ジャフコ グループ(8595)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ジャフコ グループ(8595)の株価チャート ジャフコ グループ(8595)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】

 ジャフコ グループの事業は、ファンドの運用を通じたベンチャー投資とバイアウト投資です。ファンドの運用資金は、3年半程度ごとに一度、機関投資家や事業会社などから募集しています。ファンドの運用期間は10年、2年の延長期間を設定しています。

 ファンド募集のタイミングにかかわらず、ジャフコ グループは常に有望企業を開拓し、3年半程度を目途に新規投資を積み上げ、ファンドごとに良質のポートフォリオを構築していきます。

 また、投資後の経営関与を高め、起業家とともに事業の成長と企業価値の向上を図ります。そして、新規上場(IPO)やM&A等によるEXIT(売却)を目指します。ファンドからの運用報酬である管理報酬及び成功報酬と、ファンドへの直接出資に対するキャピタルゲインがジャフコ グループの主な収益源となります。

 ジャフコ グループグループはファンド運用事業の単一セグメントからなっております。なお、連結子会社の詳細は「4 関係会社の状況」をご参照ください。

 ジャフコ グループグループの状況について事業系統図を示すと、次のとおりであります。

 

(注)用語説明

名  称

定    義

ファンド

ジャフコ グループグループが管理運営するファンド(投資事業有限責任組合契約に関する法律上の組合、外国の法制上のリミテッドパートナーシップ等)

JAFCO

ジャフコ グループ及び連結子会社


有価証券報告書(2024年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 ジャフコ グループグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてジャフコ グループグループが判断したものであります。

 

 当連結会計年度は、不安定な世界情勢、原材料・エネルギー市況及び急激な円安による物価高等を背景に、ジャフコ グループを取り巻く事業環境は引き続き不透明感がありました。

 一方で、日本でも有望なスタートアップや次世代を担う若い起業家が台頭しています。テクノロジーの進化、価値観やライフスタイルの変化は、新しいビジネスへの投資機会を創出し、社会課題解決が期待される投資先に対しては強い追い風になっています。

 政府も2022年に発表した「スタートアップ育成5か年計画」に基づき、人材、資金、ビジネス環境など様々な支援策を推進しています。

 また、バイアウト投資の事業環境についても、M&Aの増加や中小企業の事業承継に対する政府の継続的な取り組みなど前向きな動きがあります。

 

 ジャフコ グループは創業以来、時代をリードする起業家とともに歩んできました。ジャフコ グループには、経験を積み重ねてきた多くのキャピタリストに加え、企業成長を促進するための豊富なリソースとネットワークの蓄積があります。単なる投資家としてではなく、「CO-FOUNDER」として、事業の構想段階から経営に関与します。起業家とともに事業の成長にコミットし、企業価値を高めていきます。

 2018年からパートナーシップモデルを導入し、トップキャピタリストとしてファンドの運用責任を負うパートナーを中心としたフラットな組織作りを行っています。

 SV6ファンド以降は、パートナーと従業員がジャフコ グループとともに出資することで、個人としても運用リスクを負いながら、ファンドパフォーマンスと個人の貢献に連動した成果報酬を享受していきます。従来からのジャフコ グループの強みである組織力にも磨きをかけており、投資先への経営関与を通じて、ファンドパフォーマンスの一段の向上を目指します。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当連結会計年度は設立50周年の節目の年でした。2023年2月のパーパスの策定、公表に引き続き、当連結会計年度では2023年10月にバリューの改定を行い、社内プロジェクトを立ち上げて役職員に対しその周知と浸透に取り組みました。

 

①ジャフコ グループのパーパス(存在意義)

「挑戦への投資で、成長への循環をつくりだす」

 ジャフコ グループは長年にわたる投資経験の中で、「投資の継続が、持続可能な社会を実現する」ことを信じ、企業・起業家の新たな挑戦に対し投資を続けてきました。地球環境やグローバル経済を取り巻く問題がますます複雑化する中、ジャフコ グループは、まだ見ぬ価値を生み出す挑戦に果敢に投資し、その成長にコミットすることにより、新たな成長への循環をつくりだし、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

 

②ジャフコ グループのミッション(使命)

「新事業の創造にコミットし、ともに未来を切り開く」

 ジャフコ グループは設立以来、様々な革新的製品やサービスを生み出す起業家を支援してきました。世の中に必要とされる新事業の創造にコミットすることで、ステークホルダーの皆様とともに新しい時代を切り開くことがジャフコ グループのミッションです。ジャフコ グループはパーパスの実現を目指す中で、設立時から変わらぬ想いをミッションに掲げ、取り組んでまいります。

 

③バリュー(行動指針)

・「当事者たる覚悟でやり抜く」

 私たちにとっての未上場投資は、投資先企業・ファンド出資者・株主との共同事業です。その使命を担いつつ、人生を懸けた事業創造・成長に挑む起業家・経営者と向き合うには、誰よりも強い覚悟と意志を持った当事者であるべきと考えています。何事も主体的に、自らの想いを原動力としながら、いかなる挑戦・困難に対しても責任を持ち、諦めず最後までやり抜きます。

・「より早く、より深く、より高みへ」

 世の中が急速に変化する中、常に高い成果を出し続けるためには、自らに限界を作らず成長し続けることが重要です。 常に先を読んで動きつつも、物事の本質を捉えて徹底的に考え尽くすことで、より高みを目指して自らを追求し続けます。

・「多様な強みで共創を」

 今よりも大きな価値や、全く新しい価値を生み出すためには、社内・社外のさまざまな強みを掛け合わせることが必要不可欠です。 異なる経験・価値観・知恵を持つメンバーを尊重し、互いの力を引き出し、発揮し合うことで、次なる成功を共に実現する強い組織を創っていきます。

・「開拓者たれ、真摯であれ」

 日本でベンチャーキャピタルの知名度がまだ低かった時代から、私たちは世の中の荒波に何度も揉まれながらも、開拓者たる想いで独自のスタイルを築いてきました。私たちはこれからも強い開拓の意志を持ちながら、正々堂々と真摯に、これまでと変わらずに新たな市場を切り拓く思いで挑戦し続けます。

 多様なバックグラウンドを持つ社員が増加する中、行動指針としてのバリューを全社員の共通認識とし、組織をより強くしてまいります。

 

④パーパス/ミッション実現に向けた方針と戦略

 ジャフコ グループは、ファンドを通じたベンチャー投資とバイアウト投資によりパーパス/ミッションの実現を図ります。

 この際、起業家やファンド出資者に対するコミットメントをより明確にするべく、設立以来培ってきた組織力に加え、個人を主体としたパートナーシップモデルを導入することで、競争力を高めていきます。

 また、ジャフコ グループの事業の本質はESG投資の考え方に強く合致するものであり、社会課題を解決する有望企業の発掘、投資後の対話を通じた成長支援、そしてEXITに至るまでの過程にESGの観点を取り入れていきます。投資先の事業成長を通じてサステナビリティの実現に貢献し、ジャフコ グループの競争力と企業価値を高めていきます。

 さらに、パーパス/ミッションの実現に向け、ジャフコ グループは下記の取り組みを進めています。

・厳選集中投資と経営関与

 新事業を創造するために、ポテンシャルの高い投資対象を絞り込み、大胆に投資を行います。投資先企業に対し影響力のあるシェアを確保し、投資先の経営に深く関与することで、企業の成長を促進します。

・ファンドパフォーマンスの持続的向上とリスクマネー供給の拡大

 十分な投資資金を獲得するには、ファンドパフォーマンスを持続的に向上させ、安定的にファンドの外部出資者を確保することが不可欠です。投資先企業の成長を通じて得たリターンを、ファンド出資者・株主と分かちあい、新ファンドの募集に繋げることで、リスクマネーの循環・拡大をもたらします。

・「CO-FOUNDER」としてのジャフコ

 事業の立ち上げ局面では、投資家である以上に「CO-FOUNDER≒共同創業者」であることが求められます。ジャフコ グループが設立来獲得してきた精神や知識、経験を継承・発展させ、ジャフコ グループ及び個々の従業員が
「CO-FOUNDER」として活躍できる組織を目指します。

 

(2)会社の対処すべき課題

 ジャフコ グループの現在の対処すべき課題は以下のとおりです。

① 厳選集中投資の更なる進化と投資先の企業価値向上に向けた取り組み強化

② 投資パフォーマンス(投資倍率)の向上

③ ファンド募集力の向上

④ 多様な人材の採用と育成

⑤ 強固な財務基盤の一定維持

 ジャフコ グループは2022年12月に公表した「企業価値向上の基本方針」における中長期的目標の達成に向けた取り組みを通じて、これらの課題に対応していきます。

 

●企業価値向上の基本方針

 ジャフコ グループは、株主の皆様の利益拡大に繋がる企業価値向上を目指し、成長戦略の推進と、純資産の圧縮による資本効率の向上を進めることを基本方針とします。

 

1)成長戦略の推進

 投資運用力とファンド募集力がジャフコ グループの利益の拡大の両輪であり、これらの活動を組織基盤が下支えします。

 

(投資運用力の向上)

 ジャフコ グループは2010年以降、厳選集中投資と経営関与を投資方針に掲げ、有望な投資先を早期に発掘し、投資後の成長に能動的に働きかけることで、キャピタルゲインの最大化とファンドパフォーマンスの向上を図ってきました。

 今後、投資運用力の更なる向上を目指し、投資の各プロセスにおける厳選集中投資と経営関与への取り組みを次のようにいっそう進化させます。

・投  資:成長ポテンシャルの高い企業を早期に開拓し、リード投資家として投資実行

・成長支援:投資後の事業開発や体制整備での深い関与、様々な経営資源を投下して投資先の成長角度を向上

・EXIT:深い経営関与を通じて企業価値を最大化するIPOや発展的なM&Aを実現

(ファンド募集力の強化(外部出資の拡大))

 安定したファンドパフォーマンスに加え、規律と透明性の高い運用と、投資家のニーズに応じた情報提供を行います。これにより、既存の投資家からの継続出資を受けるとともに、ファンドの社会的・経済的意義に共感する新規投資家層を獲得し、外部出資額を増やします。

(組織基盤の強化)

 継続的な新卒採用・知見伝承と、専門領域におけるスペシャリスト採用を併用したジャフコ グループ独自の採用・育成モデルで、投資運用力の根幹であるキャピタリストを生み出し続けます。

 同時に、投資プロセスを一気通貫で支える組織体制をさらに強化し、個人に過度に依存しない投資運用力の持続的な向上に取り組みます。

 

 

2)資本効率の向上

 今後は、新設ファンドサイズを対象マーケットに合わせて段階的に拡大させる一方で、ジャフコ グループの出資比率は段階的に低減させ、中長期的には、新規ファンドへのジャフコ グループ出資比率を20%とすることを目標とします。

 これにより、必要資金を一定額に抑え、営業投資有価証券残高を維持しながら、高い水準のキャピタルゲインを得ることを目指します。投資運用会社として安定的に運用報酬を得るとともに、高い収益性を継続的に上げることができる、独自の投資運用業の姿を追求していきます。そして、ジャフコ グループの株主還元の方針に基づいた施策の実施とあわせて資本効率の向上を図ります(ジャフコ グループの株主還元の方針は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載した「株主還元についての方針」をご参照ください)。

 

3)中長期的目標

 前述の「企業価値向上の基本方針」でジャフコ グループの中長期的目標として掲げた指標は以下の図のとおりです。これらの指標達成に向けて引き続き取り組むことで、資本コストや株価を意識した経営を行っていきます。

 

 

 

 


事業等のリスク

3【事業等のリスク】

 ジャフコ グループグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには以下のようなものがあります。ジャフコ グループグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び対策に努めてまいります。ただし、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在においてジャフコ グループグループが判断したものであります。

(1)経済状況

 ジャフコ グループグループは主にジャフコ グループグループが管理運営するファンドの資金を使って、日本・アジア・米国で未上場株式等への投資を行っております。ジャフコ グループグループはファンドからの管理報酬及び成功報酬に加え、ファンドに自己資金を出資することにより、投資成果であるキャピタルゲインをファンドの他の出資者とともに享受します。

 ファンドのパフォーマンスは、日本、アジア地域及び米国の政治・経済・社会情勢や株式市場の動向に影響を受けます。そこで、ジャフコ グループグループでは、日本・アジア・米国とグローバルに投資を行うことにより地域的なリスクの分散を図っています。また、ジャフコ グループグループが運用する未上場企業投資ファンドは、通常3年前後の期間をかけて投資先企業の組入れを行うため、時間的にも一定期間に渡る分散が行われることになります。さらに、IPOに限らずM&A等によるEXIT(売却)の機会も絶えず追及しており、株式市場やIPO市場の動向がジャフコ グループグループの収益基盤へ与える影響を低減できるように努めています。

 しかし、不況に陥った場合には、投資先企業の業績不振につながる可能性があり、また起業環境が悪化することで、ジャフコ グループグループの投資対象となりうるスタートアップの数が減少する可能性があります。未上場株式等への投資は、投資からEXITまで数年程度の期間を要するため、EXIT時点での株式市場やIPO市場が低調な場合には、ファンドが保有する株式等の流動化機会が限られる可能性があり、またファンドが得るキャピタルゲイン及び成功報酬も大きく変動する可能性があります。さらに、地政学的なリスク、感染症の世界的流行その他の要因により、世界の広範囲において経済や株式市況が悪化する場合は、ジャフコ グループグループにおける地域的なリスク分散の効果を発揮できない可能性があります。こうした場合は、ファンドのパフォーマンスに影響し、ひいてはジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)未上場株式等への投資

 ジャフコ グループグループ及びファンドは、未上場株式等を投資対象としており、その中でも近年では創業期のシードや事業立ち上げ時期のアーリーステージの割合が高まっています。こうした未上場企業には次のような特徴があります。

・事業の不確実性

未上場企業は一般に収益基盤や財務基盤が不安定であるばかりでなく、売上がないまたは僅少である場合も多く、経営資源に制約があること等から、景気や市場動向、競争状況等の影響を受けやすく、事業の不確実性が高いといった特徴があります。

・経営・管理体制の脆弱性

未上場企業は経営体制や管理体制が未整備であることが多く、そのためコーポレート・ガバナンスが機能しなかったり、内部統制上の不備が生じてしまうことで、その事業の継続性に重大な影響をもたらすことがあります。

 ジャフコ グループグループでは、有望企業を厳選し、1社あたりの投資金額と保有シェアを高め、投資先会社への経営関与を強化しています。

 ジャフコ グループグループにおける投資判断は、日本・アジア・米国の拠点ごとに設けた所定の委員会において行っています。そこでは、投資検討先が対象とする市場の成長性、製品/サービスの革新性や競争力といった事業性、マネジメントチームの評価、投資採算や投資条件、想定する投資後の企業価値向上策やEXIT戦略、さらにはリスクや事業のサステナビリティなどの観点から議論を行った上で投資の可否を決定します。

 しかしながら、シード・アーリーステージ段階にある企業の潜在力を見極めることは容易ではなく、高い潜在成長力を有する企業への投資機会を逸した結果、ジャフコ グループグループ及びファンドが大きな投資収益をあげることができない可能性があります。

 投資後は、成長ステージなど投資先企業ごとの状況に応じて、人材採用、営業・マーケティング、大手企業との資本・業務提携、管理体制整備・上場準備、追加の資金調達といった面でのサポートを提供しています。その際、ジャフコ グループグループが培ってきた豊富なリソースとネットワークの蓄積を活用します。このようにして投資先の事業の成長と企業価値の向上を図り、キャピタルゲインと投資倍率の向上に努めています。

 また、投資先企業の事業が当初の計画通りに進捗せず、財務状況が悪化した結果、他社への事業売却、倒産等に至り、投資資金が全く回収できない場合もあります。さらに、投資先企業の株式上場や第三者との組織再編、事業売却等M&A等による出口が保証されているものではなく、株式上場やM&A等があった場合であっても、その株式等を、投資コストを上回って売却できる保証はありません。加えて、未上場株式等は、上場株式等に比べ、発行体情報の正確性が保証されておらず、流動性が著しく劣る等の性質があるため、未上場段階で売却を行う場合には、その価格が想定を大きく下回ることがあります。未上場株式等への投資にはこうしたリスクが存在することから、ファンドのパフォーマンスに影響し、ひいてはジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(3)専業であること

 ジャフコ グループグループは、ファンドの管理運営、日本・アジア・米国での未上場株式投資に経営資源を集中し事業活動を行っており、現状では未上場株式投資以外に事業を拡大することは考えておりません。2018年3月に導入したパートナーシップモデルを進化させ、これまでに蓄積してきた組織基盤との協働を図りながら、投資運用力の向上によるファンドパフォーマンスの向上やファンド募集力の強化を目指しています。しかし、当業界は世界の政治・経済・社会の情勢変化や世界各国の株式市場・IPO市場の影響を強く受ける業態であるため、このような変化等がジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4)競合

 ジャフコ グループグループの主たる業務である未上場株式投資では、ジャフコ グループグループに類する専業のベンチャーキャピタルや、事業会社によるいわゆるコーポレートベンチャーキャピタルといった競合他社との間で、有望な未上場企業への投資案件獲得競争が激しさを増しております。ジャフコ グループは、2018年3月に導入したパートナーシップモデルを進化させ、同時にこれまでに蓄積してきた組織基盤やネットワークも活用して投資先企業の成長をサポートすることで競合他社との差別化を図り、ファンドパフォーマンスの向上を目指しています。

 こうしたジャフコ グループの投資スタンスをスタートアップを率いる起業家に訴求するため、2020年10月より「起業家のいちばん近くに」というブランドスローガンと「& JAFCO」というコンセプトワードを掲げています。ジャフコ グループHPでは、オウンドメディア等を通じて、投資先企業、ジャフコ グループの投資活動やビジネスディベロップメントの取り組みを紹介しています。

 しかし、こうした競合状況により有望企業への投資機会を逸した場合や、必ずしもジャフコ グループグループが望む条件ではない場合は、十分なキャピタルゲインをあげることができず、ファンドのパフォーマンスに影響し、ひいてはジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(5)株価下落

 投資先企業のIPO後は、株式市況、取得コストや保有残高、株価、出来高の動向、当該投資先企業の事業の状況、当該株式を保有するファンドの契約期間等を総合的に勘案しながら、ジャフコ グループグループ及びファンドが保有する株式を売却しています。また、買い手となる機関投資家との間で証券会社を介して諸条件が折り合った場合、「ブロックトレード」と呼ばれる相対取引等により一定程度まとまった株数を売却することもあります。

 しかし、保有する上場株式の株価の下落は、ファンドのパフォーマンスならびにジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、厳選集中投資によりジャフコ グループグループ及びファンドによるIPO時点の持株比率が比較的高い水準である場合は、株価下落による悪影響が一層大きくなる可能性があります。

(6)為替レートの変動

 ジャフコ グループグループは、日本だけでなく、アジア・米国を主とする海外での地域分散投資を行っております。こうした海外投資により保有する資産は、米ドルを中心とする外貨建であるため、為替レートの変動は、ファンドのパフォーマンスに影響します。ジャフコ グループグループが運用する未上場企業投資ファンドは、通常3年前後の期間をかけて海外投資を含む投資先企業の組入れを行います。また、組入れ後の海外投資先企業の株式売却及び当該売却代金の分配は、ファンド運用期間(通常10年間)満了までの期間にわたって行われます。その結果、海外投資により外貨建て資産を保有する際及び当該外貨建て資産を流動化する際の為替レートについては、一定期間に渡る分散が行われることになります。しかしながら、未上場株式等への投資は、多くが投資からEXITまで数年程度の期間を要し、その間の為替レートの変動の影響を完全に払拭することは困難であり、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)ファンド募集

 ジャフコ グループグループにおける投資は、基本的にファンドの資金を使って行っております。ジャフコ グループファンドの出資者は主に、運用を目的とする金融機関等の機関投資家層や、スタートアップとの接点を求める事業会社です。ファンド出資者に対しては、ファンドの運用状況、投資先企業の事業の状況等に関する定期的なレポートを送付するほか、出資者のニーズに応じて随時面談し、コミュニケーションを図っています。こうして、運用の透明性を確保するとともに、出資者が必要としている情報を提供することで、信頼関係の醸成に努めています。

 ファンド募集と出資者対応を主な業務とするジャフコ グループのファンド運用部は、投資先企業の製品・サービスの紹介や、セミナー等のイベント開催など多様な接点を通じて、ファンドの社会的意義、ジャフコ グループの投資活動やファンド運用に対する理解を深めてもらう機会をつくり、潜在的なファンド出資者層を開拓しています。

 ファンド募集は、新規投資の組入期間に合わせて、3年から4年の周期で行うこととしており、2024年3月期においては、主に日本国内でのベンチャー投資及びバイアウト投資を行う基幹ファンド(ジャフコSV7シリーズ)ならびに台湾ファンド及び米国ファンドの募集をクロージングしました。

 こうしたファンド募集力向上の取り組みにもかかわらず、政治・経済・社会情勢その他ファンド募集に係る環境の悪化、ファンドパフォーマンスの低迷、ファンド条件や管理運営手法に対するファンド出資者ニーズとの乖離といった要因により、今後のファンド募集においてファンド出資者から十分な資金を集めることができない場合、投資活動に支障をきたす可能性があるほか、管理報酬が減少し、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、ジャフコ グループはジャフコ グループグループが運営管理するファンドに一定の自己資金を出資することで、継続安定的にファンドを組成してリスクマネーの供給という社会的使命を果たすとともに、ジャフコ グループ自身もキャピタルゲインを獲得してきました。2024年3月末時点における直近の基幹ファンドであるジャフコSV7シリーズにおけるジャフコ グループのファンド出資比率は22%となりましたが、新設ファンドサイズを対象マーケットにあわせて段階的に拡大させる一方で、ジャフコ グループの出資比率は段階的に低減させ、中長期的には新設ファンドへのジャフコ グループ出資比率を20%にすることで、資本効率を向上させることを目標としています。しかし、外部投資家からの出資額を想定どおりに増やすことができない場合は、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8)情報の管理

 ジャフコ グループグループが保有する取引先の重要な情報及び個人情報の管理については、情報管理規程、プライバシーポリシー及び各種社内規程等の制定、役職員への周知徹底、情報システムのセキュリティ強化等、情報管理体制の整備を行っております。世界的にサイバー攻撃の脅威が高まる中、ジャフコ グループグループでは、ファイアウォールの整備、マルウェア対策やデータ暗号化といったサイバーセキュリティ対策を実施・強化しております。また、ペーパーレス化を積極的に推進することで役職員が書類を社外に持ち出す機会を減らし、重要書類の紛失リスク低減を図っております。さらに、役職員に対し通達や研修等を通じて情報セキュリティに関する意識の涵養に努めております。しかし、今後、外部からの不正アクセス、役職員その他の関係者の悪意または過失による流出等といった事態によりこうした情報が漏洩した場合は、損害賠償請求や社会的信用の低下等により、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9)法的規制

 ジャフコ グループグループは、ファンドの運営管理、未上場株式投資を日本・アジア・米国を中心に行っており、その活動にあたっては日本及び各関係国の種々の法的規制(会社法・独占禁止法・租税法・金融商品取引法・投資事業有限責任組合契約に関する法律・外国為替管理法・マネロン対策関連・財務会計関連等)を受けることとなります。ジャフコ グループグループでは、管理部門を中心とする関係部署が業務に係る法的規制の導入・改廃に関する情報収集と対応を行っております。しかし、法的規制が及ぶことによりジャフコ グループグループの活動が制限される場合及びこれら規制との関係で費用が増加する場合があり、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(10)法令違反等

 ジャフコ グループグループでのコンプライアンスに係る情報は、コンプライアンスへの取り組み全般を統括するコンプライアンス・オフィサーに集約されます。また、各部門の長が担当部門におけるコンプライアンス責任者として日常におけるコンプライアンスを推進し、統括部署としての管理部がその取り組みを支援・管理するとともに、内部監査部門がこうした状況を監査します。また、管理部門は法令等の制定・改廃に関する役職員への情報発信や、コンプライアンスに係る研修や勉強会を実施しています。万が一法令や社内規則等に抵触する事案や事務事故等が発生した場合は、コンプライアンス・オフィサーとコンプライアンス統括部署に情報集約した上で、当面の善後策の検討・実施と再発防止の徹底を図ります。さらに、コンプライアンスに係る事項の通報制度として、コンプライアンス・オフィサー、管理部門および独立社外取締役を通報窓口とする「ジャフコホットライン」を設置しています。

 こうした取り組みにもかかわらず、ジャフコ グループグループ及びその役職員が、投資活動における関連法規や各種の契約等への違反、ファンドの無限責任組合員又はゼネラルパートナーとしての善管注意義務違反、又は業務上の過誤や不祥事等により、投資先企業、ファンド出資者その他の第三者に損害を与えた場合は、当該損害に対する賠償責任をジャフコ グループグループが負う可能性があります。さらに、こうした法令違反等による社会的信用の低下や監督当局の行政処分等により、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(11)役員派遣

 ジャフコ グループグループは、投資先企業の価値向上のため、役職員を投資先企業の役員として派遣することがあります。しかし、その役職員個人に対し役員損害賠償請求等があった場合、ジャフコ グループグループによるその個人に生じた経済的損失の全部又は一部の負担、ジャフコ グループグループの使用者責任や社会的信用の低下等により、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、投資先企業において可能な範囲で会社役員賠償責任保険(D&O保険)の付保や責任限定契約を締結するとともに、ジャフコ グループ加入のD&O保険では役員派遣されている役職員も補償対象に加えておりますが、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態への悪影響を完全には回避できない可能性があります。

(12)有能な人材の確保や育成

 ジャフコ グループグループの将来の成長と成功は、その事業の特性上有能なベンチャーキャピタリスト等の人材に大きく依存します。ジャフコ グループでは、継続的に行ってきた新卒採用と、積極的な中途採用活動により人材を獲得し、若手職員についてはインストラクターやメンターとして任命した役職員がサポートするなど、OJTを中心にその育成に取り組んでいます。2018年3月よりパートナーシップモデルを導入し、実績ある個人(パートナー)が投資運用の重要な意思決定を行い、ファンドパフォーマンスにコミットするとともに、ファンドの運用成果を個人が享受できる仕組みとしました。あわせて、投資の成果に対する直接・間接の貢献に応じ、職員が成果配分を受ける制度を設けています。また、フルフレックスタイム制、オフィスのフリーアドレスやリモートワークの推進、副業を推奨するなど柔軟性が高いワークスタイルを導入するとともに、職員の健康面や人事制度面においても各種施策に取り組んでおります。さらに、ジャフコ グループグループの強みを継続させるためカルチャーの醸成・浸透を図り、職員一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮できるよう取り組んでおります。こうした制度・施策を実施することで、多様なかつ優秀な人材の確保・育成に努めております。

 これらの取り組みにもかかわらず、有能な人材を確保できなかった場合には、ジャフコ グループグループの将来の成長、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、有能な人材を確保・育成し定着させるためには費用が増加する場合があり、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(13)感染症や自然災害の影響

 ジャフコ グループグループでは、新型コロナウイルス感染症の拡大に対し、役職員や顧客等の健康と安全を最優先して感染拡大防止を図るとともに、投資先企業の資金調達、コスト削減、収益計画の抜本的見直し等に、投資先の経営陣らとともに取り組みました。

 しかし、新たな感染症の出現・拡大等により、売上減少や資金調達難という影響を受ける投資先企業が再び増える場合は、ジャフコ グループグループで投資損失引当金を繰入れるケースが増加するリスクや、投資先企業のIPO、M&AなどのEXITが低迷するリスクがあります。

 また、感染症の流行のほか、地震・台風等の自然災害やテロ活動等により人的・物的損害やシステム障害といった事象が発生し、ジャフコ グループや投資先企業等の事業活動に制約が生じる可能性があります。ジャフコ グループでは事業の継続のため情報システムのクラウド化などの措置を図っていますが、こうした事態がファンドのパフォーマンスに影響し、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(14)ESG関連

 企業経営や投資活動においてESGやサステナビリティの観点が重要視され、ジャフコ グループにおいても継続的に取り組んでいくことが求められます。

 ジャフコ グループは、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」にあるようなサステナビリティに関する取り組みを行っております。しかし、こうした取り組みの効果が十分に発揮されず、ジャフコ グループにおけるESG投資や、サステナビリティ実現への取り組み、ひいてはジャフコ グループのESG関連リスクへの対応が脆弱であると認識された場合、ジャフコ グループのステークホルダーからの支持が得られずに、ファンド募集や投資活動、人的資本の確保に悪影響を及ぼす可能性があります。その結果、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 ジャフコ グループはまた、TCFD提言への賛同を表明し、今後、重要なグローバル課題の一つである気候変動に係るリスク及び収益機会が自社の事業活動や収益等に与える影響について、必要なデータの収集と分析を行い、TCFD提言に沿ったリスクの評価・管理や適切な情報開示を進めています。しかし、こうした開示が十分でないとみなされた場合は、ジャフコ グループグループの企業価値の毀損につながるおそれがあり、ジャフコ グループグループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。




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