神鋼商事グループ(神鋼商事及び神鋼商事の関係会社)は、神鋼商事、連結子会社42社及び持分法適用会社17社で構成され、国内及び海外において鉄鋼・アルミ·銅・原料・機械・溶接を主体とした各種商品を取引しております。更に関連商品の製造、情報等のサービスの提供、先端技術分野への事業投資を行う等多角的な事業活動を展開しております。
神鋼商事グループの各セグメントの主要取引品目は次のとおりであります。
また、次の5部門は、「第5.経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
(鉄鋼)
当部門においては、銑鉄、鉄鋼半製品、普通鋼鋼材、特殊鋼鋼材、鉄鋼二次・三次製品、建材加工製品、チタン製品、ステンレス製品、鉄粉、鋳鍛鋼等を取り扱っております。
[主な関係会社]
神商鉄鋼販売㈱、森本興産㈱、Grand Blanc Processing, L.L.C.
日本スタッドウェルディング㈱、大阪精工㈱
(アルミ·銅)
当部門においては、銅製品、アルミ製品、非鉄金属地金・スクラップ、銅・アルミ加工品、アルミ・マグネシウム鋳鍛造品等を取り扱っております。
[主な関係会社]
神商非鉄㈱、神鋼商事メタルズ㈱、㈱稲垣商店、蘇州神商金属有限公司、
神商精密器材(蘇州)有限公司、神商精密器材(揚州)有限公司、
KTN Co.,Ltd.、Shinsho Metals (Shanghai) Ltd.、Vina Washin Aluminum Co., Ltd
(原料)
当部門においては、鉄鉱石、石炭、コークス、コークスブリーズ、鉄スクラップ、製鋼用銑鉄、還元鉄(HBI)、合金鉄、製銑・製鋼用副原料、チタン原料、石油製品、スラグ製品、化成品、再生可能燃料(RPF、木屑、PKS(椰子殻)、木質ペレット)等を取り扱っております。
[主な関係会社]
Kobelco Trading Australia Pty.Ltd.
(機械)
当部門においては、ゴム・タイヤ機械、製鉄・非鉄機械、化学機械、真空成膜装置、各種炉、汎用コンプレッサ、各種圧縮機、冷凍機、ヒートポンプ、水素発生装置、環境関連機器、その他産業機械全般、建設機械部品、電子関連設備及び部材等を取り扱っております。
[主な関係会社]
㈱マツボー、日本グラニュレーター㈱、アジア化工㈱、Track Design India Private Limited.
(溶接)
当部門においては、溶接材料、溶接機、溶接ロボットシステム、溶接関連及びその周辺設備機器、フープ材、溶剤原料、副資材、各種加工原料等を取り扱っております。
[主な関係会社]
エスシーウエル㈱、㈱コベルコ溶接ソリューション
[事業系統図]
文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において神鋼商事グループが判断したものであります。
(1)企業理念
私たちは誠実をモットーに、新しい価値の創造を通じて、豊かな社会づくりと、みんなの幸せをめざします。
(2)経営環境、経営方針及び対処すべき課題
中期経営計画2023(以下、前中期経営計画)の最終年度である当連結会計年度は、コロナ禍の景気回復を捉えて業績は順調に推移いたしました。また、前中期経営計画の期間においても、国内系列会社の事業再編・M&A、海外への事業投資を進めるとともに、鋼材価格の上昇や円安などの外部環境が影響し大幅な利益を計上することができました。
神鋼商事は長期経営ビジョンである「明日のものづくりを支え、社会に貢献する商社」の実現に向けて、中期経営計画2026(以下、新中期経営計画)を新たに策定いたしました。新中期経営計画では、①KOBELCOグループの中核商社として更なる事業の拡大・深堀り、②神鋼商事独自のサプライチェーン構築によるビジネスモデルの多様化、③社会課題の解決と収益力強化に資する新規事業の推進を3本柱とし、新たな視点で成長を追求してまいります。
また、継続的な成長には人材の育成は必須であると考えており、引き続き人的資本経営を推し進め、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。
(3)目標とする経営指標
上記の取り組みを確実に実行し、2026年までに「連結経常利益145億円」、「ROE 10.0%以上」、「ROIC 6.5%」、「自己資本比率21%以上」を目標とし、株主還元方針については、「連結配当性向30%以上又は1株当たり配当300円のいずれか高い方とする」といたします。
(4)経営戦略
①商社機能の強化
神鋼商事は長らく5つの本部を置き、各本部において取扱商品に応じた専門性の高い商社機能を提供してきましたが、本部間のシナジー効果をより一層発揮できる体制を目指し、2024年度からの新中期経営計画において営業推進体制を5本部制から、鉄鋼、鉄鋼原料、非鉄金属を「金属本部」とし、機械・情報、溶材を「機械・溶接本部」とする2本部制といたしました。事業分野が近接する本部を統合し、ビジネスモデルの横展開や適切な人材配置、収益力や商社機能の強化に取り組みます。なお、従来の5本部体制の枠組みは、ユニット制に移行し、顧客ニーズに応えるきめ細やかな商社機能を維持してまいります。
また、前中期経営計画期間中、最重要テーマとして投資の促進に取り組んできたものの、所期の目標達成には至らず、更なる推進が課題と認識しております。
新中期経営計画においては、中長期的な収益力の強化を目的に、営業本部から独立した新事業推進室を設置し、更なる新規事業推進と投資の促進に取り組みます。
②ダイバーシティの推進
神鋼商事は、人種・国籍・信条・性別・障がいなどによらず、雇用の安定と機会均等を基本に多様な人材を採用、登用しております。また、2022年度には人事制度を改革し、「自ら学び、行動する人」を育成するため、年功序列的な処遇制度を廃し、個人に合った複数のキャリアコースを設定するなどの取り組みを進めてまいりました。
新中期経営計画では現在推進している人的資本経営を更に推し進め、女性活躍については、2026年度に女性管理職の割合を5%、女性総合職の割合を18%までそれぞれ高める目標を設定いたします。また、入社3年目社員の部門間ローテーションや管理職昇格要件に他部門の経験を重視することを加えるなど、複数分野の経験によるイノベーションを促す環境づくりに取り組みます。
③資本コストを意識した経営
神鋼商事は従来より資本コストを意識した経営を実践してきており、資本収益性指標であるROEを重要指標の一つとして掲げ、前中期経営計画で9%以上を目標としており、実績として2021年度は12.0%、2022年度は13.6%、最終年度である2023年度も11.5%と、前中期経営計画期間中においてすべての年度でROE目標を達成いたしました。
また、株主様への還元策として配当性向30%を目標に、2021年度は30.4%、2022年度は30.3%の実績で推移しており、2023年度も30%以上の配当性向を達成いたしました。
神鋼商事は継続して資本効率向上に向け議論しており、新中期経営計画で掲げた基本戦略や目標、株主還元策を着実に実行し、達成することにより企業価値向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において神鋼商事グループが判断したものであります。
(1)経済環境・事業環境リスク
神鋼商事グループは、国内を中心に米国及びアジア地域を含めたグローバルビジネスを積極的に展開しております。従って、国内はもとより、米国及びアジア地域の経済環境及び事業環境の変化は、神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2)特定取引先への集中
神鋼商事は㈱神戸製鋼所の関連会社であり、当連結会計年度末現在、同社グループは神鋼商事の議決権の35.9%(間接所有分を含む。)を所有しております。当連結会計年度において、売上高に占める同社への売上高は6.2%であり、また、仕入高に占める同社からの仕入高は39.5%であります。このため同社の動向が神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3)金利リスク
神鋼商事グループは、金利スワップを用いるなど借入金に係る金利の変動リスクの軽減に努めておりますが、急激な金利の変動は神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)為替リスク
神鋼商事グループが行う取引には外国通貨建の海外取引が含まれており、為替相場の変動が、神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。神鋼商事グループは、為替予約等を用いるなどの為替リスクを回避する対策を講じておりますが、リスクをすべて排除することは困難であります。また、神鋼商事の連結財務諸表には、海外連結子会社等の外国通貨建事業に係る為替換算リスクが存在しております。
(5)商品価格リスク
神鋼商事グループが取り扱う商品は多岐にわたっており、相場変動による商品価格リスクを伴うものが含まれております。そのため、商品価格の変動により神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)信用リスク
神鋼商事グループが行う取引には国内及び海外の取引先に対する売掛債権等についての信用リスクが存在いたします。「信用限度規程」に基づき慎重に与信管理を行っておりますが、取引先の信用状態が悪化し、神鋼商事グループに対する債務の履行に問題が生じた場合には、神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)株価リスク
神鋼商事グループは、取引先などの株式を中心に時価のある株式を保有しており、今後の株価動向が、神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8)事業投資リスク
神鋼商事グループは、新たな事業展開及び既存事業の拡充・強化等を図るため、新会社の設立や既存の会社への投資等を行っております。これらの投資については、社内規程に基づき審査を実施するなど慎重を期しておりますが、投資先企業の企業価値が低下した場合には、神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9)カントリーリスク
神鋼商事グループは、貿易取引又は海外投融資の相手国における政策変更、政治・経済等の環境変化により、債権又は投融資の回収が困難になるようなリスクを有しております。想定し得るカントリーリスクについては、各種の情報に基づき慎重に対応しておりますが、特定の国又は地域に関連して回収不能が発生した場合には、神鋼商事グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)訴訟等のリスク
神鋼商事及び連結子会社の国内及び海外における営業活動が訴訟、紛争又はその他の法的手続きの対象になることがあります。対象となった場合、訴訟等には不確実性が伴い、その結果を現時点で予測することは不可能です。訴訟等が将来の神鋼商事及び連結子会社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、上記以外に有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在では予測できない事象の発生により、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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