京王電鉄の企業集団は、京王電鉄、子会社50社および関連会社6社で構成されており、その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりです。なお、各区分はセグメントの区分と同一であります。
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕〔注記事項〕(セグメント情報等)に記載しております。
(注) 1.主要な会社として京王電鉄および連結子会社40社を記載しております。
2.京王電鉄は運輸業および不動産業に重複して含まれております。
3.京王重機整備㈱は不動産業およびその他業に重複して含まれております。
以上の企業集団の状況について、事業系統図を示すと次のとおりです。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、京王電鉄グループが判断したものであります。
京王電鉄グループでは、グループとしての存在価値を明文化した「京王グループ理念」を制定し、これをグループ内外に発信することで、グループ全体の価値観や方向性の共有化をはかっております。
<京王グループ理念>
2022年度を初年度とする「京王グループ中期3カ年経営計画(以下、「中期経営計画」といいます。)」は、将来の新型コロナウイルス感染症の影響が明確に見通せない状況下での策定であったため「各事業の足元の出血をできる限り早期に止める」ことを最優先にするとともに、生活様式の変化により輸送人員をはじめとする人流がコロナ禍以前と同等には戻らないことを前提とし、大規模投資がピークを迎える2030年代を見据えた「事業変革」を基本方針としました。
2023年度は中期経営計画の目標を達成しましたが、主たる要因はホテル業の大幅な客室単価上昇による売上高の回復や鉄道およびバスの輸送人員の回復が想定以上に進んだことなどにより京王電鉄グループの一部が業績回復したことによるものです。
これらを踏まえて2024年度は、中期経営計画のテーマのうち「2030年代を見据えた事業変革の完遂」に注力し、あらゆる事業における営業利益率や資産効率の向上、新規利益創出を果たすための事業構造の変革を完遂することを主な目標とし、以下の施策に取り組んでまいります。なお、中長期的な京王電鉄グループの課題については2025年度を初年度とする次期の中期経営計画を見据えながら、2024年度から着手してまいります。
安全・安心
〇「日本一安全でサービスの良い鉄道」を目指し、テロ対策、災害対策、ホームドア整備、京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業を推進
まちづくりへの注力
〇新宿・京王多摩川・橋本・聖蹟桜ヶ丘の各エリアおよび京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業で生まれる高架下など沿線拠点のエリア価値向上
〇スポーツ等の沿線コンテンツ深耕(Wリーグプレーオフ冠協賛やFC東京との包括連携協定等)を通じた、沿線内での移動需要創出による地域活性化や沿線力向上
稼ぐ力の強化
〇連結子会社化した㈱サンウッドとの連携強化など、不動産セグメント一体での事業運営を推進し、販売業による利益規模を拡大
〇京王建設㈱と京王建設横浜㈱のシナジー最大化のために、人財交流などの経営協力を推進し、競争力を強化
〇㈱京王SCクリエイションに京王電鉄グループの商業施設運営事業を集約、業務推進体制を確立し、収益力を強化
社会課題対応
〇マテリアリティに対して一部単体で設定されているKPIを連結ベースへ引き上げ
〇カーボンニュートラルに関して、Scope3の開示に向けた方針の策定や再生可能エネルギー利用の拡大
活躍する人財
〇各事業領域における高い専門性と経験を保有する人財の採用と育成に向けた人事制度の見直し
〇「人財戦略」に基づき、人財確保、人財育成、エンゲージメント、DE&I、組織風土・組織構造の各種施策を推進
生産性の向上
〇DXによる事業構造改革を通じた業務効率化や自動化の推進による労働力不足への対応
需要創造
〇「KEIO OPEN INNOVATION PROGRAM」について、これまでの取組みに加え、「社員起点」の新たなプログラムを通じた共創を推進
〇グループ顧客基盤の強化のために「京王NEOBANK」「鉄道乗車ポイント」を軸としてデジタル顧客との接点を拡充
中長期課題への対応
〇2030年代の大規模投資期を見据えて、資産効率や資本効率の向上に寄与できる資本・財務戦略を検討
中期経営計画では、ニューノーマルに適合した事業体質への変革を進めたうえで、2024年度にコロナ禍以前の水準の利益金額、EBITDAを目標としておりました。その目標は、ホテル業の大幅な客室単価上昇による売上高の回復や鉄道およびバスの輸送人員の回復が想定以上に進んだことなどにより、2023年度に達成しました。
中期経営計画の最終年度である2024年度については、2030年以降を見据えたあらゆる事業・施策を推進することで、更なる利益拡大を実現し、過去最高益である営業利益460億円、EBITDA796億円を目標とします。
財務指標に関しては、ネット有利子負債/EBITDA倍率6倍以内、自己資本比率38%程度を目標とすることで、格付けを維持し、2030年代の大規模投資本格化によるキャッシュアウトに備えます。なお、ROEは8.6%、ROAは4.2%を見込みます。
(単位:億円)
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。京王電鉄グループは、これらのリスクを認識した上で、事態の発生の回避に努め、発生した場合には事業への影響を最小限にとどめるべく対策を講じる所存です。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2024年6月26日)現在において入手可能な情報に基づき、京王電鉄グループが判断したものです。
(1)気候変動・自然災害等
大規模地震の発生のほか、気候変動により発生頻度が高まっている大型台風や集中豪雨等の自然災害が発生した場合、京王電鉄グループの事業運営に支障をきたし、営業休止やお客様の減少等により売上が減少するほか、施設等の復旧費用が発生するなど、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。京王電鉄グループでは、鉄道事業において「自然災害への対応力と危機管理体制の強化」を目指し、安全性向上に向けた取組みを行っております。気象情報システムによる監視体制の構築や耐震補強工事などの施設改良の推進、災害発生を想定した各種訓練の実施など、策定しているBCP(事業継続計画)の改善もはかりながら各種対策に取り組んでおります。
(2)事故等の発生
人為的要因を含む機器の誤作動などによるトラブルや事故、踏切などにおける第三者に起因する事故、テロ等不法行為による被害等により、京王電鉄グループにおける施設に損害が発生し、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。京王電鉄では、皆様から信頼され、愛される鉄道であるために、「『安全』は最大の使命であり、最高のサービスである」ことを常に意識し、「全社員が一丸となり継続的改善に取り組み、安全最優先の鉄道を創る」ことを最大の命題として、日々の業務に取り組んでおります。鉄道事故やトラブルが発生した際は、原因究明と再発防止策を速やかに実行するなど、継続的改善を進めております。
なお、2021年10月31日に京王線布田駅~国領駅間を走行中の車内で発生した傷害事件に対し、当連結会計年度においては、リアルタイム伝送機能を持つ防犯カメラの全車両、全駅への設置を完了するなどの取組みを進めました。
(3)品質管理
京王電鉄グループでは多数の資産を保有しているほか、物件の施工販売、食品の販売等を行っているため、京王電鉄グループ固有の品質問題のみならず、社会全般にわたる一般的な品質問題などが発生した場合、売上の減少や損害賠償費用の発生等により、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(4)経営環境の変化
テレワークなど新たな生活様式の定着や長期的な人口減少・少子高齢化に加え、京王電鉄グループの競争力低下等により、京王電鉄グループが提供する商品・サービスの需要が減退する場合、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。京王電鉄グループでは、ステークホルダーに対して価値を提供し、長期的に「住んでもらえる、選んでもらえる沿線」であり続けるため、沿線力を向上させ、そこで生活する人の「幸せな暮らし」を実現することで、京王電鉄グループの価値を創造してまいります。
(5)デジタル社会への対応
京王電鉄グループは、多数のITシステムやクラウドサービス等の情報通信ネットワークを活用して事業を行っているほか、お客様の個人情報を含む機密情報を保持しております。また、取引先や委託先等のサプライチェーンも多岐に渡っております。そのため、重大なシステム障害や個人情報流出が発生した場合、システム復旧や損害賠償費用等が発生するほか、信用の低下等により、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。京王電鉄グループでは、情報セキュリティ分科会が中心となり、適切な情報管理を推進するとともに、個人情報については、京王グループ個人情報管理体制のもと、適切な管理に努めております。
また、京王電鉄グループは、今後の競争力強化のため事業のデジタルトランスフォーメーション(DX)にかかる投資を行っております。DXに対する資金、人財、その他リソースが不足した場合、また将来の技術革新や顧客志向・社会情勢の変化に適切に対応できない場合、京王電鉄グループの競争力が低下する可能性があります。
(6)人財の確保
京王電鉄グループは鉄道事業を中心に、沿線地域の方々への生活サービスに関連する幅広い事業を展開しています。鉄道・開発事業に限らず、グループの業種が多岐にわたるため、それぞれの分野で専門的知見と経験を積んだ人財の確保・育成が、事業の発展には不可欠であると考えております。このため、雇用の流動化等により、適切な人財の確保・育成の継続が困難な場合、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。京王電鉄グループでは、「京王グループ DE&I宣言」に基づき、多様な価値観・ライフスタイルを持つ従業員がその能力を存分に発揮できるよう働きやすく、働きがいのある職場環境づくりを継続することで、グループ全体としての多様かつ専門的な人財を確保してまいります。
(7)感染症の流行
新型コロナウイルス感染症の流行により、京王電鉄グループは、出控えや渡航制限に伴う運輸業における輸送人員の減少、流通業における来店客数の減少や休業・短縮営業による売上低迷、ホテル業における外国人宿泊客・国内宿泊客の減少のほか、感染対策に伴う事業運営体制への制約など、各事業で多大な影響を受けました。今後、新たな感染症の流行が発生した場合も、各事業で多大な影響を受ける可能性があります。京王電鉄グループでは、社会インフラを担う企業グループとして、京王電鉄を中心としたBCPに基づき、引き続き感染症の流行への対策に取り組んでまいります。
(8)コンプライアンス
京王電鉄グループは、鉄道事業をはじめとする各事業において関係法令を遵守しておりますが、これらに反する行為が発生した場合、信用の低下等により、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。京王電鉄グループでは、グループ全体のコンプライアンス体制を推進し、コンプライアンスに関する各種取組みの検証や改善策の検討等を行っています。
(9)大規模投資期における財務負担
京王電鉄グループでは、鉄道事業における安全対策をはじめ、事業の継続性を確保するための中長期的な視点に立った設備投資を実施しているほか、2030年代に新宿・橋本エリアでの再開発等の大規模投資の本格化を計画しております。このため、大規模投資期においては、京王電鉄グループの財務負担の増加が見込まれます。京王電鉄グループでは、金利の長期固定化により市場金利の変動リスクを低減しているほか、余剰資金の活用等により有利子負債を適正水準に管理して財務健全性を維持し、大規模投資期のキャッシュアウトに耐えうる財務基盤づくりを進めてまいります。
(10)経済環境
京王電鉄グループは、鉄道事業を中心に、京王電鉄沿線を主たるマーケットとして事業を展開しており、国内の経済情勢の影響を受けております。消費の低迷、所有資産の価値低下、資材・原材料費の上昇や供給不足等が、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。現在、エネルギー価格や労務費、資材・原材料等の価格上昇の長期化に伴う、建設コストの大幅な上昇などの影響を受けておりますが、引き続き効率化や費用の削減に向けて、あらゆる施策に取り組んでまいります。
(11)法的規制
鉄道事業をはじめとする京王電鉄グループが展開する各事業については、様々な法令・規則等による規制を受けており、これらの規制に重大な変更があった場合、京王電鉄グループの事業活動が制限されるほか、法令・規則・開示制度等を遵守するための費用が発生するなど、京王電鉄グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
なお、上記は京王電鉄グループの事業その他に関し、予想される主なリスクを具体的に示したものであり、ここに記載されたものが京王電鉄グループのすべてのリスクではありません。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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