プレシジョン・システム・サイエンスグループ(プレシジョン・システム・サイエンス及びプレシジョン・システム・サイエンスの関係会社)は、プレシジョン・システム・サイエンス及び子会社3社で構成されており、主としてバイオ関連業界において、ラボ(研究室)自動化や臨床検査用の各種装置、それらに使用される試薬や反応容器などの消耗品類の開発及び製造販売を行っております。
これら製品は、業界大手のグローバル企業との提携によるODM販売(Original Design Manufacturing、製品設計の段階から受託した相手先ブランドによる販売)を中心に、日本国内及び欧米子会社を通じた自社販売も含め、ワールドワイドに事業展開しております。
プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業内容及びプレシジョン・システム・サイエンスと関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。
プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業に係わる位置付け等は、以下のとおりであります。
Precision System Science Europe GmbHは、欧州における各販売代理店の窓口としてプレシジョン・システム・サイエンスと連携して、新たな販路の開拓、大学・研究機関などへの営業活動、展示会や学会への参加を通じた技術情報交流などの活動をしております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
上記の系統図は、主な営業取引の流れ及び出資関係を示したものであります。ユーザー群とは、大学・研究機関・臨床検査センター・製薬会社・化学メーカーなどを指します。
(注)1.ユニバーサル・バイオ・リサーチ㈱については2025年1月に全株式の株式譲渡を行い、プレシジョン・システム・サイエンスの子会社に該当しなくなったため除外しております。
2.持分法適用共同支配企業であった㈱PF・BioLineは2024年12月11日に解散を決議し、2025年3月31日付で清算結了いたしました。
3.連結子会社であるエヌピーエス㈱から試薬製造及び消耗材製造事業を会社分割(吸収分割、効力発生日2025年9月1日)により継承しております。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在においてプレシジョン・システム・サイエンスグループが判断したものであります。
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、企業理念として「PSSバイオシステムネットワークを通じた社会貢献」を掲げ、「PSSはバイオ・ヘルスケア事業において、ユニークなポジションを獲得し、成長に繋げる」を事業推進の指針としています。
具体的には下記2点の方針に基づいて、取り組んでおります。
1.顧客の信頼に応え、高品質製品の安定供給義務責任を果たす。
効率的な事業運営により、営業黒字及び経常黒字を早期に定着させる。
2.顧客ニーズを正確に把握し、競争力のある高付加価値製品をタイムリーに市場に投入する。
開発目標、技術的課題に対し、利用可能資源の見極めと適正配分による確実な遂行と上市を果たす。
この経営方針に基づき、プレシジョン・システム・サイエンスが保有する特許技術を活用した装置、試薬、消耗品等をいち早く、世界の多くのお客様に届けられるよう、営業体制、開発体制、組織運営体制、管理体制の強化を図ってまいります。そして、早期黒字化を果たし、大きく飛躍する準備として、足元においては思い切ったコスト削減施策を講じてまいります。
2023年9月29日に発表した「事業計画及び成長可能性に関する説明資料」において、2027年6月期の数値目標を「連結売上高10,000百万円、連結営業利益1,000百万円」としており、これを「目標とする経営指標」として掲げておりましたが、経営環境の変化の分析結果、第39期連結業績及び事業の抜本的改善策の実施計画等を踏まえ、2024年9月30日に発表した「事業計画及び成長可能性に関する説明資料」の通り、中長期的には、2025年6月期から2027年6月期までの3年間につき、1年度ごとに450百万円から500百万円程度の売上増加を目標とし、2027年6月期末時点では連結営業利益約400百万円を達成することを目標としております。
プレシジョン・システム・サイエンスの経常損益は、残念ながら、第36期の770百万円をピークに下落し、当連結会計年度においては△1,010百万円となり、第39期においても無配当とさせていただくこととなりました。
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、事業の運営体制の全体を徹底的に分析して見直し、次に掲げる課題を解決して、社会に貢献する、夢のある企業に育ててまいります。
①プレシジョン・システム・サイエンスグループの中核を成すOEM事業及びODM事業に注力する。
②お客様のニーズを正確に把握し、確かな品質とユニークな発想で、競争力のある高付加価値製品をタイムリーにお届けする。
③適正価格での調達、製造、販売により、営業黒字を早期に定着させる。
④知恵、個性、やる気に満ちた活気ある職場づくりを推進する。
特に、第40期においては、第39期下期より具体的に着手し実行中である「事業の抜本的改善策」を推進し、以下の計画を中心に実施してまいります。
①組織運営体制の再構築
②プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業拠点の移転統廃合
③サプライチェーンの合理化および最適化の推進
④販売管理費及び外部委託業務の適正管理
⑤パートナー企業と実行する各プロジェクトの着実な推進
これらの施策を着実に実行していくことで、早期に黒字化を実現し、上記(2)に掲げる数値目標を必ず達成できるものと確信しております。
プレシジョン・システム・サイエンスグループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在においてプレシジョン・システム・サイエンスグループが判断したものであります。
(1) 市場および事業について
①OEM事業について
プレシジョン・システム・サイエンスグループの売上高構成のうち、ELITechGroup等のOEM販売先への依存度が70%強(2024年6月期)と高くなっております。そのため、プレシジョン・システム・サイエンスグループの業績は、OEM販売先の売上状況の影響を受けることが予測されます。
このたび、プレシジョン・システム・サイエンスとELITechGroupは、OEM製品のより安定した生産と供給を実現するために、2024年7月~2029年6月の5年間を契約期間とするOEM製品の中長期的な供給契約に合意し、契約期間中に総額70億円以上の発注がなされる予定です。このことを受け、大館試薬センターをはじめ、協力会社も含む各生産拠点の継続的な安定稼働と運営の効率化を見込んでいます。
②自社ブランド製品事業について
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、自社ブランド製品販売としては、海外向けには、装置販売として主としてgeneLEAD XXIV、国内向けには、抽出試薬及びPCR試薬の販売を行っております。依存度としては、30%弱(2024年6月期)となっております。自社ブランド製品の販売は、海外の現地代理店、及び主要診断薬メーカーとの提携により、プレシジョン・システム・サイエンスグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
そこでプレシジョン・システム・サイエンスグループでは、営業力のある現地代理店との『Co-blanding』提携戦略、主要診断薬メーカーとの販売提携、薬事推進を強化してまいります。
③人材確保について
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、バイオテクノロジー企業であり、競争力の維持のためにも専門的な知識・技能を持った優秀な人材の確保は必須であると考えております。しかしながら、人材確保が出来ない場合、必要不可欠な人材が社外に流出する状況になった場合、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
そこでプレシジョン・システム・サイエンスグループでは、人材マネジメントポリシーの実践をしてまいります。
(2) 財務・資金調達について
①資金調達について
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、製品の上市、販売に向けた開発費用、設備投資、運転資金などの資金需要の増加に対応するため、資金調達を行う必要がありますが、資金が計画通りに調達できない場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、プレシジョン・システム・サイエンスグループでは健全な財務体質を構築、維持に努め、安心できる格付けを取得するとともに、最新の販売、生産計画に基づいた資金計画の見直しを随時行ってまいります。
②減損について
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、様々な有形固定資産、技術資産等の無形固定資産を有していますが、事業環境の急激な変化に伴う生産設備の遊休化や稼働率の低下等により減損損失が発生し、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクを踏まえ、プレシジョン・システム・サイエンスグループでは、最新の販売、受注情報に基づいた生産計画の見直しを随時行なってまいります。
(3) 規制・災害・事故について
①経営上の重要な契約等について
プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業展開上、重要な契約が期間満了、解除、その他の理由に基づき終了した場合や、プレシジョン・システム・サイエンスグループに不利な改定が行われた場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
②知的財産権について
プレシジョン・システム・サイエンスグループは、競合他社を排除するため、プレシジョン・システム・サイエンスグループの技術を特許で保護しております。登録している特許が無効化、消滅した場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
③製造物責任のリスクについて
プレシジョン・システム・サイエンスグループが取り扱うすべての製品、パーツ部材等について製造物責任賠償のリスクが内在しております。プレシジョン・システム・サイエンスはこれに備えて製造物責任賠償保険に加入しておりますが、臨床試験、検査の過程で製造物の欠陥が発見され、補償額が保険の補償範囲を超える大規模な製造物責任を負う場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
④法的規制について
プレシジョン・システム・サイエンスグループの製品は、販売される国ごとの法規制を受けており、プレシジョン・システム・サイエンスグループは当該法規制を順守していく方針であります。しかしながら、これらの規制が強化されたり、新たな規制が導入された場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、プレシジョン・システム・サイエンスグループが開発、販売中のIVD検査装置、IVD試薬は関連法規の規制を受けており、営業活動継続のためには当局の承認又は許可が必要になります。プレシジョン・システム・サイエンスグループが開発を進めている個々のプロジェクトについて、かかる許認可が得られなかった場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの事業戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤情報セキュリティ
プレシジョン・システム・サイエンスグループが保有する機密情報及び個人情報については、厳正な管理に務めておりますが、これらの情報の流出により問題が発生した場合には、プレシジョン・システム・サイエンスグループの社会的信頼の低下等、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 継続企業の前提に関する重要事象等について
当連結会計年度において、コロナ禍の収束傾向を受けた海外販売の減少に加え、日本国内においても新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染症法上の分類が2023年5月8日より5類へ移行した影響を受けたことにより、日本国内における自社ブランド製品である全自動PCR検査装置及びそれに付随する専用試薬・消耗品の販売が減少し、売上高が著しく減少しました。
一方で、大館試薬センター第二工場に対する投資に伴う減価償却費負担の増加や新製品開発投資に伴う費用負担の増加及びコロナ禍の収束傾向を受けて、一部製品の評価損や一部設備の減損損失を計上した結果、当連結会計年度は、2期連続して重要な営業損失、経常損失、当期純損失を計上しました。
これにより、一部の金融機関と締結している借入契約の財務制限条項に抵触し、長期借入金に係る期限の利益を喪失することとなりました。
これらの状況から、当連結会計年度末日時点においても、依然として、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。
これに対して、プレシジョン・システム・サイエンスグループでは、当該状況を解消すべく、経営方針を全面的に見直して第39期下期経営方針を定め、会社を挙げて以下の様々な事業の抜本的改善策を策定して取り組んできた結果、その改善効果が着実に現れてきております。
①事業の抜本的改善策について
役員報酬削減を初めとする人件費削減、外部委託業務の見直し、拠点の移転統廃合等、様々な施策を実施し、グループ収益力向上を図っております。
②事業の収益改善策について
従来より強固な協力関係にあり、第39期においてはプレシジョン・システム・サイエンスグループの売上の約40%強を構成するELITechGroupとの5年間のOEM製品供給契約の締結合意により、装置、試薬、消耗品の収益改善の具体化につながっております。
また、このことにより、サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金を活用して建設した、大館試薬センター第二工場の稼働率の大幅な向上が見込まれ、製品供給能力の向上と製造原価率の低減が図られ、利益率も改善されることにより、第40期以降の利益確保の基盤が整いつつあります。
③資金調達及び財務制限条項対応
資金面では、メインバンクを中心に既存取引銀行と緊密な関係を維持しており、今後も継続的な支援が得られるものと考えております。プレシジョン・システム・サイエンス子会社であるエヌピーエス㈱のメインバンクとは2024年6月返済期限の短期借入金について、およびプレシジョン・システム・サイエンスのメインバンクとは2024年8月返済期限の短期借入金について、それぞれ同月借換えをおこないました。これにより、当面の間の運転資金及び金型等の設備投資資金において、資金繰りに重要な懸念は無いと判断しております。
なお、財務制限条項に抵触している長期借入金260百万円については、当報告書提出日現在、期限の利益喪失免除が確定しております。
従いまして、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況は存在するものの、重要な不確実性は認められないものと判断しております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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