Zenken(7371)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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Zenken(7371)の株価チャート Zenken(7371)の業績 沿革 役員の経歴や変遷


有価証券報告書(2024年6月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてZenkenグループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

Zenkenグループは「そこにない未来を創る」をパーパスとして掲げ、社会課題の解決に結びつく事業活動を推進しております。

 国内外に山積する社会課題の中でも、Zenkenがとくに目を向けているのが、「日本の少子高齢化による生産年齢人口の減少」です。この生産年齢人口の減少による労働力人口不足は、ダイレクトに国力低下へとつながります。Zenkenは、日本を拠点に事業活動を行う一企業として、この問題を今すぐに取り組むべき最重要課題として位置づけ、課題解決に貢献する活動に尽力しております。

 日本人の労働人口減少が進む一方で、世界では急激に人口が増加し続けており、日本で働く海外人材も年々増え続けています。それはつまり、これからの日本企業にとって、海外人材の採用や育成、受入れ環境の整備や定着のための取り組みが大変重要な施策となることを示しています。

 Zenkenは、1975年の創業より培ってきた豊かなリソースやノウハウを活かし、マーケティング事業と海外人材事業を軸とした様々なソリューションを提供することで、持続可能な社会の創出の実現に貢献してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

Zenkenは、既存事業のさらなる成長を目指しつつ、成長市場領域である人材領域、特に海外IT・海外介護人材事業での事業開発に取り組み、新たな収益事業を創造することで、企業価値を向上させていくことを経営の目標としております。そのため、現時点でZenkenの重視する経営指標は、「売上高」「営業利益」の2指標であります。

 

(3) 経営環境、経営戦略等

① マーケティングセグメント

マーケティング事業が属するインターネット広告の市場規模について2023年におきましては、社会のデジタル化を背景に堅調に伸長し、3兆3,330億円(前年比107.8%)と過去最高を更新し、日本の総広告費全体の45.5%を占めました。また、日本の総広告費も7兆3,167億円(前年比103.0%)となり、1947年の推定開始以降、前年に続き過去最高を更新しました(出所:株式会社CARTA COMMUNICATIONS/株式会社電通/株式会社電通デジタル/株式会社セプテーニ「2023年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」)。

 

WEBマーケティング事業において、この市場環境の下、主に「運用メディア当たり単価の向上」「契約顧客数の拡大」「運用メディア継続期間の長期化」の3つに注力し、事業を展開してまいります。

・運用メディア当たり単価の向上

 BtoB(電機・機械等)の業種など幅広い顧客に対して、高い集客効果のあるメディアを制作することにより、運用メディア当たり単価の向上を図るとともに、運用メディアの中に成果報酬型の広告枠を設けて販売することで、1メディア当たりの価値を最大化させ、その結果として単価の向上を目指します。

・契約顧客数の拡大

 集客効果のあるメディアの制作だけではなく、運用メディアを活用した成果報酬型の広告枠の販売や、WEBを利用したマーケティング戦略のコンサルティング等により、より多くの顧客に価値あるサービスを提供することを目指します。

・運用メディア継続期間の長期化

 Zenkenは、2024年6月期において245件のメディアを公開するとともに、970件のメディアを運用(平均継続期間43.4ヶ月)しております。今後、メディアが高い集客効果を維持することで運用メディア継続期間の更なる長期化を目指します。

 

② 海外人材セグメント

(人材事業)

a. 海外IT人材事業

 Zenkenは、日本の生産年齢人口の減少による労働力不足を解消するために、海外の人材市場に着目しまして海外IT人材事業の展開を進めております。国内のIT人材は、2030年には最大で79万人、中位シナリオで約45万人(出所:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年3月)も人手が不足すると見込まれるほど人手不足が慢性化しております。そこで、海外人材に対する教育を強みとして社会課題の解決を図ることを目指しております。

 海外IT人材事業では、新卒採用と中途採用で異なる戦略を実施しています。新卒採用の領域に関しては、インドのIT都市ベンガルールの上位大学と提携し(Indian Institute of Technology Hyderabad、R. V. College of Engineering、B.M.S. College of Engineering等 2024年6月末時点で49校と提携)、ジャパンキャリアセンターを大学内に開設しています。インドでICT教育を受けて日本企業への就労を希望する新卒の学生と、IT人材不足に悩む日本の企業とのマッチングの機会を設けております(2024年6月末時点で人材登録者数2.1万人)。

 中途採用の領域においては、2022年10月に海外IT人材のマッチングのプラットフォーム「Yaaay」をリリースし、日本も含め世界中で勤務経験のあるIT人材で日本企業への就労を希望する者を集めた豊富な登録人材データベースを活かして、即戦力となる海外IT人材と日本企業とのマッチング機会の拡大にも取り組みました。2024年6月末時点で4.3万人の人材登録数を確保しましたが、中途採用においては英語話者が多く、日本語を重視する企業側の採用目線とミスマッチが生じ、内定数は伸び悩みました。当該課題解決には時間を要することから、今後は、プラットフォームは継続するものの、事業活動は縮小した上で、好調な新卒採用の領域を拡大させるために当該事業の人材リソースを振り向けて事業発展を加速させてまいります。

 

b. 海外介護人材事業

 生産年齢人口の減少等に伴い、2025年には介護人材が37.7万人不足することが見込まれます(出所:厚生労働省「2025年に向けた介護人材にかかる需給推計」)。日本の介護人材不足に対応するため、インドの政府系機関やインドネシアの人材送出機関等と提携し、特定技能人材の紹介と育成を含めた定着サポートを推進しております。語学教育を強みとして、海外介護人材の介護福祉士の国家資格取得を目指した5年間に亘る独自の語学教育プログラム「ZENKEN NIHONGO 介護」を提供していることに加えて、自社で介護施設を運営して海外介護人材活用ノウハウを蓄積し、営業活動に活用するなど独自の戦略を取っており、事業拡大を目指しています。

 

c. その他

 その他、美容業界に特化した求人を紹介する「美プロ」などのメディアの運営や、新規事業として海外介護人材事業に取り組んでおります。

 

(教育事業)

 2023年度の語学ビジネス市場規模は事業者売上高ベースで7,841億円と推計されました。2023年度はコロナ禍の行動制限がさらに緩和されたことで、多くの市場が回復し始めております(出所:株式会社矢野経済研究所「語学ビジネス市場に関する調査を実施(2024)」)。

 主力である、法人向け語学研修事業においては、これまでに1,700社以上の企業や公的機関などに向けてクラス型、eラーニング、オンラインなどさまざまな形態でサービスを提供してきた実績があり、利用者も増加しております。2023年6月16日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2023」において、「リ・スキリングによる能力向上支援」が重点施策の一つとして盛り込まれました。グローバル化が進展する中で、今後は、個人のキャリア形成における語学の習得・学びなおしの重要性が更に高まることが見込まれるとともに、企業側のグローバル人材育成に向けた投資も加速されることが見込まれます。

 留学斡旋事業においては、世界の留学生数は2020年に約560万人と、2000年に比べて約3.5倍増加しておりますが、欧米先進諸国が占める割合が拡大する一方、日本は2000年の約4%から変わっていない状況です。この状況を踏まえ、政府は第6回教育未来創造会議にて、第2次提言「未来を創造する若者の留学促進イニシアティブ」(略称「J-MIRAI」)を取りまとめ、公表しました。提言では、2033年までに日本人の海外留学生を50万人(コロナ前22.2万人)に増やすなどの施策が盛り込まれており、今後日本人の海外留学が活発化することが見込まれます。

 日本語教育事業においては、運営する日本語学校において、SNS活用した宣伝を強化しており、2023年4月以降、学生が増加傾向にあります。

 

③ 不動産セグメント

 Zenkenグループの不動産セグメントにおきましては、西新宿エリアに所在する自社ビル「全研プラザ」「Zenken Plaza Ⅱ」の賃貸を中心に行っており、安定的な収益獲得に貢献しております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

Zenkenグループにおける経営戦略を実現するための対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

 

① 優秀な人材の採用と育成

 Zenkenグループが、事業を拡大、経営の強化を実現していく上で、必要な人材の継続的な確保と育成は最重要課題の一つです。多様なバックグラウンドを活かして、様々な挑戦を続け、自ら主体性をもって決断し、あらゆる課題解決の立役者になれる人材を採用・育成するとともに、多様な人材がそれぞれの特性や能力を最大限に活かせるような社内環境の整備にも取り組んでまいります。人材戦略については、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。

 

② 新規事業の展開

 少子高齢化の進行により、日本の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれております(出所:内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」)。生産年齢人口の減少により、労働力の不足、国内需要の減少による経済規模の縮小など様々な社会的・経済的課題の深刻化が懸念されており、Zenkenグループは、日本の生産年齢人口の減少による労働力不足を解消することを目指し、介護の分野で新規事業としての海外人材事業を展開しております。

 海外介護人材事業では、主にインド・インドネシアの介護分野における特定技能人材を現地の政府系機関や人材送出機関と提携し、紹介を進めています。人材紹介のみならず、日本語教育力を強みとして、介護福祉士の資格取得を目指した5年間に亘る独自の語学教育プログラムも提供し、長く日本で働くことが出来る人材の育成にも努めています。子会社の全研ケア株式会社にて、実際に海外介護人材を受入れ、人材の受入れと定着のロールモデルとすることで、他の介護施設の受入不安を解消し、取引拡大に繋げております。

 2024年7月には、株式会社第一興商との間で、インドを中心とした外国人の介護レクリエーション人材の育成に向けた業務提携を締結するなど、今後の事業発展に向けて新たな進展もありました。

 

 今後も上記事業のみならず、継続して新規事業の開拓が必要と考えております。そのためには社内リソースの活用だけではなく、外部リソースを活用することも重要と考えており、事業提携やM&A等のあらゆる可能性を検討してまいります。


事業等のリスク

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している特に重要なリスクは、以下のとおりであります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。Zenkenグループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、Zenken株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、Zenkenグループはリスク管理を実施することで、以下のリスクに対してその発生可能性を一定程度低い水準まで抑えられていると考えております。また、これらのリスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合にZenkenグループの経営成績等の状況に与える定量的な影響の程度につきましては、合理的に予見することが困難であるため具体的には記載しておりません。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてZenkenが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。

 

(特に重要なリスク)

リスク項目

リスクの説明

リスクへの対応策

優秀な人材の採用と育成に係るリスク

Zenkenグループの成長を支えるのは働く従業員であり、今後もZenkenグループが事業を拡大していく上で、必要な人材の継続的な確保と育成は最重要課題の一つです。採用活動が計画通りに進まず、また幹部人材及び予想を上回る人材の社外流出があった場合には、Zenkenグループの業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

・人材戦略統括本部を 

 新設し、人材戦略を

 強化

・市場動向を見据えた 採用計画の立案

・研修、教育機会の充実

特定事業への高い依存度について

Zenkenグループは、主力のマーケティングセグメントが全体の売上高の約7割を占めており、当該事業に経営資源を集中させております。事業環境の変化等により当該事業が縮小し、その変化への対応が適切でない場合、Zenkenグループ業績に多大な影響を及ぼす可能性があります。

・事業領域の拡大を通じた収益源の多様化

 (海外人材事業等)

 

 

 

(重要なリスク)

リスク項目

リスクの説明

リスクへの対応策

技術革新について

Zenkenグループが事業を展開するインターネット広告市場は、特に米国のOpenAI社が提供する「ChatGPT」(文章生成モデル)の台頭に代表されるような技術的な進化など劇的な変化が起きています。Zenkenグループでは、こうした市場環境の変化を捉え、常に最適解を模索しながら経営しておりますが、予期しない技術の進歩、新たなプラットフォームの出現等により、Zenkenグループのサービスの優位性を保つことが困難になった場合には、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・業界動向の注視

・インターネット利用に関する最新情報の収集と影響の分析

・技術者の確保

競合に係るリスク

Zenkenグループが事業を展開するインターネット広告市場は、今後も新たな企業の参入等、あらゆる面で競争の激化が予測されます。そのため、優れた競合事業者の登場、競合事業者のサービス改善及び、より付加価値の高いビジネスモデルの出現等により、Zenkenグループの競争力が低下し、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・業界動向の注視

・サービス提供体制の維持、向上による競合他社との差別化に向けた取り組み

WEBマーケティング事業の運営体制について

Zenkenグループの主力事業であるWEBマーケティング事業は、検索エンジンを活用したマーケティング活動を支援するものであり、頻繁に行われる表示順位判定基準(アルゴリズム)の変更に迅速に対応していく必要があります。そのため、今後も「Google」等が実施する検索エンジンのシステム変更に速やかに対応することができる保証はなく、その対応が適切に実施されなかった場合には、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・特定の技術者に依存しない運営体制構築

・業務のマニュアル化

・運用メディアの多数保有による変更影響の分散

・上位表示を実現するコンテンツ制作

法規制について

Zenkenグループは、不当景品類及び不当表示防止法、個人情報の保護に関する法律、著作権法、クライアントの事業に関連する法律等の規制を受けております。そのため、万一これらの違反に該当するような事態が発生した場合や、今後新たな法令等の制定、既存法令等の解釈変更がなされ事業が制約を受けることになった場合には、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・法令やインターネット広告業界の自主規制、各種ガイドライン等の遵守を徹底した事業運営の実施

・各事業部、管理本部における法規制の改廃等の情報収集の実施

個人情報に係るリスク

Zenkenグループは事業を通じて取得した個人情報を所有しております。そのため、個人情報が漏洩した場合や個人情報の収集過程で問題が生じた場合、Zenkenグループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜、顧客の取引停止等の損害が発生し、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・JIS Q 15001が要求する事項の内部規程の策定と個人情報の適切な管理

・社内体制の整備と教育

 

 

リスク項目

リスクの説明

リスクへの対応策

情報システムに係るリスク

Zenkenグループは、情報システムを活用した事業を展開しております。そのため、電気供給の停止、通信障害、通信事業者に起因するサービスの長期に渡る中断や停止等、現段階では予測不可能な事由によるシステムトラブルが生じた場合には、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・情報システム部門における稼働状況の監視、定期的バックアップ

・情報管理規程の策定による情報管理の徹底、教育

知的財産権に係るリスク

契約条件の解釈の齟齬等により、Zenkenグループが第三者から知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受けた場合、又は第三者がZenkenグループの知的財産権を侵害するような場合には、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・Zenkenグループの主要サービスの商標権の取得

・弁護士等との連携による最善策を講じるための体制整備

訴訟発生リスク

 

当連結会計年度において、Zenkenグループに重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されていません。しかしながら、Zenkenグループは、国内外で事業を展開しており、取引先や提携先、その他第三者との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展する可能性があります。訴訟の内容及び結果によっては、多大な訴訟対応費用の発生や企業ブランドイメージの悪化等により、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・リスク・コンプライアンス規程の策定と教育

・弁護士等との連携による最善策を講じるための体制整備

自然災害、事故等

Zenkenグループは国内事業に加えて海外事業も展開しており、地震や台風等の自然災害、火災等の事故、広範囲な感染症、テロの発生、政治、経済情勢の急激な変化等により、Zenkenグループの事業活動が停滞又は停止するような被害を受けた場合には、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・BCP(事業継続計画)の策定と継続的改善

・保険によるリスク移転

内部管理体制の構築に係るリスク

Zenkenグループは、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制が追い付かない状況が生じる可能性があります。その場合には、適切な事業運営が困難になり、Zenkenグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

・事業規模に応じた内部管理体制の構築

・コーポレート・ガバナンスの強化

 

 

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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