メディパルホールディングス(7459)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 メディパルホールディングスグループは、株式会社メディパルホールディングスを中核として子会社32社と関連会社19社で構成し、医薬品、化粧品・日用品、動物用医薬品等の販売やサービスの提供を主とする事業活動を展開しております。 事業に関する各会社の位置付けは次のとおりであります。 なお、次の「医療用医薬品等卸売事業」「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」「動物用医薬品・食品加工原材料卸売等関連事業」の事業区分は、セグメントの区分と同一であります。 事業区分会社名主要取扱品等 医療用医薬品等卸売事業㈱メディセオ医療用医薬品、医療機器、医療材料、臨床検査試薬 ㈱エバルス医療用医薬品、医療機器、医療材料、臨床検査試薬 ㈱アトル医療用医薬品、医療機器、医療材料、臨床検査試薬 東七㈱医療用医薬品、医療機器、医療材料、臨床検査試薬 SPLine㈱スペシャリティ医薬品の流通企画 ㈱MMコーポレーション医療機器、医療材料 ㈱アステック医療機器、医療材料 メディエ㈱医療材料データベースの構築 ㈱プリメディカ予防医療・最先端医療技術の研究開発 ㈱フローラディスカバリー腸内細菌叢測定事業 ㈱エム・アイ・シー医療事務業務の受託 ㈱メディパル保険サービス損害保険代理店業 ㈱プレサスキューブ保険薬局向け経営支援及びマーケティング支援 ㈱メディスケット医薬品等の配送、検体集荷、その他ヘルスケア領域の物流受託 化粧品・日用品、 一般用医薬品卸売事業㈱PALTAC化粧品、日用品、一般用医薬品動物用医薬品・食品加工原材料卸売等関連事業MPアグロ㈱動物用医薬品、飼料添加物 シグニホールディングス㈱有価証券の保有 シグニ㈱動物用医療材料、器具 MP五協フード&ケミカル㈱食品加工原材料、食品素材・食品添加物及び化学製品材料 なお、メディパルホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 事業系統図等は次のとおりであります。 (2026年3月31日現在)
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 メディパルホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の通りであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてメディパルホールディングスグループが判断したものであります。 (1)経営方針 経営理念 「流通価値の創造を通じて人々の健康と社会の発展に貢献します。」 経営方針 1.社会から信頼される活力ある企業文化の創造 2.株主価値を高める経営とコンプライアンスの徹底 3.誠実で自由闊達な社風の醸成と創造性に富む人材の育成(2)経営戦略等 メディパルホールディングスグループは、「流通価値の創造を通じて人々の健康と社会の発展に貢献します。」の経営理念に基づき事業活動を行っております。「ありたい姿」として「『医療と健康、美』を広げ、支え、つなぐ 健康応援オーケストラ」を掲げ、「医療と健康、美」の事業フィールドで社会価値、顧客価値を創造する事業を「広げ」、強固な流通インフラで「支え」、また、様々な分野のパートナーが持つ価値を「つなぐ」ことで、誰もが心身ともに健やかに暮らせる社会の実現と、企業価値の向上を目指しております。 この実現に向けて、「2027メディパル中期ビジョン Change the 卸 Forever~たゆまぬ変革を~」(以下、「本中期ビジョン」)を策定し、2022年10月31日に発表いたしました。 また、2022年10月、メディパルグループサステナビリティ方針「未来へつなごう『元気と、かがやき』」を策定いたしました。 (3)経営環境 少子高齢化が進むわが国において、高齢者の増加や生産年齢人口の減少が社会や経済に影響を与え、メディパルホールディングスグループの各事業を取り巻く環境においても変化が起きてくると想定しております。セグメントごとの事業環境は以下のとおりです。 医療用医薬品等卸売事業 医療用医薬品等卸売事業における事業環境は、薬価改定のマイナス影響や、新型コロナウイルス感染症及び同感染症検査関連試薬の需要減少、新型コロナウイルス感染症ワクチン接種に関する国からの助成制度廃止、HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンのキャッチアップ接種※1期間終了による市場の縮小があったものの、帯状疱疹ワクチンの定期接種化により市場が拡大したこと等の影響を受け、医薬品市場全体は伸長しました。 このような状況の中、株式会社メディセオを始めとする医薬事業各社においては、新たな価値創造を目指し、地域医療コーディネーターとして、医療機関・調剤薬局・自治体等を「つなぐ」活動を展開しました。女性診療科領域を専門とする「ウィメンズコーディネーター※2」や希少疾患領域を専門とする「RD-MR※3」、神経・精神疾患領域を専門とする「NS-MR※4」を始め、医薬品の専門知識と機動性を有した営業担当者AR※5が、予防・診断・治療等の情報を総合的に提供し、疾患啓発や潜在患者の発掘、専門医への橋渡しなどを行い、地域におけるヘルスケア課題の解決に向けて取り組みました。 また、社会全体における働き手不足や物流コスト上昇を含め業界を取り巻く環境が大きく変化する中、増加する物量に対して、ALCの物流機能を活用した、安全・安心・高機能な物流プラットフォームの構築と、物流効率化によるコスト削減への取り組みを進めました。〔用語解説〕※1 HPVワクチンのキャッチアップ接種とは、HPVワクチンの積極的な勧奨が中止されていた期間中に接種の機会を逃した女性に対して、公費で提供するための制度であります。※2 ウィメンズコーディネーターとは、女性診療科領域の専門知識を有するARなどに付与した社内呼称であります。※3 RD-MR(Rare Disease MR)とは、希少疾患領域に特化したARなどに付与した社内呼称であります。※4 NS-MR(Neuro Science MR)とは、神経・精神疾患領域に特化したARなどに付与した社内呼称であります。※5 AR(Assist Representatives)とは、MR(Medical Representative)認定試験に合格したMS(医薬品卸売業の営業担当者)や薬剤師などに付与した社内呼称であります。 化粧品・日用品、一般用医薬品等卸売事業 化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業における事業環境は、外出需要の継続や健康意識の高まりに伴う需要拡大はあったものの、物価上昇を背景とした節約志向や物流費高騰などの影響を受ける厳しい環境となりました。 このような状況の中、積極的なデータ活用により、健康志向の高まりや外出需要などの市場の変化を捉え、消費者ニーズの多様化に対応する新規商材の拡充など的確な販売活動に努めました。 動物用医薬品・食品加工原材料卸売等関連事業 動物用医薬品等卸売事業における事業環境は、コンパニオンアニマル※1領域では、一部の商材がメーカー直接販売となる商流変更による影響を受けました。畜水産領域では、円安の影響による飼料・エネルギー価格など生産資材価格の高止まり等により、顧客の購買意欲が低下する厳しい環境が続いています。このような状況の中、収益性の向上を目指し、新規メーカーとの取引開始及び自社企画品を始めとした高利益品への注力ならびに大手お得意様との取引拡大に取り組みました。〔用語解説〕※1 コンパニオンアニマルとは、伴侶動物とも表現され、日常生活の中で人とより密接な関係を保つような動物を指しております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 主な連結経営目標・計画<主要財務指標> 下記の指標等は、「2027メディパル中期ビジョン」公表時(2022年10月31日)のものです。 ROE 9% (2027年3月期) 経常利益 1,000億円 (2027年3月期) 成長投資 1,000億円 (2023年3月期から2027年3月期までの累計) 株主総還元性向 40%※ (2023年3月期から2027年3月期までの累計) ※本中期ビジョンに掲げた成長投資に伴い発生するのれん償却費・無形資産償却費控除前の利益に対する率<サステナビリティ中長期目標> 温室効果ガス排出量削減目標(Scope1+Scope2) 2031年3月期 50%削減(2020年度比) 2051年3月期 カーボンニュートラル 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合 2031年3月期 20%以上 男性労働者の育児休業取得率 2031年3月期 100% (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 「医療用医薬品等卸売事業」の事業環境につきましては、医療の高度化等に伴う医薬品の厳格な品質管理と迅速かつ安定的な供給がますます重視されてきております。この環境下で医薬品卸売企業に対しては、サプライチェーン全体の最適化を実現する流通ネットワークの構築や、医療関係者との間での適時・適切な情報の収集・提供活動が求められております。また、薬価改定が毎年行われるようになり、医療用医薬品市場の大きな成長が見込めなくなっていることを踏まえ、顧客ニーズの変化に応じた新しいサービスや製品の提供などビジネスの創出も重要になっております。 このような状況の中、2027年3月期においては、メディパルホールディングスグループ独自の機能である「ALC」と「AR」という「2つのA」を活用し、新しい時代の流通価値を提供し収益基盤の強化に努めてまいります。 ALCを通じては、医療用医薬品等の安定供給を継続するとともに、メディパルホールディングス連結対象の子会社である株式会社メディスケット(埼玉県三郷市)を通じ、医薬品・検査資材等の供給と臨床・治験・研究等の検体の集荷を最適化するシェアリングロジスティクスの基盤を整備することに加え、GDPガイドライン※1に準拠した高品質な物流サービスを提供してまいります。さらには、今後、外部企業からの物流受託を行うことで新しい収益機会の創造にも取り組んでまいります。 ARについては、現在、約2,000名が医療関係者への総合的な情報提供活動や地域におけるヘルスケア課題の解決に向けた営業活動を展開しております。これらの機能に対する医薬品メーカーやバイオベンチャーからの需要や期待は年々高まっていくことが予想され、パートナーシップ機会の探索を引き続き推進してまいります。 「化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業」につきましては、継続した所得環境の改善による個人消費の持ち直しや、インバウンド需要の拡大が期待される一方で、人手不足による物流費上昇に加え、物価上昇に伴う節約志向の高まりや、各国の通商政策の変化に起因する景気後退などのリスクが想定される、先行き不透明な状況と予想しております。 このような状況の中、販売面では、積極的なデータ活用を通じて、生活者の多様なニーズを的確に捉えた新規商材の取り扱いを拡大するとともに、インバウンド需要の取り込みや効果的な販促提案などの強化を図ってまいります。利益面では、人手不足などによる物流費上昇の影響を受けますが、サプライチェーンの協働による配送効率化や、付加価値の高い新規商材の取り扱い強化などに注力してまいります。 「動物用医薬品・食品加工原材料卸売等関連事業」の動物用医薬品につきましては、飼料・エネルギー価格など生産資材価格の高止まりや、一部のペットフードがメーカー直接販売となる商流変更により厳しい市場環境が見込まれます。このような状況の中、畜水産市場では引き続き、生産性向上に寄与する製品の販売強化、またコンパニオンアニマル向け市場では治療の進歩等による犬猫の長寿化に伴う関連製品と新規取り扱い製品の普及拡大と深耕に取り組んでまいります。 食品加工原材料卸売等関連事業につきましては、国内人口の減少や少子高齢化を始め、原料価格の高騰等による厳しい市場環境が引き続き見込まれます。一方で、食の安全や健康に対する意識の高まり、消費者ニーズの多様化に伴い技術革新が進み、新たな需要が生まれるなど事業環境は常に変化しております。このような状況の中、MP五協フード&ケミカル株式会社(大阪府北区)が主力とする多糖類※2を軸に国内及び海外での販売を強化し、また化成品分野では、半導体市場向けの電子薬剤事業の拡大を加速させるための体制構築や商品開発への取組等を通じた顧客サービスの強化に努め、収益拡大を図ってまいります。 これらに加え、グループの持続的成長に向けて、5つの成長戦略である「海外への進出」「予防・未病、アグロ・フーズ領域の事業拡大」「デジタルを活用したビジネス基盤の強化」「持続可能な流通の構築」「地域医療における価値共創」への積極的な投資を引き続き行ってまいります。[用語解説] ※1 GDPガイドラインとは、医薬品の適正流通(Good Distribution Practice)の指針であり、流通経路(仕入・保管・供給)の管理が保証され、医薬品の完全性が保持されるための手法、さらに、偽造医薬品の正規流通経路への流入を防止するための適切な手法を定めたものであります。 ※2 多糖類とは、グルコースやマンノース等の単糖が長くつながったものの総称で、広義では10個以上の単糖が結合することで構成されている炭水化物を指しております。たれ・ソース・ドレッシング・佃煮・ゼリー・プリン・アイスクリームなどの加工食品にユニークな食感を付与し、作り立ての状態を保持するなどの機能を有するとともに、嚥下困難者向けの食品にも活用されております。また、近年では、化粧品など食品以外の商品にも用いられております。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 メディパルホールディングスグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてメディパルホールディングスグループが判断したものであります。 (1)医療保険制度について メディパルホールディングスグループが主たる事業とする医療用医薬品等卸売業界は、わが国の社会保障制度や医療政策と密接に関連しております。わが国では、人口構造の変化による社会保障給付費の増大などの環境変化に伴い、医療制度改革が進められております。 今後、予測できない大幅な制度変更が行われ、メディパルホールディングスグループの事業構造に関わるような事態が発生した場合には、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (2)薬価制度について メディパルホールディングスグループの主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されており、薬価基準は保険医療で使用できる医薬品の範囲と使用した医薬品の請求価格を定めたものであります。従って、薬価基準は実質的に販売価格の上限として機能しております。 医療費抑制策の一環として、薬価基準で定められた価格(薬価)は市場実勢価格の調査結果に基づいて改定が行われております。 (2020年度薬価改定率(薬剤費ベース):▲4.38%) (2021年度薬価改定率(薬剤費ベース):未公表) (2022年度薬価改定率(薬剤費ベース):▲6.69%) (2023年度薬価改定率(薬剤費ベース):未公表) (2024年度薬価改定率(薬剤費ベース):▲4.67%) (2025年度薬価改定率(薬剤費ベース):未公表) (2026年度薬価改定率(薬剤費ベース):▲4.02%) これまで原則として2年に1度実施されていた薬価改定が2021年度からは中間年の改定が実施されております。医療機関等への販売価格低下等の影響が生じた場合には、医療用医薬品等卸売事業の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3)特有の法的規制等に係るものについて メディパルホールディングスグループは、各種の医薬品及びその関連商品を取り扱っており、主に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」の規定により、各事業所が所轄の都道府県知事より必要な許可、登録、指定及び免許を受け、あるいは監督官公庁に届出の後、販売活動を行っております。このため、監督官公庁等の許認可の状況により、医療用医薬品等卸売事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、将来的に規制緩和等によって、異業種の事業者がメディパルホールディングスグループの事業領域に参入した場合には、メディパルホールディングスグループのビジネスモデルや従来有する強みを維持または拡大することが困難となり、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)医療機関等との取引慣行について メディパルホールディングスグループの主要取扱商品である医療用医薬品は、納入停滞が許されない生命関連商品であることから、取引価格が未決定のまま医療機関等に納入し、納入後に価格交渉を行うという特有の取引慣行が存在しております。かかる取引慣行を改善するために、2018年4月に流通改善ガイドラインの運用が開始されましたが、交渉が難航した場合には、過去の実績等を勘案し、合理的に判断した見積価格により売上計上しております。 このため、決定した取引価格と見積価格との差異が生じた場合には、医療用医薬品等卸売事業の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2026年3月期における医療用医薬品の売上高2.2兆円のうち、取引価格の決定比率(金額ベース)は99.7%となっており、期末には取引価格がほぼ確定する傾向となっております。(過去3年間の取引価格の決定比率 2023年3月期:99.6%、2024年3月期:99.6%、2025年3月期:99.5%) (5)製薬企業等との取引慣行について メディパルホールディングスグループの主要取扱商品である医療用医薬品の仕入先である製薬企業等との間には、実質的な仕入価格の引き下げ効果のある「割戻金(リベート)」や「報奨金(アローアンス)」などの取引慣行が存在しております。(2026年3月期の医療用医薬品等卸売事業における報奨金(アローアンス)の未精算額204億34百万円)。製薬企業等とは良好な取引関係を継続しておりますが、製薬企業等の営業戦略に大幅な変更が生じ、かかる取引慣行に変化が生じた場合には、医療用医薬品等卸売事業の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競争環境の変化について メディパルホールディングスグループが主たる事業とする化粧品・日用品、一般用医薬品卸売業界において、業種・業態を超えた競争の激化やM&Aによる規模拡大が続いております。このため、化粧品・日用品、一般用医薬品卸売事業では取引先のニーズを捉え、環境の変化に即座に対応できる組織を構築しております。しかしながら、今後さらなる競争の激化や取引先の企業再編等により取引先の政策や取引条件が大幅に変更された場合には、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7)システムトラブルについて メディパルホールディングスグループでは、「医療と健康、美」の流通を安定的に支える社会インフラとして、サプライチェーンを効率化、高度化するために、IT化を積極的に推し進めております。 メディパルホールディングスグループの事業運営は、コンピュータネットワークシステムに依拠していることから、基幹システムのサーバ・ネットワークの二重化やサーバ設置建屋の免震・防災・停電対策及びデータバックアップ環境の設置などのほか、ウイルス対策、不正アクセス対策、モバイルパソコンのデータ暗号化などのセキュリティ対策を講じておりますが、万が一、システムが機能停止した場合には、販売・物流に大きな支障が生じ、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8)情報の漏洩について メディパルホールディングスグループが保有する顧客情報や機密情報等の情報資産の保護については、情報セキュリティポリシーに基づき、外部に漏洩しないよう管理体制の整備に努めるとともに、全従業員を対象に年2回の情報セキュリティ研修を実施しておりますが、不測の事態により、これらの情報が漏洩した場合には、社会的信用の低下による売上高の減少や対策費用の増加等により、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9)災害、交通事故、感染症について メディパルホールディングスグループは、医薬品、日用品など、健やかな生活に欠かせない商品の流通を担っており、平時・有事を問わず、必要とされる商品を確実にお届けするために、さまざまな対策を施しています。 ①災害について メディパルホールディングスグループは、地震・台風等の自然災害や新型インフルエンザの流行などに備え、危機管理体制や有事の際迅速に供給活動を行うためのBCP(事業継続計画)を策定しておりますが、万が一、大規模災害が発生した場合には、事業が停止し、販売機会損失による売上高の減少または復旧費用の発生等により、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②交通事故について メディパルホールディングスグループでは、お得意先への営業や商品の配送に多くの車両を用いております。メディパルホールディングスグループ全体の車両台数は、9,552台となっており、環境負荷の低い車両の導入を進めるとともに、交通事故を防ぐために、ドライブレコーダーの設置や自動ブレーキを装備した車両の導入などを進めております。 また、安全運転月間を定めたり、警察の指導による講習会を開催するなど、交通事故防止の啓発活動に積極的に取り組んでおりますが、万が一、重大な交通事故を発生させてしまった場合は、社会的信用が低下し、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③感染症について メディパルホールディングスグループでは、生命関連商品の安定供給を担う企業グループとして、社会経済活動に影響を与えるような感染症の流行の際には、様々な事態の発生を想定し、安定供給体制維持(全国物流センターの相互連携によるバックアップ、商品在庫の充実、機器の定期メンテナンスを前倒しで実施)、感染拡大防止(従業員の感染予防の徹底、車両や設備の洗浄及び消毒の徹底、医療機関での感染拡大の防止)に取り組んでおります。 しかしながら、メディパルホールディングスグループの従業員に感染が拡大するなどして、万が一、物流機能が停止する事態に陥った場合には、医薬品等の安定供給が困難となり、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10)気候変動について メディパルホールディングスグループは、さまざまなステークホルダーとともに脱炭素社会の実現に向けた取組を実施しております。一部物流センター間の医薬品輸送において、トラックから鉄道コンテナを利用した輸送へと切り替えるとともに、お得意様と協業し新たな医薬品流通最適化モデルを構築することで温室効果ガス排出量削減を積極的に進めております。 しかしながら将来、災害対策の設備投資、炭素税等のコストが発生した場合や、風水害が甚大化し、営業・物流拠点等の被災や操業停止などが発生した場合には、メディパルホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)労働力の確保について メディパルホールディングスグループが取り扱う医薬品や日用品などを安定的に流通させるためには、質の高い人材の確保、適正な要員配置が必要不可欠であります。 昨今は、人口減少、少子高齢化などによって、流通分野における労働力の確保は厳しさを増してきております。物流センターの省力化や配送見直しによる効率化を推進するとともに、働き方改革に取り組み、労働環境の改善と整備に努めておりますが、労働需給がさらに逼迫し、人材を十分に確保できなかった場合には、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、法令や制度の改正、物価変動等により従業員に関わるコストが大幅に増加した場合には、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (12)投資について メディパルホールディングスグループは、持続的成長に向け将来への積極投資を行っております。 ①物流インフラ投資について メディパルホールディングスグループは、安全・安心な流通を担うという社会的使命を果たすため、物流やシステムに対する設備投資を積極的に行い、最先端技術を導入しております。これらは、メディパルホールディングスグループの競争力を維持するためにも不可欠なものでありますが、投資コストが増大した場合や想定した投資回収ができない場合には、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②事業開発投資について メディパルホールディングスグループは、事業基盤の拡大と収益源の多角化を進めるため、製薬企業等への新薬開発投資や、海外での新薬開発事業に取り組んでおります。これは、メディパルホールディングスグループがもつ物流力や営業ネットワークなどの経営資源を有効に活用し、希少疾病の治療を待つ患者さんに医薬品を安定供給することを目的とした取組みでありますが、新薬の開発は時間を要するほか、中止に至るなど、必ずしも順調に進行しないことがあります。そのような場合には、想定どおりの収益獲得に至らず損失が発生する可能性もあり、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③資本提携、業務提携について メディパルホールディングスグループは、「事業ポートフォリオのシフトとパートナーとの協働で変革・成長する」という中期ビジョンの基本方針に則り、ライフサイエンス分野のベンチャー企業やスタートアップ企業への出資のほか、デジタル分野やロジスティクス分野といった業界の垣根を越えた提携を積極的に進めております。 こうした資本提携、業務提携の実施にあたっては、事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っておりますが、予期せぬ環境変化や想定した事業計画からの大幅な乖離が生じた場合には、減損損失等が発生するなどして、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (13)法令違反について メディパルホールディングスグループは、「コンプライアンスの徹底」を経営方針の1つに掲げ、社員教育や啓発活動を継続して行っております。 また、公益通報に関する窓口を社内及び社外に設置し、グループ内部の問題を早期に発見することに努めております。 なお、2021年1月29日に開催された取締役会において、経営トップがコンプライアンスを重視する姿勢を明確にするため、新たに企業活動指針を制定いたしました。経営トップが全国の拠点を行脚して、当該指針を制定した背景とその精神を全社員に浸透させております。 また、取締役会の諮問機関として、コンプライアンス・リスクマネジメント委員会を設置し、メディパルホールディングスグループのコンプライアンスを継続的にモニタリングし、遵法精神に則った企業風土を確立してまいります。 しかしながら、法令違反等の問題が発生した場合には、行政処分による課徴金や刑事訴訟による罰金、民事訴訟による損害賠償金等の支払いが生じるだけでなく、メディパルホールディングスグループの社会的信用の失墜による悪影響など、メディパルホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 これらの他にも、さまざまなリスクが存在しており、ここに記載されたリスクがメディパルホールディングスグループのすべてのリスクではありません。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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