ツインバード(6897)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】ツインバードは、主力とする家電製品等の製造販売及び新冷却技術FPSC(フリー・ピストン・スターリング・クーラー)とその応用製品の製造・販売等をおこなっております。 事業内容は、以下のとおりであります。 製品内容㈱ツインバード家電製品事業照明器具、調理家電、クリーナー、生活家電、冷蔵庫、洗濯機、AV機器、健康理美容機器FPSC事業FPSC冷凍冷蔵庫 (事業系統図)
有価証券報告書(2026年2月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ツインバードの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてツインバードが判断したものであります。 (1)経営の基本方針ツインバードは、経営理念として「感動と快適さを提供する商品の開発」「相互信頼を通じた豊かな関係づくり」「快活な職場づくりへの参画と社会の発展への寄与」「自己の成長と豊かな生活の実現」を掲げ事業活動を進めております。また、上場企業としての原点に立ち返り、ステークホルダーズの皆様のご期待にお応えし続けるため、2030年に向かって長期ビジョン「VISION2030」として「お客様満足№1」のその先へ ~燕三条発のイノベーションで、世界中の人々に持続可能な幸せを提供するブランドになる~」を策定しました。 (2)2026年度の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題私たちの強みは、TWINBIRDブランドのもと、商品開発型企業として自社工場を含め、企画・開発からアフターサービスまでのバリューチェーンを有しており、加えて、全国でも屈指のものづくりの町である新潟県燕三条地域の協力企業をはじめとする経営資源に恵まれ、お取引先企業と共創の精神をもって新たな付加価値を生み出すことができることです。2023年8月に発表した2030年を見据えた長期ビジョン「VISION2030『お客様満足№1』のその先へ ~燕三条発のイノベーションで、世界中の人々に持続可能な幸せを提供するブランドになる~」実現のため、中長期的な事業成長に向けた新たな取り組みや戦略的投資を継続してまいります。 ツインバードは、当期において2期連続の最終損失を計上しました。この結果を真摯に受け止め、2027年2月期を収益性重視の事業構造へ転換を図る重要な一年と位置付けて、抜本的な構造改革を実行し、黒字化の実現に向けて以下の施策を推進してまいります。 1.利益重視の経営の徹底事業ポートフォリオの見直しをおこない、高収益事業への経営資源の重点配分を進めます。具体的には、業務用やFPSC事業などの事業へのシフトを加速する一方、黒字化が見込めなくなった家庭用冷蔵庫・洗濯機事業の縮小を実施し、スピード感を持って収益性の改善を図ります。また、継続する円安による輸入コストの上昇や原油を始めとする原材料や物流費の高騰に応じて適切に価格改定を進めます。2.生産性の向上2024年12月より稼働した新基幹システムの活用や全社的な会議時間や資料の削減などの生産性向上活動やAIの活用を通じて、本来取り組むべき業務に集中することにより、社員一人当たりの付加価値向上を図ります。3.ローコストオペレーションの徹底新基幹システムの活用による省人化やペーパーレス化に加えて、適材適所となる組織・人員配置の最適化による固定費の変動費化、棚卸資産の圧縮による倉庫代を含む物流費の削減等を通じて収益性の改善に取り組みます。4.成長事業への投資FPSC事業において、従来の冷凍機のOEM供給ビジネスに加えて、より付加価値の高い医薬バイオ分野向け-80℃ 可搬式小型フリーザーボックスの新製品を発売します。また、家電製品事業において、自社HPのプラットフォーム化を通じて自社ECストアの基盤拡充を図り、集客及び会員数の拡大やサブスクリプションサービスなど多様な顧客接点を増大し、LTV(ライフタイムバリュー)最大化による収益機会を獲得します。 ① 家電製品事業堅調に販売が推移するツインバードブランドの全自動コーヒーメーカーや匠ブランジェトースターを始めとする、付加価値の高い「匠プレミアム」製品のラインナップ拡充を今後も推進します。さらに、新販路として、美容室ルートをメインに2025年12月発売の匠クラフトドライヤーの拡販を進めます。海外展開では、韓国において2026年2月より販売した「匠プレミアム」シリーズの全自動コーヒーメーカー及び匠ブランジェトースターの売場の拡充を進めます。一方、インバウンド需要の回復及び円安を背景に拡大するホテル市場並びに高い信頼性が求められる医療機関に対し、収益性の高い業務用小型冷蔵庫の新製品開発と新規販路開拓を推進します。また、成長が見込まれる住宅リフォーム市場においては、住宅設備ルートを通じて浴室用テレビの新製品の販売拡大に取り組みます。さらに、大手半導体製造装置メーカー向けに工場用設備として金属床材の受注を獲得しております。加えて、安定的な収益が見込まれる販売先向けプライベートブランド製品の新製品の納品を予定しております。このようなチャネル戦略の再設計により、家庭用冷蔵庫・洗濯機事業の縮小に伴う売上高の減少を補完するとともに収益性の改善を図ります。 ② FPSC事業FPSC事業において注力する4分野のうち、特に「医薬・バイオ」分野の成長を想定しております。今後成長するバイオ医薬品市場における搬送・保管には、厳密な温度管理(冷凍-20~-40℃、極冷凍-70~-85℃)のコールドチェーン構築が不可欠となります。従来の冷凍機のOEM供給ビジネスに加えて、厚生労働省向け可搬型武田モデルナ社製ワクチン用低温冷凍庫(-20℃、出荷累計 約12,000台)によるコールドチェーン構築実績や2024年10月に取得した世界保健機関(WHO)が定める医療機材品質認証(PQS)を活かし、医薬バイオ分野向け-80℃ 可搬式小型フリーザーボックスの新製品を発売します。そして、2025年に引き続き、2026年秋に開催予定のアジア最大級の分析機器展示会(JASIS、東京)並びにドイツで開催される世界最大級の医療機器見本市 「MEDICA 2026」への出展を計画しております。また、経済産業省支援の新規輸出1万者支援プログラムを通じて、さらなる営業活動の強化を進めます。 「決算・財務報告プロセスにおける開示すべき重要な不備の解消について」 ツインバードは、前事業年度(2025年2月期)において開示すべき重要な不備に該当すると判断した財務報告に係る内部統制の不備について、是正に向けた改善措置を実施した結果、当事業年度末日における当該不備は解消されたものと判断いたしました。 当該不備が発生した主な原因は以下の2点にあります。 ①IT全般統制の不備:新基幹システムの導入前のシステムテスト工程において、原価計算及び関連データの連携機能の領域で検証手続きが不十分だったため、新基幹システムの本番稼働後にシステム内での原価計算の結果において一部不整合が発生しました。その結果、新基幹システムの原価計算機能を業務に適用せず、システム外で原価計算を行う暫定的な対応を行ったため、原価計算に関する決算手続を適時に行うことができず、決算作業が遅延したことで、在庫購買管理に関する決算統制を十分に実施することが困難となりました。 ②決算・財務報告プロセス統制の不備:適切な決算手続を実行するために重要な担当部署の人的リソースが不足する状況となった結果、新基幹システムにおける在庫購買管理に関する決算・財務報告プロセスに係る統制を十分に実施することが困難となりました。 ツインバードは、当該事実を真摯に受け止め、財務報告の信頼性を確保するために以下のとおり整備及び運用状況の改善を実施し、当事業年度において是正状況を確認いたしました。なお、独立した立場である内部監査部門において、是正状況の有効性評価を実施し、不備が適切に是正されていることを確認できた旨を取締役会に報告いたしました。 IT全般統制及びシステム機能の是正状況の評価・新基幹システムにおける原価計算について、外部専門業者と連携し、新基幹システム導入時におけるシステムテスト工程の検証手続が不十分であった領域について、システムの再検証を実施いたしました。当該再検証の結果を踏まえ、新基幹システムにおける原価計算機能の本番稼働を開始いたしました。 人的リソース及び決算・財務報告プロセス是正状況の評価・上場企業での決算開示の実務経験を有する人材を新規採用し、経理部門及び関連部門人員の補強を実施いたしました。・決算業務を確実に実行するため、新たに決算チェックリストを整備し、漏れや誤りを防止、発見できるように、管理体制の強化をいたしました。 以上の結果、前事業年度の開示すべき重要な不備は是正され、当事業年度末日におけるツインバードの財務報告に係る内部統制は有効であると判断いたしました。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】ツインバードは、事業活動に関わるあらゆる潜在的リスクを的確に把握し、リスクの発生防止又は危機が発生した場合の損失の最小化を図るため、「リスク管理委員会」を設置し、リスクに対して主体的に対応できる体制を整備しています。「リスク管理委員会」の委員長は、リスク管理担当役員が務め、委員会は常勤取締役、委員長、本部長、内部監査担当部長及び委員長が必要に応じ指名する者で構成されています。 「リスク管理委員会」は、リスク事象の識別、分析、評価をおこなうことで、ツインバードの事業活動に重大な影響を及ぼす可能性のある「重大リスク」を抽出し、その予防と対応策を検討し、その結果は取締役会に報告しています。重大リスクに対する対策方針は、業務執行部門に周知され、各部門は自己点検の結果や監査指摘事項を踏まえて、是正・改善措置を実施します。また、万が一、不祥事やトラブルが発生した際は、状況を総合的に把握し、迅速なリスク管理対応をおこないます。平時においては、危機に対する再発防止策を検討し、業務執行部門に実施を指示します。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在においてツインバードが判断したものであります。これらのリスクは必ずしも全ての事象を抽出したものではありません。想定していないリスクによる影響を将来的に受ける可能性があります。 (1)経済環境に関するリスク為替相場の変動について [発生可能性:中 影響度:高]ツインバードは、海外の製造委託会社から製品や部材を輸入しております。それらの取引は日本円以外の通貨で決済しているため、為替変動リスクに晒されています。予測を超えて為替相場等が急激に変動した場合、ツインバードの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]きめ細かな為替予約によりリスクをヘッジし、また海外向け販売の拡大や、国内製造比率を50%まで引き上げることを目指し、為替相場に影響されにくい体質づくりを推進してまいります。また、調達価格の上昇が企業努力の範囲を超えると判断した場合には、市場動向を踏まえつつ適正な販売価格の改定を検討してまいります。 海外事業におけるカントリーリスクについて [発生可能性:低 影響度:高]ツインバードは、海外の製造委託先から製品や部材を調達し、また海外市場のお客様に対し主に販売代理店等を通じた販売活動をおこなっています。各国における急激な政策変更や経済変動、国際紛争等が生じた場合、ツインバードの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]かかるリスクの低減を図るため、国内製造比率を50%までに引き上げることを目指し、新潟県燕三条地域のものづくり資源を活用し国内製造の新製品やOEM製品の開発を推進することで、海外の製造委託先からの製品や部材調達に対する依存度を低減してまいります。 (2)ツインバードの事業活動に関するリスク新製品開発におけるリスクについて [発生可能性:中 影響度:高]ツインバードは、新製品の開発に鋭意注力しておりますが、市場から支持を獲得できる新製品又は新技術を正確に予想できるとは限らず、その結果これら製品の販売が成功しない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、ツインバードの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]新製品の企画において新製品の訴求ポイントと市場の位置づけの妥当性を慎重に見極め、市場ニーズに応じた高付加価値製品や価格競争力のある製品の開発を進めてまいります。また、事業ポートフォリオの見直しをおこない、業務用、FPSC事業及びプライベートブランド製品のODM受託等の事業の比重を高めてまいります。 製造委託先からの調達価格の高騰や供給不足について [発生可能性:高 影響度:高]ツインバードは製造委託先から十分な品質の製品、部材等をタイムリーに調達することが競争力を維持する上で不可欠となります。製造委託先の人件費高騰などにより調達価格が上昇した場合、ツインバードの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]優良な製造委託先とのパートナーシップをさらに強化するとともに、VA/VE活動を通じて品質の向上と部品の共通化促進などを推進し、調達コスト低減と安定供給体制の強化に努めてまいります。また、調達価格が著しく高騰し企業努力の範囲を超えると判断した場合には、市場の動向を踏まえ、販売価格への適切な反映を検討いたします。 販売価格の下落について [発生可能性:中 影響度:高]ツインバードの主要な販売先である家電量販店やECサイト販売においては熾烈な価格競争が展開されており、さらなる販売価格の下落が継続する場合には、ツインバードの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]事業ポートフォリオの見直しを実施し、価格競争の影響を受けにくい業務用分野及びFPSC事業等へのシフトを推進してまいります。他方、価格競争の激化に伴い販売価格が下落傾向にある量販店向け家庭用冷蔵庫・洗濯機は事業縮小を実施することで業績への影響の低減に努めてまいります。さらに、多様化・細分化するお客様のニーズの中からターゲットユーザーを絞り込み、その価値観に刺さる商品・サービスを提供し続けてまいります。また、お客様との様々な繋がりを通じて、ツインバードの商品やサービスの「本質的な価値」を実感いただけるようにお客様との接点を強化してまいります。 (3)法的規制・訴訟に関するリスク製造物責任等による費用発生について [発生可能性:中 影響度:高]万が一、ツインバードの製品及びサービスに重大な欠陥が発生した場合、その欠陥に起因して損害賠償責任を負い、多大な対策費用が発生し、ツインバードの信用やブランドイメージの低下などにより、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]ツインバードは、ツインバード及び製造委託先において厳格な品質保証体制を構築し、お客様に対して高い性能と品質を備えた製品及びサービスの提供に努めております。公的安全基準の遵守にとどまらず、ISO9001認証を取得し品質マニュアルを定め、安全性の向上に努めております。万が一、製品に重大な欠陥等が生じた場合のメーカー責任を果たすために、製造物責任に基づく賠償に備え保険に加入しております。 知的財産権に関連した損害について [発生可能性:中 影響度:高]ツインバードは、知的財産権の確保とその保護に努めておりますが、それらを使用した第三者による類似製品等の製造、販売を完全に防止できない可能性があります。また、ツインバードの製品が第三者の知的財産権を侵害しているとの主張を受ける可能性もあります。ツインバードが第三者の知的財産権を侵害しているとの申立てが認められた場合、重要な技術を利用することができなくなり、また多額の損害賠償責任を負う可能性があります。[対応策]ツインバードは、知的財産権を経営上重要な資産と認識し、競争上重要な特許、意匠、商標権などの権利化に取り組んでおります。また、ツインバードの製品を市場導入する前に、第三者の知的財産権を侵害するリスクを回避するために、事前の確認を徹底しております。 情報セキュリティ及び個人情報保護について [発生可能性:中 影響度:高]ツインバードは、様々な事業活動を通して、お客様や取引先の個人情報及び機密情報を入手することがあります。また、お客様や取引先の情報以外に、ツインバード自身の機密情報(ツインバードの技術情報等)を取り扱っています。不測の事態により重要データが、改ざん、破壊、漏洩及びシステム停止等が生じた場合には、ツインバードの信用やブランドイメージの低下、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]ツインバードでは、これらの情報管理につきましては、サイバー攻撃等による不正アクセスやデータの改ざん、データの破壊や漏洩に対する技術的対策、情報セキュリティ委員会及び情報セキュリティ対策部会(CSIRT)による活動を含む組織的対策、従業員との秘密保持契約締結・情報セキュリティ教育などを含む人的対策などを講じております。また、個人の権利利益を保護するため、「個人情報保護方針」に基づき、保有する個人情報の適正な取り扱いの確保に関し必要な事項を「個人情報取扱規程」に定め、運用を徹底しております。 (4)自然災害等に関するリスク [発生可能性:低 影響度:高]ツインバードは、国内外の事業活動地域において、地震、洪水、台風、感染症等の自然災害が発生した場合、ツインバードや取引先企業の生産、販売、物流、サービス等の事業活動が停止し、サプライチェーンが混乱する事態が生じる恐れがあります。そのため、それらの事態が生じた場合、ツインバードの業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。[対応策]ツインバードでは、BCP文書を策定し危機発生時の対応マニュアルを整備するとともに、保険によるリスクの移転を図っております。これらの対応を継続的に実施することにより事業活動への影響の低減を図っております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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