永大産業(7822)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


永大産業(7822)の株価チャート 永大産業(7822)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

永大産業グループ(永大産業及び永大産業の関係会社)は、永大産業(永大産業株式会社)、連結子会社4社、非連結子会社2社及び関連会社1社により構成されており、住宅資材及び木質ボードの製造販売を主たる事業としております。

永大産業グループの製品は、一般住宅及び非住宅の内装部材として多岐にわたって使用されていることから、市場動向を常に把握し、お客様のニーズに合った製品の提供に努めております。また、省施工でかつ、安全と使い勝手に配慮した製品の品揃えを充実させ、豊かな住環境の創造に貢献する製品開発に注力しております。

永大産業グループでは一般住宅及び非住宅で使用される内装部材の素材から製品に至るまで幅広い事業を展開するとともに、地球環境に配慮した製品開発を推進しております。素材であるパーティクルボードの製造では、不用となった木質製品のマテリアルリサイクルを行い、製造したパーティクルボードを住宅資材事業の製品の基材に使用するなど、木を活かした製品づくりを通じて環境問題に取り組んでおります。今後もこれらの事業活動を推進することにより、社会課題の解決に貢献してまいります。

永大産業グループの事業内容及び永大産業と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。

なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 セグメント情報等」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

事業名

主な製品

製造・販売会社

住宅資材事業

建材分野

 

フローリング、階段セット、壁材

 

永大産業山口・平生事業所

永大産業敦賀事業所

Eidai Vietnam Co.,Ltd.

内装システム分野

室内ドア、造作材(注)1

クロゼット、シューズボックス

その他内装部材

永大産業大阪事業所

永大小名浜株式会社

関東住設産業株式会社

住設分野

システムキッチン、洗面化粧台、

システムバス

永大産業大阪事業所

関東住設産業株式会社

木質ボード事業

パーティクルボード分野

素材パーティクルボード(注)2

化粧パーティクルボード(注)3

永大産業敦賀事業所

永大小名浜株式会社

ENボード株式会社

その他事業

不動産有効活用事業(所有不動産の有効活用)

太陽光発電事業

 

永大産業

 

(注)1.内装部材のうち、窓枠、幅木(壁面と床面の間材)、廻り縁(壁面と天井の間材)など。

2.木材をチップ化し、接着剤を塗布して熱圧成形したもの。表層に細かいチップ、内層に粗いチップを使用し、内層から表層に向けて徐々に細かいチップで構成されている。

3.素材パーティクルボードの表面に、ウレタン樹脂等であらかじめコートした化粧紙(シート)を貼り加工したもの。

 

(1)住宅資材事業

① 建材分野

合板や木質繊維板、パーティクルボードを基材として天然木やオレフィンシートの表面化粧材を貼った複合フローリングや、集合住宅向けの直貼り遮音フローリングを主力製品としております。フローリング用基材は、適切に管理された持続可能な森林資源を活用するとともに、国産材を積極的に活用しております。階段製品では熟練大工の減少や環境配慮への対応として、施工時間の短縮、仕上がりの均一化及び現場の廃材削減を実現する正寸プレカットを充実させ、施工現場や環境面に配慮した製品づくりに注力しております。

② 内装システム分野

室内ドアやクロゼット、シューズボックス等を取り扱っており、常に次のトレンドを意識し、最新のデザインを製品に取り入れています。また、デザイン性だけでなく施工性や操作性にも配慮した製品を充実させるとともに、受注後短納期で納入する仕組を構築するなど、顧客ニーズの多様化に対応しております。また、主要材料に木材資源を無駄なく有効的に循環させることが可能なパーティクルボードを使用するなど、環境保全にも寄与しております。

③ 住設分野

システムキッチンについては、シンク及び天板生産のためのステンレス加工技術、キャビネット生産のための木質材料加工技術により、高品質な製品を生産しております。また、キャビネットの主要材料に、木材資源を無駄なく有効的に循環させることが可能なパーティクルボードを使用するなど、環境保全にも寄与しております。

 

(2)木質ボード事業

パーティクルボード分野

パーティクルボードは、木材の弱点である反りや狂いを解消できる寸法安定性に優れた木質素材です。また、これまで廃棄されていた廃材や間伐材に加え、不用となった木質製品を焼却せずにパーティクルボードの原料として再利用し、資源を無駄なく有効的に循環させるマテリアルリサイクルを行うことにより、環境保全にも寄与しております。

 

 [主要な営業拠点及び生産拠点(2026年6月25日現在)]

① 主要な営業拠点

名      称

所在地

東北営業部

仙台営業所

仙台市若林区

首都圏営業部

東京西営業所

東京都立川市

関東営業部

埼玉営業所

さいたま市北区

中部営業部

名古屋営業所

名古屋市中川区

大阪営業部

大阪営業所

大阪市住之江区

中四国営業部

広島営業所

広島市西区

九州営業部

福岡営業所

福岡市博多区

東京特販営業部

 

東京都新宿区

大阪特販営業部

 

大阪市北区

② 主要な生産拠点

名      称

所在地

山口・平生事業所

山口県熊毛郡平生町

敦賀事業所

福井県敦賀市

大阪事業所

堺市西区

永大小名浜株式会社

福島県いわき市

ENボード株式会社

静岡県駿東郡小山町

関東住設産業株式会社

群馬県前橋市

Eidai Vietnam Co.,Ltd.

ベトナム国ニンビン省

 

 [事業系統図]

事業系統図は、次のとおりであります。

 

 

(注)1.PT. Eidai Industries Indonesiaは2022年11月に清算手続きを開始しております。

 


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

永大産業グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において永大産業グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

永大産業グループは経営の基本理念に『木を活かし、よりよい暮らしを』を掲げ、地球、社会、人との共生を通じて、豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けることを目指しております。

「持続可能な森林の木を使う」「木を無駄なく使う」「木を循環して使う」という3つの循環の輪に沿った事業を展開するとともに、地球環境に配慮した製品を開発することにより、社会課題の解決に貢献してまいります。

また、すべての世代の安全と使い勝手に配慮した製品を提供することにより、豊かな住環境を創造するとともに、国際社会の一員として国や地域の多様性を尊重し、雇用の確保や製品の提供等を通じて地域社会の発展に貢献することで、ステークホルダーの皆様に報いてまいりたいと考えております。

 

(2)目標とする経営指標

永大産業グループは事業の継続性とともに、株主に対する安定配当を持続するためにも収益の確保が最も重要と考え、売上高を増大させながら売上高経常利益率を高めることにより、収益基盤を強化してまいります。

当面の経営指標として売上高経常利益率3%以上を目標とし、業容拡大に取り組んでおります。

 

(3)経営環境

今後のわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなか、国内経済は各種政策の効果によって緩やかな回復基調を維持するものの、過度な為替変動や地政学リスクの高まり、海外経済の下振れ懸念など、景気を下押しするリスクに留意が必要な状況が続くと見ております。

住宅業界におきましては、政府による住宅取得支援策が引き続き住宅需要を下支えするものの、住宅価格の上昇や住宅ローン金利の先高観により住宅取得マインドが低下しており、建築コストの上昇が住宅需要を抑制する状況にも大きな変化が見られないことから、新設住宅着工戸数は低調な推移が続くと考えております。さらに、人口減少や単身世帯の増加といった構造的な問題は残されており、特に少子化は当初の想定より速いペースで進行しております。こういった状況を踏まえると、住宅需要の早期回復は困難な状況にありますが、一方では、住宅内装部材においては住宅購入者の年齢層や世帯構成、ライフスタイル等によりニーズの多様化が進んでおり、それらの需要を取り込むための製品開発は、永大産業グループが事業を拡大するうえで引き続き重要なポイントになると考えております。

このような状況の中、住宅内装部材メーカー各社は、最新のトレンドを反映した色柄やデザイン、機能を取り入れた新製品開発を強化し、新製品の市場投入サイクルを短縮するとともに、生産拠点においては生産能力の強化を図ってきました。こういった企業間の熾烈な競争によって住宅内装部材の需給バランスは供給過多の状況が続いており、原材料や資源・エネルギー価格が高騰、高止まりする昨今の状況においては、想定した期間内に販売価格の改定を浸透させることが難しくなっております。

 

(4)経営計画、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

永大産業グループは、2018年9月の台風被災により大きく悪化した業績を立て直すため、中期経営計画「EIDAI Advance Plan 2023」を策定し、各施策に取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大、ウッドショックといった外部環境の変化への対応が遅れたことから目標達成には至らず、収益力が大きく低下し、業績はさらに悪化する結果となりました。2024年3月期は、主力の住宅資材事業において高付加価値製品の販売拡大に取り組むとともに、適正な販売価格への改定が徐々に市場に浸透した効果もあり、6期ぶりに営業黒字を計上いたしましたが、永大産業グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するためには、安定した経営基盤の構築と収益力の強化が喫緊の課題と改めて認識しております。一方、2023年2月以降、永大産業において2件の重大事故が発生するなど、安全衛生管理面の課題が浮き彫りとなりました。このような事故を再発させないよう、全ての従業員が安全に業務を行うことができる職場環境の整備についても課題認識をしております。

永大産業グループではこのような現状を踏まえ、物流・運送業や建設業における「2024問題」により、物流コストの上昇や建設業の人手不足が顕在化する状況においても、確実に利益を計上することができるよう安定した経営基盤の構築と収益力の強化を図るため、2025年3月期を初年度とする新たな中期経営計画「EIDAI Advance Plan 2026」を策定いたしました。

 

(3)経営環境に記載のとおり、永大産業グループを取り巻く環境は厳しさを増しておりますが、永大産業グループでは、お客様にご満足いただける製品品質の維持向上と併せて、資材の安定調達と製品の安定生産、安定供給に引き続き取り組んでまいります。これらの取組を前提として、主力の住宅資材事業では、更なる製造原価の低減や販売価格の適正化、販売構成の改善により収益性の改善を図るとともに、多様なニーズを取り入れた製品開発とライフスタイルの変化に合わせた製品の拡充を図り、SNSを含めたより効果的な販売促進策を通じて、販売拡大に努めてまいります。さらに、リフォーム需要の獲得や非住宅分野での販売を強化することにより、新築依存からの事業構造の転換を進め、事業領域の拡大と収益力の強化を図ります。

また、連結子会社であるENボード株式会社の事業を早期に軌道に乗せることが喫緊の課題と認識しております。同社のパーティクルボードを、グループ外から調達している合板などの木質材料の代替として住宅資材事業の製品へ積極的に採用するなど、材料から製品までを一貫して生産できる体制を構築し、調達コストと製品供給の安定化を図ってまいります。一方、構造用やフローリング基材用のパーティクルボードは、合板の代替として需要の拡大が見込まれているため、最新鋭の設備を駆使して生産した高品質なパーティクルボードを提案することにより、新たな販売先を開拓してまいります。さらに、パーティクルボードの新たな用途開発を推進し、住宅資材と木質ボードの両事業の相乗効果により、業績と企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

<基本方針>

 永大産業は、「木を活かし、よりよい暮らしを」という基本理念のもと、地球・社会・人との共生を通じて豊かで持続可能な社会の実現に貢献する企業であり続けることを目指しております。さらに、健全で透明性の高い経営とステークホルダーから信頼される事業活動を通じて、サステナビリティを巡る課題に積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。

 

<数値目標>

 ①永大産業グループの目標

 

単位

2023年3月期

(実績)

2024年3月期

(実績)

2025年3月期

(計画)

2026年3月期

(計画)

2027年3月期

(計画)

売上高

(百万円)

69,787

71,665

72,000

74,500

76,500

営業利益

(百万円)

△1,143

368

250

800

1,000

経常利益

(百万円)

△1,309

321

50

600

800

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

△1,104

3,219

200

500

550

EBITDA(注)

(百万円)

1,473

3,830

3,850

4,500

4,750

売上高経常利益率

(%)

-

0.4

0.1

0.8

1.0

ROE

(%)

-

7.6

0.6

1.4

1.5

PBR

(倍)

0.24

0.29

0.29

0.29

0.34

(注)EBITDA=税金等調整前当期純利益に特別損益、支払利息および減価償却費を加算した値です。

 

 ②資本政策・収益計画の基本方針

  1)資本政策の基本方針

資本政策の基本方針は、株主価値の持続的成長を目指し、事業拡大の機会を迅速、確実に捉えるために必要となる十分な株主資本の水準を保持するとともに、安定した配当を確保しつつ、自己株式の取得を必要に応じて検討することとしております。

 

  2)収益計画に関する目標

2018年9月の台風被災以降は業績の低迷により、株価、ROEともに低い水準で推移しており、PBRは1倍を下回る状況が続いております。永大産業グループは、中期経営計画の達成による収益力強化を図り、ROE、PBRの向上に努めてまいります。

なお、収益力に関する目標につきましては、将来的に売上高経常利益率3%以上を目指してまいります。

 

<重点施策>

(5つの重点施策(5つの柱))

① 安全についての取り組み

 2023年の2件の重大事故を教訓とし、二度とこのような事故を再発させないよう、グループ一丸となって、従業員の安全意識の高揚を図るとともに、全ての従業員が安全に業務を行えるよう職場環境整備を推進してまいります。

 

② お取引先様及びエンドユーザー様にご満足いただける製品品質とサービスの提供

 永大産業では、設計、製造から販売に至るまで、「お取引先様及びエンドユーザー様にご満足いただくこと」を最優先とし、お客様の声に耳を傾け、各施策を実行し、製品品質とサービスを高め、供給責任を果たすことにより、さらなる信頼の向上に努めてまいります。

 

③ 住宅資材事業でのシェアアップと新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換

  1)住宅分野でのシェアアップ

今後も新設住宅着工戸数は低水準での推移が見込まれますが、永大産業の主力である住宅分野においては、多様なニーズを取り入れた製品開発とライフスタイルの変化に合わせた製品の拡充に取り組み、効果的な販売促進策を通じて、これまで以上のシェアアップと売上の拡大を図ってまいります。

 

  2)新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換

グローバルリスクによる市況の悪化、さらには人口減少や世帯構成の変化といった構造的な要因により、新設住宅着工戸数は低水準での推移が見込まれますが、永大産業のさらなる売上の拡大と将来の事業基盤を強固なものとするため、各施策を実行することにより、事業構造の転換を加速し、事業領域の拡大と収益力の強化を図ってまいります。

 

④ 木質ボード事業の強化、拡大及び住宅資材事業との相乗効果の発揮

 ENボード株式会社の事業計画を必達させるとともに、同社を最大限に活用し、各施策を通じて、木質ボード事業の拡大と収益向上を図ってまいります。

 

⑤ サステナブル経営の推進

 「木を活かし、よりよい暮らしを」という基本理念のもと、健全で透明性の高い経営とステークホルダーから信頼される事業活動を通じて、サステナビリティを巡る課題に積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献するとともに、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。

 

なお、中期経営計画の詳細につきましては、永大産業ウェブサイトに掲載しております。

(参考URL https://www.eidai.com/profile/ir/management.html

 

注)経営計画等の将来に関する記述は、永大産業が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、永大産業グループとして必ずしも事業上のリスクと考えていない事項についても、永大産業グループの事業活動を理解いただくうえで重要と考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において永大産業グループが判断したものであります。

 

(1) 新設住宅着工戸数について

永大産業グループは住宅用の木質建材と内装部材及び設備機器の製造販売を主たる事業としているため、永大産業グループの売上は新設住宅着工戸数の増減に強い影響を受けます。新設住宅着工戸数は景気動向、金利動向、税制変更等に左右されやすく、永大産業グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、文教施設や宿泊施設、医療施設等の非住宅分野や安定した需要が見込まれているリフォーム分野に対する販売を強化し、新設住宅着工戸数に依存しない事業構造への転換に取り組んでおります。

 

(2) 原材料価格と為替相場の変動について

永大産業グループはフローリング用基材となる合板の一部や接着剤の原材料等を海外から調達しております。これらは国際市場価格及び為替相場の変動に大きく影響され、かつ、仕入先の切り替えが困難なものや、特定少数の仕入先から入手せざるを得ないものもあります。また、原油価格の高騰は接着剤などの価格を押し上げる要因となります。これらの動向によっては、生産に必要な原材料が十分に調達できなくなる可能性や、調達に多額の資金が必要になるなど、永大産業グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、主力製品であるフローリングの基材については、国産材化を積極的に進めるとともに、パーティクルボードの活用に向けた研究開発を進めており、国際市場価格の高騰や為替相場の変動が業績に及ぼす影響を抑制するよう努めております。

 

(3) 価格競争激化による販売価格低下の影響について

新設住宅着工戸数は、今後も人口減少や世帯構成の変化といった構造的な要因等により、さらに減少していくことが見込まれます。縮小するマーケットにおいては、販売先であるハウスメーカー等の価格競争は熾烈を極め、住宅資材メーカーにおける受注競争も激化することが考えられます。こういった状況は永大産業の販売価格の下落圧力となり、永大産業グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、長年培ってきた木質材料の加工技術を活かした競争優位性のある新製品を市場に投入することにより、販売価格の下落リスクを抑制するよう努めております。

 

(4) 製品の品質問題について

永大産業グループの製品において、製品事故の発生や製品の品質上の問題、とりわけ、製造物責任の対象となる製品の欠陥に起因する損害に対しては、永大産業グループのブランド価値の低下を招くとともに、損害賠償請求の発生など、永大産業グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、中期経営計画の基本方針の1つに「お取引先様及びエンドユーザー様に満足いただける製品品質とサービスの提供」を掲げており、検査の自動化や二次元コードの活用による誤配送の防止に取り組むなど、生産から販売に至る各プロセスにおいて品質管理体制の徹底強化を図っております。

 

(5) 自然災害等について

大地震等の大規模な自然災害が発生した場合は、生産活動の停止や配送の遅延、また、損害を被った事業所や保有設備の復旧等に多額の費用が発生し、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

とりわけ、近年は大型台風の襲来や大規模な地震の発生が相次ぐなど、自然災害のリスクが高まっております。永大産業グループにおきましても、2018年の台風被災により永大産業大阪事業所(堺市西区)が極めて甚大な被害を受け、全面的な復旧に長期間を要したため、業績が大きく悪化しました。永大産業グループでは、このような状況を二度と発生させないため、台風被災の影響を詳細に分析し、事業継続計画の刷新、生産拠点の複数化、物流・情報システムの改革を推し進めることにより、事業継続態勢の強化を図っております。

 

(6) 法的規制等について

永大産業グループの事業に関係する法規制には、建築基準法や住宅品質確保促進法、個人情報保護法など様々な規制があり、関係する法規制の改廃や新たな法規制の制定が行われた場合、さらには、物流・運送業における2024問題のように、永大産業グループのサプライチェーンを構成する企業が法規制強化の対象となった場合、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、関係する法規制の動向を注視し、改廃時には社内で情報共有を行うなど、事業運営の中でこれらの法規制の遵守に努めております。

 

(7) 情報セキュリティについて

永大産業グループが事業活動を継続していくなかで、予測できないコンピュータウイルスの侵入等により、情報が外部に漏洩した場合、損害賠償等の発生や永大産業グループのブランド価値の低下を招くなど、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、情報セキュリティ規程をはじめとする社内規程を整備し、従業員等への教育を徹底しております。さらに、情報セキュリティ規程を補完するパソコンや電子メール、インターネット等の利用基準を制定するなど、情報管理の強化を図っております。

 

(8) 重篤な感染症の流行について

重篤な感染症流行時における対策は講じていた場合であっても、感染症による被害は完全に回避できるものではなく、想定規模を超える被害発生時には永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、重篤な感染症の流行に際しては、感染拡大を防止するために社内ガイドラインを制定し、全従業員に周知しております。感染症の拡大状況によっては、政府及び地方自治体からの様々な要請が想定されますが、必要に応じて国内外の出張禁止、不要不急の外出の自粛、在宅勤務や時差出勤の拡大、Web会議の活用などの取組を実施し、感染リスクの低減に努めることとしております。

 

(9) 気候変動に関する規制について

地球温暖化対策をはじめとする気候変動を抑制するための法令等が強化されることにより、永大産業グループの事業活動において燃料や諸資材の置換、さらには設備の更新等の対応費用が増加した場合には、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、住宅内装部材の素材から製品に至るまで幅広い事業を展開するとともに、環境に配慮した製品開発を推進しております。素材であるパーティクルボードの製造においては、不用となった木質製品のマテリアルリサイクルを行っており、フローリングをはじめとする製品の基材にはサステナブルな森林資源を使用するなど、木を活かした製品づくりを通じて環境問題に取り組み、社会課題の解決に貢献する事業を展開しております。

 

(10)固定資産の減損損失について

固定資産について減損会計を適用しており、固定資産の減損に係る会計基準により、定期的に減損損失の認識、測定を行っておりますが、将来の環境変化により将来キャッシュ・フロー総額が減少した場合には、減損損失を計上することとなり、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、設備投資をはじめとする固定資産の取得に際しては、費用対効果を厳格に精査したうえで、投資判断を行っております。

 

(11)繰延税金資産の取崩について

永大産業グループでは、将来発生し得る課税所得の時期及び金額を合理的に見積り、未使用の税務上の繰越欠損金および将来減算一時差異のうち回収可能と判断される金額を繰延税金資産として計上しております。実際に発生した課税所得の時期及び金額が見積りと異なった場合には、繰延税金資産の取崩を行うこととなり、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)継続企業の前提に関する重要事象等について

永大産業グループは、前連結会計年度において5期連続で営業損失を計上したことにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在していると認識しておりました。

当該事象を解消すべく、永大産業グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 経営計画、経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の<基本方針>を実行するとともに、全社を挙げて生産性の向上や経費削減の取組、また、適正な販売価格への改定を行った結果、当連結会計年度において、368百万円の営業利益を計上しており、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況は解消したものと判断しております。

 

(13)ウッドショックについて

木材の需要と供給のバランスが崩れることによって国内の木材価格が高騰するウッドショックは、直近では世界的に木材需要が異常に高まり、流通量が減少した2022年3月期から顕在化し始め、2023年3月期も木材を主要材料とする企業の業績に大きな影響を及ぼしました。ウッドショックは、国内の木材価格の高騰や新設住宅着工戸数の減少に直結するため、影響が長期化した場合は、永大産業グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、急激な原材料価格の高騰に対しては、生産性の改善など様々な手法によるコスト低減に加え、原材料価格の高騰に見合った販売価格の改定をお客様にお願いすることにより業績に及ぼす影響を抑制するよう努めております。さらに、ENボード株式会社の高品質なパーティクルボードを、グループ外から調達している合板などの木質材料の代替として住宅資材事業の製品へ積極的に採用するなど、材料から製品までを一貫して生産できる体制を構築し、調達コストと製品供給の安定化を図ってまいります。

 

(14)重大事故の発生について

永大産業グループは、安全衛生管理を最重要課題として捉え、安全及び衛生管理の徹底を図り、事故の未然防止に努めております。しかしながら、何らかの不測の事由から重大な設備事故や労働災害等が発生する可能性があります。これらの重大事故が発生した場合、生産活動の停止や設備の復旧等に多額の費用が発生する可能性があります。また、訴訟問題や重大事故等に起因した行政処分に発展した場合には、損害賠償請求が生じる可能性があるほか、永大産業グループの社会的な信用及び顧客の信頼を失うことにも繋がり、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

永大産業グループでは、製造設備の定期的な点検や設備の保守、第三者によるサーベイランス等も含めた安全活動の推進、定期的な訓練の実施とともに、生産拠点の複数化等を推し進めることにより、事業継続態勢の強化を図っております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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