キヤノン電子(7739)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】キヤノン電子グループは、キヤノン電子、子会社8社(うち連結子会社8社)、持分法適用関連会社1社で構成されており、コンポーネント、電子情報機器等の国内外における製造及び販売を主な事業として取り組んでおります。また、キヤノン電子グループはキヤノングループに属し、主として親会社であるキヤノン株式会社及びその生産子会社から部品を仕入れ、製造し、キヤノン株式会社及びその子会社へ製品の納入を行っております。キヤノン電子グループの事業(製品)に係る位置付けは、次のとおりであります。 コンポーネント主要な製品は、シャッターユニット、絞りユニット、レーザースキャナーユニットであります。 シャッターユニット及び絞りユニットは、キヤノン電子が開発・製造・販売を行っております。主な納入先はキヤノン電子グループ外の得意先及びキヤノン株式会社、キヤノン株式会社の生産子会社であります。 レーザースキャナーユニットは、キヤノン株式会社から製造を受託し、キヤノン株式会社へ納めております。 在外子会社であるCanon Electronics (Malaysia) Sdn.Bhd.は、キヤノン電子より支給された部品を加工し、キヤノン電子及びキヤノン株式会社の生産子会社へ製品を納めております。 在外子会社であるCanon Electronics Vietnam Co.,Ltd.は、主にキヤノン株式会社の生産子会社から製造を受託し、キヤノン株式会社の生産子会社へ製品を納めております。 電子情報機器主要な製品は、ドキュメントスキャナー、ハンディターミナル、レーザープリンターであります。 ドキュメントスキャナーは、キヤノン電子が開発・製造・販売を行っております。主な納入先は、キヤノン株式会社の販売子会社であります。 ハンディターミナルは、キヤノン電子が開発・製造・販売を行っております。主な納入先はキヤノン株式会社の販売子会社であるキヤノンマーケティングジャパン株式会社であります。 レーザープリンターは、キヤノン株式会社から製造を受託し、キヤノン株式会社へ納めております。 その他主要な製品は、顧客情報管理サービス、名刺管理サービス、システム開発・保守・運用、歯科用ミリングマシン・小型電動射出成形機等の環境関連機器、血圧計・滅菌器等の医療関連機器であります。 顧客情報管理サービス及び名刺管理サービスは、キヤノン電子の連結子会社であるキヤノンエスキースシステム株式会社が販売を行っております。主な納入先はキヤノン電子グループ外の得意先であります。 システム開発・保守・運用は、キヤノン電子の連結子会社であるキヤノン電子テクノロジー株式会社が行っております。主な納入先はキヤノン電子グループ外の得意先であります。歯科用ミリングマシン・小型電動射出成形機等の環境関連機器は、キヤノン電子で製造し、キヤノン電子グループ外の得意先へ販売しております。血圧計・滅菌器等の医療関連機器は、キヤノン電子で製造し、キヤノン株式会社の販売子会社へ納入しております。 キヤノン電子の連結子会社であるキヤノン電子ビジネスシステムズ株式会社及び茨城マーケティングシステムズ株式会社は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社より事務機製品を仕入れ、キヤノン電子グループ外の得意先へ販売しております。 事業系統図は次のとおりであります。
有価証券報告書(2025年12月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1)会社の経営方針 キヤノン電子グループは、世界トップレベルの高収益企業を築き、社会に貢献し、世界から尊敬を受ける企業を目指します。また、世界トップレベルの環境経営を積極的に進め、CSR・環境先進企業を目指すとともに、持続可能な開発目標(SDGs)達成に貢献します。 (2)目標とする経営指標 キヤノン電子グループは、世界でトップレベルの高収益企業となることを経営方針としており、その実現のため、売上高経常利益率15%を達成すべき目標として取組んでまいります。 (3)経営環境 キヤノン電子グループ関連市場におきましては、カメラ本体の販売が引き続き堅調で、カメラ関連の部品・ユニットの売上は、在庫調整を終えた製品を含めて増加しました。レーザープリンター関連の部品・ユニットおよび本体は、ベトナム子会社を含めた新製品の受託生産が増加しましたが、中国を中心とした市場の縮小、米国での関税対策の影響を受けて売上は減少しました。ドキュメントスキャナー関連は、インド・東南アジア、中南米・日本等で販売が増加しましたが、主要販売地域である米国に加え、欧州・中国等の販売が伸び悩み、前年同期と比べ売上は減少しました。情報システム関連では、金融機関等のシステム開発は、外注先を含むIT人材の不足の影響等を受けましたが、ネットワーク機器の販売が伸び、前年同期と比べ売上は増加しました。 (4)中長期的な会社の経営戦略、対処すべき課題 キヤノン電子グループを取り巻く事業環境は、サステナビリティをはじめとする社会課題への関心の高まりなど、大きく変化しております。取り巻く環境は引き続き厳しく、予断を許さない情勢が続いています。このような状況下で、キヤノン電子グループは以下の課題に取り組んでいます。<成長分野への参入とその確立> キヤノン電子グループでは現在、さまざまな成長分野への参入を進めております。宇宙関連分野ではこれまで研究・開発を進め、軌道投入した超小型人工衛星で重ねた実証実験の成果を踏まえ、防衛省との多軌道観測実証衛星の製造・試験の契約を締結する等、事業化へのシフトを着実に進めております。さらに、キヤノン電子グループの特長である小回りの利く規模、技術を活かし、医療分野の血圧計や滅菌器に加え、環境関連機器としての歯科用ミリングマシン等の拡販も進めています。農業分野では、キヤノン電子で新たに開発した「植物工場用自動生産装置」の販売活動を行っています。また、コンポーネント分野ではキヤノンの国内グループ会社からモータ事業の移管を受け、事業を拡大しています。このように数多くのスモールビジネス事業の確立を目指すとともに、若手の経営感覚を磨くための早期育成を行い、経営の人的基盤を強化してまいります。<ESG経営・サステナビリティへの取り組み推進> キヤノン電子グループでは、これまで長年取り組んできた環境経営への取り組みを基礎として、サステナビリティカンパニーへの進化を推し進めております。また、コンプライアンスの徹底やコーポレートガバナンスの体制強化、サプライチェーンマネジメント、地球温暖化防止への貢献、人権への配慮や多様な人材の確保と育成などにも積極的に取り組み、2023年1月に日本で初めてSGS社によるESGの体制や活動の認証を取得し、継続したESG経営の質を高める活動を推進するとともに、関連する方針やデータの開示拡充などを行っています。そして、世界的に提唱されている2050年カーボンニュートラルの実現を見据えた対応も重要な課題と考えており、2030年にCO2排出量2013年比46%削減、2050年にCO2排出量実質ゼロの目標を掲げて活動しております。引き続き、カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する技術や製品の提供・開発を進めるとともに、気候変動対応など多様なリスクへの対応を進めてまいります。 <人的資本経営の推進> キヤノン電子では、人的資本経営の観点から、人的資本の価値を最大化するための取り組みを進めています。女性、外国人などさまざまな経験や職歴・スキルを持つキャリア人材の採用を積極的に推進しています。それぞれの特性や能力を最大限活かすための教育制度や職場環境を整備し、管理職・経営幹部向けの研修プログラムを運用しています。課長代理職以上の女性管理職比率を2030年に30%とすることを目標に、女性の採用比率を毎年30%超とする採用活動を実施しています。処遇や報酬は、性別や学歴、入社年数といった要素に関わらず、役割と成果、仕事の難易度や責任に応じてこれを決定する「役割給制度」を運用しております。また、従業員がより安全かつ健康的に働ける職場づくりのため、労働安全衛生マネジメントシステムを構築し、その国際規格である「ISO45001」の認証を国内全事業所と海外2工場で取得しています。経済産業省健康経営優良法人認定制度の健康経営優良法人に5年連続で選出されており、健康第一主義の考え方に基づく取り組みも進めています。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】キヤノン電子グループ(キヤノン電子及びその連結子会社。以下、当該項目では「キヤノン電子」という。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。キヤノン電子では、グループ経営上のリスクについて、取締役会が定める「リスクマネジメント基本規程」に基づき設置されるリスクマネジメント委員会による活動において、毎年、キヤノン電子の経営に重大な影響を及ぼす可能性のあるリスクの特定を行っており、以下のリスクもリスクマネジメント委員会活動を経て経営層での審議のうえ特定されたものです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1) 親会社等との関係についてキヤノン電子は、親会社であるキヤノン株式会社(2025年12月31日現在、キヤノン電子の議決権の55.1%を所有)を中心とするキヤノングループの一員であります。 キヤノン電子の売上高のうち、キヤノン株式会社に対する売上高の構成比は、当連結会計年度において43.4%を占めております。キヤノン電子は、キヤノングループ以外への販売促進及び新規顧客開拓を積極的に進めておりますが、キヤノン株式会社の販売戦略や生産体制に関する方針の転換等があった場合には、キヤノン電子の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 キヤノングループ各社との主な取引関係は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」における「関連当事者情報」をご参照下さい。 また、キヤノングループにおいては、キヤノン電子の一部製品または一部事業が競合関係にある場合があります。それぞれ得意な業務分野や技術分野を持って事業展開を図っておりますが、今後の製品戦略の変更等によって、競合関係に大きな変化が生じた場合、キヤノン電子グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、キヤノン株式会社(以下、「公開買付者」)による、キヤノン電子の普通株式(以下、「キヤノン電子株式」)に対する公開買付け及びその後の一連の取引によりキヤノン電子は公開買付者の完全子会社となり、キヤノン電子株式が上場廃止となる予定です。 (2) 国際政治経済に関連するリスクキヤノン電子は、生産及び販売活動の一部を日本国外で行っておりますが、海外における事業活動には主に政治、外交問題または不利な経済状況の発生、急激な為替レートの変動と予期しない政策及び法制度、規制等の変更のリスクがあります。日本、アメリカ、ヨーロッパ及びアジアなどのキヤノン電子の主要な市場において、景気が後退した場合など、外交問題または不利な経済状況の発生時には、対象製品の需給の大きな変化や個人消費や民間設備投資の減少がキヤノン電子の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、ロシアのウクライナ侵攻により、世界経済の先行きは極めて不透明な状況となっております。当該情勢の悪化・長期化に起因する原材料価格の高止まりやサプライチェーンの混乱などが続く場合は、キヤノン電子の業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、急激な為替レートの変動が、外貨建売上などキヤノン電子の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。そして、外貨建の取引から生じるキヤノン電子の資産及び負債の円貨額や海外子会社の外貨建財務諸表から発生する為替換算調整勘定も変動する恐れがあります。 加えて、世界の各国・各地域では政治、行政や法制度整備に係る様々な問題があり、キヤノン電子が予期しない政策及び法制度、規制等の変更に直面するリスクがあります。 政治、外交問題または不利な経済状況の発生については、キヤノン電子は、キヤノン電子現地法人と日常的な意思疎通を通じて収集した関連情報や定期的なビジネス概況ヒアリングによる関連情報を業績予想に反映しております。また、特定の市場または世界全体で需要の減少が見込まれる場合は、キヤノン電子は商品の生産、供給体制に応じて生産調整を実施しています。 急激な為替レートの変動に関しては、キヤノン電子はキヤノン電子現地法人を含め、定常的に短期為替予約の為替ヘッジ取引を実施し、直近の為替水準を反映した価格で製品市場に投入するなどの対策を講じております。 予期しない政策及び法制度、規制等の変更について、キヤノン電子は特に国際的な環境規制や税制変更に係る対策を強化しております。また、公正競争、腐敗防止、個人情報保護、安全保障貿易管理、環境その他の法規正に関しては、各所管部門による統制の下、遵守を徹底しています。 上記の対応にもかかわらず、キヤノン電子が国際的な企業活動を行う際に伴う様々なリスクについて対処していくことができない場合、キヤノン電子のビジネス、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 設備投資についてキヤノン電子では、各生産部門の新製品対応や技術革新、あるいは生産能力の増強のため、毎年、新規または更新のための設備投資が必要であります。2025年12月31日現在、2026年12月期は30億円の設備投資を計画しております。生産設備への投資については、急激な需要変動を前提に慎重を期しており、既存製造設備の活用やグループ内での柔軟な人員配置体制の構築を進めるなど、市場変更の影響を最小限に抑える施策を講じています。 しかしながら、これらの設備投資の実施により、減価償却費が増加し、キヤノン電子の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、資産価値が下落した場合や事業の収益性が悪化した場合には、減損損失が発生し、キヤノン電子の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 研究開発投資について キヤノン電子は先端技術の研究開発を行うための投資を行っております。当連結会計年度において一般管理費に計上した研究開発費は32億41百万円であり、売上高の3.1%を占めております。 今後も積極的な研究開発投資を実行していく予定ですが、当該研究開発活動が計画通りに進まない可能性もあります。また、市場の変化をいち早く捉え、対策を講じるべく、事前の情報収集と分析を定常的に実施しておりますが、キヤノン電子が選定した研究開発テーマに基づき開発した新規技術やそれを応用した製品が普及しない場合や、事業環境の変化等により更なる研究開発費の負担が生じた場合には、先行投資した研究開発費の回収が困難になるなど、キヤノン電子の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 環境規制・法令遵守・知的財産権についてキヤノン電子では、「地球環境保全のための活動と実践」という方針のもと、本社所管部門を中心に全ての事業活動において環境を重視した様々な施策を推進し、環境、健康及び安全等に関する様々な法律・規則に従っております。予期せぬ法令違反等が生じた場合は、キヤノン電子の業績に影響を与える可能性があります。また、キヤノン電子は知的財産権(特許権等)の保護について、知的財産専門の組織を設置し、社内の管理体制を強化し、細心の注意を払っておりますが、将来キヤノン電子が認識していない第三者の所有する知的財産権を侵害した場合、またはキヤノン電子が知的財産権を有する技術に対し第三者から当該権利を侵害された場合は、キヤノン電子の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 重要な訴訟についてキヤノン電子は、国内外事業に関連して、訴訟その他法律的手続きの対象となるリスクがあります。当連結会計年度においてキヤノン電子の事業に影響を及ぼす訴訟は提起されておりませんが、将来重要な訴訟等が提起された場合には、キヤノン電子の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 災害等について地震等の自然災害や事故、テロをはじめとしたキヤノン電子によるコントロールが不可能な事由によって、キヤノン電子の生産拠点及び設備等が壊滅的な損害を被る可能性があります。この場合はキヤノン電子の操業が中断し、生産及び出荷が遅延することにより売上高が低下し、さらに、生産拠点等の修復または代替のために巨額な費用を要することとなる可能性があります。これらのリスクに対し、キヤノン電子は、会社の営業停止時に迅速な復旧を実現するため、初動対応事項や関係部門の役割分担、緊急時の連絡体制等の整備を行っています。また、キヤノン電子の営業活動に用いる基幹システムについては、情報システムのダウンに備えてバックアップ体制を整えております。
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