都築電気(8157)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】都築電気グループは、都築電気、子会社7社、関連会社1社及びその他の関係会社1社で構成されております。都築電気グループの事業内容及び都築電気と関係会社の当該事業に係る位置付けは、以下に記載のとおりです。 情報ネットワークソリューションサービス事業◇情報ネットワークに係わる各種ソリューションの提案、構築、運用保守サービス(ビジネスモデル)〇機器 : 情報・通信機器の販売〇開発・構築: コンサルティング、設計、開発、構築の技術提供〇サービス : 情報・通信機器、ソフトウエア等の運用・保守、クラウド等の月額サービスの提供<主な関係会社> 都築テクノサービス㈱、㈱都築ソフトウェア、都築クロスサポート㈱、㈱コムデザイン 事業の系統図は次のとおりです。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する記載は、当連結会計年度末現在において都築電気グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針都築電気グループは価値とあり方を言語化したパーパス「人と知と技術で、可能性に満ちた“余白”を、ともに。」と大切にすべき価値観・行動指針を定めたバリューズで構成する経営理念を制定しております。都築電気グループはこの経営理念のもと、お客さまやその先の社会に向け都築電気グループらしい「事業的価値」「社会的価値」を提供することで、更なる成長と豊かな世界の実現を目指してまいります。2023年に発表した長期ビジョンでは、2033年3月期の創業100周年に向け、都築電気グループのありたい姿を「Growth Navigator(成長をナビゲートし、ともに創りあげる集団)」と定めました。そして、「Value Creation」~新たな価値を創造する~、「Expand Customer Reach」~多様なお客さまとの繋がりを生み出す~、「Lead the Growth」~成長を先導し続ける」の3つの活動軸で取り組みを進め、お客様の「そばにいる存在」から、「成長を先導するパートナー」へのポジションシフトと提供価値の向上に努めております。 (2) 経営環境、経営戦略と対処すべき課題について① 経営環境都築電気グループはこれまで、国内の幅広い業種のお客さまに対し、SI・NIの両領域において、真の顧客理解に基づいた最適なソリューションを提供することで成長してまいりました。我が国においては、労働人口の減少に伴う人手不足の進行や、サイバーセキュリティリスクの高まり、生成AIをはじめとするデジタル技術の急速な進展を背景に、企業のIT投資需要は中長期的に拡大傾向にあります。特に大企業においては、業務効率化・競争力強化に向けたIT投資の高度化が進展する一方、中堅・中小企業においては人材・資金制約等を背景にIT投資の進展に差が見られる状況にあります。また、生成AIの普及や内製化志向の高まりを背景に、単純な開発・構築の価値は相対的に低下する一方、全体設計、実装・運用まで含めた総合的なサービスへのニーズが高まるなど、情報通信産業の構造変化も進行しております。このような環境下において、都築電気グループにおいては、ソフトウエア開発からネットワーク構築・運用までを一貫して提供できる体制及び顧客理解・業界知見に基づくエンジニアリングサービス提供力を強みとして、高付加価値領域における提供機会の拡大が見込まれます。この機会を的確に捉え、成長を加速させるべく、人的資本への積極的な投資とパートナー戦略の進化によりエンジニアリングリソースの拡大に取り組み、エンジニアリングサービスを中心とした売上高の拡大とそれに伴う利益成長を図ってまいります。 ② 中期経営計画「Trust & Challenge 2029」中期経営計画「Trust & Challenge 2029」(対象期間:2027年3月期~2029年3月期)は長期ビジョン達成に向けた2ndステージとなります。1stステージとして位置づけた「Transformation 2026」(対象期間:2024年3月期-2026年3月期)では、成長領域へのリソースシフトやプライシングマネジメントへの取り組みが奏功し収益性を大きく改善させることができました。一方で、成長投資に対しては十分な取り組みができませんでした。「Trust & Challenge 2029」では、お客様・パートナー様に選ばれてきた信頼の輪をさらに広げながら、「プロフェッショナルサービスカンパニーへの変革」、「成長と還元の好循環による企業価値向上」、「価値創出を加速する人材ポートフォリオへの転換」の3つを軸に、企業価値向上への挑戦を加速させることで売上高の拡大に伴う利益成長フェーズへと歩みを進めてまいります。 ⅰ)プロフェッショナルサービスカンパニーへの変革AI技術の高度化と社会への浸透により、業界や都築電気を取り巻く事業環境は大きく変化しております。こうした環境は、SI・NI両領域における高い技術力と顧客理解並びに業界知見を有し総合的なサービスを提供してきた都築電気グループにとって成長の機会であり、プロフェッショナルサービスを提供する企業へと変革していく好機であると捉えております。都築電気グループは、AIを前提とした価値創出モデルへの転換(AI Nativeへの移行)を推し進め、業務プロセス・ビジネスモデル・組織文化など全ての領域において変革を図るとともに、新たなニーズの獲得及びソリューションの付加価値向上を通じて、お客さまへの提供価値の創出及びその高度化につなげてまいります。また、プロダクト偏重からエンジニアリングサービスを軸としたサービス中心の収益モデルへの進化を推し進め、プロダクトとテクノロジーを最適に組み上げることでエンジニアリングによる価値創出力を高めてまいります。この取り組みを促進するために、都築電気が優位性を持ち、エンジニアリングサービスを起点に価値提供の高度化・拡張と収益拡大が可能な成長中核領域を「エンジニアリング・コア4領域」と位置づけ、当該領域を中心にリソースを拡大することで、売上拡大と収益性の向上を図ってまいります。エンジニアリングの強化においてはパートナー様との連携が不可欠であるため、都築電気グループは価値創造を拡張すべくエコシステムをさらに強化し、オファリングサービスの進化や新たな領域の開拓に取り組んでまいります。強化したエンジニアリングサービスを軸に、主力顧客におけるホワイトスペースの深耕と、中堅・中小企業向け市場におけるオファリング型ビジネスの展開を通じて売上高の拡大を図ってまいります。 ⅱ)成長と還元の好循環による企業価値向上既存事業への成長投資による収益力向上、戦略投資によるインオーガニック成長、株主還元の強化を通じて企業価値の向上とTSR(株主総利回り)の拡大を実現してまいります。成長投資では、70億円規模の投資を計画しております。エンジニアリングサービスの強化に向けた戦略的な投資配分のもと、キャリアを軸とした採用強化をはじめとする人的資本への投資に注力するとともに、テクノロジー、社内IT/AIへの取り組みを通じて、業務変化に合わせた社内システムの高度化などを図ってまいります。戦略投資では、400億円規模の投資の実行を目指します。成長フェーズや目的に応じて、M&Aや資本業務提携、ベンチャーキャピタルの活用など多層的な投資手法を活用し、成長機会を積極的に取り込んでまいります。M&Aの実行に際しては、資本効率の向上を意識し、キャッシュの活用と借入による調達を組み合わせることで資本構成の最適化を図ってまいります。株主還元の強化については、2027年3月期より配当方針を変更し、連結配当性向60%を目安としております。詳細については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりであります。ROEについては、14.5%以上を目標に掲げております。前中期経営計画「Transformation 2026」(対象期間:2024年3月期~2026年3月期)では、事業売却や子会社再編、持ち合い株式の解消、非営業資産の売却などバランスシートの最適化に取り組んだこともROEを押し上げる要因となりました。そのため、特別利益・特別損失等を除いた「実質ROE」を比較の対象の一つとして用いることで、実質的な収益性のさらなる改善を推し進めてまいります。なお、2026年3月期の実質ROEは12.3%となりました。 ⅲ)価値創出を加速する人材ポートフォリオへの転換エンジニアリングサービスを軸としたサービス中心の収益モデルへの進化に向けて、専門性と創造性を備えた人材を中心とした人材ポートフォリオへと転換を図ってまいります。その実現のため、採用、配置や異動、育成、制度、風土の各方面で取り組みを進化させ、人材力・組織力の両面を大きく引き上げてまいります。採用については、新卒・キャリア双方で拡大し、エンジニアリングサービスの拡大に必要な専門性を有する人材の確保を図ってまいります。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】都築電気グループが財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下に記載のとおりであります。各リスクについて、影響度及び発生可能性をそれぞれ「大・中・小」に区分し、リスク・コンプライアンス推進委員会において定期的にモニタリングを行っております。都築電気グループはこれらのリスクの低減に努めておりますが、必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、全てのリスクを完全に回避するものではありません。なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年3月31日)現在において都築電気グループが判断したものであります。リスク分類リスク概要対応策事業環境・事業戦略等に関するリスク・事業環境に関するリスク情報・通信サービス業界においては、生成AIの普及をはじめとした情報通信技術の加速度的な進化やランサムウエア被害の甚大化によるセキュリティリスクの高まりなど、迅速な対応が常に求められております。都築電気グループがこれらへの対応に遅れ、お客さまに提供している技術やノウハウ等の競争力が低下した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。最新の技術動向や外部環境の変化、高度化するお客さまのニーズを的確に把握することに努め、成長する領域に注力することで競争力の強化を図っております。また、人的資本への積極的な投資による技術力の維持・向上や、競争力の強化・機能補完を目的としたパートナー企業との協業を通じて、競争優位性の向上に取り組んでおります。影響度:中発生可能性:中・特定取引先への依存に関するリスク都築電気グループは、主要な仕入先である富士通株式会社と経営上の重要な契約を締結し、お客さまに同社の製品・サービスを提供しております。同社の経営方針の変更等により製品・サービスの提供方法や仕入条件の変更等が行われた場合には、都築電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。富士通株式会社との連携を密にし、同社の経営方針、パートナー戦略、動向変化等に適宜必要な対応を講じるよう努めております。また、同社を含む特定取引先への取引依存度を低減するため、AI、IoT、クラウド型コンタクトセンターといった成長分野における独自サービスの拡大や外部パートナーとの協業を通じて、環境変化に強い事業基盤の構築に取り組んでおります。影響度:中発生可能性:中・ソフトウエア資産に関するリスク都築電気グループは、事業の成長や競争力の強化を目的として、クラウドサービスを含む各種サービスの提供に係るソフトウエアを自社で開発し、当該開発費用等を無形固定資産として計上のうえ、維持・管理しております。しかしながら、事業環境の変化、市場動向、技術革新の進展や競争激化等により、当初想定していた収益性や効果が得られない場合には、投下資本の回収が計画どおり進まず、資産価値の見直しが必要となる可能性があります。その結果、状況によっては減損損失の計上等により、都築電気グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。都築電気グループでは、技術革新や新たなニーズの変化に対応するため、市場環境や顧客ニーズ、技術動向等に関する最新情報を継続的に把握・分析し、ソフトウエア等の改善を進めております。また、重要なソフトウエア投資の決定及び投資後の価値評価の見直しについては、予算委員会にて、市場動向や投下資本の回収可能性等を総合的に検討したうえで行っております。影響度:大発生可能性:小 リスク分類リスク概要対応策外部環境等に関するリスク大地震等の自然災害や感染症の流行等が発生した場合、事務所等の物的損害や人的被害等の直接的な被害に加え、社会インフラの毀損、サプライチェーンの停滞、サービスの提供遅滞等により、都築電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。多種多様な危機事態を想定した事業継続計画(BCP)を策定し、危機事態発生時における初動対応、事業の損失の最小化を図るための方針及び事業継続のための行動の基準を定め、リスク低減に努めております。また、従業員の安全確認・確保のため、安否確認システムや緊急連絡網の導入を行うとともに、在宅勤務や分散勤務等の事業継続に向けた環境整備に努めております。影響度:大発生可能性:小情報セキュリティに関するリスク・情報紛失・漏洩に関するリスク都築電気グループはお客さまの秘密情報や個人情報など様々な重要情報を取り扱っており、ランサムウエアや不正アクセス等のサイバー攻撃による情報の紛失、毀損、漏洩等が発生した場合には、都築電気グループへの損害賠償請求や社会的信用の失墜等により都築電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。情報セキュリティ統括責任者を運営責任者とする情報管理体制を整備しております。また、情報セキュリティに関する全従業員研修やサイバーセキュリティ対策強化訓練の定期実施、情報セキュリティに関する遵守事項の全部門内での自己点検と内部監査による定期監査、ウイルス対策ソフト導入やソフトウエア更新による脆弱性解消、ランサムウエア等を含むサイバーインシデントを想定したIT-BCPの策定に向けた取り組み等、都築電気グループ全体でさまざまなセキュリティ対策を講じることで安全性の確保に努めております。影響度:大発生可能性:小・顧客提供システム等に対するサイバー攻撃に関するリスク都築電気グループは多くのお客さまにシステムや通信インフラ等を提供しており、これらがランサムウエア等のサイバー攻撃により何らかのダメージを受けた場合には、都築電気グループへの損害賠償請求又は改修費用の負担の発生により業績に影響を及ぼす可能性があります。顧客提供システム等に対するサイバー攻撃に備え、都築CSIRTチームを中心とした対応体制を整備し、サイバー攻撃対策指図書やガイドライン等のセキュリティ対策指図書を制定しております。また、従業員研修や顧客提供システム等でインシデントが発生した場合の対応訓練を定期的に実施するなど、さまざまなリスク低減策を講じております。影響度:大発生可能性:中信用リスク都築電気グループのお客さまに財務状況の悪化や経営破綻等が生じた場合には、都築電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。与信管理規程に基づき、取引先ごとに回収条件・与信限度額を設定し、定期的に企業動向を調査し、与信額の見直しを行っております。また、回収遅延や信用不安が発生した場合は、債権回収管理基準に基づき、個別に債権回収、条件変更、担保・督促等の債権保全策を講じ、貸倒れリスクの低減に努めております。影響度:中発生可能性:中 リスク分類リスク概要対応策人材に関するリスク人手不足等の社会課題の深刻化による採用難や、労働市場の流動化による従業員の流出によって都築電気グループが求める人材の確保ができない場合には、都築電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。採用難のリスク低減に向けて、採用手法の全体的な見直しやリファラル採用の推進に取り組んでおります。また、キャリア自律を軸とした人材育成を推進し、必要なスキル・専門性の獲得を支援しております。さらに、挑戦と成果に応じた評価がなされる魅力的な人事制度への変革を推進するとともに、健康経営やワークスタイル変革、ダイバーシティー&インクルージョンの推進等の各種施策を通じて従業員エンゲージメントを向上させ、人材の流出防止及び定着に努めております。影響度:中発生可能性:中開発・構築案件に関するリスクシステム開発やネットワーク構築等に係る受注案件では、仕様確定に関する不備、プロジェクト体制の問題、技術的な検証不足等の様々な想定外の事象の発生により、プロジェクトが予定された範囲、予算、納期及び品質で実施できず追加対応に伴うコストが増大する場合があります。そのような事態が生じた場合には、都築電気グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。商談に至る前の商談審査会や見積り作成時の見積審査会といった審査会を開催することにより、リスクの明確化と対応策の検討及び開発工程管理や成果物等の品質管理の徹底に努めております。また、進行中のプロジェクトに関しても、状況把握のため、定期的なプロジェクト会議を開催することで、問題の早期発見・対策に取り組むとともに、プロジェクトから独立した部門がリスクの評価分析及びその結果に基づくプロジェクトの遂行に関する助言、勧告等を行っております。影響度:中発生可能性:中
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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