十六フィナンシャルグループ(7380)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


十六フィナンシャルグループ(7380)の株価チャート 十六フィナンシャルグループ(7380)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

十六フィナンシャルグループ及び十六フィナンシャルグループの関係会社は、十六フィナンシャルグループ及び連結子会社12社等で構成され、銀行業務を中心に、リース業務などの金融サービスに係る事業を行っております。

なお、十六フィナンシャルグループは有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

十六フィナンシャルグループ及び十六フィナンシャルグループの関係会社の事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、事業の区分は「第5 経理の状況」中、「1 連結財務諸表等」の「(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

 

[銀行業]

株式会社十六銀行の本店ほか159か店において、預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託業務、金融等デリバティブ取引業務、附帯業務を営み、地域の金融パートナーとして、多様な商品・サービスを提供しております。銀行業務は十六フィナンシャルグループ及び十六フィナンシャルグループの関係会社の中核業務と位置づけております。

株式会社十六銀行の連結子会社3社においては、事務受託業務、信用保証業務、投資業務を営み、銀行業務の効率化等に貢献しております。

[リース業]

十六リース株式会社においては、リース業務を営み、地域のリースに関するニーズに積極的にお応えしております。

[その他]

その他業務として、調査・研究業務、金融商品取引業務、クレジットカード業務、決済・デジタルソリューション業務、経営承継・M&Aアドバイザリー業務、投資事業有限責任組合の運営・管理業務、地域活性化に関するコンサルティング業務を営み、個人顧客、法人顧客それぞれの金融ニーズに積極的にお応えしております。

以上述べた事項を事業系統図によって示しますと次のとおりであります。

 

(2026年3月31日現在)

 



有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

十六フィナンシャルグループ及び連結子会社(以下「十六フィナンシャルグループグループ」という。)の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、十六フィナンシャルグループグループが判断したものであります。

 

(1) 経営の基本方針

十六フィナンシャルグループグループは、グループ経営理念を以下のとおりとし、グループの総合力を発揮するなか、お客さまや地域の課題解決に取り組むことで、地域の持続的な成長に貢献してまいります。

〔グループ経営理念〕

「グループ経営理念」は、株式会社十六銀行(以下「十六銀行」という。)の基本理念を受け継ぎ、十六フィナンシャルグループにおける基本的な精神として、全役職員の活動のよりどころとするものであり、「私たちの使命」、「私たちのめざす姿」、「私たちの価値観」で構成しております。また、これを実践していくための役職員の具体的な行動を「私たちの行動基軸」としております。

 


 

(2) 中長期的な経営戦略

十六フィナンシャルグループグループは、2023年4月からグループ経営の羅針盤となる「長期ビジョン」(10年間)と、長期ビジョンの前半5か年を計画期間とする「第2次中期経営計画」をスタートさせております。

① 長期ビジョン「16Vision-10」(2023年4月~2033年3月)

10年後のなりたい姿である長期ビジョンのテーマは、「一歩先を行き、いつも地域の力になる」としております。140年超の歴史を有する十六銀行が培った、広く深い顧客基盤や日々集積する情報、張り巡らされた人的ネットワークを活用するとともに、事業領域の拡大等への環境完備を強みとして、常に一歩先を行き、いつも地域の力になる地域総合金融サービスグループを目指してまいります。

 


 

〔長期ビジョンで大切にする価値観〕

十六フィナンシャルグループグループでは、長期ビジョンの実現に向け、「お客さま」や「役職員」への在り方につきまして、以下のとおり定めております。全役職員がこの価値観を大切にし、共有するなか、私たちが生まれ育ったこの地域で、キラリと輝く人や企業を育ててまいります。

 


 

② 第2次中期経営計画(2023年4月~2028年3月)

長期ビジョンの前半5か年を計画期間とする第2次中期経営計画を「1st stage」とし、10年後のなりたい姿からバックキャストで描いた「トランスフォーメーション戦略」「ヒューマンイノベーション戦略」「マーケットインアプローチ戦略」「地域プロデュース戦略」の4つの基本戦略を全社的な取組みとして推進していくことで長期ビジョンの実現を目指してまいります。

 


 

〔長期ビジョン実現に向けた変革〕

長期ビジョンを実現させるためには、従来からの既成概念に捉われず、新たな発想でトランスフォーメーションを巻き起こしていく必要があり、『C~E』のXを軸とする7つのトランスフォーメーションにより、サステナビリティを実現させてまいります。

 


 

 

(3) 目標とする経営指標

① 長期ビジョン:2023年4月~2033年3月(10年間)

十六フィナンシャルグループは、長期ビジョンの実現に向けて、社会課題の解決と、企業としての持続的な成長や企業価値向上を両立していく方針であります。

付加価値の向上や効率化の推進により、預貸金や為替といったコアビジネスの真価を発揮しつつ、事業領域の拡大や新規事業への挑戦により、総合金融サービス機能をフル活用するなかで、成長分野での収益拡大を目指してまいります。


② 第2次中期経営計画:2023年4月~2028年3月(5年間)

長期ビジョンの前半5か年を計画期間とする第2次中期経営計画におきましては、「総合金融サービスグループ」として、グループシナジーを最大限に発揮するなか、収益性・効率性・健全性の向上をはかり、着実な利益成長と強固な財務基盤を目指してまいります。


③ 第2次中期経営計画の達成状況

第2次中期経営計画の初年度である2023年度におきましては、連結当期純利益について、2027年度の200億円以上の目標に対し193億円、連結ROEについて、5%以上の目標に対し4.62%、連結修正OHRについて、50%台の目標に対し60.20%、連結自己資本比率について、11%以上の目標に対して10.81%の実績となりました。

4つの基本戦略のもと、グループの収益性・効率性・健全性は向上しており、第2次中期経営計画は順調に進捗しております。

<計数目標2027年度>

項 目

目 標

2023年度実績

連結当期純利益

200億円以上

193億円

連結ROE

5%以上

4.62%

連結修正OHR

50%台

60.20%

連結自己資本比率

11%以上

10.81%

 

 

 

(4) 対処すべき課題

雇用・所得環境が改善する下で緩やかな回復が続くことが期待されるものの、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクとなっております。また、物価上昇や中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

さらには、地域経済は、人口減少や超高齢社会の進展と産業構造の変化や事業承継・後継者問題を背景とする企業数の減少により、将来的な市場規模の縮小が懸念されております。

こうした環境のもとで、十六フィナンシャルグループグループがこれからも地域にあり続け、地域とともに成長していくためには、十六フィナンシャルグループグループが地域とひとつになり、主体的に貢献する意欲と姿勢をもって行動することが求められています。従来からの資金繰り支援に加え、グループの経営資源を結集してコンサルティング機能を発揮するとともに、課題解決に向けた多様なソリューションを提供することで、地域の持続的な成長に貢献してまいります。

また、十六フィナンシャルグループグループは、2023年4月から「第2次中期経営計画」をスタートさせております。

本計画にて掲げる4つの基本戦略をグループ一体となって実践していくことで、常に一歩先を行き、いつも地域の力になる地域総合金融サービスグループを目指してまいります。

〔4つの基本戦略〕

トランスフォーメーション戦略

『デジタルで変える』

トランスフォーメーションを起点としたサステナビリティの実現

ヒューマンイノベーション戦略

『人材づくり』

役職員一人ひとりが自立的に活躍できる組織環境の整備

マーケットインアプローチ戦略

『営業を変える』

ソリューション提案力の高度化と多様な課題解決に向けた営業深化

地域プロデュース戦略

『地域を変える』

一歩踏み込んだ地域への関わりと緊急時も含めた強靭な地域の創生

 

 

十六フィナンシャルグループグループは、グループ経営理念に掲げる、「お客さま・地域の成長と豊かさの実現」を果たしつつ、企業価値の向上をはかることで、お客さま、株主のみなさまをはじめとする全てのステークホルダーの方々のご期待にお応えしてまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

(1) トップリスクの認識

十六フィナンシャルグループグループでは、蓋然性及び影響度の観点から「今後約1年以内に、事業戦略に支障をきたし収益力を低下させるなど、財政状態、経営成績に重大な影響をもたらす可能性があるリスク事象」をトップリスクとして選定し、あらかじめ必要な対策を講じてリスクを制御するとともに、リスクが顕在化した場合にも機動的に対応可能とする管理に努めています。

2024年3月の取締役会にて選定したトップリスクは以下のとおりです。

リスク事象

リスクシナリオ(例)

金利ある世界での競争激化

・貸出金・預金の獲得競争の激化

・預金の調達コスト上昇及び流動性リスクの増大

景気後退、金融市場混乱

・金利上昇、株価下落による有価証券評価損益の悪化

インフレ再燃、中国・米国不動産不況からの景気後退

政治・地政学リスク

・自国第一主義の台頭による世界の分断、米中対立による関税引上げ

・ロシア・ウクライナ戦争、中東情勢の緊迫化

・中台・朝鮮半島有事の勃発

気候変動に関するリスク

・脱炭素対応の遅れによる十六フィナンシャルグループグループの企業価値低下

・異常気象に伴う事業停止・担保価値の低下

脱炭素化移行の遅れによる企業業績の悪化・与信関係費用増加

自然災害リスク

大規模な地震、風水害の発生による資産の毀損・業務継続困難

サイバー攻撃・DXの急激な進展

・サイバー攻撃による顧客からの信認低下

デジタル化の進展による他業界との競争激化

与信関係費用増大

インフレ再燃による原材料高、人手不足による企業業績の悪化

人的・コンプライアンスリスク

不適切な行為による十六フィナンシャルグループグループの企業価値低下

反社会的勢力への対応及びマネー・ローンダリング対策の不備

・反社会的勢力との取引発生による信用失墜

マネー・ローンダリング対策不備、外為法令等違反による行政処分・信用失墜

システム障害

システム障害による顧客からの信認低下

 

十六フィナンシャルグループグループの事業その他に関するリスクについて、上記トップリスクに係る分析を踏まえ、株主・投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、株主・投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項は、株主・投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。

なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(2) 外部環境等に関するリスク

自然災害の激甚化、深刻な感染症の流行やサイバー攻撃などの外的要因によるリスクへの対応としてそれぞれにリスク事案を想定した業務継続計画を策定し、重要な業務を維持すべき水準において提供し続けるために、外部環境の変化に合わせ計画内容の見直し及び初動対応訓練を適宜実施しておりますが、不測の事態が発生した場合は、十六フィナンシャルグループグループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があり、さらには社会的評価の低下を招く可能性があります。

業務継続計画で
想定する不測の事態

影響

大規模地震や台風等の

自然災害

・営業店等施設の損壊による業務停止、修復費用の発生

・役職員の罹災による就労困難

・株価・債券価格の下落

・取引先の倒産や延滞が増加 等

深刻な感染症の流行

・役職員の感染症罹患による就労困難

・株価・債券価格の下落

・取引先の倒産や延滞が増加 等

サイバー攻撃

・個人情報の流出による補償、信用失墜

・不正操作によるデータの改竄、資金流出

・システム障害による業務停止、それに付随した補償費用支払及び信用失墜

インターネットバンキングの不正利用による被害発生

フィッシングサイト、フィッシングメールによる被害発生 等

通信障害や外部委託先に起因するシステム運用に関する障害

・個人情報の流出による補償、信用失墜

・不正操作によるデータの改竄、資金流出

・システム障害による業務停止、それに付随した補償費用支払及び信用失墜 等

 

 

(3) 銀行業務固有のリスク

① 信用リスク

信用リスクとは、与信先の財務状況の悪化等により、資産の価値が減少ないし消失し、十六フィナンシャルグループグループが損失を被るリスクをいいます。その主な内容及び対応は以下のとおりであります。

リスクの内容

対応

(イ)不良債権の増加

十六フィナンシャルグループグループは、地方公共団体、一般事業先及び個人などに対して融資並びに保証業務を行っております。これら業務については、信用リスク管理を適切に行っておりますが、国内・海外の景気動向、十六フィナンシャルグループグループの営業地域における景気動向、不動産市況、取引先の経営状況及び経済環境の変動等によっては、不良債権及び与信関係費用が増加する可能性があり、その結果、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

・統一的な尺度であるVaR(Value at Risk)※を用いて、その値をリスク量として月次で計測し、計測したリスク量が配賦資本の範囲内に収まるようリスク管理体制を整備し業務運営を行っております。

・信用格付と業種に基づき個社別の与信限度額を設定しております。

・業種別総与信額ガイドラインにより、相対的にリスクが高い業種について総与信額上限をガイドラインとして設定しております。

 

 

※VaR計測の前提

統計手法

モンテカルロ・シミュレーション法

信頼区間

99%

保有期間

1年

測定頻度

月次

 

 

(ロ)貸倒引当金の増加

十六フィナンシャルグループグループは、自己査定基準に基づき貸出金等の資産査定を行い、債務者区分に応じて必要と認める額を貸倒引当金として計上しておりますが、経済状態全般の悪化により、設定した前提及び見積りの変更、担保価値の下落、またはその他の予期せぬ理由により貸倒引当金の積み増しを余儀なくされるおそれがあり、その結果、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

なお、十六フィナンシャルグループグループの経営理念、経営戦略・方針、内部管理態勢、融資方針やリスク管理等を踏まえ認識した信用リスクをより適確に反映するため、新たな見積り方法を適用した場合、貸倒引当金を積み増す可能性があります。

(ハ)貸出先の信用不安

十六フィナンシャルグループグループは、取引先に債務不履行等が発生した際、法的な権利の実行によらず、私的整理による再建に経済合理性が認められると判断される場合には、取引先に対して債権放棄、または追加貸出などを行って支援を継続する場合もあり得ます。その結果、与信関係費用が増加し、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ニ)担保価値の下落

十六フィナンシャルグループグループは、与信の安全性を確保するために、取引先の不動産や有価証券に担保権を設定することがありますが、不動産市況の低迷や有価証券価格の下落等により、担保処分時において、当初の想定どおりに不動産もしくは有価証券を処分できない可能性があります。その結果、与信関係費用が増加し、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ホ)特定の取引先等への貸出の集中

特定の取引先に与信が集中し、当該大口与信先の信用状況が悪化した場合には、与信関係費用が増加し、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ヘ)特定業種への貸出の集中

業界動向の影響を受けることにより、当該業種に属する企業の財政状態が悪化した場合には、与信関係費用が増加し、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ト)地域経済の動向からの影響

十六フィナンシャルグループグループは岐阜県及び愛知県を主な営業基盤としています。そのため、地域経済が悪化した場合には、取引先の信用状況の悪化等により、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 市場リスク

市場リスクとは、金利、為替及び株式等の様々な市場のリスク・ファクターの変動により、資産及び負債の価値が変動し損失を被るリスク並びに資産及び負債から生み出される収益が変動し損失を被るリスクをいいます。その主な内容及び対応は以下のとおりであります。

リスクの内容

対応

(イ)預貸金等の金利変動リスク

預金や市場からの資金調達と貸出金等による資金運用に適用される金利は、取引の契約時点、あるいは契約後の予め定められた金利更改時点の約定期間別の市場金利を基準に決定されます。したがって、株式会社十六銀行(以下「十六銀行」という。)の資金調達・運用の期間毎の残高構成によっては、市場金利の変動要因が十六フィナンシャルグループグループの収益にとってマイナスに作用する可能性があります。

・統一的な尺度であるVaR(Value at Risk)※を用いて、その値をリスク量として日次もしくは月次で計測し、計測したリスク量が配賦資本の範囲内に収まるよう有価証券の残高や損失額に限度額を設定しております。

・市場リスクを適切に管理するための組織体制を整備し、定期的なモニタリングを通じて業務運営を行っております。

 

※VaR計測の前提

統計手法

分散共分散法

信頼区間

99%

保有期間

金利変動
リスク

6か月

価格変動
リスク

10営業日または6か月

測定頻度

金利変動
リスク

月次

価格変動
リスク

日次

 

(ロ)有価証券の価格変動リスク

十六フィナンシャルグループグループは、有価証券運用業務を行っており、金利、株価、為替の変動等により損失を被るリスクに晒されております。

リスク・シナリオ

影響

国内または海外の市場金利が上昇した場合

保有する国債をはじめとする債券ポートフォリオの価値が減少

株価が大幅に下落した場合

保有する株式ポートフォリオに減損または評価損が発生

為替が円高になった場合

外貨建資産が減価

 

上記いずれの場合も、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ハ)デリバティブ取引

十六銀行は取引先のニーズにお応えするほか、十六銀行の資産・負債の金利リスク等のヘッジ、または一定の限度額範囲で収益獲得を目的としたトレーディング取引等のため、デリバティブ取引を利用しております。ただし、相場の変動あるいは取引の相手方が倒産などにより契約通りに取引を履行できなくなった場合には、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 流動性リスク

流動性リスクとは、資金の運用と調達に絡み正常な取引を履行できないリスクをいいます。その主な内容及び対応は以下のとおりであります。

リスクの内容

対応

(イ)資金繰りリスク

運用と調達の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により、必要な資金確保が困難になる、または通常よりも著しく高い金利での資金調達や手持ち有価証券の売却による資金調達を余儀なくされることにより損失を被る可能性があります

・定期的に金融危機などを想定したシナリオをもとに流動性のストレステストを実施しております。

・資金の出し手に対し、定期的に資金調達枠を確認しております。

(ロ)市場流動性リスク

市場の混乱等により市場において取引ができなかったり、通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされたりすることにより損失を被る可能性があります。

 

④ 自己資本に係るリスク
(イ) 自己資本比率規制

十六フィナンシャルグループは、連結自己資本比率を「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第20号)に定められた国内基準である4%以上に維持しなければなりません。また、十六銀行は、連結自己資本比率及び単体自己資本比率を「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である4%以上に維持しなければなりません。これらの自己資本比率が基準である4%を下回った場合には、金融庁長官から、業務の全部または一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなります。

本項に記載した様々なリスク要因の不利益な展開に伴い自己資本が毀損した場合、自己資本比率の基準及び算定方法が変更された場合には、連結・単体の自己資本比率に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(ロ) バーゼルⅢ最終化

バーゼル銀行監督委員会は2017年12月に「バーゼルⅢ:金融危機後の改革最終化」を公表いたしました。同文書には、信用リスク・アセットの計測方法の見直し、オペレーショナル・リスクの計測方法の見直し、資本フロアの導入等が含まれており、本邦では早期適用を希望する金融機関は、金融庁への届出により2023年3月末以降の適用が可能となります。十六フィナンシャルグループは、内部モデルを採用しない国内基準銀行持株会社であり、2025年3月末から適用されますが、こうした自己資本比率規制の強化により、十六フィナンシャルグループの自己資本比率が現行水準より低下する可能性があります。

(4) 業務運営に関するリスク

① オペレーショナル・リスク

オペレーショナル・リスクとは、業務の過程、役職員等の活動もしくはシステムが不適切であること、または外生的な事象(自然災害や外部からの不正等)により損失を被るリスクをいいます。その主な内容及び対応は以下のとおりであります。

リスクの内容

対応

(イ)事務リスク

十六フィナンシャルグループグループの役職員等が正確な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより、業務もしくは風評上に悪影響を及ぼす可能性があります。

・オペレーショナル・リスクを適切に管理するための組織体制及び諸規程を整備し、統制自己評価(CSA(Control Self Assessment))により、業務に潜在するリスクを評価し、リスクの高い業務を対象に改善検討を行っております。

・システムの安定稼動の維持に努めるとともに、コンピュータシステムの事故・故障等の発生、あるいはコンピュータシステムの不正使用やサイバー攻撃その他の不正アクセス、コンピュータウイルスの感染等による異例事案が発生した場合に備えて、コンピュータシステム障害・異例時の対策に関する規程の整備やバックアップ体制の充実、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)の活動等を実施しております。

 

CSIRTとは、コンピュータやネットワーク(特にインターネット)上で何らかの問題(主にセキュリティ上の問題)が起きていないかどうか監視すると共に、万が一問題が発生した場合にその原因解析や影響範囲の調査を行ったりする組織の総称をいいます。

 

 

・人材の育成や教育・研修活動を通じて法令等遵守意識の醸成に努めております。

・業務継続計画を策定し、初動対応訓練を適宜実施して備えております。

(ロ)システムリスク

十六フィナンシャルグループグループは勘定系システムをはじめ、様々なコンピュータシステムに業務の多くの部分を依存しています。異例事案が生じた場合、その程度によっては、業務の停止及びそれに伴う損害賠償の負担、その他の損失や追加負担費用が発生する可能性、十六フィナンシャルグループグループの信用や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染等のリスクに対処するための対策や、厳格化する関連規制への対応には、多額のコストを要することや十六フィナンシャルグループグループの事業上の制約となる可能性があり、十六フィナンシャルグループグループの業務の遂行や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ハ)法務リスク

十六フィナンシャルグループグループの役職員等の業務上における顧客に対する過失等による義務違反、不適切なビジネス慣行及びマーケット慣行から生じる損失及び損害(和解、あっせん、調停並びに仲裁等により生ずる罰金、違約金及び損害賠償金等を含む。)が発生した場合には、業務の遂行や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ニ)人的リスク

十六フィナンシャルグループグループにおける人事運営上の不公平及び不公正(報酬、手当または解雇等の問題)または差別的行為(セクシャルハラスメント等)から生じる損失及び損害が発生した場合には、業務の遂行や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ホ)有形資産リスク

十六フィナンシャルグループグループの店舗、事務所、電算センター等の施設は、常に地震や台風等の災害その他の事象による損害を被るリスクに晒されております。災害その他の事象から生じる土地、建物及び設備等の有形資産の毀損及び損害が発生した場合には、業務の遂行や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ヘ)風評リスク

十六フィナンシャルグループグループに関するネガティブな報道やインターネット等を通じた悪質な風評の流布が発生した場合には、これらが正確な事実に基づいたものか否かにかかわらず、十六フィナンシャルグループグループの経営成績及び株価に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ト)外生的な事象によるリスク

「(2)外部環境等に関するリスク」をご参照下さい。

 

② 財務に関するリスク
(イ) 税効果会計

現時点の会計基準に基づき、将来実現すると見込まれる税務上の便益を繰延税金資産として計上しておりますが、繰延税金資産が会計上の判断または何らかの制約により減額された場合には、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(ロ) 固定資産の減損会計に関するリスク

固定資産の減損に係る会計基準または適用指針が変更された場合、あるいは保有する固定資産に損失が発生した場合には、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ハ) 退職給付債務に関するリスク

退職給付債務及び退職給付費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件が変更された場合、または実際の年金資産の時価が下落した場合には、未積立退職給付債務が増加することにより、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ その他のリスク
(イ) 情報漏洩に係るリスク

十六フィナンシャルグループグループは事業活動を遂行していくうえで、顧客情報を大量に保有しているため、情報管理に関する規程及び体制の整備、役職員等一人ひとりに対する教育の徹底をはかっておりますが、十六フィナンシャルグループグループの役職員等が正確な事務を怠る、あるいは不正等を起こすことにより、外部への漏洩や紛失、改竄及び災害による消失等を招いた場合には、取引先からの損害賠償請求など直接的な損害や、風評上に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ロ) 外部委託に伴うリスク

十六フィナンシャルグループグループは、外部委託先が委託業務の遂行に支障をきたす事態となった場合、顧客情報の漏洩等があった場合には、十六フィナンシャルグループグループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、外部委託する対象業務には銀行基幹システムにかかる運用・保守も含まれ、委託先のデータセンター等で何らかの障害が発生した場合には、銀行業務の運営に支障をきたし、その程度によっては、十六フィナンシャルグループグループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ハ) 金融犯罪に係るリスク

キャッシュカードの盗難や振り込め詐欺をはじめとする金融犯罪が多発している現状を踏まえ、十六フィナンシャルグループグループは、セキュリティ強化をはかっております。しかしながら、金融犯罪の高度化等により、被害を受けた取引先への補償や、未然防止対策に係る費用が必要となる場合には、十六フィナンシャルグループグループの経費負担が増大し、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ニ) 重要な訴訟事件等の発生に係るリスク

現在特に記載すべき事項はありませんが、今後の事業活動の過程で訴訟等を提起される可能性があります。

(ホ) 格付低下のリスク

十六フィナンシャルグループ及び十六銀行は外部格付機関から格付を取得しておりますが、仮に格付が引き下げられた場合には、十六フィナンシャルグループグループの資本及び資金調達における条件が悪化し、収益性の低下から経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(へ) 規制変更に関するリスク

十六フィナンシャルグループグループは、現時点での規則(法律、規則、政策、実務慣行等)に従って業務を遂行しておりますが、将来におけるこれらの規制の新設・変更・廃止によって生じる事態が、業務の遂行、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(ト) 持株会社の収益構造に関するリスク

十六フィナンシャルグループは銀行持株会社であり、十六フィナンシャルグループの収入の大部分は子会社である十六銀行から受領する配当金等に依存しております。一定の状況下では、様々な規制上または契約上の制限により、この金額が制限される場合があります。また、十六銀行が十分な利益を計上することができず、十六フィナンシャルグループに対して配当金等を支払えない等の状況が生じた場合には、十六フィナンシャルグループは株主に対する配当の支払いができない可能性があります。

(5) その他の重要なリスク

① ビジネス戦略が奏功しないリスク

十六フィナンシャルグループグループは、経営計画に基づく様々なビジネス戦略を実施しておりますが、各種施策は必ずしも奏功するとは限らず、以下のような要因が生じた場合など、当初想定した成果をもたらさない場合は、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

日本銀行の政策金利引き上げ等に伴う預金の調達コストの上昇により、貸出における利鞘が改善しないこと

・手数料収入が想定とかい離すること

・効率化等各種変革の効果が想定とかい離すること

・出資・資本提携等の効果が想定とかい離し、のれん等の無形固定資産の価値が毀損すること

② 競争に関するリスク

十六フィナンシャルグループグループは岐阜県及び愛知県を主な営業基盤としていますが、当該営業基盤における他金融機関との競争に加え、金融制度の大幅な規制緩和等により、AIやブロックチェーン等のデジタル技術の進展をもとにした他業種からの金融業界への参入が相次いでおり、競争が一段と激化してきております。その結果、十六フィナンシャルグループグループの競争力が相対的に低下し、業務の遂行及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③ 業務範囲の拡大に伴うリスク

十六フィナンシャルグループグループは、地域金融機関を取り巻く環境の変化に対応するため、2021年10月1日に持株会社体制へ移行し、規制緩和に対応した新規事業への参入など、事業領域を拡大することで、経営成績の維持、向上に取り組んでおりますが、新たな事業領域におけるリスクが、想定を上回る、または想定していなかったものであった場合には、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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