SCREENホールディングス(7735)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】 SCREENホールディングスグループ(SCREENホールディングスおよびSCREENホールディングスの関係会社)は、半導体製造装置、印刷関連機器、ディスプレー製造装置、成膜装置およびプリント基板関連機器の製造・販売を主な事業内容とし、さらにそれらに関連する研究・開発およびサービス等の事業活動を展開しております。 SCREENホールディングスは、持株会社体制の下、製品・サービス別の事業会社(注)を置き、各事業会社は、取り扱う製品・サービスについて国内および海外の包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。 (注) 事業会社: 株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ 株式会社SCREENグラフィックソリューションズ 株式会社SCREENファインテックソリューションズ 株式会社SCREEN PE ソリューションズ SCREENホールディングスグループの事業とセグメントとの関連は、次のとおりであります。 半導体製造装置事業(以下、SPE)は、半導体製造装置の開発、製造、販売および保守サービスを行っております。 グラフィックアーツ機器事業(以下、GA)は、印刷関連機器の開発、製造、販売および保守サービスを行っております。 ディスプレー製造装置および成膜装置事業(以下、FT)は、ディスプレー製造装置および成膜装置の開発、製造、販売および保守サービスを行っております。 プリント基板関連機器事業(以下、PE)は、プリント基板関連機器の開発、製造、販売および保守サービスを行っております。 その他の事業として、半導体先端パッケージ・ライフサイエンス・水素関連の新規事業分野における製品の開発・製造および販売、ドキュメントの企画・製作、ソフトウエアの開発・販売等の事業を行っております。 なお、SCREENホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 各事業におけるSCREENホールディングスおよびSCREENホールディングスの関係会社の位置付け等は次のとおりであります。 2026年3月31日現在
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 SCREENホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてSCREENホールディングスグループが判断したものであります。 (1)企業理念 存在意義「人と技術をつなぎ、未来をひらく」に込めた思い 「人」には、社員だけでなく、すべてのステークホルダーの皆様を広く包含しています。「技術」とは、これまで培ってきた独自技術を中心に、他社技術との積極的な融合により進化を続けるSCREENグループの技術全体を指しています。また、蓄積してきたノウハウも技術の一つとして捉えています。これら人と人、技術と技術、さらには人と技術を接続することで新たな価値を創造するとともに、設立以来積み重ねてきた有形・無形の財産を未来へ伝承することも「つなぐ」に込めています。「ひらく」には、社会課題の解決を通じて持続可能な未来への扉を開くことと、社会の発展へ挑み、未来への道を切り拓くという2つの意味を込めています。 さらに、創業の精神である「思考展開」は、SCREENグループ創業157年の歴史において人と技術を育み続ける礎、精神的な支えとなった言葉として、将来にわたって存在意義の重要なベースを成します。 (2)経営大綱 経営大綱は、10年後のありたい姿とSCREEN Value(企業価値)を高めるための基本指針として2014年に策定し、中期経営計画ごとに改定を行ってきました。 今回の経営大綱は、企業理念をもとに10年後のありたい姿を「Be a Solution Creator -共に歩む人たちと、世界が求める存在に-」と定め、その実現に向けマテリアリティの解決とSCREEN Value(企業価値)を高めるための方針と戦略を策定したものです。 (3)経営方針、経営環境及び対処すべき課題 SCREENホールディングスグループは「ソリューションクリエーター*」として事業を通じて社会課題を解決し、社会的価値と経済的価値を共に実現する共通価値(CSV)を創出することで、「SCREEN Value(企業価値)」をさらに高め、持続的な利益創出や株主還元などを推進してまいります。 *「ソリューションクリエーター」とは、経営大綱で定められた10年後のありたい姿として、ひたむきな探求心と柔軟な発想を持って社会課題に立ち向かい、社会の持続的な発展に寄与する技術、製品、サービスなどの「新しい価値(CSV)」を事業を通じて世界中のお客さまに提供する企業体および人を指します。 Ⅰ.中期経営計画「Value Up Further 2026」 中期経営計画「Value Up Further 2026」(2025年3月期〜2027年3月期)の概要および主な取り組みは、次のとおりであります。 1.基本コンセプト 「ソリューションクリエーターとして一人ひとりの成長と競争力の強化によりさらなるプレゼンス向上」 2.全体概要 中期経営計画「Value Up Further 2026」は、前中期経営計画「Value Up 2023」で高めた成長性と収益性を維持しつつ、将来を見据えた成長投資を強化する「長期の成長を支える経営基盤を構築する3年間」と位置付け、「事業成長戦略」、「経営基盤強化戦略」、「共通戦略*」の実行により、「SCREEN Value」のさらなる向上を目指してまいります。 *共通戦略:事業成長・経営基盤強化を包含する戦略 基本戦略 基本戦略に基づく具体的な取り組みは以下のとおりです。 ① 事業成長戦略の主な取り組み・ポートフォリオ戦略においては、成長性とROICの2軸にて各事業の現在位置を見える化し、それぞれのあるべき姿に向け、オペレーションの改善に加え事業構造の強化・変革に取り組んでいます。半導体製造装置事業を中心に、事業の強化、選択と集中の観点からM&Aを検討するほか、競争力強化および資本効率の向上を目的とした組織改編を進めるなど、成長性、効率性の向上に取り組んでいます。・事業の成長戦略について、主力の半導体製造装置事業においては、要素技術と製品開発力の強化を目指し、米国・ニューヨーク州に研究開発拠点として「ATCA(SCREEN Advanced Technology Center of America, LLC)」を設立いたしました。これにより、彦根事業所や洛西事業所内の研究開発拠点とのシナジーを最大化し、顧客との協業や研究機関、取引先とのコラボレーションを推進してまいります。・新規事業の創出や既存事業の強化につながるソリューションの創出を目指し、イノベーションマネジメントに取り組んでいます。中でも、注力領域と位置付けているアドバンスドパッケージ分野では、2025年9月にウエハー接合技術に関する研究開発事業を譲受いたしました。2026年4月には、アドバンスドパッケージ事業室をディスプレー製造装置および成膜装置事業(FT)に機能移管し、開発・製造・販売・サービスを一体化した製販体制の整備を進めています。・知的財産に関する戦略的な議論をグループ横断的に行う知財戦略委員会を設置し、知財・無形資産の維持・強化に取り組んでいます。 ② 経営基盤強化戦略の主な取り組み・人財戦略においては、組織の活性化と個の成長を掲げ、経営戦略、事業戦略とリンクした人財ポートフォリオの充足に取り組むとともに、従業員エンゲージメントの向上を図っています。・財務戦略においては、自己資本比率とROICの向上の両立に取り組む中、着実な利益の積み上げにより、自己資本比率が67.4%に改善しました。また、収益性の改善やキャッシュ・フロー創出力の持続的な向上等が評価され、株式会社日本格付研究所の「長期発行体格付」はA+(見通し:安定的)を維持しております。・情報戦略(IT)に基づき、DX推進や情報セキュリティマネジメントシステムの強化に取り組んでいます。情報セキュリティについては、2025年度にSEMI*から業界標準として公開されたSSCA(Standardized Semiconductor Cybersecurity Assessment)に準拠してまいります。 *SEMI:Semiconductor Equipment and Materials Internationalの略で半導体・電子機器製造産業のための国際的な業界団体のこと。・ファシリティ戦略においては、次期中期経営計画における成長を支えるため、半導体製造装置事業の生産能力拡大と拠点機能の最適化など、中長期的な視点で効率的、機動的に取り組んでいます。併せて、将来の事業拡大を見据え、滋賀県野洲市における用地取得を戦略的に進め、地域社会との共存・共栄、各拠点とのシナジー創出、R&D機能の強化など成長投資を実行していきます。 ③ 共通戦略の主な取り組み・共通戦略におけるサステナビリティ戦略については、次項目の「Ⅱ.サステナブル経営の推進」をご覧ください。 3.財務/非財務目標① 財務目標 ※下記4項目の数値目標はオーガニック・グロースを前提としております。Value Up Further 2026 目標(2025年3月期〜2027年3月期)2025年3月期2026年3月期売上高累計 1.8兆円以上6,252億円6,057億円営業利益率通算 19%以上21.7%20.2%ROIC最終年度 15%以上24.7%20.0%株主還元方針連結配当性向 30%以上30.1%30.1% ② 非財務目標Value Up Further 2026 目標(2025年3月期〜2027年3月期)2025年3月期2026年3月期従業員エンゲージメントスコアの向上*1好意的回答率 70%以上65%74%事業活動によるGHG排出(Scope1&2)70%以上削減56.6%70.1%(速報値)*2※2019年3月期比(排出総量)販売製品によるGHG排出(Scope3)48%以上削減55.7%59.3%(速報値)*2※2019年3月期比(売上総利益原単位) *1 「企業が目指す姿や方向性を、従業員が理解・共感し、その達成に向けて自発的に貢献しようという意識」についての従業員 サーベイ。調査結果のうち、5段階中上位2項目を好意的回答としております。 *2 外部専門機関による第三者保証の手続を実施中のため、速報値として記載しております。 Ⅱ.サステナブル経営の推進 SCREENホールディングスグループは、事業を通じて社会課題を解決し、社会的価値と経済的価値を共に実現する新しい価値(CSV)の創出によって「SCREEN Value」をさらに高め、持続的な成長を実現するサステナブル経営を推進しています。 具体的には、環境・社会・ガバナンスの課題解決に向けた取り組みを「Sustainable Value 2026」として策定し、バリューチェーン全体でグローバルに展開することで、多様なステークホルダーの期待と信頼に応え、社会の持続的発展に貢献します。 <ESGに関する主な取り組み> E(環境)・GHG排出削減計画(Scope1・2、3)において、中期経営計画「Value Up Further 2026」の中間目標を達成・TCFD文書を年次更新/Scope1・2脱炭素ロードマップを「移行計画」として再定義 SCREENホールディングスグループの環境の取り組みの詳細は、ウェブサイトを参照ください。(https://www.screen.co.jp/sustainability/environment) S(社会)・学校法人立命館と連携・協力に関する協定を締結・健康経営優良法人(ホワイト500)に4年連続で認定、健康経営銘柄に3年連続で選定・障がい者の雇用機会拡大に向けた取り組みを推進 SCREENホールディングスグループの社会の取り組みの詳細は、ウェブサイトを参照ください。(https://www.screen.co.jp/sustainability/social) G(企業統治)・SCREENホールディングスグループのCSR憲章に対応する9つの個別方針を開示・「知財・無形資産ガバナンス表彰」特別賞を初受賞 SCREENホールディングスグループのガバナンスの取り組みの詳細は、ウェブサイトを参照ください。(https://www.screen.co.jp/sustainability/governance) <主なトピックス> 健康経営 代表取締役 取締役社長が健康経営の最高責任者となり、従業員と職場両面から心身の健康づくりを推進することで、業務パフォーマンスを向上させることに取り組んでいます。 ・優良な健康経営を実践している法人として「健康経営優良法人 ~ホワイト500~」に 2023年度より4年連続で認定・ホワイト500に認定されている東京証券取引所上場企業の中から、 特に優れた取り組みを実践している企業として、「健康経営銘柄」に3年連続で選定 ※令和7年度健康経営度調査に回答した上場企業(1,317社)のうち、「健康経営銘柄」に選定されている企業は44社 SCREENホールディングスグループの健康への取り組みの詳細は、ウェブサイトを参照ください。(https://www.screen.co.jp/sustainability/social/wellness) 社会貢献活動 国、地域、大学・教育機関と連携し、社会に貢献するさまざまな活動を行っています。 ・天才アートKYOTO(NPO法人 障碍者芸術推進研究機構)と2022年に協定を締結 事業所における所属作家の作品展示を着実に拡大・滋賀県で44年ぶりに開催された「第79回国民スポーツ大会」に協賛 開会式では、SCREENホールディングスグループの従業員がボランティアとして受付および会場内のルール監視を実施 SCREENホールディングスグループ会社事業所の入口に 開会式で選手が入場行進する様子 展示されている様子 SCREENホールディングスグループの社会貢献活動の取り組みの詳細は、ウェブサイトを参照ください。(https://www.screen.co.jp/sustainability/social/initiative) (4)セグメント別の取り組み 中期経営計画「Value Up Further 2026」(2025年3月期~2027年3月期)の目標達成に向けた、セグメント別の取り組みは次のとおりです。 (半導体製造装置事業:SPE)①セグメント戦略・洗浄装置マーケットシェアの向上・生産キャパシティの拡大・事業基盤の強化 ②3カ年累計目標と実績売上高1兆5,000億円以上営業利益率23~25%1年目実績売上:5,195億円、営業利益率:26.4%2年目実績売上:4,859億円、営業利益率:25.2% (注)上記項目の数値目標はオーガニック・グロースを前提 事業環境としては、2025年の半導体前工程製造装置市場(WFE)は、AI活用の急速な拡大に伴うデータセンター向け高性能半導体需要の高まりによって堅調な成長を見せました。2026年もAI向け半導体への設備投資は継続し、大手ファウンドリーやメモリーメーカーの先端向け投資を中心に、WFEは更に大きな成長が見込まれます。中国においても、自国内でのAI半導体生産を目指した比較的先端向けの投資が継続する見込みです。 このような事業環境の中、生産効率の改善を図りながら増産体制構築を推進し、大きく成長するWFE投資を確実に取り込む体制を構築します。また、米国に設立した研究開発拠点 ATCA(SCREEN Advanced Technology Center of America, LLC)によって開発力を高めさらに競争力を上げていくとともに、基幹システムの刷新を軸にDX化を推進し、将来の更なる成長に向けた体制・基盤の強化を進めています。 (グラフィックアーツ機器事業:GA)①セグメント戦略・POD装置販売の拡大・リカーリングビジネスの拡大・パッケージ印刷ビジネスの確立 ②3カ年累計目標と実績売上高1,500億円以上営業利益率6~9%1年目実績売上:530億円、営業利益率:8.1%2年目実績売上:574億円、営業利益率:6.3% (注)上記項目の数値目標はオーガニック・グロースを前提 事業環境としては、環境負荷低減や社会的価値向上への意識の高まり、デジタル化による変容(DX・スマートファクトリー化)の必要性が高まる中で、従来の刷版を前提とした大量印刷から代わり、POD装置の新機種売上が好調に推移しました。一方、利益については、米国の関税政策による影響を受け、業績は増収減益となりました。 今後もPODを中核事業と置き、商業印刷およびパッケージ印刷へリソースの集中を図り、装置の販売拡大に取り組むとともに、インク販売を中心とするリカーリングビジネスの一層の拡大により、安定的な売上、利益を生み出してまいります。 (ディスプレー製造装置および成膜装置事業:FT)①セグメント戦略・ディスプレービジネスの収益性向上・“塗工”技術強化と応用分野拡大・製品製造の受託事業の拡大 ②3カ年累計目標と実績売上高1,000億円以上営業利益率3~5%1年目実績売上:358億円、営業利益率:8.5%2年目実績売上:447億円、営業利益率:19.2% (注)上記項目の数値目標はオーガニック・グロースを前提 事業環境としては、中国における家電製品買い替え補助金政策などを背景に、OLEDだけでなくLCDディスプレーへの需要が増加し、それに伴い中国を中心としたディスプレーメーカーの設備投資も活況でした。 このような環境の中、売価改善や原価管理活動も奏功し、前期比で大きな増収増益となりました。 今後は、パネルレベル関連のアドバンスドパッケージ事業機能をセグメント内に組み入れ、製品ポートフォリオを拡充し、更にビジネスエリアを広げていきます。 (プリント基板関連機器事業:PE)①セグメント戦略・直接描画露光装置の業界プレゼンス向上・直接描画アプリケーションの拡大探索 ②3カ年累計目標と実績売上高500億円以上営業利益率12~15%1年目実績売上:141億円、営業利益率:7.5%2年目実績売上:145億円、営業利益率:2.6% (注)上記項目の数値目標はオーガニック・グロースを前提 事業環境としては、プリント基板機器関連の投資の停滞が継続していましたが、2026年3月期の終盤より、韓国、中国でのパッケージ向け投資が回復しました。 このような環境の中、売上が増加したものの、固定費の増加などにより、増収減益の結果となりました。今後につきましても、ミドル、ハイエンド向け直接描画露光機製品群の量産フェーズへの移行や安定稼働を確実に進め、堅調なポストセールス売上を維持しつつ、投資回復を受けた売上拡大を進めてまいります。 上記における将来数値は、SCREENホールディングスが現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成をSCREENホールディングスとして約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績などは様々な要因により大きく異なる可能性があります。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】 SCREENホールディングスグループでは、「SCREENグループリスクマネジメント要綱」および関連規定にもとづいて、ビジネスリスクの洗い出しとその軽減に向けた取り組みを行うとともに、持株会社(HD)がリスクマネジメント推進体制を構築し、グループ全体のリスクマネジメントを運用しております。<リスクマネジメント推進体制> SCREENホールディングスグループの企業価値にマイナスの影響を及ぼす恐れのあるリスクを軽減するため、SCREENホールディングス代表取締役 取締役社長を最高責任者とし、各グループ会社の社長などを各社のリスクマネジメント責任者とする全社横断的なリスクマネジメント体制を確立しております。 その中核に「グループリスク委員会」をおき、リスクマネジメントの運営および方針を策定し、企業価値毀損の未然防止•最小化の視点から、グループ全体に内在するリスクとその状態を把握しております。また、年度ごとの経営環境の変化に応じたグループ重要リスクの設定により、リスク管理の方向性を定め、顕在化の予防に取り組んでおります。 なお、グループ重要リスクは、グループリスクリストをもとに、委員会での協議によって重要と考えられるリスクを当期のグループ重要リスクとして選定し、最高責任者の承認を得た上でHDの経営会議で審議し、HDの取締役会の決議を得て決定しております。さらに、3つのディフェンスライン*の考え方で、個々のリスク管理の担当と役割を定め、現場と経営層がリスク情報を共有するガバナンス体制を構築しております。(*第1ディフェンスライン:事業会社系グループ会社等、第2ディフェンスライン:HD管理部門・機能会社、第3ディフェンスライン:HD内部監査部門) <事業等のリスク> 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がSCREENホールディングスグループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、これらはSCREENホールディングスグループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてSCREENホールディングスグループが判断したものであります。 (1)外部要因に関するリスク①政治状況に関するリスク SCREENホールディングスグループは、現時点では米中貿易摩擦による業績への影響は大きくないものの、今後米中間の関係悪化が更に進み、輸出入に関する諸規制の強化等により、中国への製品の出荷が制約を受ける場合には、SCREENホールディングスグループの売上減少により利益等に悪影響をもたらす可能性があります。 また、米国向けに輸出する一部の製品等に追加関税等が課されております。現時点では業績への影響は大きくないものの、今後の動向によっては利益等に悪影響をもたらす可能性があります。 このほか、ロシア・ウクライナ情勢や中東情勢に起因した地政学リスクの高まりの長期化による世界的な景気の後退、およびそれに伴う需要の縮小が生じた場合には、SCREENホールディングスグループによる当該地域向けの取引は僅少なものの、間接的な影響によるSCREENホールディングスグループの売上減少により利益等に悪影響をもたらす可能性があります。②為替・金利変動に関するリスク SCREENホールディングスグループは、海外売上高比率が高いため、輸出売上については為替リスクを回避するために積極的に円建て取引を行っておりますが、外貨建てによる取引も存在しております。SCREENホールディングスグループは為替予約などによりリスクヘッジを行うことで、為替変動による業績への影響を小さくするよう努力しておりますが、急激な為替変動が起こった場合には、SCREENホールディングスグループの利益等に悪影響をもたらす可能性があります。 また、当連結会計年度末における有利子負債残高はすべて金利を固定しており、金利変動リスクに晒されておりませんが、新たな調達資金については、金利変動の影響を受け、SCREENホールディングスグループの利益等に悪影響をもたらす可能性があります。(2)業界動向に関するリスク①半導体・ディスプレー市場の動向に関するリスク 半導体・ディスプレー市場は、急速な技術革新により大幅に成長する反面、需給バランスの悪化から市況が低迷するという好不況の波に晒されてきました。このような市場環境の中、SCREENホールディングスグループは市況の下降局面においても確実に利益を生み出せるよう、ROIC経営を推進しております。しかしながら、市況が予想と乖離した場合には、SCREENホールディングスグループの売上、利益等に悪影響をもたらす可能性があります。②技術・製品に関するリスク SCREENホールディングスグループは、各事業戦略に沿った開発テーマの絞り込みや保有技術のグループ内での共有化、外部の技術資源の効率的活用などにより、開発力の強化・活性化に取り組んでおり、最新の技術を取り入れた製品をタイムリーに市場投入しシェアの拡大を図ることで収益体制の強化を目指しております。こうした取組みの一環として、新たな海外研究開発拠点の設立、および当該拠点と他の研究開発拠点との連携強化により、適時な開発体制を構築するとともに、社外パートナーとの協業を通じて開発の効率化を図ることなどにより、新製品の適時投入を推進しております。しかしながら、開発期間が長期化することにより新製品のリリースに遅れが生じた場合には、SCREENホールディングスグループの売上、利益等に悪影響をもたらす可能性があります。③特定顧客への取引集中に関するリスク SCREENホールディングスグループは、国内外の主要半導体メーカーに製造装置を納入しておりますが、同業界では巨額の投資を背景に顧客の集約が進み、SCREENホールディングスグループの売上が特定顧客に集中する傾向があります。したがって、これら特定顧客の設備投資動向や特定顧客からの受注動向によっては、SCREENホールディングスグループの売上、利益等に悪影響をもたらす可能性があります。 SCREENホールディングスグループでは、次世代デバイスの生産プロセス確立に寄与する競争優位性のある装置を開発・製造し、進化を続ける半導体業界に最適なソリューションを提供し続けることを目指してまいります。④サプライチェーンに関するリスク SCREENホールディングスグループは、大規模災害やサプライチェーンの障害事例から、国内・海外の生産拠点、部品の調達先を統括した生産補完体制を確立し、事業が大きなダメージを受けないためのシステム構築を推進しております。一方で、サプライヤーからの主要部材の調達等において、需給が逼迫し、適時に供給が得られなくなった場合や、部材、製造委託先の確保に障害が発生した場合には、SCREENホールディングスグループの生産活動の中断や材料費および人件費の高騰などにより、SCREENホールディングスグループの売上、利益等に悪影響をもたらす可能性があります。(3)公正な取引順守に関するリスク SCREENホールディングスグループは、企業理念に基づく行動原則、グループの全役員・従業員が心掛けるべき行動規範を定めた「SCREENグループCSR憲章・行動規範」、およびコンプライアンスに関する行動方針を定めた「コンプライアンス方針」のもと、各国の法令や社会規範を順守し、公明正大に良識ある企業活動を展開しています。また、コンプライアンス担当役員および法務担当役員主導のもと、全グループのコンプライアンス意識の向上や浸透に取り組むとともに、法務室およびコンプライアンス室が中心となり、国際的なルールや各国法令・規則の順守の推進、そのための各種教育に取り組んでいます。しかしながら、SCREENホールディングスグループの事業活動に関連し、コンプライアンス意識の欠如・低下により、法令等への違反や訴訟、紛争等が発生した場合には、SCREENホールディングスグループの利益等に悪影響をもたらす可能性があります。(4)財務報告に係る内部統制に関するリスク SCREENホールディングスグループは、内部統制の体制整備およびその適切な運用に努めており、その運用状況について適宜点検を行っております。しかしながら、内部統制には固有の限界があるため、内部統制が有効に機能しなかった場合や無効化された場合には、法令等に抵触する事態や不正・不適切な行為等が発生し、SCREENホールディングスグループの利益等に悪影響をもたらす可能性があります。(5)事業継続に関するリスク①大規模自然災害・パンデミック等に関するリスク SCREENホールディングスグループの国内生産拠点は京滋地区に集中しており、この地区において大規模な地震等の自然災害が発生した場合、生産設備等に大きな損害を受ける可能性があります。また、感染症によるパンデミックの発生により、営業・生産・調達・物流等の事業活動に悪影響を与える可能性があります。SCREENホールディングスグループではオフィスや生産現場の耐震補強や感染リスク低減等、災害およびパンデミック発生時の損失を最小限にとどめる対策を講じるとともに、事業の継続または早期再開を図るため、ISO22301に基づく事業継続マネジメントシステム(BCMS)を推進し、リスク低減に関する取り組みを展開しておりますが、災害・パンデミック等により生産拠点の操業が停止するなどの不測の事態が生じた場合、SCREENホールディングスグループの事業継続に悪影響をもたらす可能性があります。②資金調達に関するリスク SCREENホールディングスグループの借入金に係る契約のうち一部の契約には、各年度の末日の連結純資産および各年度の連結経常損益に関する財務制限条項が付されております。これに抵触し、借入先金融機関の請求があった場合、当該借入金について期限の利益を喪失する可能性があります。この場合、SCREENホールディングスグループの社債およびその他の借入金についても連動して期限の利益を喪失する可能性があります。SCREENホールディングスグループが借入金等について期限の利益を喪失し、一括返済の義務を負った場合には、SCREENホールディングスグループの事業継続に悪影響をもたらす可能性があります。なお、現在、財務制限条項が付されている契約に基づく借入金の残高はありません。③情報セキュリティに関するリスク SCREENホールディングスグループは、事業遂行に関連して、多数の個人情報や顧客情報、技術情報を有しております。SCREENホールディングスグループでは、「SCREENグループIT管理規定」を定め、社内情報システムのセキュリティ強化を図っております。また、グループの全役員・従業員が心がけるべき行動規範を定めた「SCREENグループCSR憲章・行動規範」を制定するとともに、営業秘密管理規定を整備し、情報管理体制を強化しております。しかしながら、昨今の頻発・巧妙化・高度化するサイバー攻撃をSCREENホールディングスまたはサプライチェーンが受けた際には、予期せぬ被害によって情報流出や関連する情報システムに大規模な障害等の発生と影響が想定されます。この場合、社会的信用の低下や長期の事業停止等により、SCREENホールディングスグループの事業継続に悪影響をもたらす可能性があります。(6)製品の品質と安全に関するリスク SCREENホールディングスグループでは、品質マネジメントシステムの規格(ISO9001)に基づく品質管理体制を構築し、製品・サービスの品質および安全性の向上に取り組んでいますが、万一、大規模なリコールや製造物賠償責任につながるような製品の欠陥が発生し顧客に損失をもたらした場合、多額の追加費用の発生や信頼低下により、SCREENホールディングスグループの売上、利益等に悪影響をもたらす可能性があります。(7)人材に関するリスク 企業の中長期的な成長と価値向上には、多様な人材によるイノベーションの創出が不可欠です。SCREENホールディングスグループでは、社員が目指すべき姿を自律型人材「ソリューションクリエーター」と定義し、ソリューションクリエーターの獲得・育成・リテンションを軸とした取り組みを推進しております。中でも、各事業戦略に応じた人員数の拡充を図るとともに、高度専門人材、女性、外国人などの多様性の確保、次世代の経営人材の育成に努めております。一方で、優秀な人材の確保における競争は激しく、必要な人材を継続的に採用・維持できない場合や、後継者育成計画が滞り、ソリューションクリエーターの資質を持つ人材が不足した場合、SCREENホールディングスグループの事業、業績に悪影響をもたらす可能性があります。(8)環境負荷低減・気候変動への対応に関するリスク SCREENホールディングスグループは、低環境負荷製品へのニーズの高まりや国際的な化学物質規制、環境関連規制の強化などを受け、地球環境に配慮した環境適合認定製品の拡大に取り組んでおります。また、脱炭素や水を含む資源の持続可能性、自然共生といった環境課題の解決に向けて、製品ライフサイクル全体で地球環境に配慮した製品やサービスの開発・提供、およびグリーン調達に努めております。しかしながら、取り組みに遅れが生じ、製品が環境規制等に対応できない場合、SCREENホールディングスグループの売上、利益等に悪影響をもたらす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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