ニチリョク(7578)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】ニチリョクは、総合シニアライフサポート企業として、一般顧客を対象とした、お墓事業(屋外墓地、納骨堂)及び葬祭事業を主な事業内容としております。(1)お墓事業①屋外墓地墓地の販売については、ニチリョクが、宗教法人等から一括購入し在庫としている場合及び一般顧客との販売契約時に、その都度宗教法人等から仕入れる場合があり、宗教法人等に代行して直接一般顧客へ販売しております。また、ニチリョクが、墓地の販売権利を営業保証金として宗教法人等に支払い保有している場合は、宗教法人等の募集販売代行として一般顧客へ販売しております。墓石の販売については、各支店及び霊園管理事務所が一般顧客に販売を行い、ニチリョクが墓石工事の仕入・施工・監修を行っております。なお、墓石は、ニチリョクの仕様に基づき仕入先で加工したものを仕入れ、設置・建立工事はニチリョクの監理の下、主として外注先が行っております。これらの主な流れを系統図で表すと以下のとおりであります。(注)1.一般顧客がお墓を購入する場合、墓地(永代使用権)の購入と墓石の建立が必要となります。先に墓地のみを購入し墓石建立を後に行う形があり、この場合の契約は二つに分かれます。2.墓地購入時の一般顧客との契約により、外柵工事及び墓石工事の工事期間が設定されます。外柵工事については、①墓地購入時と同時に行うもの、②墓地購入後1年、3年及び10年以内に行うもの、③期限無きものに分類されます。墓石工事については、①墓地購入時と同時に行うもの、②墓地購入後2年、3年、5年及び10年以内に行うもの、③期限無きものに分類されます。そのため、墓地の販売契約締結時期と墓石完成(外柵のみの完成も含む)による売上計上時期が乖離する場合があります。3.上記の系統図の「永代使用権の仕入」については、ニチリョクの在庫としている永代使用権を含んでおります。ニチリョクが仕入れた、若しくは在庫にしている永代使用権は、墓地の販売契約(受注)時に未成工事支出金に振替ております。 霊園の経営については、「墓地、埋葬等に関する法律」により、市区町村長が許可することとされております。同法上、営利法人が霊園の経営を行えないとの規定はありませんが、昭和46年5月14日環衛第78号において、霊園の経営許可は霊園経営の「永続性」、「非営利性」、「必要性」という観点から、原則として地方自治体が行うものとし、これにより難い場合でも、宗教法人、公益法人(以下宗教法人等という)に限るとされました。これ以降、行政上、宗教法人等に限って霊園経営が許可されております。従いまして、ニチリョクは、霊園経営主体である宗教法人等が霊園の開発をする場合、開発の支援、あるいは墓地・墓石の募集・販売(販売代行)に関して「業務提携契約」を締結し、当該契約に基づき業務を行っております。また、首都圏の居住者が所有する故郷のお墓を引っ越しする需要は緩やかに増加していることから、改葬事業部を設置しており、全国のパートナー企業(石材業者)と提携し展開すると共に、「近隣で良いお寺があれば、ご先祖を含め永続的に供養をお願いしたい。」という消費者ニーズに対応すべく、「お寺と協同した供養の提供」を基本戦略とし、安心できるお寺をお探しの方と寺院を繋ぐため、「境内墓地」の取り扱いも行っており、首都圏を中心にご案内できる体制を構築しております。 ②納骨堂(堂内陵墓)経営主体である宗教法人等が納骨堂を開発する場合、ニチリョクは、企画開発、建造の支援、募集販売代行、管理に関しては「業務提携契約」を締結し、当該契約に基づき業務を行っております。堂内陵墓とは、1999年4月より開始した、旧来の納骨堂の常識を超えた自動搬送式納骨堂です。一般的な納骨堂は、ロッカーの中に位牌や骨壷があり、これに対して参拝します。それに対し堂内陵墓は、骨壷が入った厨子に戒名等の文字を刻んだ銘板を前面に取り付け、それが棚に保管され、参拝者が各自の参拝カードを礼拝所にある機械に翳す(又は差し込む)とリフトが厨子を取りに行き、厨子は墓石形状の枠の中に移動します。所謂、厨子と墓石が一体となることにより、参拝が可能になるということであります。なお、経営主体である宗教法人からその募集、販売を受託し、使用者の募集代行業務を行うため、堂内陵墓使用契約が締結され、契約者からの入金があった時点で手数料売上を計上しております。建設資金は、経営主体である宗教法人等が借入によって賄う場合、若しくはニチリョクがその債務の保証を行う場合もあります。第一号「本郷陵苑(東京都文京区)」、第二号「かごしま陵苑(鹿児島市谷山)」、第三号「関内陵苑(横浜市中区)」、第四号「覚王山陵苑(名古屋市千種区)」、第五号「両国陵苑(東京都墨田区)」が完売後、現在、第六号「赤坂一ツ木陵苑(東京都港区)」並びに第七号「大須陵苑(名古屋市中区)」の販売を行っております。赤坂一ツ木陵苑においては、デジタルサイネージ機能「家系樹」を実装しており、家系図、故人の情報を含むパネル式情報端末を作成しタッチパネルによる閲覧機能を兼ね備えています。また、すでに完成している納骨堂に関する永代使用権の独占販売代理権を取得し、販売する場合もあります。第一号である「茗荷谷陸苑 縁の園」においては、経営主体である宗教法人の400年以上の伝統と現代のスタイルを融合させております。最大の特徴は、消費者が受け入れやすい価格且つ価値観を超える重厚な近代的設備を備えたお墓の形態(お墓・本堂・斎場・会食室・庫裏等、火葬場以外の全てを網羅する施設)であると共に、主要な駅から徒歩圏内という利便性であります。 (2)葬祭事業2000年6月に本格稼動した葬祭事業は、生花祭壇葬を得意とする葬儀社として消費者に認知を図って参りました。葬儀社主導による旧来のお仕着せ的な葬儀ではなく、後悔のない自分らしいお見送りをしたいというご葬家が近年増加傾向にあります。ニチリョクは、こうした流れに対応すべく、魅力的なプランを開発し低価格競争からの脱却を図ると共に、春夏秋冬に発行する会報の配布や終活セミナー並びに様々なイベント等を開催し、さくら・あおい倶楽部会員を中心とした潜在顧客を受注に繋げる施策を継続して行っております。それに加え、会員に対して葬儀等を会員価格で提供するだけでなく、終活や葬儀後の諸手続きを総合的にお手伝いする総合シニアライフサポート企業として発展することを目指しております。具体的な取り組みとして、核家族化の進行や配偶者との離別、婚姻率の低下等によりひとり暮らしの高齢者は年々増加しており、「頼れる(または頼りたい)身内がおらず、自分が亡くなった時、誰に頼めば良いか分からない。」、「伴侶に先立たれ、子供もいないので今後のことが心配。」等のご相談が近年特に増えていることから、頼れる方が身近にいない高齢者が必要とする生活の様々なサポートの手配や死亡時の葬儀や葬儀後の手続きを提供する「ニチリョク安心パック」を提供しております。また、葬儀社がご遺体を病院等から斎場又は業者の安置施設に搬送し、業者主導で施行する形態を変革することを目的に、一般葬、家族葬施設を併設したニチリョク独自のブランド「ラステル」を神奈川県横浜市の西区、鶴見区にて展開しております。これは、昨今の葬儀に対する消費者ニーズである「小規模でありながらも心のこもった葬儀」を基本理念とした施設です。ご遺体を斎場等にお運びする前に、ご遺族のみで何時でも枕飾り等が用意された個室でご遺体と対面することができます。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】ニチリョクの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてニチリョクが判断したものであります。 (1)経営方針ニチリョクは、終活に関連するあらゆるサービスを提供する「総合シニアライフサポート企業」として事業を展開してまいりました。今後はこの基盤を活かし、終活支援を起点として多様なサービスを統合する「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図ってまいります。顧客の終活から供養、葬儀に至るまでの一連のニーズに対し、継続的かつ包括的な価値提供を行うことで、長期的な顧客関係の構築と新たな収益機会の創出を目指してまいります。また、中期経営計画に基づき、従来の資産・負債圧縮を中心とした「守り」の経営から、成長に向けた投資及び施策を強化する「攻め」の経営へと転換を図ります。営業力の強化、外部連携の活用及びコスト構造の最適化を通じて、高付加価値化と効率化を両立した収益性の高い事業構造を構築し、企業価値の向上に取り組んでまいります。 (2)経営戦略等 ニチリョクが属するメモリアル市場(葬祭、供養、終活支援等のライフエンディング関連サービスを含む市場)においては、少子高齢化の進展に加え、単身高齢者の増加や家族関係の変化等を背景に、従来の「家族単位」を前提とした供養・葬儀ニーズから、「個人単位」での終活ニーズへと大きく変化しております。特に、60歳代から70歳代を中心とした単身世帯や、親族との関係が希薄化したいわゆる「おひとりさま」の層においては、自身の将来や死後の手続き、供養の在り方に対する不安が顕在化しており、終活に関する包括的な支援ニーズが拡大しております。このような経営環境の中で、ニチリョクは従来、「総合シニアライフサポート企業」として、お墓事業及び葬祭事業を中心に終活関連サービスの提供を行ってまいりました。今後は、この事業基盤を活かしつつ、終活に関する多様なサービスを一体的に結び付ける「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図り、顧客のライフエンディングに関する一連の課題に対して、ワンストップで継続的に価値提供を行う体制を構築してまいります。具体的な経営戦略は、以下のとおりであります。 ① 終活支援を起点としたプラットフォーム型ビジネスの構築 ニチリョクは、終活支援サービスを起点として、顧客との継続的な関係構築を図るプラットフォーム型ビジネスへの転換を推進してまいります。 終活相談、セミナー、会員組織等を通じて早期に顧客接点を確立し、将来に対する不安や課題を顕在化させるとともに、その解決手段として、墓じまいや供養方法の見直し、生前の葬儀準備等を含めた各種サービスを段階的に提供してまいります。 これにより、従来の発生対応型の単発ビジネスから、顧客の意思決定プロセス全体に関与する継続型ビジネスへの転換を図ってまいります。 ② 墓じまいニーズの取り込みと納骨堂事業の連動強化単身高齢者の増加や地方墓の維持困難化を背景に、既存のお墓を整理する「墓じまい」ニーズは拡大しております。ニチリョクは、終活支援の中で顕在化するこれらのニーズに対応するため、墓じまいのサポートを入口とし、その受け皿として都市型納骨堂や樹木葬等への移行提案を一体的に行う体制を強化してまいります。特に納骨堂事業については、アクセス性や管理負担の軽減等の観点から、おひとりさま層との親和性が高いサービスであると認識しており、終活支援からの導線を明確化することで、安定的な需要の取り込みと収益基盤の強化を図ってまいります。 ③ お墓事業・葬祭事業のプラットフォーム中核機能化お墓事業及び葬祭事業については、引き続きニチリョクの収益基盤を担う中核事業として位置付けつつ、終活プラットフォームを構成する中核サービスとして再定義してまいります。お墓事業においては、樹木葬、境内墓地、納骨堂等の多様な供養形態を取り揃えるとともに、墓じまいや改葬といった前後のサービスを含めたトータル提案を強化してまいります。葬祭事業においては、事前相談や生前契約を軸とした顧客接点の前倒しを進め、「後悔のない葬儀式」の提供とともに、価格競争に依存しない付加価値型のビジネスモデルへの転換を図ってまいります。 ④ 「おひとりさま」層を中心とした顧客戦略の強化ニチリョクは、60歳代から70歳代を中心とした単身高齢者や、親族との関係が希薄な「おひとりさま」層を主要ターゲットとして位置付けております。当該層においては、「墓の継承」「葬儀の執行」「死後手続き」等を自ら準備する必要性が高く、終活支援から供養、葬儀に至るまでの一体的なサポートに対するニーズが強いという特徴があります。ニチリョクは、「ニチリョク安心パック」等のサービスを通じてこれらのニーズに対応するとともに、会員制度や継続的な情報提供により顧客との接点を維持し、長期的な関係構築を図ってまいります。 ⑤ マーケティング戦略の転換と収益モデルの再構築ニチリョクは、従来の広告依存型の集客構造から、終活セミナーや会員制度等を活用した顧客接点の多層化へと転換を図ってまいります。これにより、「終活支援 → 墓じまい → 納骨堂 → 葬儀」という一連の顧客導線を構築し、顧客のライフステージに応じたサービス提供を行うことで、従来の単発収益型から継続的かつ複合的な収益モデルへの進化を実現してまいります。 ⑥ コスト構造改革広告費の最適化や小規模会館へのシフト等により固定費及び販管費の削減を進め、収益性の高い筋肉質なコスト構造の構築を図ります。これにより売上規模に左右されにくい安定的な収益基盤を確立してまいります。 ⑦ 営業力の強化とデータ活用顧客データの一元管理及び分析を通じて、資料請求から契約に至るまでの営業プロセスの高度化を図り、顧客生涯価値の最大化を推進します。 ⑧ 外部連携戦略の推進外部企業や寺院等との提携を通じて送客や商品補完を強化し、成長速度の加速及び収益機会の拡大を図ります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等ニチリョクの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、当期純利益及び株主利益重視の観点から、収益の拡大に伴ったEPS(1株当たり当期純利益)であります。また、終活プラットフォーマーとしての事業モデルの進展に伴い、会員数、顧客接点数及び各サービスへの送客状況等についても重要な指標として継続的にモニタリングしてまいります。 (4)経営環境メモリアル市場においては、少子高齢化の進展及び単身高齢者の増加に伴い、終活支援、供養、葬祭を含むライフエンディングサービス全体の需要が拡大しております。中でも、終活サービスに対する関心は高まっており、身元保証や死後手続き等の包括的な支援ニーズが拡大しております。一方で、お墓事業においては供養形態の多様化が進む中、一般墓の需要は減少傾向にあり、低価格帯サービスの拡大により競争環境は厳しさを増しております。葬祭事業においても、家族葬等の小規模化の進展及びインターネットを通じた価格競争の激化により、平均単価は低下傾向にあります。このような環境のもと、ニチリョクは顧客の終活から葬儀に至るまでの一連のニーズを捉えた統合的なサービス提供と、継続的な顧客関係の構築が重要であると認識しております。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題ニチリョクは、これまで総合シニアライフサポート企業として、お墓事業及び葬祭事業を中心に事業を展開してまいりました。今後は、「終活プラットフォーマー」としての事業モデルへの進化を図る中で、以下の課題に優先的に取り組んでおります。 ① 終活支援を起点とした顧客基盤の構築ニチリョクが今後持続的な成長を実現するためには、終活支援サービスを起点とした顧客接点の拡大と、会員組織を基盤とした継続的な関係構築が不可欠であります。特に、単身高齢者や「おひとりさま」層に対して、終活相談やセミナー等を通じて早期に接点を確立し、墓じまい、納骨堂、葬儀といった各サービスへの導線を構築することが重要であると認識しております。そのため、「さくら倶楽部」及び「あおい倶楽部」の新規会員獲得の強化に加え、終活支援サービスの拡充と顧客との継続的なコミュニケーションの強化に取り組んでまいります。 ② 納骨堂事業の収益力強化と差入保証金の管理納骨堂事業は、ニチリョクの中長期的な収益基盤の中核を担う重要な事業である一方で、宗教法人との契約に基づき差入保証金を伴うビジネスモデルであることから、資金効率及び収益性の観点で重要な課題を有しております。当該差入保証金は、販売進捗に応じて長期間にわたり回収される性質を有しており、販売状況によっては回収期間の長期化が財務面に影響を及ぼす可能性があります。このため、販売戦略の見直し及び集客力の強化により納骨堂の販売拡大を図るとともに、差入保証金の適切な評価及び回収管理を通じて、資産効率の向上と財務リスクの低減に努めてまいります。また、ニチリョクは、収益構造の多様化及び資産効率の向上を図る観点から、差入保証金を前提としない事業モデルの検討・導入も進めております。当事業年度末日後の2026年5月25日には、自動搬送式納骨堂「縁の園(東京都文京区)」の事業を譲り受けており、当該事業は差入保証金を伴わないビジネスモデルであることから、従来の納骨堂事業とは異なる収益構造を有しております。今後は、当該事業の運営状況を踏まえつつ、既存の納骨堂事業との最適な事業ポートフォリオの構築を進めてまいります。 ③ お墓事業・葬祭事業の収益性改善お墓事業においては、墓じまいや改葬ニーズの拡大を踏まえたサービス提供の強化とともに、樹木葬や納骨堂等の多様な供養形態への対応を進め、収益性の向上を図ってまいります。葬祭事業においては、価格競争の激化に対応するため、高付加価値サービスの提供を通じて顧客満足度の向上を図り、施行単価の維持・向上を目指してまいります。また、生前相談や会員施策の強化により受注件数の安定的な確保にも取り組んでまいります。 ④ 財務基盤の安定化ニチリョクは、納骨堂事業における差入保証金の増加や過去の債務保証の履行等により、手元流動性資金に影響を受けております。このため、営業キャッシュ・フローの改善を最優先課題とし、納骨堂の販売拡大を中心とした収益力の強化に加え、保有資産の適切なポートフォリオ管理を通じた資産効率の向上及び金融機関との連携強化により、財務基盤の安定化を図ってまいります。 ⑤ 成長戦略の実行コスト削減、営業力強化及び外部連携強化の三つの重点施策を着実に実行し、早期の収益改善及び中長期的な成長の実現を目指してまいります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在においてニチリョクが判断したものであります。継続企業の前提に関する重要事象等 ニチリョクは、過去の業績動向や財務状況の影響により、手元流動性に関する懸念が認識されております。当該状況に対して、ニチリョクは資本増強の実施、有利子負債の返済(債務保証先に係るものを含む)による財務負担の軽減、並びに収益構造の見直し等の各種施策を進めております。当事業年度においては、これらの施策の実行により財務基盤の改善が進展するとともに、事業の正常化及び収益基盤の再構築に向けた取組みが進んでおります。一方で、営業キャッシュ・フローの状況については引き続き注視が必要な状況にあります。また、ニチリョクは、当該状況を解消又は改善するため、以下の対応施策を実施しております。 ① コスト構造の変革ニチリョクは、広告宣伝費を中心とした販売関連費用の見直し及び固定費の最適化を進めており、費用対効果を重視したコストコントロールを徹底しております。これにより、損益分岐点の引下げ及び収益性の改善を図っております。 ② 営業キャッシュ・フローの創出ニチリョクは、終活支援事業を基軸とした事業展開を推進しており、顧客のライフステージに応じたサービス提供を通じて、継続的な収益機会の創出を図っております。具体的には、都市型納骨堂事業を中心とした収益性の高い商品の販売強化に加え、会員制度や各種サービスの拡充、自社販売体制の強化及びマーケティング施策の見直しを進めております。 これらの取組みにより、安定的な受注獲得と営業キャッシュ・フローの創出基盤の構築を図っております。 ③ 財務基盤の強化ニチリョクは、手元流動性の確保及び自己資本の充実を目的として、当事業年度において資本政策を実行するとともに、進行期においても増資を実施しております。これにより、短期的な資金繰りの安定化及び財務基盤の強化を図っております。 ④ 有利子負債の圧縮による財務負担の軽減ニチリョクは、当事業年度において、有利子負債の返済(債務保証先に係るものを含む)を進め、約785百万円の返済を実施しております。これにより、金利負担を含む財務負担の軽減が進展し、今後の資金繰りに係る不確実性の低減を図っております。 ⑤ 収益構造の見直し及び収益基盤の再構築ニチリョクは、都市型納骨堂事業を含む収益性の高い事業の販売強化並びにマーケティング施策の見直しを進めております。具体的には、費用対効果を重視した集客施策への転換、自社販売体制の強化及び商品・サービスの提供体制の見直しを通じて、収益構造の改善を図っております。 ⑥ 資金繰り管理及び経営管理体制の強化ニチリョクは、月次での資金繰り管理を徹底するとともに、営業、開発及び経営管理の各部門が連携し、事業計画の進捗管理及び採算管理の精度向上に取り組んでおります。これにより、収益改善施策の実効性を高めるとともに、必要な手元流動性の維持に努めております。 以上の施策のうち、資本政策の実行及び有利子負債の返済については当事業年度において既に実施済みであり、また、収益構造の見直し及び資金繰り管理の強化についても継続して実行しております。これらの施策により、財務基盤の改善及び収益基盤の再構築は進展しており、今後の事業計画に基づく資金繰りについても対応可能と見込んでおります。これらの状況を踏まえ、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。 (1)事業構造の転換についてニチリョクは、終活支援サービスを基軸とした新たな事業モデルへの転換を進めております。当該転換は、既存事業の枠を超えた成長機会の獲得を目的とするものでありますが、新規事業の収益化や事業間シナジーの創出が計画どおりに進まない場合には、ニチリョクの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)資金調達及び資本政策についてニチリョクは、成長投資及び財務基盤の強化を目的として、第三者割当による資金調達を実施しております。当該資金調達は、一定の資金確保に寄与する一方で、株式価値の希薄化や、資本市場の環境変化により計画どおりの資金調達が行えない可能性があります。 (3)減損についてニチリョクは、事業用固定資産及び各種投資資産を保有しており、事業環境の変化や収益性の見直し等に伴い、将来キャッシュ・フローの見積りに影響が生じた場合には、減損損失を認識する必要が生じる可能性があります。当事業年度においては、直近の業績動向等を踏まえ一部の資産について収益性の見直しを行った結果、減損損失を計上しております。今後も、事業構造の転換や新規投資の実行に伴い、当初想定した収益が確保できない場合には、追加的な減損損失が発生する可能性があります。これらの減損損失は、ニチリョクの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4)開発資金の回収及び債務保証等について宗教法人等が霊園や納骨堂を開発する際、通常5億~50億円の資金が必要となり、ニチリョクがその一部について一時的な資金負担をする場合や債務保証等を行うことがあります。霊園や納骨堂の販売完了には規模によるものの、通常5年~20年程度を要し、宗教法人等との契約内容により販売が計画通りに進捗しない場合は、保証金を差し入れることになり資金負担が発生します。当該差入保証金は霊園や納骨堂の販売に伴って回収されるものの、その回収は長期に亘ることになります。また、経済環境の変動により金融機関の融資姿勢が変化することや、霊園や納骨堂の販売が芳しくない場合、債務保証の履行を余儀なくされ、ニチリョクの資金繰りを圧迫するリスクがあります。一方、納骨堂は、現状において計画通りの販売基数には到達していないものの、霊園も含め、より効率的且つ効果的な広告媒体の選定を含む広告宣伝活動等営業施策の強化を図ることにより受注件数を伸ばし、当該リスクに対処して参ります。 (5)M&A及び投資実行についてニチリョクは、中長期的な成長戦略の一環として、納骨堂開発、事業譲受及びM&Aを推進しております。これらに伴い、投資回収には一定の期間を要する場合があり、また、計画どおりに販売又は事業シナジーが実現しない場合には、投資資金の回収に影響を及ぼす可能性があります。加えて、一部の取引においては、関係先に対する資金的関与や信用補完を伴う場合があり、当該関与に係るリスクが顕在化した場合には、ニチリョクの財務状況に影響を与える可能性があります。 (6)有利子負債の管理についてニチリョクは、有利子負債の圧縮及び財務健全性の向上に取り組んでおりますが、今後の事業環境や資金調達状況によっては、財務負担がニチリョクの業績に影響を与える可能性があります。 (7)法的規制及び許認可についてニチリョクの霊園及び納骨堂事業は、墓地埋葬等に関する法律、建築基準法並びに各地方自治体の条例等の法的規制の適用を受けております。これらの規制の下で、開発及び運営にあたっては許認可を取得する必要があり、その取得には一定の期間を要します。また、法令改正や行政解釈の変更、許認可手続の長期化、地域住民による反対等の要因により、開発計画の遅延又は変更を余儀なくされる可能性があります。さらに、近年においては都市部における供養形態の多様化や納骨堂需要の拡大に伴い、行政対応及び地域調整の重要性が高まっており、これらへの対応状況によってはニチリョクの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)競合環境についてニチリョクの各事業は競争環境にあり、サービス内容や価格競争の激化等により、事業競争力が低下した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)為替変動についてニチリョクが取り扱う石材は主に輸入に依存しているため、為替相場の変動は売上原価に影響を及ぼす可能性があります (10)少子高齢化について少子高齢化の進展に伴い、高齢者を対象とした市場の拡大が見込まれる一方、顧客ニーズの多様化や競争環境の変化への対応が遅れた場合には、ニチリョクの業績に影響を及ぼす可能性があります。(11)資金調達についてニチリョクは、現在及び将来に亘って必要な営業活動及び有利子負債の返済等に備えるため、資本の増強をはじめ、営業活動により得られたキャッシュ・フロー、金融機関等からの借入や社債の発行等により調達しております。金融市場の変化やその他の要因により、金融機関が貸付枠や信用供与枠額等の条件を変更した場合やニチリョクの財政状態が悪化し格付機関が信用格付を大幅に引き下げた場合、若しくは経済不況により投資家の意欲が減退した場合等には、ニチリョクが必要な資金を必要な時期に適切と考える条件で調達出来ず、資金調達が制限されると共に調達コストが増加する可能性があります。また、シンジケートローン契約に係る財務制限条項があり、通常事項及び特記事項に示す状況になった場合は、期限の利益を失い、一括返済することとなっております。一方、業績の向上と同時に資金管理を的確に行うと同時に、機動的且つ効率的に使用することに加え、有形固定資産や投資その他の資産の流動化を推し進め財務基盤の改善に繋げることにより、効果的な資金調達を実現することが可能となります。 (12)金利の変動についてニチリョクは、有利子負債や金融債権を保有しており、それらの金利の変動は、支払利息や受取利息、金融資産や負債の価値に影響し、ニチリョクの業績及び財務状況が悪化する可能性があります。一方、長期金融や有利子負債のポートフォリオマネジメントを適切に行うことにより、支払利息の削減や受取利息の増加、金融資産の拡大に繋げることが可能となります。 (13)情報管理についてニチリョクは、お客様からお預かりしている個人情報やその他企業の機密情報を受け取ることがあり、これらの情報が不正又は過失により外部に流出する可能性があります。また、ニチリョクの営業機密が不正又は過失により流出する可能性もあり、その結果、ニチリョクの信用、業績及び財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。一方、情報管理の徹底について厳しく役職員に指導することは勿論のこと、コンピュータシステムのセキュリティ強化、教育体制の構築、業務の改善に繋げて参ります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー