ジャパンクラフトホールディングスは、持株会社として傘下グループ会社の経営管理及びそれに付帯する業務を行っております。
ジャパンクラフトホールディングスグループは、ジャパンクラフトホールディングス及び子会社3社によって構成されており、主に手芸に関連する小売店の展開、書籍の出版及び教室の運営を行っております。
ジャパンクラフトホールディングスのその他関係会社は、合同会社ルビィであり、業務資本提携を行っております。
なお、ジャパンクラフトホールディングスは有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。
ジャパンクラフトホールディングスグループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1) 小売事業
手芸専門店「クラフトハートトーカイ」を中心とした店舗、ECモールサイトでの手芸用品・生活雑貨等の販売を藤久が行っております。
(2) 出版・教育事業
手芸関連書籍の出版事業を日本ヴォーグ社が行っております。
また、店舗やカルチャースクール、オンライン等でのハンドメイドに関する教室事業をヴォーグ学園が行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてジャパンクラフトホールディングスグループが判断したものであります。
(1) 経営方針
社会構造がデジタル化、システム化の時代へ進展するほど、人は心癒されるものや自己実現を目指してオリジナリティを求め、余暇時間の有効活用や生涯学習を志向すると思われます。
人の価値観がモノからコトへ、コトからココロへと変化、多様化するなかジャパンクラフトホールディングスグループは、日々の生活における「やすらぎ」や「ゆとり」につながる「ハンドメイド」の企画・販売を通じ、「手芸の喜びと感動」を実感していただくため、心豊かなくらしの実現を提案する感動創造企業として、お客様と地域社会に貢献できるよう努力を重ねております。
(2) 経営戦略等
経営戦略として、店舗網の再編やEC強化、商品戦略により事業力を強化し、M&A・アライアンスの推進により新たな商品の取り扱いやサービスの拡充を図り、人材強化や財務戦略、DX推進を進めることで経営体質を強化し、継続的な事業価値の向上を目指します。
(3) 経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による経済活動の停滞から脱却し、インバウンド需要が回復したこともあり経済活動の正常化が進む一方で、ロシア・ウクライナ情勢に端を発した物価高騰や世界的な金融引き締めなどにより依然として先行き不透明な状況が続いております。
ジャパンクラフトホールディングスグループが属する手芸業界及び出版業界においても、手芸コーナーの充実を図る百円ショップとの競合激化や趣味の多様化、愛好者の高齢化によるユーザー減少など、経営環境は一層厳しさを増しております。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
こうした経営環境の中、ジャパンクラフトホールディングスグループは、グループ経営理念“「手づくり」を通して豊かな心を育み幸せを紡ぐ企業グループへ”のもと、2023年6月期を初年度とする中期経営計画を掲げ、最重要課題である黒字体質確立へ向けて取組んでまいりました。当連結会計年度においては構造改革を遂行し、収益構造は大きく改善し、次期計画は営業黒字化を見込んでおります。今後、さら中期経営計画に掲げた以下の経営戦略を着実に実行することでさらなる成長基盤の構築を実現してまいります。
① 事業力の強化
構造改革に伴う不採算店舗の全廃により減少した店舗数をカバーし、新たに販路を開拓するためBtoBの営業体制を継続的に強化してまいります。BtoBでは手芸用品売場の提案を本格化させるとともに、手芸の枠にとらわれない商品・サービス展開を可能にする取引先との取組みも模索してまいります。
また、既存事業では商品価格や割引の適正化により、さらなる収益性の向上に取組んでまいります。
② M&A・アライアンス推進
2024年7月1日にМ&Aに係る費用を資金使途とする第三者割当による第1回新株予約権(以下、「本新株予約権」という。)を発行しております。お客様のニーズに合わせた商品・サービスの提供と販売チャネルの環境整備にМ&A・アライアンスを活用いたします。ジャパンクラフトホールディングスグループが保有する顧客基盤を活用し、事業シナジーが創出可能な企業を中心に候補の選定を進めてまいります。
③ 経営体質強化
成長基盤構築へ向けて、引き続き資本・財務基盤の安定化を図ってまいります。2024年7月1日には合同会社ルビィを割当先とする第三者割当による株式(以下、「本株式」という。)発行により9億64百万円の資金調達を完了しております。柔軟かつ機動的な資本・財務戦略を実現できる体制を構築してまいります。
また、環境負荷の低減や健康経営の推進などサステナビリティの重要課題へ取組むとともに、事業計画の達成に向けた人材開発や研修制度の充実などにより継続的な人材強化に取組んでまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
ジャパンクラフトホールディングスグループは、株主重視の経営推進という観点から企業価値を高めるため、高付加価値の商品やサービスの提供により収益基盤の強化を図り、継続的に利益を出せる企業体質を目指しております。
目標とする経営指標として中期経営計画を策定しており、2025年6月期の目標数値は売上高145億円、営業利益80百万円、営業利益率は0.6%であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてジャパンクラフトホールディングスグループが判断したものであります。
(1) 自社企画商品について
ジャパンクラフトホールディングスグループでは、収益力の向上と独自性の強化による差異化を図るため、商品の自社企画・開発に注力しております。当連結会計年度における店舗総売上高に占める自社企画商品の割合は一定の高さを維持しておりますが、企画・開発の進捗状況や販売状況等によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 店舗展開について
ジャパンクラフトホールディングスグループは、中核事業として手芸専門店チェーンの全国的な展開を行っているなか、店舗の採算が重要な課題になっております。全国の手づくりファンへの多様な商品・サービスの提供手段としてECサイト販売やBtoB等を推進し店舗展開リスクの低減を図っております。
また、今後ともエリア戦略のもと店舗網の再構築を進めていく方針であり、新規出店におけるローコスト店舗展開のための出店条件に合致する物件の確保の可否や不採算店舗対策次第で業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) インショップ型店舗の展開について
ジャパンクラフトホールディングスグループの店舗は、路面店とともに商業施設へのインショップ型の出店も行っておりますが、出店先の商業施設の集客力が変動した場合等には業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 店舗の賃借物件への依存について
ジャパンクラフトホールディングスグループの店舗は、大半を賃借しておりますが、貸主の事由によっては業績が好調な店舗であっても当該店舗の退店を余儀なくされる可能性があります。
また、ジャパンクラフトホールディングスグループでは出店に際して保証金を差し入れていることから、倒産その他貸主の事由によっては保証金等の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。
(5) 固定資産の減損会計適用について
ジャパンクラフトホールディングスグループの店舗は、大半を賃借しており、店内設備の陳列什器備品はリース契約により使用し、内装及び電気設備等の一部を負担して設置しております。ジャパンクラフトホールディングスグループでは、主として店舗を基本単位に資産のグルーピングを行っており、各営業店舗の業績推移及び退店・移設の予定によって減損の兆候が生じた場合、もしくは土地等の時価が著しく下落した場合におきましては、減損損失を計上する可能性があります。
また、経営成績の状況によっては、本社建物等の共有資産についても、減損損失を計上する可能性があります。
(6) 販売委託契約について
ジャパンクラフトホールディングスグループでは、直営店のほか、販売委託制度「オーナーシステム」により、加盟者と販売委託契約を締結して、ジャパンクラフトホールディングスグループが保有するショップブランド名にてチェーン展開を図っております。
「オーナーシステム」は、加盟者と共存共栄を図ることを基本方針としており、契約当事者いずれかの要因により信頼関係が損なわれる場合には、店舗運営方針及び施策等の浸透や、店舗政策に基づく出退店または移転等が適時に実施できないなど、店舗運営に支障を来たす可能性があります。
(7) 個人情報の管理について
ジャパンクラフトホールディングスグループは、店舗販売事業及び通信販売事業におきまして、会員制を採用して個人情報を取得し、セール案内等の情報提供に利用しており、当該顧客情報の管理に関しては「コンプライアンス・マニュアル」とともに「個人情報保護規程」を制定するなど、運用管理には可能な限りの対策を講じております。しかしながら、何らかの事由により個人情報の流出または誤用が生じた場合には、ジャパンクラフトホールディングスグループに対する顧客からの信用を失うこととなり、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 情報システム管理について
ジャパンクラフトホールディングスグループは、コンピュータシステムと通信ネットワークを利用して業務処理を行っており、自然災害や事故のほか、コンピュータウイルスに起因するシステムの障害及び外部からの不正侵入等により、システムダウンもしくは重要データの喪失又は漏洩が生じる可能性があります。当該システムの予防措置について、万一の場合に備え保守・保全の対策を講じ、情報管理体制の内部統制に努めておりますが、想定を超えた侵入技術による不正アクセスやシステム障害等の予期せぬ事態が生じた場合には、社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 大規模自然災害について
ジャパンクラフトホールディングスグループは、全国的に店舗を展開しており、店舗の周辺地域において大地震や台風等の自然災害あるいは予期せぬ事故等により、店舗又は商品に物理的損害が生じ店舗営業活動が阻害された場合、さらに人的被害が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 法的規制について
ジャパンクラフトホールディングスグループの行う事業は、商標法や著作権法等の知的財産に関する法律、消費者契約法、不当景品類及び不当表示防止法、家庭用品品質表示法、製造物責任法、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法、特定商取引に関する法律、不正競争防止法等による法的規制を受けております。
ジャパンクラフトホールディングスグループでは、リスク・コンプライアンス委員会を設置するなど、社内教育・研修の実施を含めたコンプライアンス体制の整備等、法令を遵守する体制の整備に努めておりますが、これらの法令に違反する事由が生じた場合、また、新たな法令の制定等が行われた場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 出版市場の動向に関するリスク
ジャパンクラフトホールディングスグループは、編み物、ソーイングなど手芸関連の書籍を出版しております。出版市場では、コロナ禍における巣ごもり需要が落ち着き、紙の書籍等の販売は再び減少傾向に転じた他、販路そのものである書店の閉店が続いております。
また、用紙等原材料や印刷費用は市況の影響を受けます。したがって、急激な市場・市況変化によっては、ジャパンクラフトホールディングスグループの業績に影響を与える可能性があります。
(12) 継続企業の前提に関する重要事象等
ジャパンクラフトホールディングスグループは、少子高齢化や趣味の多様化を背景に手芸人口が減少するなか、消費者物価上昇に伴う消費選別の強まりもあり客数が減少し、2022年6月期、2023年6月期及び当連結会計年度においても営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失並びにマイナスの営業キャッシュ・フローを計上することになりました。
これらの状況により、現時点においては継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しておりますが、ジャパンクラフトホールディングスグループは、当該状況を解消すべく、中期経営計画における足元の喫緊の課題である黒字体質の確立に向け構造改革に取組んでおります。
収益改善面においては、不採算店舗の全廃とECサイト再編による既存販売チャネルの効率化徹底と全社的な人員体制の適正化、BtoB事業の本格展開による新規販売チャネル開拓により主力の小売事業の売上増強・黒字化を進めております。
資金面においては、ジャパンクラフトホールディングスを借入人として運転資金を安定的かつ機動的な調達を可能とするタームアウト型コミットメントライン契約(貸付極度額29億円)を締結しておりますが(当連結会計年度末における借入実行残高12億円、未実行残高17億円)、さらに安定した財務基盤の再構築を図ると同時に、ジャパンクラフトホールディングスグループとの事業シナジーを有する企業との連携が必要であると判断し、2024年5月28日開催の取締役会及び2024年6月28日開催の臨時株主総会において、本株式及び本新株予約権の発行について決議しております。本株式の発行については、7月1日に払込手続きが完了しており、9億64百万円の資金調達を実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)」をご参照ください。
以上により、当面の資金繰りに問題なく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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