大井電気グループ(大井電気及び大井電気の関係会社)は、大井電気と子会社5社の計6社で構成されております。
大井電気グループは、情報通信機器の製造販売及びネットワーク工事保守を主な事業内容としており、大井電気及び大井電気の関係会社がそれぞれ独立した経営単位として、事業活動を展開しております。
事業内容及び大井電気グループの当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、事業区分([その他]を除く)は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントと同一であります。
[情報通信機器製造販売]
情報通信機器製造販売については、大井電気が光伝送システム、セキュリティ・監視システム、リモート計測・センシングシステム、無線応用システムの関連機器を製造販売しております。
また、オオイテクノ㈱は、関連機器のソフトウエアの製造販売をするほか、大井電気製品に用いるソフトウエアの製造を受託しております。
[ネットワーク工事保守]
ネットワーク工事保守については、主に日本フィールド・エンジニアリング㈱、日本テクニカル・サービス㈱で通信設備、光ネットワーク、CATV等の工事及び保守を行っており、日本フィールド・エンジニアリング㈱の工事及び保守の一部については、㈱エヌ・エフ・サービスに委託しております。
[その他]
大井電気の本社及び製作所の清掃並びに食堂業務等、会社施設周りのサービス業務や大井電気従業員に対する福利厚生業務の一部を㈱クリエイト・オオイに委託しております。
事業内容と大井電気及び関係会社の当該事業に係る位置付けは以下のとおりであります。
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事業区分 |
主要製品ほか |
主要な会社 |
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情報通信機器製造販売 |
光伝送システム、セキュリティ・監視システム、リモート計測・センシングシステム、無線応用システムの関連機器 |
大井電気、オオイテクノ㈱ |
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ネットワーク工事保守 |
通信設備、光ネットワーク、CATV等の工事及び保守 |
日本フィールド・エンジニアリング㈱、日本テクニカル・サービス㈱、㈱エヌ・エフ・サービス |
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その他 |
食堂業務、ビル管理等 |
㈱クリエイト・オオイ |
以上の大井電気グループについて図示すると次のとおりであります。
大井電気グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大井電気グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
大井電気グループは「豊かな自然環境の保護・存続を使命とし、技術革新に努め、生産活動を通じて、広く社会に貢献する。」という経営理念の下、社会インフラ向けの情報通信機器及び関連サービスを提供する企業グループとして、社会の安定・発展に貢献し、企業価値の向上を目指すことで、持続的成長を遂げてまいります。
(2) 経営戦略等
大井電気グループは、大井電気㈱及びオオイテクノ㈱が主に情報通信機器製造販売事業を、日本フィールド・エンジニアリング㈱及び日本テクニカル・サービス㈱が主にネットワーク工事保守事業を営んでおります。各社の自立経営を基本としつつ、グループ会社間でのシナジーを発揮することで、グループ全体での事業規模・利益拡大を図ってまいります。
各セグメントの経営戦略は以下のとおりです。
(情報通信機器製造販売)
情報通信機器製造販売事業においては、2025年より電力会社において第2世代スマートメーターの導入が開始されることから、関連事業の拡大が見込まれます。大井電気は、スマートメーター導入の黎明期より通信機能の製造及び販売を行ってきた実績とノウハウを有しており、第2世代スマートメーターにおいてもその経験を活かして、関連事業の更なるシェア拡大を目指すとともに、ガス・水道向けスマートメーター関連事業への参入拡大に取り組んでまいります。また、基幹事業である電力・鉄道・官公庁・通信キャリア等の社会インフラ向け情報通信機器については、5G用インフラ等に向けた光波長多重伝送装置(OTN-PF(*))事業における実績と経験をもとに、情報利活用の多様化・高度化による需要拡大に対応した情報伝送速度の高速化・高度化や関連周辺市場の需要開拓、顧客開拓を進めてまいります。
これらの事業に加えて、情報通信機器の製造販売のみならず、情報通信機器を利活用することによって実現するサービスに対応したソフトウェア開発事業に果敢に挑戦してまいります。
* Optical Transport Network
(ネットワーク工事保守)
ネットワーク工事保守事業においては、5G基地局の設置拡大が一巡したことで減少が見込まれることから、実績とノウハウを有する防災・減災・国土強靭化に必要な通信インフラの敷設・整備等の公共工事を中心とした事業への参入拡大や新規顧客の開拓、ネットワーク機器販売を伴う工事案件の獲得に取り組んでまいります。安全確保を前提に、既存事業の着実な展開に加え、品質調査から設計・工事・保守までを一気通貫に行える技術・要員・体制の整備をさらに進め、事業領域の拡大・利益成長に取組んでまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2025年度を最終年度とする中期経営計画及び2023年度の達成状況について
大井電気グループは、「独自の技術力をもって世の中に貢献する」を中期経営計画のビジョンとし、社会インフラを支える情報通信の分野で、独自の技術力をもって特長のある製品やサービスによって価値を提供し続けることを通し、成長に向けた経営基盤を確立することを新たな中期経営計画の基本方針としております。
この基本方針のもと、情報通信機器製造販売セグメントにつきましては、多様化するお客様ニーズへの着実な対応や生産体制の最適化による生産性向上といった取組みによる現行主力製品群の強化と、2025年以降の市場拡大が見込まれる第2世代スマートメーター向け通信機器事業を2つの事業を柱とした収益力強化を実現してまいります。ネットワーク工事保守セグメントにつきましては、5Gのインフラ整備に向け基地局工事の増加が見込まれる中で、多種多様な設備の調査・設計から施工、保守まで一気通貫で実施することにより、安定成長を実現してまいります。
計画初年度である2023年度については、連結売上高計画264億円に対し、実績281億17百万円、連結営業利益計画5億円に対し、実績9億19百万円と計画を大幅に上回る達成となりました。
これは主に情報通信機器製造販売事業において、懸案となっていた部材長納期化問題が粘り強い交渉もあって急速に解消したことにより、停滞していた製品の納入が進んだことによる売上増や、現行世代のスマートメーターの駆け込み需要、2024年度からの前倒し需要への対応によるものです。
この影響を受けて、2024年度計画につきましては、連結売上高、連結営業利益共に計画を下方修正しております。
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単位:百万円 |
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2023年度計画 |
2023年度実績 |
2024年度計画 (当初) |
2024年度計画 (修正) |
2025年度計画 |
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連結売上高計画 |
26,400 |
28,117 |
27,700 |
27,000 |
29,000 |
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連結営業利益計画 |
500 |
919 |
770 |
550 |
1,000 |
(4) 経営環境
大井電気グループの属する情報通信機器業界は、第5世代移動通信システム(5G)ネットワーク構築に向けた設備投資需要はひと段落を迎えたものの、これを活用したサービスの普及によるトラフィックの増大、データセンター需要の拡大に伴う大容量・高速化、防災・減災システムの需要等により、ネットワーク設備の増強が進んで、全体としては、今後も緩やかに需要が拡大するものと見込んでおります。このような状況に加え、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)投資のさらなる進展や、製造業拠点の国内回帰よってITを活用した設備投資、地球温暖化等の環境課題、労働人口の減少等の社会課題の解決を通じたSDGsの達成に向けたデジタル技術の活用が進展することが期待され、大井電気の参入の機会が見込まれます。
一方で情報通信技術の発展に伴う技術の更なる高度化、情報通信機器のコモディティ化が進展しており、これに対応するためには技術力及び製品付加価値の継続的な向上が必須であります。通信機器・通信インフラの提供のみに留まらず、通信の高速大容量化、高付加価値化(低遅延、多数同時接続、低消費電力、低コスト等)需要に応えるとともに、AIによるデータの処理、蓄積した情報とクラウドサービスを組み合わせたサービスやソリューションの提供といったサービス面での付加価値向上に挑戦することが求められております。加えて、物価や為替相場の影響によるエネルギー・原材料価格の高騰等により、今後も部材調達コストを中心とする製造コストの高止まりが想定されます。
大井電気グループといたしましては、こうした環境変化に対応して、安定的な収益基盤の構築を図り、成長分野に向け、引続き以下の具体的施策の展開を推進してまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 経営体質の強化
大井電気グループは、電力会社・官公庁等の事業の関係から下半期に売上計上が集中し、また、顧客の調達方針の変化等が業績に与える影響も大きいことから、収益規模変動に柔軟に対応できる経営体質を確保してまいります。具体的には、生産性向上活動の推進や事業性を吟味した設備投資、原価低減に資する生産・調達方式の検討・実践、そのために必要な資金調達手段の確保等に取組んでまいります。また、製造コストの高止まりへの対応として、調達レジリエンスの強化や販売価格への転嫁を継続して推進してまいります。
② 企業価値向上に向けた取組み
コア技術や将来方向を見据えた人的資源の配置と人材育成に努めるとともに、コンプライアンス、環境等の社会的責任課題に対して、全体最適の観点から企業価値向上に取組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において大井電気グループが判断したものであります。
(1) 一部顧客への依存
大井電気グループ事業は電力や通信キャリア関連の一部の顧客への依存度が高く、顧客ニーズの把握、収集が充分できず、魅力ある製品やサービスを提供できない場合は、将来の成長と収益性を低下させ、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
特に、大規模自然災害の発生や重大な社会情勢の変化等に伴う顧客の設備投資計画の見直し等によっては、大井電気グループの財政状態及び業績に多大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業拡大
大井電気グループは、第5世代移動通信システム(5G)の普及、インターネット利用拡大によるデータトラヒックの増大、IoTデバイスの急速な普及等に対応した新たな製品や工事・保守受託業務を含めたシステム提案等の展開により、事業規模を拡大していく方針ですが、以下のようなリスクが含まれています。
① 大井電気グループが、情報通信機器やインターネット市場等の動向の急激な変化を正確に予測できるとは限らず、開発した製品の販売が必ず成功するとの保証はありません。事業の戦略的提携先やOEM供給先の業績不振や戦略変更等によってもその影響を受けることがあり、計画どおりの収益規模が確保できなくなる場合があります。
また、与信管理には十分留意をしておりますが、売掛債権の回収リスクが生じ、大井電気グループの財政状態及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
② 情報通信機器市場は、大井電気グループ以外にもメーカーや商社等多くの企業が参入してきており、その一部は大井電気グループよりも多くの経営資源を有しております。こうした競合先が同種の製品・サービス等をより低価格で提供すること等によっては、大井電気製品・サービスが必ず差別化できるという保証はありません。その場合は、計画どおりの収益をあげることができない可能性があります。
③ 情報通信機器市場は技術の急激な進歩と市場のニーズの変化により、製品開発中に新技術の出現や規格が変更され大井電気グループ製品が市場投入前から陳腐化する可能性があります。
また、市場の急激な変動によっては、開発製品の投入遅れやサービス対応要員の不足が生じないという保証はなく、需要に対応できず市場でのシェア拡大の機会を逃してしまう可能性があります。
(3) 製品・サービスの品質と責任について
大井電気グループが販売する製品や提供するサービスは、その一部を外部の会社に委託する場合を含め、製品やサービスの品質管理については品質保証の専任部署を設置し、取引先に対して品質が維持できるように努めております。しかし、提供した全ての製品やサービスに欠陥が発生しないという保証はありません。不測の事態で大規模な欠陥等の問題が発生した場合には、大井電気グループとして、そのことによって生じた損害の責任を負う可能性があります。
(4) 資金調達に関するリスク
大井電気グループは主に金融機関から資金の調達を行っておりますが、金融機関の方針変更等により資金調達が不十分あるいは不調に終わった場合には、大井電気グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 為替相場の変動リスク
大井電気は部材の一部を輸入調達しており、為替相場変動による価格変動リスクを有しております。大井電気では、為替相場変動リスクを軽減するため、適切なタイミングで為替レートをもとに原価を見積もる等の対応をしておりますが、著しい為替の変動があった場合、大井電気グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 退職給付債務
大井電気の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率で算出されます。
実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合は、その影響額が累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の割引率の低下や運用利回りの変化により、退職給付費用が増加し、大井電気グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7) 自然災害等の突発性事象の発生リスク
大井電気グループは、大規模な地震等の自然災害、火災、戦争、テロ及び暴動等が発生した場合は、大井電気グループや仕入先、顧客の主要設備への損害等により、生産活動や資材調達等に支障が生じ、また、これらの災害等が政治不安又は経済不安を引き起こすことにより、大井電気グループの財政状態及び経営成績に影響をもたらす可能性があります。
(8) 繰延税金資産
繰延税金資産の回収可能性は、将来収益力に基づく課税所得によって判断しております。当連結会計年度における繰延税金資産については十分な回収可能性があると判断しておりますが、経営成績等により、その回収可能性に見直しが必要となった場合には、大井電気グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 工事損失の発生に関するリスク
手持ち受注工事のうち、損失の発生が見込まれ、かつ金額を合理的に見積もることのできる受注工事について、損失見積り額を工事損失引当金として計上することにより、大井電気グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 部材調達について
大井電気グループは、半導体を含む多くの部材を外部から調達しておりますが、サプライチェーンの乱れや原材料価格の高騰等により、部材の調達に支障をきたした場合、大井電気グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 固定資産の減損に係る会計基準の適用について
大井電気グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当該基準適用に伴い、資産価値の下落及び経営環境の著しい悪化等により収益性が低下した場合は、大井電気グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 継続企業の前提に関する重要事象等について
大井電気グループは、過年度において情報通信機器製造販売における部材長納期化問題の影響を強く受けたため、生産に必要な一部主要部材確保の目処が立たないこと等により生産活動が停滞し、売上が大幅に減少した結果、2期連続で営業損失、及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりました。
これに対し、当該年度においては調達環境の改善が進んだことに伴う重要な大型受注案件の売上確保、増加コストの販売価格への転嫁や人件費・経費等のコスト削減の推進を中心とした収益基盤の改善施策を推進した結果、営業利益9億19百万円を計上いたしました。また財務面におきましても、部材在庫の管理強化により資産効率を高める等の財務基盤の健全化施策の月次管理を引き続き実行することにより、営業キャッシュ・フローにおいて16億41百万円の資金の増加がありました。
以上のことから、部材長納期化問題に起因する業績及び財政悪化の状態は大幅に改善しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消したと判断しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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