古野電気(6814)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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古野電気(6814)の株価チャート 古野電気(6814)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】古野電気グループは、古野電気、連結子会社36社、非連結子会社1社及び関連会社1社で構成されており、超音波及び電磁波を中心としたセンサー技術をもとに、舶用電子機器及び産業用電子機器の製造販売を主たる事業としております。古野電気グループの主な事業の内容と、古野電気及び関係会社の位置づけは次のとおりであります。なお、以下の事業区分はセグメントの区分と同一であります。 舶用事業主要な製品は航海機器、漁労機器及び無線通信装置等であります。古野電気が製造・販売するほか、FURUNO FINLAND OY、ELECTRONIC NAVIGATION LIMITED及び古野香港有限公司が製造しており、主にFURUNO U.S.A.,INC.、FURUNO(UK)LTD.、FURUNO DANMARK A/S、FURUNO NORGE A/S、FURUNO FRANCE S.A.S.、FURUNO ESPAÑA S.A.、FURUNO DEUTSCHLAND GmbH、FURUNO HELLAS S.A.、FURUNO SINGAPORE PTE LTD及びFURUNO CHINA CO., LIMITED等が販売しております。 産業用事業主要な製品は、医療機器、ITS機器、GPS機器及び航空機用電子装置等であります。古野電気及び孚諾科技(大連)有限公司が製造・販売しております。 無線LAN・ハンディターミナル事業㈱フルノシステムズが主に無線LANアクセスポイント、ハンディターミナル等の製造・販売をしております。 その他主に、ラボテック・インターナショナル㈱が電磁環境試験事業を行っております。 事業の系統図

有価証券報告書(2026年2月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、古野電気グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針古野電気グループは、「会社存立の原点は社会の役に立つことである」「経営は創造である」「社員の幸福は会社の発展と共にある」との経営理念を掲げております。また、古野電気グループ社員の行動指針は、「未来に向かう」「最良に挑む」「独創を貫く」「率直を好む」を謳っております。これらを普遍的な価値観として尊重しつつ、2018年12月に迎えた創立70周年を機に、2031年2月期までに目指す姿を示す新たな経営ビジョン「FURUNO GLOBAL VISION“NAVI NEXT 2030”」を策定しました。本ビジョンは「事業ビジョン」と「人財・企業風土ビジョン」の2つで構成され、その実現に向けた諸活動を展開することを通じて、顧客提供価値と企業価値の両面を持続的かつ発展的に高める方針です。 「FURUNO GLOBAL VISION“NAVI NEXT 2030”」の概要は、次のとおりです。 ① 事業ビジョン「安全安心・快適、人と環境に優しい社会・航海の実現」この事業ビジョンは、「古野電気グループのすべての事業は、海でも陸でも、安全安心かつ快適であることを前提に、人と環境に優しい社会や航海の実現を目指す」という、“わたしたちが最も優先する価値”を表現しております。これまで古野電気グループが事業活動で重視してきた「安全安心」「環境」という提供価値を、「安全安心」と「快適」、「環境」と「人」の視点へ拡大することで、既存事業での顧客提供価値の拡充や周辺領域での新規事業育成を推進するための新たな道しるべとします。古野電気グループは創立以来、「事業を通じた社会的課題の解決」を果たすべき使命としてまいりました。近年、国際社会では、持続可能で安全・安心な社会の実現に向けた取り組みが企業にも広く求められており、企業活動を通じて環境保全や社会的価値の創出に貢献することが重要性を増しております。古野電気グループは今後も、創立当初から受け継ぐ価値観を大切にしつつ、持続可能な社会の形成に資する視点を企業運営及び事業活動に取り入れ、事業を通じて社会への貢献に努めます。 ② 人財・企業風土ビジョン「VALUE through GLOBALIZATION and SPEED」企業運営における重要な経営資源である人財と企業風土については、経営理念並びに行動指針を普遍的な価値観として尊重した上で、事業ビジョンの実現に向けて重点的に強化・評価する基軸として「VALUE through GLOBALIZATION and SPEED」を謳い、3つのポイントを定めました。 (VALUE)さらなる価値共創への挑戦わたしたちはビジョンを深く理解し、高い自律性を持って行動していくことで、社会へのさらなる価値を、古野電気グループに関わるすべてのステークホルダーと「共に」創り上げていきます。 (GLOBALIZATION)グローバリゼーションの浸透わたしたちはグローバルマインドセットを醸成し、ビジョン実現に向けて、社内外の資源を所属、地域、国等の属性に依らず最適かつ最大限に活用いたします。※グローバルマインドセット:異なる文化・習慣・価値観を持つ人たちやグループに対して影響を与えることを可能とする思考を意味しております。 (SPEED)迅速かつ柔軟な判断と行動わたしたちは変化することに躊躇せず、新しい時代を創り続けることを目指します。 古野電気グループは、創立から間もない1955年に「世界のフルノ」を宣言し、海外展開を加速してまいりました。現在では連結売上高のうち海外売上比率が7割を超え、世界100カ国以上に開発・生産・販売・サービス拠点を有する体制を構築しております。今後は、これまでの海外展開に基づくグローバル化にとどまらず、多様な文化・習慣・価値観を包含した広義の“グローバリゼーション”を推進してまいります。これにより、事業及び市場の特性に応じて、古野電気グループ内の多様な人財や組織機能を有機的に結び付け、その能力や強みを最大限に発揮できる体制を整えるとともに、顧客や取引先との連携を積極的に進め、多様な視点を活かした価値創造を図ってまいります。こうした取り組みを通じて顧客提供価値と企業価値の最大化を実現し、名実ともに「世界のフルノ」を目指します。 「FURUNO GLOBAL VISION “NAVI NEXT 2030”」の実現は、次の3つのフェーズに分けて段階的かつ速やかに挑む方針です。フェーズ1・・・変える事業の体質改善による資源の捻出・体力強化のフェーズ(2021年2月期~2023年2月期)フェーズ2・・・つなぐ技術と事業の柱・収益構造の構築に向けた行動のフェーズ(2024年2月期~2026年2月期)フェーズ3・・・変わるあるべき企業規模・収益性・事業構造を実現するフェーズ(2027年2月期~2031年2月期) (2)中期経営計画及び目標とする経営指標古野電気グループは、2026年2月に、2027年2月期から2029年2月期までの3年間を対象期間として、新たな中期経営計画を策定しました。当計画を「過去最高業績の更新で得た力を将来成長に投じ、積極投資で成長基盤を築く3ヶ年」と位置づけ、市況変動に左右されない事業構造への変革を推進します。また、持続的成長の実現に向け、人財をはじめとする経営資源への積極的な投資を進めてまいります。最終年度にあたる2029年2月期には、売上高1,500億円、営業利益率10%以上、ROE及びROIC10%以上を計上し、総還元性向40%相当を安定的に実現できる経営基盤の構築を目指します。 ※2026年2月期の売上高は1,406億円、営業利益率は11.6%、ROEは20.7%、ROICは15.5%、配当性向30.2%となりました。なお、算定に用いる実効税率は、税効果会計の影響を反映した実際の税率を使用しております。 主な基本施策① 収益性の確保生産性の一層の向上に取り組むとともに、粗利率の改善、販管費の効率的な活用、業務プロセスの再構築等により積極的な投資を支える収益基盤の強化を推進します。さらに、ROICを重視した事業ポートフォリオ経営を推進し、資本効率の向上を目指します。 ② さらなる売上規模の拡大舶用事業では、商船市場の換装におけるシェア拡大や保守メンテナンス事業のさらなるグローバル展開を目指します。また、プレジャーボート向け市場での戦略製品の投入やワークボート向け市場への投資強化を推進します。産業用事業では、時刻同期事業のさらなるグローバル展開、防衛装備品事業における生産体制の強化・販売拡大を目指します。他、データサービス事業の拡大やAI推進部門の新設による技術革新の加速、また、既存事業の枠を超えた取り組みによる英知の集約と新たなビジネスの創出によりさらなる成長を目指します。 ③ サステナブル経営の強化新人事ビジョンに基づく人的資本経営の推進やDX人財・グローバル人財等の採用強化等の人財投資や、売上増加に伴う生産システムの強化やスマート工場プロジェクトの推進等の設備投資を推進します。また、更新時期を迎えた建物の刷新等による職場環境の改善等のインフラ投資の他、ROIC経営による経営管理の高度化やBCP含むリスクマネジメントの強化により経営基盤を強固にし、持続可能な成長を実現します。 個別事業戦略(舶用事業)① 商船向け市場では、新造船向けシェアの維持に加え、換装においてはこれまでに築いてきた顧客基盤を活用し、売上・利益の拡大を目指します。サービスについては、自社によるサービス提供エリアの拡大や、リモートモニタリングを活用した効率的なサービス体制の構築を推進します。 ② 漁業向け市場では、ハード/ソフト両面から漁業者を支援するソリューションとして「勘と経験の見える化」を推進し、操業の効率化及び安全性向上に寄与する製品、サービスの提供に取り組みます。 ③ プレジャーボート向け市場では、顧客ニーズを的確に反映した商品企画を継続するとともに、クルージングやカジュアル用途のボートユーザーへの販路拡大を目指します。 ④ ワークボート向け市場では、国内外を問わず、官公庁船向け機器の開発及び計画的な販売投入を進めるとともに、他のワークボート案件の安定的な受注獲得を目指します。 (産業用事業)GNSS技術の更なる高度化や海外市場での販促強化、ITS技術の強化と社会実装の推進を図ります。防衛装備品事業では、高まる需要へ対応すべく、開発や生産体制の整備を継続しながら、原価管理の精度向上による収益性の確保や適正なコスト構造の維持による利益の安定化を目指します。 (無線LAN・ハンディターミナル事業)無線LANアクセスポイントの文教市場でのリプレイス需要を着実に取り込むとともに、ソフトウェアサービス基盤の強化や商品ラインナップの更なる拡充も図りながら、新規市場の開拓を推進します。 フェーズ2中計 主な基本施策の取り組み結果について① 利益水準の向上生産・販売・品質・在庫の各領域において基本施策を着実に推進してまいりました。生産面では、スマート工場化を進めることで生産リードタイムの短縮と生産能力の強化を図りました。販売面では、販管費の最適配分や価格の見直し等を通じて、主力製品の利益向上に取り組みました。品質面では、品質・設計管理手法の展開による未然防止と品質の安定化に努め、製品信頼性の向上を進めました。また、在庫面では、長納期部材の影響に伴う評価損の発生を踏まえつつ、適正な在庫水準の確保に向けた取り組みを継続しております。 ② 売上規模の拡大舶用事業では、保守・メンテナンスサービスや機器拡販の機会創出により売上拡大を図るとともに、プレジャーボート向け市場において戦略商品の上市を進め、特に米州を中心に販売が伸長しました。産業用事業では、成長期待事業と位置付ける時刻同期製品について海外向け販売が順調に拡大したほか、防衛装備品事業では旺盛な受注を背景に生産体制の強化と販売拡大を実現し、売上規模の拡大に寄与しました。 ③ サステナブル経営の実行 マテリアリティの特定から体制整備まで、各領域で取り組みを進めてまいりました。まず、持続可能な社会への貢献と企業価値向上の実現を目指し、古野電気として重点的に取り組むべきマテリアリティを特定しました。気候変動対応では、GHG排出量削減に向けた取り組みを進めるとともに、TCFD提言に準拠した気候関連情報の開示を実施しました。今後は、TNFD提言にも準拠した情報開示を段階的に推進してまいります。人財戦略では、新人事ビジョンを策定し、その方針に基づき、働き方改革やD&I推進等、多様性を活かし成長を促す人財施策を展開しました。さらにガバナンス体制では、ガバナンス強化を目的にサステナブル委員会を設置し運営を開始したほか、サイバーセキュリティ対応や製品安全に関する体制強化を進め、企業としての信頼性向上に取り組んでおります。 (3)経営環境及び対処すべき課題世界経済は、米国の関税政策を含む通商環境の変化や、各国の金融政策の相違に伴う物価動向、さらに金融・資本市場の変動等、引き続き不確実性の高い状況にあります。一方で、金融緩和に転じる国が増えつつあり、主要国での利下げや金融環境の緩和が景気の急激な落ち込みを回避し、一部地域では回復の兆しも見られております。こうした外部環境の下、古野電気グループは持続的な成長の実現に向け、事業基盤の強化と成長に資する施策を継続的に推進してまいります。また、古野電気グループが取り組むべき重要な課題に対し、適切な施策を進めることで、社会・顧客の期待に応えつつ、グループ全体としての企業価値向上につなげてまいります。 ① 事業を通じた社会課題の解決古野電気グループは、事業を通じて社会課題の解決に寄与することを重要な役割と位置づけております。海運業や水産業においては、人手不足の深刻化や水産資源量の減少等、解決すべき課題が顕在化しており、古野電気グループとしてもより高度な価値提供が求められております。こうした社会的要請を踏まえ、商船向け事業においては、「ライフサイクルサポート」戦略の推進や、漁業向け事業における「勘と経験の見える化」ソリューションの展開、さらに自律航行技術の研究開発や、資源管理型漁業への貢献に向けた舶用DXを推進し、安全操業の確保及び水産資源の持続的利用への寄与を図ってまいります。また、快適で安心できるマリンライフの創造に向け、利用者視点に立った製品・サービスの提供を強化してまいります。産業向け分野においては、防衛装備品事業やGNSS時刻同期事業等を通じて、交通・通信インフラの安定化や社会の安全性向上に寄与する製品・サービスの提供を進めております。これらの取り組みを通じ、安全・安心の確保に貢献するとともに、社会に必要とされる価値の創出を図り、持続的な成長につなげてまいります。 ② さらなる成長に向けた技術の進化古野電気グループは、事業環境が大きく変化する中にあって、持続的成長の基盤となる技術革新を重要課題と位置づけております。海難事故や深刻化する人手不足といった社会課題に対しては、自律航行技術を中心とする研究開発を推進し、安全性の向上や運航効率の改善を支える取り組みとしております。また、リモートサービスの拡充やスマート漁業ソリューションの提供等、データ連携を通じた顧客支援の高度化を推進することで、顧客に対する価値提供力の向上を図っております。さらに、古野電気が長年培ってきた技術・知的財産といった無形資産を戦略的に活用し、新規事業領域の拡大及び競争優位性の強化につなげてまいります。 ③ 地球環境の保全古野電気グループは、事業活動が環境へ与える影響を最小化することを重要な課題と位置づけ、環境負荷低減に配慮した製品・サービスの開発を進めております。また、環境マネジメント体制を強化し、気候変動への対応として温室効果ガス(GHG)排出削減を着実に推進しております。加えて、生物多様性の保全及び海洋環境の保護にも取り組み、自然環境との共生を図ることで、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 ④ 人財の活躍古野電気グループは、多様性を尊重し、すべての人財が能力を発揮できる職場環境づくりを推進し、すべての従業員が能力を発揮できる組織づくりを重要課題としております。専門性やキャリア形成を支援する人財育成施策を強化するとともに、人権尊重の徹底をグループ全体の基本的価値として位置づけております。また、中長期の事業成長を支えるために、持続的な人財確保と生産性向上に取り組み、働きがい向上や従業員エンゲージメント強化に向けた施策を継続して実施してまいります。 ⑤ 経営基盤の強化古野電気グループは、健全なガバナンス体制の構築を通じて、経営判断の適正性及び透明性の向上を図っております。重要な経営判断については、取締役会での審議、社内ルールに基づく業務プロセス、並びに内部統制・監査によるチェックが連動することにより、適切な手続きを踏んだ意思決定が行われる体制を整えております。また、情報セキュリティ及びサイバーセキュリティ対策を強化し、事業継続性と信頼性の向上に努めております。さらに、責任ある持続可能なサプライチェーンの構築を推進し、取引先を含めたリスク管理の高度化を図るとともに、安全保障輸出管理の遵守を徹底し、国際的な規制環境の変化に適切に対応することで、企業活動全体の健全性とコンプライアンスを確保し、ステークホルダーからの信頼向上につなげてまいります。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が古野電気グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に古野電気グループの経営成績等に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において古野電気グループが判断したものであります。 (1) 国際情勢等の影響について古野電気グループは、日本、アジア、欧州、米州等の様々な国・地域に商品を供給しております。これらの国・地域の経済状況の変化や対象市場での古野電気商品に対する需要の変化、また、米中貿易摩擦やウクライナ情勢の長期化、中東情勢の不安定化等による地政学リスクの高まりから、安全保障、人権関連を中心に国家の政策・法律の変更、関税の引き上げ、製品供給・技術提供の制限等が発生する事が懸念されております。それにより、生産・物流・営業活動が制限を受け、顧客への製品供給に支障をきたす場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として関係国の政治・経済情勢や法規制・関税の動向等を、関係部署・関係会社にてグローバルでモニタリングし、最新状況を踏まえた対策を講じております。また、海外子会社を含むグループ全体として適切な貿易管理を行うために、代表取締役社長を最高責任者とした安全保障貿易管理体制の整備や、輸出入に関する規制・新興技術等に対する取引制限等の政策に対して分析を行い、関係する従業員への教育や必要に応じた取引形態やサプライチェーンの見直し等を行うことにより、事業への影響の低減を図っております。 (2) 情報セキュリティについて古野電気グループは、事業上の重要情報及び事業の過程で入手した個人情報や取引先等の秘密情報を保有しており、外部からの攻撃や、内部的過失や盗難等により、これらの情報の流出、破壊もしくは改ざん又は情報システムの停止等が引き起こされる可能性があります。このような事態が生じた場合、信用低下、損害賠償等の費用の発生、又は業務の停止等により、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策として「情報セキュリティ基本方針」を定め、当該情報の盗難・紛失等を通じて第三者が不正流用することを防ぐため、情報の取り扱いに関する管理を強化するとともに、法規制強化への対応等も都度実施しております。また、情報セキュリティ認証基準であるISO27001の取得、高度化するサイバー攻撃に対する技術的対策、情報リテラシーを高めるための社員教育の実施、古野電気グループを装った不審メール・詐欺サイトに関する社内外への注意喚起等も行っております。インシデントが発生した場合や早期警戒対応時には、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)等の体制により、継続的な監視・情報収集、インシデント対応を行い被害拡大防止・早期鎮静化を図っております。 (3) 調達・生産について古野電気グループは、商品を製造するにあたって高品質な原材料、部品等をタイムリー且つ必要数入手するため、信頼のおける仕入先を選定しております。しかし、予期できない自然災害や事故等によるサプライチェーンへの大きな影響、仕入先の経営状態悪化による部品の供給制限や製造中止、市場での需要増加による供給制限等が生じた場合、古野電気グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、古野電気グループは、環境への配慮等、サプライチェーンを通して、社会からサステナブルな観点での高度な対応を求められております。古野電気グループは仕入先と連携し、持続可能な調達の実現に向けた取り組みを進めておりますが、サプライチェーン全体における対応の遅れや外部環境の変化等により、調達に影響が生じた場合、商品の販売にも影響を与え、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として仕入先の所在地情報を一元管理し、地震・水害や工場火災等の発生時に、影響を早期に把握する体制を整備するとともに、第三者機関を活用し、仕入先の財務情報をはじめとする経営リスクを定期的に評価し、リスクレベルに応じた対策を実施しております。また、古野電気グループのサステナビリティ活動をサプライチェーン全体で実践すべく、仕入先に対して積極的な人権対応やGHG排出削減等の啓蒙活動、協力要請及び、必要な支援に努めております。 また、急激な需給環境の変化等により、原材料、部品等の供給不足が続き、生産の遅延が避けられず商品の販売に影響がある場合、及び原材料や部品等の著しい価格変動が商品原価の上昇を招いた場合には、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応策として仕入先との関係強化・調整や関係各部門の連携による生産管理の強化等により影響を最小限に抑えることに努めております。 (4) 為替変動について古野電気グループは、海外子会社及び代理店を経由して海外市場へ販売を行っており、連結売上高に占める海外売上高の割合は当連結会計年度において71.2%と高い状況にあります。このため、為替相場の変動は、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、社内規程に基づき事業活動の中で発生する為替取引リスクを正確に把握・管理し、適切な為替リスクヘッジを行うことにより、為替差損を極小化する施策を実施しております。また、為替リスクヘッジ取引は、将来の市場変動による損失の回避、コストの確定等を目的とし、事業活動から生じる為替取引に限定し、実需に基づかない投機取引は行わないことを基本方針としております。 (5) 人財の確保について古野電気グループの将来の成長・発展は、科学・技術、マネジメント分野等での優秀な人財の確保に大きく依存しております。古野電気グループは、事業の拡大やグローバル化の推進を図るため、積極的な採用活動を行っておりますが、人財確保における競争は年々高まっており、それが困難となった場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として目標管理制度に基づいた公平な評価・充実した処遇制度等の仕組みを構築するとともに、自律型人財やグローバル人財を育成し、古野電気グループの価値観、知識及びモノづくりのDNAを伝える教育プログラムの拡充や転勤制度・勤務形態・諸手当等の見直しによる勤務体制や労働環境の整備を行い、在籍している従業員の流出防止や古野電気グループの求める人財の獲得に努めております。 (6) 自然災害等について古野電気グループは、地震、火災、台風、洪水等の災害や感染症の流行の発生時にも、事業を継続し、企業としての社会的責任を遂行する義務がありますが、古野電気グループの本社・研究開発拠点・主要工場は兵庫県南部に集中しており、同地域において大規模な地震、その他事業の継続に支障をきたす災害、事故の影響、世界的な経済活動の停滞等が生じた場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、定期的な防災訓練の実施及び社員の安否確認システムの構築を行うとともに、南海トラフ巨大地震や首都圏直下地震等の大規模地震に対する事業継続計画(BCP)を策定して災害時の体制整備や資機材の備蓄を行っております。また、感染症の流行に対し、事業運営を可能な限り維持するために必要な対応・措置を定める等の対策に取り組んでおります。加えて、事務所の高台・内陸部への移転等、中長期的な対策にも取り組んでおります。 (7) 舶用事業の市場環境変化について古野電気グループの連結売上高に対する舶用事業の売上高比率は当連結会計年度において86.2%と、高い水準を維持しております。対象となる漁業向け市場は資源減少に伴い世界的に漁獲高・漁船数の管理が強化されており、商船向け市場はこれまで大きな景気変動を繰り返しております。プレジャーボート向け市場は欧米の景気及び個人消費動向に影響を受けます。漁業向け市場における管理漁業化の一層の進展や商船需給の悪化、欧米諸国の景気の悪化等に伴い、従来の舶用電子機器の需要は縮小する可能性があります。また、自律航行技術の進展等に代表される中長期的な業界構造の変化に適切に対応できない場合には、古野電気グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。対応策として、予測される市場変化に対応できる体制構築のほか、サービス業務の収益向上、新規分野への取り組み、舶用DXの推進、産業用事業等の拡大を目指していく方針であります。 (8) 知的財産権について古野電気グループは、自社が製造する製品に関連して、特許等の知的財産権を保有しておりますが、古野電気グループが保有する知的財産権に対し異議申立がなされたり、無効請求がなされる可能性があります。また、古野電気グループが知的財産権に関し訴訟を提起されたり、古野電気グループが自らの知的財産権を保全するために訴訟を提起しなければならない可能性があります。このような重大な係争問題が発生した場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、自社が保有している知的財産権の権利確保及び他社が保有している知的財産権の調査による係争発生のリスク低減を図っております。 (9) 価格競争について古野電気グループの各製品の市場において、新たな競合先の台頭や競合他社の低価格商品の投入等により価格競争が激化した場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、フェーズ1中計より取り組んでいる在庫・品質・生産・開発に係るコスト削減の継続や、IoTを活用した高付加価値商品の開発や拡販等に取り組んでおります。 (10) 品質について古野電気グループは、ISO規格認定された品質システムを構築し、それに従った各種商品の開発や製造を行い、品質チェック体制の整備を図り、品質監査を行う等、グループをあげてすべての商品の品質向上に継続的に努めております。しかしながら、品質上の欠陥(規制物質含有を含む)や、それに起因するリコールが発生する可能性があります。古野電気製品に関してリコールや製造物責任の追及を受けた場合、回収コストや損害賠償等の費用の発生及び売上の減少といった影響が生じるおそれがあります。さらに古野電気ブランドを冠した製品の品質上の欠陥によりブランドの信用が失墜し、企業としての存続を危うくする事態を招くことも想定されます。これらが発生した場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として国際規格ISO9001で認定された品質システムを構築し、それに従った開発・製造や、本社の品質関係部門による指導等により、品質管理体制の整備・強化に努めるとともに、製造物責任賠償保険に加入する等の対策を講じております。また、製品・システムに関するサイバーセキュリティ基本方針の制定や脆弱性の報告受付フォームを古野電気ホームページに開設する等、製品・システムのサイバーセキュリティ確保を進めております。 (11) 法規制・コンプライアンスについて古野電気グループは、事業の展開において適用を受けている、国内外の各種法令・規制や行政による許認可等に違反した場合、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、法令・社会規範・契約・社内ルール等に則った活動を推進するために、社外の弁護士や監査役を含めた「コンプライアンス委員会」を設置するとともに、国内外の役員・従業員へ各種研修や教育を行い、周知・啓蒙に努めております。また、コンプライアンス違反の予防・把握のために、社内外に相談・通報窓口「フルノほっとライン」を設けた内部通報制度を整備しております。 (12) 環境・気候変動について古野電気グループは、大気汚染、水質汚染、有害物質、廃棄物、商品リサイクル及び土壌・地下水の汚染、気候変動等に関する種々の環境関連法令及び規制等の適用を受けておりますが、自然災害、事故等により、環境汚染が発生する可能性があります。また、将来、環境規制への適応が極めて困難な事象や不測の事態が発生する可能性があります。このような事態が生じた場合、信用低下、損害賠償等の費用の発生、環境対応に関する費用の増加や又は業務の停止等により、古野電気グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として環境関連法令及び規制等に従った商品の開発や製造を行い、チェック体制の整備を図り、監査を行う等、グループを挙げて環境保全の対応を実施しております。また、CSR活動をサプライチェーン全体で実践すべく、古野電気資材調達基本方針を取引先にも共有し、環境配慮の要請等を行うとともに、環境情報の適切な開示に取り組んでまいります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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