TOAグループは、TOA、子会社28社および関連会社1社の計30社で構成されており、音響分野と映像分野の2つを中心に製造、販売およびこれらに関連する事業を営んでおります。セグメントは地域別に日本セグメント、アジア・パシフィックセグメント、欧州・中東・アフリカセグメント、アメリカセグメント、中国・東アジアセグメントの5つの区分で構成されております。
日本セグメント
当セグメントにおいては、主にTOAが企画・開発を行った製品について、アコース㈱、PT. TOA GALVA INDUSTRIES.および得洋電子工業股份有限公司において音響製品の開発および製造、タケックス㈱において映像製品の開発および製造、TOA VIETNAM CO.,LTD.において音響製品、映像製品の開発および製造を行っております。製品の販売に関しては、TOAおよびTOAエンジニアリング㈱が行っており、TOAエンジニアリング㈱および㈱ジーベックはそれぞれ専門機能を有しております。また、TOAエンジニアリング㈱およびTOA Communication Systems, Inc.において鉄道車両関連製品の製造販売を行っております。
アジア・パシフィックセグメント
当セグメントにおいては、TOA ELECTRONICS PTE LTD他5社が製品の販売を行っております。
欧州・中東・アフリカセグメント
当セグメントにおいては、TOA Electronics Europe G.m.b.H.他2社が製品の販売を行っております。PA-Vox Holding B.V.他3社が空港施設、航空業界向け放送システムソリューションの開発・販売を行っております。
アメリカセグメント
当セグメントにおいては、TOA ELECTRONICS, INC.他1社が製品の販売を行っております。
中国・東アジアセグメント
当セグメントにおいては、TOA (CHINA) LIMITED.他2社が製品の販売を行っております。
グループ各社は、開発・製造および販売に機能分担しておりますが、開発と生産会社は事業別に一体性を持たせるようにしております。
各社の位置付けとしましては、TOAおよび子会社が企画・開発した製品を生産委託している国内生産子会社と海外生産子会社等から受け入れ、販売しております。
国内市場では代理店を経由し、海外市場では主に現地販売子会社を経由して販売しております。
また、TOAエンジニアリング㈱はエンジニアリングのサポートおよび鉄道車両関連事業を、㈱ジーベックはソフト企画制作、音響ホール・スタジオ等の管理・運営などの専門機能を、TOA Communication Systems, Inc.は鉄道車両関連事業を、PA-Vox Holding B.V.は空港施設、航空業界向け放送システムソリューションの開発・販売機能を有しております。
(事業系統図)
TOAグループにおける事業の系統を図で示すと、概ね次のとおりであります。
TOAグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、TOAグループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
TOAグループは、「プロの厳しい基準にかなう高い専門性を追求し、徹底した市場細分化と創造的な商品開発により、人間社会の《音によるコミュニケーション》に貢献する国際企業をめざす」という企業目的のもとで、
・顧客が安心して使用できる商品をつくる。
・取引先が安心して取引きできるようにする。
・従業員が安心して働けるようにする。
の「三つの安心」を経営基本方針として、創業以来一貫して、事業を進めてまいりました。また、TOAグループは社会の公器として、顧客・株主・取引先・従業員など、全てのステークホルダーの信頼と期待にお応えできるよう日々、経営を行っております。
(2)目標とする経営指標
2025年3月期の連結業績目標として、売上高52,000百万円、営業利益3,700百万円、経常利益3,900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,400百万円を経営指標に設定しております。
また、2026年3月期を最終年度とした中期経営基本計画の連結業績目標として、連結売上高52,000百万円、連結営業利益4,500百万円、ROIC(投下資本利益率)6~7%を経営指標に設定しております。
(3)会社の経営環境、経営戦略と優先的に対処すべき課題
TOAグループでは、企業価値を「Smiles for the Public -人々が笑顔になれる社会をつくる-」と定め、人々の集まりである「Public(社会)」に対し、「安心・信頼・感動」という価値を提供することで、人々の「Smiles(笑顔)」を実現することを目指しております。
その実現に向けTOAグループは、お客さまに選ばれる良い音体験の継続的提供を通じ、社会課題の特定、解決、改善の一連のサイクルをお客さまと共に実現してゆく頼れるパートナーとして2030年を見据えた経営ビジョン「Dr. Sound -社会の音を良くするプロフェッショナル集団- になる」(以下、経営ビジョン2030)を掲げております。
TOAグループの企業価値を将来に渡り実現していくにあたっては、「Public(社会)」において今後もTOAグループの強みである「音の報せる力」の果たすべき役割・責任は大きいものと認識しております。また、今後においては、これまでTOAグループが提供してきた屋内外の各種環境や人々の多様性に応じた「聴こえる音、聴き取り易い音」に加え、私たちを取り巻くパブリック空間の音=「社会の音」がもたらす人々の「安心・信頼・感動」の体験そのものの創出に、よりアプローチできる価値の実現・提供が重要になると考えています。
具体的には、今後より多様化・複合化が進むパブリック空間において、日々刻々と変化する用途・目的に応じた最適な音環境をタイムリーに提供するために、人々を見守る目としてのカメラ端末のエッジセンシングや各種官民データの活用のもと、TOAグループが培ってきたエンジニアリング・ノウハウとAI技術を組み合わせることで、最適なソリューションやコンテンツの提供の自動化・自律化を進めてまいります。
加えて、将来的にはパブリック空間の音とその音が人々にもたらす様々な効果との相関についても実証を重ねることでノウハウを蓄積し、人々の体験がより良いものへと常に進化していくことができるプラットフォームとして「つながるビジネス」を進化させてまいります。
こうした取組みは、これまでTOAグループが培ってきた音の明瞭化技術や音と映像の遠隔伝送・制御技術、さらに各現場環境に応じこれら技術をお客さまの体験として最適化するエンジニアリング・ノウハウが基盤となることに加え、その展開において各地域・マーケットに根差した活動を進めてきたTOAグループだからこそ実現できるものと考えます。
同時にこの様な活動を進めて行く上では、パブリック空間の形成に関わる各関与者と一体となってお客さまの体験向上に努めていくことが重要と考えており、これまで以上に産学官との共創や連携を深めてまいります。
一方で、こうした成長を着実に遂げていくためには、その成長の原資となる収益を持続的かつ安定的に創出していく必要があり、そのベースとなる商品の収益力向上に向け、これまで培ってきたグローバルで地域に密着したマーケティング力のもと、本社、生産事業場、各地域事業部連携による開発体制を強化させ、商品の企画開発の推進およびグローバル全体での商品ラインナップの最適化に取組んでまいります。
経営ビジョン2030の実現に向け、2022年3月期から2023年3月期までの中期経営基本計画フェーズ1においては、収益力と競争力の向上、成長基盤の構築、新成長分野の探索と創造を進めてまいりました。そして中期経営基本計画フェーズ2となる2024年3月期から、最終年度である2026年3月期においては、フェーズ1での取組みの成果を最大限に発揮し、付加価値をより拡大させ、収益基盤を強化し、新成長分野の探索と創造を通じて成長を加速させてまいります。一連の取組みを加速させるために、デジタルシフト推進と人材育成に注力いたします。
フェーズ2の1年目にあたる当期においては、デジタルシフト推進として、生産・販売・在庫が連携したサプライチェーン計画システムの稼働を開始いたしました。また、人材育成として、従業員のデジタルスキルの可視化やそれを踏まえた更なる育成・活用施策の検討を進めてまいりました。
フェーズ2の2年目にあたる次期においても、引き続き以下の取組みを継続してまいります。
デジタルシフト推進においては、お客さまとのつながり強化や社内コミュニケーションの活性化、意思決定の迅速化に資するデジタルツールの整備を行い、更に蓄積されたデータを活用したタイムリーな提案による需要の獲得や新たなビジネスの創出のための投資を行っております。これらの導入したインフラを活用し、デジタルマーケティングにより需要を創出し、併せて、デジタルツールを活用し、営業活動品質と営業活動効率の向上、データを活用したサプライチェーン全体の効率化を推進いたします。また、商品では、ネットワークを活用した双方向コミュニケーションを拡大する製品を強化してまいります。
人材育成においては、積極的な対話を通じた信頼関係の醸成、多様性を活かすための人材配置や仕組みづくり、安心して働ける環境の整備を進めており、デジタル技術を活用できる人材の育成により付加価値向上および生産性向上を実現してまいります。
TOAグループの経営成績及び財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)TOAグループの事業活動のリスクについて
TOAグループは国内市場の販売力の強化に加えて、海外市場の開拓を積極的に進めております。TOAグループの海外売上高はアジア・パシフィック9,596百万円、欧州・中東・アフリカ6,344百万円、アメリカ3,232百万円、中国・東アジア2,064百万円であり、これらの情報は、「第5 経理の状況」にあります(セグメント情報等)の(関連情報)として開示しております。また、TOAグループの事業の製造・生産においては、生産子会社をインドネシア、台湾、ベトナムに配置し、海外生産を拡大しております。これらの海外での事業活動において、各地域、各国の経済状況、為替変動の影響を受けております。
また、TOAグループの事業では、新規商品を継続的に市場に投入していく必要があるため、研究開発力が経営の重要な要素となっております。そのため、将来の企業成長は主に新商品の開発の成果に依存する部分があります。
これらのことにより、TOAグループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは、主として海外における景気変動、通貨価値の変動、海外各国の政治情勢、法制度、研究開発の成果などに起因すると考えられます。これらの変動はTOAグループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)海外活動にかかるリスクについて
TOAグループは海外市場の開拓と海外生産を積極的に進めているため、海外各国における次のようなリスクがあります。そのため、これらの事象が発生した場合はTOAグループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
① 海外各国、地域における景気後退や、それに伴う需要の縮小
② 予期しえない法律・規制、不利な影響を及ぼす租税制度の変更
③ 不利な政治的要因の発生
④ テロ、戦争などによる社会的混乱
(3)為替リスクについて
TOAグループでは、海外生産子会社への生産移管、現地での原材料・部品調達を拡大し、構造的対応を図ることにより、保有する債権及び債務の為替リスクに対して、機動的に対処しております。しかしながら、予想外の変動が生じた場合には、TOAグループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)研究開発活動および人材育成にかかるリスクについて
TOAグループの連結売上高には新商品売上が毎期含まれております。TOAグループが展開する市場においては新商品を継続的に投入していく必要があり、当期の一般管理費及び製造費用に含まれる研究開発費は3,127百万円、連結売上高に対して、約6%の投入を行っております。
しかしながら、研究開発の成果は不確実なものであり、多額の支出を行ったとしても必ずしも成果に結びつかないというリスクが存在いたします。
また、TOAグループの企業成長のためには特に研究開発に係る有能な人材に依存しますので、技術スキルの高い人材の確保と育成、並びに研究成果の適正な評価が重要となっております。このような人材を確保または育成できなかった場合には、TOAグループの企業成長、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)訴訟等にかかるリスクについて
TOAグループは、国内および海外事業に関連して、訴訟、紛争、その他の法律的手続の対象となるリスクがあります。これらの法的なリスクについてはTOAグループの法務部門が一括して管理しており、必要に応じて取締役会及び監査役会に報告する管理体制となっております。当連結会計年度においてTOAグループの事業に重大な影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合にはTOAグループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)大規模災害、感染症にかかるリスクについて
TOAグループは地震をはじめとする大規模災害や感染症の発生に対し、生産面、資金面、情報システム面などから対策を進めておりますが、予想外の大規模災害や感染症のまん延が発生した場合には、原材料の調達、製品の生産や供給などの事業活動に支障をきたし、TOAグループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)調達リスクについて
TOAグループは製品の生産のため、外部から原材料や半導体を含む電子部品等を調達しております。機能・品質の向上や原価低減を目的とした仕様変更を継続的に行うと共に、部材調達においては事前の発注予測に基づく調達のリードタイムの調整等、適正な在庫水準の維持に努めております。
しかしながら、原材料や電子部品等の調達難・価格の高騰などが継続して発生した場合には、TOAグループの生産活動、経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対処するため、TOAグループは生産工程の自動化や生産キャパシティの拡大、生産管理システムの共通化などを行い、品質を担保した上でのコストダウンと生産効率化の取組みを実施いたします。また、商品価格の改定を実施しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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