三菱鉛筆グループ(三菱鉛筆及び三菱鉛筆の関係会社)は、三菱鉛筆、子会社50社で構成され、筆記具及び筆記具周辺商品事業とその他の事業を行っております。
当連結会計年度において、UNI LINC INDIA PRIVATE LIMITEDを新たに設立したため、連結の範囲に含めております。また、上海申楷菱文具有限公司は清算が結了したため、連結の範囲から除外しております。
三菱鉛筆グループの事業内容と、三菱鉛筆と関係会社の当該事業に係るセグメントの位置づけは次のとおりであります。
以下は、セグメント別に記載しております。
(1)筆記具及び筆記具周辺商品事業
筆記具及び筆記具事業で培った技術を転用した化粧品等の筆記具周辺商品の製造及び販売を行っております。
製造会社(国内)
主な製造会社は、㈱ユニ、山形三菱鉛筆精工㈱、ユニポリマー㈱であります。
製造会社(海外)
主な製造会社は、深圳新華菱文具制造有限公司、MITSUBISHI PENCIL VIETNAM CO., LTD.であります。
販売会社(国内)
三菱鉛筆東京販売㈱、三菱鉛筆関西販売㈱、三菱鉛筆九州販売㈱をはじめとする国内の販売会社が販売を行っております。
販売会社(海外)
uni-ball Corporation 、MITSUBISHI PENCIL KOREA SALES CO., LTD.、三菱鉛筆貿易(上海)有限公司、MITSUBISHI PENCIL France SAをはじめとする海外の販売会社が販売を行っております。
製造及び販売会社
C. Josef Lamy GmbHは、主にLAMYブランドの筆記具等の製造及び販売を行っております。
(2)その他の事業
主な事業は、ユニ工業㈱による粘着テープ事業及び㈱ホビーラホビーレによる手工芸品事業を行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
三菱鉛筆グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において三菱鉛筆グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
三菱鉛筆グループは、1887年(明治20年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」を社是として、「書く、描く」ことにこだわり、品質向上と技術革新に努め、お客様にご満足いただける「もの」づくりに取り組んでまいりました。
三菱鉛筆の事業は、創業者である眞崎仁六が日本にも鉛筆を普及させたいと願い、「はさみ鉛筆」を一本ずつ販売することから始まりました。その後、海外製品にも負けない鉛筆をつくりたいと考え、1958年に最高品質の鉛筆「ユニ」が生まれました。そして現在では、三菱鉛筆の筆記具は、日本だけでなく世界100ヵ国以上のお客様にご愛顧いただいております。また、いつの時代も幅広い年齢層の方々にとって身近な存在であり続け、お客様の日常と生活に寄り添ってまいりました。
しかし、近年三菱鉛筆グループを取り巻く外部環境は、デジタル化の進展に伴う筆記機会の減少や価値観の多様化、社会課題への意識の高まりといった激しい変化の時代を迎えております。そのような中で、三菱鉛筆がこれまでの事業活動のなかでお客様に対してお届けしてきた提供価値を問い直して再定義したうえで、2022年に「ありたい姿2036(長期ビジョン)」を公表するに至りました。三菱鉛筆が筆記具という製品を介してお届けしてきた提供価値とは、「書く、描く」ことによって、お客様一人ひとりが生まれながらに持つ個性や才能をかたちにすることであり、またそういった活動を支えることであると考えております。
そして、創業から積み重ねてきたお客様への提供価値を起点として、筆記するための道具をつくる「筆記具メーカー」から、お客様それぞれが持つユニークを表現する喜びをお届けする「表現革新カンパニー」へと生まれ変わり「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、世界中のあらゆる人々の生まれながらに持つ個性と創造性を解き放つというお客様への提供価値を具現化してまいりたいと考えております。
筆記具には、お客様一人ひとりのユニークを引き出し、高め、彩り、共感しあえるものへと変える力があります。三菱鉛筆は、創業から取り組んできた筆記具事業でお客様にお届けしてきた提供価値と真摯に向き合い、性別、文化、障がいを始めとする一人ひとりが生まれ持った様々な違いを可能性に変えることで、豊かな表現や新たなつながりを生み出すことにより、違いを美しさととらえ、新たな技術で世界を彩ることに尽力してまいります。そういった活動を通じて、より一層のお客様の信頼をいただき、時間を超えてお客様にご愛顧いただける商品をご提供すべく、引き続き努力してまいります。
(2)目標とする経営指標
三菱鉛筆グループは、お客様お一人おひとりに支えられ、1887年(明治20年)の創業より三菱鉛筆グループの考える「書く、描く」ということを、商品というかたちにしてご提案してまいりました。この永きにわたるお客様からの信頼にお応えするべく、収益性及び安全性に関する経営指標を総合的に勘案し、長期的な企業価値の向上を目標としております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
三菱鉛筆グループは、創業150年である2036年に向け、お客様への提供価値を見つめ直し、実現したい将来の「ありたい姿2036(長期ビジョン)」、そこへ向かうためのパーパス・事業ドメインを含んだ「コーポレートブランドコンセプト(企業理念)」を策定しております。
グループ全体のありたい姿(長期ビジョン)を「世界一の表現革新カンパニー」とし、「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、世界中あらゆる人々の個性と創造性を解き放ち、表現する喜びをお届けするという価値を提供してまいります。
また、コーポレートブランドコンセプト(企業理念)を「違いが、美しい。」としております。「書く、描く」という行為には、人それぞれのユニークを引き出し、高め、彩り、共感しあえるものへと変える力があります。三菱鉛筆グループは、新たな技術と常に向き合い、性別、文化、障がい、人が生まれ持ったさまざまな違いを可能性に変え、豊かな表現や新しいつながりを生み出していきたいと考えております。さらに、違いを美しさと捉え、これまでも、そしてこれからも、新たな技術で一人ひとりのユニークを輝かせ、世界を彩りたいと考えております。
この長期ビジョンやコーポレートブランドコンセプトを踏まえて、これからの激しい環境の変化にも臆せず新しいことにチャレンジし、更に成長していくために、「uni re-design」を基本方針とした2022年から2024年までの中期経営計画に取り組んでおります。なお、中期経営計画の基本方針に基づいた重点方針と財務目標は以下の通りです。詳細につきましては、2022年2月17日に公表いたしました「『ありたい姿 2036(長期ビジョン)』『中期経営計画 2022-2024』の策定に関するお知らせ」及び2024年2月16日に公表いたしました「『中期経営計画 2022-2024』の数値目標修正に関するお知らせ」をご参照ください。
〔中期経営計画 2022-2024〕
①筆記具事業のグローバル化
これまで日本起点で行ってきた筆記具事業をグローバル発想に転換いたします。ユニークな筆記具をより多くの方にご利用いただき、世界中の人々の”ユニークさ”を表現する事に貢献します。
②新規事業をグロースステージへ
これまで筆記具という製品や技術を中心にとらえてきた事業を、新たに「書く、描く」というお客様への提供価値を起点にとらえ直し、これらの提供価値を具現化することのできる新規事業の創造を目指します。そして、筆記具事業と新規事業を組み合わせることにより、「書く、描く」ことを通じた様々な表現体験そのものを創造し、これまでにない顧客体験を提供いたします。
③サステナブルな体制構築
企業の成長のみならず、自然環境・社会との共生を図り、持続的な成長を目指します。これからも、表現を楽しみ続けられる自由でボーダーレスな社会の実現に貢献します。
なお、2022年2月17日の公表時点から為替環境が大きく変化したため、売上高及び営業利益の財務目標を修正しております。
(2024年財務目標)
売上高 :780億円
営業利益 :125億円
営業利益率:16.0%
(4)経営環境
三菱鉛筆グループを取り巻く筆記具の市場環境は、人口減少と少子高齢化に伴う需要の縮小という構造的問題を抱える国内市場に加え、欧米諸国はすでに成熟した市場となりつつあります。一方、アジアを始めとする新興諸国においては、経済発展に伴う中間所得層の増加を背景に、高品質かつ高機能な筆記具への需要が高まりを見せております。
テクノロジーの飛躍的な進化によって、急速にグローバル化が推し進められるとともに、筆記具に代替する製品やサービスが次々に出てきております。また、環境をはじめとするサステナビリティへの関心の高まりにより、お客様の消費における価値観を大きく変えつつあります。加えてインターネットを通じた流通やSNSをはじめとする情報媒体のさらなる普及は、お客様の購買行動を変容させており、こうした市場環境の変化に迅速に対応していくことが求められています。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
三菱鉛筆グループは、1887年(明治20年)の創業以来、「最高の品質こそ 最大のサービス」という社是のもと、「書く、描く」ということを筆記具という商品を通じてお届けし、より多くのお客様に喜んでいただくことを使命と考え、活動してまいりました。
三菱鉛筆グループを取り巻く市場環境に目を向けると、テクノロジーの飛躍的な進化は、ボーダーレス化を加速度的に推し進めていることに加え、デジタルツールをはじめとする表現手段の選択肢を大幅に拡張しています。また、インターネットを通じた流通やSNSといった情報媒体の普及は、お客様の購買行動を大きく変容させています。さらに、環境問題を始めとするサステナビリティという課題への関心の高まりは、お客様の消費に対する価値観を大きく変えつつあります。
このような市場環境のなか、三菱鉛筆グループが、今後さらなる発展を遂げるためには、「生まれながらにすべての人がユニークである」という信念に基づき、「書く、描く」ことを通じて、お客様一人ひとりが持つ個性や才能を解き放つこと、そしてこういった“表現体験そのもの”を創造していくことが不可欠であると考えております。これらの提供価値を起点として、グローバルな事業展開による新たな市場の開拓と、体制基盤の強化を踏まえたさらなる価値の創出を通じ、売上と利益を伴うシェア拡大が必要と考えております。また、筆記具事業と新規事業を組み合わせることによって、お客様への提供価値をさらに高めることが重要であると考えております。そのためには、企業の成長のみならず、自然環境や社会との共生を前提としたサステナブルな体制を構築していかなければならないと考えております。
これらの取り組みを通じて、三菱鉛筆グループに関係される多くのステークホルダーの方々との間で信頼関係を築き、持続した成長を実現できる三菱鉛筆グループを目指してまいります。
三菱鉛筆グループの経営成績、財政状態に大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において三菱鉛筆グループが判断したものであります。
(1)為替等のリスク
三菱鉛筆グループの当連結会計年度の売上高に占める米国、アジア、欧州、中近東、オセアニアなど海外市場に対する売上高は53.5%であります。これらの国々との取引におきましては大部分が外貨建ての決済を行っており、外貨建て取引は為替の変動リスクを負っております。これらの取引では先物為替予約などによるヘッジ策を講じておりますが、それにより完全に為替リスクが回避される保証はありません。同様に、樹脂材や板材といった三菱鉛筆製品に使用する輸入部材は日本円以外の通貨で決済しております。そのため、今後三菱鉛筆の予測を超える範囲で為替が変動した場合などは、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)カントリーリスク
三菱鉛筆グループは、米国、アジア、欧州、中近東、オセアニアなど世界各国において販売事業を、アジアにおいて製造事業を展開しております。三菱鉛筆グループでは、これらの国のカントリーリスクを事前に調査、察知して対処するよう努力しておりますが、予測できない急激な政治的・経済的変動、あるいは租税制度、法律、規制などの大幅な改定、テロ・戦争の勃発、感染症などによる社会混乱は、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)新製品開発
三菱鉛筆グループの主たる事業である筆記具の市場におきましては、新製品の開発、発売が三菱鉛筆グループの将来の成長を支える大きな要因であると考えており、付加価値の高い魅力的な新製品を継続的に開発する体制を整えております。しかしながら、今後ますます市場のニーズは多様化し、商品サイクルが短縮化することが予想され、市場ニーズにあった魅力的な新製品をタイムリーに開発、発売することができない場合には、将来の成長性と収益性に影響を与える可能性があります。
(4)資産の減損
三菱鉛筆グループでは筆記具等の生産のための設備を保有しておりますが、急激な売上げの減少などで生産数量が大幅に減少した場合にはこれらの有形固定資産の収益性が悪化いたします。また、三菱鉛筆グループでは市場価格のない株式等以外の有価証券を保有しておりますが、株式相場が大幅に下落した場合には、明らかに回復見込みがある場合を除いて減損処理を行います。これら資産の減損処理は、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)情報システム
三菱鉛筆グループは、重要な情報の紛失、誤用改ざん等を防止するため、情報システムに対して適切なセキュリティを実施しております。しかしながら、停電、災害、ソフトウェアや情報機器の欠陥、停止、一時的な混乱、内部情報の紛失、改ざんなどのリスクがあります。このような事象が事業活動に支障をきたした場合、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)棚卸資産
三菱鉛筆グループでは、「棚卸資産の評価に関する会計基準」を適用しており、販売目的の棚卸資産の収益性を期末において評価し、収益性が低下していると判断される場合には評価損を計上することになります。このため、三菱鉛筆グループの棚卸資産について、市場環境の急激な変化や消費者ニーズの変化により収益性が低下していると判断し評価損を計上する場合には、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)原材料等の調達や費用の高騰
三菱鉛筆グループは、主な原材料として原油価格の影響を強く受ける樹脂材、需給バランスに加えて原産地国の資源政策、環境政策の影響を受ける金属材や板材を使用しております。これらの原材料が予期せぬ経済的あるいは政治的な事情により、予定していた単価で安定的に調達できなくなった場合には、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。現在の原油価格や物流費の高騰が更に長期化する場合は三菱鉛筆グループの総利益や営業利益に影響を与える可能性があります。
(8)法規制
三菱鉛筆グループが行っている事業は、国内外の関連法規制を受け、その規制内容には保安安全に係るもの、環境や化学物質に係るもの、その他事業活動に関するものなど様々なものがあります。三菱鉛筆グループは、これらの法規制を遵守し、種々の事業活動を行っておりますが、将来的に法規制の大幅な変更や規制強化が行われた場合は、三菱鉛筆グループの活動の制限やコストの増加につながり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)自然災害
三菱鉛筆グループは、東京に本社機能を持ち、神奈川県、群馬県、山形県及び栃木県に生産及び研究拠点があります。また、中国やベトナムにも生産拠点を有しております。当該地域において地震、洪水、台風、津波を始めとする大規模自然災害や感染症などによるパンデミック等が発生した場合、本社機能の麻痺や生産及び研究活動が停止する可能性があり、三菱鉛筆グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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