第一ライフグループ(8750)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業などのリスク


第一ライフグループ(8750)の株価チャート 第一ライフグループ(8750)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】 第一ライフグループグループは2026年3月31日現在、第一ライフグループ(保険持株会社)及び第一ライフグループの関係会社(子会社198社及び関連会社255社)によって構成されております。事業の系統図は、次のとおりであります。 会社名は主要な連結子会社・持分法適用関連会社を記載しております。「※」を表示した会社は2026年3月期末時点での連結子会社、「○」を表示した会社は同持分法適用関連会社であります。なお、第一ライフグループは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。(注) 1 2026年4月1日付で、第一生命ホールディングス株式会社は株式会社第一ライフグループに、ネオファースト生命保険株式会社は第一ネオ生命保険株式会社に、アイペット損害保険株式会社は、第一アイペット損害保険株式会社に、Dai-ichi Life Reinsurance Bermuda Ltd.はDaiichi Life Reinsurance Bermuda Ltd.に、第一生命インターナショナルホールディングス合同会社は、第一ライフインターナショナルホールディングス合同会社に、それぞれ商号を変更しております。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、第一ライフグループグループが判断したものであります。 (1) グループ企業理念1902年に日本で創業し、アジア・パシフィック、北米等グローバルに事業を展開する第一ライフグループグループでは、グループ理念を共有・浸透することで、グループ各社がそれぞれの地域・国において、生命保険の提供を中心に人々の安心で豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献するとともに、グループの提供価値を最大化し持続的な成長を実現することを目指してまいりました。社会の変化が一層激しくなる中、グループが目指す新たな未来に向けた変革を実践するため、グループ企業理念を2024年3月期に刷新いたしました。具体的には、「グループの社会における存在意義」であるパーパス(Purpose)とパーパスを実現するためのバリューズ(Values)「大切にする価値観」を、策定いたしました。第一ライフグループグループは、新たなパーパス及びバリューズの浸透を通じて、グループ社員の一体感を醸成することで従業員エンゲージメントを高めるとともに、積極的な挑戦と変革を通じて、企業の革新性を高めることで、社会課題の解決と企業価値向上に向けて常に挑戦し続けてまいります。 〈グループ企業理念〉 Purpose:グループの社会における存在意義「共に歩み、未来をひらく 多様な幸せと希望に満ちた世界へ」“Partnering with you to build a brighter and more secure future”第一ライフグループグループの目指す世界は、1人ひとりの異なる価値観や生き方が尊重され、多様な幸せと未来への希望に満ちた世界であります。このような世界を実現するために、私たちは、お客さまをはじめとするステークホルダーと共に歩み、未来を切りひらくための挑戦を続けてまいります。 Values:大切にする価値観Purposeの実現のためにグループのすべての従業員が大切にする価値観として、Valuesを定めます。 「いちばん、人を考える」“We care”私たちは、お客さま、地域・社会、株主・投資家、お取引先、従業員など、企業活動を通じて関わるあらゆる「人」のことを誰よりも真剣に考えます。 「まっすぐに、最良を追求する」“We do what's right”私たちは、お客さまや社会にとっての「最良」を常に誠実に追い求めます。 「まっさきに、変革を実現する」“We innovate”私たちは、スピード感をもって自ら変革し続けます。 Brand Message:Purposeを端的に表したコミュニケーションメッセージ「一生涯のパートナー」“By your side, for life” 第一ライフグループグループはPurposeを実現するため、事業活動を通じた社会的価値の創造に取り組みます。 (2) 経営環境及び対処すべき課題① 経営環境2026年3月期の世界経済は、米国の通商政策を巡る不確実性が懸念材料となったものの、全体としては底堅さを維持しました。米国経済は内需に支えられて堅調さを保った一方、中国経済は不動産部門の調整と内需の弱さが続き、成長の勢いを欠く状況となりました。日本経済については、賃上げを通じた所得環境の改善や設備投資の持ち直しが下支えとなったものの、物価上昇が個人消費の重石となりました。日本の金融市場については、年度を通じて株価・為替ともに変動の大きい展開となりました。株式市場ではAI関連業種への期待感等を背景に上昇傾向が続きました。しかし、年度終盤の米国・イスラエルによるイラン攻撃を受けて中東情勢が急速に緊迫化し、原油供給への懸念から市場のリスク回避姿勢が急速に強まりました。為替市場では、日本で高市新政権が発足し、経済政策の転換がなされるとの観測が高まったことで円安が進みました。また、高市政権の政策姿勢を背景とした財政拡張懸念に加え、日本のインフレが定着しつつある中で日本銀行の利上げ観測が継続し、長期金利の上昇が進みました。第一ライフグループグループは、主要事業を統括する事業オーナー、主要機能を統括するGroup CXO(グループ・チーフオフィサー)を配置し、中期経営計画に掲げる国内保険、海外保険、資産形成・承継アセマネ、新規(非保険)、IT・デジタルの5つの事業戦略を軸に、これらを支える財務・資本戦略及び経営基盤の強化を一体となって推進してまいりました。 ② 優先的に対処すべき課題第一ライフグループグループを取り巻く経営環境は、国内における「金利のある世界」への移行や物価上昇の定着、AIをはじめとするデジタルテクノロジーの急速な進化、国際情勢の不確実性の高まり等を背景として、引き続き変動性の高い状況にあります。変動性の高い環境はリスクが高いことを意味する一方で第一ライフグループグループが変革を大きく進めるチャンスでもあると捉えております。このような認識の下、第一ライフグループグループは、2030年度までに「グローバルトップティアに伍する保険グループになること」、そして「日本の保険業界の未来を先導する存在になること」の実現に向けた取組みを進めております。また、グループパーパスの実現に向け、生命保険の枠を超えた価値提供を行う「保険サービス業」へと進化し、世界の人々の人生や生活により一層貢献する企業として成長していくことを社内外に浸透させるため、2026年4月にグループブランドを「Daiichi Life」へと刷新いたしました。更なるグループブランドの価値向上を図り、グローバルな競争力の源泉としていく所存であります。第一ライフグループグループにおいて企業価値の増加を持続的に実現していくためには、資本効率の向上と事業ポートフォリオの変革を着実に進めることが重要であると考えております。2026年3月期は、現中期経営計画で掲げた主要な財務目標を前倒しで達成いたしました。2027年3月期は現中期経営計画の最終年度であり、次期中期経営計画を見据え、更なる成長加速につなげる重要な1年と位置付けております。このような環境のもと、国内における保障と資産形成・承継の一体的な価値提供を加速するため、「国内保障事業」、「資産形成・承継事業」という事業区分を見直し、「国内保険事業」と国内外の「アセットマネジメント事業」へと変更いたしました。国内保険事業では、人口減少・高齢化の進行や家計が保有する金融資産の着実な増加基調等を踏まえ、保障と資産形成・承継の両面から価値を提供できるビジネスモデルへの進化を更に進めてまいります。また、商品・サービスの拡充に加え、コンサルティングの高度化やリアルとデジタルを融合した営業モデルの進化を通じて、お客さまへの提供価値の向上に取り組むとともに、AIをはじめとするテクノロジーの活用により販売・引受・事務の各部門における生産性向上を進め、環境変化やリスクへの対応力を高め、持続的な成長につながる事業基盤の強化を進めてまいります。2026年3月期に全容調査を実施した、保険代理店への出向者による不適切な情報取得事案について、保険代理店の皆さまをはじめとする関係者の皆さまに多大なご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。策定した再発防止策を着実に実行するとともに、コンダクトリスクへの取組みを一層強化することで、ステークホルダーの皆さまからの信頼回復に努めてまいります。海外生保事業では、北米においては経済価値ベースの資本管理強化を進めるとともに、資本効率向上・利益規模拡大に向けて、キャピタルライトな新規領域への進出を検討してまいります。また、オセアニアでは生命保険の周辺領域であるリタイアメント事業へ展開する等、各地域の市場特性や外部環境に応じた戦略を着実に遂行し、第一ライフグループグループの成長ドライバーとして取組みを加速させてまいります。アセットマネジメント事業では、成長性と高い資本効率を兼ね備えた事業として事業規模の拡大を目指すとともに、魅力ある保険・年金商品の開発への貢献や運用利回りの向上を通じて、保険事業とのシナジーの実現にも取り組んでまいります。不動産領域では、市場の高い成長性を取り込むため、第一生命保険株式会社(以下、「第一生命」という。)で培った不動産運用のノウハウやリソースを活用したフィービジネスの拡大を進めていきます。新規事業では、株式会社ベネフィット・ワンの福利厚生サービス・プラットフォーム「ベネフィット・ステーション」における提供価値向上を進めて、更なる会員拡大と収益性向上を目指すとともに、既存領域にとどまらない新たな価値提供を通じて、「保険サービス業」への進化を牽引し、将来に向けたグループの成長性向上への貢献度を高めてまいります。財務・資本政策では、財務健全性を確保しつつ、高い資本効率や成長性が見込まれる事業への資本再配賦を進め、資本・キャッシュ創出の好循環を通じた企業価値向上を目指す「資本循環経営」を推進しております。中期経営計画で掲げた目標の達成と、その先の2030年度に向けた成長基盤の一層の強化を両立させるべく、資本効率の持続的な向上に取り組んでまいります。グループ経営管理体制の面では、Group CXO(機能ごとの責任者)及び事業オーナー(事業ごとの責任者)によるマトリクス型の経営管理体制の実効性を更に高めてまいります。各Group CXO・事業オーナー・事業会社役員のミッションをジョブディスクリプション(職務記述書)を通じて明確化するとともに、Group CXO・事業オーナーと地域統括会社・事業会社の間のレポーティングに関するガイドラインを明示化しコミュニケーションの活性化を図ることで、グループ戦略に沿った迅速かつ柔軟な事業推進や機能発揮を加速させてまいります。また、国内生命保険会社3社においても財務・コンプライアンス・IT領域のCXOを新たに任命し、Group CXOとの連携をより一層高めることで、グループガバナンス体制の強化を図ってまいります。AIをはじめ、驚異的な速度で進化を遂げているテクノロジーをグループ全体で活用していくことは、今後の第一ライフグループグループにおける競争力確保と持続的な成長実現にとって最も重要な課題と認識しております。最新テクノロジーを躊躇なく導入していくこと、それを可能とする基盤・体制の強化を進めることによって、生産性・競争力の向上につなげてまいります。また、テクノロジーの進展に伴い脅威が増しているサイバー攻撃に対しては、未然防止及び危機管理の両面からこれまで以上に対策を強化してまいります。サステナビリティ戦略については、第一ライフグループグループとして事業活動を通じた社会価値と経済価値の共創を更に推し進めていくとともに、第一ライフグループグループらしさを意識した価値創造の流れを整理・明確化し、ステークホルダーの方々との深度ある共有を図ってまいります。 (3) 2024-2026年度中期経営計画の進捗中期経営計画で掲げたグループ重要経営指標は、中期経営計画2年目で、概ね達成する結果となりました。特に、第一ライフグループグループの実質的な利益指標であるグループ修正利益は、国内の金融環境が好調に推移したことを背景に大幅な増益となりました。「主なグループ重要経営指標(KPI)の状況」については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 財政状態、経営成績」をご参照下さい。 2026年3月期における各事業の主な取組みは次のとおりであります。 ① 国内保障事業国内保障事業では、第一生命、ネオファースト生命保険株式会社(注)1、アイペット損害保険株式会社(注)1、第一スマート少額短期保険株式会社のグループ各社で、生涯設計デザイナーを中心とする多様なチャネルを通じて、お客さまにとって最適な商品・サービスをお届けいたしました。また、万一のリスクに備える「保障」と将来のライフプランを見据えた「資産形成・承継」はともに密接不可分という考え方の下、「保障」と「資産形成・承継」の一体的価値提供に向けて、マーケットインの発想に基づき国内グループ各社の強みを活かした戦略的な商品・サービスの開発を進めてまいりました。第一生命では、12種類の疾病・状態へ保障範囲を拡大した「保険料払込免除特約(ワイド型)」を新たに発売する等、商品ラインアップの拡充に加え、生涯設計デザイナーによる、保障と資産形成・承継の一体的なコンサルティングに取り組んでまいりました。ネオファースト生命保険株式会社では、がん保険「ネオdeがんちりょう」を改定し、多様化するがん治療に備える網羅的な保障を提供する等、商品のレベルアップに取り組んでまいりました。第一生命の生涯設計デザイナーによる、アイペット損害保険株式会社のペット保険販売や株式会社ベネフィット・ワンの福利厚生サービスの提案等、非保険サービスの提供を含めたグループシナジーを追求し、多様化するお客さまニーズにお応えいたしました。(注)1 2026年4月1日付で、ネオファースト生命保険株式会社は第一ネオ生命保険株式会社に、アイペット損害保険株式会社は、第一アイペット損害保険株式会社に、それぞれ商号を変更しております。 ② 海外生保事業海外事業では、グループ全体の持続的な企業価値向上を牽引するために、海外各社の成長戦略の推進により利益規模を拡大するとともに、良質な投資機会や新たな事業領域の探索を通じた資本効率向上に取り組んでおります。Protective Life Corporationでは、事業効率向上の取組みや運用資産ポートフォリオの入替えに加えて、2025年11月にアセットプロテクション事業を展開するPortfolio Holding, Inc.の買収を決定するなど、オーガニックとインオーガニックの両面から成長に向けて取り組んでまいりました。TAL Daiichi Life Australia Pty Ltdでは、2025年8月にChallenger Limited株式の合計19.9%の取得を完了いたしました。これにより、保障性市場における強固な事業基盤に加え、今後同国での拡大が期待されるリタイアメント市場へ参入し、新たな収益機会の取込みを図っていきます。また、高度障害や所得補償に関する支払いの増加等を背景に業界全体で契約条件や商品設計の見直しが進む中、対象契約の改善に向けた取組みを進めてまいりました。新たな取組みとして、2025年5月に英国のM&G plcと、生命保険分野及び資産運用分野における長期的な戦略的パートナーシップを締結いたしました。同社への出資を含む提携により、第一ライフグループとして初めて英国・欧州の保険市場へ進出いたしました。同社株式約15%の取得を進めるとともに、販売チャネルの拡大や商品開発、資産運用面での協業を通じて、事業機会の創出に取り組んでまいりました。その他の進出国でも、各社の事業ステージに応じた成長戦略に基づく取組みを行ってまいりました。 ③ 資産形成・承継事業「人生100年時代」を迎える中、第一ライフグループグループでは、お客さま一人ひとりのライフプランや多様化するニーズに応じた資産形成・承継ソリューションの提供を進めてまいりました。第一生命及び第一フロンティア生命保険株式会社を中心に、機動的な商品開発や運用機能の強化を通じて、お客さまの資産形成や資産取崩期における資産寿命の延伸に貢献するとともに、国内金利上昇を踏まえた円建商品の販売推進や、多様な市場ニーズを捉えた商品・サービスの提供に取り組むことで、お客さま一人ひとりのFinancial Well-beingの向上に貢献いたしました。アセットマネジメント市場の成長取込みとグループ間シナジー最大化を図るため、2025年5月に英国の資産運用会社Capula Investment Management LLP及びCapula Management Limitedへの追加出資を決定する等、オルタナティブ分野における取組みを強化いたしました。また、2025年7月には丸紅株式会社との国内不動産事業の統合を完了し、同年10月にはウェルス・マネジメント株式会社との資本業務提携を締結する等、不動産バリューチェーンの強化やホテル関連領域への展開を通じ、アセットマネジメント事業の強化を進めてまいりました。 ④ 新規事業新規事業では、第一ライフグループグループが生命保険業という枠を超えた「保険サービス業」へ変革するための取組みを推進しております。特に、株式会社ベネフィット・ワンのプラットフォームである「ベネフィット・ステーション」をエコシステムとして活用し、お客さま一人ひとりの Well-being の実現を目指しております。「ベネフィット・ステーション」については、第一生命の営業チャネルを通じた提案活動等により法人との接点構築・強化を進めるとともに、プラットフォームの更なる充実に向けて、企業間取引のデジタル化サービスを提供する株式会社インフォマートとの資本業務提携を行ってまいりました。これにより、従来提供してきた人事・労務領域のサービスに加え、財務・経理領域のソリューションを拡充し、法人向けの価値提供基盤の強化を図ってまいりました。成長期待の高い良質な投資機会を追求し、新たな非保険事業領域の探索を引き続き行ってまいります。 ⑤ IT・デジタル戦略IT・デジタル戦略では、テクノロジーを差別化の重要な要素と位置づけてデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しております。その一環として、2025年5月にはインドに「グローバル・ケイパビリティ・センター(GCC)」を設立し、データ・AIの活用、サイバーセキュリティの強化及び先進的なソフトウェア開発等を通じて、グローバルでのDX加速に向けた取組みを進めております。また、デジタル組織能力の強化と内製化に向けて、高度な専門人財の育成・活用を進めることで、グループ全体のIT・デジタル戦略を支える体制整備を進めてまいりました。 ⑥ 財務・資本政策a. 良質な「資本循環経営」の実践第一ライフグループグループは、財務健全性を維持しつつ、持続的な企業価値向上と安定的な株主還元を目指して、ERM(Enterprise Risk Management)(注)2の枠組みに基づく資本政策の運営を行っております。事業運営やリスク削減を通じて創出した資本を、より高い資本効率や成長性が見込まれる事業へ投下することで、グループの資本効率・キャッシュ創出力を高め、企業価値向上を目指す「資本循環経営」(注)3を推進しております。リスク削減やグループ会社からの送金率引上げ等により創出した余剰資本について株主還元に充て、資本効率の改善を図りつつ、成長に向けた戦略的投資にも規律を持って資本配賦を行っております。なお、2026年3月期グループ修正利益をベースとしたグループ会社からの配当は、前期を上回る約5,500億円を確保する見通しであります。(注)2 ERMとは、事業におけるリスクの種類や特性を踏まえ、利益・資本・リスクの状況に応じた経営計画・資本政策を策定し、事業活動を推進することを指しております。 3 「資本循環経営」とは、事業運営を通じて稼得した資本や、リスク削減によって解放された資本を財源として、財務健全性を確保しつつ、より高資本効率・高成長事業へと資本を再配賦することで資本・キャッシュ創出の好循環を生み出し、企業価値向上を目指す考え方であります。b. リスクプロファイルの変革に向けた市場関連リスク削減の取組み第一ライフグループグループでは、資本コストの低減とリスクに対するリターンの向上を通じた資本効率の改善を目指しております。中長期的には、市場リスクに偏った現在のリスクプロファイルを保険リスク中心にシフトすることを企図しており、今中期経営計画では株式リスクの削減ペースを加速させるべく、第一生命が保有する国内株式残高を2025年3月期から2027年3月期の3年間で1.2兆円削減する計画としております。2026年3月期は、好調な株式市場を背景に国内株式残高が増加し、株式リスクが高まりましたが、削減計画に基づき、株式売却を着実に実施いたしました。また、第一生命では、金利リスクの削減に向けて、超長期債券の継続的な買入れや入替えを実施いたしました。 ⑦ サステナビリティ・経営基盤a. サステナビリティ推進第一ライフグループグループでは、グループパーパスに掲げる「共に歩み、未来をひらく 多様な幸せと希望に満ちた世界へ」の実現に向け、コア・マテリアリティ(第一ライフグループグループが重点的に取り組む重要課題)の解決を通じたサステナビリティ戦略を推進しております。2025年4月には、グループ一丸となってサステナビリティ取組みを一層推進する経営姿勢を示すものとして、「グループサステナビリティ宣言」を制定いたしました。また、サステナビリティ取組みが事業活動を通じて社会価値および企業価値の創出へのつながりを整理・明確化するため、取組内容と価値創造の流れを図式化した「インパクトパス」の作成を進め、2027年3月期の公表に向けた準備を行っております。こうした継続的な取組みが外部から評価され、世界的なESG(環境・社会・ガバナンス)に関する株式指数である「Dow Jones Best-in-Class Asia Pacific Index」の構成銘柄に4年連続で選定されるとともに、CDPによる気候変動分野の評価において最高ランクの「Aリスト」企業に選定されました。 b. CXO制/事業オーナー制第一ライフグループでは、主要なコーポレート機能を統括する「CXO」を2022年度から導入・拡充するとともに、外部登用を含めた体制整備を通じて、各機能の実効性を高めてまいりました。さらに、主要事業を統括する「事業オーナー」を2025年3月期に新設し、両機能を有機的に組み合わせたマトリクス型の経営管理体制を持株会社において構築いたしました。2026年3月期からは、すべてのCXOに「Group」を付し、グローバル視点でのグループ経営を強化いたしました。マトリクス型の経営体制の下で、グループ最適の視点から戦略の立案と実行を進めてまいりました。 c. 人財戦略第一ライフグループを取り巻く事業環境が一層多様化・複雑化する中、事業戦略の実現確度を高め、グループの持続的な成長の原動力となるのが人財であります。第一ライフグループグループでは、グループパーパスの下、「多様な人財が可能性を最大限に発揮し、挑戦と変革を実現する」を人財戦略のキーメッセージとして掲げ、人財獲得・人財育成、主体的なキャリア形成支援、人事制度・報酬制度、適財適所の人財配置、風土・Well-being、グループHRガバナンスの6つの柱に基づく取組みを進めております。社員に選ばれる職場環境の整備に向けて、ベースアップを含む4年連続の賃上げを実施した他、ジョブ型人事制度の導入等を行ってまいりました。また、役員及び従業員の双方において外部人財の登用も積極的に推進し、人財ポートフォリオの多様化にも引き続き注力してまいります。さらに、キャリアオーナーシップ支援に向けた学習機会の拡充や健康経営の推進等、人的資本の強化に向けて多面的に取り組んだことで、エンゲージメントスコアは2021年の調査開始以来堅調に推移しております。

事業等のリスク

3 【事業等のリスク】 文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り、本書提出日現在において、第一ライフグループ及び第一ライフグループグループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。第一ライフグループは、第一ライフグループグループの経営に重要な影響を及ぼす可能性のある予見可能なリスクを「重要なリスク」として特定しております。第一ライフグループグループの重要なリスクについては以下のとおりであります。 <重要なリスクと選定プロセス> 重要なリスクの特定にあたっては、グループ会社における重要なリスクの洗い出し結果をもとに、各リスクの影響度(注)1・発生可能性を4段階で評価し、ヒートマップを用いて、重要度の高いリスクをグループベースの重要なリスクとして特定し、毎年度見直す運営としております。また、現時点では重要なリスクではないものの、新たに現れてくることが想定されるリスクとして「エマージングリスク(注)2」の洗い出しも毎年度実施しております。これらのリスクを踏まえた事業計画を策定することで、リスク認識を踏まえたPDCAサイクルを推進し、予兆段階から適切にリスクの管理を実施しております。(注)1 影響度は経済的損失額、レピュテーション(売上・経営責任・株価への影響)等の要素を考慮しております。2 環境変化等により、新たに現れてくることが想定されるリスク 第一ライフグループは、これら「重要なリスク」の管理状況を定期的に経営会議、取締役会に報告しており、その状況を認識した上でリスクの発生の回避に向けた対応を推進するとともに、リスクが顕在化した場合には迅速かつ適切な対応に努めております。なお、第一ライフグループグループのリスク管理体制については「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ⑦ リスク管理体制の整備状況」に記載のとおりであります。 以下に「重要なリスク」並びに投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるその他のリスクを列挙しております。 (1) 市場・信用・流動性に関するリスク① 国内外の金融市場・経済情勢の悪化に関するリスク日本経済を取り巻く環境は、依然として不透明感が強まっております。2024年度以降、日本銀行は複数回の利上げを実施しており、これに伴い長期金利水準は上昇基調で推移しております。また、ロシアによるウクライナ侵攻の継続や中東地域における地政学リスクの動向など、国際情勢の不安定化に起因するボラティリティの上昇にも引き続き警戒が必要です。今後も、各国中央銀行の金融政策の動向や地政学リスクの影響等が世界経済及び金融市場に与える影響は大きく、先行きには不透明感が残ります。世界的に経済や金融市場の先行き不透明感が一段と強まった場合、金融資本市場は更なる不安定化に直面し、資産価格の下落や市場のパフォーマンス悪化につながる可能性があります。深刻な金融不安が発生した場合には、主要経済圏における経済活動にも大きな影響を及ぼす可能性があるため、引き続き慎重な対応が求められます。第一ライフグループグループは、ストレス・テスト等によるリスク耐性の確認を定期的に実施しており、健全性が懸念される場合には速やかにリスク削減のアクションプランを講ずる等の態勢を構築しておりますが、こうしたリスクが現実となった場合、第一ライフグループグループの保険商品への需要が低下する可能性や、個人保険の解約・失効率が上昇するおそれがある他、低金利や株価下落による資産運用収支の悪化等、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループは、財務健全性の確保に向けて、経済価値ベースの資本充足率(以下、ESRという。)について170%以上の確保を基本としており、2026年3月末の内部ESRは220%と十分な水準を確保しております。第一生命保険株式会社(以下、「第一生命」という。)では、金利・株式等の市場リスクの削減に継続的に取り組んでおり、現行中期経営計画期間においては株式リスクの削減ペースを加速する計画を織り込み、金融市場変動の影響を受けにくい財務体質に向けた取組みを強化しております。 ② 株式投資に関するリスク国内株式市場を含むグローバル金融市場は、世界的な経済・金融情勢により大きく変動いたします。経済危機及び主要経済大国における景気回復見通しの不透明感等に起因して株価が急落する場合、有価証券評価損・売却損の増加及び有価証券含み益・売却益の減少を通じて第一ライフグループグループの資産運用収支、純資産及びESR等の健全性指標等を著しく悪化させ、第一ライフグループグループの財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。株式市場の著しい低迷及び経済状況の悪化による保有株式の価値減少に係るリスクに備えるため、第一生命においては将来的な株価下落によるリスク顕在化に備え、株式の売却やデリバティブの活用を通じたリスク・コントロールを実施しておりますが、今後、国内外の経済状況及び株式市場が大きく悪化した場合には、第一ライフグループグループに重大な損失をもたらし、第一ライフグループグループの財務内容に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 金利変動に関するリスク第一ライフグループグループでは、保険契約の引受けによって生じる負債に見合った運用資産を適切に管理するため、長期的な資産・負債間のバランスを考慮しながら安定的な収益の確保を図ること、及びESRを含む財務健全性への影響を抑制することを目的として、資産・負債総合管理(Asset Liability Management。以下、「ALM」という。)を行っておりますが、金利の乱高下といった大幅な市場環境の変動等が起きた場合には、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、中長期金利が長期にわたり著しく低水準で推移した場合には、収益性の確保が困難になり、販売中止を余儀なくされる貯蓄性商品が今後も発生する可能性があります。第一生命ではALMの考え方に基づき資産と負債のデュレーション(残存期間)を一致させる取組みを継続しております。金利の低下局面では、より低い金利水準を求めて期限前償還又は繰上返済される債券や貸付及び満期を迎えて償還される資産を再投資した際の運用利回りは従来より低くなるため、平均運用利回りは低下いたします。既契約の保険料が原則として変わらない一方、このような低い金利水準により資産運用ポートフォリオの利回りが低下することで、当初想定していた運用収益が確保できない、あるいは逆ざや(資産運用ポートフォリオの平均利回りが既契約の保険料率の設定に用いた予定利率を下回る状態)となる可能性があり、第一ライフグループグループの収益性及び長期的な事業運営能力に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。逆に、金利が上昇する局面では、資産運用利回りが上昇することにより資産運用ポートフォリオの収益力を向上させることができる一方で、保険契約者がより高収益の資産運用手段を求めることにより保険契約の解約が増える可能性があります。更に、金利上昇時は債券等の価格が下落し、含み損益の悪化により純資産にマイナスの影響を及ぼします。第一ライフグループグループは金利上昇リスクに対応し、会計上、一定のデュレーションマッチングを条件に簿価評価が可能な責任準備金対応債券を積極的に活用することにより、かかる影響を緩和しておりますが、金利が短期間で大幅に上昇した場合やそれに伴い解約が急増した場合は第一ライフグループグループの財務内容及び収益性に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、第一フロンティア生命保険株式会社においては、保険契約の引受けによって生じる負債に見合った運用資産を適切に管理するためALMを行っており、金利変動によるESRへの影響は限定的に留まる見込みですが、金利変動に伴う資産と負債の会計上の評価額の計上方法の違い等により、第一ライフグループグループの純資産と支払余力等に影響を及ぼす可能性があります。これについては、再保険を活用することで、上記影響を緩和する等の対策を行っております。 ④ 為替変動に関するリスク第一ライフグループグループの保有する有価証券には外貨建のものも含まれております。外貨建の有価証券とは、主に外国債券(外国の国債・政府機関債・社債等)、外国株式及び証券化商品でありますが、特別勘定において保有するもの及び外貨建商品に係る責任準備金に実質的に対応させて保有するものを除いて、外国為替相場の変動による時価の変動が第一ライフグループグループの業績に実質的に影響を及ぼします。第一ライフグループグループは、保有する外国債券の一定割合について外国為替相場の変動をヘッジしておりますが、著しい為替差損等が生じた場合、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、第一ライフグループの海外事業を含む外貨建事業は今後も拡大を見込んでおり、外国為替相場の変動が第一ライフグループグループの財務状況および業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 資産運用ポートフォリオに係るその他のリスク安定的な資産運用収益の獲得は第一ライフグループグループの事業運営にとって重要であるため、第一ライフグループグループの資産運用ポートフォリオは、国内外の公社債及び株式以外にも、貸付金、不動産並びにオルタナティブ投資等幅広い資産区分に分散投資することでリスク抑制的な運営を行っておりますが、以下に掲げる様々なリスクを回避できない可能性があります。 a. 信用リスク第一ライフグループグループが保有する債券の発行体の信用力が信用格付けの引下げ等により低下し、債券の市場価格が下落する可能性及び保有する債券の発行体が元利金不払い等債務不履行に陥る可能性があります。その結果、有価証券評価損が発生したり、有価証券売却損益・含み損益が悪化することで、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、第一ライフグループグループが市場リスクをヘッジするために用いている金利スワップ、為替予約、株価指数先物等のデリバティブ取引についても、カウンターパーティー・リスク(デリバティブ取引等の相手方の信用リスク)を有しており、カウンターパーティーに債務不履行が生じた場合には、有価証券評価損及びその他損失の発生や、有価証券売却益及びその他利益の減少につながる可能性があり、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、第一ライフグループグループは貸付先の財務内容や信用力が悪化するリスクにさらされており、当該リスクは第一ライフグループグループの貸付金ポートフォリオの信用コストを上昇させる可能性があります。即ち、第一ライフグループグループは貸付先に関する評価・見積りに基づき貸倒引当金を計上しておりますが、国内外の経済状況の悪化や業種固有の問題等により債務不履行や信用力の低下が発生した場合には、実際に発生する損失が引当金を超過し又は引当金の増額が必要となり、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループグループは国内の大手金融機関に対して相当量のエクスポージャー(与信等の残高)を有しておりますが、それは主に劣後債であります。一般的に、これら劣後性証券の価値はシニア債券の価値に比べて、発行体である銀行の信用情報の変化に、より大きく影響を受ける傾向があります。そのため、国内の銀行の信用状況や財務内容が悪化した場合には、有価証券評価損、引当金の増額及びその他損失の発生又は有価証券売却益及びその他利益の減少につながる可能性があり、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 b. 不動産投資に関するリスク第一ライフグループグループは、営業・投資を目的とする不動産を保有しております。景気低迷により、不動産価格や賃貸料の下落及び空室率の上昇等が生じた場合には、第一ライフグループグループの不動産関連収益は減少し、結果として、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 資産流動性に関するリスク第一ライフグループグループが提供する多くの商品は、契約者が積立金の一部を引き出すこと及び契約を解約し解約返戻金を受け取ることを認めております。第一ライフグループグループは、今後予想される積立金の引出しや解約の請求、保険金・給付金等の支払い及び金融機関等とのデリバティブ契約に関する担保の差入れ要請に対応するために十分な流動性を提供し維持できるよう、負債の管理と資産運用ポートフォリオの構築をしており、また、流動性を高めるために当座借越契約を締結しております。一方で、不動産、貸付金及び私募債等の一部の資産は一般的に流動性に乏しいものであります。第一ライフグループグループが、例えば、不測の引出しや解約、感染症の大流行等の大規模災害により、急遽、多額の現金の支払いを求められる場合、第一ライフグループグループの流動資産及び当座借越が無くなり、その他の資産も不利な条件で処分することを強いられる可能性があります。更に、金融市場における混乱は、第一ライフグループグループが有利な条件で資産を処分できない又は全く処分できないといった、流動性における危機をもたらす可能性があります。第一ライフグループグループが不利な条件での資産の処分を強いられる又は資産を処分できない場合には、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 保険引受に関するリスク① 保険商品の料率設定及び責任準備金の積立ての前提が変動するリスク第一ライフグループグループの収益は、第一ライフグループ商品の料率設定及び責任準備金額の決定に用いる計算基礎率が保険金・給付金等の支払い実績とどの程度乖離するか等に大きく影響されます。計算基礎率には、将来の死亡率(予定死亡率)、資産運用収益率(予定利率)、事業費率(予定事業費率)を含みます。計算基礎率よりも実際の死亡率が高かった場合、資産運用収益が低かった場合、事業費がかかり過ぎた場合には、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、標準生命表や標準利率の改定は計算基礎率の設定に影響し、結果として会社の財務内容及び業績にも影響を及ぼし得ます。近年、第一ライフグループグループが販売に力を入れている「第三分野」の保険商品(医療保険、がん保険、介護保険等)の料率設定の計算基礎率は、伝統的な死亡リスクを保障する生命保険商品の計算基礎率に比べて限定的な経験に基づくことが多く、相対的に高い不確実性を内包しております。第一ライフグループグループは、保有契約の責任準備金について定期的に計算を行い、責任準備金の変動分を費用又は収益として計上しております。保険金・給付金等の支払い実績が当初の計算基礎率より多額となる等により責任準備金の積立不足が顕在化した場合、又は環境の変化によって第一ライフグループグループの責任準備金の計算基礎率を変更せざるを得ない場合においては、第一ライフグループグループは責任準備金の積増しを行うことが必要となる可能性があります。このような積増しが多額である場合には、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、第一ライフグループグループが販売している円貨建及び外貨建定額商品等の中には、市場価格調整(MVA)を設定するものがあり、国内外の市場金利の低下局面においては責任準備金の積増し、上昇局面においては責任準備金の取崩しが必要となることから、会計上の一時的な変動要因となる可能性があります。更に、第一ライフグループグループで販売している変額年金保険の中には、最低給付の保証を特徴とするものがあります。この保証型商品については、責任準備金に不足があれば積増しを行う必要があり、結果として費用が増加する可能性があります。第一ライフグループグループは再保険契約の締結等によって最低給付保証に係るリスクのヘッジに努めておりますが、こうした取組みが成功するとは限らず、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 医療技術の発展・医療行政の変化に関するリスク近年、人口構成や疾病構造の変化により、医療はその対象を疾患治療そのものだけでなく疾患罹患予測や予防へと大きくシフトさせています。また、医療者だけでなくバイオテクノロジー、製薬、ヘルスケアなどさまざまな健康関連事業者が医療分野に参入し、疾病と健康の境界があいまいになってきております。これらの変化は疾患の早期診断や早期治療を可能にしました。しかし、更なる技術開発が進んだ場合、将来の疾患リスクを詳細に把握できることも想定され高リスクのお客さまが積極的に高額保険に加入(逆選択)するリスクの増加、また、従来であれば発見されなかった疾病の発見や疾患基準の拡大等により保険金等の支払いが大幅に増加する可能性があります。さらに、医療技術の進展に加え、保険適用要件の見直しや高額療養費制度等の医療行政・制度の変更により、保険料率設定時の想定を超えて支払い発生率が変動するリスクがあります。第一ライフグループグループでは、新たに開発する保険商品、保有契約の保障内容を踏まえ、これらのリスクに備えて、医療技術全般や医療行政に関し、その動向を調査し、数年後を見据えた技術の精度や普及度を評価することで、生命保険の引受け、支払いに与える影響等を分析しております。また、医療技術の発展に伴い、保険会社にとってはリスクを細分化した保険引受が可能になりますが、個人のヘルスデータの利活用の権限やその範囲は一般に定められたものはなく、お客さまの期待を超えて保険引受に活用した場合には、第一ライフグループグループの信用が著しく失墜し、損失を被る可能性があります。 ③ 再保険取引に関するリスク第一ライフグループグループは、責任準備金の積立てにかかるリスクの軽減や金利リスク削減等のため、再保険契約を活用しております。しかし、再保険取引は、将来適切な条件で締結できない又は再保険の締結自体ができないリスクがあるとともに、カウンターパーティー・リスクにさらされており、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) オペレーショナル・テクノロジー・サイバーに関するリスク① サイバー攻撃・システム障害に関するリスク第一ライフグループグループでは、グローバルに展開するグループ経営を安定的に支え、世界各国のお客さまへの持続的な価値提供を実現するために、「グループITガバナンス基本方針」を制定し、COBIT(注)3をベースとしたグループITガバナンスの態勢整備を推進しております。また、ITガバナンスの推進をベースに、国内外のグループ保険事業会社のIT責任者を交えた定期的なカンファレンス開催による継続的な情報共有、及び各社の課題意識に沿ったグループ会社間の協働取組を推進することで、グループシナジーを創出して、グローバル経営に貢献するIT活用を目指しております。しかしながら、第一ライフグループグループの事業運営は、外部の業務委託先によるものを含め、情報システムに大きく依存しております。第一ライフグループグループは、これらのシステムに依拠して、保険契約の管理、資産運用、統計データ及び第一ライフグループグループのお客さまの個人情報の記録・保存並びにその他の事業を運営しております。第一ライフグループグループが事業運営や商品ラインアップを拡大するにつれて、情報システムへの多額の追加投資が必要となる可能性があります。その結果として、第一ライフグループグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、事故、火事、自然災害、停電、アクセス集中、人為的ミス、妨害行為、従業員の不正、ソフトウェアやハードウェアのバグや異常、外部からの不正アクセスやランサムウェア等のサイバー攻撃又は設備、ソフトウェア、ネットワークの障害等の要因により、第一ライフグループグループの情報システムが機能しなくなる、又は情報が改ざんされたり、消失する等の可能性があります。このような事象は、第一ライフグループグループがお客さまに提供するサービス、保険金・給付金等の支払いや保険料の集金、資産運用業務等を中断させたり、第一ライフグループグループから発信する情報に誤りが生じる等の可能性があります。サイバー攻撃・システム障害に関するリスクが顕在化した場合には、第一ライフグループグループのレピュテーションの低下、お客さまの不満やお客さまからの信頼の低下等のその他の深刻な事態をもたらす可能性があり、また、既契約の解約の増加、新契約販売の減少、行政処分につながるおそれもあります。その結果として、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(注)3 COBIT:米国の情報システムコントロール協会・ITガバナンス協会の提唱するITガバナンスの成熟度を測るフレームワーク ② 情報漏えいに関するリスク第一ライフグループグループは、自社システムだけなく、外部の業務委託先によって提供されるものを含め、オンラインサービスや集中データ処理を広く利用しております。そのため、機密情報・個人情報を厳格に管理することは第一ライフグループグループの事業において重要であります。しかし、外部からの不正アクセスによる第一ライフグループグループ及び外部の業務委託先等の情報システム等からの情報漏えいや、第一ライフグループグループ社員による社外活動時の紛失等による情報漏えい等のリスクが全くないとは限りません。これら漏えいした情報を不正利用された場合には、お客さまにご迷惑をお掛けするとともに、第一ライフグループグループが損害賠償を請求されるなど、第一ライフグループグループのレピュテーションを大きく低下させ、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 環境変化による態勢逼迫及び統制不備に関するリスク第一ライフグループグループでは、お客さまからの解約や保険金・給付金等の請求に迅速に対応するため、また円滑な業務遂行のため、各社での事務態勢構築に努めております。第一生命では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、保険金・給付金等の請求が急増したため、保険金等支払部門の人員を一時的に増強する等の対応を実施いたしました。今後同様の感染症の拡大(パンデミック)が発生した場合は、再度事務態勢が逼迫する可能性があります。経済環境や規制環境の変化、事業規模や事業領域の拡大、感染症発生等の環境変化に対し、既存の事務態勢では対応できない場合や、内部統制等の態勢構築が追い付かない場合には、お客さまに不利益を及ぼすだけでなく、第一ライフグループグループのレピュテーションが低下し、また第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) 法令違反・コンダクト・企業文化に関するリスク① 不正行為等により企業価値が毀損するリスク営業職、内勤職、販売代理店及び外部の業務委託先等により、金銭不正行為、顧客保護に反する等違法又は不適切な募集行為、個人情報等の漏えいや不適切利用、違法行為及び不適切な行為が行われる可能性があります。第一ライフグループグループではこのような行為を防ぎ、見破るための対策をとっておりますが、これらの詐欺、違法行為及び不適切な行為を排除できなかった場合、第一ライフグループグループのレピュテーションが大幅に低下するとともに、重大な法的な責任を問われ、行政処分につながるおそれがあります。それらの結果として、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。第一生命では、2020年から2023年にかけて、元従業員による金銭の不正取得事案が複数明らかとなりました。これを受け、第一生命では、個人保険・個人年金保険のお客さまを網羅的に対象として、金銭の不正取得等の被害を受けていないかどうかの確認を実施するとともに、第一生命の商品の取扱いにおいて、同社の従業員がお客さまから直接金銭を授受することを禁止する事務手続の構築等を含めて、金銭に係る不正行為の撲滅に向けた体制整備・取組みを実施しました。第一生命では、こうした事案の発生を受け、徹底した企業文化・風土の改革に取り組み、これに応じた営業方針の見直しを行いましたが、今後、他の金銭不正に関する事案が判明する等の場合には、第一生命並びに第一ライフグループグループの社会的信用が更に毀損されることになり、業務運営に影響を及ぼす可能性があるほか、追加的な営業方針の見直し等が必要となる場合が考えられ、その場合、第一ライフグループグループの事業運営、業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。2024年8月には第一ライフグループグループから保険代理店へ出向していた社員により、当該保険代理店におけるお客さまの個人情報が第一ライフグループグループ保険会社に漏えいしていた事案、また、2025年9月には第一ライフグループグループから保険代理店へ出向していた社員が当該保険代理店の了承を得ずに内部情報を取得していた事案が判明しました。保険代理店における第一ライフグループグループの実績把握等を目的としたものでしたが、このような不適切な情報取得は許されるものではなく、再発防止を進めております。今後、同様の事案が発生する場合や、取得した情報の不適切利用が判明した場合には、第一生命及び第一ライフグループグループのレピュテーションの更なる低下を招くとともに、重大な法的な責任を問われるおそれがあります。それらの結果として、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、保険契約の詐欺的な使用や、保険契約時のなりすまし等、社外の違法又は不適切な行為が発生する可能性もあります。反社会的勢力であることを秘して第一ライフグループグループと取引を行う者もおります。第一ライフグループグループではこのような詐欺的行為を防ぎ、見破るための対策をとっておりますが、これらの詐欺、違法行為又は反社会的勢力との取引を排除できなかった場合、第一ライフグループグループのレピュテーションが大幅に低下するとともに、重大な法的な責任を問われるおそれがあります。それらの結果として、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 人権侵害に関するリスク第一ライフグループグループは、事業活動が人権に対して影響を及ぼす可能性があることを認識しております。サプライチェーンを含む第一ライフグループグループの事業において人権侵害に該当する事案が生じた場合には、訴訟や行政罰などの法務リスク、ストライキや人財流出などのオペレーショナルリスク、不買運動やSNSでの炎上などのレピュテーションリスク等を通じて企業価値の毀損につながる可能性があります。また、第一ライフグループグループの進出国に重大な人権侵害問題が発覚した場合には、進出国からの撤退を余儀なくされるおそれもあります。それらの結果として、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループグループでは、すべての役員・社員がプリンシプルベースで考え、行動するにあたって最も基本的な指針となるものとして「Daiichi Lifeグループ行動規範」を定め、その中で私たちがとるべき行動の一つとして「人権の尊重」を掲げております。また、「Daiichi Lifeグループ人権方針」を定めたうえで、「人権方針」に基づいた人権デュー・ディリジェンスの取組みを推進しており、①人権尊重に向けた方針の策定、②人権リスクの特定と影響の評価、③人権リスクの低減に向けた取組み、④取組みの振返りと評価、⑤取組みの開示と意見の反映、⑥救済に向けた取組み、を実施することにより、国連ビジネスと人権に関する指導原則に沿った人権尊重の取組みを推進しています。 (5) パンデミック・大規模災害等に関するリスク① 大規模災害等に関するリスク第一ライフグループグループは、東京等の人口密集地域又は広範囲な地域を襲う地震・津波・テロ・紛争・戦乱等の大規模災害を原因として大量の死者が出た場合に、保険給付に関する予測不可能な債務を負うリスクにさらされております。第一ライフグループグループは、業界慣行や会計基準に従って危険準備金を維持しておりますが、こうした準備金が実際の保険給付債務をカバーするのに適切な水準にあるとは限らず、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。更に、物理的な被害その他のこうした大規模災害の影響により、第一ライフグループグループの業務運営に重大な支障を来す可能性があります。更に、第一ライフグループグループが主に事業を展開する日本国内の業務及び情報システム等は、外部の業務委託先及び取引先と同様に首都圏に集中しているため、首都圏に被害を及ぼす地震等の災害によって第一ライフグループグループの事業運営が著しい混乱に陥る可能性があります。地震等の災害が発生した場合には、第一ライフグループグループ、外部の業務委託先及び取引先が直ちに業務を再開できるとは限らず、その結果として第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② パンデミックに関するリスク新型コロナウイルスや、鳥インフルエンザ・新型インフルエンザのような感染症の大流行を原因として大量の死者が出た場合に、保険給付に関する予測不可能な債務を負うリスクにさらされております。第一ライフグループグループは、業界慣行や会計基準に従って危険準備金を維持している他、ストレス・テスト等によるリスク耐性確認を定期的に実施しておりますが、感染の世界的な拡大や金融市場の混乱といったストレス・シナリオの想定を大幅に超える事態が発生した場合等においては、こうした準備金が実際の保険給付債務をカバーするのに適切な水準にあるとは限らず、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 気候変動及び自然資本・生物多様性の喪失に関するリスク2016年に発効したパリ協定は、気候変動への対応を世界共通の長期目標として位置づけ、各国の政策や経済活動、さらには企業・金融機関の役割にも大きな影響を与えてきました。グローバルに保険サービス業を展開する第一ライフグループグループにとっても、気候変動はお客さまの生命や健康、企業活動、社会の持続可能性等に大きな影響を与えうる重要な経営課題と認識しております。第一ライフグループグループは、気候変動がもたらすリスクと機会の評価を通じて経営のレジリエンスを強化し、情報開示を通じたステークホルダーとの対話を重視する観点から、2018年9月にTCFD提言への賛同を表明いたしました。また、第一生命は2021年3月期に、本邦で初めて「ネットゼロ・アセットオーナー・アライアンス(注)4」へ加盟し、2050年までの運用ポートフォリオの温室効果ガス排出量のネットゼロを表明するとともに、「RE100(Renewable Energy 100%)(注)5」についても2023年3月期に目標を1年前倒しで達成し、RE100達成企業の認定(注)6を受けております。また、気候変動とともに重要な環境問題の一つとして認識されている自然関連諸課題についても、自然はあらゆる事業活動の基盤であることから、同じく重要な経営課題と認識しております。そのため、2022年10月にTNFD(Task Force on Nature-related Financial Disclosures)の議論をサポートし、枠組み構築の支援を行うことを目的として設立されたTNFDフォーラムに参画し、2023年12月にはTNFDが2023年9月に公開した開示提言(TNFD提言)の採用者として、TNFD Adopter(注)7に登録いたしました。なお、「気候変動」と「自然」は個々に独立したリスクではなく、相互に影響し合う関係にあるという認識のもと、リスク評価等においても一体的に取り組んでいます。自然・気候変動に関する物理的リスクや移行リスク(政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク、レピュテーションリスク)、システミックリスクは、第一ライフグループグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。物理的リスクとしては、温暖化に伴う熱中症や汚染に伴う感染症の増加による保険金・給付金支払額の増加、自然の喪失を原因とする災害の深刻化、台風等による水害発生の増加に伴う保険金・給付金支払額の増加、投融資先の業績悪化に伴う資産価値の低下・引当額の増加等が想定されます。移行リスクとしては、自然の保全への対応が不十分な企業への投融資価値の低下、炭素税導入、市場・社会環境変化による資産の毀損、新技術開発・消費者行動の変化への対応等の環境変化への対応が不十分な企業への投融資価値の低下、第一ライフグループグループの自然・気候変動に関する対応が不十分なことによりレピュテーションが悪化するリスク等が想定されます。また、システミックリスクとしては、あらゆる事業活動の基盤である自然が喪失することで、経済全体に影響が及び、第一ライフグループグループの資産価値が毀損するリスク等が想定されます。(注)4 2019年に設立された、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロのポートフォリオに移行することを目指す機関投資家の国際イニシアティブ5 事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで調達することを目標とする国際イニシアティブ6 RE100 Annual Disclosure Report 2023 のデータを参照しております7 TNFD提言に基づく開示を2025年3月期または2026年3月期のいずれかにおいて行うことを表明した企業のこと (6) 戦略関連リスク① 買収・出資戦略に関するリスク第一ライフグループグループは、持続的な成長の実現に向けて、国内外における買収・出資を重要な戦略手段の一つとして位置付けていますが、以下のような要因により、第一ライフグループが意図した戦略的効果を得られない可能性があります。まず、適切な買収・出資対象が常に存在するとは限らず、対象企業が存在した場合でも、第一ライフグループが受入れ可能な条件で合意に至らない可能性があります。また、買収資金の確保・必要な許認可の取得・法令・規制その他の制約により取引が実行できない可能性もあります。さらに、買収・出資を実行した後においても、以下のようなリスクにより、第一ライフグループが期待したシナジーや収益貢献が実現しない可能性があります。・被買収・出資先の事業運営・商品・サービス・人財を、第一ライフグループグループの事業運営・企業文化と円滑に統合できないリスク・被買収・出資先の事業と第一ライフグループグループの既存事業との間で、想定したシナジーが発揮されないリスク・被買収・出資先の商品・サービスに対する需要が想定よりも低下するリスク・第一ライフグループグループのリスク管理、内部統制、報告体制を被買収・出資先に十分に展開できず、ガバナンス上の課題が生じるリスク・買収後に対象企業の価値が低迷し、減損処理が必要となるリスクこれらの結果、買収・出資戦略が想定どおりの成果をもたらさなかった場合、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 海外事業の拡大に関連するリスク第一ライフグループグループは、日本以外の収益基盤を確保するために、海外において保険事業を積極的に展開しております。特に、海外生保事業では、北米・オセアニア等の先進国の安定市場、アジアパシフィック地域のベトナム・インド等の成長市場、長期的な拡大が見込めるアーリーステージの新興国市場と事業段階の異なる市場において、バランスよく事業展開をしております。また、展開地域の拡大に伴い、北米及びアジアパシフィック地域に、地域統括会社を設立し、経営管理・支援体制の強化を図っております。第一ライフグループグループは、進出各国における保険事業のバリューアップに努めておりますが、生命保険商品の普及率が第一ライフグループの予想水準、あるいは成熟市場の水準まで向上するとは限らず、その結果、第一ライフグループグループの事業展開、財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、海外への展開においては、以下を含む様々なリスクにさらされております。・政情や治安の不安・外国為替相場の変動・不利益な税制の導入・改正・法令や規制の予期せぬ変更・お客さまニーズ、市場環境及び現地の規制に関する理解不足・人財の採用・雇用及び国際的事業管理の難しさ・新たな多国籍企業との競争海外事業の拡大に取り組む中で、上記のような事業展開に関連する様々なリスクが顕在化し、想定した事業展開を行うことができない可能性があります。また、海外企業への投資に関連して減損が生じる可能性や、第一ライフグループグループの目標を達成できない市場から撤退する可能性があります。これらの結果、第一ライフグループグループの事業展開、財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ デジタル変革(DX)の遅れに関するリスクテクノロジーや情報を活用して業務の自動化や効率化を進め、お客さまに優れた顧客体験価値(CX)を提供するデジタル変革(DX)は、企業の差別化・競争力の源泉と考えられております。この認識のもと、第一ライフグループグループでは、DXを重要な戦略と位置付け、「お客さまとの双方向による頻度の高いデジタルコミュニケーション」「生涯設計デザイナーを中心とする販売チャネルへのデジタルサポート」「データ・AIを活用した新しい商品・サービスの開発」等のDXを推進しております。これら第一ライフグループグループの取組みが他社に劣後した場合、もしくは革新的な新技術・新規参入者の登場により、マーケティング・商品開発・営業等の各分野で抜本的な革新が起こり、第一ライフグループグループが対応できない場合は、新契約の獲得・既契約サポートにおける競争力が低下し、将来にわたって業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ AI利活用に関連するリスクAI技術は、近年急速に発展・普及しており、産業界でもビジネスへの実装や業務変革・効率化への活用が進展するなど、事業環境に大きな変化をもたらしています。このような環境変化に対し、第一ライフグループグループが適切に対応できず、AI利活用の取組みが他社に劣後した場合には、競争力の低下による新契約の減少や継続率の悪化、業務効率化の遅滞などにより収益に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、生涯設計デザイナーチャネルをはじめとする第一ライフグループグループの事業基盤において、優位性を維持・発揮できない状況となった場合には、将来にわたって業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、第一ライフグループグループではAI利活用に際しての統制管理ルールなどの態勢整備を進めておりますが、グループ各社や各部署において不適切な利活用が行われた場合には、法令違反や倫理上の問題が生じる可能性があります。その結果、社会的評価や信頼の低下といったレピュテーションの悪化により、新契約の減少や既契約の流出等が発生する可能性があります。これらのリスクが顕在化した場合には、第一ライフグループグループの中長期的な成長戦略の遂行や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ インフレへの対応が遅れるリスク近年、国内外において物価や賃金の上昇、エネルギー価格や各種コストの高騰など、インフレ圧力が継続して高まっており、今後も中長期的にこうした環境が続く可能性があります。このような状況下において、第一ライフグループグループがインフレ進行を十分に織り込んだ事業戦略、商品設計、保険料率の設定やコスト構造改革等を適切かつ機動的に実施できない場合には、競争力の低下や事業費の増加による収益構造の悪化を招くおそれがあります。特に、インフレに伴う事業費や人件費の増加を吸収できない場合や、市場環境に即した対応が遅れた場合には、新契約の減少や利益水準の低下につながる可能性があります。これらの対応が不十分であった場合には、第一ライフグループグループの中長期的な成長戦略の遂行や業績、財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 日本の人口動態に関するリスク日本の合計特殊出生率は、1975年頃から長期に低下傾向にありました。2005年以降反転上昇したものの、近年は減少傾向が続いており、足元の水準は日本の人口置換水準からは遠い状況にあります。第一ライフグループはこうした人口動態を踏まえた商品の開発や営業戦略の策定を行っておりますが、今後、更に人口が減少し、生命保険に対する需要が減少することになれば、第一ライフグループの国内保険事業の規模が縮小し、財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 保険販売が個人向け生命保険商品に集中しているリスク第一ライフグループグループの国内生命保険会社の保険料収入においては、個人向け生命保険契約によるものの占有率が高く、個人向け生命保険商品の販売においては、以下に掲げるものを含む様々な要因が影響を及ぼしております。・国内の雇用水準及び家計所得水準・貯蓄の代替商品及び投資商品の相対的な魅力・保険会社の財務健全性、信頼性及びレピュテーションに対する一般的な認識・出生率の動向及び高齢化といった日本の人口構成に影響を及ぼす長期的な人口動態・販売チャネルや商品に対するお客さまのニーズこのような要因の変化等は、第一ライフグループグループの個人向け生命保険商品における新契約販売の減少又は既契約の解約・失効の増加をもたらし、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループの国内保険事業では個人向け生命保険商品の販売チャネルの多様化・複線化を進めているものの、現時点では、大部分を営業職チャネルや銀行等の金融機関に依存しております。今後、新たなチャネルが規制や環境の変化等により、既存のチャネルに取って代わる程の規模に成長した場合や、営業職の採用環境が熾烈化し、想定の採用数を確保できずに営業職の在籍数が大幅に減少する場合等には、第一ライフグループグループは現在の競争力・収益性と市場シェアの維持という点において課題に直面し、結果として、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 銀行・来店型保険ショップ等のチャネルでの保険販売に関するリスク第一ライフグループグループでは、営業職チャネルに加え、銀行、証券会社及び来店型保険ショップ等の販売チャネルを活用し、多様化するお客さまニーズに対応した保険商品の提供を行っております。第一フロンティア生命保険株式会社では、銀行・証券会社等を販売チャネルとした年金商品等の開発・販売を行っております。第一ネオ生命保険株式会社では銀行窓口や来店型保険ショップ等を通じて、医療保険など第三分野の商品を中心に、わかりやすく簡便な商品・サービスの提供を行っております。第一ライフグループグループでは、販売チャネル及び商品ラインアップの多様化を進めるとともに、競争環境に応じた戦略立案と商品提供に努めておりますが、以下を含む様々なリスクが存在します。・販売戦略が想定どおりに実現しないリスク・類似商品が競合他社から販売されることによる販売件数の減少・手数料競争の激化による事業費の増加・銀行・証券会社等の金融機関と営業職との間での競合の激化・保険代理店に係る監督指針改正等の外部環境変化への対応遅延さらに、変額年金保険等においては、国内景気の停滞、資産運用パフォーマンスの低下により需要が減少し、販売が低迷する可能性があります。これらの要因により、第一ライフグループグループが当該チャネルにおいて競争力を維持・強化できず、収益性の確保や目標とする業績の達成に至らない可能性があります。その結果、第一ライフグループグループの事業展開、財務内容及び業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。 ⑨ 競争状況に関するリスク第一ライフグループグループの国内生命保険会社は、日本の生命保険市場において、国内生命保険会社、外資系生命保険会社、保険子会社を保有している又は大手保険会社と業務提携している国内の大手金融機関との激しい競争に直面しております。特に、規制緩和、死亡保障性の保険商品に対する需要の低下及び外資系生命保険会社との競争の激化等により、日本の生命保険市場における競争環境は熾烈化しております。競合他社の中には、卓越した金融資産や財務力格付け、高いブランド認知度、大規模な営業・販売ネットワーク、競争力のある料率設定、巨大な顧客基盤、高額な契約者配当、広範囲に亘る商品・サービス等において、第一ライフグループグループより優位に立っている企業もあります。株式会社かんぽ生命保険は、巨大な顧客基盤や全国的な郵便局のネットワークの活用、日本郵政株式会社を通じた間接的な一部政府出資の存在等から、日本の保険市場における競争優位性を保持しております。当該競争優位性を保持したまま、株式会社かんぽ生命保険の業務範囲の拡大(保険金額の上限見直しや販売できる保険契約の種類拡大等)が進められた場合、第一ライフグループグループの国内生命保険会社の競争力が相対的に低下する可能性があります。なお、第一ライフグループと株式会社かんぽ生命保険は、両社の強みを相互補完・融合することで事業基盤を強化し、持続的な企業価値の向上を実現すること等を目的に業務提携を行っております。加えて、第一ライフグループグループは、全国共済農業協同組合連合会、全国労働者共済生活協同組合連合会、日本生活協同組合連合会のような、競合する保険商品を提供している各種協同組合との競争にも直面しております。また、各種の規制撤廃策は日本の生命保険業界における競争の激化をもたらしました。例えば、1998年から2007年の間に制定された数多くの規制緩和により、証券会社や銀行で保険商品が販売できるようになりました。更に、来店型保険ショップやインターネット等を主要な販売チャネルとして活用する保険会社も登場しています。第一ライフグループグループは、こうした多様な販売チャネルを活用する保険会社との競争が今後更に激化していくと考えております。その他、日本の金融業界における新たな再編が生命保険商品の販売における競争環境に影響を及ぼす可能性があります。また、第一ライフグループグループはそれぞれの海外市場において現地保険会社との競争に直面しております。第一ライフグループグループが競争力を維持できない場合には、このような競争圧力等により第一ライフグループグループの新契約販売が減少するとともに既契約の解約が増加し、第一ライフグループグループの事業及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) その他のリスク① 法規制に関するリスクa. 当局の監督権限に関するリスク第一ライフグループ及び第一ライフグループグループの国内保険会社、国内少額短期保険業者は、保険業法及び関連業規制の下、金融庁による包括的な規制等の広範な監督下にあります。また、第一ライフグループグループの海外生命保険会社は、それぞれが事業を行う国や州等の法令や規制等の影響を受け、加えて、特に必要と認められる場合においては、金融庁による報告徴求命令や立入検査を受けることになります。例えば、日本の保険業法は、保険会社が行える事業の種類ごとに規制を設けるとともに、保険会社及び保険持株会社に一定の準備金や最低限のソルベンシー・マージン比率を維持させることとしております。保険業法は、内閣総理大臣に対して、免許取消しや業務停止、報告徴求、会計記録等に関する厳格な立入り検査の実施等、保険業に係る広範な監督権限を与えております。また、保険業法その他の法令等のうち特に重要なものに違反した場合等には、内閣総理大臣は保険会社の免許や保険持株会社に係る認可を取り消すことができます。また、保険会社の財産の状況が著しく悪化し、保険業を継続することが保険契約者等の保護の見地から適当でないと認められる場合にも、内閣総理大臣は保険会社の免許を取り消すことができます。このように、仮に、監督当局によって第一ライフグループグループの保険会社や少額短期保険業者の免許や保険持株会社に係る認可が取り消されることになれば、その会社は事業活動を継続できなくなり、第一ライフグループグループの業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 b. ソルベンシー・マージン比率等の規制に関するリスク現在、第一ライフグループ及び第一ライフグループグループの国内保険会社は、保険業法及び関連業規制に基づき、自己資本の充実度合いを計る基準であるソルベンシー・マージン比率を100%超に、国内少額短期保険業者は同比率を200%超に維持するよう要求されております。また、第一ライフグループグループの海外保険会社についても、各国の規制等により財務健全性を一定水準に保つことが求められております。例えば、第一ライフグループもしくは国内保険会社がソルベンシー・マージン比率を適切なレベルに維持できない場合には、内閣総理大臣はその会社に対して早期是正措置を命じることができます。具体的には、第一ライフグループもしくは国内保険会社のソルベンシー・マージン比率が100%を下回った場合に、その状況に応じて内閣総理大臣の是正措置命令が発動されることで、第一ライフグループもしくは国内保険会社に対して早期に経営改善への取組みを促す制度であり、ソルベンシー・マージン比率の水準等に応じて、措置内容が定められております。このような早期是正措置により、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当該規制は2026年3月に改正されており、この改正により、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、第一ライフグループグループの海外保険会社においても、各国の法令及び監督規制に基づき、自己資本や支払能力に関する一定の基準を満たすことが求められており、これらの基準を満たさない場合には、各国監督当局による業務運営に関する各種の措置が講じられる可能性があります。 c. 国際的な規制に関するリスク保険監督者国際機構(以下、「IAIS」という。)は、国際的に活動する保険会社グループ(以下、「IAIG」という。) を対象とした共通の監督の枠組みであるコムフレームを開発しており、2019年11月に採択されております。2026年3月に改正された国内におけるソルベンシー・マージン規制の基本的な考え方は「ICSの仕様と基本的な構造は共通にした上で、合理性が認められる範囲において国内独自の修正を行った基準を全保険会社及び全保険持株会社に対して適用し、連結規制においてはこれをもってIAIGに対するICSの国内実施とすること」であると示されております。改正の内容は、従来の規制とは大きく異なっており、本改正によって生じる変更やそれに伴う制約が、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。2022年10月にFATF(注)8はミャンマーを「行動要請対象の高リスク国・地域(いわゆるブラック・リスト)」に指定し、日本を含むFATF加盟国等に対し、強化された顧客管理の適用を要請しております。各金融機関における確認手続きの厳格化に伴い、ミャンマー関連を中心に金融取引の実行が遅延する等のリスクが考えられることから、引き続き動向を注視してまいります。さらに、国際会計基準審議会が公表している国際財務報告基準(以下「IFRS」といいます。)第17号「保険契約」は、保険契約を経済価値で評価するため、毎期の金融市場の変動が純資産に影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループグループでは、保険契約に関する会計基準(IFRS第17号)について、保険会社の財務諸表作成に影響を及ぼす可能性を考慮し、現在継続して調査・研究しております。今後、IFRS又はこれに準じる基準を第一ライフグループグループの会計基準において適用する場合には、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に影響を及ぼす可能性があります。(注)8 Financial Action Task Force(金融活動作業部会)の略。1989年のアルシュ・サミット経済宣言を受けて設立された、マネーロンダリング等対策の国際基準策定・履行を担う多国間の枠組みであります。国際基準の遵守が不十分な国・地域を特定し、改善状況をモニターするため、「行動要請対象の高リスク国・地域」等を公表しております。 ② 法改正に伴うリスク日本及び第一ライフグループグループが事業を営む海外各国において、法規制の改正及びその執行に関する政府方針の変更、第一ライフグループグループ及び保険各社に対する規制措置並びに第一ライフグループグループが取扱う商品ラインアップの拡大等に関連する規制動向は、第一ライフグループグループの保険商品の販売に影響を及ぼし、コンプライアンス・リスクを高めるとともに、コンプライアンスの強化・改善のための追加支出や商品開発や保険販売への制約の発生を招き、第一ライフグループグループの事業、財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループグループの事業には、多数の営業職及び販売代理店が関与しており、将来において規制の改正がなされた場合、適時にこれに適合した態勢をとることができるとは限りません。また、日本の現行の所得税法は、第一ライフグループグループが提供する大部分の保険商品の払込保険料の全部又は一部について所得控除を認めております。同様に、法人又は中小企業の契約者は、一定の条件の下で、定期保険や年金商品のような特定の保険商品につき、保険料の全部又は一部を経費として損金算入することが認められております。こうした第一ライフグループグループの保険商品の保険料に対する税務上の取扱いに影響を及ぼす税制改正は、第一ライフグループグループの新契約販売数、ひいては業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 訴訟リスク第一ライフグループグループのうち保険事業を営む会社は、恒常的に、保険事業に関連した訴訟を抱えております。現在及び将来の訴訟の結果について予想することはできませんが、その結果によっては、第一ライフグループグループに多額の損害賠償責任が発生する可能性があります。第一ライフグループグループでは、「グループコンプライアンス規程」の制定、グループコンプライアンス委員会の設置及び同委員会におけるグループ会社のコンプライアンス推進状況のモニタリング等を通じて可能な限り訴訟を受ける可能性を排除するための体制を整備しております。多大な法的責任が課された場合や訴訟への対応に多大なコストがかかった場合、第一ライフグループグループのレピュテーションが低下し、また第一ライフグループグループの事業、財務内容、業績及びキャッシュ・フローに重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 風評リスク第一ライフグループグループは、不適切な事象の発覚等に端を発して、社名が報道・公表された場合に、第一ライフグループグループの信用が著しく失墜し、損失を被る可能性があります。第一ライフグループグループは、プレスリリース及び適時情報開示等により信頼の維持・向上を図り、リスク顕在化の未然防止に努めておりますが、メディアにより事実とは異なる情報が流布された場合にも、保険契約者や市場関係者等が第一ライフグループグループについて報道された情報に基づき理解・認識する可能性があり、それにより第一ライフグループグループのレピュテーションが低下し、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 従業員の雇用等に関するリスク第一ライフグループグループにおいては、グローバルに事業を展開する保険グループとしての持続的成長に向けて、多様かつ高度な専門性を持つ人財の獲得・リテンションが不可欠です。しかし、デジタル人財やアクチュアリー等の専門職を中心に人財獲得競争が激化しており、必要な人財を十分に確保できない場合、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、上記の人財に加え、グループ修正利益の約7割を占め、国内事業の中心である第一生命においては、営業職の確保・定着が重要です。同社では、他職種と比べて離職率が高い傾向である営業職の安定的な確保・長期間の定着を目的に、安定した固定給と営業成績に連動した成果給を組み合わせた制度の整備等を実施しています。一方で、営業職の確保・定着が進まない場合、営業基盤の維持・拡大に支障を来し、第一ライフグループグループの業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 (8)「重要なリスク」以外の主なリスク① 第一ライフグループグループの格付けの引下げ等に伴うリスク第一ライフグループグループの財務健全性が実際に悪化した又は悪化したと判断された場合、保険契約の解約・払戻しの増加、新契約販売の減少、費用の増加、第一ライフグループグループの資産運用・資金調達・資本増強策に関連するその他の問題という形で、第一ライフグループグループの事業展開、財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。これらの悪影響は、保険業界全体における格付けの引下げの可能性、否定的なメディア報道や風評、業績悪化のみならず、実際の第一ライフグループグループ会社の格付けの引下げやESR等の健全性指標の大幅な悪化によって生じる可能性があります。また、特に他の生命保険会社と比較して、第一ライフグループグループの健全性指標が大幅に悪化した場合には、第一ライフグループグループの事業展開、財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。第一ライフグループグループの財務健全性が実際に悪化した又は悪化したと判断された場合に加え、第一ライフグループグループが資金調達を行おうとする資本市場・信用市場が悪化した場合等にも、第一ライフグループグループにとって有利な条件で資本増強ができない又は資本増強そのものができないおそれがあり、結果として、第一ライフグループグループの事業展開、財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 提携先との関係及び提携先の業績に係るリスク第一ライフグループグループは、販売チャネル及び商品ラインアップの拡大のために、生命保険業界内外の企業と業務提携を行っております。これらの提携関係は、第三分野商品や年金商品等の販売の拡大や、事業基盤の強化を通して、持続的な企業価値の向上を実現すること等を目的としております。また、グループとして事業展開に関連する分野において、他の企業との合弁会社を含む関連会社を有しております。これらの戦略的提携先や関連会社において、財務面その他事業運営上の問題、不適切な行為又は法令違反等が発生した場合には、第一ライフグループグループが当初想定していた提携効果が十分に実現しないおそれがあるほか、第一ライフグループグループの信用力やブランド価値が毀損される可能性があります。さらに、これらの戦略的提携先や関連会社が財務面等事業上の問題に直面した場合、業界再編等によって戦略的志向を変更した場合又は第一ライフグループが魅力的な提携相手でなくなったと判断した場合には、第一ライフグループグループとの業務提携を望まなくなる又は当該提携が解消される可能性があります。第一ライフグループグループが業務提携を継続できない場合には、第一ライフグループグループの事業展開及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ リスク管理に係るリスク第一ライフグループグループのリスク管理の方針・手続きは、保険引受リスク、資産運用リスク、流動性リスク、事務リスク、システムリスクを含む幅広いリスクへの対応を想定したものとなっております。第一ライフグループグループのリスク・エクスポージャーの管理手法の多くは、過去の市場動向や歴史的データによる統計値に基づいております。これらの手法は将来の損失を予測できるとは限らず、将来の損失は過去実績によって示される予想損失を大幅に上回る可能性もあります。その他のリスク管理手法は、ある程度、市場やお客さま等に関する一般的に入手可能な情報に対する第一ライフグループの評価に依拠しておりますが、それらの情報は常に正確、完全、最新であるとは限らず、また適切に評価されているとは限りません。更に、第一ライフグループグループのリスク管理手続きにおいては、多数のグループ会社等の情報源から収集した情報を統合する過程で誤りが生じる可能性もあります。一般的に、これらのリスク管理方針・手続きにおける誤りや有効性の欠如は、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。特に、事務リスクの管理においては、膨大な取引や事象を適切に記録し検証するための方針・手続きが必要となりますが、第一ライフグループグループの方針・手続き自体が必ずしも有効であるとは限りません。従業員、提携先又は外部委託先による事務手続き上の過失は、第一ライフグループグループのレピュテーション上又は財務上の損害をもたらす可能性があるとともに、行政処分につながるおそれもあり、これらの結果として、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ 退職給付費用の増加に関するリスク第一ライフグループグループは、年金資産の時価の増減、年金資産における収益率の低下又は退職給付債務見込額の計算基礎率及び資産運用利回りの変化により、第一ライフグループグループの退職給付制度に関する追加費用を計上する可能性があります。また、第一ライフグループグループには、将来、第一ライフグループグループの退職給付制度の変更に伴う未認識の過去勤務費用の負担が生じる可能性があります。その結果として、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 契約者配当の配当準備金に係るリスク第一ライフグループの連結損益計算書上の契約者配当準備金は費用として扱われ、これにより会計年度における純利益が減少いたします。契約者配当準備金は、第一生命に係るものでありますが、同社は契約者配当準備金の決定について裁量を有しており、契約者配当準備金の積立額の水準については、同社商品の競争力、業績、ソルベンシー・マージン比率等の様々な要素を考慮して判断する必要があります。その結果として、同社が現行水準を超える契約者配当準備金の積立てを行い、第一ライフグループグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ のれんの減損に係るリスク第一ライフグループグループは、他の企業又は事業を取得した場合、その取得に要した費用(取得原価)が受け入れた資産及び引受けた負債に配分された純額を上回る場合には、その超過額をのれんとして認識しており、連結貸借対照表上、のれん又は有価証券に計上しております。第一ライフグループグループは、毎期のれんの減損損失計上の要否における判定を実施しており、のれんを含む資産グループから得られる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合、のれんを含む資産グループの回収可能額が著しく低下した場合、のれんを含む資産グループの経営環境が著しく悪化した場合等には、のれんの減損損失を認識する可能性があります。 ⑦ 責任準備金の計算に係る会計基準の変更に関するリスク責任準備金の積増しを求める基準変更が行われた場合には、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。例えば、国際会計基準審議会は、保険負債の現在価値評価を含む、保険契約に係る新会計基準を公表しております。保険負債の現在価値評価が導入された場合、第一ライフグループグループは、その時々の金利水準等の計算要素を考慮した保険負債の現在価値に基づいて責任準備金を計算していく必要があります。保険負債の現在価値評価の導入を見越して、第一ライフグループグループは、現行基準において必要とされる金額を超える責任準備金の積立てを行っておりますが、想定している以上の積立てが必要になった場合には、その結果、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 繰延税金資産の減額に係るリスク第一ライフグループグループは、日本の会計基準に従い、将来の税負担額の軽減効果を有すると見込まれる額を繰延税金資産として、一部の繰延税金負債と相殺した上で連結貸借対照表に計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する前提を含む様々な前提に基づいているため、実際の結果がこれらの前提と大きく異なる可能性もあります。また、将来的な会計基準の変更により、第一ライフグループグループが計上できる繰延税金資産の金額に制限が設けられる場合や、将来の課税所得の見通しに基づき第一ライフグループグループが繰延税金資産の一部を回収できないとの結論に至った場合には、繰延税金資産が減額される可能性があります。それらの結果、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。また、今後法人税率が変更され、法定実効税率が引き下げられる場合には、中長期的には第一ライフグループグループの業績の向上及びエンベディッド・バリューの増加が見込まれる一方で、法定実効税率の引き下げ前の税率を前提として計上を行った繰延税金資産の取崩しが行われることにより、第一ライフグループグループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 持株会社体制に係るリスク第一ライフグループは持株会社であり、利益の大部分は、第一ライフグループが保有する国内外の子会社や関連会社が第一ライフグループに支払う配当によるものとなっております。一定の状況下では、保険業法及び会社法上の規制や、諸外国の規制により、子会社等が第一ライフグループに支払うことができる配当の金額が制限される場合があります。また、子会社や関連会社が充分な利益を計上することができず、第一ライフグループに対して配当を支払えない状況が生じた場合等には、第一ライフグループは配当を支払えなくなるおそれがあります。 ⑩ 生命保険契約者保護機構の負担金及び国内の他の生命保険会社の破綻に係るリスク第一ライフグループグループの国内生命保険会社は、国内の他の生命保険会社とともに、破綻した生命保険会社の契約者を保護する生命保険契約者保護機構(以下、「保護機構」という。)への負担金支払い義務を負っております。保護機構は、破綻した生命保険会社の保険契約を引き継ぐ生命保険会社に対する資金の提供等、特殊な役割を担っております。国内の他の生命保険会社と比較して、第一ライフグループグループの国内生命保険会社の保険料収入及び責任準備金が増加する場合、第一ライフグループグループの国内生命保険会社へ割り当てられる負担金が増加する可能性があります。また、将来的に、国内の他の生命保険会社が破綻した場合や、保護機構への負担金の支払いに関する法的要件が変更される場合には、第一ライフグループグループの国内生命保険会社は保護機構に対して追加的な負担を求められる可能性があります。それらの結果、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、日本の他の生命保険会社の破綻は、日本の生命保険業界の評価にも悪影響を及ぼし、お客さまの生命保険会社に対する信頼を全般的に損ない、これにより、第一ライフグループグループの国内生命保険会社の新契約販売が減少又は既契約の失効・解約が増加し、第一ライフグループグループの財務内容及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。



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