当グループは、阪和興業、子会社98社及び関連会社34社で構成され、鉄鋼を中心にプライマリーメタル、リサイクルメタル、食品、エネルギー・生活資材、住宅資材及び機械等各種商品の販売を主たる事業とし、さらに鋼材加工及びリサイクル金属加工等の事業活動も行っております。
当グループは、販路開拓に積極的に取り組んでおり、国内外にわたり営業拠点を充実させております。
なお、当グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 [経理の状況] 1 [連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] [注記事項](セグメント情報等)」をご参照ください。
◎連結子会社 〇非連結子会社 ◇持分法適用非連結子会社 ◆持分法適用関連会社 ●関連会社
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において阪和興業グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
阪和興業は経営理念として、『私たちは、時代と市場の変化に迅速に対応し、「流通のプロ」として顧客の多様なニーズに応え、広く社会に貢献します。』を掲げております。
この理念の下、顧客第一主義を掲げ、付加価値を高めた商品の流通や顧客ニーズに即応した提案型サービスを提供するユーザー系商社として、「存在感ある商社流通」を追求し、すべてのステークホルダーからの評価・支持を得られる企業価値の向上に努めます。またコンプライアンスを重視し、事業を通じて国際社会や地域社会に貢献することで、「企業の社会的責任」を果たしていきます。
(2) 業績目標ならびに中長期的な経営戦略
阪和興業グループは、持続的な企業の成長、高収益な事業体質及び安定的な財務基盤の確立を図るため、事業セグメントごとの取扱数量、経常損益ならびにグループ全体でのネット負債倍率(Net DER)などを経営上の重要な管理指標としております。
2025年3月期の通期業績目標は、売上高は2兆8,000億円、営業利益は610億円、経常利益は600億円、親会社株主に帰属する当期純利益は430億円としております。
また、阪和興業グループでは、2023年度から2025年度までの3か年にわたる「中期経営計画 2025」を推進しております。
中期経営計画の概要は以下のとおりです。
《テーマ》
『Run up to HANWA 2030 ~いまを超える未知への飛翔~』
《定量目標》
最終年度(2026年3月期)
本中期経営計画では、「サステナビリティ経営」を基礎に、「経営基盤の強化」(1階)、「事業戦略の発展」(2階)、「投資の収益化」(3階)という3階建ての構造のもと、 さらなる成長を支えるための基盤強化と既存の枠組みにとらわれない事業戦略の推進により、2030年度も見据えた持続的な成長への取り組みを進めております(計画の進捗は、本報告書の「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容⑤ 中期経営計画の進捗分析」、ならびに2024年5月10日発表の「2023年度(2024年3月期)決算説明資料」をご参照ください。)。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の経済環境は、高インフレの鎮静化を踏まえた各国の金融緩和政策への転換が予測されるものの、ウクライナや中東を中心とする地政学リスクやインフレ圧力の再燃懸念もあり、不透明な状況が続くものと想定されます。
阪和興業グループとしましては、このような事業環境の中においても、各事業分野における需要動向を的確に把握し、取引先のニーズを反映した適切な販売・在庫政策を進めるとともに、国内外で新規取引先を積極的に開拓することにより、業績の維持・向上に注力していく所存です。
阪和興業グループの対処すべき課題としては、以下を認識しております。
営業面においては、国内では加工機能などを活かした高付加価値営業を一段と進めるほか、「そこか(即納、小口、加工)」戦略の全国的な展開やグループ会社における資産や物流網の有効活用などを推進し、縮小が見込まれる国内市場においてもシェアの拡大と収益性の向上に努めてまいります。また、海外では東南アジアを中心に地産地消型ビジネスの拡大を図るほか、戦略的パートナーとのアライアンスの強化や戦略的投資からの利益の確実な獲得により、グローバルでの収益力の強化を図っていきます。
経営管理面では、キャッシュ・フローの重視や資本効率の向上など財務規律に基づく長期的な成長のための基盤強化を図るほか、取締役会の運営方針の見直しなども含むコーポレート・ガバナンス体制の高度化を進めていきます。また、リスクマネジメント部を中心としたグループ統合的なリスク管理体制の構築、基幹システムの更新やHKQC(Hanwa Knowledge Quality Control)活動の推進などを通じ、収益の取りこぼし防止や業務品質の向上に引き続き努めるほか、幅広い知見を有する人材の育成や多種多様なステークホルダーとの積極的な対話などにも取り組んでまいります。
阪和興業グループの経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあると考えております。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において阪和興業グループが判断したものであります。
(1) 経済状況の変動に係るリスク
阪和興業グループの全世界における営業収入は、阪和興業グループが商品を取り扱っている国または地域の経済状況の影響を受けます。従いまして、日本、アジア、北米、欧州、アフリカ等を含む阪和興業グループの主要市場における景気後退及びそれに伴う需要の縮小などは、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 商品市況の変動に係るリスク
阪和興業グループでは、鉄鋼製品、金属原料、非鉄金属、食品及びエネルギー製品・生活資材等について、市況商品を扱い、一部で流通在庫を有しております。これらの商品では、その需給状況や為替動向、時には地政学的な環境の変化が市況に与える影響が大きく、市況の変動への適切な対応ができなかった場合、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、非鉄地金や石油製品などについては、商品先渡取引や商品スワップ取引を利用して相場変動等のリスクヘッジに努めておりますが、ヘッジポジションの状況や商品在庫の種類、相場の急激な変動などによっては、リスクの軽減効果が十分には得られないことや期末の時価会計処理による評価損の発生、追加の証拠金拠出による資金流出など阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 為替レートの変動に係るリスク
阪和興業グループの事業には、全世界における商品の仕入と販売が含まれております。各地域における収益、費用、資産、負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表の作成のために円換算しております。換算時の為替レートにより、これらの項目の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。一般に他の通貨に対する円高(特に阪和興業グループの売上の重要部分を占める米ドルに対する円高)は阪和興業グループの輸出取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸入取引には好影響を及ぼし、円安は輸入取引に対しては悪影響を及ぼしますが、輸出取引には好影響を及ぼします。
なお、阪和興業グループでは、先物為替取引、通貨スワップ取引及び為替スワップ取引を利用し為替変動のリスクヘッジに努めておりますが、期末における為替ポジションの状況や外貨建資産・負債の保有状況によってはリスクの軽減効果が十分には得られない場合があります。
(4) 金利の変動に係るリスク
阪和興業グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入及び社債等資本市場からの資金調達を行っております。このうち変動金利による調達につきましては、一部に金利スワップ等を利用して金利変動のリスクヘッジに努めておりますが、今後の金利動向によっては、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 株価等の変動に係るリスク
阪和興業グループは、取引先を中心に国内外で市場性のある株式等を保有しており、株価等の変動リスクを負っております。このため、保有する上場有価証券の株価等の動向によっては、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、個々の保有株式等については、毎年定期的に取締役会及び経営会議において、取引や配当による投資リターン、資本効率、保有目的等に照らして保有の適否を総合的に検証しております。保有する意義が乏しいと判断された株式等については、適宜売却を進めております。
(6) 取引先の信用に係るリスク
阪和興業グループの事業における売上債権等の大部分は、取引先ごとに一定の信用を供与し、掛取引を行ったものであります。阪和興業グループにおいては厳格かつ機敏な与信管理を行っておりますが、必ずしも全額の回収が行われる保証はありません。従いまして、経済的状況や事業環境、国際的・地政学的な環境の急激な変化により、取引先の不測の倒産・民事再生手続等が発生した場合には、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 事業投資に係るリスク
阪和興業グループは、既存事業の強化や事業領域の拡大等を図るための事業投資を行っております。これらの投資に際しては、投資等審査委員会において検討を行うなど投資内容や投資金額に応じた所定の手続きを経て実行の是非を決定しておりますが、投資先の企業価値の低下や所期の投資採算が確保できない場合には、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、開発型案件や資源分野などについては、需給バランス、市況、生産コストなどの変動が大きく、当該投資から得られる収益のボラティリティは他の投資に比べると高い傾向があります。
(8) 資金の流動性に係るリスク
阪和興業グループは、営業取引及び投融資活動において、金融機関からの借入及び社債等資本市場からの資金調達を行っております。資金調達に当たっては、資金需要見通しに基づき、手元流動性の確保に努めておりますが、国内外の金融市場の混乱や金融規制の変更、阪和興業グループへの信用格付の引き下げまたは金融機関の融資方針の変更など調達環境に大きな変化が生じた場合や資金需要の急激な増加が発生した場合などには、資金調達の制約や調達コストの増加などにより、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 国際的活動及び海外での事業展開に潜在するリスク
阪和興業グループは、アジア市場や米・欧州等の市場において積極的な事業展開を行っております。これら海外市場での事業展開には以下に掲げるようないくつかのリスクが内在しております。
① 予期しない法律または関税などの貿易取引規制の変更
② 不利な政治的・経済的変動や国際通貨の変動
③ 人材の採用と確保の難しさ
④ 未整備のインフラが阪和興業グループの活動に悪影響を及ぼす、または阪和興業グループの製品やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性
⑤ 企業活動にとって不利な税制度への変更
⑥ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
従いまして、これらの事象は阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10) 法的規制等に係るリスク
阪和興業グループは、事業を展開する各国において、事業・投資の許認可、国家安全保障またはその他の理由による輸出入及び販売制限、関税をはじめとするその他の貿易取引規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、租税、為替管理、食品の安全規制、環境・リサイクル関連等の法規制の適用も受けております。これらの規制により、阪和興業グループの活動が制限される可能性があるだけでなく、規制への対応がコストの増加につながる可能性もあります。従いまして、これらの規制は阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11) 取扱商品の品質に係るリスク
阪和興業グループが提供する製品やサービスについては、仕入先や委託加工先と共同で適切な検査体制の下に提供しているほか、品質安全環境管理部による定期的なモニタリングが行われておりますが、製品やサービスに欠陥があり、製造物責任賠償やリコール等が発生した場合には、多額の費用負担が発生することや、阪和興業グループの社会的信用や企業イメージの低下を招くなど、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12) 自然災害等に係るリスク
阪和興業グループは、地震等の自然災害やインフルエンザ等の感染症の発生に備えて、危機管理マニュアルや事業継続計画の整備、安否確認システムの導入、耐震対策や防災訓練などの対策を実施しております。しかしながら阪和興業グループの事業所や社員の活動は広範囲に及んでおり、自然災害等が発生した際にはその損害を完全に回避できるものではありません。想定を超える損害が発生した場合には、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13) 退職給付債務に係るリスク
阪和興業グループの従業員退職給付費用及び債務は、割引率や長期期待運用収益率等数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。従いまして、割引率の低下や運用利回りの悪化は阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14) 税務に係るリスク
阪和興業グループは、アジア市場や米・欧州等の市場において積極的な事業展開を行っており、日本及び諸外国において納税義務を負っております。そのため、将来的に、各国税務当局による課税が強化され、企業活動にとって不利な税制度への変更が行われた場合には、阪和興業グループが納付すべき税額が増加する可能性があります。
また、阪和興業グループは、必要に応じて外部専門家を活用し、各国の税法に従い適切な税務申告を行っておりますが、各国当局との見解の相違により、予想外の課税を受ける可能性があります。仮に課税問題が発生した場合には、外部専門家を起用し問題解決を図る等の対策を講じますが、追加的な課税が生じる可能性を完全に排除できるものではないため、阪和興業グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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