ウェルスナビ(7342)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ウェルスナビ(7342)の株価チャート ウェルスナビ(7342)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

(1) ミッション

 ウェルスナビは、「働く世代に豊かさを」というミッションを掲げ、働く世代の豊かな老後のために、「長期・積立・分散」の資産運用を全自動化したサービス、ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」(注1)をオンラインですべての人に提供しております。従来お客様が自分自身で行っていた資産運用のプロセスである、目標設定からポートフォリオの構築、発注・積立・再投資、リバランス及び税金最適化まで、すべてのプロセスを自動化しており、高度な知識や手間なしに国際分散投資を行うことができます。

 かつては、退職金や年金で老後の生活が賄えたため、働く世代の資産運用ニーズは限定的でしたが、人生100年時代の到来や終身雇用、退職金制度及び年金制度等への不安から、昨今の日本の働く世代にとって、働きながらの資産運用が大切になってきております。2019年6月に公表された金融審議会の報告書で老後資金2,000万円問題(注2)が大きな注目を集めたことに加え、非課税の投資枠を拡大し、非課税の期間を恒久化した新しいNISAが2024年1月から始まったことで、「貯蓄から投資へ」の流れが加速し、働く世代の資産形成ニーズが更に高まると考えております。

 ウェルスナビは、エンジニア・デザイナーが従業員の約半数を占めており、サービスをお客様にとって分かりやすく、使いやすく改善し続ける「ものづくりする金融機関」として、そのような社会的課題の解決に向けて、誰もが安心して気軽に利用できる資産運用サービスであるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を提供し、働く世代が豊かさを得ることに貢献していきたいと考えております。

 

 

(注) 1.スマートフォンやパソコン等を通じて、お客様の資産運用に関する提案をし、自動で運用を行うサービス。利用開始時に「年齢」「保有する金融資産額」「資産運用の目的」等の5つの質問でリスク許容度を診断し、そのリスク許容度に応じた運用プランが提案され、その後はその運用プランに従って自動で運用を行う資産運用サービス。

2.金融庁「金融審議会市場ワーキング・グループ報告書『高齢社会における資産形成・管理』」(2019年6月3日公表)において、高齢世帯の平均的収支でみると、毎月約5万円の赤字額が発生し、30年で約2,000万円の保有する金融資産からの取崩しが必要との記述。

 

(2) ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」の概要

 ウェルスナビは、2016年7月にロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を正式リリースしました。その後、2017年5月におつり資産運用アプリ「マメタス」をリリースし、少額から「WealthNavi(ウェルスナビ)」の資産運用が行えるようにしたことに加えて、プロダクト開発力を活かし、その他の新機能をリリースし続けております。2021年2月にダイレクト事業においてNISA制度に対応した「おまかせNISA」の提供を開始後、順次提携パートナー事業にも提供を拡大し、2024年1月からは新しいNISA制度にも全面対応しております。また、新機能を開発・提供するだけではなく、コラム、ビデオメッセージ及びセミナー等を通じて、お客様が「長期・積立・分散」の資産運用を続けられるようサポートをしており、その結果として、2023年12月末時点で預かり資産9,833億円、運用者数38.7万人を突破しております。

 お客様への「長期・積立・分散」の考え方の浸透も進んでおり、お客様の66%が自動積立を設定(注1)しております。加えて、お客様の59%が10年以上、そのうち31%が20年以上の利用意向(注2)であり、長期の資産運用ツールとして利用されております。さらに、利用中の94%のお客様にご満足度頂いており(注3)、NPS(顧客推奨度)も高い水準を維持(注4)しております。

 また、より多くの方にご利用頂けるサービスを目指し、ダイレクト事業と提携パートナー事業でサービスを展開しております。ダイレクト事業と提携パートナー事業ともに、ウェルスナビとお客様との間で「投資一任契約」「外国証券取引契約」を締結し、お客様に提供するサービス内容は基本的に同一となります。提携パートナー事業は、提携パートナーがお客様へウェルスナビサービスの紹介を行い、お客様から頂く手数料をレベニューシェアしております。なお、2023年12月末時点の提携パートナー及び提携パートナーとの提供サービス名称は以下の通りです。

 

 

提携パートナー「提携パートナーとの提供サービス名称」

・住信SBIネット銀行株式会社「WealthNavi for 住信SBIネット銀行」

・全日本空輸株式会社「WealthNavi for ANA」

・ソニー銀行株式会社「WealthNavi for ソニー銀行」

・株式会社イオン銀行「WealthNavi for イオン銀行」

・株式会社横浜銀行「WealthNavi for 横浜銀行」

・日本航空株式会社「WealthNavi for JAL」

・東急カード株式会社「WealthNavi for TOKYU POINT」

・auじぶん銀行株式会社「WealthNavi for auじぶん銀行」

・東京海上日動火災保険株式会社「WealthNavi for 東京海上日動」

・株式会社北國銀行「北國おまかせNavi」

・小田急電鉄株式会社「WealthNavi for ODAKYU」

・株式会社東京スター銀行「WealthNavi for 東京スター銀行」

・岡三証券株式会社「岡三Naviハイブリッド」

・株式会社三菱UFJ銀行「WealthNavi for 三菱UFJ銀行」

・浜松いわた信用金庫「夢おいNavi」

・株式会社中京銀行「〈中京〉おまかせNavi」

・株式会社大光銀行「たいこうNavi」

・株式会社イオン銀行及びイオンクレジットサービス株式会社「WealthNavi for AEON CARD」

・株式会社千葉銀行「WealthNavi for 千葉銀行」

・株式会社十六銀行「WealthNavi for 十六銀行」

・オリックス銀行株式会社「WealthNavi for オリックス銀行」

・株式会社東邦銀行「WealthNavi for 東邦銀行」

 

(注) 1.2023年12月31日時点。預かり有価証券の残高がある口座数のうち、積立設定のある口座数の割合。

2.2024年1月に実施した「WealthNavi(ウェルスナビ)」のお客様へのアンケートでの質問「WealthNavi(ウェルスナビ)をどのくらいの期間続けて頂く予定でしょうか。」に対する回答。小数点第1位を四捨五入。

3.2024年1月に実施した「WealthNavi(ウェルスナビ)」のお客様へのアンケートでの質問「WealthNavi(ウェルスナビ)」の満足度について教えてください。」に対する回答。小数点第1位を四捨五入。

4.2023年1月~2023年12月に実施した「WealthNavi(ウェルスナビ)」のお客様へのアンケートでの質問「WealthNavi(ウェルスナビ)を資産運用に興味がある家族や友人に勧めたいですか。」に対する回答より、NPSは31(小数点第1位を四捨五入)。NPS(顧客推奨度)とは、Net Promoter Scoreの略で、顧客ロイヤルティを把握するために「企業やブランドに対してどれくらいの愛着や信頼があるか」を数値化する指標。

 

(3) ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」の特徴

① 「長期・積立・分散」の資産運用をすべて自動化し、オンラインで提供

 世界の富裕層や機関投資家が実践している「長期・積立・分散」の資産運用を、テクノロジーを活用することですべて自動化しております。従来お客様が自分自身で行っていた、目標設定からポートフォリオの構築、発注・積立・再投資、リバランス及び税金最適化まで、すべてのプロセスを自動化し、オンラインですべての人に提供しております。分散に関しては、厳選した銘柄のETF(上場投資信託)を通じて世界約50カ国、1万2,000銘柄以上に投資(注1)することになります。

 お客様がサービスの利用を開始する際には、スマートフォンやパソコン等を通じて、5つの質問に回答するだけで、お客様のリスク許容度に応じた運用プランが提案され、また手軽に申し込むことができます。入金後は、運用プランに従って発注・積立・再投資、リバランス及び税金最適化まで、すべて自動で行われます。投資の知識が足りなくても、投資の検討に十分な時間がとれなくても、世界の富裕層や機関投資家が実践している「長期・積立・分散」の運用が可能となります。

 

② 多彩な機能で「長期・積立・分散」の資産運用をサポート

 お客様の譲渡益に対する税負担を自動的に最適化する「自動税金最適化(DeTAX)機能」、追加投資等を行う際、ポートフォリオが最適な配分に近づくように売買する銘柄や口数を選定し、リバランスの効果を実現する「リバランス機能付き自動積立」、投資金額が少額でも最適なポートフォリオを組むことができる「ミリトレ(少額ETF取引機能)」、長期投資に挫折しそうなケースにおいてAIを活用してアドバイスを行う「AIによる資産運用アドバイス機能」、お客様一人ひとりにとっての必要な老後資金を試算し、退職時までに目標を達成するための投資計画を提案し、その進捗状況を管理する「ライフプラン機能」、NISAの非課税メリットを活用できる「おまかせNISA機能」など多彩な機能で、お客様の「長期・積立・分散」の資産運用をサポートしております。

 「リバランス機能付き自動積立」、「自動税金最適化(DeTAX)機能」については、機能の中核となる技術の特許を取得しております。

 

③ 客観的なアルゴリズム

 投資信託のようにファンドマネージャーが投資対象資産を選定するのではなく、金融工学の理論に基づき構築された資産運用アルゴリズムに従い運用をします。許容するリスクに対して最も高いリターンが期待できる最適ポートフォリオを、お客様のリスク許容度に合わせて提供しております。最適ポートフォリオの算出にあたっては、ウェルスナビ独自の相場見通し等は行わず、客観的なデータにのみ基づき算定しています。投資対象とするETF(上場投資信託)は、純資産総額やコストなどの客観的なデータに基づき厳選しています。また、お客様に安心してご利用頂くため、資産運用アルゴリズムの中身をホワイトペーパー(注2)で公開しております。

 

④ 手数料は年率最大1%。新NISAをご利用いただくと手数料は低下

 手数料は預かり資産の年率最大1%(税込1.1%)(※3)。新NISA口座で「おまかせNISA」ご利用いただくと、ご利用状況に応じて手数料が下がります。自動積立だけでご入金いただいた場合の試算では、手数料は預かり資産の年率0.63~0.67%程度(税込0.693~0.733%)(※4)となります。

 

(注) 1.2023年12月31日時点。

2.「WealthNavi(ウェルスナビ)」の資産運用アルゴリズムをホワイトペーパーで公開。2016年10月12日公表。2023年12月27日改訂。

3.現金部分を除く。預かり資産が3,000万円を超える部分は年率0.5%(現金部分を除く、税込0.55%)の割引手数料を適用。

4.自動積立のみの入金で、入金後に「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の残高の割合が変わらなかった場合の試算。相場の変動により資産評価額が変動した場合、NISA口座全体の手数料も変動します。2023年までの旧NISAについては、手数料は年率1%(税込1.1%)となります。

 

 

(4) 事業系統図

 以上に述べた事項を事業系統図によって示すと、次の通りであります。ダイレクト事業は①~③、提携パートナー事業は①~⑤で表しております。

 

 


 


有価証券報告書(2023年12月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてウェルスナビが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

ウェルスナビは、「働く世代に豊かさを」というミッションを掲げ、働く世代の豊かな老後のために、「長期・積立・分散」の資産運用を全自動化したサービス、ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」をオンラインですべての人に提供しております。従来お客様が自分自身で行っていた資産運用のプロセスである、目標設定からポートフォリオの構築、発注・積立・再投資、リバランス及び税金最適化まで、すべてのプロセスを自動化しており、高度な知識や手間なしに国際分散投資を行うことができます。加えて、ウェルスナビは資産運用からサービス領域を拡大してお客様をサポートできるよう、個人向け金融プラットフォームを目指した取り組みを継続しております。

日本では、「働く世代の資産形成」ニーズの拡大に加え、NISA制度の大幅拡充・恒久化など制度面での後押しもあり、「貯蓄から投資へ」の流れの加速が期待されます。一方、お客様のニーズを捉えたサービス提供を含め、金融機関間の競争が激化しており、今後もお客様から選ばれる金融機関であり続けるためには、中長期的にお客様に寄り添ってお金に関する幅広い課題の解決を支援していく必要があると考えております。

そのようななか、ウェルスナビは、2024年2月14日に三菱UFJ銀行と本資本業務提携を締結いたしました。本提携の下、MUFGグループの顧客基盤及び商品ラインナップと、ウェルスナビのスピーディーな商品企画及び開発力とを掛け合わせることで、ロボアドバイザーサービスや「おまかせNISA」の普及を加速させ、生涯にわたりお客様のお金の課題を解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP:Money Advisory Platform)の開発・提供を進め、個人の健全な資産形成の発展に貢献してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

 ウェルスナビの営業収益の中心である受入手数料は、お客様から頂く手数料であり、預かり資産に連動しております。そのため、預かり資産、Net AuM retention(注)、解約率等を注視し運営をしております。預かり資産においては、営業収益に直結する時価ベースの預かり資産のほか、市場変動の影響を受けず、お客様の入出金動向が直接的に反映される簿価ベースの預かり資産も注視しています。また、多くの働く世代の方々にサービスをご利用頂きたいと考えており、また、単一サービスの提供から複数サービスの提供を目指すなか、運用者数も重要な経営指標であると考えております。

 

(注)新規運用者の預かり資産が、年何%のペースで増加したかを表す指標(簿価基準で、時価の変動分は除く)。計算式:(当初の預かり資産額+1年間の積立額+1年間の積立以外の追加入金額-1年間の出金額)÷ 当初の預かり資産額。

 

(3) ウェルスナビが考える強み

① 新しいNISA制度にも全面対応した高品質なロボアドバイザーサービスを提供

 「長期・積立・分散」の資産運用を全自動化したサービス、ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」をオンラインですべての人に提供しております。

 お客様がサービスの利用を開始する際には、スマートフォンやパソコン等を通じて、5つの質問に回答するだけで、お客様のリスク許容度に応じた運用プランが提案され、また手軽に申し込むことができます。入金後は、その運用プランに従って、ポートフォリオの構築、発注・積立・再投資、リバランス及び税金最適化まで、すべて自動で行われます。投資対象は、厳選した銘柄のETF(上場投資信託)で、それらのETFを通じて世界約50カ国、1万2,000銘柄以上に分散投資(注1)することになります。また、「AIによる資産運用アドバイス機能」や「ライフプラン機能」など多彩な機能で、お客様の「長期・積立・分散」の資産運用をサポートしております。

 また、2021年2月にはNISA口座で自動でおまかせの資産運用を行う「おまかせNISA」の提供を開始し、2024年1月から始まった新しいNISA制度にも全面的に対応済みです。入金するだけで、非課税枠(つみたて投資枠/成長投資枠)を活用して自動で資産を購入、NISAの非課税メリットを活用しながら、「長期・積立・分散」の資産運用をすべておまかせできます。また、NISA口座と通常の口座それぞれの部分最適を図るのではなく、お客様からお預かりする資産全体を最適化します。

 以上のように、投資の知識が足りなくても、投資の検討に十分な時間がとれなくても、世界の富裕層や機関投資家が実践している「長期・積立・分散」の運用が可能となります。

 

お客様のニーズに応えるスピーディーな商品企画・開発力

 ウェルスナビは、2016年7月にロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」を正式リリースしております。また、2017年5月におつり資産運用アプリ「マメタス」をリリースし、少額から「WealthNavi(ウェルスナビ)」の資産運用が行えるようにしております。その他にも商品開発力を活かし、自動税金最適化(DeTAX)機能、リバランス機能付き自動積立、ミリトレ(少額ETF取引機能)、AIによる資産運用アドバイス機能、ライフプラン機能など、新機能をリリースし続けており、お客様よりアプリに対する高い評価を得ております。さらに、2021年2月にはダイレクト事業において、おまかせNISA機能の提供を開始しており、順次アライアンス事業にも提供を拡大しております。また、新機能を開発・提供するだけではなく、コラム、ビデオメッセージ及びセミナー等を通じても、お客様が「長期・積立・分散」の資産運用を続けられるようサポートしております。

 その結果、ウェルスナビは、国内ロボアドバイザー市場において、預かり資産、運用者数ともに国内第1位(注2)を継続的に確保しております。また、2022年9月から2023年9月の1年間で、国内ロボアドバイザー市場全体の預かり資産は3,866億円増加しましたが、ウェルスナビの増加分が2,347億円と全体の61%を占める(注3)など、高い成長シェアを保持しております。

 

③ 積み上げ型ビジネスとしての安定性と、コスト構造

 ウェルスナビの営業収益の中心である受入手数料は、お客様から頂く手数料であり、預かり資産に連動しております。預かり資産を伸ばすうえで、お客様に利用し続けて頂くことが重要ですが、ウェルスナビでは、機能改善や新機能追加に継続的に取り組んでおり、結果として月次平均で1%以下と低い解約率(注4)を実現しております。加えて、既存のお客様からの積立を含む追加入金が順調に進展しており、Net AuM retentionは120%超(注5)を実現しております。結果として、預かり資産は2016年7月の正式リリース以降、順調に成長しております。

 また、預かり資産の順調な成長とともに営業収益が伸びる一方で、各種費用の営業収益に占める割合は着実に低減しております。

 

 

業績推移

 

 

 

 

 

・2019年12月期~2023年12月期

 

 

 

 

 

(単位:千円)

会計期間

2019年12月

2020年12月

2021年12月

2022年12月

2023年12月

営業収益

1,552,903

2,516,709

4,647,506

6,573,470

8,167,922

レベニューシェア (注6)

353,824

486,228

821,233

1,091,443

884,602

取引連動費 (注7)

378,719

475,061

655,883

789,462

902,144

人件費

834,874

850,293

1,090,341

1,466,211

1,904,127

不動産関係費等 (注8)

466,091

548,319

651,486

874,197

1,132,438

広告宣伝費

1,581,115

1,135,599

1,861,263

2,142,340

2,820,937

営業損益

△2,061,722

△978,794

△432,702

209,814

523,672

 

 

(注) 1.2023年12月31日時点。

2.一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年9月末現在)」よりウェルスナビ作成。

3.一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況」よりウェルスナビ作成。

4.預かり有価証券の残高がなくなった口座数の割合。月間で、2016年7月(「WealthNavi(ウェルスナビ)」正式リリース)から2023年12月の全月平均。

5.新規運用者の預かり資産が、年何%のペースで増加したかを表す指標(簿価基準で、時価の変動分は除く。2016年7月(「WealthNavi(ウェルスナビ)」正式リリース)から2023年12月の全平均)。計算式:(当初の預かり資産額+1年間の積立額+1年間の積立以外の追加入金額-1年間の出金額)÷ 当初の預かり資産額。

6.提携パートナー(第1 企業の概況 3 事業の内容 (2) ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」の概要)へのレベニューシェア。

7.入金・積立・出金手数料等の支払手数料(レベニューシェア以外)、勘定系システム利用料、口座開設関連費。

8.不動産関係費、サーバー費等(レベニューシェア、取引連動費、人件費、広告宣伝費以外)。

 

(4) 経営環境

 日本では、「働く世代の資産形成」というニーズが拡大しつつあります。かつては、退職金や年金で老後の生活が賄えたため、働く世代の資産運用のニーズは限定的でしたが、終身雇用、退職金制度及び年金制度等への不安から、昨今の日本の働く世代にとって、働きながらの資産運用が大切になってきております。一方で、資産運用に必要な知識、考える時間が足りない状況に置かれており、その解決策の一つである、資産運用のすべてのプロセスを自動化し「長期・積立・分散」投資ができるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」へのニーズが日々強くなっていると考えております。

 また欧米の先進国と異なり、個人の投資経験が浅く、金融リテラシーが低い状態に留まっていると考えております。ウェルスナビが実施したアンケート調査(注1)においても、「資産運用の方法がわからず、相談相手もいない」ことから、資産運用のニーズはあっても実行できない人が多いという結果が出ております。そのような背景もあり、日本の個人金融資産2,000兆円の54.4%が預貯金(注2)に集中しております。

 ロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」のお客様の中心は20~50代の働く世代であり、その比率は約83%(注3)となっております。日本の個人金融資産2,000兆円のうち、ウェルスナビのターゲットとするお客様層である20代~50代の働く世代が保有する金融資産が約770兆円(注4)あり、銀行や証券による対面チャネルのターゲットとするお客様層とも異なるため、成長余地は大きいと考えております。

 日本政府も「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと、関連する施策を次々と実行に移しているほか、金融庁も2016年9月の「平成27事務年度金融レポート」で「リターンの安定した投資を行うには、投資対象のグローバルな分散、投資時期の分散、長期的な保有の3つを組み合わせて活用することが有効である」と言及しており、政府方針もウェルスナビの中長期的な成長の後押しとなると考えております。

 特に、2024年1月からは、非課税の投資枠を拡大し期間を恒久化した新しいNISA制度が始まり、「貯蓄から投資へ」の流れの更なる加速が期待され、ウェルスナビにおいてもこれを重要な事業機会と捉えております。

 

(注) 1.サービス提供開始前である2015年8月に実施したアンケート結果より。元本割れリスクを許容できる30-50代の準富裕層(金融資産1,000-3,000万円)が対象。

2.日本銀行「資金循環統計(速報)(2023年第3四半期)」(2023年12月)、OECD"Household financial assets"の2021年末のデータよりウェルスナビ作成。

3.ウェルスナビ口座開設者の年代別割合。2023年12月31日時点。

4.日本銀行「資金循環統計(速報)(2023年第3四半期)」(2023年12月)、総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(2023年1月)、総務省「2019年全国家計構造調査」(2021年10月)、OECD"Household financial assets"の各国の2022年末のデータよりウェルスナビ作成。

 

(5) 中長期的な会社の経営戦略

① お客様への提供価値の最大化

 日本では、「働く世代の資産形成」ニーズの拡大に加え、NISA制度の大幅拡充・恒久化など制度面での後押しもあり、「貯蓄から投資へ」の流れの加速が期待されます。一方、お客様のニーズを捉えたサービス提供を含め、金融機関間の競争が激化しており、今後もお客様から選ばれる金融機関であり続けるためには、中長期的にお客様に寄り添ってお金に関する幅広い課題の解決を支援していく必要があると考えております。

 その実現に向け、まずはロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」がお客様から支持され、選ばれ続ける必要があると考えております。現在の機能をより使いやすく継続的に改善することや、お客様のニーズに合致した新機能を追加し続けることが、お客様への提供価値を最大化するうえで、重要だと考えております。

 加えて、三菱UFJ銀行との資本業務提携に基づき、生涯にわたりお客様のお金の課題を解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP:Money Advisory Platform)の開発・提供を進め、お客様への提供価値の最大化を目指してまいります。

 

② お客様基盤の更なる拡大

 昨今の日本の働く世代は、終身雇用、退職金制度及び年金制度等に不安を抱える一方、資産運用に必要な知識、考える時間が足りない状況に置かれており、その解決策の一つである、資産運用のすべてのプロセスを自動化し「長期・積立・分散」投資ができるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」へのニーズが顕在化し、日々強くなっていると考えております。また、日本政府も「貯蓄から投資へ」のスローガンのもと、関連する施策を次々と実行に移しているほか、金融庁も2016年9月の「平成27事務年度金融レポート」で「リターンの安定した投資を行うには、投資対象のグローバルな分散、投資時期の分散、長期的な保有の3つを組み合わせて活用することが有効である」と言及しており、政府方針もウェルスナビの中長期的な成長の後押しとなると考えております。さらには、日本の個人金融資産2,000兆円の54.4%が預貯金(注1)と、欧米各国との比較(注2)においても個人の金融資産が預貯金に集中しており、良質な資産運用サービスに対する需要は拡大するものと認識しております。

 そのようななか、お客様基盤の更なる拡大を目指し、ダイレクト事業については、テレビコマーシャルやデジタル広告を含む広告宣伝活動のほか、コラム、ビデオメッセージ及びセミナー等の定期的な開催を通じた情報発信等、費用対効果を考慮しながら積極的に実施してまいります。提携パートナー事業については、既存の提携パートナーが持つ潜在的なお客様にご利用頂けるよう積極的に訴求してまいります。加えて、三菱UFJ銀行との資本業務提携に基づき、1.三菱UFJ銀行の顧客基盤を活かし「お任せ」運用ニーズのある個人のお客様の「WealthNavi for 三菱UFJ銀行」への連携強化、2.インターネットバンキング「三菱UFJダイレクト(アプリ、Web)」から「WealthNavi for 三菱UFJ銀行」への導線強化や、MUFGグループの取引特典プログラムへの「WealthNavi for 三菱UFJ銀行」の組み込みなど、ウェルスナビのロボアドバイザー事業のお客様獲得に向けた取り組み、及び3.MUFGグループ(三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社、auカブコム証券株式会社を含む。)とウェルスナビとの事業提携の検討を進めてまいります。

 

③ 新規事業の展開

 ウェルスナビは、本書提出日時点において「ロボアドバイザー事業」の単一事業です。但し、今後は「ロボアドバイザー事業」の成長に向けた機能改善や新機能追加に留まらず、サービス領域を拡大してお客さまをサポートできるよう、個人向け金融プラットフォームを目指した取り組みを継続しております。今後、三菱UFJ銀行との資本業務提携の下、生涯にわたりお客様のお金の課題を解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP:Money Advisory Platform)の開発・提供を進めてまいります。MAPは、年齢、家族構成、PFM(Personal Financial Management、個人資産管理)データなどの顧客データを収集し、アルゴリズムを介して最適な商品をアドバイスし、最適な顧客体験を提供することを目指します。具体的には、2024年中にMAPの開発に着手、2025年にはMAPをリリースし、その後は段階的なサービス内容の拡充を目指しております。

 

(注) 1.日本銀行「資金循環統計(速報)(2023年第3四半期)」(2023年12月)、OECD"Household financial assets"の2022年末のデータよりウェルスナビ作成。

2.OECD「Household financial assets」の各国の2022年末のデータにおいて、個人の金融資産に占める預貯金の割合は、日本54.7%に対して、米国13.4%、イギリス30.8%、フランス31.3%、ドイツ42.8%。

 

(6) 対処すべき課題

 ウェルスナビの対処すべき主な課題は以下の通りであります。

 

① 人材確保と組織体制の整備

 ロボアドバイザー事業の継続的な成長や、生涯にわたりお客さまのお金の課題を解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP:Money Advisory Platform)の開発・提供の実現に向けて、金融業界やテクノロジー業界をはじめとする多様なバックグラウンドをもった優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要だと認識しております。積極的な採用活動を推進していく一方で、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、企業カルチャーの醸成及び人事制度の構築等を進め、組織力の強化に取り組んでまいります。

 

② 情報管理体制の継続的な強化

 提供するサービスであるロボアドバイザー「WealthNavi(ウェルスナビ)」に関連してお客様の個人情報を扱っており、金融商品取引業者として重大な社会的責任を有することを認識したうえで、情報管理体制を継続的に強化していくことが重要だと考えております。現在も個人情報保護に係る施策には万全の注意を払っておりますが、今後も社内体制や管理方法の強化・整備を行ってまいります。

 

③ 利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出

 ウェルスナビの営業収益の中心である受入手数料は、お客様から頂く手数料であり、預かり資産に連動しております。また預かり資産を伸ばすうえでは、お客様に利用し続けて頂くことが重要ですが、月次平均で1%以下と低い解約率(注)を実現しており、積み上げ型の収益モデルになります。一方で、開発のための人件費、広告宣伝費が先行して計上される特徴があり、過去は赤字が先行する状況にありました。

 そのようななか、預かり資産が順調に増加し、それに伴い収益も順調に積み上がっており、各種費用の営業収益に占める割合は着実に低減していることから、第8期において創業以来、初めて営業利益を計上し、第9期も2期連続の増益を達成いたしました。今後も事業拡大を目指して既存事業及び新規事業の開発投資や広告宣伝活動等への先行投資を進めつつ、中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化を目指してまいります。

 

(注)預かり有価証券の残高がなくなった口座数の割合。月間で、2016年7月(「WealthNavi(ウェルスナビ)」正式リリース)から2023年12月の全月平均。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

 以下において、ウェルスナビの事業展開その他に関連するリスク要因となる可能性があると考えられる主な項目を記載しております。また、必ずしも事業上のリスク要因とは考えていない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

 ウェルスナビはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対処に努める方針でありますが、ウェルスナビ株式に関する投資判断は、以下の事項等のリスク及び本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えます。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在においてウェルスナビが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 事業に関するリスク

ロボアドバイザー市場に関するリスクについて

 ウェルスナビは、本書提出日現在、ロボアドバイザー事業の単一セグメントです。ウェルスナビでは、ロボアドバイザー市場が今後も拡大していくことを前提に、提供サービスの充実化、お客様基盤の拡大に向けた広告宣伝活動、提携パートナーの拡充等を進め、預かり資産を継続的に伸ばし、収益拡大を図る方針です。

 しかしながら、新たな法的規制の導入や改正、その他予期せぬ要因により、ウェルスナビの想定通りにロボアドバイザー市場が成長せず、広告宣伝費に見合うお客様基盤の拡大が困難になることや、提携パートナーやその候補先の事業方針が変更となる場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 商品特性に関するリスクについて

 ウェルスナビは、お客様が「長期・積立・分散」の資産運用を続けられるようサポートをしております。ウェルスナビサービスである「WealthNavi(ウェルスナビ)」の機能を拡充させ、また、コラム、ビデオメッセージ及びセミナー等で日々情報発信をしております。さらに、お客様の継続期間と運用金額に応じて手数料率が低減する仕組みである「長期割」など、長期投資を奨励する施策も導入しております。

 しかしながら、世界的に金融マーケットが大きく変動するなどで、お客様が長期投資に挫折してしまう場合には、解約の増加等の可能性は排除できず、預かり資産残高の減少を招き、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 金融市場に関するリスクについて

 ウェルスナビの営業収益の中心である受入手数料は、お客様から頂く手数料であり、預かり資産に連動しております。預かり資産残高は、投資対象資産の時価が変動することによっても増減するため、世界経済や世界的な金融マーケットの変動により資産価格が下落した場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、ウェルスナビサービスである「WealthNavi(ウェルスナビ)」では、長期の国際分散投資において、基軸通貨である米ドル建てで資産を効率的に増やすことが重要であるとの考え方に基づき、お客様の資産配分の最適化を米ドル建てで実施しております。一方で、営業収益は円建てで算定されることから、米ドル・円の為替レートの変動は、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 他社との競合に関するリスクについて

 ウェルスナビは、国内ロボアドバイザー市場において、預かり資産、運用者数ともに国内第1位(注)を継続的に確保しております。しかしながら、今後国内外の大手金融機関などがロボアドバイザー事業に積極的に経営資源を投入した場合や、業界内における統廃合等で競合他社の規模が拡大した場合は、その地位が変化する可能性があります。当該競争環境の変化が起こり、ウェルスナビがその変化に柔軟に対応できなかった場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当該競争環境の変化が、運用手数料の過当引下競争をもたらしたり、新規参入者又は既存の競合他社による従業員の引き抜き競争をもたらしたりする可能性があります。そのような事態が発生した場合には、預かり資産残高の減少などの悪影響を及ぼす可能性があり、その結果としてウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 さらに、2024年1月からは、非課税の投資枠を拡大し期間を恒久化した新しいNISA制度が始まり、「貯蓄から投資へ」の流れの更なる加速が期待され、ウェルスナビサービスである「WealthNavi(ウェルスナビ)」の運用者数や一人当たり預かり資産の増加を期待しています。一方で、新NISA制度に対応したサービスを提供する金融機関間での競争が激化する可能性があり、ウェルスナビがお客様のニーズに合致したサービスが提供できないなどの場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注) 一般社団法人日本投資顧問業協会「契約資産状況(最新版)(2023年9月末現在)」よりウェルスナビ作成。

 

⑤ システムに関するリスクについて

 ウェルスナビでは、「情報セキュリティ管理規程」を定め、情報セキュリティの管理体制、管理方針、リスクの統制に係る方針を定め、重要な情報資産をさまざまな脅威から保護し、各種リスクをコントロールしております。

 しかしながら、ウェルスナビのサービスは、ウェルスナビコンピューターシステム、またウェルスナビサービスは外部クラウドサーバー(Amazon Web Services。Amazon.comが提供するクラウドコンピューティングサービス)などのITシステムに依拠する割合が高いことから、それらに重大な障害が生じた場合等には、受入手数料の計上に係る財務報告を含むウェルスナビの業務に影響を及ぼす可能性があります。事故・災害等の自然災害や外部からのサイバー攻撃、外部からの不正アクセスにより想定以上のシステム障害や顧客資産の流出等が発生した場合には、ウェルスナビが第三者に生じた損害を賠償する責任を負うだけでなく、監督当局から行政処分を受け、お客様やマーケットの信頼を失うこと等により預かり資産残高の減少等の悪影響が発生し、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 技術革新に関するリスクについて

 ウェルスナビサービスである「WealthNavi(ウェルスナビ)」は、インターネットを通じてスマートフォンやパソコン等より、口座開設からその後の運用まですべての取引が完結する設計となっていることが大きな特徴となります。また、「ものづくりする金融機関」として、既存技術の活用と合わせて新技術を積極的に採用し、分かりやすい、使いやすいサービスとなるよう、継続的に改善に取り組んでいることが、お客様に選ばれている背景の1つと考えております。

 しかしながら、インターネット及びスマートフォン等の高機能端末を取り巻く環境は、急速な技術革新が進んでおり、将来的に技術革新等への対応の遅れにより市場環境の変化に適切に対応できない場合や、多額の開発費用が生じた場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 法的規制に関するリスクについて

 ウェルスナビは、第一種金融商品取引業、投資運用業、投資助言・代理業及び資金移動業の登録を以下のとおり行っており、「金融商品取引法」、「資金決済に関する法律(資金決済法)」を中心として、ウェルスナビ事業に関連する各種法令に基づく規制を受けております。

 

取得年月日

2015年12月17日

2015年12月17日

2015年12月17日

2019年11月22日

許認可等の名称

第一種金融商品取引業
(関東財務局長
(金商)第2884号)

投資運用業
(関東財務局長
(金商)第2884号)

投資助言・代理業
(関東財務局長
(金商)第2884号)

資金移動業
(関東財務局長
第00071号)

所管官庁等

金融庁

金融庁

金融庁

金融庁

法令違反の要件
及び主な許認可等の取消事由

金融商品取引法
第52条、第54条

金融商品取引法
第52条、第54条

金融商品取引法
第52条、第54条

資金決済法
第56条第1項

及び第2項

有効期限

 

 

 ウェルスナビは、これらの法令や諸規制を遵守するための対策を講じており、主要な事業活動の前提となる事項について、その継続に支障を来す要因は発生しておりません。しかしながら、仮にこれらの法令や諸規制への抵触を完全に防ぐことができず、法令違反等が発生した場合には、罰金、一部の業務の停止、社内管理態勢の改善等に関する命令、又は営業登録の取消しなどの処分を受ける可能性があります。また、これらの法令や諸規則の改正又はその解釈や運用の変更が行われる場合において、通常業務への制限、コストの増加等の悪影響が考えられ、その結果としてウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 加えて、法解釈等の違いにより、監督当局からの行政指導・処分を受けるなどした場合には、運用資産残高の減少等の悪影響が発生し、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。さらには、売買益に関する税率が変更される等の税制の変更や、解釈の変更による影響が生じた場合には、お客様の投資意欲への影響が生じ、解約又は新規流入の減少による運用資産残高の減少を招き、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 組織体制に関するリスク

① 人材の確保に関するリスクについて

 ロボアドバイザー事業の継続的な成長や、生涯にわたりお客さまのお金の課題を解決する総合アドバイザリー・プラットフォーム(MAP:Money Advisory Platform)の開発・提供の実現に向けて、金融業界やテクノロジー業界をはじめとする多様なバックグラウンドをもった優秀な人材を採用し、強い組織体制を整備することが重要だと認識しております。そのため、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備、企業カルチャーの醸成及び人事制度の構築等を進め、組織力の強化に取り組む方針であります。しかしながら、人材採用・育成が計画どおりに実現できなかった場合や、優秀な人材が社外に流出した場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 内部管理体制の整備状況に関するリスクについて

 ウェルスナビでは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンス及びコンプライアンス体制が有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠と認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、また法令・社内規程等の遵守を徹底しております。また、重要な社内規程については、役員及び全従業員を対象として社内研修を実施し、周知徹底を図っております。

 しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難になり、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 個人情報管理に関するリスクについて

 ウェルスナビでは、事業活動を通じて取得した個人情報及びウェルスナビの役職員に関する個人情報を保有しております。個人情報の取扱いについては「個人情報等取扱規程」、「特定個人情報等取扱規程」を策定の上、その遵守を徹底しております。

 しかしながら、万一、ウェルスナビの保有する個人情報が外部に漏洩した場合又は不正使用された場合には、ウェルスナビが第三者に生じた損害を賠償する責任を負うだけでなく、監督当局から行政処分を受け、お客様やマーケットの信頼を失うこと等により運用資産残高の減少等の悪影響が発生し、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 特定人物への依存に関するリスクについて

 ウェルスナビの代表取締役CEOである柴山和久は、設立以来ウェルスナビの事業に深く関与し、ロボアドバイザー事業に関する豊富な知識と経験を有しており、経営戦略の立案やその実行に際して重要な役割を担っております。ウェルスナビは、特定の人物に依存しない体制を構築すべく権限委譲、組織体制の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏がウェルスナビの経営執行を継続することが困難になった場合には、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) その他のリスク

① 株式価値の希薄化について

 ウェルスナビは、中長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして、ウェルスナビの役員、従業員に対して新株予約権及び譲渡制限付株式の付与を行っております。また、今後においても新株予約権又は譲渡制限付株式等を利用したインセンティブプランを活用する可能性があります。これらの新株予約権の権利行使や譲渡制限付株式の発行に伴い、ウェルスナビ株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末時点の新株予約権による潜在株式数は1,741,683株であり、発行済株式総数49,490,339株の3.52%(小数点以下第3位を四捨五入)に相当しております。

 

② 配当政策について

 ウェルスナビは、現在成長段階にあると認識しており、事業拡大や組織体制整備への投資のため、内部留保の充実が重要であると考え、会社設立以来配当を実施しておらず、今後の配当実施の可能性及び時期については未定であります。しかしながら、株主還元を適切に行っていくことが経営上重要であると認識しており、事業基盤の整備状況や投資計画、業績や財政状態等を総合的に勘案しながら、将来的には、安定的な配当を行うことを検討していく方針であります。

 

③ 税務上の繰越欠損金について

 2023年12月期末時点において、ウェルスナビは税務上の繰越欠損金を有しております。ウェルスナビの業績が順調に推移することにより、繰越欠損金が解消された場合には、所定の税率に基づく納税負担が発生するため、当期純利益及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 訴訟等について

 ウェルスナビの事業に重大な影響を及ぼす訴訟等は現在存在せず、重大な影響を及ぼすような訴訟に発展する可能性のある紛争も現在ありません。しかしながら、関連法規や各種契約などに違反し、お客様に損失が発生した場合等には訴訟を提起される可能性があります。このような訴訟が提訴された場合には、訴訟の内容及び結果によっては、ウェルスナビの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー