マツダ(7261)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


マツダ(7261)の株価チャート マツダ(7261)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

マツダグループは、マツダ、連結子会社71社及び持分法適用会社20社(2025年3月31日現在)で構成され、主として、自動車及び同部品の製造・販売、並びにこれらに関連した事業を行っております。

国内では、自動車はマツダが製造し、自動車部品はマツダ及び倉敷化工㈱などが製造しております。海外においては、自動車及び同部品をマツダモトールマヌファクトゥリングデメヒコS.A. de C.V.、オートアライアンス(タイランド)Co., Ltd.などが製造しております。マツダグループにおいて製造された自動車及び同部品は、国内においては、㈱関東マツダ、東海マツダ販売㈱などの販売会社が顧客に販売するとともに、一部の大口顧客に対してはマツダが直接販売しております。海外においては、北米はマツダモーターオブアメリカ, Inc.、欧州はマツダモータース(ドイツランド)GmbH、その他の地域はマツダオーストラリアPty.Ltd.などが販売しております。

 

マツダグループの事業におけるマツダ及び主要な会社の位置付け及びセグメントとの関係は、概ね以下のとおりであります。なお、以下の「日本」、「北米」、「欧州」、「その他の地域」は、セグメントと同一の区分であります。

 


 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

マツダは、企業理念として、『PURPOSE』『PROMISE』『VALUES』を定めております。

また、マツダは、未来に向かってステークホルダーの皆さまと共に価値創造を進めていくべく、2030年時点のマツダのありたい姿を「2030 VISION」として定めております。

 

企業理念

PURPOSE:前向きに今日を生きる人の輪を広げる

PROMISE:いきいきとする体験をお届けする

人の頭、身体、心を活性化する

コミュニティと共に

VALUES :ひと中心 / 飽くなき挑戦 / おもてなしの心

 

2030 VISION

「走る歓び」で移動体験の感動を量産するクルマ好きの会社になる。

1. マルチソリューションで温暖化抑制に取り組み、持続可能な地球の未来に貢献する。

2. 心と身体を見守る技術で、誰もが安全・安心・自由に移動できる社会に貢献する。

3. 日常に動くことへの感動や心のときめきを創造し、一人ひとりの「生きる歓び」に貢献する。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題

① 中期経営計画(2020年3月期~2026年3月期)

マツダは、企業として存在し続け、持続的な成長を遂げるために「人と共に創るマツダの独自性」を基本方針として中期経営計画を策定し、それに基づいた施策を着実に進めております。

 

中期経営計画 主要施策

■ブランド価値向上への投資 -独自の商品・技術・生産・顧客体験への投資-

・効率化と平準化による継続

・段階的な新商品/派生車の導入

・継続的な商品改良の実行

■ブランド価値を低下させる支出の抑制

■固定費/原価低減を加速し損益分岐点台数を低減

■遅れている領域への投資、新たな領域への投資開始

■協業強化(CASE対応(*1)、新たな仲間作り)

 

これまでに築いてきた資産を活用して本格成長を図り、時代の大きな変化に耐えうる強靭な経営体質の実現に向けて取り組みを加速してまいります。また、グローバルでの環境規制の強化・加速などによる経営環境の変化やCASE時代の新しい価値創造競争を踏まえ、技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」の実現に向けて2030年を見据えた事業構造の転換に取り組んでおります。

 

中期経営計画 財務指標

中期経営計画の最終年度となる2026年3月期の財務指標は以下のとおりです。

売上

・約4.5兆円

収益性

・売上高営業利益率(ROS)5%以上

 

・自己資本利益率(ROE)10%以上

将来投資

・設備投資+開発投資:売上高比7-8%以下

 

・電動化・IT・カーボンニュートラル実現に向けた対応

財務基盤

・ネットキャッシュ維持(*2)

株主還元

・安定的に配当性向30%以上

損益分岐点台数

・約100万台(出荷台数)

 

 

(*1)コネクティビティ技術(connected)/自動運転技術(autonomous)/シェアード・サービス(shared)/電動化技術(electric)といった新技術の総称。

(*2)現金及び現金同等物から有利子負債を差し引いた金額がプラスの状態を維持すること。

 

 

② 2030年に向けた経営方針

現在、マツダは2026年3月期までの財務目標達成に向けて中期経営計画の取り組みを推進しておりますが、各国の環境規制動向、社会インフラ整備をはじめ、電源構成の変化、そして消費者の価値観の多様化など、経営を取り巻く環境の不確実性が高まっていることを受け、視点を2030年まで延ばし、世界の潮流を想定した経営方針と主要な取り組みを以下のとおり定めております。

 

経営基本方針

1. 地域特性と環境ニーズに適した電動化戦略で、地球温暖化抑制という社会的課題の解決に貢献すること

2. 人を深く知り、人とクルマの関係性を解き明かす研究を進め、安全・安心なクルマ社会の実現に貢献すること

3. ブランド価値経営を貫き、マツダらしい独自価値をご提供し、お客様に支持され続けること

 

未来を拓く主な取り組み

1. カーボンニュートラルに向けた取り組み

マツダが目標とする2050年のカーボンニュートラル(*3)(以下、「CN」)実現に向けては、まず自社のCO2排出について、「2035年にグローバル自社工場のCN実現」と中間目標を定め、省エネ、再エネ、CN燃料活用の3本柱で取り組みを進めてまいります。加えて、サプライチェーン(*4)への対応も必要であり、輸送会社様や購買お取引先様と共にCO2排出量を削減する活動を段階的に進めてまいります。国内においては、サプライチェーンの構造改革に取り組むほか、CN燃料の活用拡大を進めてまいります。

 

2. 各フェーズにおける電動化の取り組み

EV時代への移行期間には、地域の電源事情に応じて、適材適所で内燃機関、電動化技術、代替燃料など様々な組み合わせとソリューションを提供していく「マルチソリューション」のアプローチが有効と考えております。マツダは各国の電動化政策や規制強化の動向を踏まえ、2030年のグローバルでのバッテリーEV比率の想定を25–40%としており、パートナー企業と共に段階的に電動化を進めてまいります。

 

第1フェーズ(2022–2024年):蓄積した資産を活用したビジネス基盤強化

既存の技術資産であるマルチ電動化技術をフル活用して魅力的な商品を投入し、市場の規制に対応してまいります。ラージ商品群を投入し、プラグインハイブリッド車やディーゼルのマイルドハイブリッド車など、環境と走りを両立する商品で収益力を向上させつつ、バッテリーEV専用車の技術開発を本格化させます。

 

■ 第2フェーズ(2025–2027年):電動化へのトランジション

電動化への移行期間における燃費向上によるCO2削減を目指し、新しいハイブリッドシステムを導入するなど、これまで培ってきたマルチ電動化技術をさらに磨きます。電動化が先行する中国市場においてバッテリーEV専用車を導入するほか、グローバルにバッテリーEVの導入を開始します。内燃機関における再生可能燃料の利用可能性を踏まえ、熱効率の更なる改善技術の適用等により、内燃機関の性能についても極限まで進化させてまいります。

 

■ 第3フェーズ(2028–2030年):バッテリーEV本格導入

バッテリーEV専用車の本格導入を進めるとともに、外部環境の変化や財務基盤強化の進捗を踏まえ、電池生産への投資なども視野に入れた本格的電動化に軸足を移してまいります。

 

3. 人とITの共創による価値創造への取り組み

自動車技術の改良を進め、クルマを取り巻く様々な人々や社会の声に耳を傾けつつ、人の幸せを第一に、事故のない安全・安心な社会づくりに貢献していくことは私たちの重要な責務です。安全技術開発に加え、地域や社会と連携し「死亡事故ゼロ」を目指し取り組んでまいります。安全技術開発については、独自の安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」のもと、これまで大事にしていた「ひと」を中心としたものづくりに、デジタル技術を掛け合わせた高度運転支援技術の開発を継続し、運転者も同乗者も周囲の人も安全・安心なクルマづくりを進め、2040年を目途に自動車技術で対策が可能なものについては、自社の新車が原因となる死亡事故ゼロを目指します。

 

(*3)地球上の炭素(カーボン)の総量に変動をきたさない、二酸化炭素(CO2)の排出と吸収がプラスマイナスゼロになるようなエネルギー利用のあり方やシステム。

(*4)商品が消費者の手元に届くまでの、調達、製造、在庫管理、配送、販売、消費といった一連の流れ。

 

 

4.原価低減とサプライチェーンの強靭化

原価低減は、従来の商品原価や、製造原価だけにとどまらず、その範囲を拡大し、サプライチェーンとバリューチェーン(*5)全体を鳥瞰し、商品ラインナップの見直し等による投資効率・在庫回転率の向上を図るなどムリ・ムラ・ムダを徹底的に取り除く取り組みを通じて原価の作りこみを行うよう変えてまいります。

サプライチェーンについては、材料調達からお客様へのデリバリーに至るまでの全ての工程における個々の改善にとどまらず、モノがよどみなく流れ、しかもそのスピードが最大化される「全体最適の工程」を実現するよう取り組みます。また、材料・部品調達の階層を浅くし、種類を産む場所を近場に寄せていくなどの調達構造の変革や、汎用性の高い材料や半導体の活用拡大に取り組み、地政学的リスク、地震といった大規模災害などの外部環境の変化に対する影響も最小限にとどめてまいります。

 

③ 主な進捗状況

カーボンニュートラルへの準備

■ 2035年にグローバル自社工場でのCNを実現するため、昨年12月にグローバルでのCO2排出量の約75%を占める国内の自社工場と事業所(*6)における中間目標及びロードマップを策定いたしました。また、中間目標として、2030年度にCO2排出量を2013年度比で69%削減を目指します。

■ CN社会の実現に向けて、三井物産株式会社との間で、日本政府が認証するクレジット制度に従い、適切な森林管理により創出されたJ-クレジット(*7)の売買契約を締結いたしました。

 

電動化の加速

■ 市場が急拡大するバッテリーEV並びに車載用電池への需要に対応するため、昨年6月よりパナソニック エナジー株式会社と中長期的パートナーシップの構築に向けて協議を開始し、本年3月に車載用円筒形リチウムイオン電池の供給に向けた合意書を締結いたしました。

■ 新技術、新価値、新事業といった複合的な挑戦すべき課題のある電動化事業及び関連の商品開発を、一括して推進する体制を構築するため、昨年11月に電動化事業本部(略称:e-MAZDA)を新設いたしました。

■ 新しい時代に適合したロータリーエンジン(以下、「RE」)の研究開発を加速するため、パワートレイン開発本部パワートレイン技術開発部に「RE開発グループ」を復活させ、REを発電機用として継続的に進化させ、主要市場での規制対応やCN燃料対応などの研究開発に取り組んでまいります。

 

■ 本年4月、北京モーターショー2024において、新型電動車「MAZDA EZ-6」を公開いたしました。EZ-6は、マツダと合弁事業のパートナーである重慶長安汽車股份有限公司との共同開発による新型電動車の第一弾であり、本年中に中国で販売を開始いたします。

■ 上記の取り組み等により、今後、収益性を維持しつつ、電動化に向けた成長投資を行い、第2フェーズの電動化へのトランジションを加速させてまいります。

 

ブランド体験の拡大

■ お客様にマツダブランドを体験いただく機会をグローバルに創出・拡充し、「2030 VISION」で掲げる「走る歓び」に共感いただきブランド価値向上につなげるべく、ブランド体験推進本部を新設いたしました。

■ スーパー耐久シリーズを頂点とした参加型「モータースポーツ」、お客様の安全・安心な運転技術の習得を目的とした「マツダドライビングアカデミー」、年齢や免許の有無に関係なく、お客様がクルマやモータースポーツに触れる機会を創出するeSPORTSの「MAZDA SPIRIT RACING GT CUP」、様々な体験コンテンツを通じてお客様にクルマの楽しさに触れていただくファンイベント「MAZDA FAN FESTA」などの計画を策定し、順次実施しております。

 

人とITの共創による価値創造

■ 2030年までに間接社員全員がITやAIに係る一定以上の能力を持てるよう、株式会社アイデミーのプログラムを活用し、「デジタル人材」の全社的育成を推進しております。また、お客様体験の向上と従業員一人ひとりの活躍を目指した、組織風土改革の取り組み「BLUEPRINT」の全社的な展開を開始いたしました。

 

(*5)商品の付加価値を創出するための、商品企画、デザイン、開発、生産技術、製造、販売、サービスといった一連の事業活動の流れ。

(*6)本社・本社工場(広島県安芸郡及び広島市)、防府工場(山口県防府市)、三次事業所(広島県三次市)を含む全17拠点。

(*7)三井物産株式会社と公益社団法人おかやまの森整備公社の共同プロジェクトとして、おかやまの森整備公社のJ-クレジット対象の森林において、三井物産株式会社の国内社有林である「三井物産の森」で導入実績のある航空測量や衛星データなどのデジタル技術を駆使したノウハウを活用することで創出されるもの。

 

※文中における将来に関する事項につきましては、本報告書提出時点においてマツダグループが判断した一定の前提に基づいたものであります。これらの記載は実際の結果とは異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

マツダグループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主として以下のようなものがあります。

ただし、以下に記載する事項は、予想される主なリスクを記載したものであり、ここに記載されたものがマツダグループのすべてのリスクではありません。なお、文中における将来に関する事項につきましては本報告書提出日時点においてマツダグループが判断したものであります。

 

市場及び事業に関するリスク

(1) マツダグループの事業を取り巻く経済情勢

マツダグループは、日本を始め北米、欧州、アジアを含む世界各地域で製品を販売しており、それぞれの市場における景気動向や需要変動に強い影響を受けています。従いまして、マツダグループの主要市場において、景気の減速または後退、需要構造の変化、需要減少、価格競争の激化等が進むことにより、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 原材料、部品の調達

マツダグループは、原材料及び部品の購入を複数のサプライヤーに依存しています。サプライチェーン全体を鳥瞰し、材料調達のスピードの最大化や種類を産む場所の近場化など、ムリ・ムラ・ムダを徹底的に取り除く取り組みを通じて、環境変化に対する耐性の強いサプライチェーンの構築に取り組んでおります。しかしながら、部品供給元企業が災害等により被災した場合等の供給能力の制約や物流機能の低下、需給の逼迫や契約条件の変更または破棄等により、マツダグループの生産に必要な量を確保することが困難になる場合や、調達した原材料または部品の品質が不十分であった場合、また、電動化の進展により、新たに調達を行う電池などの電動車関連部品・材料についてタイムリーに適量を調達できない場合には、製品の生産状況の悪化を招く可能性があり、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 他社との提携、合弁の成否

マツダグループは、商品の開発、生産、販売に関し、技術提携や合弁等の形で、他社と共同活動を実施、もしくは検討を行っています。これにより経営資源の最適化、集中化及び相乗効果を期待しています。しかしながら、経営、財務またはその他の理由により当事者間で不一致が生じた場合、あるいは、提携や合弁の変更または解消等により、期待される結果を生まなかった場合には、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、意図しない提携や合弁の変更または解消が、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 市場競争力

マツダグループが製品を販売している自動車市場は、コネクティビティ技術、自動運転技術やシェアード・サービス、電動化技術に代表される新たな付加価値ビジネスの拡大、それに伴う異業種からの新規参入が相次ぐなど、産業構造が急激に変化しており、競争環境が激化・多様化しています。ブランド価値の維持発展を含む市場での競争力の維持強化はマツダグループの成長にとって非常に重要であり、急激な変化に対応すべく製品の企画・開発・製造・販売等すべての領域において競争力の強化に向けた取り組みを進めています。しかしながら、想定を超える範囲とスピードで競合環境が変化した場合、技術力や生産上の問題、電動化を含めた規制対応等により、魅力ある製品を適切な時期に投入することが出来なかった場合、また、急速に多様化が進むお客様の価値観やニーズの変化に対応した流通網、販売手法を効果的に展開できなかった場合、販売シェアの低下や製品価格の低下を含め、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 知的財産権による保護

マツダグループは、事業の優位性を確保するために他社製品と区別化できる技術とノウハウの蓄積、それらの保護並びに、第三者の知的財産権に対する侵害予防に努めています。それにもかかわらず、認識または見解相違により、第三者からその知的財産権を侵害したとして訴訟を受け、マツダグループとして製造販売中止、あるいは損害賠償などが必要となった場合には、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、特定の地域ではマツダグループの知的財産権が完全に保護されない場合があります。第三者がマツダグループの知的財産権を無断使用して類似した製品を製造した場合、多額の訴訟費用のみならず製品区別化が図れないことによる販売減少により、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 製品の品質

マツダグループは、市場の要求に応えるべく品質改善に努める一方で、製品の安全性の確保にも最善の努力を注いでいます。しかしながら、電動化等に伴う新技術、機能向上、システムやソフトウエアの複雑化などに対して、予測できない原因により製品に欠陥が生じ、大規模なリコール等が発生した場合、特にサプライヤーではなくマツダグループ責任として対応する場合、多額のコストの発生、ブランドイメージの低下、市場信頼性の失墜などにより、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 情報技術への依存

マツダグループは、製品の開発、生産、販売など、様々なビジネス活動の遂行において、情報技術やネットワーク、システムを利用しています。また、マツダ製品にも、運転支援システムなど、これら技術を採用した装備が搭載されています。情報技術やネットワーク、システムには、安全な運用のため対策が施されていますが、インフラ障害、対策を上回るサイバー攻撃、コンピューターウイルスへの感染等によって、各種業務活動の停止、データの喪失、機密情報の漏洩、マツダ製品の機能低下などが発生する可能性があります。この場合、対策費用の発生、マツダ製品の信用の失墜やブランドイメージの毀損などにより、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) コンプライアンス、レピュテーション

マツダグループは、全てのビジネス領域における法令等の遵守のため、従業員への業務に関連する法令教育や、コンプライアンス意識啓発活動等を通じた、コンプライアンス違反の未然防止対策を講じています。さらに、コンプライアンスに係る案件を察知した場合には速やかに対応する体制も整備しており、マツダグループの社会的信用や評判に与える影響を防いでいます。しかしながら、将来にわたって法令違反が発生する可能性は皆無ではなく、法令違反の事実、あるいは対応の内容や迅速性等が不十分な場合には、マツダグループの社会的信用や評判に悪影響を及ぼし、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 人権尊重

マツダグループは、「人と共に創る」という価値観のもと、「人権尊重は全ての企業活動における根幹」と考える人権尊重の基本姿勢と取り組みを内外にコミットする「マツダ人権方針」を2023年8月に策定しました。同方針に基づき、第三者機関のサポートを得ながら人権デュー・ディリジェンス及び是正・救済措置の整備、人権教育・啓発活動、ならびにサプライチェーンにおける各国法令遵守の取り組みを進めています。しかしながら、グローバルで人権リスクが高まっているなか、法規等への適正かつタイムリーな対応が出来なかった場合には、社会的信用やブランドイメージの低下により、マツダグループの事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 気候変動

気候変動がマツダグループの事業に及ぼすリスクについては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (4) 気候変動への取組 - TCFD提言 への対応」をご参照ください。

 

(11) 人材の確保と育成

マツダグループは「最大の経営資源は人である」と考えており、どこよりも「人」がイキイキしている企業を目指しています。CASEやカーボンニュートラルに代表される時代の要請に応えるため、高度専門的な領域で活躍いただける「人」の確保をより積極的に目指すだけでなく、多様な価値観を持つ従業員が最大活躍できるよう、働き方の多様化を踏まえた育成強化や自律的に働くことができる制度・環境整備、新たな価値創造に果敢に挑戦できる文化・風土作りを推進していきます。

しかしながら、採用競争の激化により計画通りの採用が行えなかった場合や、人材流動性の高まりにより離職率が増加した場合、もしくは人材育成や職場風土の改善などが計画通りに進まず、マツダグループの「人」が活躍できない場合には、中長期的にマツダグループの経営や事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

金融・経済に係るリスク

(1) 為替レートの変動

マツダグループは、日本から世界各地域へ製品を輸出しているほか、海外の工場で製造した製品を世界の他の市場へ輸出するなど、グローバルな事業活動を展開しています。これらの取引は様々な通貨を通じて行われているため、為替レートの変動はマツダグループの経営成績と財政状態に影響を与えます。加えて、海外の現地通貨建の資産・負債等を円換算しているため、為替レート変動により、為替換算調整勘定を通じて自己資本に悪影響を及ぼす可能性があります。また、為替レート変動リスクを最小限にするために為替予約を行っていますが、為替レートの変動状況によっては機会損失が発生する可能性があります。

 

(2) 原材料価格の上昇

マツダグループは、原材料及び部品の購入を複数のサプライヤーに依存しています。地政学リスクの高まりや需給の逼迫及び環境規制などの要因による原材料の価格や物流費、エネルギー価格の高騰や人件費の上昇等により、マツダグループ及びサプライヤーのコストが上昇し、生産性向上などの内部努力による製造コストの低減やマツダ製品価格への転嫁などによりその影響を吸収できない場合、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 資金調達環境の変化と金利の変動等

マツダグループは、銀行からの借入に加え、株式及び社債の発行等により資金調達を行っています。しかしながら、今後、金融市場が混乱した場合、税制改正や政府系金融機関の制度変更等がなされた場合、もしくはマツダグループの信用格付けが引き下げられた場合等においては、資金調達コストの増加や必要とする金額の資金調達が困難となること等により、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、マツダグループの有利子負債には金利変動の影響を受けるものが含まれており、金利上昇により金融コストが上昇した場合には、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、マツダグループの財務内容の悪化が一部借入金等の財務制限条項に抵触し、期限の利益を喪失することとなった場合には、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

政治・規制・法的手続・災害等に関するリスク

(1) 環境等に関する法的規制

マツダグループは、事業展開する各国において、燃費及び排気ガス、車両の安全性、製造工場からの汚染物質排出レベルに関する規制などの環境規制のほか、労働規制など、様々な法的規制を受けています。とくに昨今、カーボンニュートラル化への要求が世界的に急速に高まっています。マツダグループとしても、企業としての社会的責任を果たすため、「Well-to-Wheel(燃料採掘から車両走行まで)」視点に加えて、クルマの製造、物流、廃棄、リサイクルまでカバーするライフサイクルアセスメント(LCA)視点でのCO2削減に向けて、各国の電源事情や使用環境、お客様の多様性やご要望を踏まえた、電動化のマルチソリューションにより課題解決に取り組んでおります。しかしながら、今後、欧米等における更なる政策や法的規制の強化によるコストの増加などにより、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 国際的な事業活動に伴うリスク

マツダグループは、日本を始め世界各地域で製品を販売しており、米国、欧州及び発展途上市場や新興市場を含む海外市場において事業活動を行っています。これらの海外市場での事業展開には以下のようなリスクが内在しており、当該リスクの顕在化により、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
・不利な政治、経済要因
・法律または規則の変更による障害
・関税などの輸出入規制、不利な税制及びその他の規制
・検疫強化や船舶不足等による製品物流の逼迫
・人材の採用と確保の難しさ
・未整備のインフラ
・ストライキ等の労働争議
・テロ、戦争あるいは新型コロナウイルス感染症のような疾病その他の要因による社会的混乱や規制

 

(3) 自然災害や事故に関するリスク

マツダグループは、製造設備等の主要施設に関して、防火、耐震対策などを実施すると共に、財務リスクを最小化すべく災害保険加入等の対策を行っています。しかしながら、大規模な地震、台風、豪雨、洪水等の自然災害及び火災等の事故の発生により製品供給に重大な支障を来たした場合、マツダグループの経営成績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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