阪和興業(8078)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】当グループは、阪和興業、子会社107社及び関連会社37社で構成され、鉄鋼を中心にプライマリーメタル、リサイクルメタル、食品、エネルギー・生活資材、住宅資材及び機械等各種商品の販売を主たる事業とし、さらに鋼材加工及びリサイクル金属加工等の事業活動も行っております。当グループは、販路開拓に積極的に取り組んでおり、国内外にわたり営業拠点を充実させております。なお、当グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [注記事項](セグメント情報等)」をご参照ください。 セグメントの名称 主な取扱商品またはサービスの内容主要な関係会社名鉄鋼事業 主な取扱商品は、条鋼、建設工事、鋼板、特殊鋼、線材及び鋼管であります。また、加工及び保管等を行っております。国内◎阪和エンジニアリング㈱◎阪和エコスチール㈱◎阪和流通センター東京㈱◎阪和流通センター大阪㈱◎阪和流通センター名古屋㈱◎阪和スチールサービス㈱◎廣内スチール㈱◎㈱ダイサン◎福岡鋼業㈱◎三栄金属㈱◎田中鉄鋼販売㈱◎北陸コラム㈱◎㈱トーハンスチール◎ジャパンライフ㈱◎すばるスチール㈱◎ダイコー小和野㈱◎亀井鐵鋼㈱◎大鋼産業㈱◎阪和ダイサン㈱◎㈱出雲テック◎鉄建工業㈱◎太洋鋼材㈱◎㈱松岡鋼材◎㈱カネキ◎MS日吉鋼材㈱◎山陽鋼材㈱〇HKGトレーディング㈱〇協和スチール㈱〇協和運輸㈱〇㈱建鋼社〇永和金属㈱〇東邦金属㈱◇ダイサン物流㈱◆近江産業㈱◆ステンレスパイプ工業㈱◆メタルテック㈱◆㈱富士昭サンマテック◆㈱東京富士昭◆三沢興産㈱◆近江テクノメタル㈱●㈱サンセイテック海外◎HANWA STEEL SERVICE MEXICANA, S.A. DE C.V.◎SAN DIEGO VISTA STEEL SERVICE CORP.◎PT. HANWA STEEL SERVICE INDONESIA◎HANWA STEEL CENTRE (M) SDN. BHD.◎HANWA STEEL SERVICE (THAILAND) CO., LTD.◎阪和鋼板加工(東莞)有限公司◎長富不銹鋼中心(蘇州)有限公司◎HANWA SMC STEEL SERVICE HA NOI CO., LTD.◆SOHBI CRAFT POLAND SP. Z O.O.◆SENDO STEEL PIPE JOINT VENTURE CO., LTD.◆SOHBI KOHGEI (PHILS.), INC.◆SMC TOAMI LLC.◆HANWA FELLOWS ENGINEERING (THAILAND) CO., LTD.◆鈴木住電鋼線製品(広州)有限公司◆NST SAIGON COIL CENTER CO., LTD.◆SMC TRADING INVESTMENT JSC.●PCM PROCESSING (THAILAND) LTD.プライマリーメタル事業 主な取扱商品は、ニッケル、クロム、シリコン、マンガン、合金鉄、ステンレス母材、高機能材及び鉄屑等冷鉄源であります。国内◎日本南アフリカクロム㈱ 海外◆SAMANCOR CHROME HOLDINGS PROPRIETARY LTD. リサイクルメタル事業 主な取扱商品は、アルミニウム、銅、亜鉛、チタン、ニッケル等のリサイクル原料及び貴金属であります。国内◎昭和メタル㈱◎日興金属㈱◎正起金属加工㈱◇阪和メタルズ㈱海外◎PT. HANWA ROYAL METALS◇SIAM HANWA CO., LTD.食品事業 主な取扱商品は、水産物及び畜産物であります。国内◎ハンワフーズ㈱◎㈱マルゴ福山水産◎丸本本間水産㈱◎東日本フーズ㈱〇㈱丸イ佐藤海産〇㈱丸イホールディングス海外◎SEATTLE SHRIMP & SEAFOOD COMPANY, INC.◎HANWA CANADA CORP.エネルギー・生活資材事業 主な取扱商品は、石油製品、工業薬品、化学品及びバイオマス・リサイクル燃料であります。国内◎トーヨーエナジー㈱◎西部サービス㈱◎㈲アルファフォルム◇ティーエスオイルターミナル㈱◇東谷石油㈱海外●PT.BIOMASA JAYA ABADI 海外販売子会社 海外の主要な拠点において阪和興業と同様に多種多様な商品の売買を行っております。 海外◎HANWA SINGAPORE (PRIVATE) LTD.◎HANWA AMERICAN CORP.◎HANWA THAILAND CO., LTD.◎HANWA METALS (THAILAND) CO., LTD.◎HANWA VIETNAM CO., LTD.◎阪和(香港)有限公司◎HANWA MEXICANA, S.A. DE C.V.◎HANWA UK LTD.◎HANWA (MALAYSIA) SDN. BHD.◎広州阪和貿易有限公司◎HANWA ITALIA S.R.L.◎阪和(上海)管理有限公司◎台湾阪和興業股份有限公司◎HANWA EUROPE B.V.◎PT. HANWA INDONESIA◇HANWA MIDDLE EAST FZE◇阪和商貿(大連)有限公司◇HANWA (KOREA) CO., LTD.◇阪和商貿(青島)有限公司◇HANWA TURKEY ITHALAT IHRACAT VETICARET LTD. SIRKETI◇HANWA MIDDLE EAST STEEL TRADING L.L.C◆COSMOSTEEL HOLDINGS PTE. LTD.◆江陰市暁達金属製品製造股份有限公司◆PT. GARUDA YAMATO STEELその他 主な取扱商品は、住宅資材及び機械であります。国内◎シンクス㈱◎㈱阪和アルファビジネス海外◎HANWA REINSURANCE CORP. ◎連結子会社 〇非連結子会社 ◇持分法適用非連結子会社 ◆持分法適用関連会社 ●関連会社
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において阪和興業グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針阪和興業は、「私たちは、時代と市場の変化に迅速に対応し、『流通のプロ』として顧客の多様なニーズに応え、広く社会に貢献します」との経営理念のもと、事業活動を展開しております。また、この理念を具体化し、阪和興業グループが社会に対して果たすべきミッションとして、「すべての『ほしい』をつなげてく。ユーザーの為に、ユーザーと共に。」を掲げ、顧客第一主義のもと、従来のトレーディング機能を基盤としながら、サプライチェーン全体の設計・統合を通じた付加価値創出へと進化させることで、持続的な企業価値向上を目指しております。さらに、阪和興業グループのスピリッツとして「GRIP & GRIT(つかんでやり抜く力)」を掲げ、市場やユーザーのニーズ等を的確に「つかみ」、困難な状況においても粘り強く「やり抜く」ことで、持続的な価値創造を実現してまいります。このように、理念を基盤としつつ、ミッション及びスピリッツを通じて価値創造プロセスを進化させ、またコンプライアンスを重視し、事業を通じて国際社会や地域社会に貢献することで「企業の社会的責任」を果たし、すべてのステークホルダーからの評価・支持を得られる企業価値の持続的向上を目指しております。 (2) 経営環境及び対処すべき課題今後の経済環境は、米国の通商政策や外交面での不確実性をはじめ、ウクライナや中東を中心とする地政学リスク、中国経済の動向、日本を含めた各国の金融政策等の影響を受けて不透明な状況が続くものと想定されます。また、中東情勢が一段と緊迫化した場合、現時点では阪和興業事業への直接的な影響は限定的であると認識しておりますが、資源価格や物流コストの上昇等を通じて阪和興業を取り巻く環境に波及する可能性もあることから、引き続き情勢の推移を注視してまいります。阪和興業グループとしましては、このような先行き不透明感が強まっている事業環境の中においても、各事業分野における需要動向や、ユーザーや社会のニーズ・課題を的確に把握し、それら課題を解決する事業を推進していくことで、業績の維持・向上に注力していく所存です。阪和興業グループの対処すべき課題としては、以下を認識しております。営業面では、サプライチェーン全体の最適化を志向した事業戦略を軸に、既存事業の競争力強化及びグループ会社の増加を踏まえた事業の最適配置を進めることで、安定した収益基盤の確立を図ると共に、成長分野・市場への展開を加速してまいります。経営管理面では、資本配分・ポートフォリオマネジメントの高度化を進め、投融資管理及びガバナンスの強化を通じて資本効率の向上と持続的成長の両立を図ってまいります。また、業務執行体制への権限委譲の推進等により、よりスピーディかつ適切な経営判断が可能な体制を構築してまいります。さらに、DX・AI・データ活用の経営実装およびサステナビリティ管理体制の強化を進めるほか、多様な人材の活躍を支える人的資本戦略の強化及び組織体制の見直しに取り組んでまいります。加えて、資本市場との建設的な対話を通じ、資本効率の向上及び資本コストを意識した経営の徹底により、市場からの評価向上を図ってまいります。 (3) 中長期的な経営戦略 阪和興業グループは2026年5月に、2026年度から2028年度までの3ヵ年にわたる「中期経営計画2028」を策定いたしました(計画の詳細は、2026年5月12日発表の「阪和興業 中期経営計画(2026年度-2028年度)に関するお知らせ」をご参照ください。)。「中期経営計画2025」で強化した財務基盤・リスク管理体制を土台に、「中期経営計画 2028」においては「非連続的成長に資する攻めの事業投資への転換」、「事業戦略を推進するための原動力となる人的資本の強化」、「事業ポートフォリオの磨き上げ・再構築」を着実に実施すると共に、グローバルに事業と人材の最適配置を進めてまいります。引き続き、持続可能な社会を支える「サプライチェーン創造型商社」を目指し、企業価値の向上に努めてまいります。 中期経営計画の概要は以下のとおりです。《テーマ》『Go Beyond ~殻を打ち破れ~』《定量目標》最終年度(2029年3月期)資本効率性経常利益(最終年度)投融資枠(中計期間3年累計)ROE 12.0%以上(注1)750億円1,600億円株主還元グローバル鉄鋼取扱重量財務健全性DOE3.5%下限(注2)及び総還元性向40%程度を目標1,700万トンNet DER 1.0倍程度 (注)1 ROE(株主資本利益率)=親会社株主に帰属する当期純利益÷期首・期末平均株主資本 2 DOE(株主資本配当率)=配当総額÷期首株主資本《事業戦略》阪和興業グループは、国内事業で培ったキャッシュ創出力を基盤とし、成長市場に対して経営資源を重点配分することで、グローバルでの持続的な成長を実現する方針としております。とりわけ、海外においてはM&Aを含む投資を通じて事業基盤の拡充を図り、各地域におけるインサイダー化を推進することで、域内ニーズに即した機能の獲得と競争力の強化を進めてまいります。さらに、阪和興業の強みであるサプライチェーン創造力を起点として、「ユーザー課題解決型ビジネス」及び「社会課題解決型ビジネス」を事業成長の中核に位置付けております。 また、事業ポートフォリオの高度化に向け、セグメント別に成長性及び資本収益性の観点から各事業を評価し、既存事業・資産の入れ替えを通じたキャッシュの創出と、成長領域への経営資源の重点配分による好循環の確立による事業ポートフォリオの磨き上げ・再構築を推進していきます 《人的資本戦略、IT・DX戦略、サステナビリティ戦略及び資本政策》阪和興業グループは、事業戦略の実現に向け、人的資本、IT・DX、サステナビリティ及び資本政策を一体的に推進することで、持続的な成長と企業価値の向上を図っております。 ① 人的資本戦略阪和興業は、「企業の繁栄と社員の幸福は車の両輪である」との考えのもと、従業員一人ひとりが全力で活躍できる企業風土の醸成に取り組んでおります。具体的には、理念・戦略への共感を基盤としたエンゲージメントの向上、多様な視点の融合による価値創出、自律的に力を発揮できる組織風土の維持・向上、次世代リーダーの育成及びサクセッションの推進、並びにDX人材基盤の充実を図っております。また、戦略推進人材として、グローバル人材、エンジニアリング/加工ソリューション領域人材、事業投資高度化人材、次世代経営人材及びコーポレートプロフェッショナル人材の育成を進めると共に、戦略軸に基づく組織体制の構築及びDXを活用した経営基盤・収益力の強化に取り組んでおります。 ② IT・DX戦略事業モデルの変革、経営基盤の強化及びIT・DX人材育成を三位一体で推進し、生産性及び業務効率の向上を図っております。事業モデルの変革に向けては、事業部門を巻き込んだ全社的なデジタル推進を展開すべく、デジタル推進室の新設を図り、生成AIやデータ分析の活用によるデータドリブンな営業・経営の高度化を進めると共に、営業業務管理システム(SFA)の全社導入による情報共有の深化に注力していく所存です。 ③ サステナビリティ戦略サプライチェーン全体を通じて環境・社会・ガバナンスの課題に対応することを基本方針としております。具体的には、「攻め」と「守り」の両面から取り組みを推進しております。「攻め」の側面では、顧客・市場の移行ニーズを起点に、阪和興業の商流・情報・機能を通じて収益機会の拡大を図り、環境価値の事業化を推進しております。また、脱炭素・資源循環を軸とした収益機会の創出や、CFP算定の推進、カーボンクレジットの創出等を含む環境関連サービス及び環境配慮型商材ビジネスの強化に取り組んでおります。一方、「守り」の側面では、商社としての広範なサプライチェーンを踏まえ、リスクの可視化と管理体制の強化を図ると共に、ESGリスクの把握・管理の高度化及び取引先等のサプライチェーン上における責任ある事業運営に取り組んでおります。 ④ キャッシュアロケーション及び財務戦略中期経営計画(2026年度-2028年度)におけるキャッシュアロケーション計画については、基礎営業キャッシュフローによるキャッシュインを約1,700億円想定しており、これに加え、政策保有株式等の縮減等による資産の入れ替えや、信用格付A格の維持を前提としたNet DER1.0倍程度の水準までの規律ある有利子負債の活用を行った上で、投融資に約1,600億円、株主還元に約550億円を配分する計画です。 ⑤ 株主還元方針配当については、安定的かつ累進的な配当を基本方針とし、株主資本配当率(DOE)の下限を2.5%から3.5%へ引き上げます。また、新たに総還元性向40%程度を目標とすることを導入し、自己株式の取得についても機動的かつ継続的に実施することで株主還元の充実と資本効率の向上を図ってまいります。 (4) 2027年3月期の通期業績予想2027年3月期の通期業績予想につきましては、売上高は3兆円、営業利益は625億円、経常利益は570億円、親会社株主に帰属する当期純利益は400億円としております。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】 (1) 阪和興業グループのリスク管理① リスク管理の基本方針阪和興業では、リスクマネジメントを経営上の重要課題と認識し、取締役会で決定した基本方針のもとリスクマネジメントの体制と管理手法を整備しております。「リスク」を「事業戦略及びビジネス目標の達成に影響を与える不確実性」と定義し、リスクを適切にコントロールすることで積極的な投融資・事業拡大による事業成長の基盤と位置づけ、経営の健全性確保と企業価値の維持・向上、経営資源の保全と有効活用、安定的な事業継続と事業成長、ステークホルダーの信頼性の維持・向上、役員・従業員等の安全確保・健康確保を目的としております。また、リスクマネジメントの基本方針に基づいて計量化に基づく管理を推進し、定量的に把握可能な重要リスクについては、連結ベースで最大損失額をもとにリスクアセットを算出し、株主資本(リスクバッファー)の範囲内にコントロールしております(2026年3月期のリスクアセット率は5~6割程度)。そして、経営上重大な影響のあるリスクを「トップリスク」として位置づけるほか、複数のストレスシナリオにおける影響度を取締役会に報告しております。 ② リスク管理体制阪和興業では、管理部門統轄役員をリスクマネジメントの統轄責任者としたうえで、リスクマネジメント部を設置し、連結ベースでの統合的なリスクマネジメント体制を構築しております。リスクマネジメント部は、関係部署と連携し個別リスクを管理・モニタリングするとともに、定量的に把握可能なリスクについては、グループ全体のリスク量を経営会議、社長及び取締役会に定期報告しております。また、COSO-ERMフレームワークが推奨する3ラインモデル(スリーライン・ディフェンス)に基づき、第1線(営業部門・子会社)がリスクの特定・評価・対応を、第2線(リスクマネジメント部)が独立した立場で基本原則・枠組みの策定及び第1線への牽制・モニタリングを、第3線(監査部)が独立した立場で態勢の適切性・実効性を検証し、監査等委員会・社長・経営会議に報告・改善提言を行う体制を構築するものとしております。信用・カントリー・与信・事業投資・市場、安全保障貿易管理等、各種リスク等のうち、阪和興業グループにおいて特に集中的に管理すべきリスクを重要リスクと位置づけ、リスクマネジメント部が統括管理し重要事項は取締役会で決定・継続監督されます。また、健全なリスクカルチャーの醸成・浸透を図るため、教育・訓練及びリスク情報の共有を継続的に行っております。 <阪和興業のリスク管理体制> (2)主要なリスクの概要① マクロ経済環境の変化に関するリスク阪和興業グループの全世界における営業収入は、阪和興業グループが商品を取り扱っている国又は地域のマクロ経済環境の変化の影響を受けます。従いまして、日本、アジア、米州、欧州、アフリカ等を含む阪和興業グループの主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小などは、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② カントリーリスク阪和興業グループは、アジア市場や米・欧州等の市場において積極的な事業展開を行っております。これら海外市場での事業展開には、貿易保険によるリスク抑制策を講じていますが、予期しない法律又は関税などの貿易取引規制の変更、不利な政治的・経済的変動や国際通貨の変動、企業活動にとって不利な税制度への変更、現地におけるインフラの未整備、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しております。これらの事象が顕在化した場合、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 商品市況リスク阪和興業グループでは、鉄鋼製品、金属原料、非鉄金属、食品及びエネルギー製品・生活資材等について、市況商品を扱い、一部で流通在庫を有しております。阪和興業グループは、過去の市況変動データに基づく統計的手法により、将来のある一定期間のうちに被る可能性のある最大損失額を計測し、商品の価格変動リスクの把握に努めております。また、市況の変動が大きくなった場合に備え、必要に応じてポジション枠や損失限度枠等を設定することとしておりますが、需給状況や為替動向、時には地政学的な環境の変化が市況に与える影響が大きく、市況の変動への適切な対応ができなかった場合、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、非鉄地金や石油製品等については、商品先渡取引や商品スワップ取引を利用して相場変動等のリスクヘッジに努め、内部規程に基づき、その評価損やリスク枠の上限等を設定のうえ管理しておりますが、ヘッジポジションの状況や商品在庫の種類、相場の急激な変動等によっては、リスクの軽減効果が十分には得られないことや期末の時価会計処理による評価損の発生、追加の証拠金拠出による資金流出等、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 為替リスク阪和興業グループの事業には、全世界における商品の仕入と販売が含まれております。各地域における収益、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算しております。換算時の為替レートにより、これらの項目の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に他の通貨に対する円高(特に阪和興業グループの売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は阪和興業グループの輸出取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸入取引には好影響を及ぼし、円安は輸入取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸出取引には好影響を及ぼします。なお、阪和興業グループでは、先物為替取引、通貨スワップ取引及び為替スワップ取引等を利用し為替変動のリスクヘッジに努めておりますが、期末における為替ポジションの状況や外貨建資産・負債の保有状況によってはリスクの軽減効果が十分には得られない場合があります。 ⑤ 金利リスク阪和興業グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入及び社債等資本市場からの資金調達を行っております。このうち変動金利による調達につきましては、一部に金利スワップ等を利用して金利変動のリスクヘッジに努めておりますが、今後の金利動向によっては、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、阪和興業グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率や長期期待運用収益率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されており、数理計算上の前提条件の変更や実際の結果との乖離、割引率の低下、運用利回りの悪化等による退職給付債務の増加を通じて、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 上場有価証券の価格変動リスク阪和興業グループは、取引先を中心に国内外で市場性のある株式等の上場有価証券を保有しており、上場有価証券の価格変動リスクを負っております。このため、保有する上場有価証券の価格の動向によっては、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、個々の保有株式等については、毎年定期的に取締役会及び経営会議において、取引や配当による投資リターン、資本効率、保有目的等に照らして保有の適否を総合的に検証しております。保有する意義が乏しいと判断された株式等については、適宜売却を進めております。 ⑦ 信用リスク阪和興業グループの事業における売上債権等の大部分は、取引先ごとに一定の信用を供与し、掛取引を行ったものであり、売掛債権、前渡金、貸付金、保証その他の形で信用供与を行っております。信用供与に際しては、各取引先に対して与信限度額を設定し、必要に応じて信用保険の付保等を行い、エクスポージャーの集中状況等を含めて厳格かつ機敏な与信管理を通じ、リスクの低減を図っておりますが、必ずしも全額の回収が行われるとは限りません。また、社内格付に応じた予想倒産率や倒産時の損失率、デフォルト時のエクスポージャーを勘案し、最大損失額の計測を実施しておりますが、経済的状況や事業環境、国際的・地政学的な環境の急激な変化により、取引先の不測の倒産・民事再生手続等が発生した場合には、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 事業投資リスク阪和興業グループは、既存事業の強化や事業領域の拡大等を図るための事業投資を行っております。これらの投資に際しては、投資等審査委員会において検討を行う等、投資内容や投資金額に応じた所定の手続きを経て実行の是非を決定しております。投資実行後は計画の進捗状況等について定期的に一括して分析を行うと共に、分析の結果、特に注意を要すると考えられる投資先については集中的なモニタリングを実施しておりますが、投資先の企業価値の低下や所期の投資採算が確保できない場合には、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、開発型案件や資源分野等については、需給バランス、市況、生産コスト等の変動が大きく、当該投資から得られる収益のボラティリティは他の投資に比べると高い傾向があります。 ⑨ 資金調達リスク阪和興業グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入及び社債等資本市場からの資金調達を行っております。資金調達に当たっては、資金需要見通しに基づき、手元流動性の確保に努めておりますが、国内外の金融市場の混乱や金融規制の変更、阪和興業グループへの信用格付の引き下げ又は金融機関の融資方針の変更など調達環境に大きな変化が生じた場合、資金需要の急激な増加が発生した場合、一部の借入契約に付されている財務制限条項に抵触した場合などには、資金調達の制約や調達コストの増加などにより、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。財務制限条項の詳細については、「第2 [事業の状況] 5 [重要な契約等](借入契約における財務制限条項)」をご参照ください。 ⑩ 法的規制等に関するリスク阪和興業グループは、事業を展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障又はその他の理由による輸出入及び販売制限、関税をはじめとするその他の貿易取引規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、租税、為替管理、食品の安全規制、環境・リサイクル関連等の法規制の適用も受けております。特に貿易関連の法的規制については専門部署を設置し、体制を強化しておりますが、これらの規制により、阪和興業グループの活動が制限される可能性があるだけでなく、規制への対応がコストの増加につながる可能性もあります。従いまして、これらの規制は阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ コンプライアンスリスク阪和興業グループは、国内、海外において多岐にわたる分野で事業活動を行っており、その遂行において、それぞれの国・地域の会社法、税法、独占禁止法、金融商品取引法、贈収賄防止規制、安全保障貿易管理、各国の輸出管理規制、各種経済制裁等への遵守をはじめとする様々な法令、公的規制、社会規範規程の遵守を求められております。万一、阪和興業グループの役職員によりこれらの法令、公的規制、社会規範規程に違反する事象が発生した場合、罰金・課徴金、事業活動の制限(輸出許可取消等)、取引先からの取引停止、損害賠償等の関連する費用の発生、社会的信用の失墜等を通じて、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 税務に関するリスク阪和興業グループは、アジア市場や米・欧州等の市場において積極的な事業展開を行っており、日本及び諸外国において納税義務を負っております。そのため、将来的に、各国税務当局による課税が強化され、企業活動にとって不利な税制度への変更が行われた場合には、阪和興業グループが納付すべき税額が増加する可能性があります。 ⑬ 気候変動に関するリスク阪和興業グループでは、 TCFD提言に基づくシナリオ分析を通じて、気候変動に関するリスクの識別・評価を行っております。阪和興業グループは、鉄鋼製品、非鉄金属、化石燃料由来の商材等、温室効果ガス(GHG)排出強度の高い商品を主要に取扱っており、気候変動に関する規制の強化(カーボンプライシング、炭素国境調整措置等)、カーボンニュートラル社会への移行に伴う市場環境の変化、自然災害の激甚化等のリスクに晒されております。これらのリスクが顕在化した場合、商品需要構造の変化、調達・物流コストの上昇、保有資産の評価減等を通じて、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。阪和興業グループでは、GHG排出量の削減目標(2030年度国内Scope1+2:2021年度比34%削減、2050年度:カーボンニュートラルの実現)を設定のうえ、Scope1,2排出量の削減に取り組むとともに、脱炭素に資する商材の取扱い拡大等により対応しております。 ⑭ 人的資本に関するリスク阪和興業グループの事業継続と成長は、専門性を有する人材の確保・育成・処遇が重要な要素(基盤)となっています。労働市場の構造的な人手不足、世代交代に伴うノウハウ承継の困難、海外拠点における採用と定着の難しさ、ダイバーシティ&インクルージョンへの対応の遅れ等のリスクに晒されております。人材の確保・育成・定着が円滑に進まない場合、専門性の喪失、事業競争力の低下、海外事業展開の遅延等を通じて、阪和興業グループの経営成績及び中長期的な成長に悪影響を及ぼす可能性があります。阪和興業グループは、Hanwa Business School (HKBS)を中核とするProfessional & Global人材の計画的な育成、健康経営の推進、ダイバーシティ推進等を継続実施しております。 ⑮ 情報システム及び情報セキュリティに関するリスク阪和興業グループは、事業遂行のため基幹システム及び各種業務システムを多数運用しており、サイバー攻撃(標的型攻撃、ランサムウェア、サプライチェーン攻撃を含む)、システム障害、人為的ミス、自然災害等のリスクが存在します。これらのリスクが顕在化し、システムの長時間停止、機密情報・個人情報の漏洩、業務継続性の毀損が生じた場合、業務の中断、損害賠償請求、社会的信用の失墜等を通じて、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑯ 品質に関するリスク阪和興業グループは、鉄鋼製品、金属原料、非鉄金属、食品等の商品を取扱っており、阪和興業グループが提供する製品やサービスの品質については、製造者や委託加工先と共同で適切な検査体制の下に提供しているほか、品質安全環境管理部が所管する品質管理規程に基づいた、適切な仕入先の選定や品質基準の維持がなされておりますが、製品やサービスに欠陥があり、製造物責任賠償やリコール等が発生した場合には、多額の費用負担が発生することや、阪和興業グループの社会的信用や企業イメージの低下を招くなど、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑰ 自然災害等に関するリスク阪和興業グループは、地震等の自然災害やインフルエンザ等の感染症の発生に備えて、危機管理マニュアルや事業継続計画の整備、安否確認システムの導入、防災訓練などの対策を実施しております。しかしながら阪和興業グループの事業所や社員の活動は広範囲に及んでおり、自然災害等が発生した際にはその損害を完全に回避できるものではありません。想定を超える損害が発生した場合には、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
Copyright (c) 2014 かぶれん. All Rights Reserved. プライバシーポリシー