丸八証券(8700)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3【事業の内容】丸八証券の事業は、金融商品取引業を中核とする「投資・金融サービス業」を主な事業の内容とし、顧客に対して資産運用の幅広いサービスを提供しております。主要業務としては、次の業務を営んでおります。1.「有価証券の売買」自己の計算により有価証券の売買(トレーディング業務を含む。)を行う業務であります。2.「有価証券の媒介、取次ぎまたは代理」顧客の委託を受けて有価証券の売買を執行することを中心とする業務であります。3.「有価証券の引受けおよび売出し」有価証券の発行に際し売出しの目的をもって発行者からその全部または一部を取得し、または、既発行有価証券を広く一般に均一の条件で売出す業務であります。4.「有価証券の募集および売出しの取扱い」有価証券の発行者または所有者もしくは引受人の委託を受け、新たに発行される有価証券の募集を取扱ったり、既発行有価証券について広く一般に売出す業務であります。5.「その他金融商品取引業に付随する業務」その他金融商品取引業に付随する業務として、金融商品取引法第35条に定められた業務であります。 なお、丸八証券は「投資・金融サービス業」という単一の報告セグメントとしております。
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】丸八証券の経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において丸八証券が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針丸八証券は2008年7月に制定した次に掲げる基本理念の実現へ向け業務を展開しております。「未来の安心のために」お客様へ 堅実な資産形成と喜びを株主様へ 永続的な成長と喜びを従業員へ 考え働く幸福と喜びを社 会へ 地元愛知への貢献と喜びをまた、基本方針として次の3項目を掲げております。経営:透明性の高い明確なコーポレート・ガバナンス(企業統治)の確立営業:お客様を第一に考えた収益の最大化の確立管理:業務水準の均一化による付加価値向上の確立 (2) 証券市場を取り巻く環境① 世界的なインフレ・景気減速懸念と金融引締め継続による市場ボラティリティの高まり② ウクライナ情勢・中東情勢等の地政学リスクによるエネルギー・資源価格の不安定化③ 労働力不足・最低賃金引上げ等による人件費の上昇と中長期的な収益構造の変化④ 半導体・AI関連投資拡大による成長分野と非成長分野の業績・株価格差の拡大⑤ 東証要請を背景としたROE・資本効率改善と企業の自社株買い・増配による株主還元強化⑥ 新NISAおよび企業型DC・iDeCo普及による「貯蓄から資産形成へ」の流れと長期運用資金の市場流入拡大⑦ スマートフォンによるオンライン取引普及による手数料低下圧力⑧ サイバー攻撃の高度化や情報漏洩リスク増大に伴うシステム投資・セキュリティ関連コストの増加 (3) 会社の経営戦略丸八証券は、2025年度から2027年度までの3ヵ年を対象とした新たな中期経営計画を策定いたしました。本中期経営計画は、丸八証券がお客様と共に発展していくための「進むべき方向」とその「戦略」を示すものとなっております。(中期経営計画)①経営戦略前回の中期経営計画で掲げた次の3点の実現を引き続き目指し、展開いたします。1)営業基盤の拡大地域に密着した店舗展開と人員配置により、お客様との対面を中心としたハートフルな対応による満足度向上に努めます。2)推進体制の強化IT、DXの更なる活用を通して、お客様にとっての利便性向上による満足度向上に努めます。3)収益構造の安定社員の資質向上に努め、社員ひとりあたりの生産性向上を図ること、また費用構造の見直しから収益構造の安定化に努めます。②重点施策1)資産運用の高度化2)資産形成支援の強化3)世代間の円滑な資産承継③数値目標2028年3月末において、次の目標の達成を目指します。1)預り資産 360,000百万円2)自己資本利益率(ROE) 8.0% (4) 会社の対処すべき課題わが国において、2025年12月末時点の個人金融資産は2,351兆円に達しており、新NISA制度の普及・拡充を背景に、資産形成・資産運用の重要性は一層高まっています。一方、国内外におけるマーケット環境は複雑化しており、お客様一人ひとりの状況に応じた「最善の利益の追求」に基づく対応が求められています。このような状況のもと、丸八証券は地域に密着した対面営業を通じて、 ①資産性格を鑑みた適切な助言 ②的確な金融商品の提案 ③適時投資情報の提供を行い、お客様の資産形成・資産運用を支援するとともに、企業価値の向上を目指しています。 また、わが国における少子高齢化の進行は、世代間の資産移転の必要性を高めており、相続・贈与を含む資産承継への対応が重要な課題となっています。丸八証券では、「家族サポート証券口座」や「有価証券を活用した贈与スキーム」について、外部専門家と連携しながら助言・支援を行い、課題解決に対応しています。あわせて、法令等を踏まえたコンプライアンスおよびサイバー攻撃を含むリスク管理態勢の高度化を進めるとともに、お客様の資産および情報を適切に管理する内部管理・ガバナンス体制の一層の充実を図っています。
事業等のリスク
3【事業等のリスク】文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において丸八証券が判断したものであります。 丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断上重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、ここに記載する項目については丸八証券が現状で認識しているものに限られており、その全てが網羅されている訳ではありません。丸八証券では、リスク発生の可能性を認識し、発生の回避および発生した場合の影響を最小限とすべく、その対応に努めてまいります。 (1) 主要な事業の前提について丸八証券は、金融商品取引業者として金融商品取引法第29条に基づく金融商品取引業者の登録(登録番号 東海財務局長(金商)第20号)を受けて金融商品取引業を営んでおります。金融商品取引業については、金融商品取引法第52条第1項、同第53条第3項、同第54条にて登録の取消しとなる要件が定められており、これに該当した場合、登録の取消しが命じられます。将来何らかの事由により登録等の取消しを命じられた場合には、丸八証券の主要な事業活動に支障をきたすとともに業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、現時点においてこれらの取消し事由に該当する事項はないと認識しております。 (2) 金融商品取引法等法令の遵守について金融商品取引業者は、金融商品取引法等の法令・諸規則等の規制のもと、営業行為を行っております。法令違反等が発生した場合に、訴訟の提起やあっせんの申立て等を受ける、監督当局から行政処分等を受ける等によって、丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、毎年度コンプライアンスプログラムを策定し、顧客管理、営業部店の管理・事務指導、情報等の管理、反社会的勢力への対応等、内部管理態勢を整備することにより、法令、諸規則違反や不適切な取引の未然防止、早期発見に取組むなど、健全かつ適切な業務運営を行っております。また、役職員の資質向上を目的とする研修(年1回)や、コンプライアンスに関する研修等の実施により、役職員の倫理観を高め、コンプライアンス意識の向上に努めております。 (3) 自己資本規制比率について金融商品取引法および金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、金融商品取引業者の経営の健全性の確保のため、金融商品取引業者は自己資本規制比率を一定以上に維持することを義務づけられております。当該比率が120%を下回った場合、内閣総理大臣は金融商品取引業者に対して、業務方法の変更等を命じ、財産供託その他監督上必要な事項を命じることができます。また、100%を下回った場合には3ヶ月以内の期間、業務の停止を命じることができ、さらに業務停止命令後3ヶ月を経過しても100%を下回り、かつ、回復の見込みがないときには金融商品取引業の登録を取り消すことができるとされています。また、金融商品取引業者は、四半期ごとに、この自己資本規制比率を記載した書面を作成し、3ヶ月間、全ての営業所に備え置き、公衆の縦覧に供しなければならず、これに違反した場合には罰則が科されます。丸八証券では、日々リスク相当額(金商業等府令第178条第1項各号に規定するものをいう。)を計測の上、内部管理統括責任者へ報告しており、日々モニタリングしております。(注)自己資本規制比率とは、金融商品取引業者の経営の健全性を測る指標のことです。具体的には、固定化されていない自己資本の額の、保有する有価証券の価格変動その他の理由により発生しうるリスク相当額の合計に対する比率を指します。 (4) 顧客資産の分別管理について金融商品取引業者は、金融商品取引法および金融商品取引業等に関する内閣府令に基づき、経営破綻等が生じた場合に顧客資産が適切かつ円滑に返還されるよう、顧客から預託を受けた有価証券および金銭につき、自己の固有財産と分別して管理することが義務づけられております。しかし、分別管理が十分でないと判断された場合には、金融庁長官による行政処分の対象となるほか、刑事罰も科されます。丸八証券では、上記法令に基づいた社内規程に従い、預託を受けた有価証券および金銭を管理しております。有価証券については、各顧客の持分が直ちに判別できるように丸八証券の帳簿等により管理しております。金銭については、顧客毎の顧客分別金の額および顧客分別金必要額(顧客毎の顧客分別金の額の合計額)を日々算定するとともに、週1日設けた計算基準日(原則金曜日)における顧客分別金必要額を、丸八証券の顧客を元本の受益者とした合同運用指定金銭信託に預託しております。 (5) 金融商品取引業の収益変動リスクについて国内および海外の株式・債券相場が下落または低迷した場合や為替相場の動向により、流通市場での売買高が減少し、丸八証券の受入手数料等が減少する可能性があります。丸八証券では、多様な金融商品を取り扱い、相場の環境に合わせて、顧客に対して最適な提案に努めております。 (6) トレーディング業務の影響について丸八証券は自己勘定で株券・債券等のトレーディング業務を行っておりますが、その損益は株式・債券・為替の市況によって大きく変動するため、丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、運用限度額、ロスカットルール等について取締役会で定め、またその損益およびポジション状況を毎日経営陣に報告するなど、リスク管理体制を徹底しております。 (7) 資金調達について丸八証券は現在、自己資金の他、金融機関からの借入によって資金調達を行っておりますが、丸八証券の経営成績および財政状態について信用不安等が広がった場合、著しく高い金利での調達を余儀なくされる、または資金調達が不能になる可能性があります。丸八証券では、資金管理を日々徹底するとともに、常日頃より取引金融機関と良好な関係を築くことで不測の事態に備えております。 (8) システム関連について丸八証券または丸八証券の業務委託先が業務上使用する情報システムや回線に、重大な不都合、外部からの不正アクセス、災害等による障害が発生した場合、障害規模によっては丸八証券業務に支障をきたし、丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、情報セキュリティ教育を通じて役社員の意識の向上を図るとともに、ソフトウェアの継続的な更新と緊急時の業務執行体制の整備を行うことで、障害発生等のリスクの軽減を図ることを目指しております。 (9) 災害発生時について丸八証券は本支店が愛知県内に集中していることから、地震、風水害、テロ等の災害の発生およびその恐れがある場合は、その災害地域・規模によっては業務に支障をきたし、丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、「事業継続計画(BCP)」に基づき、事業を継続し、かつ重要な業務が中断した場合に速やかに当該事業が再開できるよう体制を構築しております。 (10) 顧客情報の漏洩について丸八証券は秘匿性の高い個人情報を取り扱っていることから、顧客情報が流出した場合、賠償金の発生や社会的信用の失墜等により、丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、顧客情報の保管に関する社内規程等を制定・整備し、その管理には万全を期しております。 (11) 事務リスクについて丸八証券は多額の金銭を取り扱う関係上、事務処理プロセスで発生する事務ミス、事故、または不正等により損失が発生する可能性があります。丸八証券では、各種マニュアルの整備や内部通報制度などのコンプライアンス体制の整備強化に努めております。 (12) 信用取引について信用取引においては、顧客への信用供与が発生し、市場の変動によって顧客の信用リスクが顕在化する可能性があります(取引先等の債務不履行)。株式相場の変動等により、各顧客に追加で担保の差入れを求める場合がありますが、顧客が追加担保の差入れに応じない場合は、ルールに従い、建玉の処分および担保の処分を行うこととなります。株式相場が急激に変動した場合等、顧客に対する立替金を十分回収できない可能性があり、丸八証券の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。丸八証券では、顧客との接触回数を増やすことで、適正な投資金額をお守りいただきながら、担保不足による回収不能という不測の事態を防ぐとともに、担当部署による日々のモニタリングによりリスクの最小化に努めております。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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