電気興業グループは、連結財務諸表提出会社(以下「電気興業」という。)及び子会社14社から構成されております。
その主な事業内容は、電気通信並びに高周波関連事業の二つが基幹となり、この他設備貸付事業及び売電事業を行っており、電気興業とグループ各社は相互に密接な連携のもとに事業展開を行っております。
電気興業グループが営んでいる主な事業内容、各関係会社の当該事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
電気通信関連事業:電気興業は各種アンテナ・反射板・鉄塔・鉄構等の製作、建設並びに各種電気通信施設・通信機器の製造、建設、各種ソリューションシステムの製作、販売を行っており、各関係会社との関連は以下のとおりであります。
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㈱デンコー (連結子会社) |
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鉄鋼工作物等の製作販売・各種鍍金加工等を行っており、一部電気興業のアンテナ・鉄塔等の製作及び鉄塔・建築鉄骨等の鍍金加工を行っております。 |
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㈱電興製作所 (連結子会社) |
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金属加工及び機械加工を行っており、一部電気興業の各種アンテナ・電気通信機器の製作加工を行っております。 |
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フコク電興㈱ (連結子会社) |
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一部電気興業の有線・無線通信設備の設計、施工を行っております。 |
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DKKシノタイエンジニアリング㈱ (注)1(連結子会社) |
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海外における電気興業の電気通信施設等の建設を行っております。 |
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DKK of America,Inc. (連結子会社) |
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電気興業の各種アンテナ・電気通信機器等の販売を行っております。 |
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DKK MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD. (注)1(連結子会社) |
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電気興業の各種アンテナ・電気通信機器等の製作を行っております。 |
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DKK (THAILAND) CO.,LTD. (連結子会社) |
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電気興業の各種アンテナ・電気通信機器等の販売を行っております。 |
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㈱サイバーコア (連結子会社) |
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各種ソリューションシステムの製作、販売を行っております。 |
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Cyber Core Vietnam Co., Ltd. (連結子会社) |
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各種ソリューションシステムの製作を行っております。 |
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DKK(蘇州)熱処理有限公司 (連結子会社) |
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電気興業の各種アンテナ・電気通信機器等の製作、販売を行っております。 |
高周波関連事業:電気興業は高周波誘導加熱装置の製造・販売、高周波熱処理受託加工を行っており、各関係会社との関連は以下のとおりであります。
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デンコーテクノヒート㈱ (連結子会社) |
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主に高周波熱処理受託加工を行っております。 |
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DKK of America,Inc. (連結子会社) |
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電気興業の高周波誘導加熱装置のメンテナンス及び販売業務援助並びに加熱コイルの製作・修理を行っております。 |
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電気興業(常州)熱処理設備有限公司 (注)2(連結子会社) |
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電気興業の高周波誘導加熱装置の加熱コイルの修理・製作、その他部品・設備の販売を行っております。 |
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DKK MANUFACTURING (THAILAND) CO.,LTD. (注)1(連結子会社) |
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電気興業の高周波誘導加熱装置の加熱コイルの製作を行っております。 |
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DKK (THAILAND) CO.,LTD. (連結子会社) |
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電気興業の高周波誘導加熱装置の加熱コイルの修理、その他部品・設備の販売を行っております。 |
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DTHM,S.A. DE C.V. (連結子会社) |
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主に高周波熱処理受託加工を行っております。 |
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韓国電気興業㈱ (連結子会社) |
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主に高周波誘導加熱装置等の製造、その他部品・設備の販売を行っております。 |
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DKK(蘇州)熱処理有限公司 (連結子会社) |
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電気興業の高周波誘導加熱装置の加熱コイルの修理・製作、その他部品・設備の販売を行っております。 |
その他:主に設備貸付事業並びに売電事業であり、電気興業が所有する土地・建物等の賃貸及び太陽光売電事業を行っております。
(注)1 2023年3月24日開催の取締役会において、DKKシノタイエンジニアリング㈱及び
DKK MANUFACTURING(THAILAND)CO.,LTD.の解散を決議しており、現在同社は清算手続き中であります。
2 2025年4月25日開催の取締役会において、電気興業(常州)熱処理設備有限公司の解散を決議しており、現在同社は清算手続き中であります。
以上述べた関連を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。
(注)1 2023年3月24日開催の取締役会において、DKKシノタイエンジニアリング㈱及び
DKK MANUFACTURING(THAILAND)CO.,LTD.の解散を決議しており、現在同社は清算手続き中のため、事業系統図から除外しております。
2 2024年9月26日付でDKK(蘇州)熱処理有限公司(旧社名:蘇州元凱電子有限公司)の持分を取得した
ことにより連結の範囲に含めております。
また、DKK(蘇州)熱処理有限公司の第三者割当増資の引受により同社は合弁会社となります。
3 2024年12月31日付で電気興業の連結子会社であったDKK North America,Inc.は、DKK of America, Inc.を存続会社とし、DKK North America,Inc.を消滅会社とする吸収合併により消滅したため、連結の範囲から除外しております。
4 2025年4月25日開催の取締役会において、電気興業(常州)熱処理設備有限公司の解散を決議しており、現在同社は清算手続き中のため、事業系統図から除外しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、電気興業グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
電気興業は、経営理念に「時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す」ことを掲げ、同じく「優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する」ことを実現すべく、長年培ってきた電気通信技術・高周波応用技術に関する豊富な知識と経験に基づき、毎年策定される経営重点方針のもと、たゆまぬ技術開発の推進と品質性能の向上を目標とした各施策を行うことにより、企業価値を高め、株主の皆様や顧客各位のご期待に応えることを経営上の最大基本方針と位置づけております。
また、電気興業グループは、2021年3月に中長期経営戦略を掲げ、2021年11月には企業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献するための方針、社会及びステークホルダーに対する責任を「サステナビリティ基本方針」として定めた上で、「職場風土・働き方改革」「コーポレートガバナンスの強化」「社会インフラ整備への貢献」「環境経営の推進」「新規事業の創出」の5つのマテリアリティ(重要課題)を掲げ、電気興業グループの事業のサステナビリティ(持続可能性)向上を図る企業活動(サステナビリティ経営)に取り組んでおります。
これらを踏まえ、2023年3月期からの3ヵ年計画である中期経営計画(DKK-Plan2025)を2022年5月に策定し、その中期経営計画では、「サステナビリティ経営の推進による企業価値の向上」を基本方針に据え、社会課題の解決を通じた持続的な成長の実現に向けて、事業活動を展開しております。
(2)目標とする経営指標
電気興業グループは、経営基盤の安定的拡大に重点を置いて効率的な経営及び事業の拡大を図ってまいりたいと考え、2025年3月期に自己資本当期純利益率(ROE)5%を達成することを目標とし、その先はさらなる向上を目指して取り組んでまいります。
また、中期経営計画(DKK-Plan2025)においては、サステナビリティ経営の推進による企業価値の向上に向け、マテリアリティ(重要課題)に掲げる「職場風土・働き方改革」「コーポレートガバナンスの強化」「社会インフラ整備への貢献」「環境経営の推進」「新規事業の創出」の5つの課題に対するそれぞれのKPI達成に向け、その取り組みを進めております。詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
なお、マテリアリティ(重要課題)及びKPIについては、サステナビリティ委員会、経営会議、取締役会において協議の上、定期的に見直しを行ってまいります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
電気興業は、経営環境の変化に迅速に対応し、事業の継続性と安定した収益の確保を目指すとともに、継続的なコーポレートガバナンスの強化に向けた取り組みを進めることで、企業価値の増大を図ることを基本としています。
電気興業の中長期的な経営戦略としては、2021年3月に開示いたしました「中長期経営戦略」において、「社会貢献への積極的関与」と「企業価値の向上・成長の実現」により、電気興業グループのありたい姿である「未来の当たり前をつくる企業(Pioneering the future)」の実現を目標としております。そのための成長戦略としては、「新規事業の創出」、「既存事業の更なる拡大」、「経営基盤の強化」の3つを掲げております。
中長期経営戦略に据える電気興業グループのありたい姿を実現するため、2025年3月期までの3ヵ年は「成長に向けた土台作り」と位置付ける中期経営計画(DKK-Plan2025)を通じて、「経営基盤の強化」「事業ポートフォリオの最適化」「新規事業創出の早期実現」の重点施策のもと、電気興業グループが永続的に発展・成長するための強固な経営基盤の構築に向け進めてまいります。詳細については電気興業ウェブサイトをご参照ください。
①新規事業の創出
・関連するサステナビリティ経営に向けたマテリアリティ:「環境経営の推進」及び「新規事業の創出」
「新規事業の創出」においては、ビジネススタイルの変革や顧客層の拡大・差別化の追求により、これまでの事業とは異なる新たな収益の源泉を創出してまいります。新規事業としては、電気興業無線技術を活用した新たな市場開拓としてローカル5Gを含めた各種の無線技術を活用した新たな事業領域の開拓を進めてまいります。ローカル5Gをはじめとする今後の無線技術は、これまでとは違うお客様を我々が自ら開拓することができる可能性を秘めており、電気興業のこれまでの技術に基づいた強みを活かして市場を開拓することができる有力な市場と捉えています。また、高周波関連事業においては、新たな需要獲得に向けた自動車関連以外の分野への取り組みを積極的に進めております。高周波誘導加熱技術の応用により、食品業界及び産業廃棄物処理業界をはじめとした新たな市場開拓を図り、求められる環境経営の推進にも貢献していく所存です。
②既存事業の更なる拡大
・関連するサステナビリティ経営に向けたマテリアリティ:「社会インフラ整備への貢献」
「既存事業の更なる拡大」においては、従来携わってきた社会インフラに関わる既存事業の拡大についても重要なテーマとして掲げております。これまで携わってきた移動通信関連、固定無線関連、放送関連、高周波関連を中心にその周辺分野への事業拡大を視野にその取り組みを進めております。今後は継続的に新たな技術を有した製品を投入し安定的な収益基盤の拡大を図っていくとともに、設備投資及びM&A投資など適宜適切に経営資源を投入することで、社会貢献と企業価値増大の寄与に向けその取り組みを進めております。
③経営基盤の強化
・関連するサステナビリティ経営に向けたマテリアリティ:「職場風土・働き方改革」「コーポレートガバナンスの強化」「社会インフラ整備への貢献」「環境経営の推進」「新規事業の創出」
電気興業が属する電気通信をはじめとする情報通信関連業界及び自動車関連を中心とした高周波応用機器業界は技術革新による大きな変革の時期が訪れております。そのような事業環境のなか、「経営基盤の強化」に向け、先の時代を見据えた研究開発に加え、電気興業が有する資本を最大限活用していく必要があるとの認識です。そのための資本政策の一環として、人財戦略、財務戦略、投資戦略の推進に際し保有する経営資源を的確に投入していくことで将来を見据えた取り組みを進めております。また、「経営基盤の強化」には、企業統治の観点も不可欠であり、経営の透明性と健全性を確保することにより、企業の社会的信用性を高めながら企業価値の増大を図ることを、コーポレートガバナンスの基本的な考え方としております。取締役会の健全性、実効性及び透明性の確保に向けた取り組みや、コンプライアンス経営に向けたコンプライアンス・プログラムの推進、政策保有株式の縮減などの各種取り組みをコーポレートガバナンスの強化として継続して実施してまいります。
(4)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制の緩和により、企業収益や消費を中心に緩やかに持ち直しております。一方で、地政学リスクの顕在化を背景としたグローバルサプライチェーンの混乱による供給制約や資源価格の高騰、海外経済の減速による生産調整等から、先行きは依然として予断を許さない状況にあります。
電気興業グループの関係しております電気通信関連業界におきましては、移動通信関連分野では、顧客の設備投資計画の見直しにより5G設備需要が停滞・先送りになっております。固定無線関連分野では、防災行政無線の需要に回復傾向が見られておりますが、放送関連分野においては放送事業者による設備更新・メンテナンス需要が依然として減少しております。高周波応用機器業界におきましては、自動車関連分野における設備投資需要に回復の兆しが見られますが、回復の基調は未だ緩やかなものとなっております。なお、いずれの事業分野においても部材の長納期化による工期や納入遅延等が発生しており、またエネルギー及び部品等の価格高騰や円安、部材の供給不足への対応にかかる費用といった原価上昇要因が、当期業績に大きな影響を及ぼしました。
(5)会社の対処すべき課題
電気興業グループは、顧客の設備投資動向の影響を受ける事業形態であること、また、ローカル5Gの普及が遅れていることによる新規事業の立ち上がりの遅延、原材料価格の高騰や為替相場の大幅な変動をはじめとした事業環境への対応等が課題として挙げられます。電気興業グループとしては、新規事業への取り組みの早期実現、販売価格の適正化、原価低減、製造体制の再構築等を継続して進めてまいります。
以上のような環境の中、新たな事業分野として取り組んでいる「ソリューション事業」と「高周波新領域事業」については、他社との協業により電気興業が保有する技術とのシナジーによるものも含めた新製品や新サービスを展開し徐々に成果も出てきており、これを着実に拡大させていくことに取り組んでまいります。また、既存事業のうち、移動通信関連分野においては、5Gエリアの品質改善に向け、電気興業の得意とする様々な移動通信基地局用アンテナ製品の需要の回復を見据え、新たに開発した無線装置と併せ、その需要の取り込みを図るとともに、移動通信鉄塔のメンテナンス需要の獲得にも取り組んでまいります。固定無線関連分野については、地方自治体向け防災行政無線の需要が回復することが見込まれており、その獲得に注力することに加え、防衛関連予算の動きにも注視するとともに、放送関連分野については、放送設備の更新・メンテナンス需要の取り込みを着実に進めてまいります。また、高周波関連事業においては、事業環境を注視した上で、海外拠点との連携強化を図り、日系自動車関連メーカーを始めとした設備投資需要の取り込みを強化するとともに、自動車関連以外の分野への展開も積極的に進めてまいります。加えて、熱処理受託加工分野については、自動車業界の生産調整も徐々に解消される見通しであり、需要の獲得に取り組んでまいります。いずれの事業分野ともグループを挙げて市場のニーズを的確に把握し、次世代を見据えた新たな需要の開拓による事業領域の拡大に取り組んでまいります。
また、電気興業グループはサステナビリティ経営を掲げ、「サステナビリティ基本方針」のもと、重要課題として5つのマテリアリティ(「職場風土・働き方改革」「コーポレートガバナンスの強化」「社会インフラ整備への貢献」「環境経営の推進」「新規事業の創出」)を定めております。
2022年5月に策定した中期経営計画(DKK-Plan2025)においても「サステナビリティ経営の推進による企業価値の向上」を基本方針と定めており、また、2024年3月期(次期)の経営重点方針も2023年3月期の経営重点方針を継続させ、マテリアリティへの取り組みを継続して進めることにより、社会課題の解決を通じた持続的な成長の実現に向けて、事業活動を展開いたします。
(経営理念)
・優れた製品を社会に提供し、社会に貢献する。
・時代のニーズを先取りし、失敗を恐れぬチャレンジ精神の溢れた前向きの企業たることを期す。
・絶えず生産性の向上に務め、常に適正な利益を確保する。
・一社一家、グループ一家の和の精神をもって発展成長し、社員の生活向上に務める。
(サステナビリティ経営に向けたマテリアリティ(重要課題))
マテリアリティ:「職場風土・働き方改革」「コーポレートガバナンスの強化」「社会インフラ整備への貢献」「環境経営の推進」「新規事業の創出」
(中長期経営戦略のビジョンと戦略)
ビジョン:ありたい姿である「未来の当たり前をつくる企業(Pioneering the future)」の実現
戦略:「新規事業の創出」、「既存事業の更なる拡大」、「経営基盤の強化」
(中期経営計画の基本方針と重点施策)
基本方針:「サステナビリティ経営の推進による企業価値の向上」
重点施策:「経営基盤の強化」「事業ポートフォリオの最適化」「新規事業創出の早期実現」
(次期(2024年3月期)の経営重点方針)
全体目標:「サステナビリティ経営の推進による企業価値の向上」
取組方針:「職場風土改革の実現による企業力の向上」、「グループ全体で強い意志を持った利益の最大化」、「従来手法にとらわれない業務改革の推進」、「コンプライアンスとリスクマネジメントの徹底」、「積極的な環境経営の実践による社会貢献と発展成長の実現」
<開示すべき重要な不備について>
2023年6月30日付で関東財務局長に提出の内部統制報告書のうち「3 評価結果に関する事項」に記載のとおり、電気興業グループは当連結会計年度の決算業務の過程において、下記の誤りがあることが判明し、決算の確定までに時間を要したため、「2023年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」を修正いたしました。
これらは、決算・財務報告プロセスの内部統制の不備であり、財務報告に重要な影響を及ぼすことから、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。
(決算・財務報告プロセスにおける開示すべき重要な不備)
① 海外連結子会社の清算に伴う会計処理の誤り
(a)貸倒引当金の過大計上
清算が決定していた海外連結子会社に対して電気興業から実行している貸付金について、清算を前提としたとしても財政状態を鑑みた場合、結果として貸倒引当金の計上が不要でありましたが、認識の誤りにより電気興業の貸倒引当金が過大に計上されておりました。このリスクを低減する統制活動として、貸倒引当金に関するワークシートにて検討事項のチェックを行っておりましたが、ワークシートには清算が決定した海外連結子会社に対する債権回収可能額の算定方法に関する記述がありませんでした。
(b)固定資産の減損損失計上に関する会計処理の誤り
清算が決定していた海外連結子会社における固定資産の減損損失の認識の判定プロセスにおいて現地の正味売却価額の算定における専門的知識及び検証の不足により、固定資産の減損損失の金額に誤りがあり、決算スケジュールも遅延する結果となりました。このリスクを低減する統制活動として、固定資産の減損に関するワークシートにより検討事項のチェックを行っておりましたが、ワークシートには清算が決定した海外連結子会社において認識の判定プロセスに進んだ場合の実施事項の記述がありませんでした。
上記(a)及び(b)のいずれにおいても会社の清算という環境を想定したチェックリストが未整備であったこと及び電気興業のモニタリングプロセスが十分に機能しなかったことによって生じたものと評価しております。
② 電気興業及び国内連結子会社の固定資産の減損損失計上に関する会計処理の誤りまたは決算作業の遅延
電気興業及び国内連結子会社における固定資産の減損認識の判定プロセスにおいて割引前将来キャッシュ・フロー計算に必要な事業計画の内容や正味売却価額の妥当性の検証が十分にされておらず、結果として電気興業については減損損失を計上するまでには至りませんでしたが、国内連結子会社につき固定資産の減損損失の金額に誤りがございました。また、これらの検討時間を確保したために、決算スケジュールが遅延する結果となりました。
このリスクを低減する統制活動として、固定資産の減損に関するワークシートの活用や連結決算時に国内連結子会社から提供された決算資料を電気興業がチェックリストに基づき精査を行っておりましたが、ワークシート及びチェックリストに認識の判定プロセスに進んだ場合の実施事項の記述がありませんでした。
これらは会計基準に沿った運用が出来ているかを確認する電気興業のモニタリングプロセスが十分に機能しなかったことによって生じたものと評価しております。
③ 電気興業の消費税に関する誤り
電気興業の長期工事に関する一部の案件で旧税率を適用すべきものについて、システムの仕様上、調整が必要でありましたが、当該調整の一部が不足しておりました。このリスクを低減する統制活動として、消費税額の理論値を計算した上で検算を行う統制活動が必要でありましたが、整備されておりませんでした。
これはあるべき税率を利用した検算を実施することで調整漏れを適時に識別する検証項目が、電気興業において適切に整備できていなかったことによって生じたものと評価しております。
これらの開示すべき重要な不備に起因する必要な修正事項は、財務諸表及び連結財務諸表において適切に反映しております。
なお、上記事実の判明は、当連結会計年度末日以降であったため、当該開示すべき重要な不備を当該連結会計年度末日までに是正することができませんでした。
電気興業は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、開示すべき重要な不備を是正するために、電気興業グループにおいて下記を含む再発防止策を講じて内部統制の整備・運用を強化し、財務報告の信頼性を確保してまいります。
(再発防止策)
① 決算・財務報告プロセスにおける検証機能の強化
・連結子会社の清算等の特殊な環境下においてあるべき会計処理や、社内人材の不足する領域について外部専門家から助言を受けられる体制の整備
・固定資産の減損の認識において、会計基準に沿ったチェック項目を網羅できるチェックリストの刷新
・消費税のあるべき税率を考慮した検算プロセスの確立
② 会計処理を適時適切に実施するための人員補強等の体制整備
・経理責任者及び実務者の知識向上のため、外部講習会を含めた研修参加機会の充実
・モニタリングを担当する経理責任者の知識向上のため、外部専門家から適宜助言を受けられる体制整備
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
電気興業グループにおいては、全社的なコーポレートリスクマネジメント体制として、リスク管理委員会を設置し、将来の経営成績等に与える影響の程度や発生の蓋然性等に応じて、リスク・危機の洗い出し及び評価の上、重要なリスクを特定し、モニタリング、運用状況の把握、是正指示を行っております。また、特定された重要リスクの対応策と進捗状況については、定期的に取締役会に報告をしております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において電気興業グループが判断したものであります。
(リスク管理委員会で特定された重要なリスク)
① 特定の取引先の依存に係るもの
電気通信関連事業におきましては移動通信関連事業者及び放送事業者、高周波関連事業におきましては自動車メーカー各社をはじめとした自動車関連業界に対する受注・売上高の依存割合が高く、各事業者の設備投資需要の動向によっては電気興業グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。仕入に関しても、特定の取引先への過度な依存により起因する問題が発生し、各事業者の要求を満たさなくなった場合には、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、今後もこれまでの取引関係を維持発展させていく一方、事業領域の拡大に向けて、ビジネススタイルの変革や顧客層の拡大、差別化を追求し、これまでの事業とは異なる新たな収益の源泉を創出し、その供給体制についても各取引先の生産状況、材料調達の状況などを把握するとともに、必要に応じて代替の取引先の構築にも努めております。
② 大規模自然災害等
地震や台風等の大規模な自然災害、その他の事象により、製造ラインの稼働停止等の事業遂行に直接的又は間接的な混乱が生じた場合、電気興業グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、そのような災害等の有事に備え、被害を最小限に抑え、事業の継続を図るべく、事業継続計画(BCP)を整備し、その対応に努めております。
③ ウイルス感染症の影響
ウイルス感染症の発生・蔓延により多くの従業員が感染する、及び社会全体が停滞するなどにより業務への制限、業績悪化など事業に影響が生じた場合、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、従業員の体調管理の徹底の他、在宅勤務に必要な設備や仕組みを導入し、その対応に努めております。
④ 情報セキュリティ
電気興業グループにおきましては、事業の遂行に必要な顧客や取引先情報を多数管理している他、技術・営業・その他事業に関する秘密情報を保有しており、コンピューターウイルスの感染や外部からの不正アクセス、関係者を騙る標的型詐欺メール、サイバー攻撃、あるいはSNS等を用いた従業員による不適切な情報発信などの不測の事態により、システム障害、秘密情報の漏洩、サイバー詐欺被害、重要な事業情報の滅失等が発生した場合、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、定期的な教育や監査等の情報セキュリティマネジメントを徹底し、これらのリスクの回避・影響の最小化に努めております。
⑤ 不正及び不法行為等によるリスク
役員や従業員等の不正及び不法行為等の防止に万全を期しているものの、万が一不正及び不法行為等が発生した場合には、その内容や規模の大きさによっては、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。不正及び不法行為等によるリスク回避に向け、電気興業は、コンプライアンス・プログラムを定め、その充実・強化を図るとともに、監査及びコンプライアンス教育を通じてこれらのリスクの回避及び影響の最小化に努めております。
⑥ 人財確保
特に技術部門において、十分な知識と技術を有する人財を十分確保できなかった場合、また、従業員の年齢構成のバランスが崩れ、適材適所の人員配置が困難になるなどの事象が生じた場合、競争優位性や企業価値の向上が期待できなくなり、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、派遣社員や中途社員の採用をはじめ、社員への教育を通じて必要な人財及びスキルの確保に努めております。
⑦ M&A
電気興業グループにおきましては、戦略のひとつにM&Aを掲げておりますが、M&A実施後に事業が計画どおりに進捗せず、想定した業績を達成できない、あるいは投資額に見合うリターンを得られない場合には、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、M&Aにかかる基本方針に沿いながら進めていくこととしております。
⑧ 技術革新による既存技術の陳腐化
EVの普及、アンテナ一体型無線装置普及によるアンテナ需要の縮小、5G/Beyond5G以降の通信技術革新、高速大容量通信実現のための高い周波数への移行などにより、保有設備の陳腐化や更新対応のためのコスト増や業務の制限により事業活動や業績に影響が生じ、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、市場における技術動向や技術革新に対応するため、外部団体への参画や各種セミナー受講などによる情報収集によりその対応に努めております。
(上記リスク以外のリスク)
① 海外事業展開に潜在するリスク
海外での事業展開におきましては、予期せぬ法規制の変更、政治経済情勢の悪化、自然災害、疫病、紛争、テロ、ストライキ等の社会的混乱が生じた場合に、電気興業グループの事業、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、当該リスクに対する取り組みとして、進出国の税制、法規制動向、政治経済情勢など、情報収集に努めております。
また、その子会社の財務諸表上の資産・負債・収益・費用等の現地通貨建ての項目は連結財務諸表を作成する上で、円建てに換算されております。外貨建てによる輸出入取引につきましては、換算時の為替レートにより、円換算後の計上額が影響を受けることとなります。電気興業グループでは、為替予約等を通じてリスクの最小化に努めております。
② 工事契約及び設備据付工事等における収益認識
電気興業グループにおきましては、工事契約及び設備据付工事等の一部について、財又はサービスに対する支配が顧客に一定の期間にわたり移転する場合には、財又はサービスを顧客に移転する履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。案件ごとに継続的に見積原価総額や予定期間の見直しを実施する等適切な原価管理に取り組んでおりますが、それらの見直しが必要になった場合には、電気興業グループの業績と財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、このリスクに対応するため、原価総額の見積りの精度向上を図り、適宜決算に反映するように努めております。
③ 固定資産の減損会計
「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」を適用しており、時価及び事業環境の変動により減損損失を認識するに至った場合、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、投資計画時に想定されるリスクと対応策を検討した上で、採算性を分析し、投資判断を行っております。
④ 市場動向による株価の影響
電気興業グループにおきましては、企業価値を向上させるための中長期的な視点に立ち、取引金融機関、関係会社、重要取引先の株式を中心に長期保有目的の有価証券を保有しております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振等により、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があり、所有株式について個別銘柄毎に取引状況を検証し、市場動向を常に注視するなど、リスクの最小化に努めております。なお、電気興業グループでは、政策保有株式の縮減方針に従い、保有意義が認められる場合を除き、保有しないことを基本方針としております。
⑤ 退職給付債務
電気興業グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出されております。従いまして、前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。
今後におきましても、退職金制度の変更、金利情勢の変化による割引率の変更、運用利回りの悪化により、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、当該リスクに対する取り組みとして、一部で確定拠出年金を導入することにより追加拠出リスクを低減する他、年金資産の運用において安全性と収益性を考慮した適切な投資配分などを行っております。
⑥ 業界の動向について
適正価格による受注及びコスト低減による利益の確保に努めておりますが、市場の価格競争の激化、技術革新及び原材料となる鋼材等の仕入価格の上昇など、関連する業界の需給環境の動向によっては、所期の売上及び利益目標を達成できず、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、業界他社動向を常に注視しつつ、技術革新にも適時的確に対応していくことに加え、業務の効率化及び原価低減活動による利益の拡大に取り組み、業績向上に努めております。
⑦ 製品の欠陥、工事の災害事故
電気興業グループにおきましては、品質管理及び安全の徹底を図っております。しかしながら、全ての製品・工事施工について欠陥、事故等が発生しないという保証はなく、各種製品の欠陥及び工事の災害事故等が発生した場合、電気興業グループの社会的評価ばかりでなく、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、一部の事業所及び子会社を除き、品質管理基準(ISO9001)に基づき、各種製品の製造及び工事の施工を行っております。また、請負工事・製造物の責任保障については損害保険に加入するなどの対策を行っております。
⑧ 重要な訴訟事件の発生等
当連結会計年度において、将来の業績に重大な影響を及ぼす訴訟事案を受けた事実はございませんでしたが、今後、事業展開を進めて行くなかで、製品の不具合、工事施工時の事故、その他様々な事由で電気興業グループに対し提訴その他の請求が起こされた場合には、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、訴訟リスクに対応する為、品質及び安全確保の徹底、コンプライアンス(法令遵守)の徹底を行っております。
⑨ 知的財産権
電気興業グループが保有する知的財産権について、訴訟やクレーム等の問題が発生した場合、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、事業活動に関連する有用な知的財産権の取得並びに保護に努めております。
⑩ 法的規制について
電気興業グループが事業を行うにあたり、建設業法、製造物責任法など様々な各種法規制の適用を受けております。法令解釈の相違等により、結果的に法令に抵触すると判断された場合、電気興業グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。電気興業グループでは、内部統制の徹底、コンプライアンス(法令遵守)の徹底を行っております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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