ルネサスエレクトロニクス(6723)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ルネサスエレクトロニクス(6723)の株価チャート ルネサスエレクトロニクス(6723)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】ルネサスエレクトロニクスグループは、2025年12月31日現在、ルネサスエレクトロニクス、連結子会社108社(国内6社、海外102社)および持分法適用会社1社(海外1社)により構成されております。ルネサスエレクトロニクスグループは、半導体専業メーカーとして、各種半導体に関する研究、開発、設計、製造、販売およびサービスを行っております。ルネサスエレクトロニクスグループの研究、開発、設計、製造、販売およびサービス機能は、主にルネサスエレクトロニクスおよびルネサスエレクトロニクスの子会社が分業しております。研究、開発、設計機能は、ルネサスエレクトロニクスが担当するほか、ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社、ルネサス セミコンダクタデザイン北京社、ルネサス デザイン・ベトナム社およびルネサス エレクトロニクス・ヨーロッパ社など、海外の子会社が担当しております。製造機能は、主に国内外の生産子会社が担当しておりますが、ファウンドリなどの外部生産委託先も必要に応じて活用しております。販売およびサービス機能は、国内においては、主に提携する販売特約店を通じて行っており、海外においては、主にルネサス エレクトロニクス・アメリカ社、ルネサス エレクトロニクス・ヨーロッパ社およびルネサス エレクトロニクス香港社などの海外の販売子会社やディストリビューターを通じて行っております。ルネサスエレクトロニクスグループは、「自動車向け事業」および「産業・インフラ・IoT向け事業」から構成されており、セグメント情報はこれらの区分により開示しております。自動車向け事業には、自動車のエンジンや車体などを制御する半導体を提供する「車載制御」と、車内外の環境を検知するセンサリングシステムや様々な情報を運転者などに伝えるIVI(In-Vehicle Infotainment)・インストルメントパネルなどの車載情報機器に半導体を提供する「車載情報」が含まれております。当事業において、ルネサスエレクトロニクスグループはそれぞれマイクロコントローラ、SoC(System-on-Chip)、アナログ半導体およびパワー半導体を中心に提供しております。産業・インフラ・IoT向け事業には、スマート社会を支える「産業」、「インフラストラクチャー」および「IoT」が含まれております。当事業において、ルネサスエレクトロニクスグループはそれぞれマイクロコントローラ、SoC、アナログ半導体およびパワー半導体を中心に提供しております。加えて、ルネサスエレクトロニクスの設計および生産子会社が行っている半導体の受託開発、受託生産などを「その他」に分類しております。 ルネサスエレクトロニクスグループの連結子会社(108社)および持分法適用会社(1社)を主な事業内容別に記載すると次のとおりとなります。2025年12月31日現在関連する報告セグメント名主要な事業の内容 国内子会社 海外子会社 自動車および産業・インフラ・IoT 販売 (連結子会社) ルネサス エレクトロニクス中国社ルネサス エレクトロニクス上海社ルネサス エレクトロニクス香港社ルネサス エレクトロニクス台湾社ルネサス エレクトロニクス韓国社ルネサス エレクトロニクス・シンガポール社ルネサス エレクトロニクス・マレーシア社ルネサス エレクトロニクス・インド社ルネサス エレクトロニクス・カナダ社ルネサス エレクトロニクス・ブラジル・サービス社ルネサス エレクトロニクス・ヨーロッパ社(ドイツ)他3社 製造・製造支援 (連結子会社) ルネサス セミコンダクタマニュファクチュアリング㈱ (連結子会社) ルネサス セミコンダクタ北京社 ルネサス セミコンダクタ蘇州社 ルネサス セミコンダクタ・ケイエル社 ルネサス セミコンダクタ・マレーシア社 ルネサス セミコンダクタ・ケダ社 ルネサス セミコンダクタテクノロジ・マレーシア社 設計・開発・応用技術 (連結子会社)ルネサス セミコンダクタデザイン北京社ルネサス デザイン・ベトナム社ルネサス セミコンダクタデザイン・マレーシア社ルネサス デザイン・ブルガリア社ルネサス デザイン・チューリッヒ社ルネサス インテグレーテッド・サーキット上海社ルネサス インテグレーテッド・サーキット成都社他16社 事業会社・その他 (連結子会社) 5社 (連結子会社)ルネサス エレクトロニクス・アメリカ社ルネサス エレクトロニクス・ジャーマニー社ルネサス エレクトロニクス・ペナン社ルネサス インターナショナル・オペレーション社(マレーシア)インターシル・ルクセンブルク社IDTバミューダ社ギグピーク社Dialog社ルネサス エレクトロニクス・オーストラリア社ルネサス エレクトロニクスNSW社Altium社Altium IP Hold社Altium IP社Altium LLC社他45社 (持分法適用会社)1社 (注) 海外の販売子会社の一部は、設計・開発の事業も行っております。

有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当期は、PivotおよびBack to Basicsの方針のもと、様々な成果を得ることができました。しかしながら、短期的には、AI分野の成長や一部分野における需要回復が期待されるものの、今後もルネサスエレクトロニクスグループを取り巻く事業環境の変化は激しく、先行き不透明な状況が続く見通しです。ルネサスエレクトロニクスグループとしては、このような環境の変化に一喜一憂することなく、今後もBack to Basicsに基づく施策を軸として、以下の施策を着実に推進します。 (1) Back to Basicsの推進ルネサスエレクトロニクスグループは、事業環境に柔軟に適応して長期的な成長を実現し、「2035 Aspiration」を達成するため、これまで進めてきた事業戦略の基本に立ち返る「Back to Basics」の方針を、引き続き強力に推進します。具体的には、大きく以下の3点に注力します。 ① 生産性の向上 ルネサスエレクトロニクスグループは、グループを挙げて、事業運営の無駄を省く効率化を図りながら、世界で約22,000名の従業員を擁するグローバル企業としてのスケールメリットを最大限に活かして、生産性の向上を推進します。従業員一人一人が日々の業務において責任感を持ってその業務の生産性の向上と付加価値の創出に努めるとともに、アカウンタビリティの向上を図っていきます。 ② パーパスフル投資 ルネサスエレクトロニクスグループは、「パーパスフル投資」の方針のもと、事業戦略の原点に立ち返り、経営資源の戦略的な配分をより一層強化しております。 具体的には、コア分野である組み込み半導体ソリューションと、UXおよびデジタライゼーションの分野、そして、Vertical事業に注力します。特に、SDV(Software-Defined Vehicle)、AIインフラ/コンピュートおよびIntelligence at the Edgeという3つの分野を成長のベクトルとするSecular Growth分野は、ルネサスエレクトロニクスグループの競争力と収益性が見込まれる重点領域と位置づけております。ルネサスエレクトロニクスグループは、これらの分野に一層注力することで、競争力の強化と収益性のさらなる向上を目指します。 また、その一環として、本年2月に、ルネサスエレクトロニクスグループのタイミング事業を、精密タイミングソリューションを提供する米国のSiTime社に30億米ドル(約4,680億円、1米ドル156円で換算)で譲渡する旨の契約を同社との間で締結しました。これは、同事業の今後の成長機会を総合的に勘案した結果、最先端の技術力と強い成長意欲・投資力を有するSiTime社へ譲渡することが最善であると判断したものです。また、あわせて、ルネサスエレクトロニクスグループの組み込みコンピュート技術とSiTime社のMEMS(微小電気機械システム)タイミング技術をシリコンレベルで統合した新たなソリューションの開発に向けたパートナーシップを検討する旨の覚書を締結しました。これにより、設計の簡素化や省スペース化の実現を期待することができ、ルネサスエレクトロニクスグループは、次世代のインテリジェントデバイスに求められる高い性能と効率を実現する統合ソリューションの提供を目指します。なお、今回受領する譲渡対価については、成長投資および株主還元の双方またはいずれかに充当することを念頭に、譲渡の実行までに決定する予定です。 ルネサスエレクトロニクスグループは、今後も中長期的な成長を見据え、事業の優先順位をこれまで以上に明確にしたうえで、戦略的取り組みに最大限の資源を投じていきます。 ③ UX・デジタライゼーション戦略の加速 ルネサスエレクトロニクスグループは、UXおよびデジタライゼーションを最重要戦略として位置づけ、その取り組みを一層加速させていきます。半導体の特定から、システム設計・生産、さらにはライフサイクル管理に至るまで、一貫したデジタル化を実現するプラットフォームを提供することで、世界中の顧客がより「ラク」に開発を進められる環境を整備することを目指します。 (2) サステナビリティ・ESG活動と情報開示の推進ルネサスエレクトロニクスグループでは、近年注目されているサステナビリティ・ESGの分野について、ルネサスエレクトロニクスグループの中長期的な企業価値向上に資する重要な課題と位置づけ、2040年のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みをはじめとして、その強化に向けた各種施策を推進していきます。また、情報開示の面では、サステナビリティ・ESG情報開示規制に対する対応準備を進めるとともに、これらの活動に関する非財務情報の開示を継続的に拡充し、ルネサスエレクトロニクスグループを取り巻く様々なステークホルダーに対する情報提供の充実に努めます。 (3) 地政学リスクへの対応地政学リスクについては、国際情勢の不確実性の高まりに伴い、関税措置を含む貿易・投資規制や輸出入の制限等が、ルネサスエレクトロニクスグループのサプライチェーンやコスト構造に影響を与える可能性があります。ルネサスエレクトロニクスグループとしては、これらの動向を的確に把握し、中長期的な競争力を強化するためのデジタライゼーションを着実に実行していきます。 (4) 生産構造の最適化ルネサスエレクトロニクスグループは、中長期的な需要変動に対応できる強靭かつ効率的な生産体制の構築に取り組んでおります。特に、前工程生産拠点の稼働率および設備投資については、市況や供給需要の状況を踏まえながら、供給能力の維持・増強とレジリエンス向上の観点で適切にコントロールしております。当期においては、国内生産工場において一部不足製品の供給能力増強やレジリエンス向上を目的とした設備投資を実施しました。今後も引き続き、ルネサスエレクトロニクスグループ製品の安定供給に向けて、グループ内の設備の増強に努めます。加えて、ルネサスエレクトロニクスグループは、急激な需要変動への対応とレジリエンスを高めるため、引き続きダイバンクの構築を推進するとともに、生産委託先での生産量の確保・拡大にも取り組みます。設備投資については、売上収益に対する適正水準の維持を図りつつ、中長期的には売上収益比5%程度にコントロールすることを目指します。 (5) タレント構成の最適化当期末現在におけるルネサスエレクトロニクスグループの各拠点地域の人員構成は、日本が40%、北米が11%、欧州が14%、アジア太平洋が35%でした。ルネサスエレクトロニクスグループは、中長期的な視点から、グローバルなタレント採用チームのもとで、タレントの質やコスト等の要素も考慮しつつ、魅力のある給与水準やキャリア開発の機会の提供等を通じて、国内外の優秀な人材の確保を進めていきます。あわせて、ソフトウェアなどの重要分野や今後成長が見込まれる分野に従事する従業員を拡充することを目指し、様々な人事施策に取り組みます。 (6) 従業員エンゲージメントの向上と「Renesas Culture」の浸透ルネサスエレクトロニクスグループは、世界中のルネサスエレクトロニクスグループ組織とそこで働く従業員一人一人が絶えず変化する環境に迅速かつ柔軟に対応していくための行動指針として、「Renesas Culture」を策定し、その定着に向けて取り組んでおります。当期においても、その一環として、従業員の勤務形態について、在宅勤務とオフィス勤務を併用するハイブリッド型の勤務形態(Back To Office)への移行を進めるとともに、働きやすい環境整備や人材育成プログラムの実施などの施策に取り組みました。ルネサスエレクトロニクスグループは、今後も「Renesas Culture」について、各種施策を推進し、採用、育成、評価などの人事サイクルの一つ一つに組み込みながら、従業員とさらに共有し、これを根付かせ、エンゲージメントのさらなる向上に努めます。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】 ルネサスエレクトロニクスグループの事業その他に関するリスクとして、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、文中における将来に関する事項は、提出日現在において入手し得る情報に基づいてルネサスエレクトロニクスグループが判断したものであります。 (1) 市況の変動 ルネサスエレクトロニクスグループは、世界各国の景気循環、最終顧客の製品の需要の変化などに起因する、半導体市場の市況変動の影響を受けております。ルネサスエレクトロニクスグループでは、常に市況の動向を見極めながら事業活動を遂行しておりますが、その影響を完全に回避することは困難であるため、市況が下降した局面においては、製品需要の縮小、生産・在庫数量の増加および販売価格の低下を招く可能性があります。その結果、ルネサスエレクトロニクスグループの売上の減少や、工場稼働率の低下に伴う売上総利益率の悪化につながり、収益が悪化する可能性があります。 (2) 為替相場および金利の変動 ルネサスエレクトロニクスグループは、世界各地域において様々な通貨を通じて事業活動を行っております。ルネサスエレクトロニクスグループは、為替変動のリスクをヘッジする取組みを行っておりますが、為替相場が大きく変動した場合、外貨建取引の売上高、外貨建の資材コスト、海外工場の生産コストなどルネサスエレクトロニクスグループの業績および財政状態が影響を受ける可能性があります。また、ルネサスエレクトロニクスの外貨建の資産・負債を日本円に換算表示すること、さらに、海外子会社における外貨表示の財務諸表を日本円に換算表示することによっても、ルネサスエレクトロニクスグループの資産・負債および収益・費用は変動します。 また、金利の変動により、ルネサスエレクトロニクスグループの事業運営に係る経費、資産および負債の価値が影響を受けるため、これにより、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 (3) 自然災害など 地震、津波、台風、洪水などの自然災害、火災、停電、システム障害などの事故、テロ、戦争、感染症をはじめとした予測困難な事由が発生した場合、ルネサスエレクトロニクスグループの事業活動が悪影響を受ける可能性があります。特に、ルネサスエレクトロニクスグループは、地震が発生する確率が世界の平均より高いと考えられる地域に重要な施設・設備を保有しており、地震の発生時に、その影響によりルネサスエレクトロニクスグループの施設・設備が損傷を受け、操業を停止せざるを得ないなど、多くの損害が発生する可能性があります。また、地震以外の自然災害、火災、停電、システム障害などの事故、テロ、戦争、感染症などによっても同様の事態が生じる可能性があります。ルネサスエレクトロニクスグループでは、こうしたリスクに備えて、各種事前対策、緊急対策などを定めたBCP(事業継続計画)などを策定・運用するとともに、各種保険に加入しておりますが、想定を上回る事態が発生する可能性は否定できず、それらの対策によっても、リスクを完全に回避することは困難であり、また、全ての損害を補填できるという保証もありません。 (4) 競争  半導体市場は熾烈な競合状態にあり、ルネサスエレクトロニクスグループは、製品の性能、構成、価格、品質などの様々な面で、国内外の多くの同業他社との激しい競争に晒されております。とりわけ、近年において、同業他社間による買収、統合、業務提携などが行われており、今後もその可能性がありますが、その結果、ルネサスエレクトロニクスを取り巻く競争環境はさらに激化する可能性があります。ルネサスエレクトロニクスグループでは、競争力の維持強化に向けて、先端技術の設計、開発のプラットフォーム化、原価低減の推進、第三者との戦略的提携やさらなる企業買収の可能性の検討などの様々な施策に取り組んでおりますが、これらの施策を適時適切に行えなかった場合、製品のマーケットシェアが低下し、ルネサスエレクトロニクスグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、熾烈な市場競争により、ルネサスエレクトロニクスグループ製品の販売価格が急激な下方圧力に晒され、それを価格交渉や原価低減などの様々な収益性改善のための施策では補いきれずに、売上総利益率の悪化に見舞われる可能性があります。さらに、売上総利益率が低いルネサスエレクトロニクスグループ製品について、顧客において他の製品への移行が困難または一定の期間を要する場合などには、ルネサスエレクトロニクスグループは、適時に生産の中止・減少が行えない可能性があり、その結果、ルネサスエレクトロニクスグループの収益性を低下させる可能性があります。 (5) 事業戦略の推進  ルネサスエレクトロニクスグループは、急激に変化する経営環境下で、収益基盤を強化するため、中期成長戦略の策定、ルネサスエレクトロニクスグループ内における組織体制の改編など、様々な事業戦略および構造改革を遂行しております。これらの事業戦略および構造改革には一定の費用が伴う一方で、経済・事業環境の変化、将来の不確実な要因、予期できない要因などにより、その遂行が困難になる可能性や当初計画していた効果を得られない可能性がある他、当初の見込みを上回る費用が発生する可能性があり、その結果、ルネサスエレクトロニクスグループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) グローバルな事業展開 ルネサスエレクトロニクスグループは、グローバルに事業を展開しておりますが、潜在的な顧客と現地企業との間の長期に亘る関係などの障壁、投資、輸出入に関する制限、関税、公正な取引などの各種規制、各国の貿易政策の変更、貿易障壁および貿易摩擦の高まりを含む政治的・社会的・経済的リスク、疾病またはウイルスの流行または感染、為替変動、賃金水準の上昇、物流障害などの様々な要因により悪影響を受ける可能性があります。その結果、ルネサスエレクトロニクスグループは、グローバルな事業展開に関する当初の目的を達成できず、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 戦略的提携および企業買収 ルネサスエレクトロニクスグループは、事業拡大や競争力の強化などを目的として、重要な技術や製品の研究開発、生産などの分野において、第三者との間で、共同出資関係を含む戦略的提携や企業買収を実施することがあります。しかしながら、今後もルネサスエレクトロニクスグループにとって適切な提携先・買収先候補が見つかるとは限らず、また、適切な提携先・買収先があった場合にも、ルネサスエレクトロニクスにとって受入れ可能な条件で合意に至ることができない可能性があります。また、提携先・買収先との合意に至った場合であっても、買収資金を調達できない可能性、提携先・買収先の株主承認等が得られない可能性、必要な許認可が取得できない可能性、法令その他の理由による制約が存在する可能性があり、買収を実行できる保証はありません。 さらに、ルネサスエレクトロニクスグループでは、これらの提携や買収にあたって、投資回収や収益性などの可能性について様々な観点から検討していますが、事業遂行、技術、製品、人事、システム、関連当局の独占禁止法(競争法)への対応などの面で統合に時間と費用を要することに加え、資金調達、技術管理、製品開発などの経営戦略について提携先・買収先と不一致が生じたり、提携先・買収先において財務上その他の事業上の問題が生じた場合などに、提携関係・資本関係を維持できない、または買収時に想定していた投資回収や収益性を実現できなくなる可能性があります。また、提携先・買収先の主要顧客や主要人員を維持・確保できないことなどにより、想定していたシナジーやメリットが実現できない可能性があるなど、提携や買収が当初の期待どおりの目的を達成できる保証はありません。 (8) 資金調達ルネサスエレクトロニクスグループは、事業資金を金融機関からの借入や社債の発行などにより調達しておりますが、新製品を発売し、事業・投資計画を実行し、生産能力を拡張し、技術もしくはサービスを取得し、または負債を返済するため、将来、追加的に資金を調達しなければならない可能性があります。半導体業界の事業環境の悪化、金融・証券市場の環境の悪化、貸手側の融資方針の変更などにより、ルネサスエレクトロニクスグループが必要な資金を適時に調達できない、または資金調達コストが増加する可能性があることなどにより、ルネサスエレクトロニクスグループの資金調達が制約される可能性があります。また、ルネサスエレクトロニクスは、企業買収を実施する際の買収資金についても金融機関からの借入などにより調達する可能性があります。しかしながら、金融機関からの借入などの実施により、ルネサスエレクトロニクスは有利子債務を負担することになるところ、当初想定したキャッシュ・フローの創出が実現しない場合には、ルネサスエレクトロニクスグループの財務内容が悪化し、信用格付けが引き下げられる可能性があり、その場合にも、資金調達コストの増加や、ルネサスエレクトロニクスグループの資金調達が制約される可能性があります。なお、ルネサスエレクトロニクスグループが金融機関と締結している借入に係る契約の一部には財務制限条項が定められております。万一、ルネサスエレクトロニクスグループの財務内容などの悪化により同条項に抵触し、上記借入について期限の利益を喪失する場合、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 (9) 急速な技術革新など  ルネサスエレクトロニクスグループが事業を展開している半導体市場は、急速な技術変化と技術標準の進展などを特徴としております。そのため、ルネサスエレクトロニクスグループがこうした変化について、研究開発などにより適切に対応できなかった場合、ルネサスエレクトロニクスグループ製品の陳腐化、代替製品の出現などにより、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (10) 製品の生産 ① 生産工程  半導体製品は、非常に複雑な生産工程を経て生産されております。ルネサスエレクトロニクスグループは、歩留り(材料当たりの製品良品率)を改善するため、生産工程の適切な管理および改良に継続して取り組んでおりますが、この生産工程に何らかの問題が発生した場合は、歩留りの悪化による製品出荷の遅延や出荷数量の減少、最悪の場合は出荷停止の結果を招く可能性があります。 ② 原材料、部品、生産設備などの調達  半導体製品の生産にあたっては、その生産に必要となる原材料、部品、生産設備などを適時に調達する必要があります。ルネサスエレクトロニクスグループは、これらの調達に関連する問題の発生を回避するため、複数の供給者との緊密な関係構築に努めておりますが、原材料などの中には特定の供給者からしか入手できないものも含まれているため、需給が逼迫した場合や、供給者において自然災害や事故、テロ、戦争、経営状況の悪化、事業撤退などの事象が発生した場合、これらを適時に調達できず、また調達できる場合でも調達価格が大幅に上昇する可能性があります。また、調達した原材料や部品に欠陥が存在した場合、ルネサスエレクトロニクスグループの生産工程に悪影響が生じる可能性やルネサスエレクトロニクスグループにおける追加の費用負担が発生する可能性があります。 ③ 外部への生産委託 ルネサスエレクトロニクスグループは、半導体製品の生産の一部を外部のファウンドリ(受託生産専門会社)などに委託しております。これらの外注先の選定にあたっては、技術力や供給能力などについて、あらかじめ厳しく審査を行い、信頼できる会社を選定しておりますが、外注先の責による納入の遅延や製品の欠陥をはじめとした、生産面でのリスクが生じる可能性を否定できず、外注先の生産能力不足や自然災害による外注先の操業停止などにより、ルネサスエレクトロニクスグループが十分な製品供給を行えない可能性があります。 ④ 適切な水準での生産能力の維持 半導体市場は市況変動の影響を受けやすく、また、将来の製品需要を正確に予測することは困難であるため、必ずしもルネサスエレクトロニクスグループの生産能力を製品需要と見合った適切な水準に維持できるとは限りません。また、製造工場における火災、停電、システム障害などの事故の発生といった予期せぬ事由により、ルネサスエレクトロニクスグループの生産能力が一定期間において大きく低下する可能性があり、さらに、生産能力増強のための設備投資を行う場合であっても、通常、実際にルネサスエレクトロニクスグループの生産能力の増強に寄与するまでには一定期間を要します。 そのため、特定の製品に関する需要が、ある時点におけるルネサスエレクトロニクスグループの生産能力を大幅に超過し、かかる需要超過の状態が継続した場合であっても、顧客が希望する製品供給を適時適切に行うことができず、当該製品に関する販売機会の喪失、競合他社製品への切り替えによるマーケットシェアの低下、当該顧客との関係悪化などを招く可能性があります。 他方、特定の製品に関する製品需要の高まりに応じて設備投資を行い、生産能力の増強を図った場合であっても、当該設備投資により実際に生産能力が増強される時点以降において当該製品に関する需要が維持される保証はなく、実際の製品需要が想定を下回った場合などにおいて当該設備投資について見込んだ収益による投資の回収が行えない可能性があります。 (11) 品質問題 ルネサスエレクトロニクスグループでは、様々な施策を通じて、ルネサスエレクトロニクスグループ製品の品質向上に取り組んでおりますが、これらの製品に用いられる技術の高度化、顧客における製品の使用方法の多様化、外部調達した原材料や部品における欠陥などにより、出荷時に発見できない欠陥、異常または故障が製品に存在する可能性があり、顧客への出荷後にそれらが発見される場合があります。この場合、製品の返品や交換、損失の補償、製品の採用打ち切りなどの結果につながり、ルネサスエレクトロニクスグループの経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。こうした事態に備えて、ルネサスエレクトロニクスグループでは、生産物賠償責任保険(PL保険)、生産物回収費用保険(リコール保険)などの保険に加入しておりますが、それにより損失を全額補填できるという保証はありません。 (12) 製品の販売① 主要顧客への依存 ルネサスエレクトロニクスグループは、ルネサスエレクトロニクスグループ製品の顧客に対する売上高の多くを特定の主要顧客に依存しております。これらの主要顧客がルネサスエレクトロニクスグループ製品の採用を中止し、または著しくその発注数量を減らした場合、ルネサスエレクトロニクスグループの業績に悪影響を与える可能性があります。 ② 顧客固有の仕様に基づいた製品に係る顧客からの計画の変更など ルネサスエレクトロニクスグループは、顧客からその顧客固有の仕様に基づいた製品の開発を受注することがあります。しかし、受注後に、発注元の顧客がその製品を搭載する予定であった最終製品の市場への投入を延期または中止した場合や、その製品の機能・性能が顧客の要求に満たない場合には、その製品の採用を中止する可能性があります。また、顧客は、その製品を組み込んだ最終製品の売れ行きが芳しくない場合、その製品の発注数量を減少させ、または納入期日を延期することがあります。 こうした特定顧客向け製品に係る顧客からの製品計画の変更、発注の減少や延期などは、ルネサスエレクトロニクスグループの売上や収益性を低下させる可能性があります。 ③ 販売特約店などへの依存 ルネサスエレクトロニクスグループは、日本国内およびアジア地域では、多くのルネサスエレクトロニクスグループ製品を特定の主要な販売特約店などを通じて販売しております。ルネサスエレクトロニクスグループがこれらの販売特約店などに対して、競争力ある販売報奨金やマージンを提供できない場合または販売特約店などにとって適切な売上数量を確保できない場合、販売特約店などはルネサスエレクトロニクスグループ製品の販売体制縮小などの見直しを行い、その結果、ルネサスエレクトロニクスグループの業績に悪影響を与える可能性があります。 (13) 人材の確保 ルネサスエレクトロニクスグループは、事業を展開していくうえで、経営、技術開発、営業その他において優秀な人材の確保に努めております。しかしながら、こうした優秀な人材は限られているため、かかる人材を求める競争は熾烈であります。そうした状況下で、ルネサスエレクトロニクスグループが優秀な人材を確保することができない可能性があります。 (14) 確定給付制度債務 ルネサスエレクトロニクスグループが計上している退職給付に係る資産や負債は、割引率などの数理計算上の前提に基づいて算出されております。金利変動や株式市場の下落などにより、数理計算上の前提と実績に乖離が生じ、確定給付制度債務が増加もしくは年金資産が減少した場合、退職後給付制度における積立不足が増加し、ルネサスエレクトロニクスグループの業績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (15) 設備投資と固定費比率 ルネサスエレクトロニクスグループが営む半導体事業は、多額の設備投資を必要とする事業であり、ルネサスエレクトロニクスグループは、継続的に設備投資を行っておりますが、かかる設備投資に伴い償却費用を負担する必要があります。また、市場環境の変化に伴い需要が減少し、想定した販売規模を達成できない場合、あるいは供給過剰により製品の単価が下落した場合、こうした設備投資の一部または全部について、回収することができない、あるいは回収できるとしても想定より長い期間を要する可能性があり、その結果、ルネサスエレクトロニクスグループの業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、ルネサスエレクトロニクスグループの費用の大部分は、上記の設備投資に伴う償却費用に加えて、工場の維持等に伴う生産コスト、研究開発費用といった固定費で占められているため、主要顧客からの受注の減少、製品需要の減少等による売上の減少や、工場稼働率の低下等が生じた場合であっても、それらの事象に対応した固定費の削減を行うことが困難であり、その結果、比較的小規模の売上の減少等がルネサスエレクトロニクスグループの収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。 (16) 固定資産の減損 ルネサスエレクトロニクスグループは、工場設備などの有形固定資産に加えて、過去の企業買収に伴う多額ののれんなどの無形資産を含む多くの固定資産を保有しております。これらの固定資産については、減損の兆候がある場合、固定資産から得られる将来のキャッシュ・フローによる資産の帳簿価額の回収可能性を検討しております。その結果、当該資産が十分なキャッシュ・フローを生み出さない場合には、減損を認識しなければならない可能性があります。 (17) 情報システム等 ルネサスエレクトロニクスグループの事業活動において、情報システムの重要性が増大しております。ルネサスエレクトロニクスグループでは、情報システムの安定的運用に努めておりますが、自然災害、事故、コンピューターウイルス、不正アクセス、サイバー攻撃その他要因により情報システムに重大な障害が発生した場合、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。 また、近年、生成AIツールの利用が急速に普及しており、ルネサスエレクトロニクスグループでも業務効率や生産性の向上、イノベーションの促進等を実現するため、積極的に生成AIツールの活用を進めております。生成AIは、有用である反面、まだ発展途上の技術であるため、その利用にあたっては、秘密情報や個人情報の入力による情報漏洩、誤情報の生成、知的財産権の侵害等の可能性があります。ルネサスエレクトロニクスグループは、こうした事態を回避するため、関係部門からなるワーキンググループを設置し、生成AIの利用に関する社内規則やガイドラインの策定、社内教育の実施などを通じて、社内の管理体制の整備・強化に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みにかかわらず、生成AIの利用に起因して予期しない事態が発生した場合、その対応のために多額の費用負担が生じ、ルネサスエレクトロニクスグループの経営成績および財政状態に悪影響を与えるとともに、ルネサスエレクトロニクスグループの社会的信用の低下を招く可能性があります。 (18) 情報管理 ルネサスエレクトロニクスグループは、事業活動の遂行に関連して、多数の秘密情報や個人情報を有しております。これらの情報については、法令や社内規則に基づき管理しておりますが、予期せぬ事態により情報が流出するおそれがあり、そのような事態が生じた場合、営業秘密の流出による競争力の低下や、顧客の信用や社会的信用の低下を招き、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (19) 法的規制 ルネサスエレクトロニクスグループは、事業を展開する国および地域において、事業や投資の認可、独占禁止法(競争法)上の制限、輸出制限、関税、会計基準・税制、環境法令をはじめとする様々な規制の適用を受けております。今後、法的規制の強化などに伴う事業活動の制約、コストの増加などにより、ルネサスエレクトロニクスグループの事業、業績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。 ルネサスエレクトロニクスグループは、法令遵守や財務報告の適正性確保のために内部統制システムを構築し、運用しておりますが、内部統制システムは本質的に内在する固有の限界があるため、その目的が完全に達成されることを保証するものではありません。従って、将来にわたって法令違反等が発生する可能性が皆無ではありません。ルネサスエレクトロニクスグループが法令等に違反した場合には、課徴金等の行政処分、刑事処分もしくは損害賠償請求の対象となり、またはルネサスエレクトロニクスグループの社会的評価が悪影響を受け、その結果、ルネサスエレクトロニクスグループの事業や業績および財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (20) 環境問題 ルネサスエレクトロニクスグループは、地球温暖化、大気汚染、水質汚濁、産業廃棄物、有害物質、土壌汚染などに関する様々な環境法令の適用を受けております。ルネサスエレクトロニクスグループは、これらの規制に細心の注意を払いつつ事業を行っておりますが、過失の有無にかかわらず、環境問題に対して法的もしくは社会的責任を負う可能性があり、そのような事態が生じた場合、その対応のために多額の費用負担が発生する可能性やルネサスエレクトロニクスグループの社会的信用の低下を招く可能性があります。 (21) 知的財産権 ルネサスエレクトロニクスグループは、知的財産権の確保に努めておりますが、その国や地域などによっては知的財産権に対する十分な保護を得られない可能性があります。また、ルネサスエレクトロニクスグループ製品には第三者からライセンスを受けて開発・製造・販売しているものがありますが、今後、第三者から必要なライセンスを受けられない可能性や、ライセンスを受けられるとしても従前よりも不利な条件でしかライセンスを受けられない可能性があります。さらに、ルネサスエレクトロニクスグループの製品に係る知的財産権に関して、ルネサスエレクトロニクスグループまたはその顧客が第三者から特許侵害訴訟等を提起され、その結果によっては、ルネサスエレクトロニクスグループの当該製品が、一定の国・地域で製造・販売できなくなる可能性や、ルネサスエレクトロニクスグループが第三者やルネサスエレクトロニクスグループの顧客に対して損害賠償責任を負う可能性があります。 (22) 法的手続 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 38.コミットメント及び偶発債務 (5)その他」に記載のとおりであります。



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