当連結会計年度末現在における日本アジア投資及び関係会社の主な事業の内容は、このうち、日本アジア投資を中核として、主として連結子会社29社(24ファンドを含む)、持分法適用関連会社8社(7ファンドを含む)により構成される日本アジア投資の企業集団(以下「日本アジア投資グループ」)が営む事業であります。その主な事業内容と主な関係会社の当該事業における位置づけは次のとおりであります。
日本アジア投資グループ(日本アジア投資及び日本アジア投資の関係会社)の事業内容は投資事業です。また、日本アジア投資は、2025年3月期から2027年3月期まで3年間の中期経営計画を2024年8月14日開催の取締役会で決議しております。当該計画では、これまで日本アジア投資グループが営んできた投資事業の領域を、投資開発事業、投資運用事業、ファンド・プラットフォーム事業と再定義して、それぞれを拡大していく方針です。
1.投資開発事業
ファンドの組成や融資による調達資金で設備を保有するSPC(特別目的会社)に対して投資を行い、設備を建設した後、設備を運営または設備を売却する投資事業です。
インフレや景気の動向に影響を受けにくい特性を持ったプライベートな実物資産に投資をします。主な投資対象は、エネルギー(再エネ発電所、蓄電所)、インフラ(物流施設)、ヘルスケア(障がい者グループホーム)等です。
2.投資運用事業
企業の発行する有価証券を対象とする投資事業です。
日本アジア投資の強みを活かしてファンドを組成し、伝統的運用資産である上場株式・上場債券を対象としたバイアウト投資やPIPEsなどを行うほか、非伝統的(オルタナティブ)運用資産である未上場企業へのベンチャー投資やバイアウト投資を行います。
3.ファンド・プラットフォーム事業
投資事業を行うファンド運営会社に対してミドル・バック業務のサービスを提供します。
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会社名 |
主な事業内容 |
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日本アジア投資、日亜投資諮詢(上海)有限公司、JAIC CI LIMITED、JAIC・キャピタル・パートナーズ㈱、㈱アジアンマーケット企画 |
投資開発事業、投資運用事業 |
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日本アジア投資、ジャイク事務サービス㈱ |
ファンド・プラットフォーム事業 |
なお、日本アジア投資のその他の関係会社であるガバナンス・パートナーズ㈱は、ファンド運営事業を営んでおり、日本アジア投資とは主に投資運用事業において、日本アジア投資の運営するファンドにガバナンス・パートナーズ㈱が運営するファンドから出資を受けるなどの協業関係があります。
(注) 第26期連結会計年度(自2006年4月1日 至2007年3月31日)より、実務対応報告第20号「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(2006年9月8日 企業会計基準委員会)の施行に伴い、ファンドを連結子会社及び持分法適用関連会社として連結の範囲に含めております。
当連結会計年度末現在における当企業集団の事業の系統図は次のとおりであります。
日本アジア投資グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において日本アジア投資グループが判断したものです。
1 経営方針
日本アジア投資グループは、「日本とアジアをつなぐ投資会社として少子高齢化が進む社会に安心・安全で質と生産性の高い未来を創ります」を経営理念として掲げ、全てのステークホルダーへの利益還元を果たして参ります。
2 経営環境と対処すべき課題
A:中期経営計画(2022年3月期から2024年3月期まで)
日本アジア投資はこれまで、2022年3月期から2024年3月期までの中期経営計画を遂行して参りました。当該計画における経営環境と対処すべき課題は、次のとおりです。
(1)外部環境の認識
日本アジア投資はこれまで、経営理念のもと、少子高齢化問題及び地球温暖化問題、特に原発問題を抱えた日本固有のエネルギー問題を重要なテーマとして位置付けて事業を行ってまいりました。これらの問題は、社会の在り方、個人生活、企業行動に変化を与え、技術革新をもたらしています。加えて、今般の新型コロナウィルス感染症の災禍により、これらの変化が加速しました。
そこで日本アジア投資は、従前の課題に加えて新型コロナウィルス感染症が今後引き起こすであろう変化も踏まえ、投資分野別の外部環境を次のように認識し、これに対応した事業活動を行う計画です。
①再生可能エネルギー
脱炭素社会に向けて再生可能エネルギーによる発電が加速し、全世界で域内のCO2排出実質ゼロに向けた取り組みが進むと認識しています。
②スマートアグリ(植物工場)
温暖化による天候不順、自然災害の影響や農業人口の高齢化の影響から、露地野菜の供給の量・質・価格が不安定となり、工場野菜の市場規模は拡大していくと認識しています。
③ディストリビューションセンター(物流施設)
東京圏は、物流拠点の集約とEC市場の拡大により空室率が過去最低水準であり、賃料相場は2009年以来の高水準となっています。コロナ禍による巣ごもり需要も加わり、物流施設に対する需要は非常に高いと認識しています。
④ヘルスケア(障がい者グループホーム)
2013年に障碍者総合支援法が施行され、グループホームの利用者が増加しています。多様性を尊重し包摂的な社会を築く上で、今後さらに需要が高まると認識しています。
⑤ヘルスケア(高齢者施設)
国内総人口が減少する一方で高齢者人口は増加し、65歳以上の比率は2025年には30%に達する見込みであり、今後も高い需要が続くと認識しています。
⑥M&A仲介
後継者問題や企業の海外進出の活発化によりM&Aの件数は増加傾向にあり、特に中小の件数は大幅に増加しています。今後も高い需要が続くと認識しています。
(2)日本アジア投資の投資事業の特徴
日本アジア投資のプライベートエクイティ投資の特徴は、長年の投資活動を通じて蓄積されたノウハウに基づく上場支援に加え、広いネットワークを活用した海外展開支援や営業支援を行う点です。そのために、中国の政府系機関やアジア諸国のパートナー企業と業務提携などを行い、アジアのネットワークを構築しています。加えて、プロジェクト投資のパートナーであるベンチャー企業への投資である「戦略投資」を行うことも特徴です。日本アジア投資では「戦略投資」を行った企業には、株主としての支援だけではなく、パートナーとして共にプロジェクトを運営し、その成長を支援します。
プロジェクト投資の特徴は、プロジェクト総額の多くを金融機関からの負債性資金で調達することでレバレッジを効かせ、少額の投資資金で高い採算性を追求している点です。加えて、多様な分野のプロジェクトに機動的に投資を行うことができるように、プロジェクトの企画や開発に精通したベンチャー企業とパートナーシップを組んでいる点も特徴です。
プロジェクトの開発や運営には、業界知識、ノウハウ、技術力、交渉力など高度なスキルが求められます。日本アジア投資単独ではカバーできないこれらの経営資源をパートナーのベンチャー企業が提供し、日本アジア投資は、主に投資資金の提供や金融機関からの資金調達を含めたファイナンススキームの構築を担います。
日本アジア投資は、社内の経営資源のみならず外部の優れた経営資源も積極的に活用して、成長性が高く将来有望な投資分野を創出し投資を行うことで、社会に貢献して参ります。そのために、今後も継続的に外部とのネットワークを強化し、パートナー企業の発掘を行います。これにより、新たな投資分野の創出に常時取り組み、次の注力投資テーマとしていく方針です。
(3)日本アジア投資の競争優位性
日本アジア投資は、日本アジア投資の競争優位性を、アジアでの歴史、最先端の業界情報収集力、ベンチャー企業とのネットワーク、ファイナンススキーム構築力の4つだと認識しています。より具体的には、投資分野別に次のように考えています。
①再生可能エネルギー
日本アジア投資には「パートナー戦略による豊富なネットワークから得られる多様な案件へのアプローチ力」があります。その結果、メガソーラー、ソーラーシェアリング、風力、バイオマス、バイオガスへと投資対象を多様化しながら、電力の固定価格買取制度(FIT)の変容の中でも一定の収益性を確保できます。
②スマートアグリ(植物工場)
日本アジア投資のパートナーである株式会社モーベルファームには「品質に厳しい大手企業に評価される高品質野菜の生産を可能とする技術力」があります。具体的には、生菌数が極めて低く高品質かつ無農薬の野菜の量産を実現し、大手コンビニエンスストアのコンペティションで勝ち抜き、他社工場からの乗り換えにより取引を開始した実績があります。
③ディストリビューションセンター(物流施設)
日本アジア投資のパートナーであるKICホールディングス株式会社には「大手デベロッパーが敬遠する土地を安く買い、安く作って、安く貸す開発力」があります。道路付けの悪い土地、市街化調整区域など、そのままでは開発が困難な土地を安く仕入れ、手間を掛けて事業化することで大手との競争を回避しています。
④ヘルスケア(障がい者グループホーム)
日本アジア投資のパートナーであるソーシャルインクルー株式会社は「大手が未だ参入していないマーケットで先行する地位」にあります。市場が拡大している中でも競争環境は未だ平穏であり、既に国内最大級の運営棟数を有し、業界をリードする立ち位置を確立しています。
⑤ヘルスケア(高齢者施設)
日本アジア投資のパートナーであるAIPヘルスケアジャパン合同会社は、「日本初のヘルスケア特化型上場REITの運営に関与し、介護業界に広いネットワーク」を有しています。日本ヘルスケア投資法人の設立や運営アドバイザーを手掛け、業界の先駆者としての知名度があります。
⑥M&A仲介業務
日本アジア投資は「国内外での投資活動、ファンド運営を通じてニーズを発掘する機会」を有しています。取引候補先となる300社以上のIPO実績を有し、また、長くアジアで投資活動を行ってきた知名度があります。
(4)中期経営計画(2022年3月期から2024年3月期)の達成状況
①計画の概要
既存のプライベートエクイティ投資資産のうち、過去に投資を行った「フィナンシャル投資(注1)」の資産を流動化し、その資金で好採算かつ収益の安定性が高いプロジェクトに投資を行いその残高を増加させ、棄損したバランスシートの早期修復と資産の入れ替えを行う方針でした。また、投資対象プロジェクトを多様化するために新たな投資分野を開拓し、パートナーとなるベンチャー企業に「戦略投資(注2)」を行い、プロジェクト投資での協業を通じたハンズオンの支援により株式売却益を増加させる方針でした。
注1:フィナンシャル投資とは、戦略投資以外のプライベートエクイティ投資です。
注2:戦略投資とは、プロジェクト投資のパートナーであるベンチャー企業へのプライベートエクイティ投資です。
②主要な業績評価指標(KPI)
主要な業績評価指標(KPI)は、従来連結基準(注)による親会社株主に帰属する当期純利益であり、2022年3月期は340百万円、2023年3月期は550百万円、2024年3月期は850百万円とする計画でした。
これまでより成長性が高くサステナブルな収益構造を構築することを目指し、株式売却益に比べて安定したプロジェクトの売却益や、プロジェクトの運営による収益、フィナンシャル投資に比べてより確度と収益性の高い戦略投資からの株式売却益、投資事業に付随するフィー収益の増加を目指しました。
③3年間の計画達成状況
これに対して実績は、「フィナンシャル投資」資産については、流動化を促進して投資残高を減少させたものの、新規上場(IPO)が遅れる銘柄や売却に至らない銘柄もあり、資産の入替は完了しませんでした。また、回収額が見込みを下回ったため利益・資金の充分な確保には至りませんでした。
プロジェクト投資の残高増加と多様化については、プロジェクトの種類により達成度合いに差が出ました。ディストリビューションセンターへの投資は、新規案件の開発に想定よりも時間がかかり、投資残高の増加も想定を下回る水準となりました。他方で、スマートアグリプロジェクトでは、大手外食チェーン向けを中心に販売先の開拓が進み、これに合わせて事業の規模も拡大しました。日本アジア投資グループが投資している兵庫県丹波篠山市の工場を増設したことに加え、戦略投資先が兵庫県養父市の工場を取得しました。なお、篠山工場は、計画よりも黒字化が遅れていましたが、売上の拡大により黒字化まであと一歩という状況まで到達しています。また、ヘルスケアプロジェクトのうち障がい者グループホームでは、地域金融機関との新規取引の開拓が大きく進展し投資資産が増加しました。2024年3月期には、建設会社との連携により複数の施設を一括して取得するスキームを実現し、投資件数の増加や収益化までの期間短縮に寄与しています。しかしながら、1件当たりの金額が小規模なため、プロジェクト投資全体の残高増加への寄与は限定的でした。なお、多様化を図るべく新たなプロジェクトへの投資を行いましたが、投資したプロジェクトからの収益寄与はまだ少なく、収益の柱の構築には至りませんでした。
戦略投資では、積極的なハンズオン支援を行い、2件の戦略投資先をIPOとM&Aにより売却して利益を得ました。一方で、戦略投資先であっても業績が大きく下振れするケースや売却が予定どおり進まない銘柄が発生しました。
主要な業績評価指標(KPI)の達成状況は、従来連結基準(注)による親会社株主に帰属する当期純利益の実績が、1年目が49百万円(計画比△291百万円)、2年目が△269百万円(計画比△819百万円)、3年目が△1,574百万円(計画比△2,424百万円)と大幅な未達となり、2期連続の赤字となりました。
計画未達の主な要因は、株式売却益の下振れです。事業計画の進捗の遅れ等によりIPOが実現しなかった銘柄や、IPO後の株価が計画を下回った銘柄がありました。また、IPO以外の回収を計画していた銘柄では、売却交渉が合意に至らない銘柄や、売却価格が計画を下回る銘柄がありました。加えて、投資先企業の業績の悪化や回収見込額の低下に伴い、評価損や引当金の損失が計画以上に発生しました。
プロジェクト投資では、計画期間の2年目まではプロジェクトの売却が計画よりも前倒しで実現し好調でしたが、3年目は売却交渉や手続きに想定以上に時間がかかったためプロジェクトの売却が1件のみとなり、3年間累計の売却益の実績は計画未達となりました。また、スマートアグリプロジェクトや、再生可能エネルギープロジェクトのうちバイオガス発電プロジェクト、及びその他プロジェクトのうち一部で、売上が計画を下回り黒字化が遅れました。
B:2025年3月期の事業方針
2025年3月期は、2期連続赤字の状況を踏まえて、日本アジア投資の事業再生を強力に推進するために監査等委員以外の取締役を入れ替え、新たな経営体制で黒字化を目指します。新たな事業方針や経営計画は、2024年7月以降に新経営体制の下で策定する予定です。それまでの間は、暫定的な予算や投資方針で運営して参ります。なお、日本アジア投資は2024年5月24日の取締役会で、丸山俊氏が代表取締役を務めるガバナンス・パートナーズ㈱を無限責任組合員とするファンドを割当予定先とした第三者割当による新株式の発行を決議しました。当該新株式の発行で調達した資金で、障がい者グループホームへの投資とファンドの組成を行う計画です。
外部環境の認識では、マクロ経済環境に目を向けると、デフレから脱却しつつある日本経済への高い関心、長期化かつ先鋭化する米中対立を背景とした日本企業におけるサプライチェーンや研究開発拠点としての重要性、近年の為替円安の進行等から、海外、特にアジアの投資資金が日本国内の有望なテクノロジーやベンチャー企業、そして上場企業に対して投資機会を求める時代となっています。
その様な環境下における日本アジア投資の競争優位性は、日本国内では上場企業としての信用やプレゼンス、アジアや中国ではこれまでに日本アジア投資が築いてきた実績や知名度、そして、豊富な実績を有するファンドマネージャーやプロジェクトマネージャーや、各種の投資スキームに対応した投資と事業管理に長けた人材であると認識しています。
日本アジア投資の投資事業の特徴の認識は、これまでと同じです。ただし、プライベートエクイティ投資では、ファンドを組成してその資金で投資を行うことで、投資への自己資金負担を減少させます。今般調達した資金では、2つのタイプのファンドを組成する計画です。1つ目のタイプは、これまで日本アジア投資が戦略投資として日本アジア投資の自己資金により投資を行っていたベンチャー企業への投資を行うファンドです。具体的には、既存プロジェクトのパートナーであるベンチャー企業や、将来プロジェクトのパートナーとなり得るベンチャー企業に対して投資を行う予定です。2つ目のタイプは、アジアや中国を中心とした海外投資家と国内投資家等を出資者として、日本国内の上場企業及び未上場企業を投資対象とするファンドを個社ごと・業種ごとにターゲット型として複数組成する計画です。
プロジェクト投資では、ヘルスケア(障がい者グループホーム)の外部環境について、これまでと同じく有望との認識をしています。そこで、障がい者グループホームへの投資に注力し、竣工後に私募ファンドへ売却することで短期的な利益を確保します。
主要な業績評価指標(KPI)は従来連結基準(注)による親会社株主に帰属する当期純利益であり、250百万円から950百万円と見込みます。上限と下限の差額は、未上場株式の売却による収益です。プライベートエクイティ投資において、投資金額の比較的多額な未上場株式の売却による利益を見込んだ場合が上限となります。また、その売却が実現できない場合でも、2024年3月期から売却活動をしているプロジェクト投資の売却益を中心に利益を確保し、下限を目指します。具体的には、物流施設1件、障がい者グループホーム16件、高齢者施設1件、メガソーラープロジェクト3件の売却を見込んでいます。また、企業規模や収益規模に合わせて、更なるコストの削減も実施します。
(注)従来連結基準
日本アジア投資グループでは、2007年3月期より、「投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」(企業会計基準委員会 2006年9月8日 実務対応報告第20号)を適用し、日本アジア投資グループで運営している投資事業組合等の一部を連結の範囲に加えて連結財務諸表等を作成しております。しかしながら、投資家及び株主の皆さまに、日本アジア投資グループの経営成績及び財務状況を正しくご認識いただくためには、従来からの会計基準による財務諸表等の開示も必要と考えております。
以上のことから、従来の会計基準に従って、投資事業組合については、資産、負債及び収益、費用を外部出資者の持分を含まない日本アジア投資及び関係会社の出資持分に応じて計上し、また、会社型ファンドについては連結の範囲から除いた連結財務諸表等を「従来連結基準」として、決算短信等において継続的に開示しております。
日本アジア投資グループの事業等のリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると思われる主要な事項を記載しております。なお、日本アジア投資グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
Ⅰ 事業環境に関するリスク
(1)株式市場に係るリスク
日本アジア投資グループは、プライベートエクイティ投資を行っております。これは、日本・アジアを中心とした未上場株式等への投資を行い、投資先企業の株式上場による株式市場での売却や第三者等への売却により収益を得る事業です。そのため、投資資金を回収する局面において、株式市場の変動の影響を受ける可能性があります。日本アジア投資グループでは、投資候補となる未上場企業の将来性を十分に検討し、当該企業が上場時に株式市場から得られるであろう評価額を想定した上で、これに基づいて投資時の株価の妥当性を検証しています。
しかしながら、株式の売却時に株式市場が活況でなく新規株式上場市場も低調である場合には、投資先企業が新規上場したとしても想定したとおりの株価が付かず、又は、新規上場が実現せず、それによって日本アジア投資グループが得る営業収益が減少し日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、日本アジア投資グループは、投資先企業の株式上場等により、市場性のある株式を保有しております。また、新規上場銘柄のうち一部の銘柄につきましては、各証券取引所の関連規則又は投資先企業との契約によって上場後一定期間売却が制限されることがあります。そのため、保有期間中に株式市場において株価が下落した場合、株式売却によって得られる営業収益の減少や保有有価証券の評価損の発生に伴う営業原価の増加により、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。
(2)為替リスク
日本アジア投資グループは、海外で投資を行い外貨建資産を保有するため、外国為替の変動の影響を受けます。なお、プライベートエクイティ投資の特性上、投資資金の回収期間が長期となり、また、回収金額及び回収時期の特定ができず将来のキャッシュ・フロー予測が困難であるため、原則として、為替予約などによる為替リスクヘッジ取引等は行っておりません。
(3)カントリーリスク
日本アジア投資グループは、アジア諸国などでも事業活動を行っています。そのため、事業活動を行う国における経済情勢の変化、政治的要因の変化、法制度の変更、テロや伝染病の発生などの社会的混乱等により、投資先企業や日本アジア投資グループ会社の事業活動に悪影響を及ぼすリスクが内在します。日本アジア投資グループでは、現地の政府関係機関やパートナー企業とのネットワークを強化し、及び共同で投資活動を行い、事業活動を行う国の情報収集や適切な対応に努めています。
(4)法的規制によるリスク
日本アジア投資グループの事業活動は以下の法的規制を受けます。日本アジア投資グループでは、管理グループがこれらの法的規制について常時情報を収集し適切な対応に努めています。しかしながら、日本アジア投資グループ各社の行う業務においてこれらの規制に抵触した場合には、当該業務の遂行に支障をきたす可能性や、規制に対応するためにファンドの設計を変更することに伴う費用が増加する可能性があります。また、日本アジア投資グループの社会的信用力が低下することで、事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
①オフショア地域における法的規制
日本アジア投資グループは、本邦、アジア諸国及びケイマン諸島などのオフショアと呼ばれる地域他各国において、ファンドの管理運営業務及び投資事業等を行っている又は行う可能性があるため、これらの地域における法的規制(会社法・金融商品取引法・独占禁止法・租税法・投資事業有限責任組合契約に関する法律・外国為替管理法・財務会計関連法規等)の適用による影響を受けます。
②適格機関投資家等特例業務関連
日本アジア投資グループ内には日本アジア投資をはじめとして、本邦における金融商品取引法第63条に基づく適格機関投資家等特例業務としてファンドの管理運営業務を営むに当たり、管轄財務局に届出を行っている会社があります。この届出により、日本アジア投資グループが管理運営するファンドは、適格機関投資家等を主とする投資家に出資者を限定するなど一定の要件を満たす必要があります。
(5)競合・参入の状況に係るリスク
日本アジア投資グループが属する投資業界においては、金融機関、事業会社、外資系企業等による参入があります。日本アジア投資グループでは、経営理念に基づき特徴のある投資活動を行うことや、競争力のあるベンチャー企業とパートナーシップを組んで投資を行うことで、競争優位性を維持するよう努めています。しかしながら、競合他社による大規模なファンドの組成、積極的な投資活動の拡大、優れたポートフォリオの構築、高い投資リターンの実現、低価格サービスの提供等により、日本アジア投資グループの競争力が相対的に低下することで、日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害等に係るリスク
日本アジア投資グループは、日本アジア投資グループの主な活動地域である日本やアジアにおいて、自然災害や感染症などを原因とする緊急事態が発生した場合には、事業活動の継続が困難となり日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクを有しています。日本アジア投資グループは、このリスクに対応するため「緊急事態時の事業継続計画(BCP)」を策定し、緊急事態の発生に基づく経営危機を未然に防止することを目的として、緊急事態の発生時においても、従業員及びその家族の安全を確保しながら自社の事業を継続する計画です。
(7)金利の動向に係るリスク
日本アジア投資グループの金融機関からの既存の借入金には変動金利によるものが含まれており、これに係る支払利息は金利変動により影響を受けます。金利上昇が日本アジア投資グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。金利動向に留意しながら、借入金の一部について金利スワップを行っております。
また、日本アジア投資グループがプロジェクト投資を行うに当たり金融機関から借入金で資金を調達する場合には、金利上昇による資金調達コストの増加がプロジェクトの採算性低下につながり、日本アジア投資グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。 金利動向に留意しながら、資金調達コストの増加を加味してもなお一定の収益を確保できるよう、投資時の採算性の検証を慎重に行うことに加え、調達金利の固定化も検討致します。また、販売価格が固定で無いプロジェクトでは、価格転嫁の交渉などによる採算性改善の努力をして参ります。一方で、販売価格が固定されているプロジェクトについては、早期の流動化に努めて資金効率を高めることで、採算を確保して参ります。
(8)物価の動向に係るリスク
日本アジア投資グループが手掛けるプロジェクト投資では、発電所等の施設や設備の建設や取得を伴うため、人件費、エネルギー価格、物流コスト、資材価格を始めとする物価が上昇する局面においては、施設や設備の建設費や取得費用が上昇し、プロジェクトの採算性低下につながり、日本アジア投資グループの財政状態及び経営成績等に悪影響を及ぼす可能性があります。物価の動向に留意しながら、物価の上昇を加味してもなお一定の収益を確保できるよう、投資時の採算性の検証を慎重に行うほか、販売価格が固定で無いプロジェクトでは、価格転嫁の交渉などによる採算性改善の努力をして参ります。一方で、販売価格が固定されているプロジェクトについては、早期の流動化に努めて資金効率を高めることで、採算を確保して参ります。
Ⅱ 営業活動に関するリスク
(1)プライベートエクイティ投資に係るリスク
日本アジア投資グループは、プライベートエクイティ投資を行っております。これは、日本・アジアを中心とした未上場株式等への投資を行い、投資先企業の株式上場による株式市場での売却や第三者等への売却により収益を得る事業です。日本アジア投資グループでは、投資時に投資候補となる未上場企業の将来性を十分に検討し、投資回収時に当該企業が新規上場した場合の株式市場からの評価や未上場の段階で売却する場合に買手から得られるであろう評価を想定し、日本アジア投資グループの投資する際の投資候補先の企業価値の妥当性を検証しています。また、日本アジア投資グループでは、プロジェクト投資のパートナー企業に投資を行う「戦略投資」に注力しています。投資後は、投資先企業に対するモニタリングを綿密に行い、投資先企業の状況を的確に把握することに努めています。また、投資先企業の事業の進捗や経営状況の改善を図るために、投資先企業に対する成長支援を行っています。特に「戦略投資」の投資対象の未上場企業に対しては、株主としての支援だけでなく事業上のパートナーとして共にプロジェクトを運営することでも支援を行っています。しかしながら、その投資活動については以下のようなリスクがあります。
日本アジア投資グループが投資対象とする未上場企業は、成長過程にある企業であるため、収益基盤や財務基盤が不安定であったり、経営資源も限られるといったリスク要因を内包しております。そのため、投資先企業の業績の不振や倒産が生じた場合や、実際の投資先企業の事業進捗や業況が日本アジア投資の見込みどおりに推移しない場合には、営業投資有価証券評価損や営業投資有価証券引当金繰入額が発生して営業原価が増加し、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
日本アジア投資グループによる未上場株式等への投資から株式上場もしくは第三者等への売却に至るまでには通常長期間を要するため、途中で業績悪化等により当該投資先の企業価値が当初の見込みと異なって変動する可能性があります。また、経済環境や株式市場動向等外部要因の影響を受けて投資採算が当初の見込みと大幅に異なる可能性があります。それらの結果、投資回収時に営業収益が減少し、又は、投資回収に至る前に営業投資有価証券評価損や投資損失引当金繰入額が発生して営業原価が増加し、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
日本アジア投資グループが投資対象とする未上場株式等は、上場企業の株式等に比較して流動性が著しく低いため、投資回収時にその取引参加者の意向により取引条件が大きく変動します。そのため、日本アジア投資グループの希望する価額・タイミングで売却できる保証はなく、営業収益が減少したり、長期間売却できず、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
日本アジア投資グループは未上場株式等への投資を行うに当たり、他社の運営するファンドに出資を行う場合があります。ファンドに出資する目的は、当該ファンドからの持分利益を期待するとともに、他社の運営するファンドに出資を行うことを契機にファンドの運営者である他社との関係を深化し、業界情報の取得や共同投資の機会等を得ることです。日本アジア投資グループは、他社の運営するファンドに出資を行う場合には、運営会社の投資能力やファンドの企画内容などを慎重に検討しています。しかしながら、ファンドの運営は他社が行っているため、ファンドの運営成績は当該運営者に依存しており、日本アジア投資の期待に反してファンドの運営成績が低下した場合には、当該ファンドから期待したとおりの持分利益が得られない可能性や、持分損失が発生し、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)プロジェクト投資に係るリスク
日本アジア投資グループは、再生可能エネルギーを始めとする多様なプロジェクトを投資対象としています。日本アジア投資グループは、投資判断を行う上で、一定の前提条件のもとに、発電所やその他プロジェクトの投資対象となる施設等の建設費用等の総事業コストや完成後の長期間にわたる発電量やその他の変数を見積もり、慎重に採算性の検証を行っております。しかしながら、これらの前提条件が想定以上に変動したり、自然災害や固定価格買取制度やその他各種取引条件の大幅な変更や改正等想定外の事象が発生した場合には、その内容によっては、プロジェクトの投資採算性が見込みと大幅に異なり、プロジェクトから得られる収入の減少、もしくは、プロジェクトで建設した有形固定資産の減損が発生し、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、プロジェクトの投資対象となる施設等の自然災害による被害に関しては、施設等に対する動産総合保険等により、これらの被害を最小限に収める対策をしております。
また、日本アジア投資グループはプロジェクト投資資産の投資検討時に慎重に採算性の検証を行うほか、プロジェクトの開発や運営においても適切な予算管理を行い、プロジェクトの採算性の向上に努めています。しかしながら、日本アジア投資グループがプロジェクト投資資産を売却する局面において、その売却価額は買手の期待するプロジェクトからの収益の利回りの影響を受けます。そのため、金利の動向や物価の動向などの外部環境や買手が選択し得る他の金融資産の収益の利回りの変動により、買手から見た日本アジア投資の投資するプロジェクトの収益利回りが相対的に低下し、日本アジア投資の投資するプロジェクト投資資産を日本アジア投資グループの希望する価額・タイミングで売却できず、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)貸付金に対する貸倒リスク
日本アジア投資グループは営業貸付金及び破産更生債権等の残高を有しており、貸金業法及び「出資の受入れ、預かり金及び金利等の取締りに関する法律」(以下「出資法」という)の適用を受けております。
日本アジア投資グループは、貸出先の状況、差し入れられた担保の価値及び経済全体に関する前提を慎重に検証し、一定の見積りに基づいて貸倒引当金を計上しております。しかしながら、個別貸出先の状況の変動や経済環境の変化等外部要因等により、実際の貸倒れが当該前提及び見積りを上回り、貸倒引当金が不十分となり貸倒引当金繰入額の発生に伴い販売費及び一般管理費が増加し、日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)役員派遣に係るリスク
日本アジア投資グループの役職員を投資先企業の非常勤役員として派遣することがありますが、投資先企業に対して派遣した日本アジア投資役職員が損害賠償請求等をされた場合、日本アジア投資グループに使用者責任及び当該賠償金額を負担する義務が発生する可能性があります。
原則として投資先企業と派遣者との間で責任限定契約を締結するとともに、日本アジア投資加入の役員賠償責任保険において派遣されている役職員も補償対象に加えておりますが、日本アジア投資グループの業績及び財政状態への悪影響を完全には回避できない可能性があります。
(5)ファンド(投資事業組合等)に係るリスク
①ファンド募集について
ファンド(投資事業組合等)は、日本アジア投資グループにとって投資原資であるだけでなく、管理報酬や成功報酬等の収益源であり、また様々な企業と提携してシナジー効果を生み出す上で有効なビークルでもあります。日本アジア投資グループは、ファンドの規模を追うことなく日本アジア投資のリソースを生かした特徴あるファンドを設立していく方針です。具体的には、日本アジア投資と㈱あおぞら銀行で設立した合弁会社(持分法を適用していない関連会社)において、国内の事業承継問題を抱える中小企業を投資対象とするファンドや、主に国内のベンチャー企業を対象とした他社の運営するファンドが保有する投資証券の買い取り等広範な投資機会を追求するファンドを設立しています。しかしながら、ファンドの募集活動において出資者から十分な資金を集められない場合、投資活動に支障をきたす可能性があるほか、営業収益のうち管理報酬が減少し、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
②ファンド運営に係る訴訟の可能性等について
日本アジア投資グループは複数のファンドを設立しており、無限責任組合員又はゼネラルパートナーとして、その出資額を超える損失を負担する可能性があります。また、ファンドの業務執行組合員としての善管注意義務違反を理由とする訴訟や、ファンド間、日本アジア投資グループとファンド又は出資者、もしくは出資者間の利益相反等を理由とする訴訟等を提起される可能性があります。日本アジア投資グループでは、ファンドの受託者責任を全うすべく、ファンド毎にファンドマネージャーやファンド担当役員を設け、加えて、管理グループにおいて利益相反等の観点からファンドの運用体制をモニタリングしています。しかしながら、日本アジア投資グループに対する訴訟等により損害賠償義務を負った場合には、損害賠償そのもののみならず、社会的信用の低下から日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
Ⅲ 会社運営に関するリスク
(1)業績変動リスク
日本アジア投資グループは、プライベートエクイティ投資において、投資先企業の株式上場による株式市場での売却や第三者等への株式等の売却によるキャピタルゲインを主たる収益の1つとしております。売却の時期や売却価額は、株式市況や個々の投資先企業の特性、その他様々な要因の影響を受けて想定外に変動する可能性があります。日本アジア投資グループでは、業績の安定化を目的としてプロジェクト投資を拡大し、プロジェクトからの安定収益や流動性の高いプロジェクト投資資産の売却により、株式売却の変動を緩和するよう努めています。しかしながら、株式の売却が想定以上に変動した場合や、プロジェクト投資資産を想定どおりに売却できない場合には、会計年度によって得られる収益の金額が大きく変動し、日本アジア投資グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)資金調達リスク
①日本アジア投資グループの行う投資業務は、投資してから資金の回収までに長期間を有するため、投資資金の回収を含む資金調達額と投資実行額がアンバランスになり、財政状態及びキャッシュ・フローの状況が短期的に大きく変動したり、あるいは悪影響を被る恐れがあります。
②日本アジア投資グループは、上記①のような事業の性質上、業務に必要な資金を長期的かつ安定的に調達する必要がありますが、2024年3月期末時点において日本アジア投資単体で4,314百万円を負債性資金により調達しております。
負債性資金については、日本アジア投資グループは、2009年3月以降複数回にわたり、全取引金融機関から返済条件の変更等を主としたリスケジュールに同意を頂いており、現在の返済計画は2023年8月から2024年7月末日までとなっています。
今後、2024年7月末日に期限が到来するに当たり当該対象債務の残債務については、再び新たな弁済計画について全取引金融機関から同意を頂くべく協議中です。日本アジア投資グループは、日頃より取引金融機関と連絡を密に取り日本アジア投資グループの状況を丁寧に説明し、弁済計画へのご理解を得るよう努めています。
しかしながら、協議が纏まらない場合には、期限の利益を喪失するなど、日本アジア投資グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、この新たな返済計画は、これまでと同様に融資期間が1年間であり、返済期限を2025年7月末日としています。今後、2025年7月末日の返済期限が到来する際に、当該対象債務の残債務について再び新たな弁済計画について協議を行う必要があり、協議が纏まらない場合には、期限の利益を喪失するなど、日本アジア投資グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)人材流出及び労務管理のリスク
日本アジア投資グループの行う投資業務における成功には、有能なキャピタリストやファンドマネージャーの存在とその育成が不可欠であり、日本アジア投資グループの重要な競争力の源泉であります。人事評価における成果主義の導入と、優秀な人材を確保するため、人件費が増加する可能性があります。また、このような制度を導入したにもかかわらず優秀な人材の流出した場合には、日本アジア投資グループの将来の成長、事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす場合があります。
また、日本アジア投資グループは労働環境の充実や改善、適正な労働時間の管理や時間外労働の抑制等に継続的に取り組んでおりますが、万一、過重労働や不適切な労務管理によって日本アジア投資の信用に著しい低下がみられた場合、日本アジア投資グループの事業活動、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)情報システム及び情報管理に係るリスク
日本アジア投資グループでは適切なシステム管理体制の構築と運用に継続的に取り組んでおりますが、システム運用上のトラブルの発生により、業務運営に支障をきたす可能性があります。
また、日本アジア投資グループではコンピューターウィルス対策の整備や、日本アジア投資グループが保有する取引先の重要な情報並びに個人情報の管理について、各種社内規程等の制定、役職員への周知徹底、情報システムのセキュリティ強化等、情報管理体制の整備を進めておりますが、今後、予測不能のウィルスの侵入や情報への不正アクセスなどの不測の事態によりこれらの情報が漏洩した場合は、業務運営に支障をきたす場合や、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)コンプライアンス違反行為等によるリスク
日本アジア投資グループでは、「私たちの行動規範」を制定し法令遵守の徹底を図っておりますが、日本アジア投資グループの役職員等による法令違反が発生した場合には、それに伴い社会的信用を失墜し、日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)事務リスク
日本アジア投資グループでは、社内規程や業務マニュアルを整備するなど正確な業務運営の徹底を図っておりますが、日本アジア投資グループの役職員等による事務ミスが発生した場合には、業務遂行に支障が生じるだけでなく、それに伴い社会的信用を失墜し、日本アジア投資グループの事業活動、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)大株主との関係に関するリスク
日本アジア投資は、2024年5月24日開催の日本アジア投資取締役会において、ガバナンス・パートナーズ株式会社(以下「ガバナンス社」という。)が運用するファンドを割当先とする第三者割当により新株式を発行する旨の決議をしました。当該株式の発行が行われた後、ガバナンス社は同社の運営する複数のファンド及び同社の子会社を通じて日本アジア投資の議決権総数の37.07%を間接的に保有する大株主となります。また、日本アジア投資は、ガバナンス社の代表取締役である丸山俊氏及び同社の顧問である河内和洋氏を日本アジア投資の2024年6月26日開催の定時株主総会において取締役に選任し、丸山俊氏はその後の取締役会決議を経て代表取締役に就任しています。丸山俊氏及び河内和洋氏は、日本アジア投資の事業面及び経営面で重要な役割を担う予定です。
将来において日本アジア投資とガバナンス社との関係に大きな変化が生じた場合は、ガバナンス社の日本アジア投資株式の保有・処分方針、議決権の行使状況、役員の派遣状況、日本アジア投資株式の流動性及び株価形成等に影響を及ぼし、ひいては日本アジア投資の事業活動や業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、ガバナンス社が日本アジア投資の事業その他に関して有する利益は他の株主の利益と異なる可能性があります。
なお、ガバナンス社は投資会社であり日本アジア投資と同一の事業を営んでおります。日本アジア投資では、取締役による競業取引又は利益相反取引に該当する取引につき取締役会において会社法に従い適切な手順で決議を行うことに加え、日本アジア投資の投資活動の意思決定を投資委員会構成員の全員一致とすることで、ガバナンス社との利益相反を防ぐ方針です。
日本アジア投資グループは、上記のリスクの中でも次のものを、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しています。
Ⅰ 事業環境に関するリスク(1)株式市場に係るリスク
Ⅰ 事業環境に関するリスク(7)金利の動向に係るリスク
Ⅰ 事業環境に関するリスク(8)物価の動向に係るリスク
Ⅱ 営業活動に関するリスク(1)プライベートエクイティ投資に係るリスク
Ⅱ 営業活動に関するリスク(2)プロジェクト投資に係るリスク
Ⅲ 会社運営に関するリスク(1)業績変動リスク
日本アジア投資グループは、2025年3月期において、投資の回収では、プライベートエクイティ投資資産及びプロジェクト投資資産の売却による収益を見込んでいます。また、投資の実行では、ヘルスケアプロジェクトのうち障がい者グループホームに積極的に投資する計画です。そのため、プライベートエクイティ投資資産やプロジェクト投資資産の回収を進める局面で発生する可能性があるリスクや、プロジェクト投資資産に投資を実行する局面で発生する可能性があるリスクは顕在化する可能性が高く、発生時期は2025年3月期中となる可能性があります。
また、日本アジア投資グループは、スマートアグリ(植物工場)プロジェクトの営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっているため、当該プロジェクトに係る固定資産には減損損失の兆候があると判断したものの、減損損失を認識するには至っておりません。減損損失の計上の判断は、日本アジア投資グループによる見積りの要素が大きく、減損損失の発生時期及び金額を正確に予測することは困難ですが、リスクへの対応策として予定販売量の確保のための施策を継続し、プロジェクトの投資採算を改善させるべく鋭意努めています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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