HSホールディングス及びHSホールディングスの関係会社(連結子会社4社、持分法適用関連会社2社)の主たる事業は、銀行業務を中心に、信用保証業務、リース業務、クレジットカード業務などの各種金融サービスに係る事業を行っております。また、リユース事業、投資業、M&A仲介・コンサルティング事業等、様々な事業を展開しております。
なお、HSホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
事業の系統図は次のとおりであります。
セグメントごとの分類は次のとおりであります。
銀行関連事業 ハーン銀行(Khan Bank LLC)、
キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)、ソリッド銀行(JSC Solid Bank)
リユース事業 株式会社STAYGOLD
その他事業 HSホールディングス、H.S. International (Asia) Limited、HS FINANCIAL Pte. Ltd. ※1
また、持分法適用関連会社の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
※1 HS FINANCIAL Pte. Ltd.は、2024年12月16日にシンガポール共和国において設立いたしましたHSホールディングスの完全子会社となります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてHSホールディングスグループが判断したものであります。
HSホールディングスグループは、独自の金融コングロマリット構想の下、特長ある各種金融サービス事業の拡充、成長性の高い事業分野の強化、徹底した業務の効率化等により、更なる発展を目指してまいります。
HSホールディングスグループでは、グループ各社間の業務展開により、お客様に喜ばれ満足していただけるサービス・商品を提供すること、及び各事業分野において、ナンバー・ワンあるいはオンリー・ワンとなるサービスを育成することを目指し、顧客の拡大とグループ企業価値の最大化に取り組んでおります。また、管理体制と経営体制の一層の強化を図り、グループとしての信用力強化及びブランドイメージの向上を目指してまいります。
HSホールディングスグループの目標とする経営指標としては、資本の効率性を示すROE(株主資本当期純利益率)が最適と考えており、連結ベースでROE10%以上を安定的に維持していくことを中期的な経営目標としております。なお、当連結会計年度のROEは14.4%となりました。
HSホールディングスグループを取り巻く経営環境は、不安定な状況が続いております。
日本経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、社会経済活動が正常化され景気は緩やかな回復傾向が見られますが、一方でインフレ率の上昇による実質所得の減少や国内消費の減少等の懸念があり、先行きは不透明な状況にあります。国内における各事業は、人口減少や高齢化等に伴う構造的な諸問題や多くの競合他社との激しい競争にさらされており、今後の事業環境は厳しくなっていくものと認識しております。リユース事業を営むSTAYGOLDにおいては、サステナビリティへの関心の高まりやフリマアプリの拡大・浸透などによりリユース市場の拡大が続いており売上が増加しておりますが、一方で、拡大する市場を背景にした新規参入や既存企業間での競争の激化が進んでおり、買取価格の上昇が粗利率の低下をもたらす可能性も危惧されております。
モンゴルでは、財政出動による景気対策やモンゴルの主要輸出先である中国経済の回復などもあり、モンゴル経済は回復傾向にあります。ハーン銀行は、モンゴル最大のリテール銀行として一定の競争優位性を確保しており、業績、預金残高や融資残高は順調に増加しておりますが、今後の中国経済の動向、インフレ率の上昇による景気悪化などの影響により、収益の減少や貸倒引当金の増加をもたらし翌連結会計年度以降のハーン銀行の業績に重要な影響を与える可能性があります。
キルギスやロシアにおいても、新型コロナウイルス感染症は収束し景気は回復傾向にありますが、キルギスではインフレ率の上昇、ロシアではウクライナ問題による幅広い経済制裁を受けるなど、両国経済の先行きは引き続き不透明な状況にあります。
金融サービス事業においては、お客様の資産運用に対する多種多様なニーズを的確に捉え、特長ある金融サービスを提供するため、金融関連の法改正及び規制緩和や国内外の各種金融サービスの動向等を調査・検討して、新たな金融サービスの企画開発や既存サービスの改良等に努めてまいります。また、インターネット取引システムの安定性の強化、コンプライアンスの徹底等を着実に実行し、お客様に信頼され、安心してお取引していただける金融グループの構築を追求してまいります。
金融サービス事業のなかでも、特にハーン銀行については、モンゴル銀行法の改正に伴い2026年12月末までにHSホールディングスの持分を20%以下まで引き下げる必要があり、優先的に対処すべき課題となっております。
リユース事業は、市場の拡大に伴い今後、収益・利益の増加が期待される事業となっております。そのため、今後は、積極的な新規出店等を行い買取チャネルの拡大を継続することにより、個人のお客様からの買取りを強化するほか、法人販売の強化など様々な営業施策を実施してまいります。
投資業務につきましては、企業再生事業として出資した企業の管理、支援に努めるとともに、経済成長が著しいアジアの新興国や独自性の高い新規事業等、今後の成長性が期待される地域及び事業への投資を積極的に検討してまいります。
また、自己投資業務の他、M&Aの仲介業務並びにコンサルティング業務を積極的に展開してまいります。
業務の効率化につきましては、各事業の業務プロセスの徹底的な見直しを通じたコスト削減の他、経営資源の最適配分と効率経営を徹底することにより業務の改善を推し進めてまいります。
今後もHSホールディングスグループ全体の収益性の向上を図り、更なる業容の拡大、企業価値の向上を目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者がHSホールディングスグループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。
なお、下記の記載のうち、将来に関する事項は、別段の記載がない限り本書提出日現在においてHSホールディングスが判断したものに限られており、全てのリスク要因を網羅するものではありません。
HSホールディングスグループの利益は、銀行業は特にハーン銀行にその多くを依存している状況であります。現在、ハーン銀行はデジタルバンキングサービスの推進などにより、モンゴル国において競争優位を確保しておりますが、後述するような銀行業における固有リスクが顕在化し同行の収益及び利益が減少した場合、HSホールディングスグループの連結業績に重要な影響を及ぼす結果となります。
HSホールディングスは、上述したハーン銀行への利益の依存度の低下があってもなお社グループの更なる発展を目指し、新規参入やM&Aを含むHSホールディングスグループの拡大及び再編を継続的に検討、実施しております。今後もHSホールディングスグループの拡大及び再編を行ってまいりますが、これらを実施した影響によりHSホールディングスが予め想定しなかった結果が生じた場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
HSホールディングスグループは、独自の金融コングロマリット構想のもと、銀行業、リユース事業、M&A仲介・コンサルティング事業等の多岐にわたる事業を展開しているため、各事業における固有のリスク要因が存在します。
HSホールディングス子会社のキルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)はキルギス共和国において、また、HSホールディングスの持分法適用関連会社であるハーン銀行(Khan Bank LLC)はモンゴル国において、ソリッド銀行(JSC Solid Bank)はロシア連邦において銀行業を展開しております。
ハーン銀行はモンゴル国内において、キルギスコメルツ銀行はキルギス国内において、ソリッド銀行はロシア国内において、主に現地通貨建てで業務を行っているため、以下に挙げる金利、社会・政治情勢の影響を受ける可能性があります。
モンゴル、キルギス又はロシア(以下、「当該国」という。)の金利が大きく変動する場合、ハーン銀行、キルギスコメルツ銀行又はソリッド銀行(以下、「同銀行」という。)の顧客に対する貸出金利の低下、顧客からの預金に対する利払いの増加等により、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
(為替リスクについて)
同銀行は当該国において主に現地通貨建てで業務を行っております。そのため、為替相場の動向次第では、同銀行の業績の如何にかかわらずHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
また、ハーン銀行においては、同行が保有する外貨建て資産負債に対して、為替変動リスクを軽減するためデリバティブによる為替ヘッジを行っておりますが、為替相場の変動の度合いによって、同行ひいてはHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
(カントリーリスクについて)
モンゴル国は大規模な鉱山開発等による経済成長が予想されています。中央アジアの新興国であるキルギス共和国は鉱業を主要産業としており、中央アジアの中継点としての地政学的な重要性もあることから、今後の経済成長が見込まれております。また、ソリッド銀行が本店を置くロシア連邦の極東地域は、豊富な天然資源を有しており、開発による更なる発展が期待されます。しかしながら、今後、当該国における政治・社会情勢の混乱、各種法改正や税務及び規制等環境の変化等により当該国の経済情勢が悪化した場合には、貸倒れの増加や貸倒引当金の積み増し等により、HSホールディングスグループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
(信用リスクについて)
同銀行は当該国において主に貸出業務を行っており、貸出先の状況、担保の価値、経済全体に関する前提及び見積りに基づいて、貸倒引当金を計上しております。ただし、経済情勢全般の悪化や個別貸出先の業績悪化等により追加の貸倒引当金を計上せざるを得なくなる可能性、また、実際の貸倒れが貸倒引当金を上回ることにより追加的な与信費用が発生する可能性があります。
同銀行は、当該国に設立されている銀行であるため、当該国政府の金融、経済政策や関係する法令規則等の変更により、同銀行あるいはHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
また、同銀行は当該国の中央銀行による規制・監督下に置かれているため、今後当該規制が変更された場合、規制に対応するためのコスト増からHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
同銀行は、当該国内において他の金融機関やノンバンク等との競争環境に晒されています。今後、当該国において金融機関同士の統合や再編、業務提携が行われる可能性や、フィンテック等の新技術の台頭により競争が激化する可能性があり、同銀行が競争優位を確立できない場合には、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
HSホールディングスの連結子会社である株式会社STAYGOLDは、リユース買取卸売・小売事業を展開しております。
1)仕入体制について
同社では、リユース品の買取仕入が収益確保における基盤となっておりますが、今後の景気動向の変化、競合買取業者の増加、顧客マインドの変化や相場の変動によって、質量ともに安定的な商品の確保が困難となった場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
また、リユース品の買取という性質上、コピー商品や盗品の買取・販売のリスクを含んでおり、これによる顧客とのトラブルの発生や信用低下により、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
2)外部環境の変化について
同社では、貴金属、時計、地金、宝石、ブランド品が主な取扱い商材となっておりますが、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化、為替相場及び貴金属・地金相場の変動等により価格下落がもたらされるもの、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により販売動向が大きく左右されるものが存在しており、為替・株式市場等の乱高下、景況感の急激な変化等により、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
また、主に商品の買取において同業他社との競合が生じており、今後、新規参入などにより一層の競争激化が生じた場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
3)法規制等について
同社では、古物営業法による法的規制を受けており、古物営業の許可を所轄の公安委員会により受けています。そのため、同法に抵触または違反するような事案が発生した場合、営業の停止もしくは許可の取消が行われ、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
また、同社では店舗営業や販売促進等において、多くの個人情報を管理しているため、これら個人情報の漏洩等が発生した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の費用・損失の発生などHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
HSホールディングスは、M&A仲介・コンサルティング事業を展開しております。
M&A仲介・コンサルティング事業は、規制を受ける法律が特段ない状況となっております。しかし、案件の増加に伴い、法制度の整備により何らかの規制が生じた場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
M&A仲介・コンサルティング事業は、許認可等の必要がなく、参入障壁が低いことから、今後も競合他社の増加が見込まれます。競合他社の増加に伴う競争激化等により手数料等の減少が生じた場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
上記事業の他、HSホールディングスの連結子会社及び持分法適用関連会社が展開する事業において、法令規制等の変更、競争の激化等の事業環境の変化により収入の減少又は費用の増加等が生じた場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
また、HSホールディングスは自己投資業務(プリンシパル投資業務)の一環として企業の育成、再生及び発展に取り組んでおります。HSホールディングスは、対象会社の再生、企業価値向上へと取り組んでおりますが、対象会社の再生が計画通り進まない場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を及ぼす可能性があります。
HSホールディングスグループでは、各事業分野において業務を運営するために基幹システムをはじめとした様々なコンピュータシステムを利用しています。また、HSホールディングスグループでは、銀行業等において、インターネットを通じて顧客にサービスを提供しており、また、リユース事業においても、買取から販売までの顧客や商品の管理、相場データの収集、オンライン上でのオークション販売など多くのシステムに依存しております。各種システムにつきましては、定期的なメンテナンスやバックアップシステムの確保等、システムの安定的な稼働を維持するため万全を期しておりますが、今後予期せぬシステム障害が起こった場合、さらにシステム障害に伴う訴訟又は行政処分等を受けた場合には、当該事業に重大な支障が生じ、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
HSホールディングスグループのすべての業務には事務リスクが存在し、役職員等が事務に関する社内規程・手続等により定められたとおりの事務処理を怠る、あるいは事故、不正等を起こす可能性があります。これらの事象により業務に支障をきたした場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
HSホールディングスグループの各事業分野における顧客情報の管理については、情報管理担当者及び責任者を配置し、各社厳重な管理を行っておりますが、想定していなかった経路より外部に情報が流出した際には、金融グループとしての信用に悪影響を及ぼし、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
地震、火災、大雨等の自然災害や、戦争、暴動、テロ等により人的被害又は物的被害が生じた場合、また、これらの自然災害等に起因する事象により、HSホールディングスグループの業務の遂行に支障が生じた場合、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
HSホールディングスグループは、独自の総合金融コングロマリット構想の下、幅広い分野で高い専門性を必要とする業務を行っておりますので、各国・各分野において有能で熟練した人材が必要とされます。このため、必要な人材の積極的な採用や継続的な研修を行うこと等により、経費が増加する可能性があります。また、有能な人材の採用及び定着を図ることができなかった場合には、HSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
HSホールディングスグループは、各事業分野において事業運営に関する訴訟リスクが存在し、また、訴訟の発生を予測することは困難です。訴訟が発生した場合、訴訟対応に関する費用の増大、不利な判決による賠償金の支払い及び社会的信用の低下等によりHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
現在、HSホールディングスのその他の関係会社であるウプシロン投資事業有限責任組合が筆頭株主となっており、議決権総数の約42.2%を保有しております。また、HSホールディングスの前代表取締役会長である澤田秀雄氏個人が大株主となっており、議決権総数の約9.7%を保有しておりますので、それぞれがHSホールディングス株主総会の承認を要する事項(取締役・監査役の選任・解任、配当実施等)全てに影響力を持っております。
ロシア・ウクライナ情勢については、現時点ではHSホールディングスグループの連結業績に与える影響は軽微でありますが、ロシア極東地域を事業拠点とするソリッド銀行やロシア経済の影響を受けるキルギスコメルツ銀行においては、今後、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に伴う経済制裁による金利上昇やロシア経済悪化等の影響を受ける可能性があり、その場合にはHSホールディングスグループの連結業績に影響を与える可能性があります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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