クボテック(7709)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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クボテック(7709)の株価チャート クボテック(7709)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

 

3 【事業の内容】

クボテックグループは、クボテック及び子会社1社で構成され、主に、日本、米国において、主に画像処理外観検査装置、3Dソリューションシステム、メディアネット機器の開発、製造、販売を行っております。

クボテックグループの事業活動の概況を系統図によって示すと以下のとおりであります。なお、セグメントと同一の区分であります。

 


 

(注) 1.100%子会社であるKubotek USA, Inc.は連結子会社に該当します。

2.株式会社デザイン・クリエィションは、クボテック取締役社長久保哲夫が議決権の100%を所有しており、クボテック3DCAD製品の販売等を行っております。

 

 

以下にセグメントにおける事業の内容を記載いたします。

(1) 検査機システム

検査対象物のセンシング機能とその解析機能を備えた検査機システムの開発・製造・販売部門であり、主としてOptics画像処理外観検査装置の開発・製造・販売を行っている事業であります。

本事業の現主力製品は、Optics画像処理外観検査装置であります。この装置は、CCDカメラにより取得した検査対象物の画像データをメモリーに蓄積し、その画像に含まれる各種の特徴を解析して「望ましくない特徴」を抽出し画像としてモニターに映し出すことにより、検査装置を操作する人間が製品の良否を容易に判定できるという機能を備えております。

さらに、このOptics検査装置を工程毎に複数配置し、ネットワーク化したものが「LOOCS(Line Observation and Optimization Control System)」であり、製造工程の稼動状況を総合的に監視することにより、欠陥を下流に流さない「Defect-Free Line」を実現するシステムであります。

クボテックの検査装置についてクボテックが特徴として認識している点は、以下のとおりであります。

① 工程の様々なポイントで同じ方式で観察・検査・報告が可能

② 検査スピードが高速で、多様なサイズ・特徴を持った欠陥に対応可能

③ ワークの生画像・グラフ・データにより、工程の状況を総合的に把握することが可能

④ OK・NG判定とは異なる加工履歴を考慮した良否判定が可能

⑤ 他の測定器や検査装置の情報も一元管理することが可能

⑥ 運転状況の変化に応じて検査内容を柔軟に変えてゆくことが可能

 

また、本事業の現クボテック製品の用途・種類・機能等は、以下のとおりであります。

 

用途・種類

機能

アレイパターン検査装置

アレイパターニング工程でのエッチング後の全数検査
パターン欠陥、ショート、膜欠陥、付着異物、シミ、ムラ欠陥の検出

カラーフィルター検査装置

カラーフィルター各成膜工程の欠陥検査
BM(ブラックマトリックス)、Red、Green、Blue、Final各工程ごとの画素欠陥、キズ、異物、ピンホールの検出

液晶パネル配向膜検査装置

カラーフィルター/アレイ基板配向膜欠陥検査
キズ、異物、ハジキ、斑点、ムラの検出

シール検査装置

シールの幅異常、塗布切れ、異物の検出
シール及びセルの同時検査処理

有機EL検査装置

蒸着方式、印刷方式における各発光層形成工程の欠陥検査
キズ、異物、ハジキ、斑点、ムラの検出

ガラス基板検査装置

液晶、有機EL、タッチパネル、フォトマスク等のガラス基板欠陥検査
キズ、汚れ、異物、泡、端面キズの検出

高機能フィルム検査装置

ロールツーロール方式における各成膜工程の欠陥検査
有機EL、タッチパネル等の配線欠陥、キズ、汚れ、異物、ピンホールの検出

 

 

 

なお、液晶パネルの生産工程とかかる工程における検査は、下図のとおりであり、クボテックの検査装置はそのいずれの検査にも対応することが可能であります。

 


 

(2) 創造エンジニアリング

CAC(Computer Assisted Creation:創造支援)システムという、従来のCAD/CAMにとどまらない物創りの工程を総合的に支援する製造業向けシステム製品の開発・製造・販売を行っている事業であります。

このCACシステムは、従来それぞれ個別のシステムとして実現されていた「モデリング(Modeling)」、「計測(Measuring)」、「加工(Machining)」の3つの機能を有機的に双方向に融合することにより、物創りに不可欠なこれらの機能をまとめて提供することを可能にします。そのため、実物の世界で直接物を確かめながら物創りが進行することになり、その工程が大幅に短縮されるとともに、品質も向上するものと考えております。

本事業の製品としては、3次元モデリング機能を受け持つCAD/CAMソフトを中核に、3次元計測機能及び3次元加工機能を融合した製品群を販売しております。

 

(3) メディアネット

サイバーテクノロジーの一環として、クボテックが培ってきた情報、制御、通信、機械等の要素技術を組み合わせた、マルチメディア対応のネットワーク機器の開発・製造・販売を行っている事業であります。

本事業の製品としては、高画質なリアルタイム映像配信・受信システム等、人にとって意味のある情報を創造し配信するメディアとネットワーク技術を融合したシステムを開発し、販売しております。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてクボテックグループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

クボテックは「技術は人のために」を標語として、あらゆるシステムの根幹に 「人」 を置き、人を真に豊かにする技術の発展に貢献する事を事業の理念としております。

情報、制御、通信、機械の要素技術を軸に、製品開発を通じて常に先端技術の蓄積に取り組み、様々な独創的な新製品・新システムを開発し、高い技術力と収益性を確保し、株主各位の期待に応えることを経営の基本方針としております。

日常の企業活動では、「創意・工夫と不断の努力」 を社訓とし、新鮮な発想と、それを具体化して粘り強く実証するという技術の基本常識を大切にしております。

 

(2) 目標とする経営指標

クボテックは、厳しい競争の中においても安定的な配当と機動的な投資を実現し持続的に成長し続けるために、収益性を重視しており、売上高経常利益率を高水準に保つことを経営目標としております。

 

(3) 経営環境並びに中長期的な経営戦略及び対処すべき課題

直近の経営環境については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績」に記載のとおりであります。

クボテックグループでは製品開発力、営業力の強化をより一層推し進め、高度化する顧客ニーズに的確に対応した独自の製品群をマーケットに提供し、また、市場変動に耐え得るコスト構造を構築し、収益の確保を図り、着実な事業展開を図る考えであります。

このような状況のもと、クボテックグループといたしましては、次の課題に重点をおいて対処してまいります。

① 検査機システム事業の推進

高機能フィルム検査機システムの開発・製造

半導体検査機システムの開発・製造

マイクロLED検査機システムの開発・製造

② 画像処理型検査エンジン事業の推進

画像処理型検査エンジンの開発・製造

③ 創造エンジニアリング事業の推進

3Dフレームワークの開発・販売

④ オーディオ事業の推進

ディジタル音楽信号処理システムの開発・製造

⑤ エネルギー事業の推進

次世代フライホイールを用いた大出力発電装置の開発・製造

 

クボテックグループはこれからも、「情報」「制御」「通信」「機械」という物創りの根本技術と人の創造力を有機的に結びつけた「サイバネティック・テクノロジー」を基にして、顧客の問題を総合的に解決するシステムを提供し続けることにより、創造エンジニアリングビジネスを展開してまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてクボテックグループが判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の異常な変動

クボテックグループの主たる事業である検査機システム事業は、クボテックグループの業績を大きく左右するものであります。

現在、事業の主な顧客であるFPDメーカーは日本、韓国、台湾及び中国の主要メーカーに集中しておりますが、検査機システム事業の業績は、それらFPDメーカーの設備投資に大きく依存しており、各社の設備投資時期の異同から販売先は期毎に大きく変動しております。

また、装置受注後、ユーザー側におけるライン設備の設置延期、仕様変更等の理由により、製品の納期が延期され、クボテックグループの期間損益に影響を与える可能性があります。さらに、FPDの大型化・高精細化の開発速度が促進されることにより、検査機システムに対するユーザーの要求水準が高くなり、受注時に想定したよりも開発費等の負担が増加し、クボテックグループの収益を圧迫する可能性があります。

なお、韓国、台湾及び中国への輸出については現時点ではほぼ円貨建取引を行っているため、クボテックグループの業績が為替変動の影響を直接受けることはありませんが、製品の現地通貨ベースでの価格上昇による需要減少等を通じて、業績への影響が生じる可能性があります。また今後も円貨建取引が継続される保証はありません。

このような認識のもと、クボテックグループは、安定した収益を確保するため、主力の検査機システム事業の他、創造エンジニアリング事業等その他事業の強化と新規事業の早期事業化に取り組んでおります。

 

(2) 特定の市場・顧客への依存

検査機システム事業においては、FPDメーカー向け画像処理外観検査装置の販売が主要な部分を占めております。現時点において、FPDの製造は、日本、韓国、台湾及び中国の主要メーカーがほぼ独占し、一部の大手メーカーへの集約も進んできております。これら特定の市場・顧客の設備投資動向及び特定の顧客からの受注動向によっては、クボテックグループの財政状態及び経営成績に悪影響をもたらす可能性があります。さらに、これら市場での国際紛争や国内外での輸出管理強化によって事業活動が制限され、業績への影響が生じる可能性があります。

このような認識のもと、クボテックグループは、市場・顧客の多様化を図るため、液晶パネル以外にも機能性フィルム、半導体検査装置などの品質や採算を重視した市場、製品の新規開拓に注力しております。

 

(3) 競合について

クボテックグループは、情報、制御、通信、機械等の技術を複合的・有機的に組み合わせた製品を開発・製造することによって競合他社の製品との差別化を図り、安易な価格競争を行わない方針をとっております。

しかしながら、今後クボテックグループの技術を上回る画期的な新製品が開発・製造され、クボテックグループ製品の技術的な競争力が失われる恐れがあります。また、競合他社との価格競争を余儀なくされる可能性も否定できず、このような場合、クボテックグループの事業戦略や経営成績などに悪影響が及ぶ恐れがあります。

 

 

(4) 人材の確保について

クボテックグループは、会社の規模が役員7名及び従業員72名(2024年3月31日現在)と比較的小さいため、主要株主でもある取締役社長久保哲夫を中心とした少人数の経営陣に事業活動を依存しております。

しかしながら、今後業容が拡大した場合、現状のままでは人的、組織的に十分な対応が取れない恐れがあります。クボテックグループは、このような事態に対応するべく、専門能力、技能に優れた人材の採用を積極的に進めることにより、有能な人員を確保すると共に、内部管理体制のさらなる充実を図りたいと考えておりますが、これに伴い固定費が増加し利益計画を押し下げる可能性があります。さらには、人員の確保や内部管理体制の充実が計画どおり進まない場合には、経営活動に支障が生じ、クボテックグループの事業戦略、経営成績などに悪影響が及ぶ恐れがあります。

 

(5) 部材調達について

クボテックグループは、半導体を含む多くの部材を外部から調達しております。調達先を分散したり、供給不足が見込まれる場合にはある程度早期に手配するなど、安定した調達に取り組んでおりますが、需給の急激な変動などにより、部材の調達に支障をきたした場合、製品の製造や販売が困難となり、クボテックグループの事業戦略や経営成績などに悪影響が及ぶ恐れがあります。

 

(6) 継続企業の前提に関する重要事象等について

クボテックグループは、6期連続して営業損失を計上し、また前連結会計年度において営業キャッシュ・フローがマイナスとなりました。特定の市場・顧客の設備投資及び顧客からの受注動向によって、業績の変動が避けられず継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が当連結会計年度末に存在しております。

クボテックグループといたしましては、当該状況を解消するため主に日本セグメントの画像処理外観検査装置と、米国セグメントの3Dソリューションシステム製品の販売拡大に取り組んでまいります。また社内で複数のプロジェクトチームを立ち上げ、各事業を横断的に戦略的な製品開発を推進してまいります。

画像処理外観検査装置においては新規市場を開拓し、付加価値の高い案件での受注獲得を図ります。また画像処理型検査エンジンなど積極的な製品開発と営業展開によって顧客の拡大に努めてまいります。

3Dソリューションシステムにおいては、自社開発したカーネルを採用した各種ソフトウェア製品の販売拡大と、それに加えてクボテック製カーネルを搭載することで顧客の持つ製品のパフォーマンスが従来より格段に向上する3Dカーネルの販売を推進します。

さらに新規事業として、オーディオ事業では米国市場において製品を上市し販売態勢を整え、今後収益獲得に貢献できるよう事業展開を進めます。これら施策によってグループの収益力向上と財務体質強化を図り、安定した経営基盤を築いてまいります。

ここ数年は業績の大きな変動を出来るだけ抑え、事業構造の改革と安定した収益拡大に取り組んでまいりました。しかしながら客先の設備投資計画の変動や納期の長期化の影響などで、安定した収益力の回復までにはしばらく時間を要するものと考えられます。また資金調達の状況等によっては今後のクボテックの資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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