KIMOTO(7908)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】KIMOTOグループは、KIMOTO、子会社3社(全て在外子会社)で構成されており、日本、北米、東アジア及び欧州にセグメント分けしております。KIMOTOグループの事業内容に係るKIMOTO及び子会社の位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、次の4区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 (1) 日本連結財務諸表提出会社(KIMOTO)の高機能材料事業は、フィルムを素材としてその表面に加工する数々の技術を開発し、多様な機能を付加した各種工業用材料を製造及び販売するとともに在外子会社に供給しております。デジタルツイン事業は、デジタルデータ画像処理サービス、地理情報データ作成サービス並びにソフト開発の受託業務、業務の改善に伴う提案や関連機器等の販売を行っております。(2) 北米米国に所在する製造・販売会社KIMOTO TECH,INC.は、高機能材料事業の製品を製造し、この製品をKIMOTO並びに東アジア及び欧州に所在するKIMOTOグループ販売拠点に供給するとともに、KIMOTOグループの製品を米国内外で販売しております。(3) 東アジア中国に所在する製造・販売会社瀋陽木本実業有限公司は、デジタルツイン事業の製品を製造し、KIMOTOに供給するとともに、KIMOTOグループの製品を中国内外で販売しております。(4) 欧州スイスに所在する販売会社KIMOTO AGは、KIMOTOグループの製品を欧州で販売しております。 事業系統図は、次のとおりであります。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、KIMOTOグループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針KIMOTOグループは、企業理念に基づき経済情勢及び事業環境の変化に対応し、第6次中期経営計画のもと高機能材料事業及びデジタルツイン事業の成長を通じて、持続的な企業価値向上を目指しております。また、グローバル市場を見据えた事業展開及び運営体制の強化、高付加価値製品及びサービスの拡充、収益性の向上及び経営基盤の強化を推進し、100年先、その先も続く企業の実現に取り組んでまいります。 (2) 目標とする経営指標KIMOTOグループは、持続的な成長と企業価値向上を実現するため、売上高、営業利益率及びROE(自己資本利益率)を重要指標として意識した経営を行っております。第6次中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)においては、収益性及び資本効率を重視した経営を推進し、ROE8%の達成を目指しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略 KIMOTOグループは、第6次中期経営計画において「新しい可能性への挑戦」をビジョンに掲げ、従来の枠組みを超え、化学技術、デジタル技術及びKIMOTOグループが培ってきたノウハウを融合させることで、社会課題の解決に貢献するとともに、持続的な企業価値向上を目指しております。また、グローバル市場における事業展開の強化及び高付加価値製品・サービスの提供を推進するとともに、グローバル運営体制の強化を通じて、事業環境の変化に迅速に対応し、収益性及び資本効率を意識した事業運営を進めてまいります。 <高機能材料事業>長年培ってきた技術を活かし、従来のフィルムの枠を超える高付加価値ビジネスへのシフトを加速してまいります。異種基材製品、高機能性液製品及び環境配慮型製品などの高付加価値製品の開発及び供給を推進してまいります。また、通信、輸送及び産業分野を中心とした既存市場への対応を強化するとともに、医療、半導体及びエネルギー関連分野など成長市場への展開を進めてまいります。さらに、グローバル運営体制の強化を通じて、事業展開の加速及び収益基盤の強化を図ってまいります。 <デジタルツイン事業>DXの進展に伴い拡大する市場ニーズに対応し、空間情報をはじめとする各種データを活用したデジタルツイン技術に磨きをかけ、データ取得、編集・加工及び利活用に関するサービスの高度化を図ることで、社会課題の解決に貢献してまいります。また、これまで培ってきたデータ加工技術に加え、自社における工場DX及び働き方改革の実績・知見を活かしたコンサルティング及びソリューション提供を通じて、インフラ、建設、製造業など幅広い分野のお客様の生産性及び収益性向上に貢献してまいります。 (4) 経営環境及び対処すべき課題 国際情勢の変化や技術の進歩により、KIMOTOグループを取り巻く事業環境は大きく変化しております。このような環境の中、KIMOTOグループは持続的な成長を実現してまいります。そのため、経営基盤の強化を進めるとともに、2026年4月より組織体制を再編・強化し、役割と責任をより明確にし、迅速な意思決定と業務の効率化を図ってまいります。 ① グローバル体制の強化 2026年4月より新たな三部門体制のもと、開発・製造・営業および社内業務の連携を一層強化し、事業を推進してまいります。各機能が横断的に結び付くことで、国内外の拠点が一体となって事業を推進し、グローバル市場における対応力の向上を図ってまいります。これにより、地域や業界の枠を超えた活動を展開し、世界に貢献できる企業体制の構築を目指してまいります。また、その基盤となる人材の確保と育成に注力し、国籍、学歴、性別、年齢の壁を超え、海外グループ会社との人材交流やセミナーの実施を通じて、幅広く活躍できる人材の育成に取り組んでまいります。 ② 新製品開発とプロセスの最適化 社会やお客様のニーズに応える高付加価値・高品質な製品を継続的に生み出していくことは、KIMOTOの重要な課題であります。新たな組織体制のもと、これまで別々に展開してきた高機能材料事業とデジタルツイン事業の開発・生産機能を統合し、両分野の知見を融合することで、KIMOTOの技術基盤を一層強化してまいります。全世界の開発テーマを共有し、研究開発体制の強化と開発プロセスの高度化を進めることで、新製品創出力を一層高め、市場変化を捉えた迅速な製品展開を実現してまいります。また、技術開発型企業として培ってきた化学技術、デジタル技術およびノウハウを結集し、品質の安定確保と収益力の向上を図りながら、新たな価値の創出と今後の持続的な成長につなげてまいります。 ③ 環境への対応 気候変動や資源の枯渇などの環境問題が深刻化する中、環境への影響の低減に取り組みながら事業活動を推進することは企業の持続的な成長にとって重要な課題であります。KIMOTOは2028年3月期にCO2排出量65%削減(2013年度比)を目指し、環境配慮型材料の活用、溶剤使用量の低減、再生可能エネルギーの活用拡大および3Rの推進に取り組むとともに、工場DX化や生産の効率化を通じて環境負荷の低減を図ってまいります。これらの取り組みを確実に推進し、持続可能な社会の実現と企業価値の向上につなげてまいります。 100年のその先も継続するKIMOTOの実現に向け、技術向上とともに発展し、価値ある製品・サービスを提供することで、世の中に貢献してまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてKIMOTOグループが判断したものであります。 (1) 特定の取引先・製品・技術等への依存のリスク 高機能材料事業の新製品開発力KIMOTOグループの収益の大部分は、多種多様な機能を有する各種工業材料を製造販売している高機能材料事業によっております。KIMOTOグループは継続して市場のニーズにこたえる新製品の開発ができると考えておりますが、KIMOTOグループが業界と市場の変化、技術の変化を十分に予測できずに新製品の投入が遅延した場合もしくは競合他社、異業種からの競合製品がより低価格で導入され価格競争が激化した場合、あるいは業界の技術の革新により従来の需要が激減した場合には、収益性を保つことが出来ない可能性があります。これらのリスクを軽減するため、競合情報及び市場情報の収集を強化し、付加価値の高い製品の開発を行い競合他社との差別化を行っております。 (2) 特有の法的規制・取引慣行の影響 ① 環境規制の強化KIMOTOグループは、機能性フィルムの製造工程において有機溶剤を使用しております。この有機溶剤は取り扱いにおいて、労働安全衛生法、毒物及び劇物取締法、消防法、PRTR法等の法規制を受けております。KIMOTOグループは、法規制を遵守するとともに、工場におきましては、環境目標を設定し、環境汚染の防止、安全衛生の推進に努めております。特に有機溶剤及び有機溶剤ガスに関しましては、現在最高水準の技術を導入し、有機溶剤回収や熱回収を行っております。今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、新たな設備投資が必要となり、経営成績に影響を及ぼすことが考えられます。これらのリスクを軽減するため、環境に配慮した溶剤等の使用量の少ない製造プロセスを重点的に進めております。 ② 知的財産保護の限界KIMOTOグループは、他社製品と差別化するべく、製品又は技術に関しては、特許等の知的財産権により積極的に権利の保護を図っております。しかしながら、特定の地域においては、そのような法的保護が不完全であることにより、KIMOTOグループ製品・技術が模倣又は解析調査等されることを防止できない可能性があります。 (3) 重要な訴訟事件等の発生の影響① 知的財産権侵害の可能性KIMOTOは積極的な特許出願を行うとともに、第三者からの特許侵害訴訟を未然に防止するため、KIMOTO及び特許事務所を通じた特許調査を随時行っております。しかしながら、第三者の特許権を侵害していないことを完全に調査し確認することは極めて困難であり、現時点においてKIMOTOグループが認識していない第三者の特許等の知的財産権が存在する可能性は完全には否定できず、また今後、KIMOTOグループが第三者より特許権その他知的財産権の侵害を理由として訴訟提起を受けないという保証はありません。KIMOTOグループが第三者から訴訟提起等を受けた場合には、KIMOTOは、弁理士・弁護士と相談のうえ、個別具体的な対応を行っていく方針でありますが、その対応において多大な費用と時間を要する可能性があります。その結果によっては、KIMOTOグループの事業戦略や経営成績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ② その他の訴訟提起を受ける可能性KIMOTOグループは、顧客満足度に重点を置いて製品の製造販売を行っておりますが欠陥等の不具合が発生した場合、損害賠償による利益の喪失、KIMOTOグループのブランドに対する信頼の喪失、補償費用あるいは保険料等の発生が予測されます。その結果、経営成績に大きく影響を及ぼす可能性があります。 (4) 固定資産減損のリスクKIMOTOグループは、複数の生産拠点を所有し、また設備投資を積極的に実施しております。収益性の低下による大幅な業績の悪化や固定資産の市場価格の下落があった場合、固定資産等についての減損損失が発生し、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらのリスクを軽減するため、以下の施策を進めてまいります。a.新しい技術及び設備を活用した製造の歩留向上並びに廃棄物の削減による製造原価の低減。b.マーケットの変化へ柔軟に対応するため、開発スピードの向上及びニーズに合わせた製造対応。c.製造在庫リスクを低減させるため受注生産方式の採用。 (5) その他の事業等のリスクについて① 天災、火災、事故等の発生が将来の業績に悪影響を及ぼす可能性 KIMOTOグループは国内外に所在するメーカーより原材料を調達し、三重県、茨城県、ジョージア州(米国)に分散所在する工場にてそれぞれ製品製造を行っております。原材料の調達先工場の所在する地域において地震等の天災あるいは、火災や爆発事故等が発生した場合は原材料調達に支障が発生し生産に影響を及ぼす可能性があります。また、同じくKIMOTOグループの工場所在地において地震等の天災が発生した場合あるいは、万一火災等が発生した場合、生産活動が停止することから経営成績に重大な影響が生じることになります。また電力不足による電力供給の調整が行われた場合、生産活動に影響を受ける可能性があります。これらのリスクを軽減させるため、主要製品の生産場所の複数化や、材料サプライヤーと連携強化を進めてまいります。 ② 情報セキュリティについてKIMOTOグループは、デジタルツイン事業において個人情報を含む顧客情報を取り扱っておりますが、これらの情報が漏洩することがあれば、KIMOTOグループの信用が失墜し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクを回避するためのマニュアルを作成し対応しております。 ③ 在庫評価の影響KIMOTOグループは、国内、北米、東アジア及び欧州に高機能材料事業製品を安定かつ迅速に供給するため、原材料について一定量在庫にしております。そのため急激な市場動向の変化により原材料の評価損が発生するリスクがあります。これらを回避するため、営業、サプライヤーとの情報共有の強化、また材料品種、サイズの標準化を進め長期在庫リスクの低減を進めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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