スズキ(7269)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


スズキ(7269)の株価チャート スズキ(7269)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

スズキグループは、スズキ、子会社122社、関連会社35社で構成され、四輪車、二輪車、船外機及び電動車いす他の製造販売を主な内容とし、さらに各事業に関連する物流及びその他のサービス等の事業を展開しています。

スズキグループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりです。以下に示す区分は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメントの区分と同一です。

 

(四輪事業)

四輪車の製造はスズキが行うほか、海外においては子会社 Magyar Suzuki Corporation Ltd.、Maruti Suzuki India Ltd.他で行っています。また、部品の一部については、国内においては子会社 ㈱スズキ部品製造 他、海外においては関連会社 Krishna Maruti Ltd. 他で製造しています。

販売は、国内においては子会社 ㈱スズキ自販近畿をはじめとする全国の販売会社を通じ、海外においては子会社 Suzuki Italia S.p.A. 他の販売会社及び製造販売会社を通じて行っています。また、物流サービスは子会社 スズキ輸送梱包㈱が行っています。

 

(二輪事業)

二輪車の製造はスズキが行うほか、海外においては子会社 Suzuki Motorcycle India Private Ltd. 他で行っています。また、部品の一部については子会社 ㈱スズキ部品製造 他で製造しています。

販売は、国内においては子会社 ㈱スズキ二輪 他の販売会社を通じ、海外においては子会社 Suzuki Motor USA, LLC 他の販売会社及び製造販売会社を通じて行っています。

 

(マリン事業)

船外機の製造はスズキが行うほか、海外においては子会社 Thai Suzuki Motor Co.,Ltd. で行っています。販売は、国内においては子会社 ㈱スズキマリンで、海外においては子会社 Suzuki Marine USA, LLC 他の販売会社及び製造販売会社を通じて行っています。

 

(その他事業)

国内において、電動車いすの販売を子会社 ㈱スズキ自販近畿 他の販売会社を通じて行っており、不動産の販売を子会社 ㈱スズキビジネスで行っています。

 

事業の系統図は、次のとおりです。(主な会社及び事業のみ記載しています。)

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点においてスズキグループが判断したものです。また、当該事項については、取締役会等の社内会議体で合理的な根拠に基づき適切な検討を行ったものです。これらの記載は実際の結果と異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 2030年度に向けた成長戦略

 <成長戦略の骨子>

 スズキは2030年度に向け、主要事業地域である日本・インド・欧州を核にして、カーボンニュートラル社会の実現とインド・ASEAN・アフリカなどの新興国の経済成長に貢献していきます。お客様の立場になった製品・サービスづくりと進出国・地域とともに成長するというスズキらしい解決策に取り組んでいきます。

 

<カーボンニュートラル>

スズキは、各国政府が掲げる達成目標時期に基づき、日本・欧州で2050年、インドでは2070年のカーボンニュートラルの達成を目指していきます。

 

~ 製品分野 ~

お客様の選択肢を広げ、地域のニーズに合った製品・サービスをお届けするとの考え方を軸に、地域ごとのカーボンニュートラル目標の達成に取り組んでいきます。

 

〇四輪車

スズキの主要事業地域である日本、欧州、インドの2030年度におけるパワートレイン比率の目標を定めました。日本とインドのバッテリーEV比率が低くなっておりますが、これは各国の充電インフラやエネルギー事情などを考慮したうえで、最終的にEVに至るまでは、ハイブリッドなど複数の選択肢を用いた、より現実的なアプローチを考えているためです。

例えば、インドのエネルギー事情について、発電量のうち、CO2を出す石炭火力による発電が7割以上を占めているため、EVの普及がそのままカーボンニュートラルに繋がらないのが現実です。そのため、スズキは今後台数が増えていくインドにおいて、ハイブリッドだけでなく、ガソリンよりもCO2排出量の少ない圧縮天然ガス(CNG)車や、その先のカーボンニュートラル燃料として期待されるバイオガスなども加えた、「マルチパスウェイ」で対応していきます。

 

〇二輪車

通勤・通学や買物など生活の足として利用される小型・中型二輪車は、2030年度までにバッテリーEV比率25%を計画しております。趣味性の強い大型二輪車については、カーボンニュートラル燃料での対応を検討しております。

 

  〇船外機

湖沼や河川で多く使われる小型船外機は、2030年度までにバッテリーEV比率5%を計画しております。海洋で使われる大型船外機については、カーボンニュートラル燃料での対応を検討しております。

 

 

 

~ 製造分野 ~

日本国内の工場は、2035年度のカーボンニュートラル達成に挑戦してまいります。

 

〇スマートファクトリー創造

世界の生活の足を守り抜く企業であり続けるために、2030年度のものづくりのあるべき姿を描き、スズキ・スマートファクトリー創造を進めております。スズキのモノづくりの根幹である「小・少・軽・短・美」とデジタル化の推進を組み合わせることで、データ・モノ・エネルギーの流れを最適・最小化、簡素化し、徹底的にムダをなくして、カーボンニュートラルへ繋げてまいります。

 

〇国内工場での取組み

国内最大の生産拠点である湖西工場では、塗装設備の刷新と塗装技術の向上により、使用するエネルギーを効率化/最適化し、塗装工場のCO2排出量30%削減に取り組んでおります。さらに、太陽光発電などの再生可能エネルギーからグリーン水素を製造し、その水素をエネルギー源として荷役運搬車両を走らせる実証実験を2022年末に開始いたしました。

二輪車の生産拠点である浜松工場は2030年のカーボンニュートラル達成を宣言しておりましたが、エネルギー使用量の削減や太陽光発電設備の増設など再生可能エネルギーへの転換により、カーボンニュートラル達成を2027年度に前倒しいたします。浜松工場のノウハウを他工場にも展開することで、2035年度の国内全工場のカーボンニュートラル化に取り組んでまいります。

 

~ インドのバイオガス事業 ~

2030年度に向けて、インド市場は今後も成長を見込んでおりますが、製品からのCO2排出量を削減しても、総排出量の増加が避けられない見通しです。これからもインドとともに成長していくために、販売台数の増加とCO2総排出量の削減の両立に挑戦してまいります。

そのためのスズキ独自の取組みとして、インド農村部に多い酪農廃棄物である牛糞を原料とするバイオガス燃料の製造・供給事業へ挑戦してまいります。このバイオガス燃料は、インドCNG車市場シェアの約70%を占めるスズキのCNG車に使用することができます。

スズキは、インド政府関係機関の全国酪農開発機構、アジア最大規模の乳業メーカーであるBanas Dairy社と3者間で4つのバイオガスプラントをグジャラート州に設置することで合意をし、着々と歩みを進めています。また、日本で牛糞を原料としたバイオガス発電を手掛ける合同会社富士山朝霧Biomassに出資し、知見の蓄積を始めております。

インドにおけるバイオガス事業は、カーボンニュートラルへの貢献だけではなく、経済成長を促し、インド社会に貢献するものと考えております。また、将来的にアフリカやASEAN、日本の酪農地域など他地域に展開することも視野に入れております。

インド自動車産業のリーディング企業であるスズキが、新興国のカーボンニュートラルと経済成長に貢献することは、先進国と新興国が協調してCO2排出量を削減するパリ協定の趣旨にも合致するものであり、全世界のステークホルダーに対して貢献できると信じて取り組んでまいります。

 

 

<研究開発体制・外部連携>

スズキ本社、横浜研究所、Suzuki R&D Center India Private Limited、Maruti Suzuki India Limitedが連携し、将来技術、先行技術、量産技術の領域分担をしながら、効率的に開発してまいります。また、スズキがインドに徹底的に根付くため、スズキイノベーションセンターが探索活動を行っております。さらに、スタートアップ企業、スズキ協力協同組合、日本・インドの大学との共同研究による産学官連携などグループ外とも連携しながらモノづくりの力を高めてまいります。

トヨタ自動車株式会社とは、競争者であり続けながら協力関係を深化させ、持続的成長と自動車産業を取り巻く様々な課題克服を目指してまいります。自動運転や車載用電池などをはじめとした先進技術開発、将来有望な新興国でのビジネス拡大、インドでのカーボンニュートラルに向けた取組み、また環境に配慮した循環型社会の形成に向けて協業してまいります。

 

2022年に設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンドのSuzuki Global Ventures, L.P.では、企業及び既存の事業の枠を超えスタートアップとの共創活動を加速しております。日本のみならず海外においても、お客様や社会の課題解決に資する領域に投資をし、スタートアップとともに成長するエコシステムの発展に貢献してまいります。

 

<研究開発・設備投資>

2030年度までに研究開発に2兆円、設備投資に2.5兆円、あわせて4.5兆円規模を投資してまいります。4.5兆円のうち、電動化関連投資に2兆円、そのうち5,000億円を電池関連に投資してまいります。

研究開発への投資は、電動化、バイオガスなどのカーボンニュートラル領域や自動運転などに2兆円を計画しております。

設備投資は、バッテリーEV工場の建設や再生可能エネルギー設備などに2.5兆円を計画しております。なお、2023年度の実績は、研究開発費が2,342億円、設備投資は3,215億円となりました。

 

<連結売上高目標>

当期の連結売上高は過去最高の5.4兆円となりました。さらに、次期は5.6兆円以上を目指してまいります。これからも、新興国の成長に貢献することで、スズキもともに成長していきたいと考えております。2030年度には7兆円規模を目指して挑戦を続けております。

 

なお、足元の事業環境の変化を踏まえ、現在の中期経営計画(2021年4月〜2026年3月)を見直し、技術をはじめとした各分野の戦略をとりまとめ、2025年3月期末までに新中期経営計画を公表する予定です。

 

(2)持続的成長を目指した人的資本の増強

〜人事制度を刷新し、「個の成長」の加速と「個の稼ぐ力」を強化〜

スズキは、2030年度に向けた成長戦略の達成及び持続的成長を実現するため、社員一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮できる環境を整備していきます。その一環として、2024年4月から人事制度を全面的に刷新しました。

新しい人事制度は、社員一人ひとりの挑戦と行動、価値創造を通じて、個の職務能力向上と成長を促します。チームスズキ全員が、社是と行動理念『小・少・軽・短・美』『三現主義』『中小企業型経営』に則り、知識・スキル・ノウハウを備え、現場での経験を重ねることで、スズキ人材としての職務能力を高め、組織の稼ぐ力を上げていきます。

 

今回実施する制度改革のポイントは以下のとおりです。

1.職能資格制度の導入

① 各職系・階層ごとの役割と社員一人ひとりの職務遂行に必要な能力要件を明確化した職能資格制度へ移行。

② 各本部の職務で必要とされる知識・スキル・ノウハウ・経験を明示し、職務能力の増強に活用。

 

2.評価制度の見直し

① 業績と職務能力の向上は別々に評価し、短期の業績は賞与に、職務能力は昇給・昇格に反映。これによりさらに挑戦できる環境の醸成を図る。

② 能力評価の項目を明示し、上司と部下の相互コミュニケーションを通じて職務能力改善に取り組む。

3.60歳以降の働き方の見直し

① 60歳を過ぎても、気力・体力・環境に問題がなければ、60歳時点の業務と給与を維持。

② 全社レベルの人材マッチングと再教育による個の職務能力に最適な配置を実現し、60歳以上の方々が活き活きと働くことができる会社を目指す。

4.給与・手当・初任給の見直し

① 職務と職能に基づく給与体系を導入。

② 子育て支援、通勤、国内出向などの各種手当を見直し。

③ 初任給を大幅に引き上げ、若年層からの賃金カーブの立ち上がりを改善。

 

詳細につきましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本に関する取組」をご参照ください。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

スズキグループの経営成績及び財務状況、キャッシュ・フロー等に影響を与え、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事業等のリスクは以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてスズキグループが判断したものです

 

<リスク管理体制>

取締役会の下に、コーポレートガバナンス委員会を設置しています。コーポレートガバナンス委員会は、コンプライアンスの徹底やリスク管理に関する施策を展開し、また、関係部門との連携により組織横断的な課題への取組みを推進しています。

詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

 

 

 


 

<事業等のリスク>

(1) 事業に関するリスク

 ① 気候変動及び低炭素社会への移行

気候変動リスクは、日本及び世界各国で、社会面、規制を含む政治面での関心が高まっています。これらのリスクには、低炭素社会への移行リスク及び気候変動による物理リスクが含まれます。

低炭素社会への移行リスクのうち、スズキグループが特に重要度の高いリスクと認識しているものは、自動車のCO2・燃費規制の強化に伴う罰金発生や販売機会の逸失、規制遵守のための研究開発費用の負担増加等、及び炭素税等の導入・強化に伴う操業コストの増加等です。これらは、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、お客様の嗜好や投資家行動の変化による企業価値低下等の可能性があります。

気候変動の物理リスクには、平均気温の上昇に伴うエネルギーコストの増加等、及び水資源リスクの変化に伴うサプライチェーンの停滞や生産コストの増加等の長期的な気候変動による影響と、自然災害の頻発・激甚化に伴う事業拠点の被災や事業活動の停止等の突発的な気象変化による影響の両方が含まれます。突発的な気象変化に対応すべく、水災に特化したBCPの策定に取り組んでおりますが、気候変動の物理的リスクはスズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動への対応」をご参照ください。

 

 ② 新商品の開発・投入力

お客様のニーズや自動車を取り巻く環境の変化に迅速に対応し、お客様に満足していただける魅力的な新商品を市場に投入するために、継続的な技術革新と商品開発に取り組んでいます。これには、環境性能の向上や先進技術の導入など、将来に向けた開発力の強化が含まれます。また、優秀な人材の確保と育成、効率的な生産体制の構築、部品調達の最適化など、幅広い分野での取組みを進めています。

しかしながら、国内外の景気低迷による需要減少、環境性能への要求の高まり、先進技術搭載車の普及など、市場の急激な変化を的確に捉え、新商品を適時に開発し市場に投入することができなければ、販売シェアや売上の低下の可能性があり、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクがあります。

 

 ③ コンプライアンス

スズキグループでは役員及び従業員が健全に職務を遂行するための「スズキグループ行動指針」の制定、コーポレートガバナンス委員会の設置、業務に関連する法令等の遵守、承認・決裁手続、他部門による確認手続の定めを含む業務規程・マニュアル類の整備、コンプライアンス研修や個別の法令等の研修の実施、内部通報窓口(スズキグループ・リスクマネジメント・ホットライン)の設置など、法令等の遵守については違反の未然防止の対策並びにコンプライアンス案件に速やかに対応する体制を講じています。

しかしながら、不測の事態により法令違反の事実や不十分な対応があった場合、スズキグループの社会的信用に重大な影響を与える場合があり、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④ 人材確保及び人材育成

電動化技術、先進安全技術、デジタル技術の強化等の専門領域の人材を中心として、日本国内のみならずインドを含め、これまで以上に積極的な採用を行うとともに、採用後の人材育成にも力を入れています。また、社員一人ひとりの学びの機会を増やし、挑戦と行動を支え、個の職務能力を向上させることで、会社の創造価値を高めていく環境を整えるため、2024年4月より人事制度を全面的に刷新しました。さらに、様々な個性や価値観を持つ従業員が個々の能力を十分に発揮できるよう、性別・年齢・国籍・人種・宗教・障がいの有無等の多様性を尊重するとともに、分け隔てなく公平に登用し、働きやすい職場環境の整備に努めています。

しかしながら、労働市場のひっ迫や人材獲得競争の激化等により、人材の確保ができない場合、人材の育成が不十分な場合や、従業員の多様性が尊重された職場環境が実現できない場合は、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本に関する取組」をご参照ください。

 

 

 ⑤ 取引先からの部品調達

技術力、品質、価格競争力などの要素を総合的に踏まえ、部品調達先を分散し、安定した調達に向けた取組みをしています。

しかしながら、部品によっては調達が特定の取引先に依存している場合や、スズキグループが一次取引先を分散していたとしても、一次取引先が部品調達を二次以降の特定の取引先に依存しているものがあります。これらの部品について、市況、災害、経済安全保障の動向、人権侵害の発覚等により、継続的・安定的に確保できない場合、スズキグループの生産に遅延や休止又はコストの増加を引き起こす可能性があります。その結果、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑥ 人権侵害

スズキグループは、国際的なビジネスを展開する中で、サプライチェーンにおいて人権尊重の原則に基づいた活動を行っています。

しかしながら、スズキや製造・非製造子会社、販売子会社を含むグループ会社のみならず、取引先やその二次取引先以降も含むグローバルなバリューチェーン全体の労働環境や人権状況に関する完全な管理は困難であるという課題があります。児童労働や強制労働、差別的な労働慣行、労働者の健康と安全に関する問題などの人権侵害は、法的な責任や罰金、賠償責任などの経済的な損失などに加え、ブランドイメージの損傷やお客様からの信頼喪失などのスズキグループの社会的信用に重大な影響が生じることにより、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑦ 品質保証

スズキグループは、高品質な製品づくりを重要な経営課題の一つとしており、中期経営計画の中でも優先度の高い取組みとして掲げています。

しかしながら、大規模なリコール等が起こった場合、多額のコストとして品質関連費用が発生することに加え、ブランドイメージの毀損等により、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑧ 情報セキュリティ・サイバーセキュリティ

スズキグループは、事業活動全般にわたり、電子データを用いた設計開発、生産、販売、会計などの作成・処理・蓄積を行っており、これらのシステムは適宜更新・変更されています。また、製品には多様な電子制御装置が組み込まれており、これらは車両や装備の制御に不可欠です。これらのシステムと装置には安全対策が施されていますが、それでもなお、ハッカーやウィルスによるサイバー攻撃、システム障害、インフラの停止などのリスクが存在します。サイバー攻撃は特にその脅威が増しており、過去にはスズキ海外子会社が標的とされた事例もあり、同様の事態が発生した場合には業務の中断、データの破損や喪失、機密情報の漏洩などが起こり得て、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

さらに、スズキグループは、個人情報や経営・業務・技術に関する機密情報の保護に努めていますが、予期せぬ事態によりこれらの情報が流出したり不正に使用されたりすることがあります。そのような場合、法的請求、訴訟、賠償責任、罰金の支払いなどが生じ、これもまたスズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑨ 特定の事業及び市場への集中

スズキグループは、当連結会計年度において連結売上高のうち、インドでの売上高が四輪事業・二輪事業・その他含めたインド事業全体にて4割強を占めています。

しかしながら、これら事業に関わる需要や市況、同業他社との競争等が予測し得る水準を超えた場合、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑩ 他社との提携

スズキグループは、研究開発、生産、販売、金融等、国内外の自動車メーカーをはじめ、他社と様々な提携活動を行っていますが、提携先固有の事情等、スズキグループの管理できない要因により、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 市場に関するリスク

 ① 経済情勢の変化、市場の需要変動

長期間の景気低迷、世界経済の悪化や金融危機、お客様の購買意欲低下は、四輪車、二輪車、船外機等のスズキグループ製品の需要の大幅な低下につながり、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

スズキグループは、世界各国において事業を展開しており、特に、アジア地域の新興国を中心とした海外生産工場への依存度も年々高まってきています。これらの市場での経済情勢の急変などの不測の事態や、各国の税制や金融政策などの予期せぬ変更や新たな適用があった場合は、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 他社との競争激化

スズキグループは、競争力の維持・向上のための施策に取り組んでいますが、事業を展開する世界各国の市場において他社との競争にさらされています。世界の四輪車・二輪車・船外機産業の国際化及び異業種参入が今後ますます進展することによって、競争はより一層激化する可能性があります。製品の品質、安全性、価格、環境性能等のほか、製品の開発・生産体制の効率性や販売・サービス体制の整備、販売金融など様々な項目において優位に競争することができなくなった場合は、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 金融・経済のリスク

 ① 為替及び金利の変動

スズキグループは、日本から世界各国へ四輪車、二輪車、船外機並びにそれらの部品などを輸出するとともに、海外の生産拠点からも、それらの製品や部品を複数の国々へ輸出しています。現在では連結売上高に占める海外売上高の割合は7割を占め、特に新興国を中心とした海外生産工場への依存度が高いことから為替変動の影響を受けやすく、為替変動リスク軽減として為替予約等のヘッジや、生産拠点を分散してグローバルに最適化を図るなどの対策を行っています。また資金の多くを低金利が続く日本で調達していることから金利変動影響を受けやすく、金利変動リスクの軽減として借入期間など借入方法の多様化に取り組んでいます。

しかしながら、全てのリスクをヘッジすることは不可能であり、為替及び金利の変動はスズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 原材料・部品価格の変動

原価低減活動の実施や在庫調整などによる収益改善の取組みを実施していますが、原材料及び部品の購入価格の上昇は、製品コストの上昇につながり、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 政治・規制・法的手続・災害等に関するリスク

 ① 政府規制等

排出ガス、燃費、騒音、安全性及び製造工場からの汚染物質排出レベルに関する法規制に対応するため、環境技術の開発や製品の改良、及び事業活動における化石燃料資料の削減に積極的に取り組んでいます。また、消費者保護、労働規制、独占禁止法令など、国内外の広範な法規制に適応するためのコンプライアンス体制を強化しています。

しかしながら、これらの規制の改正により費用負担が増加した場合は、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ② 知的財産の保護

スズキグループは、他社製品との区別化のため、技術・ノウハウ等の知的財産を蓄積しており、その保護の対策を講じるとともに、第三者の知的財産権侵害防止の対策を講じています。

しかしながら、スズキグループの知的財産が不法に侵害され、あるいは第三者から知的財産侵害の指摘を受け訴訟、製造販売の中止、損害賠償等が生じた場合、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ③ 法的手続

訴訟リスクや法的手続きに対応するため、関連法規に基づく調査にも迅速かつ適切に対応しています。

しかしながら、現在進行中の訴訟や将来発生する可能性のある法的手続において、不利な判断が下され罰金、損害賠償金が生じた場合、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ④ 世界各国での事業展開

スズキグループは、世界各国において事業を展開しており、また、いくつかの国においては、その国の法律上又はその他の要件に従い、現地企業との間で合弁による事業を行っています。これらの事業は、各国の様々な法律上その他の規制(課税、関税、海外投資及び資金の本国送金に関するものを含みます。)を受けています。これらの規制、又は合弁相手の経営方針、経営環境などに変化があった場合は、スズキグループの業績及び財政状態に対して悪影響を及ぼす可能性があります。

また、多くの政府は、関税の賦課や、価格管理規制及び為替管理規制を定めています。スズキグループは、これらの規制を遵守するために費用を負担してきており、今後も負担することになると予想しています。新たな法律の制定又は既存の法律の変更によっても、スズキグループが更なる費用を負担する可能性があります。さらに、各国の税制や景気対策等の予期せぬ変更や新たな適用が、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 ⑤ 自然災害・パンデミック・戦争・テロ・ストライキ等の影響

日本では、地震、台風、洪水などの自然災害や原子力発電所の予期せぬ事故など様々なリスクにさらされています。特に、スズキの本社をはじめとする主要施設や研究開発拠点、主要生産拠点は周期的な巨大地震が発生する可能性が高い静岡県に集中しています。スズキグループでは、東海地震・東南海地震などの自然災害による被害の影響を最小限に抑えるべく、建物・設備等の耐震対策、防火対策、事業継続計画の策定、地震保険への加入等、様々な対策を講じていますが、災害等の規模がその想定を超える場にはスズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

海外においても、スズキグループは世界各国において事業を展開しており、海外での事業展開に関連する様々なリスクにさらされています。

これら国内外のリスクには自然災害、パンデミック、戦争、テロ、ストライキ、さらには政治的・社会的な不安定性や困難に起因するもの等があります。これらの予期せぬ事象が発生すると、原材料や部品の調達、生産、販売及び物流やサービスの提供などに遅延や停止が生じる可能性があります。これらの遅延や停止が起こり、長引くようであれば、スズキグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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