日本電子材料グループは、日本電子材料株式会社(日本電子材料)と子会社9社により構成されており、半導体検査用部品、電子管部品の開発、製造及び販売を主とした事業活動を行っております。
事業内容と日本電子材料及び関係会社の当該事業にかかる位置づけ並びにセグメントとの関連は次のとおりです。
(注)1.Cタイププローブカード
2.Vタイププローブカード
① VTシリーズ ・・・ 垂直接触型プローブカード
② VSシリーズ ・・・ 垂直スプリング接触型プローブカード
③ VEシリーズ ・・・ 垂直+カンチレバー複合型プローブカード
3.Mタイププローブカード
[事業系統図]
(注)関係会社の正式名及び略称は下記のとおりであります。
日本電子材料グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、日本電子材料グループが判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
日本電子材料グループは、次のとおり経営理念を掲げ、また、経営理念を具体化するための5つからなる経営方針を定めて、企業価値の向上と社会への貢献に取り組んでおります。
経営理念「人類に幸福をもたらす技術の開発と製品化により社会に貢献する」
経営方針「透明性のある企業活動」
「新たな価値の提供」
「グローバルな事業展開」
「利害関係者の尊重」
「地球環境の保護」
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標等
日本電子材料グループは、安定的な収益力を表す指標として連結経常利益率10%以上及び株主資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。
さらに、半導体市場の更なる拡大を見込むなか、顧客ニーズに応えるプローブカードの開発と供給を社会的使命として、拡大する市場環境を支え、市場以上の成長を目指す2024年度-2026年度の中期経営計画を策定いたしました。日本電子材料グループは、本中期経営計画の達成に向けて、積極的な設備投資・開発投資により製品力と生産キャパシティの強化を図るとともに、DX投資、人的投資、サステナビリティへの取り組みを推進し、更なる発展を目指します。
「経営指標」
・連結経常利益率 10%以上
・株主資本利益率(ROE)10%以上
「2026年度目標」
・連結売上高 30,000百万円
・連結経常利益 5,000百万円
なお、上記目標につきましては、本中期経営計画の公表日である2024年5月14日現在における経済動向や市場環境をはじめとする情報に基づくものであり、実際の業績は今後さまざまな要因によって予想値と異なる結果となる場合があるほか、目標自体についても今後変更することがあります。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
日本電子材料グループの主たる事業分野である半導体市場につきましては、中長期的には、デジタル社会への移行が世界中で進む中、半導体は、様々な製品やサービスにおいて需要の拡大が予想されており、それらを背景として、新たな半導体工場の建設等、半導体製造基盤の確保・強化に向けた動きも広がっております。
一方で、足元では、世界的な金融引締めに伴う影響、中国経済の先行き懸念、物価上昇、中東情勢の緊迫化等により、世界的な景気後退リスクが払拭されない中、不確実性の高い事業環境が続いております。半導体市場につきましても、生成AI向けについては需要が拡大する一方で、スマートフォン向けについては不透明感が続くなど、一様ではない状況が続いております。
このような事業環境の中、日本電子材料グループといたしましては、国内外の既存顧客に対する一層のサポートの強化によるシェアの維持及び海外の半導体メーカーに対する販売強化、並びに中長期的な成長に向けて生産力や製品開発の強化を図ってまいります。
さらに、日本電子材料グループの中長期的な企業価値の向上に向けて、サステナビリティが重要な経営課題であるとの認識のもと、サステナビリティ課題への対応を図ってまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 市場の要求に応える製品の開発とサービスの強化
中長期的に需要が見込まれるMタイププローブカードの更なる性能向上、納期短縮、原価低減を行い、製品競争力を高め、拡販に取り組んでまいります。また、次世代半導体向けプローブカードの開発を加速させ、ビジネスチャンスの拡大を図ります。
② 海外販売の強化
海外の半導体市場は、アジアを中心に着実な成長を遂げております。また、製造を専門に行うファウンドリや、自社工場を持たず製品の企画や設計のみを行うファブレスメーカーの台頭等、半導体の生産は世界規模で分業化が進んでおります。日本電子材料グループは、海外拠点のネットワークを活かした販売活動の充実を図るとともに、日本から各国拠点へのリソース投入や一層の技術支援により、海外販売の強化を推進します。
③ 付加価値向上への取組み
技術革新やVA活動による原価低減や品質向上によって、付加価値の向上を図ります。
④ 経営基盤の更なる強化
リスクマネジメントの一層の高度化を図り、経営基盤の強化に努めるとともに、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関する取り組みを推進し、持続的な成長及び企業価値の向上に努めます。
日本電子材料グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のある主要なリスクは以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において日本電子材料グループが判断したものですが、リスクの全てを網羅したものではなく、事業等のリスクは以下に限定されるものではありません。
(1) 半導体市場の動向に関するリスク
日本電子材料グループの売上の大半は半導体検査用部品であるプローブカードであり、半導体の回路毎に設計・製造される消耗品としての特性を有しています。
日本電子材料グループは、半導体の回路設計と一体化してプローブカードを迅速に設計、開発するため、国内のみならず、米国、台湾等、海外にも販売・生産拠点を設け、市場動向や顧客ニーズの変化に対応しております。
しかしながら、世界的な金融引締めに伴う影響、中国経済の先行き懸念、物価上昇、中東情勢の緊迫化等、世界的な景気後退リスクが半導体市場並びにプローブカード市場に影響を与えた場合、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(2) 新製品の開発等に関するリスク
日本電子材料グループは、半導体回路の微細化や高速化に向けた、MEMS技術を用いたプローブの性能向上や基板の開発、プローブカードの組立技術や加工技術の開発、次世代半導体向けプローブカードの開発や既存製品の性能向上等、様々な技術や新製品の開発を推進しております。
しかしながら、日本電子材料の新製品の開発や技術開発に遅れ等が生じた場合、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(3) 特定顧客への販売に関するリスク
半導体ビジネスは、投資コストの増加や需給バランスの不安定さ等の影響により、収益性の向上を図ることが容易ではなくなった結果、半導体メーカーの再編が進み、大手半導体メーカーによる寡占化が進みました。一方で、中長期的には、デジタル社会への移行が世界中で進む中、半導体は、データセンター向けをはじめとして、様々な製品において需要の拡大が予想されており、それらを背景として、大手半導体メーカーを中心に、新たな半導体工場の建設等、半導体製造基盤の確保・強化に向けた動きも広がっております。日本電子材料グループもそれらの影響を受け、売上高における特定顧客が占める比率が高まっております。
しかしながら、それら特定顧客の設備投資の動向や生産計画の変更等は、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(4) 製品価格の変動に関するリスク
半導体メーカーは、利益と競争力を維持するためコスト削減を徹底しており、プローブカードに対しても継続した価格要請があり、日本電子材料グループは、技術革新やVA活動による原価低減等によって、価格要請に対応するとともに、付加価値の向上を図っております。
しかしながら、価格競争の激化等によって、販売価格がさらに下落した場合、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(5) 製品の品質に関するリスク
日本電子材料グループでは、厳正な品質管理基準に従い製品の品質信頼性の維持向上に努めているとともに、主要な拠点においてはISO9001の認証を取得する等、品質保証体制の強化を図っております。
しかしながら、予期せぬ製品の欠陥や品質上の問題が発生した場合には、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(6) パンデミックや災害等の異常事態に関するリスク
日本電子材料グループは、新型コロナウイルス感染症の拡大の際、お客様、お取引先様、従業員とその家族の安全確保・感染予防と感染拡大の防止及び事業継続に向けて、感染予防対策を推進いたしました。加えて、災害等の発生に備えたリスク管理も実施しています。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大のようなパンデミックや地震、火災等の異常事態が日本電子材料の予想を超える規模で発生し、事業運営が困難になった場合、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(7) 人材確保に関するリスク
日本電子材料グループの成長には、電気、機械、化学等の専門知識を持つエンジニアをはじめとする、優秀な人材の確保・育成は重要な課題と認識しており、採用活動の強化、安定的な人材確保に努めております。
しかしながら、必要な人材が確保できない場合には、開発・生産・販売等の業務効率の悪化により、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(8) 地政学的リスク
日本電子材料グループで取り扱う製品の一部は、海外において販売や生産を行っております。海外展開にあたっては、海外子会社からの報告も合わせて、総合的に判断することとしております。
しかしながら、政治的な緊張の高まり等によって、当該国・地域における、販売や生産が困難になった場合、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(9) 為替変動に関するリスク
日本電子材料グループは、一層の海外販売の強化を行う方針であります。外貨建ての取引については、為替予約等のリスクマネジメントを行っておりますが、為替相場の変動が日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(10) 知的財産権に関するリスク
日本電子材料グループは、積極的な研究開発により製品力の強化を図るとともに、知的財産権の取得・維持により、競争力の確保に努めております。
しかしながら、知的財産権の取得・維持ができない場合、あるいは第三者の知的財産権に基づく制約や訴訟を受けた場合には、日本電子材料グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。
(11) 情報セキュリティに関するリスク
日本電子材料グループは、高度な情報セキュリティレベルを実現すべく、外部専門家の助言を得ながらネットワーク、サーバー、パソコン等への監視体制の強化を図っております。
しかしながら、保有する情報資産が、第三者からの不正通信などにより漏洩・破壊・抹消・改ざんされた場合、経営上重大な損害・損失を被る可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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