日本アビオニクス及び日本アビオニクスの関係会社は、日本アビオニクス、親会社(NAJホールディングス株式会社)及び日本アビオニクス子会社1社により構成され、情報システム、電子機器の販売を主な事業内容としております。日本アビオニクス企業グループの事業内容及び日本アビオニクスと関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。
なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
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部門 |
事業内容 |
主要な会社 |
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情報システム |
防衛用システム製品、 宇宙用電子部品、 産業用電子機器 |
日本アビオニクス、 福島アビオニクス㈱ |
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電子機器 |
接合機器、 赤外線機器 |
日本アビオニクス、 福島アビオニクス㈱ |
日本アビオニクスの親会社であるNAJホールディングス株式会社は、日本アビオニクスの株式8,383千株を所有しており、議決権の所有割合は54.47%であります。同社は、事業活動を支配・管理する業務を行っております。
以上について図示すると次のとおりであります。
日本アビオニクス企業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、日本アビオニクス企業グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
日本アビオニクス企業グループは、独自のエレクトロニクス技術とシステム技術により、お客様のために新しい価値を創造し、安全で豊かな社会(人と地球にやさしい情報社会)の実現に貢献することを経営の基本理念としております。
この理念を実現するため、顧客価値経営を推進し、継続して営業利益率15%以上を出せる筋肉質な会社となることを方針としております。また、成長戦略に向けた投資で会社を成長させ利益を最大化し、中長期的な企業価値向上に努め、顧客・株主・従業員・社会などステークホルダーへの還元をはかってまいります。
(2) 経営戦略、経営環境及び優先的に対処すべき課題
日本アビオニクス企業グループは、事業環境としては、防衛予算の増額のほか、設備需要の回復が予想されます。自動車の電動化や高機能化の進展、保守点検の省人化や効率化に向けた産業保安ニーズの高まりなど、市況の変化を捉えながら、顧客価値の高い製品を開発し、市場投入することで、事業を拡大し、会社成長を目指しております。
2022年6月に公表した現中期経営計画(2022年度~2024年度)において「経営基盤強化と成長戦略推進」を方針としており、当期も当該方針に沿って、特に品質改善やプロセス改善の強化などに取り組み、収益力の向上をはかりました。その結果、6期連続で増益を達成するなど、着実に力をつけるとともに、現中期経営計画で目標としていた経営基盤の強化(事業基盤確立、費用構造改革、財務体質改善、従業員の意識改革等)を前倒しして実現いたしました。そこで、更なる成長を目指して、次期中期経営計画(2025年度~2027年度)の編成を1年早め、会社成長をはかるべく、アグレッシブな新たな中期経営計画(2024年度~2026年度)を策定し、次のステップに進むことにいたしました。
新中期経営計画は、発展・拡大期と位置づけ、成長戦略推進として、顧客価値提案力の向上と人的資本強化に重点投資して、更なる成長を目指してまいります。顧客価値提案力の向上では、技術革新に伴うビジネスモデルの変化に適応して、「ものづくり力」を継続強化し、さらに「研究開発力」と「マーケティング力」を強化して、それらを融合させることで競争力を高めてまいります。また、人的資本の強化では、「採用/育成/活用」、「ウェルビーイング」、「DX」を推進して組織を活性化し、パフォーマンスを向上させ、アウトプットを最大化してまいります。
事業別には、新中期経営計画として以下の施策を推進してまいります。
情報システム
QCDの改善活動は成果が上がっており、今後も継続展開することで更に収益性を改善するとともに、ものづくり力を強化して競争力を高めてまいります。事業拡大に向けては、政府の新たな防衛力整備計画に基づく防衛予算増加の市況において、日本アビオニクス企業グループの強みのある技術(信号処理、画像処理、表示音響、指揮管制等)や開発・製造・保守まで一貫体制で対応可能な組織能力を活かし、積極的な提案活動を推進して、既存事業の拡大や新規領域の獲得をはかってまいります。
電子機器(接合機器)
自動車の電動化及び高機能化により伸長している電池やモータ、ハーネスの市場に対し、接合4工法(抵抗溶接、パルスヒート、超音波、レーザ)を軸に、日本アビオニクス企業グループの強みを活かせるアプリケーションを拡充してまいります。
また、AIやセンシング技術を取り入れて、検査やトレーサビリティ対応等の付加価値を加えるなど、顧客価値の高い新製品を積極的に市場投入するとともに、伸長している自動車関連機器の市場規模が大きい中国、北米、欧州、東南アジアへの海外展開を強化することで、事業拡大をはかってまいります。
電子機器(センシングソリューション)
CBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)のニーズが高まっている産業保安市場に対し、赤外線技術を核とする日本アビオニクス企業グループの特徴のある技術(熱の可視化や画像処理、波長制御等)を活かし、保守点検の効率化や事故の未然防止など顧客価値の高いソリューションを提供し、市場開拓を推進して事業拡大をはかってまいります。
また、高齢化社会の進展に伴う健康寿命延伸のニーズの高まりから需要拡大が見込まれるヘルスケア市場への展開として医用分野向けの赤外線サーモグラフィ、産業保安市場への展開として保守点検の省人化・効率化に寄与するドローン搭載用の赤外線サーモグラフィの開発を進めております。
なお、日本アビオニクスは、日本アビオニクス第74期定時株主総会において、移行に必要な定款変更について承認をいただき、監査等委員会設置会社に移行することを予定しております。取締役会の監督機能を強化し、更なる監視体制の強化を通じてより一層コーポレート・ガバナンスを充実させてまいります。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2025年3月期 業績予想
売上高 220億円、営業利益 26億円を見込んでおります。
2027年3月期 中期経営計画
売上高 300億円、営業利益 40億円、ROE10%以上を計画しております。
有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、日本アビオニクス企業グループの事業その他に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があり、顕在化の可能性が一定程度あると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日(2024年6月21日)現在において判断したものであります。また、以下の記載事項は、日本アビオニクス企業グループの事業等に関するリスクすべてを網羅するものではないことをご留意ください。
また、日本アビオニクス企業グループのリスク管理体制については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④リスク管理体制の整備の状況」に記載しております。
<市場・事業運営に関するリスク>
(1)顧客の需要動向等による影響について
日本アビオニクス企業グループの情報システムについては、宇宙・防衛等の官公庁向けであるため、官公庁の需要動向及び直接契約をしている大手防衛メーカーの事業展開の方針に影響されます。特に防衛予算の規模及び内容は、日本アビオニクスの防衛関連製品に中期的に影響を及ぼす可能性があります。また、電子機器については、国内外の一般企業向けであるため、顧客の設備投資の需要動向に影響されます。特に海外市場の動向等に想定を超える変化が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、顧客の需要動向を注視し、予算に織り込むなどの対応を行っていますが、こうした顧客の需要動向等に想定を超える変化が生じた場合、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)価格競争について
日本アビオニクス企業グループが事業を展開するエレクトロニクス業界において競争が激化しており、特に電子機器製品は激しい価格競争にさらされております。日本アビオニクス企業グループではコストダウンを進めるとともに、高付加価値製品の投入により市場競争力の維持・向上に努めておりますが、価格競争のさらなる激化や長期化が生じた場合、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)棚卸資産等の処分について
日本アビオニクス企業グループは、設計、資材調達から生産・出荷までのプロセス改善活動によりリードタイムの短縮等に努めております。しかしながら、情報システム製品については長期にわたる製品ライフサイクルに対応するための保守部品等の在庫、電子機器製品については需要動向の急激な変化等による在庫が発生することが想定されます。これらの在庫が陳腐化した場合には、棚卸資産等の評価損や処分により日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)技術革新への対応について
エレクトロニクス業界は、技術の急速な進歩とそれに伴いユーザーのニーズやウォンツも急速に変化しております。日本アビオニクス企業グループではユーザーのニーズやウォンツに対応し、競争力を維持・向上して事業を成長していくために意欲的な新製品開発を継続して実施しております。しかしながら、日本アビオニクス企業グループの努力を上回る速度での技術革新、ユーザーのニーズやウォンツの変化が生じた場合、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響が及ぶ可能性があります。
(5)品質管理等について
日本アビオニクス企業グループは、厳格な品質管理の下に製品を製造しておりますが、製品に欠陥が生じないという保証は無く、欠陥の発生によりリコールの対象となる可能性や製造物責任を負う可能性は否定できません。対策として執行役員社長直下の組織として生産設計推進室及び品質推進室を設置し、執行役員社長に直接報告されるレポートラインを確保しております。生産設計推進室では、設計からのQCD(品質・コスト・納期)の強化と継続的改善に向けたプロセス構築を実施し、品質推進室では3現(現地、現物、現実)主義監査による品質不適切行為及び重要品質問題の発生防止に努めております。製造物責任についてはPL保険に加入しているものの、状況によっては日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)人財の確保・育成
日本アビオニクス企業グループでは、競争力ある製品を開発、製造及び販売するため、優秀な人財を確保・育成し続ける必要があり、このため積極的な採用・人財育成に努めています。しかしながら、必要な人財を確保・育成できない場合、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(7)環境問題について
日本アビオニクス企業グループの事業は、有害物質の使用及び取り扱い、廃棄物処理、製品含有化学物質、土壌・地下水汚染の規制等を目的とした様々な環境法令の適用を受けており、環境方針に従って日常的な点検等を実施するなど、法令及び政府当局の指針の遵守に努めております。しかしながら、将来、より厳格化する環境規制への対応等により、日本アビオニクス企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
(8)災害・感染症等の影響について
日本アビオニクス企業グループでは、大規模地震等の自然災害等に備え事業継続計画(BCP)を策定し、安全確保・安否確認、事業の早期復旧、経営データのバックアップ等の対策を進めております。また、感染症対策として、感染時の対応フローを整備し、感染拡大防止に努めております。しかしながら自然災害等による生産拠点の直接被害の他、原材料購入先・外注先の被害や流通網・供給網の混乱による操業の中断、生産・出荷の遅延等が発生する可能性があります。更に復旧対応のための費用支出等により、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(9)サプライチェーンの影響について
日本アビオニクス企業グループでは、日本アビオニクス企業グループ製品の部品、原材料等について安定的な調達及び品質の確保のため、必要な在庫量の確保、複数社からの調達、調達先との密な情報共有に努めるとともに、部品、原材料の品質管理に取り組んでおります。しかしながら、想定を上回る部品、原材料等の価格の高騰、自然災害や国際情勢の悪化等による調達可能性の変動、品質不良、物流の混乱、インフラの制限等の結果、納入・納期の遅延、機会損失、売上原価の上昇等により、日本アビオニクス企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
<コンプライアンス等に関するリスク>
(1)従業員等による不正行為等について
日本アビオニクス企業グループは、企業倫理の確立並びに法令、定款及び社内規程の遵守の確保を目的として制定した「Avioグループ企業行動憲章」及び「Avioグループ行動規範」の徹底、コンプライアンスホットラインの周知徹底、教育等により従業員等のコンプライアンス意識向上をはかっており、リスク・コンプライアンス委員会においてコンプライアンス体制の遵守状況の確認を行っております。しかしながら、これらにより従業員等による業務上の不正行為等の発生の可能性がなくなるものではありません。従業員等による不正行為等が発生し、第三者に対する損害賠償請求、営業停止・取引停止処分等を受けた場合、日本アビオニクス企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
(2)知的財産権について
日本アビオニクス企業グループは、他社と差別化できる技術とノウハウの蓄積に努めており、自社が保有する技術等については特許権等の取得による保護をはかるほか、他社の知的財産権に対する侵害がないようリスク管理に取り組んでおります。しかしながら、日本アビオニクス企業グループの知的財産権を無視した類似製品の出現、日本アビオニクス企業グループの認識していない知的財産権の存在又は成立によって当該第三者より損害賠償等の訴訟を起こされる可能性もあります。これらの結果、日本アビオニクス企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
(3)情報セキュリティ・サイバーセキュリティについて
日本アビオニクス企業グループは、「Avio情報セキュリティ基本方針」に基づき、全従業員向けの情報セキュリティ教育の定期的な実施の他、標的型攻撃メール訓練、外部機関によるネットワークの脆弱性診断、防衛事業向けのセキュリティ施策など、各種セキュリティ対策を実施することで、情報セキュリティ及びサイバーセキュリティの強化に努めるとともに、事業遂行の過程で入手する多数の個人情報や機密情報の流出防止には細心の注意を払って管理しております。また、近年はサイバー攻撃の増加が想定され、防衛関係企業への不正アクセスが公表されるなど、セキュリティのリスクが高まっております。そのため、予想を超えるサイバー攻撃などの予期せぬ事態により情報の流出・漏洩が発生した場合には、社会的信用の低下や、その対応に要する多額の費用負担が、日本アビオニクス企業グループの業績等及び社会的評価に影響を及ぼす可能性があります。
<財務・会計に関するリスク>
(1)資金の調達について
日本アビオニクス企業グループは、日本アビオニクス企業グループの財務状況を定期的に管理し、健全な財務状況の維持に努めております。しかしながら、金融市場の不安定化、事業環境の悪化による信用力の低下等に伴い、資金調達に関するリスクが増加した場合には、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(2)繰延税金資産について
日本アビオニクス企業グループが現在計上している繰延税金資産は、将来減算一時差異に関するもので、すべて将来の課税所得を減額する効果を持つものです。市況の後退や経営成績の悪化などの事象により、日本アビオニクス企業グループが現在計上している繰延税金資産の全額又は一部について回収可能性がないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しにより、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(3)退職給付債務について
日本アビオニクス企業グループは、確定給付企業年金に関するガイドラインを定め、財務に関する専門知識を有する人財を年金資産の運用責任者として選任しております。運用方針については、年金事務局会議等での議論を経て、決定しております。実際の運用については、運用方針に基づいて信託銀行等に委託しております。しかしながら、日本アビオニクス企業グループの年金資産の市場価値や運用利回りの変動、将来の予想退職給付債務の計算の根拠となる数理計算上の前提の変更、また将来の年金制度や会計基準の変更があった場合、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替相場の変動について
日本アビオニクス企業グループでは、外貨建ての案件を一部取り扱っており、為替相場の変動リスクを低減するために円建てによる取引を交渉するなどの対応を行っております。しかしながら、急激な為替相場の変動により、日本アビオニクス企業グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
各部門、リスク・コンプライアンス委員会、取締役会の3段階による認識合わせを行った結果、2024年度に特に対策を講じて対応する日本アビオニクス企業グループの重要なリスクを次の2点としました。
① 成長に向けた人的資本が不足するリスク
日本アビオニクス企業グループでは、成長戦略及び持続可能な成長の実現に向けて、人的資本を強化するため必要な人財育成や積極的な人財採用を行っております。しかしながら、昨今の人財不足や採用環境の悪化を受けて、人財計画(スキル、人数)が予定どおり進捗しないことにより、日本アビオニクス企業グループの中期経営計画の実現に影響を及ぼす可能性があります。
② 成長のための資金が不足するリスク
日本アビオニクス企業グループでは、成長投資のための資金充実に向け、キャッシュフロー管理による対策を行っております。しかしながら、原材料の調達から売掛金の回収までの期間が長期となることの多い防衛事業の特性から、情報システムの事業規模拡大に伴い、必要な運転資金が増大することが見込まれます。資金計画に想定以上の影響が生じ、更なる成長に向けた資金の投入が遅延した場合、日本アビオニクス企業グループの中期経営計画の実現に影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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