丸井グループ(8252)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】丸井グループグループは、小売とフィンテックを一体運営する企業グループであり、持株会社である丸井グループと子会社20社および関連会社5社により構成されています。丸井グループグループの、各事業における業務内容および主要なグループ会社は次のとおりです。なお、事業区分については、セグメントと同一の区分です。 (小売)以下の連結子会社5社および持分法非適用非連結子会社・関連会社において、商業施設の賃貸および運営管理、衣料品・装飾雑貨等の仕入販売、空間プロデュース、広告宣伝、トータルファッション物流、総合ビルマネジメント等を行っています。<連結子会社>㈱丸井、㈱エイムクリエイツ、㈱ムービング、㈱エムアンドシーシステム、㈱マルイファシリティーズ <持分法非適用 非連結子会社・関連会社>㈱マルイキットセンター、みぞのくち新都市㈱ 他 (フィンテック)以下の連結子会社7社および持分法非適用非連結子会社・関連会社において、クレジットカード業務、カードキャッシングおよび家賃保証、情報システムサービス、不動産賃貸、投資信託の販売、少額短期保険業等を行っています。<連結子会社>㈱エポスカード、㈱エムアールアイ債権回収、㈱エムアンドシーシステム、㈱マルイホームサービス、㈱マルイホームサービス管理、tsumiki証券㈱、㈱エポス少額短期保険 <持分法非適用 非連結子会社・関連会社>㈱マルイユナイト 他 なお、上記のほか丸井グループの関係会社は、中野㈱他1社の関係会社以外の関連当事者から不動産物件を賃借しています。丸井グループは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 [事業の系統図]丸井グループグループの事業を系統図によって示すと、次のとおりです。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、丸井グループグループが判断したものです。 ■ 会社の経営の基本方針丸井グループグループでは、「インパクトと利益の二項対立を乗り越える」というビジョンを掲げ、「お客さまのお役に立つために進化し続ける」「人の成長=企業の成長」という経営理念に基づき、「すべての人が『しあわせ』を感じられるインクルーシブな社会を共に創る」をミッションとしています。この実現には、私たちだけでなく、ステークホルダーの皆さまとの共創が必要です。丸井グループグループでは、お客さまをはじめ、株主・投資家の皆さま、地域・社会、お取引先さま、社員、将来世代すべてのステークホルダーの「利益」と「しあわせ」の調和を企業価値としています。ステークホルダーの皆さまと共創する共創経営を進めることで、この企業価値の拡大とビジョンの実現をめざしています。丸井グループグループの「共創経営」の詳細については、「共創経営レポート2023」「VISION BOOK 2050」をご覧ください。 共創経営レポート(https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/lib/i-report.html)VISION BOOK 2050(https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/lib/s-report.html) ■ 経営ビジョン&戦略ストーリー2031について2031年の創業100周年に向けて、「経営ビジョン&戦略ストーリー2031」を策定しています。経営ビジョンとして高い目標を掲げ、そこからバックキャスティングして戦略ストーリーを構築し、ビジョン・インパクト・事業戦略を連動させることで社会的価値の創出を実現していきます。 1)経営ビジョン丸井グループグループでは、2031年に向けた経営ビジョンとして「『好き』が駆動する経済」を掲げました。「好き」が駆動する経済とは、「機能と価格」という2軸で規定される「コスパ経済」の対極に位置する概念であり、一人ひとりの感情や価値観、つまり「好き」が原動力となるもう一つの経済のあり方です。この経営ビジョンの実現に向けて、これまでの小売・フィンテック・未来投資による三位一体のビジネスから、「好き」を中心に、小売やフィンテック、共創投資のノウハウ、そして、店舗やクレジットカードなどのアセットを活用する「好き」を応援するビジネスへと転換していきます。この「好き」を応援するビジネスを軸に、社会的なインパクトと利益の両立をめざすとともに、高成長と高還元の実現をめざします。 2)戦略ストーリー2031 「『好き』を応援するビジネス」を通じてめざすインパクトと、その実現に向けた戦略は以下のとおりです。 (「好き」を通じて誰かのため、社会のためへと広がる消費)・「好き」を応援するビジネスの目的は、「好き」を応援することで「自分のため」の消費が「誰かのため」となり、やがて「社会のため」へと広がっていくことでインパクトと利益を両立させることにあります。 ・丸井グループグループの「好き」を応援するカードでは、ご利用を通じて応援したい相手に寄付ができるカードの会員が拡大しており、「誰かのため」に「寄付」することにしあわせを感じる新しいタイプの消費者が、今後もますます増えていくと予想されます。・新しいタイプの消費者にお応えすることで差別化戦略を進め、「好き」を応援するカードの会員数を2031年3月期には300万人まで拡大し、2041年3月期にはゴールドカードの会員数を上回ることをめざします。 (「好き」を応援するファイナンシャル・エンパワーメント)・丸井グループグループはこれまで若者の自己実現を応援してきましたが、今後は「好き」を応援するファイナンシャル・エンパワーメントを通じて、すべての人の自己実現を支援していきます。・これまでのフィンテックのビジネスでは、丸井の店舗がある大都市圏を中心とした地域で「信用の共創」によりクレジットカードを発行してきましたが、今後はその対象範囲を広げ、地域を問わず、「好き」を応援するカード・イベント・グッズをかけ合わせた「『好き』を応援するユニット」を軸に全国展開を通じて会員募集を行います。・また、今後拡大する自営業、スタートアップ、フリーランスなどの多様な働き方に対する「オーナーカード」、「ランサーズカード」、日本で働く外国人の方々に対する、協業を通じた「GTNカード」を含め、会員を拡大します。(支援戦略)・これまでの自主売場・PB商品に代わる新たな顧客接点として、コンパクトな面積で、高い集客力や会員募集力、客単価や利益率の向上が期待できる「好き」を応援するユニットを全国主要都市に展開することで、インパクトと利益の両立を実現します。・また、丸井グループグループはこれまでDXを通じた顧客体験の向上をめざして、UXの先進企業でもあるグッドパッチ社との合弁会社や新たに設立したマルイユナイトを通じて、専門人材の採用を進めるとともにアジャイルな開発体制を整備してきました。・今後はプロフェッショナル人材の活躍を通じて、デジタルのUXと「好き」を応援するユニットによるリアルの体験を融合した独自の体験価値を提供することでロイヤルカスタマー化を推進します。 (「フロー」を通じた創造性の発揮)・丸井グループグループでは、能力と挑戦、創造性としあわせ、というビジネスにとって重要な要素を包括的にとらえることのできる「フロー」という概念に注目し、社員一人ひとりの働きがいと組織活力を高める取り組みを行ってきました。・今後は、「好き」を応援するコンクールなどを通じて自分の「好き」を仕事に活かす機会を増やし、創造性を発揮することで、アイデアやナレッジ、ノウハウなどの無形資産を活かしたビジネスを拡大し、2031年3月期までに無形資産比率を70%以上に高めることで企業価値の向上をめざします。 (ソーシャル・イントラプレナーによる事業開発)・社外の起業家とのイノベーションの創出に加え、「会社にいながら社会を変えられるソーシャル・イントラプレナー(社内起業家)」の活躍を促すために、ビジネスプロデュース推進室を設置し、さまざまな働き方を通じて社内外から人材を募集し事業開発を進めます。・中長期的な人材育成のため「ソーシャル・イントラプレナー育成財団」を設立し、大学生、中高生向けに講座を提供します。将来的には受講者の丸井グループグループへの入社やプロジェクトへの参加を通じ、丸井グループグループの事業開発にも活かしていきます。(探究領域)・「好き」を応援するビジネスのグローバル化に取り組み、まずは「世界から見た『好き』の対象としての日本」というテーマで世界中から人材を募集し事業開発を進めます。 3)リスク(金利上昇による金融費用増加への対応)・分割・リボ手数料については、2025年10月より手数料率を変更し、収益の増加を見込んでいます。・調達金利については、平均調達年限を短縮することで調達利率の低減を図るとともに、格付の向上をめざして格付機関との対話を強化し、金融費用の増加抑制に取り組みます。 4)資本政策と株主還元・2031年3月期には、バランスシートが1.5兆円規模に拡大する見通しとなり、セグメント別では小売の自己資本比率が50%と、丸井グループグループが最適とする35%から乖離が見込まれるため、300億円の資本最適化をすることで連結自己資本比率16%を目標にバランスシートの見直しを進めます。・株主還元方針については、2031年3月期に向けてROE15%以上をめざすことを鑑み、株主資本配当率(DOE)10%としています。・資本配分については、6年間の基礎営業キャッシュ・フロー3,500億円を、成長投資として既存事業に900億円、DX投資・事業開発などの未来投資に600億円、資本最適化に向けた自己株式取得に300億円、株主還元に1,700億円を配分する計画です。・人的資本投資として700億円を予定しており、これを含めた高成長に向けた投資額は、合計で2,200億円となります。 □ 資本配分(26年3月期~31年3月期) 5)KPI2031年3月期におけるKPIはPBR3~4倍、EPS成長率は年率9%以上、TSR成長率は年率12%以上の高成長・高還元の実現をめざします。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】 1.リスク管理体制丸井グループグループは経営上の重要リスクを管理するために、広報IR委員会、内部統制委員会、ESG委員会、情報セキュリティ委員会、安全管理委員会、インサイダー取引防止委員会、金融リスク委員会を設置し、スピーディな業務の改善と事故の未然防止を図るとともに、各委員会の統括機能として代表取締役を議長とするコンプライアンス推進会議を設置しています。各委員会が管理するリスクの状況や新興リスクについて定期的にコンプライアンス推進会議に報告しています。また、コンプライアンス推進会議で確認した丸井グループグループの重要リスクの特定・見直し・管理状況、新興リスクについて定期的に取締役会に報告しています。これらの各委員会の設置・開催のほか、執行役員が参加する定期的なミーティングの開催などを通じて密に連携をとり、リスク情報を共有し、スピーディな意思決定と対応策を実施することで、リスク管理の実効性を高めています。 各委員会のリスクの管理対象広報IR委員会:広報・IR活動でのSNSやメディア対応等におけるレピュテーショナルリスク等内部統制委員会:不正や不祥事等のコンプライアンスリスク、事務リスク等ESG委員会:気候変動に関するリスク、人権リスク、ガバナンスリスク等情報セキュリティ委員会:個人情報漏洩リスク、外部からのサイバー攻撃や不正アクセスに関するリスク等安全管理委員会:地震、風水害、火災、事件・事故、感染症に関するリスク等インサイダー取引防止委員会:重要事実の漏洩リスクや役職員によるインサイダー取引のリスク等金融リスク委員会:財務リスク、システム停止リスク、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に関するリスク等 2.重要リスク丸井グループグループは、各種のリスクシナリオが顕在化した場合の影響度・発生頻度に基づき、その重要性を判定しており、今後約1年間で最も注意すべきリスクを重要リスクとして特定しています。2026年3月のコンプライアンス推進会議において特定された重要リスクは以下のとおりです。丸井グループグループでは、重要リスクを特定することで、あらかじめ必要な対策を講じて可能な範囲でリスクを制御するとともに、リスクが顕在化した場合にも、迅速かつ適切な対応ができるよう管理を行っています。また、取締役会において重要リスクに関し議論することで、リスク認識を共有した上で実効的対策を講じるように努めています。(2026年4月取締役会にて議論を実施) リスク分類リスクシナリオ(例)サイバー攻撃リスクサイバー攻撃等による事業停止や機密・個人情報の漏洩による財務影響信用リスク経済環境の悪化等により、貸倒(利息返還含)が想定以上に増加市場・資金調達リスク想定以上の急激な金利上昇により、資金調達コストが増加法令リスク役員・社員によるインサイダー取引による社会からの信用失墜経営リスク将来の経営人材不足による成長の鈍化 なお、各委員会において外部情報を参考に、新興リスクに関する議論を実施しています。特にAIをはじめとする技術革新による事業戦略上の機会と脅威、ステーブルコイン等の決済技術革新による競合環境の変化、新たな技術を活用した不正利用を中心にモニタリングを行い、顕在化した際のシナリオや対応の方向性を検討しています。 3.主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において丸井グループグループが判断したものです。 (1)事業戦略上のリスク① 小売・フィンテック環境に関するリスク・消費動向の変化・競合の発生、競争の激化・EC市場の拡大、決済手段の多様化・関連税制、関連法律の改正 (影響)丸井グループグループは小売とフィンテックを一体運営しており、首都圏を中心とした営業店舗および全国各地の営業拠点で事業を展開しています。景気変動、物価高や金利上昇による経済状況の変化、人口減少等、個人消費の低迷をもたらす市場の変化をはじめ、競合の発生、EC市場の拡大等により、店舗の入店客数や取扱高、クレジットカードの利用額が減少することが予想されます。また、キャッシュレス化の推進にともなう決済手段の多様化などテクノロジーの進化や、人口動態変化による価値観の多様化・消費者行動の変化等により、クレジットカードの市場環境が変動し、競合他社との競争が激化することによって、顧客の減少や手数料収入の減少が予想されます。これらのリスクが顕在化した場合には、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。店舗運営においてはSC・定借化を進め安定的な収益構造を築いてきましたが、テナントの撤退による空室率の上昇や賃料収入の減少のほか、地価の変動による減損損失計上や関連税制の改正による税負担の増加等により、丸井グループグループの売上収益や利益、財務状況が影響を受ける可能性があります。また、丸井グループグループの総資産のうち大きな構成を占めるカードの営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)については、遅延債権の発生状況や過去の貸倒実績率等に基づき貸倒引当金を計上していますが、経済状況の悪化や関連法律の変更等により支払遅延や未回収債権が増加する恐れがあり、貸倒損失や引当金の急激な増加等により、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。カードキャッシング利息の返還に対しては、これまでの返還実績をもとに将来の返還額を予測し利息返還損失引当金を計上していますが、引当額が将来の返還請求額に対して不十分である場合には追加費用が発生する可能性があります。(対応策)マルイ・モディ店舗では、「売ること」を目的としない体験型テナントやスクール、飲食・サービスなどの非物販テナントの導入を進めています。また、お客さまがいつご来店されても楽しんでいただける店舗をめざすため、イベントフルな店づくりも進めています。全国のマルイ・モディの出店スペースの検索から契約までをオンラインで完結することができるマルイの出店サービス「OMEMIE(おめみえ)」により、これまでマルイに出店のなかった新規テナントの導入につなげ、イベントのバリエーションを広げていきます。リアル店舗ならではの価値を創出することにより、フィンテックと連動した成長をさらに促進し、収益の拡大を図っていきます。フィンテックではキャッシュレス化の推進を大きな機会としてとらえ、エポスカードのゴールド・プラチナ会員に加え「好き」を応援するカード会員の拡大や、家賃保証事業をはじめとする家計シェア最大化戦略によるメインカード化を推進することで、競合環境の激化や決済手段の多様化に対応しています。また、収入や世代を問わず、すべての人が必要な時に必要なサービスを受けることができるファイナンシャル・エンパワーメントの実現をめざし、創業から培ってきた与信ノウハウに基づいたデータを活用し初期与信を行うとともに、「信用はお客さまと共につくるもの」という考えのもと途上与信を行っています。ご利用頻度・ご利用額、ご入金実績に基づきご利用限度額を拡大することにより低水準の貸倒率を実現しています。 ② 共創投資に関するリスク・投資効果の不確実性・対未上場企業投資における減損のリスク・投資有価証券の価格変動 (影響)丸井グループグループでは、無形資産への投資を加速している中で、社外からのイノベーション導入を目的に「共創投資」を推進しています。共創投資と新規事業投資を合わせて「未来投資」とし、「小売」「フィンテック」との三位一体のビジネスモデルにより、個々の事業の総和を超えた価値の創出をめざしてきました。現在は、「好き」を応援するビジネスへと転換し、その一つとして「共創投資」を推進しています。 共創投資の実行には、対象企業の財務内容や契約関係等の確認、経営陣との面談を通して詳細な事前審査を行い、十分なリスク検討をしていますが、対象企業における偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査によっても把握できなかった問題が生じた場合や、投資先の今後の事業成績や事業方針の変更、国際紛争や金融危機などによる株式市場の冷え込みなどによっては、期待する成果を得られないことや減損損失計上等の可能性があります。また、丸井グループグループが保有する上場株式については、株式市場の動向により価格変動の影響を受ける可能性があります。(対応策)共創投資先の選定時は、投資先より入手した事業計画をもとに丸井グループ独自の計画を作成し、ファイナンシャルリターンだけではなく、丸井グループグループとの協業によって発生する協業リターンも含めた収益性を確認したうえで投資判断を行っています。また、「共創投資」においては、丸井グループグループのクレジットカード事業、小売事業、またそれに係る人材等のリソースを、投資先企業のノウハウやスキル等の無形資産と掛け合わせることによって「共創」を実現し、事業計画の達成や企業としての成長に大きく貢献することで投資リスクの低減とリターンの向上に貢献できるものと考えています。さらに、2024年3月期より投資方針の見直しを実施し、初回投資はリスクを抑えるために少額にとどめ、協業の成果として上場の可能性が高まった場合には、ファイナンシャルリターンを目的とした追加投資を行う方針に変更しました。結果として、減損リスクの抑制に繋がっています。企業価値向上に向けて、戦略上重要な協業および取引関係の維持発展が認められる場合を除き、原則として政策保有株式を保有しない方針です。2016年2月開催の取締役会において、丸井グループが株式を保有する企業とは、すでに一定の取引関係が構築されていることを確認し、資産効率や株価変動リスクの観点から段階的に保有額を削減することとしました。また、投資判断をする際には、反社会的勢力調査等の外部機関の評価を参照するとともに、起業家の社会課題解決に向けた想いや人間性、丸井グループグループの方針やビジョンとの重なり合い等についてのデューデリジェンスを実施しています。さらに、投資後の事業成長の過程においては、サステナビリティの観点でも株主として定期的なモニタリングを行っています。 (2)自然災害・感染症等に関するリスク① 大規模災害に関するリスク・経済活動の停滞、消費行動の減少・保有資産の損壊、補修費用の発生・事業所、システム、社員の被害による事業活動の停止 (影響)丸井グループグループは首都圏を中心とした営業店舗および全国各地の営業拠点で事業を展開しています。各営業拠点のある地域において大規模な地震・風水害などの自然災害、テロ行為等が発生した場合、社会インフラ等の寸断により事業活動の停止を余儀なくされ、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。(対応策)社員の安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの策定、建物・設備・システム等の耐震対策(データ等のバックアップを含む。)、火災・防災・水防訓練、必要物資の備蓄などの対策を講じ、各種災害・事故に備えています。震災等発生時には、グループ震災対策本部を設置し、グループ各社が連携して事業継続が可能な体制を整えています。 ② 気候変動に関するリスク・台風・豪雨等による店舗・施設の被害・規制強化にともなう炭素税等の導入 (影響)台風・豪雨等の水害発生による店舗の被害および炭素税の導入等による費用の増加等、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。(対応策)丸井グループグループは気候変動によるリスクへの適切な対応および成長機会の取り込みが重要であると考えています。気候変動への取り組みとTCFDへの対応の詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 1.会社の考えるサステナビリティ Ⅱ.気候変動への取り組みとTCFDへの対応」において記載しています。 ③ 感染症に関するリスク・経済活動の停滞、消費行動の減少・感染症拡大による店舗の営業活動の自粛・停止・社員の感染による事業活動の停止 (影響)丸井グループグループは首都圏を中心とした営業店舗および全国各地の営業拠点で事業を展開しています。各営業拠点のある地域において感染症が流行した場合や、感染拡大防止策として外出自粛等の措置がとられた場合、店舗の営業休止等、営業活動の制約により、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。また、社員の感染者数増加により事業継続が困難になる可能性があります。(対応策)感染症の拡大リスクに対応するため、オフィスでの勤務を主としている社員については可能な限りテレワークを活用し、コールセンターや物流センターなど出社が不可欠な部門においては、交替制での運営や事務所の分散化、飛沫感染防止の徹底等の対応ができる体制を整えています。また、各営業拠点において、状況に応じてアルコール消毒液の設置やマスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保等、お客さま・社員の感染予防対策を行っています。 (3)企業運営に関するリスク① 資金調達に関するリスク・資金調達の制約・調達金利の上昇 (影響)丸井グループグループでは、ショッピングクレジットの取扱高の伸長や家賃保証をはじめとしたサービス事業の拡大など、フィンテックの成長が見込まれる中で、営業債権(割賦売掛金・営業貸付金)の増加により、資金需要が拡大していくと予想しています。したがって、これまでに調達した資金の返済・償還への対応に加えて新たな資金が必要となるため、今後徐々に調達額が拡大し、資金調達に関するリスクが高まると考えています。金融市場に混乱が発生した場合には資金調達に制約を受ける可能性があります。また、丸井グループグループの業績が著しく悪化したり信用力が急激に低下した場合には、金融機関からの借入が困難となり社債発行にも支障をきたすなどの状況が想定されます。これらのリスクが顕在化した場合には、丸井グループグループの資金繰りに重大な影響が生じる可能性があります。また、調達金利は市場環境その他の要因により変動するため、その動向によっては調達コストが大きく上昇する可能性があり、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。(対応策)丸井グループグループは、負債増加によるリスクを抑制するため、有利子負債は営業債権の9割程度を維持することとしています。営業活動に必要な資金の調達については、金融機関からの借入などの間接調達、社債やコマーシャル・ペーパーの発行などの直接調達のほか、営業債権の流動化に取り組むことで調達手段の多様化を進めるとともに、各調達メニューのバランスをとることで安全性の確保を図っています。毎年の返済・償還については、その借換時のリスクに対応するため調達年限をコントロールすることにより返済・償還額の平準化を図っています。また、金融機関とのコミットメントライン契約の締結や当座貸越枠の設定などにより流動性を確保し、資金調達の制約を受けた場合においても確実に調達ができる体制を整えています。調達資金の金利については、固定金利の構成を一定割合に保つことにより、市場金利の変動による調達コストの急激な増加を抑制するとともに、格付の向上をめざすことで調達コストの増加抑制に取り組みます。 ② 情報セキュリティに関するリスク・事故・欠陥等によるシステム障害・外部からのサイバー攻撃、不正アクセス、ウイルス感染・個人情報の漏洩 (影響)i. システム関連丸井グループグループでは、コンピューターシステムおよび通信ネットワークを多岐にわたり使用しており、ハードウェアやソフトウェアの欠陥等によるシステムエラーやネットワーク障害、外部からのサイバー攻撃や不正アクセス等によるシステム遅延・サービス停止やウェブサイトの改ざん等が引き起こされた場合、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。また、生成AIをはじめとする近年の技術革新による新たな攻撃の発生や巧妙な手口での不正利用が増大した場合にも、丸井グループグループの財務状況および業績が影響を受ける可能性があります。 ⅱ. 個人情報関連丸井グループグループでは、エポスカードの会員情報をはじめとする多数のお客さまやステークホルダーの皆さまの個人情報を保有しており、万が一、情報の漏洩や不正利用等の事態が生じた場合においては、丸井グループグループの社会的な信用の失墜や損害賠償責任が発生するリスクが考えられ、その際は丸井グループグループの業績が影響を受ける可能性があります。また、ランサムウェアをはじめとするサイバー攻撃やハッキング技術等の高度化、AIや量子技術活用による暗号解読等により情報漏洩が生じる可能性があり、その際にも丸井グループグループの業績が影響を受ける可能性があります。 (対応策)i. システム関連丸井グループグループでは、コンピューターシステムの冗長化や、システムの定期的なリプレイス、修正プログラムの適用、コンピューターウイルスや不正侵入の防御など、安定的に稼働できるよう対策を講じるとともに、外部コンサルティングによるリスクアセスメントや定期的な脆弱性検査の実施、監督官庁による要請への対応など、より一層の情報セキュリティ強化に取り組んでいます。また、クラウドサービスなど他社のサービス活用時には、事前のセキュリティチェックを実施するなど、安全性を確認しています。ⅱ. 個人情報関連丸井グループグループが保有するお客さま情報をはじめとした情報資産を、不正アクセスやサイバー攻撃などのさまざまな脅威から保護し、グループ全体の情報セキュリティを強化していくことが、経営上の最重要課題と認識し、「グループ情報セキュリティ方針」を定めるとともに、「グループプライバシーポリシー」を設定し、お預かりしたすべての個人情報の適切な管理・保護に努めています。具体的には、個人情報保護法をはじめとした法令や関連する指針・規範等に基づいて、個人情報に関する安全管理措置を講ずるとともに、特に多数の個人情報を取扱う丸井グループグループ各社においては「プライバシーマーク」の取得を行い、適切な個人情報の取扱いを実践しています。 ③ 人材に関するリスク・経営人材の不足・人材獲得競争の激化 (影響)丸井グループグループの成長は、社員一人ひとりの成長や活躍により実現できると考えています。今後、少子高齢化・生産年齢人口の減少により、事業存続に必要な専門人材をはじめとする人材獲得競争の激化や既存社員の流出、それにともなう将来の経営人材の不足等が顕在化した場合、事業の進化や継続性に影響を及ぼす可能性があります。(対応策)丸井グループグループは、すべての社員が自ら手を挙げてチャレンジできる風土をベースとした、将来の企業価値の源泉となる無形資産としての人的資本投資を重視しています。公募型の教育・研修プログラムはもとより、対話を通じてグループ経営にとって重要なテーマを考える「グループ公認プロジェクト」や一人ひとりが創造性を発揮し、価値を創出することを目的とした「グループ公認イニシアティブ」、経営に革新を起こせる人材を育成する「次世代経営者育成プログラム(共創経営塾:CMA)」の実施、さらにスタートアップ企業への出向など、計画的な人材投資により、さまざまな視点から、成長とやりがいを実感できる環境づくりを進め、将来の経営人材の母集団を形成しています。人材獲得に向けて、新卒採用においては長期インターンシップ等の新たな手法を積極的に活用することで、優秀な学生と早期に接点を設け、丸井グループとのエンゲージメント向上につなげています。中途採用については、フィンテックやEC事業のさらなる拡大に向け、これまで社内育成を行ってきた基幹系システム人材に加え、UI/UXにスピーディに対応すべくWeb系システム人材の採用を推進しています。採用確保に向けては、丸井グループの独自のビジネスモデルや成長戦略を採用市場にて明示するとともに、2024年に立ち上げた株式会社マルイユナイトを通じてエンジニアリング領域などで活躍するデジタル人材の採用を積極的に進めているほか、社外のDXプロフェッショナル人材にCTOとして丸井グループに参画いただいています。 4.グループ行動規範・各種方針丸井グループグループがめざすのは、すべての人が「しあわせ」を感じられるインクルーシブな社会を実現することです。その実現に向けては、社員をはじめ、お客さま、株主・投資家、地域・社会、お取引先さま、将来世代の皆さまとの共創が不可欠です。丸井グループグループは、ステークホルダーの皆さまを、未来の「しあわせ」を共に創るパートナーととらえています。私たちがめざす「しあわせ」は、これらすべてのステークホルダーとの共創を通じて、初めて実現できるものです。この考えのもと、関係法令、国際ルールおよびその精神を順守し、丸井グループの行動指針として「グループ行動規範」を定め実行します。「グループ行動規範」は、グループの全役員および全社員に適用されます。「グループ行動規範」に反する行為や、違法や不正などの不適切行為を早期に発見し、問題を解決するために内部通報制度を設置しています。「グループ行動規範」は取締役会で適宜レビューを行い、十分に議論した上で改廃を決定します。「グループ行動規範」に反する重大な事態が発生したときには、原因究明と再発防止に努めます。また、情報資産のセキュリティを確保するための体制・対応方針を含めた「丸井グループ情報セキュリティ方針」、適切かつ責任あるAI利用を推進するための指針とする「AIポリシー」、税法の順守、税務リスクの最小化に向けた取り組みなどを明記した「丸井グループ税務方針」、および権力や立場を利用した不正や非倫理的な行為などのあらゆる腐敗行為のない誠実な企業活動を実行していくための「丸井グループ腐敗行為防止方針」、犯罪による収益の移転防止に関する法律ならびにこれに関連する政省令および各監督官庁によるガイドライン類に従い、「丸井グループ マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止のための基本方針」等を取締役会の承認の上制定しています。規範・各種方針は実効性を年1回検証するとともに、研修等を通じてグループ社員へ周知を図っています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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