小田急電鉄グループは、小田急電鉄、子会社51社および関連会社17社で構成され、その営んでいる主要な事業内容をセグメントに関連付けて示すと、次のとおりです。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しています。詳細は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等〔注記事項〕(セグメント情報等)」に記載のとおりです。
(1) 交通業(21社)
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事業の内容 |
会社名 |
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鉄道業 |
小田急電鉄、㈱小田急箱根①、江ノ島電鉄㈱① |
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バス業 |
神奈川中央交通㈱③、小田急バス㈱①、立川バス㈱①、東海自動車㈱①、小田急ハイウェイバス㈱①、箱根登山バス㈱①、㈱江ノ電バス①、㈱東海バス① |
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タクシー業 |
小田急交通㈱① |
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航路業 |
㈱小田急箱根① |
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索道業 |
㈱小田急箱根① |
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鋼索業 |
㈱小田急箱根①、大山観光電鉄㈱② |
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鉄道メンテナンス業 |
㈱小田急エンジニアリング① |
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その他 7社 |
(2) 不動産業(24社)
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事業の内容 |
会社名 |
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不動産分譲業 |
小田急電鉄、小田急不動産㈱①、㈱小田急ハウジング① |
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不動産賃貸業 |
小田急電鉄、小田急不動産㈱①、㈱小田急SCディベロップメント① |
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ビル管理・メンテナンス業 |
㈱小田急ビルサービス① |
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その他 19社 |
(3) 生活サービス業(26社)
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事業の内容 |
会社名 |
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百貨店業 |
㈱小田急百貨店① |
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ストア・小売業 |
小田急商事㈱① |
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ホテル業 |
㈱小田急リゾーツ①、㈱ホテル小田急サザンタワー① |
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レストラン飲食業 |
㈱小田急レストランシステム①、ジローレストランシステム㈱① |
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旅行業 |
㈱小田急トラベル① |
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ゴルフ場業 |
㈱小田急スポーツサービス① |
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広告代理業 |
㈱小田急エージェンシー① |
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人材派遣業 |
㈱ヒューマニック① |
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経理代行業 |
㈱小田急フィナンシャルセンター① |
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保険代理業 |
㈱小田急保険サービス① |
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物販飲食業 |
箱根プレザントサービス㈱① |
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食品製造業 |
小田急食品㈱① |
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その他 12社 |
(注) 1 ①は連結子会社
2 ②は非連結子会社
3 ③は持分法適用関連会社
4 各事業の会社数には小田急電鉄が重複しています。
< 企 業 集 団 の 概 要 図 >
(注)上図は小田急電鉄、連結子会社29社、持分法適用会社1社の概要図です。
小田急電鉄グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当報告書提出日現在において小田急電鉄グループが判断したものです。
(1) 経営の基本方針
小田急電鉄は、グループ経営の方向性を明確にするために、小田急電鉄グループが事業を通じて果たすべき役割・責任や社会に存在する意義を示した「グループ経営理念」を掲げ、この理念を実現しグループ価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。
「グループ経営理念」の内容は以下のとおりです。
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<グループ経営理念> |
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1 経営理念 小田急グループは、お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献します。 2 行動指針 私たちは、経営理念の実現のため、3つの精神を忘れることなく、お客さまに「上質と感動」を提供します。 (真摯) 私たちは、安全・安心を基本にすべての事業を誠実に推進します。 (進取) 私たちは、前例や慣習にとらわれず、よりよいサービスの追求に挑戦します。 (融和) 私たちは、グループ内に留まらない外部との連携、社会・環境との共生に取り組みます。 |
小田急電鉄グループでは、「グループ経営理念」を実現するため、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業にむけて~」を策定し、グループ価値・沿線価値の向上に努めています。
経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業にむけて~」
① 全体方針
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「地域価値創造型企業にむけて」 私たちは、小田急沿線や事業を展開する地域とともに成長するために、 既成概念に捉われず常に挑戦を続けることで、お客さまの体験や環境負荷の低減など 地域に新しい価値を創造していく企業に進化します。 |
グループの経営理念の実現に向けて、経営ビジョン「UPDATE 小田急~地域価値創造型企業にむけて~」のもと、外部環境の変化を捉えた改革を継続しつつ、飛躍的成長を目指します。
加えて、「サステナビリティ経営の推進」を経営計画体系に包含するとともに、6つのマテリアリティ(重要テーマ)について、目標・モニタリング指標を設定し、社会課題の解決を通じた持続可能な成長を実現します。
(参考1)経営計画体系
(参考2)マテリアリティおよび目標・モニタリング指標
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マテリアリティ |
目標・モニタリング指標 |
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1.安全・安心 |
◆鉄道事業における自社起因の運転事故・インシデント数:ゼロ(毎年度) ◆バス・タクシー事業における死者・重傷者の発生:ゼロ(毎年度) □鉄道サービスの総合満足度 |
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2.まちづくり・地域社会 |
□沿線エリアの人口 □強化エリア主要駅の乗降客数(1日あたり) □居住地域の総合満足度 □生き方(well-being)の総合満足度 |
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3.日々のくらしと観光体験 |
□小田急ONE ID数 □フリーパス販売枚数(箱根/江の島・鎌倉) □沿線観光エリアの来訪者数(箱根町/藤沢市) |
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4.環境(カーボンニュートラル) |
◆小田急グループCO2排出量: 2013年度比△50%(2030年度)/実質ゼロ(2050年度) |
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5.価値創造型人財の育成 |
◆女性従業員(正社員)比率:20%(2030年度)/35%(2050年度) ◆女性管理職比率:15%(2030年度)/30%(2050年度) ◆男性育児休業取得率:100%(2030年度)/100%(2050年度) |
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6.ガバナンス |
◆重大な法令違反の発生件数:ゼロ(毎年度) ◆女性役員比率:30%(2030年度) □独立社外取締役比率 |
◆目標 □モニタリング指標
② 変革の取り組み
2021年度から2023年度までを体質変革期、2024年度から2030年度までを飛躍期と定めています。
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体質変革期(2021~2023年度) |
3つの経営課題(「利益水準の回復」、「有利子負債のコントロール」、「事業ポートフォリオの再構築」)と3つの発想(「DX(デジタルトランスフォーメーション)」、「共創」、「ローカライズ」)を通じた事業の変革に取り組んだ結果、財務健全性の回復目安を上回りました(2023年度実績:有利子負債残高6,269億円、有利子負債/EBITDA倍率6.5倍)。
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飛躍期(2024~2030年度) |
未来の小田急の持続的な成長につながる事業創造や拡大を進め、地域価値創造型企業として次の100年を歩むため、「経営ビジョンを実現する2つの進化」により、新たな価値を生み出します。
<経営ビジョンを実現する2つの進化>
ア 地域経済圏発想での事業展開
新宿や海老名をはじめとする中核都市それぞれを“地域経済圏”単位で捉え、地域・パートナーと連携し、4つの事業領域(「交通」、「不動産」、「デジタル」、「生活サービス」)を連動させた施策を実施します。
イ 事業ポートフォリオの最適化
不動産領域を収益の第一の柱としつつ、デジタル領域を新たな成長領域と位置付けます。また、4つの事業領域において、成長投資を拡大するとともに、適切なKPIの設定および進捗状況のモニタリングの実施により、2030年度営業利益目標の達成を目指します。
③ 連結財務目標
「地域価値創造型企業」を目指し、社会的価値や株主価値の向上を図りつつ、持続的な利益成長を実現します。
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重要指標 |
2026年度計画 |
2030年度目標 |
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長期方針 |
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利益の成長 |
営業利益 |
500億円 前回目標比※1 +40億円 |
700億円 前回目標比※1 +100億円 |
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持続的な 利益成長 |
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資本コストを 意識した経営 |
ROE※2 |
6.2% |
7%以上 |
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さらなる向上 |
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財務健全性の 確保 |
有利子負債/ EBITDA倍率 |
7.8倍 |
7倍程度 |
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利益成長に よる改善 |
※1 2023年4月公表目標比
※2 親会社株主に帰属する当期純利益/自己資本(有価証券評価差額除く)
④ 株主還元
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基本方針 |
自己資本比率30%の確保を前提に、2023~2026年度の平均で、連結総還元性向40%以上を目標とした安定的な配当および機動的な自己株式取得を実施 |
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配当 |
2023年度および2024年度は1株あたり年間30円を予定 ※ 2023年度は年間22円から配当予想を修正 |
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自己株式取得 |
経営環境の変化や業績等を総合的に勘案したうえで実施時期を検討 ※ 2023年度実績:123億円 |
(2) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
経営ビジョンの実現のため、4つの重点施策に取り組むとともに、3つの戦略およびガバナンスによる経営基盤の強化を推進します。各施策および戦略等の概要は、以下のとおりです。
① 重点施策
ア 交通領域の進化
人手不足への対策と災害への耐性強化に重点的に取り組み、持続可能な運営体制を早期に確立するとともに、移動需要の喚起等による安定的な利益獲得を目指します。
具体的には、少人数での鉄道事業運営体制の構築を目指し、ワンマン運転の詳細な仕様やオペレーション等の検討の深度化を図るとともに、各種業務の効率化を進めます。加えて、鉄道駅バリアフリー料金制度を活用したホームドアの設置や耐震補強工事の推進により、安全・防災対策を強化しつつ、大野総合車両所の移転をはじめとした大規模な設備更新を推進するなど、持続可能な運営体制の強化に努めます。また、子育て世代への応援施策の推進や顧客データ等を活用した新たな増収施策の展開により、収益の最大化を図ります。
イ 不動産領域の強化
収益の第一の柱として集中的に資本を投下し、沿線開発および投資手法・フィールドの拡大を推進することで、2030年度の営業利益300億円の達成と収益力・資産効率の向上を目指します。
具体的には、新宿駅西口地区開発計画において、共同事業者等との共創によるプロジェクト価値の最大化に取り組むとともに、ハイグレードなオフィス機能や新たな顧客体験を実現する商業機能、来街者と企業等の交流を促すビジネス創発機能を提供します。また、引き続き海老名駅間地区の開発計画を推進するなど、沿線中核都市を中心とした多彩なまちづくりを進めます。加えて、回転型投資や国内SPC投資、海外不動産事業にも取り組み、獲得した資金やノウハウを、沿線開発をはじめとした更なる不動産事業の強化に活かします。
ウ デジタルを活用した新規事業の探索・成長
事業創造ノウハウ・多様な人財の活用や研究開発費の投下により、社会課題の解決を起点とした新規事業を創出するとともに、デジタルの強みを活かし、沿線外にも事業展開することで、2030年度の営業利益30億円を目指します。
具体的には、「MaaS Japan」や「EMot」等のMaaSプラットフォームにおいて、顧客接点および取扱額の拡大を図るとともに、資源・廃棄物の収集運搬の最適化に向けたコンサルティングサービス等を提供するウェイストマネジメント事業「WOOMS(ウームス)」や、自治体・町内会の電子回覧板や災害時の情報共有ソリューションを提供する自治会・町内会SNS「いちのいち」等の新規事業の収益・利益規模の拡大に努めます。あわせて、地域のインフラ分野を中心とした新規事業の探索・創出を図ります。
エ 観光需要の取り込み/地域を彩る生活サービス
日本屈指の観光地を持つポテンシャルを活かし、インバウンドを含む旺盛な観光需要を着実に取り込みます。また、日々のくらしに密着したサービスや心躍るコンテンツの展開により、将来にわたって選ばれる沿線を目指します。
具体的には、観光需要の取り込みに向けて、箱根エリアにおける既存ホテルのバリューアップ等を進めるとともに、ダイナミックパッケージの拡充により、利便性や顧客体験価値を高めます。また、生活サービスについては、ストア・小売業において、新規出店の積極的な推進や、㈱セブン&アイ・ホールディングスとの業務提携を通じたMD・オペレーションの継続的な改善等により、営業利益の拡大を図ります。さらに、地域密着型サービスプラットフォーム「小田急ONE(オーネ)」について、顧客とのデジタル接点の中心に据え、鉄道・駅ナカサービス・地域限定のサブスクリプション商品等、コンテンツを充実させることで、2026年度での会員数60万人(2023年度末:32万人)の実現に努めます。
② 経営基盤の強化
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概要と取り組みの例 |
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DX戦略 |
リアルな資産・サービス・仕事とデジタル技術の融合により、「Smart(業務のスマート化)」、 「Update(心躍る顧客体験)」、「Create(ゆたかな未来の創造)」の3つの価値を創出します。 ●ローコードツールの活用によるアプリケーション開発・運用を推進 ●小田急電鉄全社員のデジタル関連基礎知識保有に向けた取り組みを推進 |
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環境戦略 |
「小田急グループ カーボンニュートラル2050」の実現に向けた施策を具体化するとともに、資源循環の取り組みやTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)に基づく情報開示を推進します。 ●EVバス(電動バス)を2030年度までに約500台導入予定※ ※ 神奈川中央交通㈱での導入台数を含みます ●小田急電鉄グループ施設等から排出される食品廃棄物を、パートナー企業とともに飼料およびバイオガス 発電の燃料としてリサイクルし、発電された電力を利用 |
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人財戦略 |
従業員のエンゲージメントや労働生産性の向上に資する施策を実行します。 ●「ダイバーシティ&インクルージョン宣言」に基づき、女性活躍推進目標の達成に向けた施策や 健康経営を推進 ●処遇改善等の施策の推進による人財の確保・定着 |
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ガバナンス |
各ステークホルダーの利益の最大化や小田急電鉄グループの持続的な成長、中長期的な企業価値の向上等に 向けて、各種施策を推進します。 ●過半数が独立社外取締役で構成される指名・報酬諮問委員会や、取締役会実効性評価の仕組み等を 活用した取締役会の監督機能の強化 ●「小田急グループ人権方針」および「小田急グループ サステナブル サプライチェーン方針」 「小田急電鉄 マルチステークホルダー方針」に基づく取引先等とのコミュニケーションを実施 |
小田急電鉄グループでは、「小田急グループリスクマネジメント方針」に基づきグループ全体のリスクマネジメント体制を構築し、企業経営に重大な影響を与えるリスクの対策を検討・推進する取り組みを行っています。これらを通じて把握したリスクのうち、投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、次のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき小田急電鉄グループが判断したものです。また、以下のリスクは小田急電鉄グループのすべてのリスクを網羅したものではありませんのでご留意ください。
その他、気候変動がもたらすリスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」にも記載しています。
(1)災害等
① 大規模な地震・津波の発生
大規模な地震等が発生した場合、小田急電鉄グループの各事業において、人的被害、建物・設備が損傷するなどの直接的被害のほか、電力不足等による営業への制約、消費マインドの冷え込みによる収益の減少といった間接的被害により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、小田急電鉄グループの事業エリアの一部は東海地震に関する地震防災対策強化地域に含まれています。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の制定、建物・設備の耐震補強工事を推進するとともに、一部の駅において災害発生時の避難場所を示した案内や外国語案内の掲出、行政機関と連携した異常時対応訓練を行い、さらに、全ての駅・関係施設において災害備蓄品を整備するなどの諸施策を実施しています。
② 自然災害の発生
小田急電鉄グループでは、集中豪雨および暴風等、大規模な自然災害が発生した場合、小田急電鉄グループの各事業において、人的被害、建物・設備の損傷、被害箇所の復旧等に伴う費用の増大等のほか、列車運休等の営業上の制約、消費マインドの冷え込み等による収益の減少により、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、防災計画に基づいた警戒体制、運行規制の徹底、各種構造物に対する防護工事や雨量計、風速計の設置、危険箇所への定点観測カメラによる監視等を実施しています。
③ 感染症の流行
小田急電鉄グループは、鉄道・バス・商業施設等多数のお客さまが利用されるサービスを展開しています。小田急電鉄グループの事業エリアにおいて、新型インフルエンザ等の感染症が大規模に流行した場合、施設を利用されるお客さまの減少や、従業員の感染が多発することで、鉄道の列車運行等の事業運営に支障をきたし、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)を制定し、マスクやアルコール消毒液等の備蓄、情報収集体制の構築等の諸施策を実施しています。
(2)事故等
① 事故等の発生
小田急電鉄グループの各事業において、人為的なミスや機器の誤作動、テロ等の不法行為等によって大きな事故や火災等が発生した場合、人的被害や事業の中断等が生じるとともに、被害者に対する損害賠償責任や施設の復旧等に伴う費用が発生する可能性があります。また、顧客の信頼および社会的評価の低下により、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の制定、リスク事案の共有、計画的な設備更新・点検、各種訓練・教育の充実等により類似事案の発生防止・対応力強化を図っています。
② 保有資産および商品の瑕疵・欠陥
小田急電鉄グループが保有する資産に、瑕疵や欠陥が見つかった場合または健康や周辺環境に影響を与える可能性等が指摘された場合、改善・原状復帰、補償等にかかる費用が発生する可能性があります。また、小田急電鉄グループにおいて販売した商品等について瑕疵や欠陥が見つかった場合についても、改善および補償等に伴う費用の発生や信用低下等に伴い小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、構造物への法令に基づく各種検査、商品への衛生検査・表示検査・細菌検査、外部機関による監査等の諸施策を実施しています。
③ システム障害の発生
小田急電鉄グループの事業は、コンピューターシステムや通信ネットワークといった情報システムに大きく依存しています。そのため、事業活動に不可欠なシステムやネットワークの安定稼働に必要な対策を実施していますが、コンピューターウイルス等の第三者による妨害行為、自然災害および人為的ミス等により重大な障害が発生した場合、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、「小田急グループの情報システムにおける情報セキュリティ基本方針」を制定し、グループ全体で情報セキュリティに取り組んでいます。また、ネットワーク障害への耐性向上施策のほか、増加するサイバー攻撃に対して、情報セキュリティ体制の構築や、ファイアウォール等の設置、最新の脅威情報等を共有する取り組みを実施しています。
(3)コンプライアンス等
① コンプライアンス
小田急電鉄グループでは、コンプライアンスを「法令、社内規則、社会通念等のルールを守るとともに、誠実に事業活動を実践していくための考え方およびその取り組み」と定め、推進していますが、これらに反する行為が発生し、社会的信頼を損なった場合には、法令等に基づく制裁や社会的制裁等により、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、コンプライアンスアンケートの実施とその結果に基づく活動計画の策定・運用の推進、問題の早期発見・対応のためのコンプライアンス・ホットライン整備、各種研修やセミナーの充実等の諸施策を実施しています。また、ステークホルダーとの健全な関係性構築に向けて、人権尊重およびそれに配慮したサプライチェーン構築へのコミットメントである「小田急グループ 人権方針」「小田急グループ サステナブル サプライチェーン方針」を策定しており、今後、リスク対応、教育・浸透、取引先コミュニケーション等、方針に基づく具体的な運用を推進します。
② 機密情報管理
小田急電鉄グループはクレジットカード事業を行っているほか、各種事業において顧客情報等の個人情報を含む機密情報を保有しています。機密情報については厳正に管理していますが、何らかの理由で情報の漏洩等の事態が生じた場合、損害賠償や信用の低下等により、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)を制定し、情報にかかる規程類やマニュアルの整備、セキュリティ対策、定期的な研修・資格取得支援等の諸施策を実施しています。
③ 情報開示
人為的ミス等により不適切な情報開示等があった場合、顧客の信頼および社会的評価の低下等により、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、それぞれの事業特性に応じた内部統制の整備、運用に努めることで、適時適切な情報開示に取り組んでいます。
(4)経営環境等
① 人財の確保
小田急電鉄グループの事業は労働集約型の事業が多く、労働力として質の高い人財の確保が重要となります。そのため、優秀な人財を確保、育成し、働きやすい職場環境の確保と健全な労働環境の維持に努めていますが、これを達成できない場合、小田急電鉄グループの事業展開が制約され、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクへの対応策として、採用WEBサイトの整備、中途採用や多様な採用手法の推進、36協定の順守や処遇改善、福利厚生の充実、業務のシステム化や見直しによる業務効率化等の諸施策を実施しています。
② 法的規制
小田急電鉄グループは、鉄道事業法、道路運送法、大規模小売店舗立地法、建築基準法等の各種法令や排ガス規制をはじめとした公的規制のもとさまざまな事業を展開していますが、これらの法令・規制、特に東京都・神奈川県における諸制度の変更は小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
なお、鉄道事業における運賃制度については以下のとおりです。
鉄道運送事業者は、旅客の運賃の上限を定め、または変更しようとする場合、国土交通大臣の認可を受けなければならないことが法定されています(鉄道事業法第16条)。
また、その上限の範囲内での運賃等の設定・変更ならびに特急料金等その他の料金の設定・変更については、事前の届出で実施できることとなっています(鉄道事業法第16条)。
小田急電鉄グループでは、法改正等に適切かつ迅速に対応するため、定期的な法令改正情報の共有や法令改正に対応した各種研修・セミナーの充実等の諸施策を実施しています。
③ 金利の変動
小田急電鉄グループは鉄道事業を中心に継続的な設備投資を行っており、借入金や社債等により資金を調達しています。よって、金利の変動および小田急電鉄の格付の変更が、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、有利子負債に占める長期・固定金利の割合を高く保つことで、金利が大きく変動した場合でも支払利息が急激に増えることのないよう努めています。
④ 重要な訴訟
小田急電鉄が当事者となる重要な訴訟はありませんが、通常の業務の過程において第三者から訴訟その他の法的手段を提起されたり、行政等から調査を受けたりする可能性があります。これらの対応の負担に加え、仮に小田急電鉄に不利な判決、決定等が下された場合、小田急電鉄グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
小田急電鉄グループでは、当該リスクを回避するために、訴訟リスクの低減や法務対応力強化に向けて、契約書様式の制定・活用や顧問弁護士との連携強化、法務教育の充実等の諸施策を実施しています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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