ホシデングループ(ホシデン及びホシデンの関係会社)は、ホシデン(ホシデン株式会社)、子会社22社により構成されており、ホシデングループの事業内容及びホシデンと関係会社の当該事業に関わる位置付けは次のとおりであります。
ホシデングループは電子部品の開発及び製造販売を主たる事業として行っており、それらの事業を製品種類、及び類似性を考慮して「機構部品」「音響部品」「表示部品」「複合部品その他」の4つを報告セグメントとしております。
「機構部品」の区分に属する主要な製品にはコネクタ、ジャック、スイッチ等を含みます。
「音響部品」の区分に属する主要な製品はマイクロホン、ヘッドホン、ヘッドセット、スピーカー、レシーバー等となっています。
「表示部品」の区分に属する主要な製品はタッチパネルとなっています。
「複合部品その他」の区分に属する主要な製品は上記の区分に属さない複合機器となっています。
ホシデンは、最終製品の製造を行い、子会社より仕入れた完成品とともに、これらの製品を主に国内外のセットメーカーへ直接または販売拠点を通じて供給しております。
国内生産拠点は、ホシデンより供給された部品・材料及び自社調達の部品・材料をもとに生産を行い、これらの製品についてホシデンへ供給しております。
国内物流拠点は、ホシデングループ製品の保管・入出荷のサービスを提供しております。
海外生産拠点は、ホシデンより供給された部品・材料及び自社調達の部品・材料をもとに生産を行い、これらの製品について、現地販売、ホシデン及び販売拠点への供給を行っております。
海外販売拠点は、ホシデン及び生産拠点より供給された製品の販売を行っております。
以上に述べた事業の系統図は次のとおりであります。
(事業の系統図)
図中の番号は、ホシデンのセグメント区分①機構部品、②音響部品、③表示部品、④複合部品その他 を示しております。
ホシデングループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてホシデングループが判断したものであります。
(1)経営方針
ホシデンは、電子部品メーカーとして常に市場が求めるものを、先進の技術力と徹底した品質保証体制に支えられた高性能・高品質な製品をタイムリーに供給することにより、エレクトロニクス市場の発展に貢献してまいりました。
AI技術やADAS(先進運転支援システム)技術等の急速な進化やIoE(すべてのものがインターネットにつながる)の普及により、今後さらに高度化、多機能化する技術や製品が求められるエレクトロニクス市場に対し、独創性の高い先端技術でお客様の企業戦略をサポートしてまいります。
世界の最新情報を分析し、ホシデンが持つ独自の技術を紹介、提案することで、顧客のビジネスをサポートし、世界のエレクトロニクス市場の発展に貢献してまいります。
また、環境活動につきましては、地球環境に配慮した活動を推進しており、ISO14001の取得、製品の省電力化、軽量化並びに環境管理物質の低減・全廃を推進し、環境負荷の低減対策に取り組んでまいります。さらにカーボンニュートラルへの対応は企業の取り組むべき責務と認識し積極的な取り組みと、適切な情報開示を進めてまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
ホシデンの属するエレクトロニクス業界は、デジタル化、ネットワーク化等めまぐるしい技術革新により急速に変化しており、さらなる発展が期待できる新製品・新技術が相次ぎ創出されております。スマートフォン及びタブレット端末やネット関連機器は、6Gを見据えた高速通信化や高機能化が見込まれており、従来の家電・AV市場、ゲーム市場とも融合しながら、さらに進化・発展し、急速に普及していくと思われます。また車載関連では、「CASE」や「ADAS」が普及拡大期に入っており、その結果、車載電子機器の高機能化が進み、使用される電子部品、デバイスの裾野(種類、数量)が拡大しております。さらに高齢者の増加による医療・健康・美容機器並びに介護・フレイル対策向けの電子機器市場の成長、また産業機器を中心とした生産性向上のためのIoE関連市場の拡大等も、十分に期待できることから、電子部品業界全体としては明るい見通しであると考えております。
この中にあって、ホシデンは電子部品メーカーとして豊富な製品ラインアップ、顧客の多様なニーズを満たす技術力、顧客満足を第一としたきめ細かいサービスの提供等により、連結ベースでの売上高、利益の確保・拡大による企業価値の増大をはかってまいります。
技術面におきましては、ホシデン及びグループ各社の技術・研究開発体制の強化をはかる技術中期(3年)計画の達成に向けアクションを継続しています。過去技術の棚卸と自社製品(デバイス)の強みを再構築しており、開発のスピードアップ・効率化といった成果が出てきております。ホシデンのコア技術である機構設計技術、高周波設計技術、音響設計技術、光学設計技術、回路設計技術、金型設計技術、シミュレーション技術、解析技術、ソフトウエア開発、EMC対策設計技術、センサー開発・応用技術等を進化させ、モジュール新製品、IoE向けセンサー・ユニットなど、市場ニーズに対応した独自技術製品の開発を強力に進めます。中でもIoE製品は工場DXツールとしての普及が本格化しており、少子高齢化・労働人口減少・人件費高騰という社会課題の解決に必要不可欠な機器としてよりニーズが増加しております。さらに、ライフラインや交通インフラの保全にも役立つ製品群の市場投入も計画しており、総合電子部品メーカーの立場から社会貢献を果たしてまいります。
生産面においては、産業用ロボットの活用など、スピード感を持って自動化・省人化を進め、コスト削減と品質の安定化をはかってまいります。
また、ESG経営、SDGsへの貢献は、企業・社会が目指す世界的な流れであり、ホシデンとしても積極的に取り組んでまいります。
(3)経営環境
現状、ホシデングループの属する電子部品業界を取り巻く環境は、環境対応やADAS等の普及により、一層の電子化が進む自動車関連向け需要は着実に増加しております。また、ウェアラブル端末やAI機器も電子部品需要の大きな牽引マーケットとして期待されると共に、クラウド化の進展に伴う高速・大容量化を目指したインフラ需要や、環境・省エネ・新エネルギー関連市場なども新たな部品需要を創出していくと期待されております。
(4)優先的に対処すべき課題
ホシデングループでは、ASEANを中心とした生産拠点の増強・新設の検討を行うと共に、経営全般の一層の効率化とスピードアップを進め、さらに生産性の向上、品質向上、原価力強化のため機械化、自動化、省人化を強力に推し進め、業績の向上、利益体質の強化に努めてまいります。
また、コンプライアンス体制、CSR(企業の社会的責任)体制、内部統制システム、情報セキュリティ管理体制、リスク管理体制等の充実・強化をはかり、企業価値の増大に努めてまいります。このために、サステナビリティ統括委員会を設置して、具体的な取り組みを進めると共に、適切な情報開示に努めてまいります。
品質については、全生産拠点でISO9001の認証を取得し、さらに自動車関連向けの生産拠点では、IATF16949の認証も取得しており、今後とも、品質の向上・安定化に努めてまいります。
環境に対する取り組みについては、全生産拠点でISO14001の認証を取得し、地球環境に配慮した製品設計や生産活動、グリーン調達、RoHS指令、REACH規則等による環境管理物質対策、省資源・省エネ活動、廃棄物削減、リサイクル等の環境負荷の低減に向けて、グループ全体で環境マネージメントシステムの継続的改善に積極的に取り組んでまいります。
さらにカーボンニュートラル達成に向けては、具体的な取り組みを進めると共に、適切な情報開示に努めてまいります。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応については、ホシデンではROEと株主資本コストの差をエクイティスプレッドと捉え、企業価値の創造にあたるとの認識をしております。一般的にはROEは8%程度を達成することが期待されている中で、ホシデンのROEは8%超となっております。ホシデンのROEが期待されている水準を超えているのにもかかわらずPBR1倍を達成していない理由につきましては、株主資本コストの低減に対する取り組みが十分に行われていないためとの考えで、2023年5月12日に「PBR1倍に向けた取り組みに関するお知らせ」を開示し、株主還元策等に加え、投資家との対話推進としてIRの強化・充実を行っていく旨を表明しております。その後、さらに検討を重ね、この取組み以外に以下の施策行っております。
・アナリスト向け決算説明会での解説内容、社長メッセージ、Q&AのまとめをホシデンWebページで一般公開
・統合報告書内にて中期経営計画を開示
・株主、投資家との建設的な対話の中からアイデアを得て、経営改善を積極的に実行することにより株主、投 資家との信頼関係を構築
・有価証券報告書の英文開示(一部)
今後さらにIRを強化してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
ホシデンは、売上高及び営業利益を経営上の目標としており、当連結会計年度の結果につきましては、4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 に記載しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日において判断したものであります。
(1)経済状況
ホシデングループの大半の製品は、セットメーカーが製造する最終商品に搭載される部品であることから、日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパを含む主要市場における景気後退により、最終商品を製造するセットメーカーの生産が縮小し、それがホシデングループの事業に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替レートの変動
ホシデングループは世界各地で事業を展開しており、為替レートの変動による影響を受けています。海外及び国内市場での売上高の大部分は外貨建てであります。各地域における売上、費用、資産及び負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算されており、換算時の為替レートにより、円換算後の価値が悪影響を受ける可能性があります。
これに対する対策として、顧客への販売通貨とホシデンの生産・仕入通貨を一致させるよう取り組んでおります。また、必要に応じ為替予約を行っております。
(3)価格競争
ホシデングループが属するエレクトロニクス業界における競争は大変厳しいものとなっており、各製品市場と地域市場において、競争の激化に直面することが予想されます。ホシデングループの競合先の一部は、研究開発、製造及び販売についてホシデングループよりも優れた資源を有している可能性があります。ホシデングループの主要市場における価格下落圧力は今後も強まると予想され、価格競争がホシデングループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)原材料の価格変動と供給状況
ホシデンが生産する製品には種々の金属及び石油化学製品が原材料として使用されています。急激な原材料価格の高騰や原材料供給状況の悪化により、ホシデングループの生産やコストに重大な影響を及ぼす可能性があります。現在、原材料の価格高騰が続いており、当連結会計年度の業績に影響がありました。また、2025年3月期の業績にも影響がある可能性があります。
(5)物流に関するリスク
ホシデンが製品を生産・販売するには、供給元からの材料、部品の納入及び顧客先への納品が必要ですが、これらに係る物流の停滞や費用の高騰によるリスクがあります。当連結会計年度において、世界的なコンテナ不足、船便の遅れ、輸送費の高騰により、当連結会計年度の業績に影響がありました。また、2025年3月期の業績にも影響がある可能性があります。
(6)技術革新と需要動向
ホシデングループの事業に関わる市場は、技術の急速な変化やこれに伴う顧客の需要の変化に影響を受けます。業界での頻繁な技術革新により、比較的短期間でホシデングループの既存製品が陳腐化する可能性があります。またホシデングループが業界と市場の変化を充分予想できず、魅力ある新製品を開発できない場合には、ホシデングループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらにホシデングループの売上高の55.5%は、任天堂株式会社に対するものであり、同社からの受注動向や、アミューズメント(ゲーム)機器の需要動向がホシデングループの業績に影響を与える可能性があります。
(7)海外事業に関するリスク
ホシデングループの生産及び販売活動の相当な部分は、アジア、アメリカ、ヨーロッパ等の日本国外で行われております。これらの地域における海外事業は、さまざまな不確定要素による影響を受けやすく、特に以下に掲げるいくつかのリスクが内在しております。
①不利な政治または経済要因
②予期しない法律または規制の変更
③人材の確保に関わる障害
④潜在的に不利な増税の影響
⑤戦争、テロ、伝染病、地震、災害、暴動、その他の要因による社会的混乱
また、近年中国の生産拠点への依存度が高く、上記リスクが発生した場合の経営への影響が大きかったことから、主に東南アジアでの生産能力増強に力を入れ、リスク軽減に努めております。ロシア・ウクライナ情勢につきましては、現在ホシデングループに直接の影響はありませんが、サプライチェーンの混乱による顧客の工場稼働停止で、需要の減少が起きる可能性があります。これらの社会的混乱は、今後その他の国でも起こる可能性があります。
(8)サイバー攻撃
ホシデングループでは、事業活動で入手したお客様及び自社の機密情報を保持しております。近年多様化・巧妙化するサイバー攻撃により、万が一攻撃を受けた場合、重要なデータの破壊、改ざん、漏洩などを引き起こし、ホシデングループの事業継続に大きな影響を及ぼす可能性があります。
これに対する対策として、ホシデングループでは攻撃の侵入部分のセキュリティを強化するとともに、サイバー攻撃を検知し、分析と通報を行う仕組みを導入することで、検知後の対応も強化しています。また、重要な情報の取り扱いに関するルールを策定し、従業員への教育や啓蒙を行っています。
(9)株式の希薄化
ホシデングループは転換社債型新株予約権付社債を2017年9月21日に発行しました。当該新株予約権が行使された場合、株式へ転換される割合に応じて、ホシデンの1株当たりの株式価値は希薄化し、その希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
(10)感染症に関するリスク
新型コロナウイルス感染症の再拡大や、それ以外でも強い感染力をもった感染症が流行した場合は、ホシデンの業績に影響が出る可能性があります。
ホシデン取締役会では、顧客の需要動向や工場稼働状況、ホシデングループ及びサプライチェーンの稼働状況や物流状況などが報告され、従業員の感染対策や生産活動維持のための対策などを検討し、当該リスクの最小化に努めております。
(11)環境関連の規制強化に関するリスク
カーボンニュートラル、SDGs達成への貢献、ESG経営については、近年投資家はもとより、顧客からも求められる事案であり、特にカーボンニュートラルに関する取り組みが遅れた場合、顧客からの受注削減に晒されるリスクがあります。一方、これらに取り組むことによる費用負担増も考えられますが、ホシデングループでは、積極的に環境対策に取り組むことで、投資家、顧客からの要望に応えるべく、対応をとってまいります。
(12)少子高齢化に伴うリスク
我が国では、少子高齢化が特に進んでおり、人材獲得が計画どおりに進まないリスクがあります。これに対し、ホシデンでは超過勤務削減をはじめとする働き方改革を進めるとともに、新卒採用と同様に中途採用の強化を行い、優秀な人材確保に取り組んでまいります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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