日本証券金融(8511)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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日本証券金融(8511)の株価チャート 日本証券金融(8511)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 日本証券金融は、連結子会社2社および持分法適用関連会社2社を含む日証金グループの中核企業です。 日本証券金融グループの事業は、次のとおりであります。証券金融業………日本証券金融は貸借取引を核としたセキュリティ・ファイナンス業務(金融機関等に対する資金・有価証券の貸付業務)を中核事業としています。貸借取引は、制度信用取引に必要な資金や株券を証券会社に貸し付けることで、株式の円滑な流通や適正な価格形成に寄与しています。セキュリティ・ファイナンス業務のうち、債券レポ・現先取引は、現金や株券等を担保として受入れ、国債を貸付ける業務です。このほか、金融機関等が保有する株券を担保として受入れる代わりに現金を貸し付ける株券レポ取引や、株券等を機関投資家から調達して、主に売買取引などに必要とする証券会社に貸し付ける一般貸株取引などが主力業務です。貸借取引については金融商品取引法第156条の24の規定により内閣総理大臣の免許を受け、その他の業務については兼業業務として届け出ています。また、有価証券等管理業務および国債等現先取引業務の登録金融機関業務を行っており、当業務については金融商品取引法第33条の2の規定により内閣総理大臣の登録を受けています。信託銀行業………連結子会社の日証金信託銀行株式会社は、証券会社などに求められる顧客資産の分別管理信託をはじめとした管理型の信託銀行業務を中核事業としています。不動産賃貸業……連結子会社の日本ビルディング株式会社は、主に日本証券金融グループが所有する不動産の賃貸・管理を行っています。 持分法適用関連会社の日本電子計算株式会社およびジェイエスフィット株式会社は情報処理サービス業を行っています。 以上の日本証券金融グループ企業について図示すると次のとおりであります。   日本証券金融株式会社(証券金融業)・貸借取引業務(融資・貸株)・セキュリティファイナンス業務(債券レポ・現先取引、株券レポ取引等、一般貸株、一般信用ファイナンス、 リテール向け証券担保付貸付) (連結子会社)日証金信託銀行株式会社(信託銀行業)…顧客分別金信託、有価証券信託等の信託業務および銀行業務(連結子会社)日本ビルディング株式会社(不動産賃貸業)…日本証券金融グループ所有の不動産の賃貸・管理 (持分法適用関連会社)日本電子計算株式会社…情報処理サービス、ソフトウェアの開発・販売(持分法適用関連会社)ジェイエスフィット株式会社…情報処理サービス、ソフトウェアの開発・販売

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】1.企業集団の主要な事業内容日本証券金融グループは、日本証券金融、連結子会社2社(日証金信託銀行株式会社、日本ビルディング株式会社)および持分法適用関連会社2社で構成され、証券・金融市場のインフラを支える公共的役割を強く意識しつつ、貸借取引業務を核とするセキュリティ・ファイナンス業務を中心に、証券界・金融界の多様なニーズに積極的に応え、様々な証券・金融関連サービスを提供しております。また、貸借取引業務、セキュリティ・ファイナンス業務、信託銀行業務などを中心に、収益源の多様化と収益変動に及ぼす要因の複線化を一層推進し、各事業において収益性・資本効率のさらなる向上を意識しつつ経営目標の達成に取組んでおります。このような考え方の下、日本証券金融グループは、貸借取引を核とするセキュリティ・ファイナンス業務、有価証券運用業務、信託銀行業務、不動産管理業務からなる事業ポートフォリオにより、目指す将来像の実現を図っています。<第8次中期経営計画>[日本証券金融が目指す企業としての将来像]証券・金融市場のインフラ機能を支える我が国唯一の証券金融会社として、証券・金融市場の発展に貢献することを通じて、高い財務の健全性維持のもとで持続的な成長・企業価値の向上を実現する、機動性・柔軟性に富んだ特色あるユニークな企業を目指す。[経営方針]①証券金融会社としての社会的責任を常に認識し、堅固なガバナンス体制のもとでコンプライアンス、企業統治および経営リスクの管理を徹底することにより健全な業務運営を実践し、揺るぎない社会的信頼を確立する。②証券・金融市場のインフラ機能を支える証券金融会社として求められる経営の安定性および財務の健全性を確保するため、強固な自己資本を維持しながら企業価値の向上を図るとともに、株主への利益還元を引き続き充実したものとしていく。③証券金融会社の根幹である貸借取引業務を核とするセキュリティ・ファイナンス業務をより強化し、あわせて日本証券金融・グループ会社が提供する金融・証券関連サービスの拡充・強化に務め、ビジネス基盤を一層拡大し堅固なものとする。④経営環境の変化に機動的かつ柔軟に対応するため、迅速かつ効率的な業務運営体制を構築するとともに、人材力の基盤強化を図り、企業活力と組織変革力を向上させる。[経営目標]2028年度までに、連結経常利益150億円、ROE8%の達成を目指す。[戦略]①証券市場のインフラとしての貸借取引業務の安定運用・利便性向上株式市場を取り巻く環境変化に適切に対応した制度メンテナンスを継続することで貸借取引業務の安定的な運営および利便性向上を図る。また、貸借取引に関する積極的な情報発信やマーケットニーズの的確な把握などにより、貸借取引の利用促進を図る。②セキュリティ・レンディングの更なる強化を軸としたセキュリティ・ファイナンス業務の拡充日本証券金融がこれまで培ってきた資金取引や有価証券取引のノウハウを有効に活用し、有価証券に着目した取引(モノ対モノの取引)の拡大や取引スキーム構築力の強化によるセキュリティ・レンディング分野の更なる強化を軸として収益機会の拡大を図る。③海外市場におけるプレゼンス・認知度の向上貸借取引およびセキュリティ・ファイナンスに関し、海外プロモーションの強化や海外市場関係者団体のフォーラムへの積極的な参加、クロスボーダー取引の対象市場・取扱商品拡大により、アジアにおける主要プレイヤーとしてのポジションを強化する。④デジタル技術の活用によるビジネスのイノベーションと業務効率化事業ポートフォリオの変化に即した戦略的なIT投資や業務効率化を軸としたデジタル技術の積極的な活用を推進し、競争力の基盤強化を図る。また、分散型台帳技術(DLT)を用いた取引の実用化に向けた検討などビジネスのイノベーションに向けた中長期的な取組みを継続する。⑤グループ連結経営の強化グループ会社との間で、営業、リスク管理、業務管理などの各分野で、より連携を推進するなどグループ連結経営の強化を図る。 ⑥人材力の基盤強化戦略①から⑤を担うプロフェッショナル人材を戦略的に採用・育成し、多様性・専門性・主体性の強化を軸とした人材ポートフォリオの構築により、人材力の基盤を強化する。ダイバーシティ&インクルージョン推進や働きやすい職場環境づくりを通じて社員エンゲージメントの向上を図ることにより、企業活力と組織変革力を向上させる。 2.2025年度(2026年3月期)の日本証券金融の取組み(1)現状分析・日本証券金融は経営の長期的展望およびその下で策定した第7次中期経営計画(2025年度まで)に基づき、証券・金融市場のインフラ機能を支えるプライム市場上場企業として、経営目標(安定的に連結経常利益100億円超・ROE5%を上回る水準を維持するとともに、さらなる向上を目指す)の達成に向けて、経営努力を積み重ねてまいりました。事業戦略面では、収益源の多様化と収益構造の複線化の努力が一定の成果をあげており、また、コーポレートガバナンスについても取締役会審議の充実など一層の強化に努めてまいりました。・その結果、2025年度の日本証券金融業績は、連結経常利益は149億円、ROEは7.8%となり、第7次中期経営計画で掲げた経営目標を大きく上回って推移しております。・わが国の金利上昇の影響については、貸借取引やセキュリティ・ファイナンスにおける取引先からの資金需要の増加や日本証券金融の貸付金利の上昇など、基本的にはポジティブなものであると認識しております。こうした環境のもとで、2025年度は貸借取引業務、株券レポ取引等のセキュリティ・ファイナンス業務がいずれも堅調に推移いたしました。また、子会社の日証金信託銀行も同社の強みである管理型信託サービス等が堅調に推移いたしました。・日本証券金融株式については、米国の関税政策が発表され経済に与える影響について先行き不透明感が広がった2025年4月の一時期を除いてPBRは1倍を上回る水準、株主総利回り(TSR)はTOPIXを大きく上回る水準で安定的に推移しており、上記のような日本証券金融の業績が一定の評価を受けているものと考えております。 (2)2025年度の取組み(収益基盤の強化、事業戦略面での取組み)・日本証券金融は我が国唯一の証券金融会社として、制度信用取引を支える貸借取引業務の運営を通じて、証券市場に資金や証券の流動性を供給する証券市場のインフラとしての役割を担ってきました。この役割は日本証券金融にとって非常に重要な使命であり、貸借取引業務はその核となる業務です。もっとも、収益面から見ると、貸借取引業務は、株式市況の影響を受け比較的大きく変動しやすいほか、1990年代後半に一般信用取引が導入されて以降、制度信用取引・貸借取引の役割が相対化してきました。・このため、日本証券金融は、収益源の多様化や収益に影響を与える要因の複線化に向けて、安定的で着実な成長を実現できるような事業ポートフォリオの構築に取り組んでまいりました。こうした取組みには上記のように一定の成果が出ていると認識しておりますが、海外市場とくにアジア市場における一層のプレゼンス向上や、証券の需要に着目したストラクチャー取引の拡充により、質の向上を図りながらさらなる収益力の向上を目指します。・セキュリティ・ファイナンス業務は、株式や債券のレポ・現先取引を通じて、証券・金融市場に在庫証券のファイナンスや担保需要の充足などの形で広く流動性を供給する業務です。このセキュリティ・ファイナンス業務は、日本証券金融の成長エンジンとして推進しています。 (コーポレートガバナンス面の取組み)①取締役会の実効性の向上・取締役会としては、執行側の取組みについて適切に監督すること、および第8次中期経営計画の検討も含め、今後の企業価値向上に向けた議論をより充実させることを課題として認識し、中長期的視点にたって取締役会に付議する議案や報告内容を一層充実させる一方、重要度に応じてメリハリをつけた審議、更にはそれらに資する社外取締役の情報入手の支援、議論の充実に向けた環境整備等にも取り組みました。・取締役会では第8次中期経営計画の策定に向けたディスカッションを行うなど、毎年行っている取締役会の実効性評価の結果も踏まえて中長期的な企業価値向上に向けた適切な議題設定に努め、取締役会および委員会の議論の充実、実効性の向上に取り組みました。②指名・報酬・監査委員会の取組み・指名委員会では、取締役候補者の決定、執行役・執行役員候補者の決定の他に、日本証券金融の取締役および執行役・執行役員の選任に関する様々なトピックスについて審議しております。具体的には、取締役会のスキルマトリックスについて、取締役会が経営方針の決定や執行に対する監督を十分に行う観点から適切であるか日本証券金融内外の状況を踏まえて議論し、決定しております。また、スキルの複層化や年齢構成・ジェンダーの多様化の観点からみて適切な構成となっているかなどの課題について継続的かつ活発に審議しております。・2026年1月には代表執行役の異動、執行役および執行役員の人事について決定いたしました。今回の選任にあたり指名委員会では、第8次中期経営計画に関する議論や、これまで審議・決定してきた代表執行役社長の後継者計画を含む経営陣の選任に関する考え方・公共的役割を果たす日本証券金融において企業価値向上に向けて求められる資質を踏まえ、ロングリストについての検討、ショートリストへの絞り込みを経て、審議・決定を行いました。また、第116回定時株主総会に付議する取締役候補者について、指名委員会は、第8次中期経営計画の達成に向けた実効性の高い監督や今後の経営方針の策定を適切に行う観点から、取締役会の構成等について審議し、取締役会のスキルマトリックスを踏まえ、候補者を決定いたしました。・報酬委員会では、取締役および執行役・執行役員の個別報酬の決定の他に、日本証券金融の経営の長期的展望やこれを受けた経営計画の着実な実施に向けて、これらと整合的な報酬体系の在り方について活発に審議しております。2025年8月には業績連動型株式報酬制度を一部改定し、譲渡制限付き株式報酬の導入を決定いたしました。・監査委員会では、取締役および執行役の職務執行の監査、監査報告の作成等のほか、内部監査部門や会計監査人とも連携し、監査の実効性向上に取り組んでおります。(その他の取組み)①情報開示の充実・情報開示充実の一環として、2022年度から統合報告書を作成しております。統合報告書では、日本証券金融のビジネスモデル、経営方針、コーポレートガバナンス、サステナビリティ課題への取組みなどについて記載しております。また、株主の皆様その他各方面から日本証券金融に寄せられるご意見を踏まえ、毎年アップデートを重ねております。・2025年度の統合報告書では、第8次中期経営計画の経営戦略や具体的な取組みについて要点を整理して示しております。また、人的資本ポリシーに基づく人材力強化に向けた取組みや、フロント収益・リスク管理を含めたRAF管理体制の強化など、収益基盤、業務を支える内部管理体制の強化に取り組む姿を示しております。コーポレートガバナンス強化については、指名委員会等設置会社への移行により経営の執行と監督を明確に分離し、取締役会の監督機能の強化と透明性の向上を実践していることを説明しています。このほか、サステナビリティに関する取組みも記載しております。②従業員向け自社株インセンティブの付与・2025年度の日本証券金融業績に応じて日本証券金融従業員に対して日本証券金融株式を付与する従業員向け自社株インセンティブを決議し、2026年6月12日に実施いたしました。・この取組みの趣旨・目的は、従業員の経営目標達成にかかるモチベーションや働きがいの向上を図るとともに、日本証券金融従業員が日本証券金融株式を所有することで、企業価値向上への関心をより高め、株主の皆さまとの価値共有を進めることにより、中長期的な企業価値の向上を図ることです。 3.対処すべき課題(外部環境の変化への対応)・日本証券金融の業績は、証券市場の動向だけではなく金利変動の影響も受けるという特徴があります。各国の経済政策運営や中東情勢を中心とする地政学的リスクが我が国の金融政策に及ぼす影響には留意が必要ですが、我が国ではマイナス金利の解除以降、金利機能が発揮される環境となっており、日本証券金融の貸付金利は上昇し、また取引先からの資金需要も増加の動きがみられています。 ・こうしたなか、貸借取引業務では、引き続き株式市場の環境変化に適切に対応し安定的な業務運営を図るほか、市場参加者の取引ニーズを的確に把握して利用促進に努めてまいります。セキュリティ・ファイナンス業務では、国内外における有価証券を介した様々なファイナンスニーズを結びつけ、業務の伸長に努めてまいります。また、外国金融機関などの取引先の拡大、取扱有価証券の多様化にも、引き続き取り組んでまいります。子会社の日証金信託銀行では、同社の強みであるニッチな分野での管理型信託サービスを中心に、持続的な成長と企業価値の向上に努めます。(中期経営計画)・日本証券金融は、取締役会での累次の審議を経て、日本証券金融が目指す将来像やコーポレートメッセージなどを「経営の長期的展望」にまとめたうえで、具体的な数値目標等については、3年ごとに策定している中期経営計画と当該期間中の株主還元方針を定めることによってステークホルダーの皆様にお示ししており、2025年11月には、日本証券金融を取り巻く事業環境の変化や日本証券金融の収益基盤の強化が着実に進んでいることを踏まえ、経営の長期的展望を見直し、収益力・資本効率のさらなる向上に向けてROE8%の実現を目指して取り組んでいくこと、また株主還元方針としてROE8%を達成するまでの間は引き続き総還元性向100%を継続することを明確にしています。・2026年度から2028年度までの3年間を計画期間とする第8次中期経営計画においては、2028年度までに、連結経常利益150億円、ROE8%の達成を目指し、そのために、「貸借取引業務の安定運用・利便性向上」と「セキュリティ・レンディングのさらなる強化を軸としたセキュリティ・ファイナンス業務の拡充」を柱に、収益力と資本効率の向上を目指します。具体的には、次のような施策に取り組んでまいります。 ① 証券市場のインフラとしての貸借取引業務の安定運用・利便性向上 ② セキュリティ・レンディングの更なる強化を軸としたセキュリティ・ファイナンス業務の拡充 ③ 海外市場におけるプレゼンス・認知度の向上 ④ デジタル技術の活用によるビジネスのイノベーションと業務効率化 ⑤ グループ連結経営の強化 ⑥ 人材力の基盤強化・第8次中期経営計画期間の株主還元については、ROE8%を達成するまでの間、配当および自己株式取得の機動的な実施により「総還元性向100%」を目指します。配当については、「配当性向70%」を目安とします。(人材育成の強化)・今後、日本証券金融のさらなる成長には、人材育成の強化とエンゲージメントの向上が重要であると考えています。より高い目標に挑戦し、実現していくために、社員がそれぞれの個性と強みを十分に発揮し、意欲的・自発的に業務の効率向上や変革に取り組み、経験と成果を積み重ねながら成長できる職場環境を作り上げていきます。日本証券金融は人材育成をはじめとした人的資本形成に関する取組みを推進するため、基本方針として人的資本ポリシーを定めております。人的資本ポリシーでは日本証券金融が到達したい目標地点をビジョンとして明確にし、社員が業務を通じて成長できるように機会の提供等、支援環境の整備を行うとともに、社員が安心して働ける職場環境づくりを推進することにコミットしています。刻々と変化する環境の中で、日本証券金融が目指す姿の実現に向けて挑戦し続けるたくましい企業マインドを醸成していきたいと考えています。・以上のような取り組みを軸に、日本証券金融としては、引き続き、証券・金融市場のインフラ機能を支える我が国唯一の証券金融会社として、証券・金融市場の発展に貢献することを通じて、高い財務の健全性維持のもとで持続的な成長・企業価値の向上を実現する、機動性・柔軟性に富んだ特色あるユニークな企業を目指してまいります。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】日本証券金融および日本証券金融グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。金融のグローバル化やフィンテックに代表される高度化の加速など、日本証券金融グループを巡る経営環境が変化する中、内外の新たなニーズの獲得に向けた取組みを通じて、業務内容の複雑化が進むと同時に、日本証券金融グループを取り巻くリスクも変化しております。こうした状況を踏まえ、リスクアペタイト・フレームワークの活用を通じて、経理管理とリスク管理を一体的に運営しております。なお、記載事項のうち将来に関する事項は当期末(2026年3月31日)現在において日本証券金融が判断したものです。1.事業環境に関するリスク(1) 各種法令等に関するリスク①免許業務について日本証券金融の主要業務である貸借取引業務は金融商品取引法第156条の24の規定により内閣総理大臣の免許を受けて運営しております。また、子会社では、日証金信託銀行は銀行法および金融機関の信託業務の兼営等に関する法律の免許および認可を受けて信託銀行業務を営み、日本ビルディングについては宅地建物取引業法等の適用を受けております。現時点では、免許取消や業務停止等の処分を受けるような事由は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により、こうした処分等を受けることとなった場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。②業務内容の制限等について証券金融会社は、金融商品取引法の定めにより、免許業務である貸借取引業務以外で運営可能な業務の範囲が制限されております。こうした規制は、証券市場のインフラである貸借取引業務の安定運営を目的としており、新規業務を起ち上げる際などにおいて必要な承認が得られない場合には、事業機会を逸失するなど、日本証券金融グループの事業運営及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③コンプライアンスに関するリスク日本証券金融は、コンプライアンスを企業経営の前提と位置づけ、コンプライアンス統括部を中心に日本証券金融全般のコンプライアンスを推進しております。役職員に対しては、投資家保護の意識を高め、公正かつ適切な業務運営を行うため、定期的にコンプライアンス研修を実施するほか、随時、業務に即した研修、指導を行うことにより、コンプライアンス意識の徹底を図っております。また、日本証券金融グループを取り巻く事業環境の様々な変化に対応すべく、既存業務の強化を図るとともに、新規業務の開始による収益源の多様化等に取組む中で、新たなコンプライアンス・リスクが生じる可能性も念頭に、グループ各社の役職員が参加する外部講師による講演会開催や研修など各種啓蒙活動の実施のほか、グループ各社間において情報および認識の共有を随時図ることを通じてコンプライアンス意識の徹底に取組んでおります。しかしながら、役職員の故意または過失によりコンプライアンス・リスクが顕在化した場合、または法人としてコンプライアンス・リスクが顕在化した場合は、取引先との信頼関係の低下や、損害賠償、行政処分等に直面するおそれがあります。その結果、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。④法令等の変更に伴うリスク日本証券金融グループに関連する、金融商品取引法、銀行法、信託業法、宅地建物取引業法等の法令・規則等が変更された場合には、市場環境の変化等を通じて直接的又は間接的に日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、具体的にどのような影響が発生し得るかについては、将来において決定される法令等の改正の内容によるため、現時点ではその内容等を予測することは困難であり、日本証券金融グループがコントロールしうるものではありません。 (2) 制度信用取引の動向に関するリスク①制度信用取引残高の変動に伴うリスク日本証券金融は、証券金融の専門機関として証券・金融市場の発展に貢献することを使命とし、日本証券金融基幹業務である貸借取引業務の強化と、日本証券金融グループが提供する金融・証券関連サービスの拡充・強化により、ビジネス基盤の一層の拡大に取組んでおります。こうした取組みにより日本証券金融収益基盤の多様化が着実に進む一方で、免許業務である貸借取引業務の重要性は依然として高く、株式市況の動向等の影響から、制度信用取引の主たる利用者である個人投資家の利用減少等により、制度信用取引残高・貸借取引残高が減少した場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②運用スタイルの多様化に伴うリスク個人投資家の運用スタイルは多様化が進んでおり、株価指数や外国為替の先物取引や、信用取引の中でも自由度の高い一般信用取引の利用が増えています。日本証券金融では、一般信用取引向けに資金(一般信用ファイナンス)および株券(一般貸株)の貸付業務を展開しているほか、信用取引にかかる解説動画の作成等を通じて制度信用取引・貸借取引の普及活動に取り組んでおります。しかしながら、こうした地道な取り組みが必ずしも株式取引・信用取引・貸借取引の残高増加に直結するとは限らず、株式市場における取引高が縮小する場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。2.事業運営上のリスク(1)信用リスク日本証券金融の貸付業務では、有担保で取引を行うことを基本原則としており、信用リスクの顕在化に備え流動性の高い有価証券を担保として受入れています。さらに資産の健全性の維持・向上を図るため、保有資産について厳格な自己査定を実施しているほか、信用供与先については社内格付により信用リスクを評価するとともに、信用リスクについて計量化による管理やストレステストを実施するなど厳格な管理態勢を整備しています。また、子会社の日証金信託銀行においては銀行業務の一環として無担保貸付業務を行っておりますが、本邦政府向けが大宗を占めるなど信用リスクは限定的であるほか、厳格なリスク管理およびポートフォリオ管理を行っております。しかしながら、信用供与先の経営状況の急激な悪化に加え担保として受入れている有価証券の価格が想定を超えて下落した場合は、貸出債権を回収できない恐れがあり、その結果、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)市場リスク日本証券金融グループは資金を効率的に活用する観点から、ALMの一環としてポートフォリオにおける運用資産の多様化・分散投資を推し進めております。このうち、国内外の債券については、各国中央銀行による金融政策の変更や各国財政政策に対する信認の低下等を要因に国債金利が急騰した場合などにおいて、想定以上の評価損や実現損が発生する可能性があります。同様に、外国為替市場において日本円が上昇した場合には、保有する外貨建て有価証券について評価損や実現損が発生する可能性があります。また、市場性のある株式を保有しており、株価の下落により保有株式に評価損等が発生する可能性があるほか、非上場投資信託等も保有しており、金融市場の混乱等により、市場において正常な取引ができなくなる場合や通常よりも著しく不利な価格での取引を余儀なくされる可能性があります。日本証券金融グループでは、市況を注視するとともに適宜デリバティブ取引等によるヘッジオペレーションの実施等により市場リスクの低減に努めておりますが、突発的な市場の急変動等が発生した場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)資金および有価証券調達に関するリスク①資金調達環境の悪化等によるリスク日本証券金融グループは主として、コールマネーやコマーシャル・ペーパー、債券レポ取引等、比較的短期かつ低利の資金を調達することにより、業務を運営しております。また、外貨を含めた調達手段の多様化、安定した調達先の確保に努めるとともに、日証金信託銀行との緊密な連携を通じた連結ベースでの資金繰り管理を行うなど、厳格な流動性リスク管理を行っております。しかしながら、金融市場の混乱や短期金利の急激な上昇、日本証券金融グループの財務状況の悪化などにより、資金調達コストが上昇したり、取引制限を受ける可能性があり、その結果、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②格下げによるリスク日本証券金融の主要業務である貸借取引業務をはじめとする各種業務の運営に必要となる資金および有価証券を安定的に調達するためには、高い水準の格付けを維持することが求められます。しかしながら、財務状況の悪化など日本証券金融固有の要因に限らず、日本国債の格下げ等の影響により、日本証券金融格付が引き下げられた場合には、取引条件の悪化を余儀なくされたり、十分な資金および有価証券の確保が困難となり、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)自己資本にかかる規制に関するリスク日本証券金融は、貸借取引を核とするセキュリティ・ファイナンス業務の安定運営を確保する観点から、日本銀行のオペレーションや決済機構の参加資格を有しており、証券会社と同様に自己資本規制比率200%を維持することが求められております。また、連結子会社の日証金信託銀行についても、単体自己資本比率を2006年金融庁告示第19号に定められる国内基準である4%以上の水準を維持する必要があります。これら基準を下回った場合には、日銀オペレーション等の参加資格の全部または一部停止措置を受けることにより、日本証券金融業務の安定運営に支障が生じる可能性や、日証金信託銀行の業務の全部または一部の停止命令を受ける可能性があり、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)金融市場におけるテールリスクの発生2008年のリーマンショック発生時に連結ベースで最終赤字を計上した経験を踏まえ、日本証券金融による子会社の日証金信託銀行の日次モニタリングや定期的なミーティング開催などを通じてグループリスク管理の強化を推進しているほか、市況が急速に悪化した場合においても業務を安定して運営できるよう、充分な自己資本の維持に努めております。しかしながら、金融市場におけるテールリスクの発生を予見することは困難であり、そうしたリスクが顕在化した場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)オペレーショナルリスク①情報システムに関するリスク日本証券金融は証券市場のインフラとしての貸借取引業務の運営に必要なシステムを始め、様々な情報システムを利用しており、それらシステムの安定稼働に万全を期すべく、ネットワーク・機器類の二重化やメンテナンスの実施等によりシステム障害発生の未然防止に努めているほか、コンティンジェンシープランを策定し、障害発生時においても早期に復旧させる体制を構築しております。また、システム開発・運用を安全かつ効率的に行うため、作業手順を明確化するとともに監視体制を整備しています。これらの対策にもかかわらず不測の要因により業務継続に支障が生じる重大なシステム障害が生じた場合は、日本証券金融の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②サイバーセキュリティに関するリスクデジタル技術の高度化が加速する中で、日本証券金融グループを取り巻くサイバーリスクが高まっていることを踏まえ、システム面での対応に加え、グループ各社とも連携しながらサイバーセキュリティ態勢の強化にも取組んでおります。しかしながら、高度化または巧妙化されたサイバー攻撃等により、想定外のシステム障害等が発生し、日本証券金融グループの業務継続に甚大な支障が生じた場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③情報漏洩リスク取引先の情報等の情報資産の保護については、さまざまなセキュリティ対策を整備するとともにその取扱いを役職員に周知徹底しています。しかしながら、人為的ミスや不正行為、サイバー攻撃を含む外部犯罪等によって重要な情報が漏洩した場合は、日本証券金融の信用力が低下し、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④自然災害等に関するリスク日本証券金融は、貸借取引業務を最重要業務として位置づけ、証券・金融市場のインフラを支える企業としての責務を果たすべく、大規模災害等が発生した場合においても、業務の継続や早期復旧を図るための業務継続体制を構築しており、大阪支社等を活用したデュアル・オペレーション体制やテレワークの推進などに取り組んでおります。また、子会社の日証金信託銀行では金融市場において定期的に開催される合同訓練に参加し、日本証券金融との連携確認の実施等に取組むとともに、日本証券金融大阪支社等を活用した業務継続体制の強化を進めております。同じく子会社の日本ビルディングにおいてもBCP対策委員会を設置し、所有・管理するビルの安全を確保する観点から、業務継続体制の強化に努めております。しかしながら、想定を大幅に上回る自然災害や停電、戦争、犯罪・テロの発生、各種感染症が流行した場合には、日本証券金融グループの業務運営に支障をきたすリスクがあり、その結果、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。3.子会社・関連会社固有のリスク日本証券金融の子会社・関連会社では不動産業務、情報処理サービス業務の事業を展開しており、以下の様な事象が発生した場合には、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(1)不動産業務不動産市況の悪化や空室率の上昇等により業績が悪化するリスクがあります。また、周辺地域において再開発が相次ぐなか、所有ビルの資産価値・競争力向上等の観点から、戦略的にビルの建替え等を実施することとなった場合には、一時的な費用の発生や、工期中に賃料収入等が減少する可能性があります。(2)情報処理サービス業務日本証券金融の持分法適用関連会社2社は、情報処理サービス業務を営んでおります。取引先企業のシステム投資意欲が減退した場合や提供するシステムおよびサービスにおいて障害等が発生した場合には、日本証券金融グループの持分法投資損益に影響を及ぼすリスクがあります。4.事業戦略が奏功しないリスク日本証券金融は、第8次中期経営計画のもとで、証券・金融市場の参加者の取引ニーズに機動的かつ柔軟に対応し、市場の発展に貢献することを通じて、高い財務の健全性維持のもとで持続的な成長・企業価値向上に向けてグループ企業の総力を結集して取り組みます。また、今後も資本コストを意識しながら、着実な収益基盤の強化と資本効率の安定的かつ着実な向上に努め、ROEについては第8次中期経営計画の期間において8%の実現を目指し、今後も着実な向上に向けて取り組んでいきます。しかしながら、国内外の経済・金融情勢の悪化、本邦における金利環境の変化等による事業環境の悪化などの影響により、現在取組んでいる各種戦略・施策等が功を奏しないリスクがあり、その結果、日本証券金融グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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