マネックスグループグループ(マネックスグループ及びマネックスグループ子会社)は、金融商品取引業、暗号資産交換業、有価証券の投資事業を主要な事業として、前連結会計年度において「日本」・「米国」・「クリプトアセット事業」・「投資事業」の4つの報告セグメントとしていました。
当連結会計年度より、マネックスグループグループが進めてきた事業ポートフォリオの最適化に伴い報告セグメントを刷新し、「証券事業」・「クリプトアセット事業」・「アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業(以下、「AM・WM事業」)」・「投資事業」の4つの報告セグメントに変更しました。
マネックスグループグループの当連結会計年度における報告セグメントは以下のとおりであり、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 6.セグメント情報」に掲げるセグメント区分と同一です。
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報告セグメント |
主要な事業 |
主要な会社 |
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証券事業 |
金融商品取引業 |
TradeStation Securities, Inc. マネックス証券株式会社 |
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クリプトアセット事業 |
暗号資産交換業 |
Coincheck Group N.V. コインチェック株式会社 3iQ Digital Holdings Inc. |
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アセットマネジメント・ウェルスマネジメント事業 |
投資運用業 |
マネックス・アセットマネジメント株式会社 Westfield Capital Management Company, L.P. マネックスPB株式会社 |
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投資事業 |
有価証券等の投資事業 |
マネックスベンチャーズ株式会社 MV1号投資事業有限責任組合 MV2号投資事業有限責任組合 アンカバードマネックスアフリカ投資事業組合 |
(注)各法人はそれぞれ独立した経営単位であり、各法人で包括的な戦略を立案し、事業を展開しています。
当連結会計年度のグループの構成は、持株会社であるマネックスグループ株式会社(マネックスグループ)、子会社39社、持分法適用会社等12社です。その他の関係会社として、株式会社しずおかフィナンシャルグループが存在します。
マネックスグループは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図として示すと、次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてマネックスグループグループが判断したものです。
(1) 経営方針
マネックスグループはオンライン金融事業を営むマネックス証券株式会社(日本)及びTradeStation Group, Inc.(米国)並びに暗号資産交換業を営むコインチェック株式会社(日本)を始め、その他国内外に金融関連の子会社及び持分法適用会社を有する持株会社です。なお、マネックス証券株式会社は2024年1月よりマネックスグループの持分法適用会社となりましたが、マネックスグループグループと企業理念やブランド等を共有しており、引き続き重要なグループ会社と考えております。マネックスグループグループは、次に掲げる企業理念および行動指針を基に、個人投資家の日々の生活及び資産形成に必要な総合金融サービスの提供を目指していきます。
① 企業理念
MONEXとはMONEYのYを一歩進め、一足先の未来における人の活動を表しています。
常に変化し続ける未来に向けてマネックスグループは、最先端のIT技術と、グローバルで普遍的な価値観とプロフェッショナリズムを備え、新しい時代におけるお金との付き合い方をデザインするとともに、個人の自己実現を可能にし、その生涯バランスシートを最良化することを目指します。
② 行動指針
・自主性をもって事業を創造する
一人一人が、未来のあるべき姿とマネックスグループ事業の成長のために自ら考え進んでいきます。プロフェッショナル意識を持ち、必要な知識や技術を追求し、自らの価値を高めるよう努めます。
・公正であることを尊重する
多様な背景や考え方を尊重します。一人一人の能力が最大限発揮できる透明性のある公正なチームを構築することで、マネックスグループの企業価値の向上につなげるとともに、より良い社会の実現を目指します。
・企業理念の実現に貢献する
私たちのステークホルダーの価値創造に貢献します。未来における人の活動において、生涯バランスシートを最良化するため、何が望まれているかを想像して、個人およびチームが短期的かつ長期的な目標に向かって邁進します。
(2) 目標とする経営指標及び現状の経営環境
マネックスグループグループは連結における年度の業績予算を策定していますが、マネックスグループグループはオンライン証券ビジネスやクリプトアセットビジネスなどをグローバルに展開しており、経済環境や相場環境等の影響を大きく受けるため、業績予想を行うことが困難な状況にあります。マネックスグループの業績予想および収益計画は、投資家に対して誤った情報を提供する可能性があることから適切でないと考えているため、開示しておりません。一方、資本効率に関する目標としてROEが妥当と考えており、10%を達成すべき水準と考えております。
2024年3月期の連結決算については、親会社の所有者に帰属する当期利益は313億円となり、前年比847%増となりました。暗号資産等の市場環境の回復と各グループ会社の事業戦略推進が奏功し、主要事業群は収益基盤の拡大に成功しました。またNTTドコモとの資本業務提携による株式売却益等も計上しました。ROEについては、NTTドコモとの資本業務提携にかかる利益を含めると27%となり、それを除く実力値ベースでは、8%となりました。今後、資本効率を意識し、利益につながる成長投資を促進することで、継続的にROE10%を出せるように努めてまいります。
(3) 対処すべき課題
Ⅰ全社戦略
1) 最適な事業ポートフォリオの追求
マネックスグループグループはグループ各社の成長戦略を推進しつつ、アセットマネジメント事業など新たな成長投資領域へ投資することで、グループ全体のポートフォリオの最適化を図り、さらなる企業価値向上を目指します(主要グループ各社の成長戦略については下記Ⅱ参照)。
2) 資本コストを意識した成長投資の実現
マネックスグループグループは資本コストとの対比でROE10%以上を経営目標としております。今後も、資本効率を意識し、利益につながる成長投資を促進することで、継続的にROE10%以上を達成するよう努めていきます。
3) 人的資本経営の高度化
マネックスグループグループが常に革新的な、最良の商品・サービスをお客様に提供し、社会から信頼、尊敬される企業であり続けるためには、その推進力である社員一人ひとりの力が何よりも重要です。そのためマネックスグループグループでは「人材」を最も重要な経営資源と捉え、全社で掲げる「人材育成方針」のもと、持続的な成長と企業価値の向上にむけて社員がもつポテンシャルを最大限引き出すための人材育成環境づくりに取り組んでいきます。
Ⅱグループ各社の事業戦略
1) マネックス証券
本年1月から開始したNTTドコモとの資本業務提携により、マネックス証券は、従来の成長曲線をはるかに超える非連続的な成長機会を獲得しました。また、イオン銀行からの投資信託保有口座の移管も本年1月に完了し、イオン銀行との金融商品仲介を通じた包括提携も始まりました。パートナー企業との提携を通じて、顧客基盤と預かり資産を飛躍的に拡大させていきます。
今後はNTTドコモとの提携をさらに推進し、dカードでの投資信託のクレカ積立サービスやdポイントを利用した投資信託の購入など、新しいサービスも提供予定です。これらの取り組みや新NISAスタートも追い風に、投資未経験者層やパートナー企業のお客様など、これまでリーチしていなかった新たな顧客層との接点を拡大し、日本における投資・資産形成の裾野を広げることで、さらなるマネックス証券の事業基盤強化を目指していきます。そのために、システム基盤やコールセンターなどの顧客対応キャパシティも充実させていく考えです。
2) TradeStation
米国のTradeStationは、長年にわたり高評価を得ている自社開発の取引プラットフォームを強みとして高頻度に取引をするアクティブトレーダー層から高い支持を受けています。アクティブトレーダー顧客を主体とした収益貢献度の高い大口顧客にフォーカスし、彼らに「究極のトレーダー体験を提供する」ことを課題と認識しています。また、強固なAPI技術を活用し、革新的な取引・分析ソリューションを提供するフィンテック企業の顧客の取引も取り込んでいきます。
具体的な施策として、世界最高水準を目指した取引体験の提供や強力な取引・分析ツールの活用により、顧客の取引活性化を進めていきます。また、Trading Viewをはじめとするパートナー企業とのAPIを活用した連携を通じ、ユーザーのLTV(Life Time Value)の向上に取り組んでいきます。さらに、アウトバウントセールス(対面営業)やコンシェルジュサービスなどを実施し、高付加価値顧客のロイヤリティ向上を目指します。
3) コインチェック
コインチェックは、日本においてBTC(ビットコイン)をはじめとする暗号資産を取扱う販売所および取引所の運営を主要事業としています。暗号資産市場のボラティリティの高さと事業環境の変化の速さを背景に、日本国内における競合優位性の堅持がさらに重要な課題になっています。このような課題認識のもと、加速的な成長を目指し、暗号資産市場およびWeb3産業の裾野を拡げるべく「コインチェックとつながる人口の拡大」を目指してBtoCに加えてBtoBtoCへ事業ポートフォリオの拡充を進め、収益の多様化を図っています。
具体的な施策として、トークンを使った企業の資金調達手法の1つであるIEO※1や初めて販売されるNFT※2コレクションをNFTマーケットプレイスで取扱うINO※3の成功事例を積上げるとともに、多様な法人顧客のニーズに合わせたサービス提案ができる体制の強化に取組んでいます。
また、商品の多様化に向けて米ドルを裏付け資産とするステーブルコインUSDCを発行するCircle社との提携を発表し、取扱い開始に向けて準備を進めております。
Web3事業領域で、安心して利用いただける暗号資産交換業者として法人にも個人にも最初に選ばれる会社となることを目指して、技術力の向上やセキュリティの強化にも取り組んでいます。
グローバル戦略については、コインチェックの持株会社となる予定のCoincheck Group B.V.と米国のSPACとの統合によるナスダック市場への上場に向けた手続を進めております。
※1 Initial Exchange Offering
※2 Non Fungible Token
※3 Initial NFT offering
1.マネックスグループに重要な影響を及ぼす可能性のある主要なリスク
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主なリスクについては、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてマネックスグループグループが判断したものです。また、マネックス証券株式会社は2024年1月よりマネックスグループの持分法適用会社となりましたが、マネックスグループグループと企業理念やブランド等を共有しており、引き続き重要なグループ会社と考えているため、以下マネックス証券会社の内容も含めて記載しております。
(1) ビジネスリスクについて
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、全社戦略として、成長投資領域へ投資できず、グループ全体のポートフォリオの最適化を図れない可能性があります。また、利益につながる成長投資を促進できず、ROE10%を計上出来ない可能性があります。さらに、人材育成環境づくりが他社比で劣後し、競争力を低下させる可能性があります。
事業戦略としても、マネックス証券において、パートナー企業との連携が遅れ新規口座や預かり資産を獲得できず中長期での事業基盤を強化できない場合には、マネックスグループグループの業績に重大な影響を与える可能性があります。また、TradeStationでは大口顧客を想定より取り込めず、収益が拡大しない可能性があります。さらに、クリプトアセット事業セグメントでの米国上場が想定より遅延する場合には、投資に一定の制限がかかることで、将来の収益や利益を逸失する可能性があります。
(2) 信用リスクについて
a. 顧客取引に関わる信用リスク
マネックスグループグループは、信用取引、先物・オプション取引、FX取引等により、顧客に対して信用供与するため、株式市況、為替市況等の変動によっては顧客に対する信用リスクが顕在化する可能性があります。ただし、マネックスグループグループは、前金、保証金又は担保の差し入れを受けており、また、取引状況の日常的なモニタリングを通じたポジションの偏り等のリスクを把握し管理していることなどから、顧客に対する信用リスクの顕在化は限定的と判断しています。
ただし、今後の市場環境等の急激な変動により、顧客立替金が生じる場合において、顧客からこれを十分回収できない可能性があり、その場合にはマネックスグループグループの業績に影響を与える可能性があります。
b. 取引金融機関等に関わる信用リスク
マネックスグループグループは、FX取引及び暗号資産取引におけるカバー取引、貸株取引等により、取引金融機関及び暗号資産交換業者等に対する信用リスクに晒されています。マネックスグループグループの取引金融機関及び暗号資産交換業者等は、基本的には国内又は海外で認知された金融機関及び暗号資産交換業者であるため信用リスクは限定的です。また、取引金融機関に対する格付引下げ等の信用不安につながり得る情報を入手した場合には、関係部門間で連携をとりながらリスク回避のために必要な措置を講じておりますが、今後の市況等の急激な変動により、マネックスグループグループの業績に影響を与える可能性があります。
なお、信用リスクを含む金融リスクに関する定量的な分析は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.金融リスク管理」に記載しています。
(3) 情報セキュリティリスクについて
マネックスグループグループは、主要セグメントである日本、米国、クリプトアセット事業セグメントにおいて、取引の根幹をなす基幹システムを内製開発・自社保有しておりますが、システムの不具合、処理能力不足、通信回線の障害などによりシステムの機能不全に陥った場合には、事業運営に重大な支障が生じるおそれがあります。
グローバルにビジネス展開をしている当グループでは、深刻化するサイバーセキュリティに対する脅威からお客様の情報や資産を守り、安心してお取引を行っていただくため、金融庁が制定している金融商品取引業者向けの総合的な監督指針や、米国国立標準技術研究所(NIST)800シリーズを参照し、包括的なサイバーセキュリティ対策の強化に努めています。また、マネックスグループ全体でサイバー攻撃により発生した事象への対応、および被害を軽減させるためのグローバルな体制を構築しており、マネックスグループに設置したマネックスグループCSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心に、マネックスグループグループ各社にもCSIRTを設置しています。マネックスグループCSIRTはグループ各社のCSIRTとの協力体制の下、ガバナンスの強化を行い、各社のCSIRTは各社の業務、情報資産、そしてシステムを守る機能を果たしており、組織運営、システム対応、人的対応、外部連携の以上4つの軸でサイバーセキュリティ対策を推進しています。
しかしながら、上記の対応において、何らかの不備、あるいは現段階では予測できない原因により、マネックスグループグループの適切な対応が遅れる、又は適切な対応がなされなかった場合や、外部からのサイバー攻撃等により個人情報や機密情報などが漏えいした場合には、マネックスグループグループの信用低下や被害者からの損害賠償請求等によりマネックスグループグループの業績に影響を与える可能性があります。
また、暗号資産交換業を営むコインチェックは、不正アクセスに対する備えとして、預り暗号資産の大半を安全性の高いコールドウォレット(※1)で保管しており、不正アクセスに対するリスクの低減を図っています。しかしながら、外部からの攻撃等により、ホットウォレット(※2)で保管している暗号資産を窃取され、不正送金が行われた場合には、マネックスグループグループの信用低下や被害者からの損害賠償請求等によりマネックスグループグループの業績に影響を与える可能性があります。
※1 インターネット等の外部とのネットワークとつながっていない遮断された環境に保管されているウォレット
※2 外部とのネットワークとつながっている環境に保管されているウォレット
(4) その他のリスク
株式会社しずおかフィナンシャルグループは、マネックスグループの議決権の5%超を保有しています。現在の状況が継続する場合、マネックスグループは銀行法第52条の23第1項各号に掲げる会社以外の会社の議決権の50%超を保有することができない等の制約を受けます。その結果、当該制約により経営環境等の変化に適切に対応できず、マネックスグループグループの業績に影響を与える可能性があります。
2. マネックスグループのリスク管理状況
(1)リスク管理体制
マネックスグループは、経営に影響を与えるリスクを許容できる一定の範囲内にとどめることが事業目的達成に資するという考え及びCOSO* ERMフレームワークに基づき、「統合リスク管理規程」等に定めたリスクを適切に識別、分析、評価したうえで、マネックスグループおよびマネックスグループグループ会社の各々のリスクについて、適切な管理体制を整備しています。以下の体制の通り、CEOが任命するリスク管理統括責任者がリスク管理体制に関する整備状況、運用状況を把握し、VaR管理も含めて定期的に取締役会に報告しています。
また、取締役会はそのリスク管理体制に関する整備状況等を確認すること、さらに、内部統制システムが有効に機能するよう体制の整備および運用状況についての内部監査を実施し、取締役会はリスク管理の有効性評価をしています。
なお、マネックスグループのリスク管理体制は、監査委員会から独立して運営しています。
*COSO(Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission:トレッドウェイ委員会支援組織委員会)
(2)リスク管理方法
1)グループVaRにおける定量的なリスク管理
マネックスグループグループは、グループ全体で保有するリスク量が許容額に収まっているかを把握するため、毎月グループVaRを計算し、定量的に管理しています。市場リスクについては、一定の期間内(保有期間二週間)に一定の確率(信頼区間片側99%)で被りうる最大損失額、信用およびオペレーショナルリスクについては、上記に準じて発生しうる最大損失額を算出しており、その合計値であるグループ全体のリスク量がリスク許容額(連結株主資本から固定的な資産を控除した額の1/2)と比べどういう状況にあるか取締役会に報告し、取締役が確認しています。
① 市場VaR
市場リスクは、株式、金利、為替、暗号資産など、マネックスグループグループが保有する資産価格の変動により損失を被るリスクとして、月末時点の各資産残高にそれぞれの金融商品等における価格変動率を乗じてリスク額を計算しています。なお、マネックスグループグループにおける金融商品取引業においては、ブローカー業務における収益の計上がほとんどであり、トレーディング目的として自己で保有することで収益を計上する取引はごく一部であり、マネックスグループグループの金融商品取引業における市場リスクは限定的です。
② 信用VaR
信用リスクは、各社の金融商品取引、暗号資産取引における取引先および顧客の貸倒れリスクとして、取引先リスクおよび顧客リスクを計算しています。取引先リスクについては、取引金融機関に対する預金残高や金融商品取引等で発生する保証金および証拠金の残高に対して、各金融機関に付与されている外部格付評価機関の格付け評価に紐づいたデフォルト率を乗じて、リスク額を計算しています。顧客リスクは、信用供与された各社の金融商品取引等における過去の貸倒れ実績に基づくデフォルト率に、該当する取引の残高を乗じて計算したリスク額や、過去リターン実績に基づく一日のリターンの範囲をリスク額として算出しています。
③ オペレーションVaR
オペレーションVaRは、暗号資産取引における顧客の預かり資産であるウォレット残高に、コールドウォレットおよびホットウォレットごとに設定した不正送金リスク率を乗じてサイバー攻撃によって生じうる損失をサイバーセキュリティリスクとしてリスク額として計算しています。サイバーセキュリティリスク以外のオペレーショナルリスクとして、各セグメントの金融費用控除後営業収益に一定の率を乗じた額により、リスク額を算出しています。
2)グループRCMにおける定性的なリスク管理と主要な取組み
グループVaRとしての定量的なリスク管理に加えて、網羅的に残存リスク(グループ全体の影響度×発生確率/統制)の算出、評価をしたリスクコントロールマトリックスを取締役会に報告して、マネックスグループグループのリスクの状況を定性的に管理しています。
マネックスグループグループがオンライン金融商品取引業のサービスを営む上で、最も重要なリスクであるサイバーセキュリティリスクにおいては、マネックスグループCSIRTを中心に、各社で設置されたCSIRTとの協力体制のもと、グローバルな体制を構築しています。一方、暗号資産取引を営むコインチェックおよびTradeStation Crypto Inc.のウォレット管理においては、各社が不正送金に対して適切な管理体制を構築し、リスクの低減を図っています。
グループRCMにおけるリスクの定義および主要な取組み
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リスク カテゴリー1 |
リスク カテゴリー2 |
リスクの定義 |
主要な取組み |
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ビジネス リスク |
戦略リスク |
既存ビジネスの競争力低下および新規ビジネスへの参入遅延などのリスク
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日本セグメントはアセマネモデルの推進により事業基盤強化を目指し、米国セグメントはアクティブトレーダー層のロイヤリティ向上と取引活性化によるLTVの向上、クリプトアセット事業セグメントは、デジタル経済圏の創出やグローバル戦略の展開を目指す(1.(1)で詳細を記載) |
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経営管理リスク |
会社全体の業績やコストを管理できず、グループ全体の収益性が低下するリスク |
取締役会等に月次でセグメントごとの業績やKPIを報告 |
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市場関連 リスク |
市場関連リスク |
市場リスク要因の変動による保有資産(オフバランスシート資産を含む)の変動による損失のリスク |
FX取引につきカバー取引に関する規定に基づき、外国為替ポジションを適切に制御(暗号資産交換取引につき、基本的に自己ポジションは保持していない) VaRの計算対象として、重点的にリスク量を計算 |
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信用リスク |
信用リスク |
取引先および顧客へのクレジットリスク(気候変動リスクに晒されている取引先のクレジットリスクを含む) |
取引状況の日常的なモニタリングを通じてポジションの偏り等のリスクを把握 VaRの計算対象として、重点的にリスク量を計算(1.(2)で詳細を記載) |
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流動性 リスク |
流動性リスク |
資金繰り管理における不備等で資金確保が困難になるリスク |
直接金融・間接金融の活用等資金調達手段を多様化 |
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情報セキュリティ リスク |
情報セキュリティリスク |
情報資産の漏洩、毀損等により機密性、完全性等が損なわれることで損失を被るリスク |
情報セキュリティ委員会の実施や定期的モニタリング、従業員へのセキュリティ教育の継続的実施 |
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サイバーセキュリティリスク |
サイバー攻撃等により、重要情報漏洩、システムの不正使用、又はサービス停止をすることで損失を被るリスク |
グローバルな体制を構築し、組織運営、システム対応、人的対応、外部連携の軸で対策を推進 暗号資産取引におけるウォレット残高をVaRの計算対象として、重点的にリスク量を計算(1.(3)で詳細を記載) |
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システム リスク |
システム構築リスク |
システムダウンや誤作動およびシステムの不正使用等により顧客ならびにマネックスグループが損失を被るリスク |
第三者による定期的脆弱性診断の実施や脆弱性検知時における即時対応 |
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事務リスク |
事務リスク |
従業員等のヒューマンエラーおよび清算機構やシステムベンダーなどの第三者に頼る事務リスク |
新規プロジェクトや商品サービス導入時の主要事務リスクのレビューによる形式知化等 |
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リスク カテゴリー1 |
リスク カテゴリー2(*) |
リスクの定義 |
主要な取組み |
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リーガル リスク |
マネー・ロンダリング及びテロ資金供与リスク |
マネー・ロンダリング、及びテロ資金供与に利用されそうになるリスク |
各グループ会社における対策の徹底及びグローバルな報告体制構築を通じたマネー・ロンダリング対策に係る課題の把握と対応 |
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コンプライアンスリスク |
社内外の法令・規制等の厳守を怠ったために罰則・訴訟等を受けるリスクや、契約上の障害により損失を被るリスク |
コンプライアンス責任者からの定期的な法令遵守項目の周知徹底や、契約締結における確認フローのシステム化 |
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レピュテーション リスク |
風評リスク |
マスコミ報道、風評・風説等により会社の評判が悪化することで損失を被るリスク(気候変動を含む環境問題への対応が遅れることにより、マネックスグループの評判が悪化し、顧客取引の減少等により損失を被るリスクを含む) |
マスコミ関係者やPR支援会社との連携強化による、風評被害発生リスクの最小化努力 気候変動対応に関する取組みを積極的に情報開示 |
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災害リスク |
自然災害リスク |
自然災害によるビジネス持続性リスク(自然災害による取引先の事業停滞に起因する資産の毀損リスクを含む) |
マネックスグループグループの主要な拠点において災害、テロ攻撃等の発生に備えた事業継続計画の策定や、有事の対応策の事前検討(1.(4)で詳細を記載) |
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その他の リスク |
組織に関するリスク |
組織内で発生するモラル低下などにより事業目的の達成を制限されるリスク |
主要セグメントで実施しているタウンホールミーティングや、個人投資家向けオンライン説明会でのマネックスグループCEOによる質疑応答の公開、およびマネックスグループCEOから内部通報制度の対象者であるグループ全社員への定期的な周知 |
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情報開示リスク |
不正な会計、IR情報を開示するリスク |
適切な内部統制の構築・運用に加え、公認会計士資格を有する社外取締役と会計監査人の連携等による、不正な会計処理を未然に防止する体制構築 情報開示委員会による適時開示等プレスリリースの事前チェック |
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その他 |
カントリーリスク、政治リスク |
グローバル拠点間の経営陣が出席する会議における、グローバルな経営環境等の情報共有 |
(*)上記のリスクカテゴリー2に対応する残存リスク(グループ全体の影響度×発生確率/統制)を算出
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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