ムロコーポレーショングループ(ムロコーポレーション及びムロコーポレーションの関係会社)はムロコーポレーション、子会社12社により構成されており、金属関連部品、樹脂関連部品、その他の各事業で製品の製造・販売を主たる業務としております。
ムロコーポレーショングループの事業内容及びムロコーポレーションと子会社及び関連会社の当該事業に係る位置付けは次の通りであります。
なお、次の3事業は「第5 経理の状況1.(1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
部品加工………………………………主要な製品は自動車用電動化部品、パワートレイン部品、操舵・制御部品、車体・空調部品、二輪・農業機械・産業機械・精密機器関連部品であります。これら製品はムロコーポレーション及び海外子会社ムロテック オハイオ コーポレーション、ムロテック ベトナム コーポレーション、ピーティー ムロテック インドネシア、睦諾汽車部件(湖北)有限公司が製造・販売、ムロ アジア パシフィックが販売をしております。国内子会社北関東プレーティング株式会社はメッキ加工等の製造をしております。
業務請負………………………………国内子会社エム・シー・アイ株式会社が、ムロコーポレーションの製造工程の一部と製造間接 部門の一部の業務を請け負っております。
部品加工………………………………主要な製品は自動車及びカメラ向け樹脂成形部品、医療機器関連成形部品、
OA機器向けギア部品、ビニール製品の加工等であります。国内子会社いがり産業株式会社、海外子会社ムロ アジア パシフィックが製造・販売をしております。
連続ねじ締め機及びねじ連綴体……ムロコーポレーション及び海外子会社ムロ ノース アメリカ インクが製造・販売をしてお
ります。
柑橘類皮むき機………………………ムロコーポレーションが製造・販売をしております。
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次の通りであります。
① 経営の基本方針
ムロコーポレーションは、ものづくりを通して社会に貢献することが最大の使命と認識し、お客様をはじめとする全てのステークホルダーに信頼される会社を目指し、事業活動を行って参ります。
② 目標とする経営指標
ムロコーポレーションは、その時々の環境に見合った利益を確保しつつグループの全体価値を高め、事業の巾を広げつつグローバル展開を進め、売上の拡大と適正利益の確保を目指します。原材料価格やエネルギーコスト等の高騰、客先の生産調整などもあり利益確保は厳しい状況ですが、中長期的には8%以上の営業利益率確保を目標に事業を進めて参ります。
③ 中長期的な会社の経営戦略
金属関連部品事業につきましては、既存客先へのさらなる浸透を基本戦略として展開して参ります。中でも、EVを含めた電動車等を中心とした製品分野への対応強化を重点課題として取り組むと共に、従来にも増して技術開発重視の「真にお客様に求められるものづくり」を目指し、問題解決型、提案型の事業展開を進めて参ります。
樹脂関連部品事業につきましては、ムロコーポレーションの営業基盤を活用し、金属関連部品事業の既存客先や新規開拓先への提案を積極的に行い、樹脂部品単体のみならず樹脂+金属の複合部品の拡販を進め、新たな事業の柱として育てて参ります。
その他事業につきましては、既存品のグローバル市場での拡販を基本戦略として展開して参ります。ツールや新ラインナップの開発を重点課題とし、さらに次なる新商品の開発を進め、他社とのコラボレーションや産学協同事業も試行しつつ引き続き事業拡大を目指して参ります。
海外拠点につきましては、北米・アジア地域への直接販売をさらに強化するために全拠点のネットワークを活用してのさらなる拡販と企業体質強化のための活動を推進し、企業価値の向上を図って参ります。
現在、足下ではEV化の勢いが鈍化している様に思われますが、長期的には確実に進むものと考えます。ムロコーポレーションとしても、長期的には事業構成を変えて行かなければなりません。そのために、新規成長投資を積極的に進め、新規事業の創出を図って参ります。
ムロコーポレーショングループの主要取引先であります自動車業界は、部品供給が正常化して生産が増加しました。これを受けてムロコーポレーショングループの売上も増加しましたが、材料価格等の売価反映による増加分や円安効果も寄与しており、実質的には見た目ほどの伸びではないと考えます。また、原材料費やエネルギーコスト、労務費等の増加、客先の生産調整に伴う生産効率の悪化等もあり、利益面でも厳しいものとなりました。
この様な経営環境下におけるムロコーポレーショングループの対処すべき課題は、以下の通りであります。
① 事業領域の拡大と見直し
ここ数年、脱炭素化の加速に伴い多くのカーメーカーがEV一択に舵を切りICE(エンジン)は絶滅するかのように喧伝されて来ましたが、最近ではEV一辺倒の勢いに陰りが見えエンジン開発が再開されるなど各社の戦略にも変化が生じています。しかしながら、EVの問題点がいつどの様に解決できるかで先行きが大きく変わって来ます。例えば全固体電池の実用化の様な大きなブレークスルーをきっかけにEVが大きく巻き返す可能性も有ります。今後のパワートレインの構成比率を予測することは非常に難しいと考えますが、それでもEV化は進んで行くと思われます。ムロコーポレーションでは超長期のシナリオを用意し、事業領域を見直して行きます。いずれにしてもICE領域に過度に依存した売上構成は改めて行かなければいけませんので、新規事業の種蒔きをしっかりと行い、既存事業でも新規事業でも供給製品の販売先や供給可能な製品の巾を広げる取り組みを進めて行きます。基盤となる精密プレス部品と精密樹脂成形部品の領域において、持てるリソースを最大限に活用しつつグループのシナジーを十二分に発揮して、ムロコーポレーショングループの成長につなげて参ります。
② 中国拠点収益改善
中国湖北省に設立しました「睦諾汽車部件(湖北)有限公司」はコロナ禍からの船出から今年度の日系各社の販売不振に伴う減産等もあり、当初計画した収益を上げられていないのが現状です。その結果今年度において、睦諾汽車部件(湖北)有限公司の株式評価損326百万円を計上いたしました。中国でもEV一辺倒からPHVやHVが選択肢として再浮上して来ておりますので、中長期ではこれまでの損失を取り戻せる様に活動を進めて行きます。中国市場において、これまでに無かった事業領域も開拓しながら、中国拠点を早期に黒字化し、収益改善を進めて参ります。
③ 安全と品質の取り組み強化
ここ数年来特に重点を置いて取り組んで参りました製造業の基本であるS・Q(安全・品質)の強化につきましては、引き続きさらなるレベルアップを目指して活動を進めております。その結果、ムロコーポレーションでは3年連続で品質の社内目標を達成することができました。今後もさらに高い目標を設定し、目標達成に向けて全社一丸となって取り組んで参ります。また、認証取得いたしましたIATF16949品質マネジメントシステムを活用し、さらなる品質強化に向けて取り組んで参ります。さらに、IATF16949認証取得が取引条件となっている客先に対しましても、グループ全体で販売活動を進めて参りたいと考えております。
④ 人材確保の取り組みと働き方の見直し
労働人口が減少して働き方も多様化する時代となり、人材の確保が難しくなっています。ムロコーポレーショングループの課題を解決していくためには、現状の課題を引き継いで解決していく人材が必要となります。この対応として、人材確保のために中長期的な視野で既存人員も含めた人への投資を厚くし、働き方の見直しを行い、改善を進めていく必要があります。今後もグループ全体を通じて待遇改善と共に働き方の見直しを進め、生産性の向上を図って参ります。
⑤ 自動化・合理化投資の推進
人材確保の取り組みと裏表になりますが、工数確保が難しくなる環境下においては、付加価値の低い機械的な単純作業、高度な判断を必要としない仕事等は出来る限り自動化・合理化・IT化を進めていく必要があります。ムロコーポレーショングループはこれらの自動化・合理化・IT化投資を積極的に行い、人材が付加価値の高い仕事に従事できる環境づくりを進めて参ります。またこれからは、これらの取り組みを間接部門にも広げて参ります。
⑥ 変動に合わせた稼働対応
新型コロナウイルス感染症も落ち着き部品供給も正常化しましたが、自動車各社では様々な要因により生産調整が繰り返されております。ムロコーポレーションでもこの変動に対応していく必要があり、今年度も客先の生産減の影響により一部の期間で生産調整のための一時帰休等の稼働調整を余儀なくされました。今後も同様な稼働調整をする必要が出て来るものと考えますが、適正工数確保と平準化生産によりしっかりと対応して参りたいと考えております。
⑦ カーボンニュートラルへの対応
我国の2050年炭素排出量実質ゼロ目標を達成するため、ムロコーポレーションでも事業活動におけるカーボンニュートラル実現のための取り組みを進めて行く必要があります。ムロコーポレーションの主力事業では、大型プレス機や熱処理炉等の様々な設備を稼働させる必要があるため、カーボンニュートラル実現のハードルは非常に高いと認識しておりますが、工場敷地内に太陽光発電設備の増設を進めると共に今期よりグリーンエネルギーの購入や客先との協業活動を開始いたしました。今後も引き続き他社事例や技術動向等を参考に活動を推進して参ります。
ムロコーポレーショングループの経営成績、株価及び財務状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてムロコーポレーショングループが判断したものであります。
(1)海外での事業展開リスクについて
ムロコーポレーショングループの生産及び販売活動につきましては、北米やアジア等、日本国外に占める割合が高まる傾向にあります。そのためムロコーポレーショングループが進出している国や地域において、予測不能な自然災害やテロ、戦争、その他の要因による社会的混乱、労働災害、ストライキ、疫病等の事象により事業の遂行に問題が生じる可能性があります。そのような場合には、海外事業の立上げや運営、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)特定産業への依存度が高いことへのリスクについて
ムロコーポレーショングループは独立系の自動車部品メーカーであり、特定の顧客への依存度は高くはありませんが、自動車産業への依存度は高くなっています。従いまして、ムロコーポレーショングループの業績は国内及び海外の日系自動車メーカーの自動車生産台数の増減に影響を受けます。また、ムロコーポレーショングループが供給している部品群は内燃機関と変速機を動力・伝達機構とする従来型(ハイブリッド車含む)の車両向けが主力であるため、動力・伝達機構が内燃機関を有さないモーターと、変速機を必要としない減速機のみによる駆動等に変更された場合、自動車の生産台数は減少せずとも部品構成の変更に伴い影響を受けます。この対応として、EV化が進んでも残る車両部品や車両向け以外の部品の獲得、新規事業の立ち上げ等を進めております。また、樹脂部品事業につきましても主要な事業領域は車両関連部品となりますが、こちらは動力・伝達系以外の部品が多く、医療等の異分野にも販売を行っているため、これらの売上を増やすことによって事業の多様化につなげていきたいと考えております。
(3)在庫リスクについて
ムロコーポレーショングループは独立系自動車部品メーカーとして、国内完成車メーカー11社との直接取引をはじめ多くのユニットメーカーと取引を行っております。ムロコーポレーションでの生産におきましては、客先の生産計画に基づく、週・旬・月単位での内示情報と過去の流動傾向を基にした見込生産がかなりの部分を占めております。ムロコーポレーショングループといたしましては、より正確な情報を得て見込みが大きく狂わないように努力いたしておりますが、見込生産量と実際の受注量に大きな差異が生じた場合には、過剰在庫となって業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当期の客先各社の生産状況は、部品供給の正常化により回復基調で推移しましたが、サイバー攻撃や工場での災害、認証不正、自然災害等の発生により度々生産調整が掛かり、これらが最も重なった第4四半期には大きく減速しました。ムロコーポレーションでは製造リードタイムの関係から客先からの内示を元に計画を立てて生産しており、直前の変更には対応が難しい面があり、結果ムロコーポレーショングループの当期末の在庫金額は前期末に比べて9.9%増加しました。
(4)為替変動リスクについて
ムロコーポレーショングループの業績及び財務状況は、為替の変動によって影響を受けます。為替変動はムロコーポレーショングループの外貨建て取引から発生する資産及び負債の日本円換算に影響を与えます。また、為替変動は、外貨建てで取引されている製品の価格及び売上高の日本円換算に影響を与えます。これにより、ムロコーポレーショングループの競争力にも影響し、ムロコーポレーショングループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
現在歴史的な円安が続いていますが、円安によるムロコーポレーショングループへの影響は基本的にプラス方向となります。しかしながら、為替が円安から円高へ急激に変化した場合には、外貨資産の換算損が発生します。ムロコーポレーションでは、長年の取引で得た外貨を外債等により運用して参りましたが、これによる外貨資産がそれなりに大きくなり、為替による大きな差益や差損を発生させておりました。最近の大幅な円安に伴いこれら外貨資産の円換算額が増加しましたが、円高に転じた場合の差損影響をヘッジすることを目的に、現在外貨資産の円資産への転換を進めており、今後も為替相場を見ながら外貨資産の圧縮を進めて参ります。
(5)品質リスクについて
ムロコーポレーショングループは、客先からの厳しい品質要求に応えるべく品質保証体制を確立し、常に品質向上に努めております。しかしながら、それでも製造工程等で品質不具合が発生・流出した場合には、ムロコーポレーショングループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。
(6)市況変動リスクについて
ムロコーポレーショングループの金属関連部品の主要材料である普通鋼・特殊鋼や非鉄材料、樹脂関連部品の主要材料である樹脂の調達価格は、市場の取引市況に大きく左右されます。生産に必要な消耗品類につきましても、原油やその他の原材料市況に影響を受けるものが多くあります。昨今の資源高と歴史的な円安、労働力不足や2024年問題等もあり、モノの値段は上昇する傾向にあります。市況変動によりムロコーポレーショングループの調達価格が大きく変動した場合や鉄などのスクラップ価格が大きく変動した場合には、ムロコーポレーショングループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
主要材料である鉄鋼・樹脂等の調達価格上昇に対しては、客先への売価反映を交渉して回収しておりますが、客先各社の対応も様々であり、全額回収が難しい客先や回収期間が遅れる客先があります。主要材料以外でも消耗品や副資材、電力・ガス等の価格上昇分の転嫁を客先各社と交渉し、一部は回収出来ております。来期は、労務費上昇分の価格転嫁交渉を進めて参ります。客先によっては満額回収が難しいのが現状ですが、粘り強く交渉を行い、適正な費用回収が出来るように努めて参ります。
(7)自然災害その他のリスクについて
地震・洪水等の自然災害や火災等の事故、感染症等の蔓延によるサプライチェーンの寸断等の社会的混乱が発生した場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための費用負担等により、ムロコーポレーショングループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。この度の能登半島地震も日本全国に大きな影響を及ぼしており、地震大国日本では常に備えておかなければならないリスクだと認識しております。これらのリスクにつきましても日頃から出来る備えはしっかりと行い、出来得る限り発生時の影響を低減出来る様に努めて参ります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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