リテールパートナーズグループ(リテールパートナーズ及びリテールパートナーズの関係会社)は、リテールパートナーズ、子会社9社及び関連会社3社で構成され、スーパーマーケット事業を主として、その他の事業を営んでおります。
なお、リテールパートナーズは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
リテールパートナーズグループの事業内容及びリテールパートナーズと関係会社の当該事業に係る主な位置付けは次のとおりであります。
なお、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(スーパーマーケット事業)
会社名 |
区分 |
事業の内容 |
㈱丸久 (注)1 |
連結子会社
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山口県を中心に、広島県、福岡県、島根県において、生鮮食品、一般食料品及び日用雑貨等の販売を行っております。 |
㈱マルキョウ
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連結子会社
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福岡県を中心に、長崎県、佐賀県、大分県、熊本県において、生鮮食品、一般食料品及び日用雑貨等の販売を行っております。 |
㈱マルミヤストア
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連結子会社
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大分県を中心に、宮崎県、熊本県、福岡県、鹿児島県において、生鮮食品、一般食料品及び日用雑貨等の販売を行っております。 |
㈱ハツトリー (注)2 |
連結子会社
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宮崎県において、生鮮食品、一般食料品及び日用雑貨等の販売を行っております。 |
㈱青木商事
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連結子会社
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食品二次卸として、㈱マルキョウの店舗で販売する一般食料品の仕入れを行っております。 |
㈱戸村精肉本店
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連結子会社
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宮崎県において、生鮮食品、一般食料品及び日用雑貨等の販売、レストランの経営を行っております。 |
(その他)
会社名 |
区分 |
事業の内容 |
㈱RPG保険サービス
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連結子会社
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主として、個人及び法人向けの損害保険、生命保険の代理業務を行っております。 |
㈱丸久 (注)1 |
連結子会社
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フランチャイズ加盟店として、スポーツクラブ事業を行っております。 |
㈱戸村フーズ
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連結子会社
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リテールパートナーズグループ並びに同業態の店舗で販売する食肉加工品や調味料等の製造販売を行っております。 |
㈱戸村牧場
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連結子会社
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主として、㈱戸村精肉本店で販売・提供する肥育牛の生産、加工を行っております。 |
㈱仁保庵
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持分法非適用 関連会社 |
㈱丸久並びに同業態の店舗で販売する豆腐、生揚げの製造販売を行っております。 |
RPGプラント㈱
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持分法非適用 関連会社 |
リテールパートナーズグループの店舗で販売する、植物栽培設備を利用した農産物の生産、加工を行っております。 |
㈲白石罐詰工場
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持分法非適用 関連会社 |
リテールパートナーズグループ並びに同業態の店舗で販売する、レンコンや筍の水煮加工品等の生産、加工を行っております。 |
(注)1 スーパーマーケット事業における㈱丸久、その他の㈱丸久は同一会社であります。
2 2024年3月1日を効力発生日として、リテールパートナーズの連結子会社である㈱ハツトリーを存続会社、同じくリテールパートナーズの連結子会社である㈲シード宮崎を消滅会社とする吸収合併を行っております。
事業の系統図は、次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてリテールパートナーズグループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
リテールパートナーズグループは、「地域のお客様の日々の暮らしを“より”豊かにする。なくてはならない存在として地域を支える。」という社会的使命を果たし、その為に力を合わせる流通事業連合体を目指します。私たちは、共通の理念、同じ志をもった企業同士、お取引先様と地域を越えて手をたずさえ、地域に暮らす皆様に心地よい一日をお届けし、「普段の消費生活」をサポートしてまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
リテールパートナーズグループは、スーパーマーケットを主業とする会社の連合を形成し、それぞれがより強いローカルスーパーマーケットとしての成長と、企業価値の向上を目指します。また、長期経営ビジョンとして、「地域の多様なニーズに応え幸せを創出する」ローカル流通グループを目指しております。
[長期経営ビジョン]
長期経営ビジョンの考え方
私たちは、地域のお客様の日々の生活を“より”豊かにすることを使命として、地域の皆様の「普段」の生活をサポートしています。 そのためにはお客様のニーズの多様化や社会課題の複雑化に対応し続けることが重要であると考えています。 これまでの事業基盤を活かすとともに、社会の変化(新たなニーズ)に応え、持続的な成長を遂げることで、地域のお客様、お取引先様、社員の幸せを創出します。 |
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目指す姿 |
1 地域のお客様、お取引先様に信頼され、愛されるスーパーマーケット |
2 事業活動を通じ、地域社会の課題解決に貢献する企業 |
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3 社員が生き生きと働ける企業 |
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4 グループシナジーの発揮により収益性・経営効率を高め、持続的な企業価値向上を図る企業 |
長期ビジョンの実現に向け、リテールパートナーズは、2025年2月期を初年度とし2027年2月期を最終年度とする第3次中期経営計画を策定いたしました。
第3次中期経営計画の骨子は以下のとおりです。
[第3次中期経営計画の骨子]
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基本方針Ⅰ |
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長期ビジョン
の実現と
持続可能な
企業成長 |
既存事業の強化・新ニーズへの対応 |
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地域のお客様に信頼され、愛されるスーパーマーケットブランドと リテールCIの確立 |
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戦略① 成長戦略 短期的には既存エリア・サービスの強化に向けて積極的な成長投資を行い、中長期的にはエリア拡大・新たな価値創造のための新規サービスやM&A等による非連続的な成長に取り組んでまいります。 |
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戦略② 競争力の強化 リテールパートナーズならではの商品・サービスをお客様に提供し、魅力的な店舗開発を行うことで競争力の強化を図ります。 |
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戦略③ 収益性の強化 共同調達やPB開発及びオペレーションの効率化等により、営業費用を削減し、売上総利益の改善とローコスト運営による生産性の向上を図ります。 |
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基本方針Ⅱ |
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経営インフラの整備・高度化 |
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社員が生き生きと働ける環境の構築と グループ経営・DX促進による収益性・効率性の向上 |
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戦略④ グループ連携の強化 さらなるグループ連携の強化により、グループ各社の経営資源を活用し、グループ全体の企業価値向上を目指します。 |
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戦略⑤ 人的資本経営への取組 長期ビジョンの実現に向け、重要な経営資源である人材への投資を積極的に行ってまいります。 |
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戦略⑥ デジタルトランスフォーメーション(DX)の促進 DX化を進め、お客様との関係性・利便性を強化するとともに、オペレーションの改善を進めてまいります。 |
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基本方針Ⅲ |
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ステークホルダーとの関係強化 |
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経営ビジョンの浸透と企業価値向上 |
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戦略⑦ ESG経営の推進 リテールパートナーズグループは「地域のお客様の日々の生活を“より”豊かに」するためESG経営の実践により、地域社会に貢献しともに発展することによって、継続的な成長と企業価値向上に努めてまいります。 |
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戦略⑧ 財務戦略 株主資本コストや株価を意識し、成長投資、生産性向上施策の推進により、ROE7%以上を目指すとともに、安定的な営業キャッシュ・フローを創出し、適切な資金配分による企業成長に努め、株主還元の強化を図ってまいります。 |
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(3) 経営環境
① 企業構造
リテールパートナーズグループは、リテールパートナーズを持株会社として、スーパーマーケット事業、ディスカウントストア事業及びその他の事業を営む連結子会社10社、関連会社3社により構成されております。リテールパートナーズグループの事業内容及びリテールパートナーズと関係会社の当該事業に係る主な位置付けは、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。
リテールパートナーズは、リテールパートナーズグループの経営方針の策定や各事業会社への経営指導等を行っており、各事業会社の財政状態及び経営成績について逐次報告を受けるものとしておりますが、各事業会社の自主性を一定程度尊重することで、対処すべき課題の把握とその対応への機動性を高めております。
② 主要な商品・サービスの内容及び競合他社との競争優位性
リテールパートナーズグループでは、食品スーパーマーケットの運営を主業として、中国地方西部から九州地方全域にかけて、食料品・日用品等の販売を行っております。
食料品・日用品の需要は、地域の特性(主に年齢構成や所得分布、その他地域固有の文化、嗜好)に基づくため地域ごとに大きく異なり、その地域のニーズに合わせた商品及びサービスを展開することが重要であると考えております。
リテールパートナーズグループは地域に根ざしたローカルスーパーマーケットとして、創業以来長きにわたり、地域のお客様から親しまれ、主力販売エリアにおいて高いシェアと認知度を得ております。このような市場環境のなか、大手ナショナルチェーンには得がたいローカル企業ならではの地域密着性と、ドラッグストア、コンビニエンスストアにない品揃えの豊富さにより、企業としての競争優位性を保っているものと認識しております。
③ 顧客基盤及び販売網
リテールパートナーズグループの主要な顧客は、主にリテールパートナーズグループの営む店舗に来店されるお客様であります。店舗の商圏は店舗規模に応じて設定しており、店舗を中心として半径およそ500mから2km程度の範囲であります。
また、連結会計年度末現在におけるリテールパートナーズグループの地域別店舗数とその推移は以下のとおりであります。
(注)スーパーマーケット事業及びディスカウントストア事業における店舗数の合計であります。
④ 事業を行う市場の状況
リテールパートナーズグループは、中国地方西部から九州地方全域にわたる地域を中心とした国内市場において事業を営んでおります。国内経済の状況といたしまして、新型コロナウイルス感染症による社会経済活動への影響が緩和したことで、国内経済は緩やかな回復基調が見られる一方、原材料・エネルギー価格の上昇など、物価の高騰による国内経済への影響は当面継続するものと予測され、依然として先行き不透明な状況が続くものと想定されます。
リテールパートナーズグループが主に事業を展開する食品小売業界は、人口動態の変化、お客様のライフスタイルの変化・多様化、業態を超えた企業間の競合の激化、経営・組織改革を目指したデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の動きなど、目まぐるしい変化に直面しております。とりわけ、スーパーマーケット及びディスカウントストアの経営においては、物流費や水道光熱費、設備や資材の高騰、慢性化しつつある人手不足と物価上昇を背景とした賃上げによる人件費の増加のほか、「物流2024年問題」など小売業を取り巻く様々な問題は重要な経営課題となり、リテールパートナーズグループにとっても厳しい経営環境が続くものと推測されます。
リテールパートナーズグループでは、このような市場環境におけるリテールパートナーズグループの強みと弱み、機会と脅威を以下のとおり認識しております。
持続的な企業価値向上を実現するため、第3次中期経営計画においてリテールパートナーズグループは、収益体質とグループ経営のさらなる強化を促進し、市場環境の変化に迅速に対応すべく組織と経営の改革を図ってまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
リテールパートナーズグループでは、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題を次のとおり認識しております。
① 競争力の強化
人口減少に伴い市場の縮小が懸念されるなか、企業間の競合が激化しており、リテールパートナーズグループがドミナントを形成している地域においても、シェアの維持・拡大は重要な課題となります。リテールパートナーズグループでは、盤石な店舗体制を維持し、お客様に選ばれる店舗開発・商品開発を通じて、競争力を強化してまいります。
② 人材力の強化
少子高齢化、人口減少など人口動態の変化により、人材の確保が困難な状況となるなか、リテールパートナーズグループの持続的な成長のためには、優秀な人材の育成が重要な課題となります。リテールパートナーズグループでは、重要な経営資源である人材への投資を積極的に行い、人材育成の強化及び人材マネジメントの最適化を推進してまいります。
③ 財務戦略の強化
リテールパートナーズグループの掲げる事業戦略の実現のためには、安定的な資金調達及び財務基盤の強化が重要な課題となります。また、リテールパートナーズグループはPBR、PERともに業界平均を下回っており、現状では、投資家からリテールパートナーズの成長性や配当政策に対する評価が十分に得られていないと推察されます。リテールパートナーズグループは、安定的に営業キャッシュ・フローを創出するとともに、適切な資金配分を実施し、さらなる企業成長に努めてまいります。また、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、PBR改善に向けたプロセスを細分化し企業価値向上に努めてまいります。
(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
リテールパートナーズグループは、成長性、収益性などの経営指標を重視しており、売上高経常利益率、自己資本当期純利益率(ROE)などの経営指標を目標設定することで、持続的な企業価値の向上を目指しております。また、2025年2月期を初年度とし、2027年2月期を最終年度とする第3次中期経営計画におきましては、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応の一環として、新たに株価純資産倍率(PBR)の数値目標を定め、PBR改善に向けた取り組みを推進してまいります。
リテールパートナーズグループの第3次中期経営計画における数値目標は次のとおりです。
第3次中期経営計画の数値目標(連結)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてリテールパートナーズグループが判断したものであります。
(1) 法的規制について(当該リスクの重要性:中)
背景 |
リテールパートナーズグループでは会社法をはじめ、食品安全基本法、食品衛生法、農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)、独占禁止法、不正競争防止法、大規模小売店舗立地法、容器包装リサイクル法、製造物責任法(PL法)のほか、様々な法的規制の適用を受けております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
法的規制により、リテールパートナーズグループの事業活動にも一定の制限が生じております。また、将来にわたって営業を継続するためには、関連法令の改正等へ柔軟かつ迅速に対応する必要があり、相応の対応コストが発生する可能性があります。万が一、監督官庁等から、リテールパートナーズグループの事業活動に違法性の指摘があった場合には、当該事業会社、店舗及び事業所の営業に影響を受けることも考えられます。この場合には、お客様並びにお取引先様からの社会的信用を失い、リテールパートナーズグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
現状においては、営業活動に重大な影響をもたらす法令改正等は公表されておらず、また、将来においてリテールパートナーズの事業活動が法令等に抵触する可能性を疑わせる事象は発生しておりません。したがって、当該リスクが顕在化する可能性は低いものと考えておりますが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループにおいては、事業活動に関わる法令等の遵守を促進し、万全を期しております。関係諸法令に関する講習の受講や、業界団体を通じた情報収集に努めるほか、社内ではグループ総務部が中心となってリスク管理を行い、各事業会社においてマニュアルの作成及び従業員への教育を行っております。また、顧問弁護士とも連携を深め、法務リスクへの対応に努めております。事業リスクへの対応や法令遵守の徹底など、コーポレート・ガバナンスの強化については、引き続きリテールパートナーズの第3次中期経営計画(2025年2月期から2027年2月期まで)の中で取り組んでまいります。 |
(2) 競争激化について(当該リスクの重要性:高)
背景 |
リテールパートナーズグループが事業を行っている地域では、食品スーパーマーケットを展開する大手チェーン、リージョナルチェーン、地元有力企業に加え、ディスカウントストア、ドラッグストア、コンビニエンスストア、EC事業者など業態を超えた競合が激化しております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
リテールパートナーズグループの商圏内に競合する店舗が出店した場合には、既存店の収益減少など、リテールパートナーズグループの経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
今後も商圏内に競合店の出店が多数計画されており、当該リスクは将来にかけて断続的に発現するものと考えられます。一部では、現在も影響が表れているものと見られ、今後も顕在化する可能性は極めて高いものと考えられます。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループでは、競合激化に伴うリスクを優先的に対処すべき課題として認識しており、リテールパートナーズの第3次中期経営計画(2025年2月期から2027年2月期まで)においても、その基本戦略のなかに「成長戦略」「競争力の強化」を掲げております。既存エリア・サービス強化に向けた積極的な成長投資を行うとともに、中長期的にはエリアの拡大や新規サービスの展開に取り組んでいくほか、リテールパートナーズグループならではの商品・サービスをお客様に提供し、魅力的な店舗開発を行うことにより、リテールパートナーズグループの競争力の強化を推進してまいります。 |
(3) 地震、台風などの災害について(当該リスクの重要性:中)
背景 |
近年、日本全国において自然災害が頻発し、その被害はますます激甚化しております。とりわけ、リテールパートナーズグループの主な出店エリアである九州地方は、全国的にも台風や集中豪雨の多い地域であるといわれ、河川の氾濫、高潮被害、土砂災害等の自然災害の多発する地域でもあります。リテールパートナーズグループは過去に何度も台風・集中豪雨の被害に遭い、商品の滅失、店舗・施設の破損が生じました。また、地震により被害を受けた際には、広域にわたり複数の店舗が営業できない状態がありました。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
地震や台風などの大きな災害が発生した場合には、店舗設備の破損、停電等のシステムダウンにより、営業を継続できなくなる可能性があります。また、物流網の遮断等により仕入計画に支障をきたす恐れがあります。この場合、被災店舗の収益の減少、復旧費用の発生等により、リテールパートナーズグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
台風や豪雨は初夏から晩秋にかけて発生しやすいことから、例年この時期には一層の警戒を強めております。しかしながら、これらを含む自然災害の発生の時期や発生地域、被害の程度を予測することは極めて困難であります。ただし、リテールパートナーズグループの出店エリアにおいて過去に被災の前例もあることから、当該リスクは相当程度起こりうるものと認識し、有事の際に備えた対策は常時必要であると考えております。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループでは、災害発生時には各事業会社の総務部、店舗運営部を中心に、被害状況の把握や店舗への対応指示を行っております。今後とも、より一層具体的な事業継続計画の策定を図り、想定される様々なシナリオを基に、対応策を精緻に構築してまいります。 |
(4) 金利変動及び金融市場の変化について(当該リスクの重要性:中)
背景 |
リテールパートナーズグループの資金の一部は、銀行借入れ等の有利子負債によるものであり、リテールパートナーズグループの有利子負債残高は2024年2月29日現在で159億8百万円、連結総資産に占める有利子負債依存度は12.6%であります。これらは金利等の変動リスクに晒されております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
今後、景気後退や市況並びにリテールパートナーズグループの事業見通しの悪化、信用力の低下等が生じた場合、資金調達において困難が生じる可能性があります。また、今後金利が上昇する場合には、借入コストがリテールパートナーズグループの経営を圧迫し、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
不安定な社会情勢のなか、景気後退や金融市場への影響が懸念され、長期的な見通しは不透明であります。当該リスクがただちにリテールパートナーズグループの財政状態へ重大な影響をもたらすことは現状想定しておりませんが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループは、銀行借入金等の削減に向け様々な取り組みを行ってまいりました。また、第3次中期経営計画(2025年2月期から2027年2月期まで)において、財務基盤の強化を図るとともに、今後の業容拡大を見据え、資金調達の多様化についても検討を進めてまいります。 |
(5) 食品の安全性について(当該リスクの重要性:低)
背景 |
リテールパートナーズグループでは、店舗及びプロセスセンターにおいて、食品の製造・加工・販売を行っており、食品衛生法の規制を受けております。また、改正食品衛生法に基づき、HACCPに沿った衛生管理の実施が義務付けられるなど、食品の安全性確保については、これまでに加えますますの食品事業者の努力が求められております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
万が一、食中毒の発生や異物混入など、リテールパートナーズグループの提供する食品の安全性や品質に対する消費者の信頼が何らかの理由で低下した場合、生鮮食品をはじめ食品部門の売上が低下する可能性があり、リテールパートナーズグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
食品の安全管理体制の維持・向上に最大限努めておりますが、当該リスクは絶えず一定程度存在するものと認識しております。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループでは、商品部において、衛生管理マニュアルを作成し、従業員への教育を行っております。また、改正食品衛生法への対応においては、HACCP導入プロジェクトチームを組成し、店舗衛生管理計画及び作業マニュアルの作成を行ったほか、従業員への周知を図りました。2020年10月より稼働しております㈱丸久のプロセスセンターにおいては、最新の設備を導入し、原料の入荷から商品の加工、センターから各店舗への輸送に至る全ての工程において温度・衛生管理を一元的に行うことで、より安全で安心な商品をお届けできる体制を構築しております。 |
(6) サイバーリスクについて(当該リスクの重要性:中)
背景 |
社会のIT化が進展し、企業の事業活動におけるコンピュータやインターネットへの依存度が高まるなか、サイバー攻撃等によるセキュリティ被害の発生件数は増加しており、その損害額も高額化する傾向にあります。リテールパートナーズグループにおいても、サイバーリスクは経営に深刻な影響を及ぼす重要な課題の一つと認識しております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
リテールパートナーズグループにおいてサイバー攻撃等による事故が発生した場合、システムダウンによる事業の停止、商品の受注・製造の遅延による機会喪失などによる収益の減少が懸念されます。また、お客様並びにお取引先様からの信用低下、損害賠償の発生、再発防止のためのセキュリティ強化やシステム改修にかかる費用の発生など、様々な損害が発生する恐れがあり、リテールパートナーズグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
近年、サイバー攻撃等に起因する事故が公的機関や企業などで頻発していることからリテールパートナーズグループにおいても、当該リスクは相当程度存在するものと認識し、警戒意識を高め、対策に努めております。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループでは、サイバーセキュリティに関する規程や基準を定めるとともに、ウイルス対策ソフト等を利用したセキュリティ対策を実施しております。今後は、サイバー侵害が発生した場合に備えた事業継続計画の策定など、より一層具体的な対策を講じ、ITガバナンスの強化に努めてまいります。 |
(7) 個人情報の取り扱いについて(当該リスクの重要性:中)
背景 |
リテールパートナーズグループには、カード会員の個人情報を有している事業会社があります。このほか、リテールパートナーズグループには、不動産業や保険代理業、商品の受注業務等を行う事業会社があり、多くの顧客の個人情報を取り扱っておりますが、これらの個人情報の取り扱いについては、個人情報保護法をはじめとした関連法令の規制を受けております。2022年4月より全面施行となった改正個人情報保護法により、漏洩が発生した際の個人情報保護委員会への報告及び本人への通知や、安全管理のために講じた措置の公表等が義務化されるなど、個人情報を取り扱う事業者に対する法的規制は昨今ますます強化されております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
改正個人情報保護法のもと、個人情報を取り扱う事業者に求められる責務が強化・拡大するとともに、措置命令違反等があった法人に対する罰則が重罰化されました。リテールパートナーズグループ内部の管理上の問題や、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス等により情報漏洩が発生した場合には、対応コストが発生するほか、リテールパートナーズグループの社会的信用や企業イメージを著しく損なう恐れがあります。また、これを起因とする収益の減少や、損害賠償の発生により、リテールパートナーズグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
国内外において情報セキュリティに関する事件・事故が多数発生していることからリテールパートナーズグループにおいても、当該リスクは相当程度存在するものと認識し、警戒意識を高め、対策に努めております。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズ及び当該事業会社では、個人情報を保護するため、個人情報保護委員会を設置しております。また、個人情報保護規程や個人情報漏洩時対応マニュアルなどの情報管理規程を体系的に整備しており、改正個人情報保護法への対応としては、社内の個人情報保護規程やカード会員の個人情報の取り扱いに関するプライバシーポリシーの見直しを図りました。リテールパートナーズグループではこれらに基づいて慎重かつ適切な個人情報の管理に努めてまいります。 |
(8) 保有資産の減損等について(当該リスクの重要性:中)
背景 |
リテールパートナーズグループは、店舗・土地等の有形固定資産やのれん・有価証券等多くの資産を保有しており、減損会計を適用しております。 |
リスクの内容及び顕在化した場合の影響 |
店舗の収益性が悪化した場合や保有資産の市場価格等が著しく下落した場合は減損損失を計上する可能性があり、この場合には、リテールパートナーズグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 |
当該リスクが顕在化する時期及び可能性の程度 |
連結会計年度において、リテールパートナーズグループでは有形固定資産に係る減損損失5億44百万円を計上しております。今後もリテールパートナーズグループにおける収益性の悪化や、保有する有価証券の発行会社等の財政状態の悪化、不動産・金融市場の変化等により、これら減損損失の計上の可能性は相当程度あるものと考えられます。 |
当該リスクへの対応策 |
リテールパートナーズグループでは、保有する有形固定資産や有価証券等の資産価値を定期的に確認し、減損の兆候を把握することとしております。また、営業店舗の損益を細かく確認し、収益性の低下が見られる店舗には、収益改善のため個別の対策を計画・実施しております。 |
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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