スミダコーポレーション(6817)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】スミダコーポレーショングループは、純粋持株会社であるスミダコーポレーション(スミダコーポレーション株式会社)及び国内外連結子会社で構成されており、生産・販売・研究開発体制を基礎とした地域別に「アジア・パシフィック事業」と「EU事業」の2つの事業に区分しています。スミダコーポレーションが、製品・サービスについて地域ごとに包括的な戦略を立案・決定し、スミダコーポレーションによる事業活動の支配・管理の下、各事業では、車載用・産業機器用・家電用等の電子機器に搭載されるコイル関連の部品及びモジュール製品の研究・開発・設計・製造・販売を行っています。なお、2つの事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一です。なお、スミダコーポレーションは特定上場会社等です。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。主なスミダコーポレーショングループ会社の事業系統図は次のとおりです。 [事業系統図] [主要な事業内容] スミダコーポレーショングループは、コイル関連の部品及びモジュール製品の設計・製造・販売を行っています。スミダコーポレーショングループの製品は、車載関連・インダストリー関連・家電関連といった多岐に亘る電子機器に搭載されています。スミダコーポレーショングループの主要製品は次のとおりです。▶パワーインダクタ&RFインダクタ面実装、ピンタイプ、デジタルアンプ用LPFコイル、RFチップインダクタ ▶パワートランスフォーマー面実装タイプ、ピンタイプ、PoEトランス、スイッチング・パワーサプライ、リアクタ、非接触給電コイル ▶シグナルRF/通信、RFID、アンテナコイル、他 ▶EMCACパワーライン、DCパワーライン、ノーマルモードチョーク、コモンモードコイル ▶センサ・アクチュエータローターポジションセンサー、ABSコイル、ソレノイドコイル ▶車載用モジュールインバーター用チョーク・モジュール、パワー・コンバージョン、フィルターモジュール ▶磁性材料、セラミック部品、EMS、フレキシブル・ コネクションセラミック受動部品、電子製品製造サービス(EMS)、フレキシブルフラットケーブル ▶医療機器用コンポーネント通信用アイソレーショントランス、アイソレーショントランス
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在においてスミダコーポレーショングループが判断したものです。(1) 会社の経営の基本方針 技術と人の架け橋 スミダコーポレーショングループのビジョンは、時代を超越した企業として、我々の想像力に富んだアイディアを実現し、世の中にパワーと勇気を与えるためのソリューションを提供する業界のリーダーとなることです。スミダコーポレーショングループの使命は、お客様に、人々の生活の質を向上する、すなわち生活をより楽に、安全に、健康に、楽しくそして環境にやさしくするための製品や技術の開発を可能とするソリューションを提供することです。そして、私たちは、グローバル、スピード、フォーカスを経営における重要な価値観として定義しています。私たちは世界中の市場に対応し、迅速な意思決定と実行力をもってビジネスを展開しています。 事業における競争優位性とスミダコーポレーショングループの強み スミダコーポレーショングループが手掛けるコイルは電子部品の中でも最も基本的な役割を果たすため、電子機器になくてはならない存在です。コイルがなければ世の中の電子機器は動作しません。だからこそ、スミダコーポレーショングループの製品はありとあらゆる用途で使われています。 一般にコイルは受動部品と呼ばれ、電子回路設計の一番最後に仕様が決まります。毎回求められるサイズとはたらきが異なりますので、毎回カスタム製品となります。これらのカスタム製品をお客様の要求する品質、納期、コストで実現するためには、技術やノウハウの引き出しの多さがものを言います。スミダコーポレーショングループでは、中核となるコイルの「巻線技術」、端子の処理などの「表面処理技術」、ケースに入れて密閉する「成型技術」、ケースそのものを作る金型を作る「精密加工技術」、芯材そのものを作る「素材・材料技術」、シミュレーションを駆使して行う電子回路の「設計技術」、要求された仕様を満足していることを確認する「評価技術」、量産する「生産技術」を有しています。これら8つの要素技術を総称した「集合技術」を磨き込むことで、お客様のあらゆるご要望にワンストップでお応えする体制を整えています。 また、あらゆる電子機器を支える裏方として、製品の用途開発力もスミダコーポレーショングループの強みです。スミダコーポレーショングループは、創業期にラジオ部品を手掛け、テレビやカセットテープレコーダー、PC等へと製品用途を開発してきました。今では、車載関連でアンテナ、ABS、ヘッドランプ等に、またインダストリー関連で太陽光・風力発電システムや産業ロボット等にスミダコーポレーショングループ製品が使われています。 さらに、スミダコーポレーショングループは、1970年代に台湾・香港に進出して以来、グローバルに拠点を展開してきました。コイル製造は労働集約的な側面があるため、当初はコスト競争力の高い地域に生産拠点を開設してきました。やがてこれらの地域においても経済が成長し、今では市場としての重要性が高まっています。スミダコーポレーショングループは、アジア・欧州・北米に各域内で設計・製造・販売を完結できる地産地消体制を整えています。 スミダコーポレーショングループは、これら技術力、用途開発力、グローバル展開力を高め、目の前のお客様のご要望に一つ一つお応えしてきました。そうして取引実績が積み上がるうちに、有難いことにお客様から次の案件の引き合いをいただくようになってきています。スミダコーポレーショングループは各地域・市場において主導的な地位にあるお客様との取引実績を有しています。 (2) 経営環境及び対処すべき課題等 スミダコーポレーショングループは、2024年2月に計画期間を3年間とする中期経営計画2024-2026を発表しました。本計画では、グリーンエネルギー関連を成長の柱と位置づけ大幅増収・増益を見込んでいました。ところが2024年初より、欧州のEV補助金停止や米国の環境政策転換などにより市場環境が急変し、生産拡大に向けた設備・人員の増強により損益分岐点が高まる中、案件の遅延や需要減退が収益を圧迫しました。こうした中、損益分岐点の改善と収益源の多様化を重点に据えて欧州・中国での人員削減を進め、さらに、2025年10月にインダストリー領域を補完するSchmidbauer Transformatoren- und Gerätebau GmbH(以下、「Schmidbauer」)を買収しました。このように、事業環境もスミダコーポレーショングループの取り組みも当初想定から大きく変化しています。そこで、現時点における事業環境の認識に立脚した成長戦略を再提示し、これを着実に実行していくことが責務であると認識しています。 ① 2035年にありたい姿“Top Position in Multiple Niches”に向けたニッチトップ戦略の推進 スミダコーポレーショングループは、2035年までに環境、テクノロジー、地政学、人口動態等の潮流がスミダコーポレーショングループ事業に影響すると認識しています。これらの潮流は、スミダコーポレーショングループ事業に対して機会にもリスクにもなり得ると考えています。 こうした中長期の事業環境の認識およびスミダコーポレーショングループ事業における機会とリスクを踏まえ、スミダコーポレーショングループの強みを改めて確認します。前述のとおり、スミダコーポレーショングループは創業以来、あらゆる電子機器に欠かせないコイル製品を提供してきました。技術力とグローバル拠点を活かしながら、お客様のご要望一つ一つに真摯に対応してきました。取引実績が次の案件の引き合いに繋がる好循環となっています。これらがスミダコーポレーショングループの強みと考えています。 こうした潮流やスミダコーポレーショングループの経営理念及び強みを踏まえ、スミダコーポレーショングループは2035年にありたい姿として“Top Position in Multiple Niches”を掲げます。そして、その実現に向けニッチトップ戦略を推進します。本戦略では、収益基盤を強化し、メガトレンドによる成長を追求しつつ、複数のニッチ市場で主導的な地位を目指します。 Niche:カスタム性の高い製品が必要で、スミダコーポレーショングループの強みを活かすことで差別化できる市場においてTop Position:シェア50%以上すなわち当該市場において主導的な地位を確立するMultiple:一番の地位を確立する市場を複数抱える 1. 高資本効率:既存事業領域におけるキャッシュ創出力向上。スピード向上の追求を通じた高効率化。2. メガトレンド:メガトレンドに即した用途市場での案件獲得。従来のグリーンエネルギー関連(xEV、自然エネルギー)に加え、電力網・移送手段・データセンター・メディカル・ロボット等。3. 新事業:自社開発の独自技術を製品化。模倣困難な価値を提供する新たな市場創出。VPコイル技術の医療への応用、量子センシング技術の高度計測への応用。 ② 中期経営計画2026-2028の推進 2035年までのニッチトップ戦略において、2028年までに完遂を目指す取り組みと数値目標を新たに中期経営計画2026-2028として掲げ、各種取り組みを遂行します。 中期経営計画2026-2028 1. 高資本効率:プロセス高速化、損益分岐点改善と「転用」 2. メガトレンド:グリーンエネルギー関連、電力網、移送手段、データセンター、医療、ロボット等 3. 新事業:Schmidbauerとのシナジー創出 営業・開発・製造の3機能を各地域で完結し、現地のニーズに即応できる「地産地消」体制 欧州:SchmidbauerのPMI、新領域における案件獲得 アジア:生産能力の最適化、中国ローカル案件獲得、インドにおける案件獲得、ベトナム生産能力拡大 北米:研究開発体制の強化、生産体制の強化 最優先は「成長投資」、次いで「株主還元」。ネットD/Eレシオ0.6倍を目標に財務改善 成長投資:既存事業の資本効率を高めて資金を生み出し、メガトレンドや新事業へ投じる 株主還元:2025年に改訂した配当方針に則り、配当による利益の配分を行う 財務改善:ネットD/Eレシオ0.6倍を目標。ただし、M&Aなど成長投資の好機があれば、1.0倍までの一時的な上昇は許容。 ・2028年度の売上収益1,650億円、営業利益100億円、基本的1株当たり当期利益 (EPS) 174.0円・2028年度の投下資本利益率 (ROIC) 6.7% ③ コーポレート・ガバナンス体制の強化への継続的な取り組みスミダコーポレーショングループは、2003年に経営と監督の分離を明確にするために日本の上場企業第1号で委員会等設置会社に移行しました。また、スミダコーポレーショングループの取締役会は、8名のうち6名が多様な専門知識をもつ社外取締役です。2名が女性取締役、欧州や中国といったビジネスの比重が高いエリアからの外国人取締役が2名となっています。このような取締役会の体制をはじめコーポレート・ガバナンスの一層の強化に努めています。 ④ ESGの取り組みスミダコーポレーショングループの使命は、人々の生活の質を向上し、環境に優しい製品や技術の開発を可能とするソリューションを提供し続けることです。この使命を果たし、スミダグループの製品が省電力、脱炭素化に大きく貢献し続けることが重要課題と認識しています。 1.スミダグループの技術開発と製品を通して二酸化炭素削減に貢献する。2.資源の有効活用、廃棄物の削減、代替エネルギーの活用を推進して業務を遂行する。3.スミダグループのあらゆるステークホルダーと共に国連開発計画が策定した17の持続可能な開発目標を達成する努力をし続ける。 スミダコーポレーショングループは、2030年度の温室効果ガス排出量(Scope 1&2)を2022年度比42%削減することを目指します。なお、2024年度には、排出量を2022年度比30.2%削減しています。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年3月16日)現在においてスミダコーポレーショングループが判断したものです。スミダコーポレーショングループでは、リスクマネジメント委員会を設置し、リスクの把握・対策の実施・被害の最小化に向けた取り組みを継続的に行っています。具体的には、個々のリスク要因につき、発生の可能性、損害の大きさ、事業の継続性等の観点から分析評価し、その対応としてリスクの軽減、移転後の残余リスクを把握しています。ここでは、スミダコーポレーショングループが上述した要素を考慮した上で、比較的大きいと考えるリスクを記載します。 (1)銅価格、原材料価格等の変動、インフレ等による物流費、エネルギー価格の高騰スミダコーポレーショングループは、多くの原材料を外部調達しており、主要な原材料である銅、鉄、原油等の価格は国際市況に連動しています。その購入価格を決定する際の取引価格は、国際的な需給だけでなく投機的取引の影響も受けながら常に変動していて、市況の変動に伴い業績に影響を与える可能性があります。また、経済状況により、物流コンテナ不足や世界の港湾における流通の混乱からの物流費高騰や、急激なインフレによる原油・電力等のエネルギー価格の高騰はスミダコーポレーショングループの業績に影響をもたらす場合があります。スミダコーポレーショングループは、価格変動の激しい銅価格の変動によるリスクを最小限に抑えるため、顧客との契約に銅価格連動の仕組みを織り込むこと等に努めていますが、製品価格への転嫁が困難な場合や相場が乱高下する局面では、スミダコーポレーショングループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、地産地消を進め、物流費を抑制するとともに、再生可能エネルギー等の活用で急激なインフレによるエネルギー価格高騰の影響を最小限に留めるための取り組みを進めています。 (2)車載事業、大口顧客への高依存度スミダコーポレーショングループの売上収益のうち、約6割が車載関連の顧客群向けです。当該顧客群の動向により売上収益が大きく変動する可能性があります。世界の自動車販売台数は比較的安定しているため、車載関連の売上収益比率が高いことはスミダコーポレーショングループの強みでもあります。しかしながら、各国における政策や補助金を巡る動向等、ならびに車載関連産業の事業環境の変化等により、スミダコーポレーショングループの業績に影響を与える可能性があります。スミダコーポレーショングループは、大口顧客グループと長期にわたる緊密な取引関係を通じ、生産及び販売の見通し、事業戦略に関する方向性を共有することで、スミダコーポレーショングループの投資・事業戦略の判断に活用し、業績向上に取り組んでいます。 (3)技術革新と価格競争、競合環境の変化スミダコーポレーショングループの製品は、コイルとその応用部品です。現在までのところ車載関連市場、インダストリー関連市場、及び家電関連市場における各種機器の電源周りに多く使用されています。特に車載関連市場は、電動化及び電装化に伴い使用されるコイルの数が多くなることが予想され、とりわけxEVにおいて数多く使用されます。その結果、スミダコーポレーショングループの製品に求められる技術要素は、今まで以上に高い耐電圧の要求を満たし、小型化を実現し、高い品質基準を確保することが求められています。スミダコーポレーショングループとしては、今まで培った要素技術をさらに強化し、顧客にスミダコーポレーショングループの製品を選んで頂けるように対応しています。xEV化の市場が拡大していることから競合他社も多く参入してきており、価格面でも競争環境が厳しくなってきています。スミダコーポレーショングループとしては、製品品質の向上とグローバル体制の強化を図り競合他社との差別化を図っています。また、顧客の初期開発段階からスミダコーポレーショングループが参画し、顧客とともに製品開発を行っていくというビジネスモデルの構築も進めています。家電製品市場では、顧客の製品採用基準が、製品品質よりは価格重視へ変容してきていることから、最適価格での提供を目指し、製品設計はスミダコーポレーショングループで担当し、製造委託先の活用も行い、厳しい価格競争においても最適な販売価格で対応できる体制の構築も行っています。 (4)地政学上のリスク(米中経済摩擦等)スミダコーポレーショングループは、中国、その他アジア、欧州、北米に多くの生産拠点を持ち、海外営業拠点を通じて製品をグローバルの顧客に供給しています。こうした中、米中貿易摩擦、欧州における政権交代、中東における紛争等の動向により生産、物流、営業活動が制限を受け、顧客への製品供給に支障をきたす場合、スミダコーポレーショングループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。スミダコーポレーショングループは、各国の関税の引上げや安全保障貿易管理に基づく輸出規制、新興技術等に対する取引制限等の政策に対して分析を行い、必要に応じて取引形態やサプライ・チェーンの見直し等も行うことにより、事業への影響の低減を図っています。また、複数の生産拠点で製品を生産することでリスクの分散を図っています。中長期的には、開発・製造・販売を同一地域にて対応する、地産地消の方針で製造拠点を見直していきます。上記のようなリスクを回避できるよう、日本・タイ・ベトナムにおいて製造能力を増強しています。 (5)品質管理スミダコーポレーショングループは、常に製品の品質向上に尽力し、製品の品質確保に万全を期していますが、スミダコーポレーショングループ製品の要求仕様への不一致や欠陥により供給先である顧客の製造ラインが停止する事態や、欠陥を含んだスミダコーポレーショングループの製品を利用した電子機器に不具合が生じる事態も考えられます。欠陥又はその他の問題が発生した場合は、スミダコーポレーショングループの売上収益の減少、市場シェアの低下、スミダコーポレーショングループブランドに対する信頼又は評価の低下、市場認知度、開発などへの重大な影響が生じる可能性があり、また顧客からは市場回収処理を行うこと等に伴う賠償請求の可能性もあり、スミダコーポレーショングループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6)製造拠点の賃金上昇スミダコーポレーショングループは、中国、その他アジア、欧州、北米に生産拠点を有し、グローバルに事業展開しています。スミダコーポレーショングループの生産において、人件費、社会保険料の上昇並びに制度変更等による生産コストアップがスミダコーポレーショングループの事業展開、財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、生産においては自動化を進めることで労働生産性の向上に継続的に取り組んでいます。 (7)公的規制とコンプライアンススミダコーポレーショングループは、国内及び諸外国・地域において、法規制や政府の許認可等、様々な公的規制の適用を受けています。こうした公的規制に違反した場合、監督官庁による処分、訴訟の提起、さらには事業活動の停止に至るリスクや企業ブランド価値の毀損、社会的信用の失墜等のリスクがあります。スミダコーポレーショングループは、公的規制の対象領域ごとに主管する部門を決めて対応しています。また、公的規制に対応した社内ルールを定め、未然に違反を防止するための対応をとっています。これらの取り組みに加え、法令遵守のみならず、役員及び従業員が共有すべき倫理観、遵守すべき倫理規範等を「スミダの経営に関する諸原則・行動規範」として制定し、スミダコーポレーション及び関係会社における行動指針の遵守並びに法令違反等の問題発生を全社的に予防するとともに、コンプライアンス上の問題を報告する内部通報制度を設けています。また、法令遵守の周知徹底の機会を設けるとともに、カルテル等の反競争的行為や贈賄をはじめ、企業倫理・コンプライアンスに関して、役員及び従業員への定期的な研修等を行っています。しかし、グローバルに事業を展開する中で、国や地域において、公的規則の新設・強化及びスミダコーポレーショングループが想定しない形でこれらが適用されること等により、スミダコーポレーショングループが公的規制に抵触することになった場合には、事業活動が制限され、公的規制の遵守に係る費用が増加する等、スミダコーポレーショングループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)サイバーセキュリティコンピューターウイルスの高度化や巧妙化が進み、ますます脅威が高まっているサイバー攻撃等により、スミダコーポレーショングループの技術上、営業上等の秘密情報が流出や改ざん、生産設備等が被害を受け生産に影響が生じる等のリスクがあります。また、盗難・紛失などを通じて第三者が不正流用する可能性もあります。スミダコーポレーショングループは、Information Security Officeを組織し、セキュリティ方針や計画を策定しています。定期的なデータバックアップ、ウイルス対策ソフトの利用、強固なパスワードの利用、送信ドメイン認証の活用、多要素認証の導入、各システムへのアクセス権限管理に加え、フィッシング対策などの啓発を目的とした継続的なe-ラーニング、入社時研修やBCP対策を行っており、近年増加しているランサムウェアに対しても有効な対策を講じています。 (9)大規模災害スミダコーポレーショングループは、中国、その他アジア、欧州、北米に多くの生産拠点を持ち、海外営業拠点を通じて製品をグローバルの顧客に供給しています。大地震、洪水、津波、竜巻などの自然災害、感染症などの疾病の流行、戦争及びテロ、内乱、現地従業員のストライキ等の労働問題、電力やエネルギーの使用制限に加え、近年の気候変動に伴う災害の激甚化や、これまでに類を見ない、対応策に決め手のない感染症の発生などによる広い範囲での社会機能の停止などの発生も考えられます。これらが発生した場合には、原材料や部品の調達、生産、販売に遅延や停止を生じる可能性があり、そうした混乱などがスミダコーポレーショングループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)M&Aにより認識したのれんの減損リスクスミダコーポレーショングループは、技術力の強化や販売網の拡充を目的に、スミダコーポレーショングループ以外の会社との事業提携、合併及び買収(以下M&A等)を行うことがあります。M&A等の対象となる会社の選定と検討は積極的に継続し、良い候補先が見つかった場合は、実行していきます。M&A等の実施にあたっては事前に相乗効果の有無を見極めてから実施を決定し、完了後は相乗効果を最大にするように経営努力をしています。しかしM&A等の完了後に、対象会社との経営方針のすりあわせや業務部門における各種システム及び制度の統合等に当初想定以上の負担がかかることにより、予想されたとおり相乗効果が得られない可能性があります。また、M&A等に係る費用等が、一時的にスミダコーポレーショングループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。スミダコーポレーショングループは、M&A等に伴うのれん及びその他の無形資産等の資産を有しています。のれん及びその他の無形資産については、少なくとも年に一度、あるいは減損の兆候が認められる場合はその都度減損テストを行っています。M&A等により発生したのれんと無形資産は年次で減損テストを実施していますが、拡販施策に伴う将来収益拡大の計画には不確実性を伴い、予想した相乗効果が得られない場合、減損損失の発生により財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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