チノーグループは、チノー、子会社12社によって構成されており、チノーグループが営んでいる主な事業内容と各関係会社等の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
(1)計測制御機器
国内では、チノーが製造、販売しております。
海外では、米国で CHINO Works America Inc.(連結子会社)、中国で上海大華-千野儀表有限公司(連結子会社)、タイで CHINO Coporation (Thailand) Limited (連結子会社)がチノーからの購入品を販売し、韓国で韓国チノー(株)(連結子会社)、インドで CHINO Corporation India Private Limited(連結子会社)が自社生産品のほかにチノーからの購入品を販売しております。また、中国では千野測控設備(昆山)有限公司(連結子会社)が、チノー及び上海大華-千野儀表有限公司に自社生産品を販売しております。
(2)計装システム
チノー、三基計装(株)(連結子会社)及びアドバンス理工㈱(連結子会社)が製造、販売しております。
また、海外では韓国で韓国チノー(株)が、中国で千野測控設備(昆山)有限公司が製造、販売しております。
(3)センサ
国内では、チノーが製造、販売しております。また、(株)浅川レンズ製作所(連結子会社)が光学部品を製作、チノーにセンサ用光学部品を販売するほか直接販売もしており、明陽電機(株)(連結子会社)が自社生産品を販売しております。海外では韓国で韓国チノー(株)がチノーからの購入品を販売しております。
(4)その他
チノーが、修理及びメンテナンス並びに計測制御機器、センサ等の消耗品を販売し、(株)チノーソフテックス(連結子会社)がチノー製品のソフトウェアを制作し、チノーに販売しております。
また、アーズ(株)が無線技術を活用した受託開発やコンサルティングを行っております。
以上に述べました事業の系統図は次のとおりであります。
チノーグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてチノーグループが判断したものであります。
(1)経営方針
チノーグループは、「計測・制御・監視技術の限界に挑戦し、産業の発展とより良い明日の社会の実現に貢献する」ことを企業の基本理念として掲げております。独創性のある技術とソリューションの創出を通じて、社会課題を解決し、「温度のチノー」として、株主・お客様・取引先・従業員・地域社会などさまざまなステークホルダーから信頼を得ながら中長期的な企業価値の向上に努め、豊かな社会の創造に貢献してまいります。
<創立90周年=2026年に向けた経営ビジョン>
共創 : 環境の変化を捉えながらステークホルダーと共に新しい価値を創造します
特長 : 卓越した技術によるループソリューションでお客様に感動をお届けします
信頼 : 信頼の“絆”を強め 情熱とチームワークで未来に向かって成長し続けます
(2)経営環境
2023年度の経営環境は、新型コロナウイルス感染症が5月に感染症法上の分類において5類に移行されるなど正常な状態を取り戻し経済活動の正常化が進んだものの、一方で長期化するウクライナ情勢、中東情勢の緊迫化など地政学的リスクが継続し、エネルギー価格高騰、中国経済の減速懸念、不安定な為替相場など不透明な状況が続きました。
このような状況の中、チノーグループは、生産・開発現場で不可欠となる高精度な温度計測・制御・監視用の製品・システム、電子部品や新素材等の成長分野における課題を解決するループソリューションの提供に注力いたしました。また、需要が急拡大している水素サプライチェーン構築関連分野における温度管理等に関係する受注活動を積極的に展開しました。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
<チノーグループ中期経営計画2026>
経営ビジョンの実現を目指し、「中期経営計画2026」(2021年度~2026年度)に掲げた4つの基本戦略を軸に、グループ一丸となって持続的成長軌道の構築と中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
(サステナビリティ経営の推進)
「脱炭素社会」並びに「安全・安心な社会」の実現にフォーカスしながら、環境・社会・経済の持続可能性への配慮により経済的価値と社会的価値を両立させ、事業のサステナビリティの向上に努めます。
(4つの基本戦略)
① 成長分野のさらなる開拓・拡大
新たな成長分野に向けてグループシナジーを創出し、特長あるソリューションの開発と提供を加速させる
② コア事業の高度化と価値創造
独自技術とサービスのインテグレーションによりコア事業を高度化し、お客様と新しい価値を創造する
③ 海外基盤の強化と事業拡大
国内外事業のリレーションシップ強化と地域別戦略の展開により、グループ収益力を強化する
④ 経営基盤の強靭化
企業価値の創造とイノベーション、スピード経営を支える人財・組織・ICT・ガバナンス・財務体質の強靭化を進める
(事業セグメント別の重点課題)
①計測制御機器
・事業環境変化にスピーディに対応した製品開発の推進
・定期校正&点検の提案活動によるサービス業務の拡大
・グローバル展開による生産体制の最適化
②計装システム
・制御構築技術/IoT技術/ソフトウェアの高度化による成長市場の開拓
・システム構築技術の集約による新しい付加価値の創造と充実したサービスの提供
・計装システムの海外現地生産・サービス体制構築の推進
・業務体制の変革による計装の組織力強化
③センサ
・新たな計測技術の創造による非接触センシングのシェア拡大とグローバルブランドへの進化
・高付加価値温度センサへの挑戦による新需要創出とグループ・協力会社とのシナジー最大化の追求
・校正サービス(標準技術)と校正装置の高度化:新たなサービス創出と収益拡大
・成長市場や脱炭素社会の実現に向けた市場ニーズに対応した製品の開発
(財務戦略)
・最適資本構成の追求による財務健全性の確保
・投資効率を踏まえた積極的成長投資
・持続的な利益成長を通じた増配(2026年度の連結配当性向を40%まで引き上げていくことを目指す)
(中期経営計画 2026年度数値目標)
・売上高 :300億円
・営業利益 : 27億円
・営業利益率 : 9%
・海外売上高 : 70億円
・ROE(自己資本純利益率) : 10%
・ROA(総資産営業利益率) : 8%
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
チノーグループは、2021年度よりスタートした「中期経営計画2026」の基本戦略に則り、以下の重点施策に取組みます。
(2024年度執行方針)
事業活動に係る変化を把握しながら社会・顧客価値の創出と提供を通じて持続的社会の実現に貢献する
●各事業/機能戦略・PJ・WT間の連携強化 ●組織能力強化 ●生産性・利益向上 ●Grシナジー効果創出
[事業/機能戦略]
1.営業部門が主体となった情報獲得の質・分析能力の向上から、事業部門・開発部門など製品・システム開発活動や販促活動に連鎖させる体制を整備して業績拡大につなげていく
2.海外事業は各現法との連携を強化し、マーケティング・製品企画・生産・販売・サービス等に係る現法機能(役割)の課題を地域別に設定して解決を図り売上・利益拡大に向けた活動を推進する
3.開発は、営業部門と連携しターゲット市場におけるポジショニングを明確にした技術・製品の開発を進め、Gr全体の開発体制の最適化も図り新製品の上市をスピードアップさせる
4.生産は、生産フローや生産性向上に係る問題や課題を各事業所および関係各所(仕入れ先含む)の連携により解決を図りQCDを向上させる(タクトタイム、サイクルタイム、リードタイム)
5.計装は、変化する市場におけるシェア拡大に向け、顧客課題を解決するシステム・装置の提供に対応する技術力・処理力を内・外協業体制の整備も並行させながら強化していく
[基盤戦略]
6.企業価値向上に資する製品・業務の品質向上と環境マネジメント強化は、品質本部が主体となり各部門やGr会社との連携により、問題・課題の解決に向けた活動を促進する
7.持続的成長と企業価値向上に向け、ESG/SDGs視点の課題に立脚した事業活動を通じて社会的責任を果たすために、経営管理本部が中心となりGr全体のサステナビリティ経営を推進する
8.人事部門は現場と連携の上、「人財育成・採用」「組織開発・組織能力向上」の取組みの充実と関連諸制度の再構築を進め、成長基盤となる人的資本形成と誰もが活躍するキャリア形成を推進する
9.DX人財育成と生成AI・RPAツールなどの試行や利活用による業務効率化・業務プロセス改善を通じて、付加価値生産性向上を図る(付加価値生産性=付加価値額÷労働量:人件費、時間、コスト他)
(リスク管理態勢)
チノーは、実効性の高いリスクマネジメントを実践するために「リスクマネジメント基本方針」を定めるとともに、グループ全体のリスクマネジメント活動を統括する組織として、代表取締役社長を委員長とする「リスクマネジメント委員会」を設置しております。
リスクマネジメント委員会では、経営に重大な影響を及ぼす内外のリスク項目を特定し、各部門・関係会社が実施するリスク管理の状況をモニタリングするとともに、リスクの早期発見に努め、その重要性を評価して適切・迅速にコントロールしております。
(重要なリスク)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてチノーグループが判断したものであり、不確実性を内包しているため、実際の結果と異なる可能性があります。
(1)景気の悪化
チノーグループは、温度を中心とする計測と制御の専門企業集団として、様々な業種に製品を提供しておりますが、売上高全体のうち、その多くは製造業が占めております。また、チノーグループの製品は国内販売比率が高く、主として設備投資関連や研究開発向けであるため、景気の悪化により、国内製造業の設備投資が著しく落ち込みますと、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替変動
チノーグループは、中期経営計画において、海外売上高の拡大を目標とし、諸施策を遂行しております。輸出の為替リスクを回避するため円建て取引を原則としておりますが、一部外貨建輸出もあり、その場合は先物為替予約等によって為替リスクヘッジを行うなど為替変動の影響を最小限にとどめるよう努めております。しかしながら、大幅な為替変動(円高)は価格競争力を低下させ、また海外の連結子会社の財務諸表を円換算して連結財務諸表を作成しておりますので、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)地政学リスク
チノーグループでは、中国等アジアを中心に生産・販売等の海外活動を展開しております。各々の地域における政治・経済情勢の悪化や、テロあるいは紛争等の発生により、海外の事業活動が制約を受けた場合、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)他社との競合・競争
チノーグループでは、長年培った「計測・制御・監視」の技術で、計測制御機器、計装システム、温度センサ等の製品・サービスを提供する事業等を営んでおります。しかし、競合他社との品質・性能・価格等における競争が収益を圧迫した場合、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)材料・部品等の調達
チノーグループは、製品の生産活動において電気・電子部品及び金属、プラスチック等の材料部品を使用しており、半導体をはじめとする材料部品の供給不足による生産停止を招かないように複数購買先の確保や代替部材の検討等に努めております。
しかし、これらについての供給の逼迫や遅延、価格変動が生じた場合、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)製造物責任
チノーグループでは、国内外の幅広い業種の顧客に対して製品を提供しており、その製品を生産する際、製品の評価試験、デザインレビュー(DR)、出荷前検査、受入検査等を行い、製品の品質維持と向上に努めております。
しかし、製品の品質に関する重大な事象が発生した場合、対応のための費用、顧客への損害賠償、ブランド力の低下による売上の減少等により、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)人財の採用・確保と育成
チノーグループでは、チノーの事業活動を担う人財の確保と育成のため、様々な施策を行っております。しかし、事業環境の変化等の要因により必要な人財の確保と育成が十分に行われなかった場合、事業活動に支障が生じ、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)情報セキュリティ
チノーグループは、事業活動上、機密情報や個人情報を保持し、これらを適切に管理するためのセキュリティ対策を実施しております。しかし、事業活動の基盤となるコンピュータ・システムの予期せぬ故障、想定した防御水準を上回る技術による攻撃手段による外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスへの感染などにより、情報漏洩や重要データの喪失・改ざん、システム停止等の事象が発生した場合、チノーグループの社会的信用が低下し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)取引先の財務状況悪化
チノーグループでは、定期的に取引先の信用状況を確認し、不良債権の発生防止に努めております。しかし、取引先の財務状況が著しく悪化し、売掛債権の回収が滞った場合、チノーグループの業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(10)パンデミック
チノーグループでは、各種感染症対策を行い、事業活動への影響を低減しておりますが、想定以上に感染症が拡大した場合、チノーグループにおいて、国内・海外の生産活動及び販売活動が停滞し、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)自然災害
チノーグループでは、自然災害等を想定したBCPを整備しておりますが、不測の大規模地震や台風等の自然災害により、生産設備への被害等が発生し、工場の操業や顧客への供給に支障が生じた場合、チノーグループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)気候変動問題への対応
第2[事業の状況]2[サステナビリティに関する考え方及び取組み]に記載
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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