特性である折り曲げられることと高機能化に対応した基板精度技術の進歩により機器の小型軽量化に伴った限られたスペースへの部品配置を可能にし、それまでリジッド板が採用されてきた機器・部位にリジッド板に代わり採用され用途が拡大しております。その代表的なものには、スマートフォン、デジタルカメラ、車載機器等があります。過去に量産に比べて手間のかかるFPC試作関連業務に特化していたことにより、顧客ニーズである短納期・少量生産に対応可能な生産工程管理体制を構築し、ノウハウの蓄積を実現いたしました。太洋テクノレックスでは、配線パターン設計から穴あけ・めっき・エッチング(※9)工程・最終検査まで部品実装以外全て完全社内一貫体制での対応が可能となっており、パターン設計を含めて受注から最短3日での納品を実現し、顧客の短納期ニーズに応えております。技術的にもFPCの極薄化、高耐熱性をはじめとした次世代技術力を追求し、顧客の高難度ニーズに応えております。また、連結子会社のTAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司は、太洋テクノレックス及び量産・EMS(※10)メーカー等が製造する製品の販売及びサービス・サポートを行っております。さらに、エレクトロフォーミング加工品の製造及び販売を行っております。
※9 エッチング
銅の表面に写真工法を用いて防食層を作り、不要な部分を塩化第二鉄液等で腐食させ、FPCに回路パターンを形成する技法。
※10 EMS
Electronics Manufacturing Serviceの略。複数のエレクトロニクスメーカーから電子機器の製造を請け負うこと。
[電子基板分類図]
(注)1.「日本の電子回路産業」(一般社団法人日本電子回路工業会)より作成しております。
2.主として「プリント配線板 FPC」及び「モジュール基板」に太洋テクノレックス製品群が含まれております。
[太洋テクノレックスグループのFPC試作製造工程]
[事業系統図]
(注)セットメーカーとは、最終製品を供給する民生エレクトロニクスメーカー等をいい、FPCメーカーとは、FPC量産メーカーをいいます。
② テストシステム事業
太洋テクノレックスは、基板検査機として主に、部品が実装されていない電子基板の導通抵抗及び絶縁抵抗等の電気検査を行う通電検査機(※11)と外観からパターンの欠損・めっきの変色・表面の傷等を補完的に検査する外観検査機(※12)の製造及び販売を行っております。また、連結子会社のTAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司は、太洋テクノレックスが製造する製品の販売及びサービス・サポートを行っております。
※11 通電検査機
プリント配線板及び半導体パッケージ向け基板の配線が設計のとおり接続されており、断線や短絡がないことを電気を通して確認する検査を行う機器。
※12 外観検査機
プリント配線板やプリント配線板に部品を実装したプリント回路板等の外観状況を光学的に把握し、コンピュータを用いた画像処理によって良否を判断する検査を行う機器。
[基板検査機の機能別分類]
(注)1.機能検査機とは、部品を実装したプリント回路板の入力端子に、デジタル信号又はアナログ信号を加え、出力端子に正しい信号が出力されていることを確認して、機能の確認と良否判定を行う検査を行う機器をいいます。
2.主として「通電検査機」及び「外観検査機」に太洋テクノレックス製品群が含まれております。
[事業系統図]
③ 鏡面研磨機事業
グラビア製版用の製版ロールやアルミニウム圧延ロール等の表面を超鏡面仕上げする円筒鏡面研磨機を連結子会社の㈱ミラックが製造し、太洋テクノレックスが販売しております。
[太洋テクノレックスグループの鏡面研磨機の使用工程(グラビア印刷用シリンダーロールの場合)]
[事業系統図]
④ 産機システム事業
太洋テクノレックスは、ロボットシステムの構想・設計・導入から周辺設備までのトータルソリューションを提案する産業用ロボットのシステムインテグレーションサービスを展開しており、各種産業機械の製造及び販売並びにメーカー各社の産業機械等の仕入及び販売を行っております。また、生産ラインにおける視覚検査装置並びに画像処理装置等の製造及び販売を行っております。さらに、連結子会社のTAIYO TECHNOLEX(THAILAND)CO.,LTD.及び太友(上海)貿易有限公司は、太洋テクノレックスが製造する製品並びに太洋テクノレックス及び同社が仕入れた製品の販売及びサービス・サポートを行っております。
[事業系統図]
太洋テクノレックスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において太洋テクノレックスグループが判断したものであります。
(1)経営方針
太洋テクノレックスグループは、企業としての社会的存在意義を意識し、常に探求心を持って、確固たる技術力・品質により顧客の信頼を得ることを基本に企業活動を行っており、これにより安定的な取引関係を構築し、中長期的な利益につなげていく方針であります。そのためには、全社員一丸となって顧客の期待以上のサービスを提供することが重要であると考えております。
また、健全性を維持し企業の社会的責任を果たす上で、株主や投資者へのアカウンタビリティを経営上重要な事項と認識し、経営及び業務に関する幅広い情報をタイムリーに開示するとともに、株主への利益還元に取り組んでいき、持続的な成長、発展を通し、企業価値を増大させ、社会、お客様、そして株主の皆様から継続的に信頼を得られる企業グループになることを目指しております。
(2)経営戦略等
太洋テクノレックスグループの事業環境は、主要顧客である電子基板メーカーの多様化するニーズに対応するために刻々と変化している中、FPC試作事業については、長期的視点からは徐々に高難度製品など高付加価値タイプに向かうものと考えております。太洋テクノレックスグループが継続して成長を続けていくためには、太洋テクノレックスグループの認知度・信用度を一層高め、FPC事業を中心とした新たな収益の柱となる事業の構築が必要であると考えており、収益を重視したM&Aの実施等、幅広い視野で検討し経営資源の効率的投入を行うことで、さらなる拡大を目指してまいります。また、事業活動を通じ環境や社会課題を解決することが企業における持続的な成長と価値の向上に繋がるとの考えに基づき、環境やマテリアリティ(重要課題)への取り組みを進めてまいります。
(3)経営環境
太洋テクノレックスグループの経営環境は、生成AI(人工知能)関連の需要の高まりを受けてデータセンターへの設備投資並びに気候変動対策及び脱炭素社会の実現を目指す省エネルギー化対策等に向けた新たな需要創出による部品需要の活性化が期待されております。また、スマートフォンやPC等の在庫調整は緩やかに収束に向かうものと見込まれておりますが、太洋テクノレックスにおいては巣ごもり需要の反動により民生品の需要が減速したことによる影響が長期化し、立ち上がりは低調に推移するものと見込んでおります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
太洋テクノレックスグループは、当連結会計年度において営業損失となり、太洋テクノレックスグループを取り巻く市場環境が依然として厳しい状況にある中、中長期的な企業価値向上のために、以下の課題に対する諸施策を講じることで、サステナビリティ経営を推進してまいります。
① 電子基板事業の持続的成長
コア事業である電子基板事業においては、高密度配線板の製造に適した新工法及びそれに対応する設備の導入等により、引き続き高難度品の受注獲得に注力するとともに、医療機器及び産業機器等の成長分野におけるシェア拡大により小中ロット量産案件の受注を伸ばしてまいります。また、高難度試作案件と小中ロット量産案件の生産に対応できる太洋テクノレックスの強みを活かし他社との差別化を図るとともに、生産効率のさらなる向上及び製造プロセスの見直しによる歩留まり向上により、量産案件の品質の安定と原価を低減することで安定的に収益を確保し持続的な成長を図ってまいります。
② テストシステム事業の市場開拓・販路拡大
テストシステム事業においては、EV分野等で需要の増加が見込まれるパワー半導体向けセラミックス基板の最終外観検査において、AI技術を活用した欠陥検出能力の強化に取り組んでおります。セラミックス基板市場に対する情勢の回復を足掛かりに、目視検査が主流であったセラミックス基板を対象とした各種欠陥の検出に秀でた外観検査機を上市し、新たな市場や販路拡大を開拓してまいります。また、通電検査機において、アライメント機能強化によるコンタクト精度及び検査速度の向上等の性能改善に取り組み、検査機市場における優位性を高めることを目指してまいります。これらの取り組みにより、商社や販売代理店との連携による販売活動を強化し、受注の獲得に注力いたします。
③ 持続的成長に向けたサステナビリティ経営の推進
太洋テクノレックスは、事業活動を通じ環境や社会課題を解決することが企業における持続的な成長と価値の向上に繋がるとの考えに基づき、環境や社会を豊かにするためのサステナビリティにおけるマテリアリティへの取り組みを重要な経営施策のひとつとして位置づけております。
脱炭素化社会の実現に向けての取り組みにおいては、環境への影響を最小にする製造設備の導入やGHG(温室効果ガス)排出量の測定及び管理を行うことにより、地球環境や地域社会との調和を図ってまいります。また、人材育成や女性をはじめとする多様な人材が働きがいを持って活躍できる環境づくりに取り組むことで、新たな価値観の創出や社会に貢献できる人材の育成及び確保に努めます。さらに、コーポレート・ガバナンスの充実及び内部統制システムの円滑な運用を重要な経営課題と捉え、ガバナンス体制を強化することで収益力の回復と企業力の成長を目指してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
太洋テクノレックスグループは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載の経営環境の中、売上総利益率、ROA及びROEを重要な指標として位置づけており、ROA及びROEについては、具体的な数値目標等は設定していないものの、従業員一人ひとりが常に利益を意識した活動を実践することにより、経営の収益性及び効率性を重視した事業運営に注力する所存であります。なお、2024年12月期の売上総利益率の目標数値は29.1%であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、以下の各事項において、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期及び当該リスクが顕在化した時に太洋テクノレックスグループの経営成績等に与える影響を合理的に予見することが困難な場合には、その可能性の程度や時期・影響についての記載は行っておりません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において太洋テクノレックスグループが判断したものであります。
(1)太洋テクノレックスグループの事業内容について
(電子基板事業)
FPCの製造については、太洋テクノレックスグループは特許権・実用新案権等の知的財産権を保有しておらず、従来工法により製造を行っていることから、新規参入企業の出現や画期的な新工法発明により競争が激化する可能性があり、その結果、太洋テクノレックスグループの収益力が低下し、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。次に、FPC試作のユーザーは、主としてセットメーカーの研究・商品開発部門であり、直接受注する場合とFPCメーカーを経由して受注する場合がありますが、セットメーカーの研究・商品開発部門が海外移転した場合には、太洋テクノレックスグループは海外生産拠点を有していないため、短納期への対応について優位性を失い、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。次に、太洋テクノレックスグループの顧客であるFPCメーカーが、多品種・少量生産で売上規模が小さいわりに人手がかかる等のために本来なら避けたい手間のかかるFPC試作を、自社生産ラインの手隙感から自社内で行い太洋テクノレックスグループへの発注を手控えた場合や、FPC試作を量産受注獲得のために低価格で受注する営業攻勢を強め太洋テクノレックスグループと競合した場合には、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。最後に、太洋テクノレックスグループの売上高は、FPCに係る売上高の構成比率が高いことから、当該売上高の推移と経営成績等に相関関係があります。加えて、国内のFPC生産額と当該売上高にも相関関係があることから、電子部品業界の動向や技術革新等により、FPCの需給に著しい変調を来した場合には、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、国内の電子基板・FPC生産額の推移及び太洋テクノレックスグループの最近5連結会計年度における経営成績等の推移は以下のとおりであります。
[電子基板・FPCの生産額の推移]
|
会計年度 |
2018年 |
2019年 |
2020年 |
2021年 |
2022年 |
|
電子基板(億円) |
6,474.3 |
6,353.0 |
6,498.2 |
7,659.9 |
8,974.8 |
|
対前年比(%) |
+5.2 |
△1.9 |
+2.3 |
+17.9 |
+17.2 |
|
FPC(億円) |
656.1 |
459.5 |
432.7 |
446.9 |
496.6 |
|
対前年比(%) |
△10.9 |
△30.0 |
△5.8 |
+3.3 |
+11.1 |
(注)電子基板・FPCの生産額:出所「日本の電子回路産業」(一般社団法人日本電子回路工業会)
[太洋テクノレックスグループの最近5連結会計年度における経営成績等の推移]
|
回次 |
第59期 |
第60期 |
第61期 |
第62期 |
第63期 |
|
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決算年月 |
2019年12月 |
2020年12月 |
2021年12月 |
2022年12月 |
2023年12月 |
|
|
売上高 |
(千円) |
3,896,341 |
3,175,189 |
3,917,940 |
3,625,517 |
3,411,465 |
|
うち電子基板関連売上高 |
(千円) |
2,374,371 |
1,984,175 |
2,399,198 |
2,588,466 |
2,314,191 |
|
営業利益又は営業損失(△) |
(千円) |
△113,769 |
△425,693 |
121,249 |
△27,783 |
△141,873 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 又は親会社株主に帰属する当期純 損失(△) |
(千円) |
△213,563 |
△630,016 |
241,185 |
39,764 |
△126,536 |
(注)「うち電子基板関連売上高(千円)」については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。
(テストシステム事業)
基板検査には検査方法の標準がなく、採用する検査方法はメーカーの方針によって異なっており、競合他社も様々な検査方法を用いた検査機を市場に投入しております。今後、太洋テクノレックスが志向する検査方法と異なる方法の検査機が主流となった場合には、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、電子基板メーカーが不良品率の低下等により一部の検査を省略した場合には、検査機市場が縮小に向かい、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。さらに、メーカーによっては検査機を自社で内製しており、今後このようなメーカーが増加した場合にも、検査機市場が縮小に向かい、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(鏡面研磨機事業)
円筒鏡面研磨機は、大手企業が進出していない10億円未満の市場規模であると推定しておりますが、新規参入企業の出現等により競争が激化した場合には、太洋テクノレックスグループは当該事業での特許権・実用新案権等の知的財産権を保有していないため、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(産機システム事業)
各種産業機械の製造販売及び仕入販売において、メーカー各社の産業機械及び産業資材に係わる様々なハイエンド製品を顧客仕様にカスタマイズし、若しくは組み合わせた商品を提案する事業を展開することで差別化を図っております。競合他社との価格競争を余儀なくされる場合、メーカーとの協力関係が維持できない場合及び設備投資需要が減少した場合には、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
検査システムは、顧客仕様による受注販売が中心であり、顧客の要求に沿った製品をいち早く開発・製造することにより、競合他社の製品との差別化を図っております。また、競合を優位に進めるためには、顧客との緊密な関係を保つことが重要であり、その結果、顧客の要求に沿った製品をいち早く納入することが可能となります。このような顧客との緊密な関係が維持できない場合や、顧客企業の業績不振、競合他社との価格競争を余儀なくされる場合には、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
競争激化等により各事業における当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。太洋テクノレックスグループはこれらのリスク低減を図るため、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」のとおり、課題を明確にした上で、市場動向に柔軟に対応できる生産体制の構築、独自技術の開発、販売チャネルの拡大及び生産工程のFA化等に取り組んでおります。
(2)人材の確保について
太洋テクノレックスグループは、電子基板事業、テストシステム事業を中心とした製品の技術改良・研究開発を常に行っていく必要があり、そのための優秀な人材確保は事業展開上極めて重要であります。しかしながら、太洋テクノレックスグループが必要としている技術に精通している人材の獲得、育成及び確保が常に可能であるとは限らず、太洋テクノレックスグループが必要とする人材の獲得及び育成ができない可能性、あるいは太洋テクノレックスグループの人材が社外に流出する可能性があります。太洋テクノレックスグループが必要とする人材の獲得、育成及び確保が計画どおり進捗しない場合には、太洋テクノレックスグループの業務運営に支障が生じる可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
太洋テクノレックスグループでは、積極的な採用活動を行い、年齢・性別・国籍を問わず専門知識や専門技術に精通した人材を広域から採用し、社内外の研修や福利厚生の充実による社員のモチベーション向上に努めることで人材の確保を行っております。また、各自が目標設定を行う人事考課制度を導入しており、従業員各自の向上心の強化とモチベーションの維持を図るとともに、能力主義に基づいた個別評価は年齢・性別・国籍を問わない評価を行っております。これにより、組織の多様性を促進していることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。
(3)知的財産権に関する訴訟、クレームについて
本書提出日現在において、太洋テクノレックスグループは、第三者の知的財産権を侵害している事実はありません。しかしながら、太洋テクノレックスグループの事業分野においては、多数の特許・実用新案等が出願されており、太洋テクノレックスグループが第三者との間に知的財産権に関する法的紛争に巻き込まれた場合には、事業運営が制約を受けることや、信用失墜及び損害賠償請求等が発生し、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、第三者が太洋テクノレックスグループの知的財産権の侵害や保有技術を応用することで、太洋テクノレックスグループの事業運営に支障をきたし、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
太洋テクノレックスグループは上記のとおり、多数の特許・実用新案等が出願されていること等により、当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。太洋テクノレックスグループはこれらのリスク低減を図るため、新規事業の開始や新製品の開発においては、第三者の知的財産権の調査を行う等のプロセスを設け、知的財産権等を侵害することがないよう努めております。また、太洋テクノレックスグループの事業分野に関する特許等を出願し、積極的にそれらを取得していく方針であり、新技術の開発、大学等との共同開発についても同様の方針であり、第三者による知的財産権の侵害を防いでおります。
(4)情報漏洩について
太洋テクノレックスグループは、技術情報等の重要な機密情報や、顧客その他関係者の個人情報を保有しており、不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合には、社会的信用の失墜はもとより、多額の損害賠償費用等の発生に加えて、技術情報の他社への流出による競争力の低下等、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
太洋テクノレックスグループでは、情報セキュリティシステムの改善を継続的に実施するとともに、社内規程の整備や従業員教育の徹底により、機密情報及び個人情報に関するセキュリティ対策を物理的・人的に実施していることから、当該リスクが顕在化する可能性は低いと考えております。
(5)自然災害等について
太洋テクノレックスグループは、地震等の自然災害により、重大な被害を受ける可能性があります。特に、太洋テクノレックスグループの本社工場は、南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されていることから、順次地震対策を推進しているものの、実際に大規模な地震が発生した場合には、多額の復旧費用の発生や、営業、生産機能等が著しく低下することが想定され、太洋テクノレックスグループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当該リスクが顕在化する可能性は相応にあるものと認識しております。太洋テクノレックスグループはこれらのリスク低減を図るため、事業継続計画(BCP)を策定し、2022年3月に「レジリエンス認証」を取得しております。自然災害が発生した場合には、代替手段にて業務を継続し、早期に完全復旧を図る緊急対応体制を構築しており、人的被害及び経済的損害を最小限に抑えることを目的に、防災計画に基づく防災訓練の定期的な実施と継続的な改善を行っております。引き続き、有事においても事業活動を継続できる管理体制のさらなる向上に努めてまいります。
(6)感染症の蔓延について
新型ウイルス感染症の発生・蔓延の影響により、太洋テクノレックスグループや顧客の事業所・工場において事業活動に制限や遅れが生じた場合には、太洋テクノレックスグループの生産及び販売活動に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当初予定した決算発表及び定時株主総会の開催等にも遅延が生じる可能性があります。また、都市のロックダウン等により世界的に景気が後退した場合には、顧客の開発案件・設備投資が減退し太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、不確実性が高く困難であります。太洋テクノレックスグループはこれらのリスク低減を図るため、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」及びこれに基づく政府の基本的対処方針等に従い、人と人との距離の確保、手指消毒、マスク着用等を徹底し、また、在宅勤務やオンライン会議等を活用する等の新しい生活様式を取り入れることにより、生産及び販売活動の継続と感染拡大の防止に努めております。さらに、市場動向を見据えた経営体制の見直しを随時行い、世界的な景気停滞に柔軟に対処できる体制を整備してまいります。
(7)固定資産の減損損失について
太洋テクノレックスグループが保有している資産の時価が著しく下落した場合や将来の事業環境の変化により事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により固定資産について減損損失が発生し、太洋テクノレックスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、困難であります。太洋テクノレックスグループはこれらのリスク軽減を図るため、将来キャッシュ・フロー等による減損損失の認識の判定に当たり基準とした事業計画の実現可能性について慎重に検討を行っております。なお、固定資産の減損損失に当たっての重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(8)繰延税金資産について
太洋テクノレックスグループは、将来の課税所得の見積りにより繰延税金資産の回収可能性を判断しております。太洋テクノレックスグループの事業計画を基礎として将来の課税所得を見積っておりますが、景気の変動等により、計画どおりに推移せず、その見積額が減少し繰延税金資産の一部又は全部を回収できないと判断した場合や、税制改正、会計基準の改正等が行われた場合には、繰延税金資産の取崩しが必要となり、太洋テクノレックスグループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
(リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクへの対応策)
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を想定することは、困難であります。太洋テクノレックスグループはこれらのリスク軽減を図るため、繰延税金資産の回収可能性の評価に当たり基準とした事業計画の実現可能性について慎重に検討を行っております。なお、繰延税金資産の計上に当たっての重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
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