トレイダーズホールディングス(8704)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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トレイダーズホールディングス(8704)の株価チャート トレイダーズホールディングス(8704)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】トレイダーズホールディングスグループ(トレイダーズホールディングス及びトレイダーズホールディングスの関係会社)は、トレイダーズホールディングス(トレイダーズホールディングス株式会社)、連結子会社5社で構成されております。また、株式会社Kパワーはその他の関係会社であります。連結子会社は、外国為替(以下、「FX」といいます。)証拠金取引サービス『みんなのFX』、『みんなのシストレ』及び『LIGHT FX』、FXオプション取引サービス『みんなのオプション』並びに暗号資産証拠金取引サービス『みんなのコイン』を主力事業とする「トレイダーズ証券株式会社」(以下、「トレイダーズ証券」といいます。)、金融システム開発・システムの保守・運用を行う「株式会社FleGrowth」(以下、「FleGrowth」といいます。)並びに同社の子会社である「耐科斯托普軟件(大連)有限公司」及び「Nextop Co.,Ltd」、投資事業を行う「トレイダーズFinTech1号投資事業有限責任組合」の5社となります。 トレイダーズホールディングスは、純粋持株会社として、これらの事業会社の経営支配及び経営管理を行っております。 トレイダーズホールディングスグループは、長年にわたりトレイダーズ証券が「金融商品取引事業」から創出するトレーディング損益等を主要な収益源として事業活動を行ってまいりましたが、安定的に利益を上げられる体制を構築し、中長期的に成長拡大を目指す取り組みの一環として2015年12月にFleGrowthを完全子会社化しトレイダーズホールディングスグループ内で一貫してシステムの開発と保守が行える体制を構築しました。グループ内にシステム会社を有することによりFX取引システムの機能の改善及び安定的な稼働への迅速な対応が可能となるとともに、それまで外部ベンダーに支払ってきた多額のFXシステム利用料を削減することに成功し、収支構造の劇的な改革を成し遂げました。 なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 ① 金融商品取引事業金融商品取引事業を営むトレイダーズ証券は、第一種及び第二種金融商品取引業者、並びに投資助言・代理業者として、外国通貨を対象とした金融デリバティブ商品を提供しております。また、日本暗号資産等取引業協会の第一種会員に登録し、第一種金融商品取引業者の事業内容について、暗号資産に関する店頭デリバティブ取引業の追加の変更登録が完了し、2022年1月より暗号資産証拠金取引サービスの提供を開始しました。現在、主として取扱うサービスはFX証拠金取引(商品名:『みんなのFX』、『みんなのシストレ』及び『LIGHT FX』)、FXオプション取引(商品名:『みんなのオプション』)並びに暗号資産証拠金取引(商品名:『みんなのコイン』)であります。当該事業の顧客は一般の投資家であり、上記FX取引についてはインターネットによるリアルタイムの為替レート配信及び受注を行い、24時間(週末ニューヨークFX市場の終了時から翌週東京FX市場の開始時までを除く)取引可能な環境を提供しております。トレイダーズ証券において最大の収益源であるFX証拠金取引は、主に当事者間の相対取引でありますが、顧客との取引により生じたポジション(新規に建てた後、未決済の状態にあるFX取引の持高をいいます。以下同じ。)相当については適時、提携金融機関(以下、「カウンターパーティー」といいます。)との間でカバー取引(トレイダーズ証券が顧客取引の相手方となることによって生じた市場リスクを減殺するため、カウンターパーティーを相手方として行う反対売買を指します。以下同じ。)を行い、顧客との取引により生じる自己ポジションの為替変動リスクを回避しております。また、トレイダーズ証券はFX証拠金取引、FXオプション取引及び暗号資産証拠金取引における顧客との取引勘定と自己資金による運用勘定を区分して管理し、分別保管対象となる顧客資産は、提携先信託銀行等と信託契約を締結し信託口座において全額保全しております。トレイダーズ証券は、証券取引に関する事業に関しては、債券募集等の業務のみを行っております。 ② システム開発・システムコンサルティング事業システム開発・システムコンサルティング事業を営むFleGrowthは、同社の完全子会社である中国(大連市)に拠点を置く「耐科斯托普軟件(大連)有限公司」及びベトナム(ハノイ市)に拠点を置く「Nextop Co.,Ltd」を含め総勢190名(2026年3月31日現在)の人員体制でシステム開発及びシステムの運用・保守を行っております。当連結会計年度においては、大口顧客の事業縮小により外部向けのFX取引システムの販売及び納品したシステムの運用保守等の売上は減少となりましたが、トレイダーズ証券のFX取引システムの機能強化並びに利便性・安全性を高める開発や金融商品取引システムの開発・運用に注力することで安定して収益を計上することができました。今後も、トレイダーズ証券のFX取引システム並びに暗号資産CFDアプリケーションのさらなる機能強化及び安定したシステム運用に努めるとともに、新たな金融商品取引システムの開発及び既存の金融取引システム等の外部販売を強化していくことでグループ利益の増加への貢献を図っていく予定です。さらに、生成AIを用いた業務効率化ツールをはじめとしたDX化支援システムの提供やWeb制作及びマーケティング支援、営業アウトソースといった非金融分野においても様々なお客様のGrowth(成長)に貢献できるようなサービスを充実させ、収益基盤の拡大を目指します。 なお、トレイダーズホールディングスは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 [事業系統図]以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりとなります。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】トレイダーズホールディングスグループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在においてトレイダーズホールディングスグループが判断したものであります。(1)経営方針トレイダーズホールディングスは、経営理念として掲げている「金融サービスを通じて、社会・経済の発展に貢献する」、「金融サービスにおける革新者を目指す」、「健全な事業活動を通じて、関わる全ての人を大切にする」の三つの基本理念を踏まえ、各事業の企業価値を向上させ、株主利益を最大化させていくことを会社経営の基本的な方針としております。 (2)経営戦略等トレイダーズホールディングスグループは、1999年の創業以来、個人投資家向けに最先端の金融デリバティブ取引サービスを提供するリーディング・カンパニーとなることを目指して成長を遂げてきた実績と、高いノウハウによる安定性と豊富な実績を誇るシステム開発能力で、多くの方にご支持いただけるサービスを構築してまいりました。スピード感あるサービス提供及びシステムの開発体制を原動力とし、新たな金融サービスの創出、協業先との連携をさらに強固に推し進め、更なる価値を創造してまいります。金融商品取引事業においては、高金利通貨にフォーカスした競争戦略を起点として、顧客に訴求できる特徴を打ち出したサービスの強化及び顧客データを徹底的に分析し費用対効果の追求とターゲット層を明確にしたマーケティング戦略を実行してまいりました。また、金融商品取引事業の収益性を左右するカバーディーリング手法の精度向上にも注力し、効率的かつ収益性を高める手法の研究を重ね、着実に実績を積み上げてまいりました。さらに、『みんなのFX』と商品趣向を変えた『LIGHT FX』を立ち上げ顧客層の拡大、顧客資産の増加を達成し、更なる収益力の強化を図ることにも成功しました。グループ体制としては、2015年12月に実施した株式交換により完全子会社となったシステム事業会社がシステム開発の中核となり、自社システムを稼働させ、高い安定性と企画開発スピードの早期化、システム関連の低コスト化を実現したことで競争力を高めてまいりました。グループの中核事業である金融商品取引事業とシステム開発・システムコンサルティング事業が連携し、早期に問題抽出・分析・改善が行える体制を構築することにより、事業シナジーを生み出しています。以上のような取り組みによる成果が結実したことにより、金融商品取引事業の顧客預り資産はFX業界の中でも著しい増加を達成し、連結業績の飛躍的な改善によってFX事業の根幹となる自己資本の充実と資金確保を継続的に図ることができました。今後トレイダーズホールディングスグループが経営の健全性を保ちつつ成長を加速させるための経営戦略としては、これまで獲得した強みを武器に、さらに預り資産が業界トップ3へ到達するための各分野の戦略を遂行しつつ、事業リスクを過小評価せず、慎重な経営判断を行うことをベースに、強い経営体質の確立を目標としてまいります。具体的には、限られた経営資源を金融デリバティブの事業とシステム事業の拡大に集中し、本業の収益強化を目指します。スピード感をもって提供する商品の多様化を図り収益力を強化すること、システム事業会社が高付加価値と競争力あるシステムを開発し続けるための開発体制を拡充することに重点的に取り組むとともに、体制面では経営監視が適切に機能するガバナンスの強化にも力を入れてまいります。なお、各分野における具体的な取り組みについては、「(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しております。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等トレイダーズホールディングスグループは、収益の源泉であり、「お客様からの信頼の証」である顧客口座数、預り資産に加え、グループ全体の事業活動の成果を示す連結営業利益率を重要視しております。中でも預り資産におきまして、2027年3月期末までに約1,450億円まで積み上げ、業界ポジションにおいてFX専業の中でトップ3に位置付けることを中期的目標としております。また、企業価値の向上を目指し、資本を有効活用することが重要であるという認識のもと、自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として位置づけております。ROEは25%台の維持を目標としております。 (4)経営環境トレイダーズホールディングスグループの事業領域である金融サービス分野では、AIやビッグデータ解析等の情報技術の進歩により投資対象となる金融商品や投資手法の多様化・高度化が進んでおります。我が国経済は、2022年3月より米国金利の上昇により日米に金利差が生じたことによる歴史的な円安局面を迎えております。そうした中、FX取引業界においては、個人投資家を中心に資金の流入は継続し取引量も拡大していますが、競合他社とのスプレッド競争及びスワップポイント競争の激化により収益は圧迫され、顧客獲得のための広告宣伝費等の支出増加が避けられない厳しい状況が続いています。また、相場変動でFX取引高が膨らんでも、上位数社に取引シェアが集中する傾向が顕著となっており、すべての店頭FX業者に対して決済リスクの管理強化のため、事業遂行上の財務の健全性を継続的に向上させることを求める規則(ストレステスト)を遵守していくには、中位・下位に位置する店頭FX業者にとって、とりわけ厳しい経営環境が続いており、FX業界での生き残りを図るため競合他社同士の合併・業務提携が行われる等、競争は一段と激化しています。このような経営環境において、業界中位に位置するトレイダーズ証券は、近年、顧客預り資産の増加額及び増加率において順調な伸びを記録しており、安定した利益を確保できるようになってまいりました。今後は、自社グループ内にシステム事業会社を有する強みを活かし、早期に業界トップ3へ到達できるよう、より一層の努力を重ねてまいります。トレイダーズホールディングスグループにおいては、「(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」への取り組みを着実に推進し、今後、外部環境に大きな変化があった場合にも対応できる経営体制を整備し、持続的成長と企業価値の向上を図ってまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題トレイダーズホールディングスグループは、下記の課題について重点的に取り組み、預り資産の増加による収益力の強化並びに経営基盤の強化に努めるとともに、法令を遵守する内部管理体制を充実させることで、企業体質の健全性をより一層高めてまいります。 ① 店頭デリバティブ取引の充実・強化業界競争が熾烈を極める金融デリバティブ取引の事業領域において、トレイダーズホールディングスグループが力強く成長していくためには、店頭デリバティブ商品、特に収益性の高い店頭FXサービス(外国為替証拠金取引サービス)に経営資源を集中していくことが不可欠であり、今後もこうした店頭FXサービスをお客様のニーズに沿った投資商品として魅力を高めていくことが重要であると認識しております。主力商品である「みんなのFX」・「LIGHT FX」においては、LIGHTペアを導入したサービスを中心に、業界最高水準のスプレッド・スワップ等の取引条件面での競争優位性を維持するとともに、それぞれ独自の商品性を打ち出すことで、あらゆる投資家ニーズに対応し、新規口座数の増加及び預り資産の純増を図ってまいります。特に差別化戦略として取り組んでいるスイスフランを軸とした通貨ペアについては、当該領域に注力する競合企業が限定的であることから取引ニーズの開拓余地が大きいと認識しており、高金利通貨との組み合わせによるスワップ収益の魅力を訴求するとともに、スイスフランクロスの通貨ペアの拡充を強化することで、預り資産のさらなる拡大につなげてまいります。また、「みんなのシストレ」は、様々なストラテジーから選択して投資するシステムトレードサービスであり、売買シグナルの配信システムをMT4からMT5へ移行したことでシステム上の課題は解消されております。今後は、システムトレード系サービスをFX領域の柱の一つとして成長させるため、リピート系注文およびフォロートレードのEA搭載を強化し、早期に成長軌道に乗せるための施策を推進してまいります。「みんなのオプション」については、プライシングの改善により市場シェアは回復基調にある中、さらなる拡大に向けて、これまで準備を進めてきたシステムの全面リニューアルを翌期に完了しリリースすることで、より競争力の高いバイナリーオプションを投入し、市場シェアの一層の拡大を図ってまいります。加えて、これらのサービス基盤の強化と並行して知的財産戦略を推進し、独自性の高いサービスによる付加価値を特許権等により保護することで、超過収益力を継続的に維持し、高収益体質の持続を図ってまいります。さらに、新規口座の獲得及び預り資産の純増強化に向け、デジタルマーケティングの推進やWEBメディア、マス広告等の多様な媒体を活用した短期的かつ効果的なプロモーションの展開に加え、中長期的な認知度向上に資するブランディング施策を積極的に実施してまいります。併せて、顧客の投資選好に応じたコミュニケーションを強化し、お客様との持続的なリレーションの構築に取り組むことで、顧客層のさらなる拡大と収益の安定性向上を実現し事業の持続的な成長を追求してまいります。 ② システム開発力の強化金融事業においてシステムは事業基盤の中枢であり、システム開発力は金融商品の画一的な商品性の中で唯一お客様に対する競争力の差が出る部分であり、さらに、システムのリリースの早さそのものが新商品のその後の市場シェアの獲得の優劣を決める重要な要素にもなります。そして、トレイダーズホールディングスグループは、金融・証券業界の中でも数少ない自社グループ内ですべてのシステム開発を行うことができる体制を有しており、技術力の高さと現場の緊密さがリリースの早さと付加価値の差を生み出し、これらが成長戦略を追求する上で重要な優位性につながるものと自負しております。このようなシステム開発を担う事業会社がシステム開発を計画どおりに行いクオリティが高いシステムを提供するためには、今後も国内・海外の開発拠点において優秀なエンジニアの確保が益々重要になってまいります。トレイダーズホールディングスグループは、システム事業会社がさらに競争力の高いシステムの開発を加速するため、経営計画においてシステム開発の人員の拡充及び国内拠点の育成を中期的な重要テーマと位置づけ、これに積極的な投資を行ってまいります。また、長年に亘って金融業界の最新動向を把握・開発してきたビジネスノウハウやクオリティをより一層高度化させていくことで、生成AIを活用した業務システムなど、金融取引システム以外の先端領域の製品開発や企業のDX推進に向けたコンサルティングに活用することで、外部販売の強化にもつなげてまいります。③ 地政学的リスクへの対応トレイダーズホールディングスグループでは、子会社であるトレイダーズ証券等で利用する金融商品取引システムの開発、運用保守を、主に、中国(大連市)及びベトナム(ハノイ市)に所在する海外子会社2社において行っており、金融商品取引システム開発のコア領域や高度な運用保守業務を担う重要なオフショア開発拠点に成長しております。一方で、米中関係の動向をはじめ、国際関係の緊張化や各国での保護主義的な経済・通商政策への転換、情報・通信に関する法規制・監視の強化や政治情勢の急変等、トレイダーズホールディングスグループが事業や投資(出資)を行う国・地域で地政学的リスクが顕在化した場合、事業活動にも大きな影響を及ぼす可能性があります。トレイダーズホールディングスグループでは、こうした地政学的リスクへの対応として、事業継続計画の見直しを行うとともに、一定規模の人財投資を行い、高度な技術者集団を確保し、国内におけるシステム開発体制の強化・拡充を図るとともにシステム品質の向上に継続的に取り組むことで、各海外子会社で行っているシステムの保守・運用を日本国内及び海外子会社2社間で相互に補完できる体制の構築を進めており、運用業務の相互バックアップシミュレーションテストなどの実効性を高めるためにも事業継続計画運用の定着化を図ってまいります。 ④ 優秀な人材の確保トレイダーズホールディングスグループが今後も持続的に成長し、業容を拡大させていくためには、優秀な人財を確保し続けていくことが最も重要な課題であると認識しております。一方、国内経済において、少子高齢化に伴う労働力人口の趨勢的な減少による人手不足の常態化や、若年層のワークライフバランスを意識した働き方の浸透にあわせて、近年、大手企業はより優秀な人財を優位に確保するため、いち早く賃上げや多様な働き方改革を実施するなど、企業間における人財獲得競争は一層激化し、特に専門スキルや高度な技術を有する優秀な人財を安定的に確保することはますます難しくなっております。トレイダーズホールディングスグループでは、従業員の労働意欲と生産性を高めるべく魅力的なオフィス環境の整備を実施しておりますが、今後は、専門性の高い優秀かつ多様な人財を確保し、長期定着化させるため人事諸制度の改善、高度な技術や知見を有する人財を公正に評価し処遇できる体系の整備等によって、さらなる人的資本への重点的投資を実践し、グループの持続的な業績拡大と価値創造に寄与する人財獲得戦略を強化することで、優秀な人財の安定的確保を目指してまいります。 ⑤ コーポレートガバナンスの充実トレイダーズホールディングスの持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上には、実効性あるコーポレート・ガバナンスのあり方を不断に追求しながら確立・強化していくことが不可欠であり、トレイダーズホールディングスグループに対する経営の健全性、信頼性を向上させる観点から、内部管理体制の強化を図り、特に、東京証券取引所が定めるコーポレートガバナンス・コードの趣旨・精神を尊重して、コーポレート・ガバナンスの充実に向けて、特に以下の課題に重点的に取り組んでまいります。取締役会等の責務・役割については、多角的な意見を反映した公正性の高い経営の意思決定の実現のため、取締役会等の実効性を高める制度・仕組みの検討・整備や独立社外役員の機能強化を図ること等により、株主様に対する受託者責任を全うしうる取り組みを実践してまいります。株主様との対話については、トレイダーズホールディングスの持続的な成長に対する支援と評価を得ていくために不可欠であると認識し、今後は経営陣幹部と機関投資家等との建設的な対話をより積極的に推進してまいります。適切な情報開示と透明性の確保については、適時開示情報のみならず、トレイダーズホールディングスの中長期的に目指す理念や方針をはじめ、投資家にとって有用な非財務情報等をわかりやすく記載し、幅広く提供してまいります。また、すべてのステークホルダーとの適切な協働を図ることは、トレイダーズホールディングスの持続的な成長に不可欠であり、トレイダーズホールディングス経営理念にも掲げる重要なテーマと認識しております。今後は、社会問題や環境問題等のサステナビリティを巡る諸課題の対応に向けて、トレイダーズホールディングスグループの事業内容や特性を活かし、課題の解決に貢献し得る活動内容を具体化し、積極的に取り組んでまいります。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】トレイダーズホールディングスの経営成績、事業運営及び財務状態その他に関する事項のうち、投資家の投資判断に影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項として、以下のようなリスクがあげられます。これらのリスクは複合、連鎖して発生し、様々なリスクを増大させる可能性があります。トレイダーズホールディングスは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努めてまいります。なお、本項目に記載の事項は必ずしもすべてのリスクを網羅したものではなく、また、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在においてトレイダーズホールディングスグループが判断したものであります。 1 顕在化の可能性が高いと想定している主なリスク(1)外部環境に起因するリスク① 業界競争の激化に伴う収益性低下のリスクトレイダーズホールディングスグループの主力事業である外国為替証拠金取引サービスは、インターネットを通じた個人投資家向け金融サービスとして市場の拡大を続け多数の金融機関や新規参入事業者が存在する成熟市場となっておりました。こうした環境下では、各社がスプレッドの引き下げやスワップポイントの引き上げ、取引ツールの機能強化など、顧客獲得を巡って激しい競争を繰り広げており、結果として、業界全体として収益性の低下傾向が続いています。特に、FXサービスにおいては顧客の取引条件に対する感度が非常に高く、わずかな差異が資金流出入に直結するため、トレイダーズホールディングスが競争条件において劣後した場合、預り資産の流出や顧客数・取引量の減少といった負の連鎖が起こるリスクが存在します。加えて、顧客獲得のための広告費やプロモーション費用も増加傾向にあり、収益性のさらなる圧迫が懸念されます。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。 ■ 商品力の高いプロダクト開発日本円よりも低金利のスイスフランを活用したフランクロス通貨ペアなどを投入することにより、他社との差別化を図った商品を提供してまいりました。このような取り組みを通じて、競争力のあるスプレッド及びスワップポイントを備えた商品の開発・提供に努め、トレイダーズホールディングス商品の競争力強化を図っております。■ 機動的なシステム改修トレイダーズホールディングスグループ会社であるFleGrowthを活用し、金融商品取引に関するシステムの開発・保守運用を市場環境の変化に即応できる体制で行っております。これにより、多様化・高度化する顧客ニーズへの適切な対応を図るとともに、グループシナジーを活用した効率的かつ低コストな運営体制の構築に努めております。■ 知財戦略の推進トレイダーズホールディングスでは、高い商品力を有するプロダクトについて特許申請を行うなど、トレイダーズホールディングスサービスの模倣防止及び参入障壁の強化に努めております。これにより、競争優位性を維持し、継続的に高い収益性を確保できる体制の整備を推進しております。 ② 法令・規制遵守に関するリスク金融商品取引業を営むトレイダーズホールディングスグループは、金融商品取引法や同法に基づく政令・内閣府令、金融商品取引業者等向けの監督指針、並びに自主規制機関である金融商品取引業協会の規則等に基づき、厳格な規制の下で事業を行っています。トレイダーズホールディングスグループにおいて、これらの法令・諸規則等に違反する行為や内部管理態勢上の重大な不備、顧客保護上の問題等が認められた場合には、業務改善命令、業務停止命令、登録取消しその他の行政処分、または自主規制機関による処分等を受ける可能性があります。その結果、トレイダーズホールディングスグループの社会的信用、顧客からの信頼、事業運営、財政状態及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 内部管理体制の強化各事業部門における業務フローの見直し及び文書化を進め、リスクの早期検知・是正につなげる内部統制の充実を図っています。また、第1線である事業部門、第2線である管理部門及び第3線である内部監査部門が、それぞれの役割に応じてリスク管理・モニタリング・内部監査を行っています。内部監査等における指摘事項については、対象部門が改善計画を策定し、その進捗状況を関係部門が確認・フォローアップすることで、内部統制の実効性向上に努めています。■ コンプライアンス・リスク管理体制の整備コンプライアンス・リスク管理担当部門を中心として、法令遵守状況や顧客保護に関する事項を検証するとともに経営陣への報告体制を整備しており、コンプライアンス委員会及びリスク管理委員会等を通じてリスク情報を共有し、全社的な観点から改善施策の検討及び実施を行っています。 ■ 法令改正に対応した即応体制の構築金融庁や金融商品取引業協会等が公表する法令・制度改正動向を継続的に把握し、影響分析を実施しております。制度変更があった場合には、関連規程・システム・業務フローの見直し及び役職員への周知・教育を速やかに実施し、適切な対応に努めています。■ 社内規程の整備法令・規制等の遵守を徹底するため、各種社内規程及び業務マニュアルの整備・見直しを継続的に実施しております。これにより、役職員への周知徹底を図るとともに、適切な業務運営及びコンプライアンス意識の向上に努め、法令・規制違反の未然防止に取り組んでいます。■ 定期的な社内研修の実施法令遵守意識の浸透を目的として、コンプライアンスに関する定期研修を実施し、全社員の知識・意識の向上を図っています。また、法令改正や業界動向に応じたテーマ別研修や理解度確認を実施することで、研修効果の向上及びコンプライアンス文化の定着に努めています。■ 内部通報制度の運用法令違反や不適切な行為を早期に発見・是正するため、内部通報制度を整備・運用しています。通報者保護を徹底し、役職員が安心して通報できる環境を整備することで、コンプライアンス上の問題の未然防止及び早期対応に努めています。■ 第三者機関による監査の活用客観的な視点からの監査を受けることで、潜在的なリスクの洗い出しと対策を講じるよう努めています。 ③ 金融規制強化による事業制約リスクFX市場は個人投資家の参加が多いことから、投資家保護の観点で規制強化が継続的に行われてきました。特に、最大レバレッジの引き下げや強制ロスカット水準の引き上げなど、取引に直接影響を与える規制は、取引量の減少や顧客離れにつながる要因となる可能性があります。今後も、外国為替市場における急激な相場変動や投資家被害の発生等に応じて、監督当局・自主規制機関の方針変更等により、規制が強化される可能性があり、トレイダーズホールディングスグループの事業活動に制約を与え、財政状態及び業績に重要な影響を及ぼすリスクがあります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 規制動向の継続的なモニタリング金融庁、自主規制機関及び業界団体等との情報連携を通じて規制動向を継続的に把握し、想定される制度変更が事業へ与える影響等について分析を行っています。また、複数の規制シナリオを想定した検討を行うことで、迅速な対応・体制の整備に努めています。■ 顧客へのリスク説明の強化規制内容や変更の背景を丁寧に説明し、顧客が適切な判断のもとで取引を行えるよう、情報提供体制を強化しています。また、規制変更時にはウェブサイトや取引画面等を通じて迅速な情報発信を行い、顧客への影響を最小限に抑えるよう努めています。■ 投資対象及びサービスの多様化FX取引における商品ラインナップの拡充やサービスの高度化を推進することで、顧客の多様な投資ニーズに対応するとともに、特定の商品・サービスへの依存度を低減し、収益基盤の安定化に努めています。■ 収益源の分散及び事業基盤の強化規制変更による取引量の変動リスクに対応するため、新たなサービスの開発や顧客基盤の拡大を進めることで、収益源の多様化を図り、事業環境の変化に対する耐性の向上に努めています。■ システム・業務体制の柔軟性確保金融商品取引業に係る各種規制は投資家保護のため常に見直しが行われており、最近ではサイバーセキュリティ対策の強化が求められるなかで高度な認証技術を必須化とする監督指針等の改定が行われる等、規制が強化されています。トレイダーズホールディングスグループでは、これら制度等の変更に迅速に対応できるよう、システム及び業務運営体制の整備を進めつつ、規制変更時における顧客サービスへの影響を最小限に抑えるよう努めています。 ④ 為替相場の変動等、経済環境の変化に伴うリスク為替相場の急激な変動は、顧客にとっては損失要因となる場合があり、それに伴う預り資産の減少、取引控え、場合によっては口座解約に発展することがあります。トレイダーズホールディングスグループにおいても、取引量の減少やスプレッド収入の低下、スワップ収益の変動等により、トレイダーズホールディングスグループの営業収益及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。また、ボラティリティの高まりは、システム処理能力やオペレーション体制にも負荷を与えるため、リスク管理体制の強化が求められます。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ リスク耐性を高める運用支援機能の整備証拠金維持率のアラートや自動ロスカット機能の高度化等により、顧客への注意喚起及び損失拡大リスクの低減に努めております。■ サーバー増強・バックアップ体制の強化想定外のアクセス集中や相場変動にも耐え得るシステム基盤の強化を進めています。■ カバー先金融機関拡充を通じた流動性の確保急激な変動や市場流動性の低下等、経済環境の変化に伴うリスクに対応するため、カバー先金融機関の継続的な拡充を通じて取引流動性の確保に努めております。複数のカバー先との接続により、特定の金融機関への依存度を低減するとともに、市場環境の変化時においても安定的な価格取得が可能となる体制の整備を進めております。■ 急騰落シミュレーションを通じたリスク分析価格変動が大きくなりやすい高金利通貨等については、急騰落を想定したシミュレーションを実施し、保有ポジション、顧客取引動向、カバー取引の状況及びトレイダーズホールディングスグループの財務状況に与える影響を定期的に点検しております。■ 急騰落時に安定した価格提示を行うことができるシステムを構築急変時や市場混乱時において一時的に発生する異常値、いわゆるバッドティックを自動的に検知・除外し、有効な価格を算出するシステムを導入しております。 ⑤ 知的財産権侵害に関するリスクa.トレイダーズホールディングスグループが第三者の知的財産権を侵害するリスクトレイダーズホールディングスグループは、外国為替証拠金取引(FX取引)を中心とした金融商品取引サービスを提供しておりますが、トレイダーズホールディングスが提供する取引システム、スマートフォンアプリ、注文処理機能、価格配信機能、UI/UX、マーケティング施策その他の事業活動に関連して、第三者が保有する特許権、著作権、商標権その他の知的財産権を侵害していると主張される可能性があります。特に、FinTech分野においては、システム処理、取引アルゴリズム、情報配信技術等に関する特許出願及び権利化が進展しており、トレイダーズホールディングスグループが認識していない第三者の知的財産権が存在する可能性があります。万一、第三者との間で知的財産権侵害に関する紛争、訴訟、ライセンス交渉等が発生した場合には、損害賠償金の支払い、ライセンス料負担、システム改修、サービス提供の制限又は停止等が生じる可能性があります。これらの事象が発生した場合には、トレイダーズホールディングスグループの信用低下、顧客離れ、収益機会の減少、追加コストの発生等により、トレイダーズホールディングスグループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 b.トレイダーズホールディングスグループの知的財産権が第三者に侵害されるリスクトレイダーズホールディングスグループは、事業活動において独自技術のあるサービスについて、特許権その他の知的財産権の取得より、競争優位な事業構築を実現できるよう努めております。しかしながら、第三者によるトレイダーズホールディングスグループの知的財産権の侵害が発生し、侵害行為に対して十分な保護や救済を受けられない場合には、トレイダーズホールディングスグループの競争優位性の低下、収益機会の喪失等につながる可能性があります。また、同じ技術領域で他社がすでに特許権を取得していた場合には、当該技術を自由に使えなくなる可能性があります。これらの事象が発生した場合には、トレイダーズホールディングスグループの事業上の優位性の低下や事業機会の逸失等により、トレイダーズホールディングスグループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。 ■ 知的財産リスク管理体制の強化トレイダーズホールディングスグループでは、知的財産リスクへの対応として、知的財産権を所轄する専門の部署を設定して、システム開発及び新サービス導入時における知的財産リスクの評価、外部専門家(弁護士・弁理士)との連携、他社特許に関する調査の実施等を行っております。また、必要に応じて、外部専門家への照会、システム仕様変更等を実施することで、知的財産権侵害リスクの低減に努めております。■ 他社特許対策トレイダーズホールディングスグループが提供するサービス(以下「トレイダーズホールディングスサービス」)に関連しそうな他社特許を日々検索し、技術的特徴が似ているなど、何らかの対策が必要と判断した場合には、顧問弁理士と相談のうえ、適切な対応を実施しております。これらの日々の対策のほか、特許事務所に依頼して、トレイダーズホールディングスサービスが他社特許の権利範囲に抵触していないかを確認するための特許侵害調査を定期的に行っております。たとえある時点においては問題がなくても、その後のトレイダーズホールディングスサービスの設計変更、仕様追加又は他社特許の出願内容の変化により、他社特許を侵害している可能性が発生するケースもありえます。このような定期的調査により、かかるリスクの発生を未然防止し、他社特許の侵害リスク回避を図っております。■ 特許権等の知的財産権の取得及び侵害行為のモニタリングトレイダーズホールディングスグループでは、事業活動から生じる独自技術について、サービス開発段階から権利化を見据え、速やかな特許権その他の知的財産権の取得による独占化に努めております。また、競合他社のサービスについて継続的なモニタリングを実施し、トレイダーズホールディングス特許権等の知的財産権の侵害の可能性を認識した場合には、顧問弁護士及び顧問弁理士等の外部専門家と連携し、警告、ライセンス交渉、訴訟その他の適切な法的措置を講じることとしております。■ 社内教育の実施役職員に対する知的財産教育を継続的に実施し、特許権や著作権をはじめとした、知的財産制度に関する基本的知識の浸透を図ることにより、知的財産リスク管理体制の強化を図っております。 ⑥ 地政学的リスク(海外拠点依存に関する業務リスク)トレイダーズホールディングスグループでは、コスト競争力と技術力を活かす目的で、主に中国及びベトナムの現地法人において、取引システム等の開発・保守業務を行っています。これらの拠点は、トレイダーズホールディングスのIT基盤を支える重要な役割を担っていますが、今後、両国の政治的・社会的情勢の変化、自然災害、パンデミック、あるいはサイバーセキュリティ上の脅威により、現地拠点での業務が停止又は制限されるリスクが存在します。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 技術者集団の確保技術者の採用・育成を強化し、高度な技術者集団を確保し業務継続性を確保しております。■ 業務の分散化中国・ベトナム・日本の3拠点において特定拠点に依存することのないバランスの取れたシステム開発・運用監視体制の構築を推進しております。■ BCP(事業継続計画)の見直しと定期訓練有事における代替業務手順や迅速な復旧体制の整備を進め、訓練を通じた対応力の向上を図っております。 (2)トレイダーズホールディングスグループの事業戦略、経営基盤に関するリスク① 新商品及びシステム開発に伴うリスクトレイダーズホールディングスグループでは、多様化する顧客ニーズに応えるため、トレイダーズ証券が新商品の導入や既存商品の改善を行い、FleGrowthがこれに対応する形でシステムの機能強化や新規開発を実施しています。しかしながら、開発された商品やサービスが顧客ニーズに合致しない場合や、技術革新のスピードが速く、製品の陳腐化が急速に進む場合には、トレイダーズ証券及びFleGrowthの業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。特に、開発した商品が市場に受け入れられない、又は競合他社の製品と比較して明確に劣ると評価される場合には、これらのリスクが顕在化する可能性があります。加えて、急速な技術進化が求められるシステム開発領域では、こうした状況がしばしば発生し得ることも念頭に置く必要があります。また、FleGrowthのシステム開発・コンサルティング事業においては、開発したシステムの一部をソフトウエアとして固定資産に計上する場合がありますが、使用中止により除却損が発生し、業績を悪化させる可能性も想定されます。このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 市場ニーズの徹底的な検証新商品・新システムの開発にあたっては、顧客ニーズ及び市場動向を十分に調査・検証した上で、事業性を見極めた計画的な開発を推進しています。■ 開発コストの厳格な管理開発初期段階からコスト管理を徹底し、費用対効果の観点から開発可否を慎重に判断しています。■ 迅速な開発体制の構築競争力を確保するため、開発プロセスの効率化を図り、短期間で市場投入できる体制を整えています。 ② ストレステスト結果が経営の健全性に影響を与えるリスクトレイダーズ証券は、金融商品取引業等に関する内閣府令第123条第1項第21号の4に基づき、金融先物取引業協会の規則に従ってストレステストを毎営業日実施しています。このストレステストは、将来発生しうる異常事態における「最大想定損失額」(A)と「固定化されていない自己資本の額」(B)を比較し、BがAを上回ることを求めるものです。自己資本の減少や、未カバーリスク・未収金リスク・カバー取引先の破綻リスクの増大などにより、最大想定損失額が増加した場合、経営の健全性を確保するために何らかの対応措置を講じる必要が生じるリスクがあります。このリスクは、トレイダーズ証券の業績が悪化して自己資本が減少した場合、あるいは市場環境等の変化により最大想定損失額が増加した場合などに顕在化する可能性があります。具体的には、FX取引事業において業績の低迷等により自己資本が不足する状況に陥った場合、「最大想定損失額」が「固定化されていない自己資本の額」を上回らないよう、顧客の証拠金倍率等に追加的制限を加えることや資本の積み増し、カバー取引先の分散の他、利益を犠牲にしてでも取引ポジションの調整を行う必要があり、結果としてトレイダーズホールディングスグループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 未カバーポジションの適切なリスク管理為替リスクに対するポジションの過不足を常時監視し、マーケットの状況を勘案しつつ、適切なリスク管理を行っています。相場変動時等は、過度なリスクを回避する管理体制を構築しています。■ カバー先の拡充及びポジションの分散管理信用リスクの集中を避けるため、信用力の高いプライムブローカーをカバー取引先に追加するなど、カバー取引先の拡充を進めています。また、それらカバー取引先にポジションを適切に分散し、リスクの低減に努めています。今後は、複数のプライムブローカーをカバー取引先とすることで、より一層の信用力強化と分散管理の徹底を進め、カバー取引先破綻リスクの低減を図ってまいります。■ 自己資本の充実と強化継続的に利益を計上することによる安定的な利益体質の維持により、内部留保の積み増しを恒常的に行い、自己資本の強化によるストレス耐性の向上を図っています。 (3)事業活動、顧客取引に関するリスク① オンライン取引のシステム障害に伴うリスクトレイダーズ証券では、主力商品であるFX証拠金取引において、顧客からの注文をインターネット経由で受け付け、社内のコンピュータ処理システム及び第三者機関との接続を通じて取引を執行しています。トレイダーズホールディングスグループでは、サーバーの増強や基幹システムの外部データセンターへの移設、システム改善、人材育成、障害時業務フローの整備に加え、設計・開発・テストの各工程における品質管理、ならびに24時間365日の監視体制の整備などを通じて、システム障害の未然防止、早期検知及び迅速な対応に努めています。しかしながら、サイバー攻撃による不正アクセスやシステム障害、誤作動などにより、システムが機能不全に陥った場合には、以下のような影響を被る可能性があります。▶ 顧客からの注文を受け付けられず、取引の執行が不可能となる▶ カバー先に対する取引を適時に実行できず、多額のトレーディング損失が発生する▶ 顧客の信頼を損ない、損害賠償請求に発展する可能性があるこれらの事態は、日常的に発生し得るものであり、特に重大なシステム障害が発生した場合には、顧客対応に多大な支障をきたすおそれがあります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 障害対応マニュアルの整備と即応体制の構築システム障害発生時に備え、障害内容や影響に応じた代替手段の確保と、迅速な対応が可能な体制を構築しています。■ 24時間体制のシステム監視FleGrowthの海外子会社がシステムを24時間体制で監視し、異常を検知した際には直ちにアラートを発報、関係部門が迅速に対応できる体制を整えています。■ 人材育成の強化異常発生時に適切に対応可能なスキルを備えた人材の育成を、グループ全体で継続的に推進しています。■ キャパシティ管理・性能検証の実施ユーザー数や注文数の増加等に伴い、サービス品質や処理性能に影響が生じる可能性がある場合には、サーバー増強、システム最適化及びパフォーマンステストの実施等により、必要な処理能力の確保に努めています。 ② 資金繰りリスク(トレイダーズ証券)トレイダーズ証券では、顧客やカウンターパーティーとの資金決済代金や証拠金の受け渡し、信託銀行への顧客資産の区分管理信託金の預託など、多額の資金移動を日々行っており、厳格な資金繰り管理を実施しています。ただし、海外口座で資金授受を行うカウンターパーティーとの資金決済は一営業日ないし複数営業日遅延することがあり、その間、信託銀行への預託金差入、顧客への証拠金返還支払いなどについてトレイダーズ証券が立て替えるケースがあります。加えて、為替相場が大きく変動した場合、カウンターパーティーとの資金決済代金や区分管理信託の受払に関する必要額が予見しづらく、多額の立替資金が必要となる可能性があり、資金繰りが一時的に逼迫するリスクがあります。このような事態は、過去実績を踏まえ発生する可能性があると想定されます。特に、FX相場の急激な変動などによって、想定を超える立替資金が必要となった場合には、資金繰りへの圧迫が一時的に深刻化する可能性があります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 資金繰り管理の徹底毎朝、関係部門の責任者が集まり、カウンターパーティーに預託する証拠金や日々の取引損益の値洗いに伴う資金決済代金、顧客への証拠金返還支払額の他、顧客区分管理信託の受払に伴う代金等、一元的に把握するとともに、それら資金需要に基づき確実に資金準備を行い、手許流動性の維持・確保に努めています。■ 借入及び当座貸越枠、コミットメントラインの確保緊急時に備え、金融機関からの借入、当座貸越枠やコミットメントラインの設定を積極的に進めています。■ カウンターパーティーの多様化カウンターパーティーとの証拠金率の交渉の他、緊急時に国内での資金決済が対応可能なカウンターパーティーの数を増やし、資金移動の柔軟性を高める体制を整えています。 ③ 市場リスクトレイダーズ証券では、顧客とのFX証拠金取引に関して、カウンターパーティーとのカバー取引を適宜実施することで、為替相場の変動による市場リスクの低減を図っています。しかしながら、相場が急変した際には、カバー取引が即時に行えず、多額の損失を被るリスクが存在します。これらのリスクは日常的に発生しうるものであり、特に急激な相場変動時には、カバー先からのレート配信が一時的に停止されることで、トレイダーズ証券が多額の未カバー損失ポジションを抱え、損失が拡大する可能性が想定されます。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ カバー先の多様化とリスク分散国内外複数のカウンターパーティーとカバー取引を実施することで、特定の取引先への依存を避け、リスクを分散しています。■ 市場監視体制の強化相場の急変に即応するための監視体制を強化し、取引執行リスクの低減を図っています。 ④ カバー取引先(カウンターパーティー)のリスクトレイダーズ証券は、顧客とのFX証拠金取引において、複数の金融機関等のカウンターパーティーを相手方としてカバー取引を行い、証拠金及び決済資金を差し入れています。しかしながら、世界的な景気後退や金融危機等の外部要因により、カウンターパーティーに財政状態の悪化や法的整理などの事態が発生するリスクが存在します。具体的には、カウンターパーティーの破綻等により、差し入れた証拠金や決済資金が回収不能となりトレイダーズホールディングスグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 財務状況の継続的なモニタリングカウンターパーティーについては、取引開始時の審査及び開始後のモニタリングとして、トレイダーズ証券のリスク管理委員会(月次開催)において、財務状況を把握し、安全性を定期的に確認しています。検証が必要と判断した場合には、書面等にてヒアリングを実施しています。■ 緊急時対応体制の構築景況が急変した際には、トレイダーズ証券の役員間で即時に協議を行うとともに、臨時のリスク管理委員会を招集し、各カウンターパーティーの健全性を再評価し、迅速に対応できる体制を整備しています。 ⑤ 顧客立替金が発生するリスク及び同債権が貸倒れとなるリスクトレイダーズ証券は、顧客とのFX証拠金取引において、約定代金の4~100%を必要証拠金として預託を受け、建玉維持に際しては一定の証拠金維持率を求めています。また、FleGrowthが開発した自動ロスカットシステムを採用し、急激な相場変動時で顧客に決済損失が発生した場合でも、預り証拠金の範囲内に損失額が収まるように顧客の与信管理に努めています。しかしながら、FX市場終了から開始までの間(例:週明け)に極端な相場変動が発生した場合、始値が前営業日終値と大きく乖離し、顧客の決済損失が預り証拠金を上回り、その不足額を即時に支払えない事態が生じる可能性があります。このリスクは、値飛び(配信レートの大幅な乖離)を伴う激しい相場変動時に顕在化する可能性があると認識しており、多額の顧客立替金が発生した場合、トレイダーズホールディングスグループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。具体的には、以下のような影響が想定されます。▶ 顧客の決済損失が預り証拠金を超過し、トレイダーズ証券が一時的に立替金を負担▶ 立替金の回収が困難となり、その全部又は一部に対してトレイダーズ証券が貸倒損失を被る このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 事前のリスク情報提供及び建玉の制限並びに証拠金倍率変更等相場急変の可能性が高まった場合には、顧客に対し建玉決済や証拠金の追加預託を促すなど、投資リスクに関する情報を積極的に提供しています。また、実際に相場が急変した場合には、建玉上限数量の制限や、証拠金倍率の変更等、更なる追加的措置を検討・実施することとしています。■ 立替金回収体制の整備万が一立替金が発生した場合でも、迅速な対応により顧客からの回収を図る体制を整えています。■ システムの継続的改善FleGrowthにおいて、自動ロスカットシステムの更なる高度化を図り、損失拡大の抑止とシステムリスクの低減に努めています。 ⑥ サステナビリティ課題への取り組みに関するリスク企業の持続的な成長には、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点を経営に取り入れることが求められており、気候変動や人権問題等の社会的課題への対応が不十分な企業は、株主や顧客、取引先といったステークホルダーからの信頼を失うリスクが高まっています。このリスクは、企業活動のあらゆる場面において、日常的に顕在化し得るものであると認識しています。また、サステナビリティに関する対応が不十分と評価された場合、企業ブランド及び社会的信用の毀損、人材確保への影響、取引先との関係悪化、並びに投資家からの評価低下等を通じて、トレイダーズホールディングスグループの事業運営及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ サステナビリティへの取り組みが不十分と見なされ、顧客が取引を停止▶ 投資家がトレイダーズホールディングスへの投資を控え、経営成績や財務状況の悪化を招く このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 環境配慮活動の推進社内のペーパーレス化や電力消費の削減に取り組むほか、再生可能由来電力の利用によるGHG排出量の削減を推進しています。また、環境保護に資する金融商品・サービスの開発・提供を進めるとともに、地域清掃活動への参加等、地域社会と連携した環境保全活動にも取り組んでいます。■ 社会的責任の実行大学・小学校・中学校・高等学校等の教育機関や官公庁と連携し、実社会と接続した金融経済教育の機会提供を推進しております。金融リテラシー向上及び教育支援を通じて、持続可能な社会の実現への貢献に取り組んでおります。■ ガバナンス体制の強化中長期的な企業価値の向上を目指し、取締役会におけるサステナビリティ課題への監督機能強化や、社外取締役比率の向上等、コーポレート・ガバナンスコードに沿った体制整備を進めています。 (4)オペレーショナルリスク、その他のリスク① オペレーショナルリスクトレイダーズホールディングスグループでは、事務処理の複雑化、管理対象範囲の拡大に伴う業務遂行過程において、オペレーショナルエラーなどが発生した場合、顧客又は取引先からの損害賠償請求や監督官庁による行政処分を受けるといった影響を被る可能性があります。こうしたリスクは、新たな事務処理手続の導入、法令や規則の変更、従業員の退職や人員異動などの局面で顕在化しやすくなります。具体的には、トレイダーズホールディングスグループの役職員による不適切な事務処理や、内部統制の不備により、適切なサービス提供が困難となる事態を想定しています。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 人材の確保と育成優秀な人材の採用と適切な人員配置を行い、業務遂行能力の維持・向上に努めています。■ 教育体制の充実外部研修や社内セミナーの実施により、従業員の知識・スキル向上を図り、オペレーショナルリスクの低減に取り組んでいます。■ 業務記述書及びマニュアルの整備業務記述書及び各種マニュアルの整備・文書化を進めることにより、従業員の退職や人事異動等の局面においても円滑な業務引継ぎを可能とし、安定的な業務遂行能力を維持できる体制の整備に努めております。■ ITを活用した業務管理体制の強化トレイダーズホールディングスグループでは、業務遂行過程におけるオペレーショナルエラーの発生防止及び早期発見を目的として、各種業務システムにおけるITを活用したチェック機能や承認機能の整備・強化を進めております。これにより、事務処理の正確性向上及び不適切処理の未然防止を図るとともに、法令・規則改正や組織変更等の環境変化にも適切に対応できる業務運営体制の構築に努めております。■ 内部監査による内部統制モニタリング各事業部門における業務フローの見直しと文書化を進め、リスクの早期検知・是正を可能にする内部統制の充実を図りつつ、内部監査部による内部統制のモニタリングを行うことにより内部統制の実効性担保を行っております。 ② システムの瑕疵によるリスクトレイダーズホールディングス子会社であるFleGrowthでは、金融商品取引に関するシステムの開発・保守運用を行い、外部金融機関等に提供しています。万一、提供システムに重大な品質事故や不具合が発生した場合、提供先からの賠償請求を受けるリスクがあります。このようなリスクは、システムの安定運用において継続的に考慮すべきリスクであり、常に注意が必要です。具体的には、納品済みシステムに重大なバグが存在し、提供先においてシステム停止などの損害が発生し、FleGrowthが賠償責任を負うといった影響を想定しています。このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 品質管理体制の徹底開発プロセス全体において、要件定義、設計、開発、テスト、受入確認の各工程の管理を実施し、重大な不具合の発生防止に努めています。■ 受入テスト(UAT)の実施納品前に提供先と共同で受入テストを実施し、リリース前の不具合を未然に防止するよう努めています。 ③ 情報セキュリティに関するリスクトレイダーズホールディングスグループは、ランサムウェア等のサイバー攻撃によるシステム停止や、サイバー攻撃・内部不正による個人情報や機密情報の漏洩等により、損害賠償請求や行政処分を受けるリスクがあります。これらのリスクは、特定の時期に限らず常に存在し、日常的に顕在化し得るものと認識しています。また、後述の「顧客口座の不正利用に関するリスク」とも密接に関連しており、認証情報の漏洩が顧客被害につながる可能性も含めて、一体的なリスク管理が必要であることも認識しています。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ FX取引に関するシステムやサーバーの暗号化による長期間の業務停止▶ サイバー攻撃による多額の身代金の支払い要求▶ 情報漏洩に伴う損害賠償や対応コストの発生▶ 社会的信用低下に伴う顧客資産・取引量の減少による収益悪化 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ セキュリティ体制の強化トレイダーズ証券サイバーセキュリティ対策部及びFleGrowthを中心に情報セキュリティ管理体制を整備し、サイバー攻撃の予防に努めています。■ インシデント対応・復旧体制の整備インシデント発生時に備えた検知・初動対応・復旧の各プロセスを定め、事業継続計画(BCP)と連動した対応体制を構築しています。重大インシデント発生時には、関係当局への速やかな報告及び被害拡大防止に向けた初動対応を実施します。■ 社内教育と訓練標的型メールへの注意喚起、法令遵守研修の実施、内部管理体制の整備により、役職員による不正の未然防止を図っています。■ テレワーク環境の整備暗号化通信の導入、社内環境への接続制限等により、安全な勤務環境を構築しています。■ 委託先の適正管理外部委託先管理規程に基づき、定期的なチェックを行い、重大リスクを早期に把握・対応できる体制を整えています。 ④ 顧客口座の不正利用に関するリスクトレイダーズホールディングスグループが提供するオンライン取引サービスでは、インターネットを通じて顧客が自らの取引口座にアクセスし、取引や出金等を行う仕組みを採用していますが、近年では、フィッシング詐欺やマルウェア等を通じて顧客の認証情報が第三者に不正取得される事案が増加しており、業界全体で口座乗っ取り被害が深刻化しています。トレイダーズホールディングスにおいても、こうした手口による不正ログインや不正出金等が発生した場合、顧客資産の毀損に対する補償対応や信頼喪失により、経済的損失や企業価値の毀損といった影響を受けるリスクがあります。とりわけ、顧客側の情報管理に依存する部分もあるため、トレイダーズホールディングス単独の対策では完全に排除することが困難な側面がある点も、重大な経営上の懸念事項です。このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。 ■ 認証技術の高度化パスキー及び多要素認証を用いたログイン認証・出金認証機能を導入し、本人確認の強化に取り組んでいます。今後も、フィッシング耐性の高い認証方式の採用拡大など、認証技術の継続的な高度化に取り組みます。■ 不正アクセス防止策の多層化認証技術に加え、不正な接続元の遮断、デバイス情報の確認、アクセスログの監視等を組み合わせた多層的な防御により、不正アクセスの防止を図っています。■ 不正検知・遮断システムの強化外部の脅威情報を活用した分析(脅威インテリジェンス)と、潜在的な不正の兆候を能動的に探索する取り組み(脅威ハンティング)を組み合わせたプロセスにより、不正検知・対応を強化しています。さらに、検知精度の向上に向けたAI技術の導入についても、段階的に検討を進めています。■ 顧客への注意喚起及び啓発活動の継続定期的なセキュリティ警告や、偽サイト・詐欺メールへの対処方法を含む情報発信を行い、顧客のリスク意識向上と自己防衛力の強化を図っています。■ 被害発生時の迅速対応体制の整備不正利用が発生した場合には、関係当局への報告及び被害拡大防止を含む初動対応を速やかに実施する体制を整えています。 ⑤ データ管理の不備によるリスクトレイダーズホールディングスグループでは、顧客情報や業務データを電子媒体・紙媒体で記録・保存していますが、これらが適切に管理されなかった場合、漏洩や消失等のリスクが生じます。このようなリスクは、バックアップの不備、媒体の故障、委託先での管理ミス等により、日常的に発生し得るものです。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ 情報漏洩に伴う損害賠償やデータ復旧費用の発生▶ 社会的信用低下に起因する顧客・取引量・預り資産の減少▶ FleGrowthへの損害賠償請求や取引先離脱による売上減少 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ システム管理体制の強化トレイダーズ証券及びFleGrowthに専門部署を設置し、重要データを国内で安全に管理できる体制を整備しています。■ 委託先の監督強化外部委託先管理規程に基づき、委託先の適正性を定期的に確認し、早期にリスクを察知・対応できるよう努めています。 2 顕在化の可能性が低いと想定している主なリスク(1)外部環境によるリスク災害の発生によるリスクトレイダーズホールディングスグループでは、地震・津波・風水害などの大規模自然災害や事務所の火災等の発生により、従業員や保有資産の被災、必要人員の確保困難、通信障害や電力供給不足などが生じ、業務運営の継続や業績に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しています。このようなリスクは、過去の事例からみると、おおむね10年に1回から数回程度の頻度で発生し得るものと考えられます。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ FX取引事業において、業務継続が困難となり、長期間にわたり収益が喪失する▶ システム開発・システムコンサルティング事業において、FXシステム等の保守・運用業務の停止、システム開発の中断による納品遅延 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ BCP(事業継続計画)の整備と訓練トレイダーズ証券において緊急時対応を想定したBCPを策定し、代替事務所を遠隔地に確保しています。また、定期的に社内訓練を実施し、緊急時の課題抽出と備えを強化しています。■ 拠点分散とテレワークの活用システム開発・保守業務においては、テレワーク体制を整備するとともに、業務拠点を国内外に分散させ、リスク軽減を図っています。具体的には、宮城県仙台市にニアショア拠点を設立し、実効性のあるリスク分散策を推進しています。 (2)トレイダーズホールディングスグループの事業戦略、経営基盤に関するリスク自己資本規制比率が低下するリスクトレイダーズ証券は、第一種金融商品取引業者として、金融商品取引法第46条の6に基づき、自己資本規制比率(固定化されていない自己資本をリスク相当額で除した比率)を120%以上に維持することが求められています。業績の低迷等によりこの比率が120%を下回るときには、金融当局から業務の方法の変更を命じられ、更に100%を下回るときには3月以内の期間を定めて業務の全部又は一部の停止を命じられる可能性があります。また、業務停止後3月を経過した日においても100%を下回り、かつ、回復する見込みがないと認められるときは、金融商品取引業者の登録を取り消すことができるとされており、今後、上記要件に抵触した場合、業務停止や登録取消等の行政処分を受けるリスクがあります。このリスクは、業績の悪化に伴って自己資本が大きく減少した場合、又はリスク相当額が増加した場合に顕在化する可能性があります。具体的には、FX取引事業において業績の低迷が続き、金融当局から行政処分等を受けた結果、信用失墜が生じ、トレイダーズホールディングスグループ全体の財政及び業績悪化につながる可能性を想定しています。なお、2026年3月31日現在のトレイダーズ証券の自己資本規制比率は、662.8%となっております。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ リスク管理体制の徹底トレイダーズ証券において、適切なリスク評価・管理を継続的に実施しています。■ 収益基盤の強化顧客の預り資産及び取引量の拡大を図り、トレーディング損益の増加を通じて自己資本の持続的な積み上げに努めています。 (3)事業活動、顧客取引に関するリスク発注先の信用リスクFleGrowthでは、システム開発及びシステム運用・保守において、発注先と契約を締結し、前受金又は納品時・サービス提供時に対価を受領していますが、発注先が信用不安や破綻に陥った場合、売掛金の回収不能やシステム開発の中止等により損失が発生するリスクがあります。このようなリスクは、日常的に顕在化する可能性があると認識しています。具体的には、システム開発・コンサルティング事業において、納品後に発注先の信用悪化により売掛金が回収できず、FleGrowthが損失を被る事態を想定しています。 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 信用調査の徹底契約締結前に、発注先の財務状況や信用力を十分に審査し、信用リスクを適切に評価・判断するようFleGrowthにおいて体制を整備しています。 (4)オペレーショナルリスク、その他のリスク① 役職員の不正行為によるリスクトレイダーズホールディングスグループでは、役職員による不正又は予測困難な不正行為により、ブランドイメージの毀損や信用失墜を招く可能性があります。このようなリスクは、特定の時期に限らず、突発的に発生する可能性があるものと認識しています。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ 不正行為の発覚による風評リスクの増大▶ 行政処分(課徴金・過怠金・業務改善命令等)の対象となる可能性▶ 社内外の信頼性低下により事業遂行が困難となる このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 法令遵守意識の徹底役職員向けに毎月、コンプライアンス研修を実施し、研修内容の理解度テストを実施するなど、法令遵守意識の定着を図っています。■ 内部管理体制及び内部監査部の体制強化適切な内部統制環境を整備し、内部監査部による内部統制のモニタリングを行うことにより不正が発生しにくい内部統制体制を構築しています。■ 内部通報制度の整備「公益通報者保護規程」を策定し、総務部、常勤監査等委員及び外部弁護士につながるホットラインを通じ、匿名・安全に通報可能な環境を整備し、不正行為の早期発見・未然防止を図っています。 ② 外部業者への業務委託に伴うリスクトレイダーズホールディングスグループは、システム開発・コンサルティング事業における一部業務を外部業者に委託していますが、委託先によるサービス品質の低下や不正行為により、トレイダーズホールディングスグループの事業運営に支障を来すリスクがあります。このリスクも予測が難しく、いつでも顕在化し得るものと考えられます。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ 委託業者による個人情報・機密情報の漏洩や改ざん▶ 委託業者の経営悪化による成果物の品質劣化・納品遅延 このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 外部委託先の適正性確認外部委託先管理規程を整備し、定期的に委託業者の信用状況や管理体制を確認しています。■ リスクの早期把握と是正対応委託業者の変更や業務代替策を含む対応体制を整備し、早期にリスクを把握し適切に対応できるよう努めています。 ③ 犯罪による収益の移転防止に関するリスクトレイダーズ証券は、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」に基づき、顧客の本人確認、取引記録の保存、疑わしい取引の届出などの措置を講じています。しかしながら、業務の一部が法令に準拠していない場合には、行政処分や信用失墜といった影響が生じる可能性があります。このリスクは、口座開設や取引時など、継続的に存在するものと考えられます。具体的には、以下のような影響を想定しています。▶ 犯罪組織による口座利用が発覚した場合、業務改善命令等の行政処分を受ける▶ 信用失墜により顧客預り資産が減少し、取引量が減退、結果として収益が悪化し、企業価値の毀損につながる このようなリスクに対して、トレイダーズホールディングスグループでは以下の対応を進めています。■ 社内教育の実施犯罪収益移転防止に関する法令遵守の意識向上を図るため、年度計画に従い、社内セミナーを継続的に実施しています。■ 厳格な本人確認と記録保存同法に基づく本人特定事項の確認を徹底し、取引記録の保存や疑わしい取引の届出を確実に行う体制を整えています。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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