西武ホールディングス(9024)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

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事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


西武ホールディングス(9024)の株価チャート 西武ホールディングス(9024)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3【事業の内容】 西武ホールディングスグループは、西武ホールディングス、連結子会社105社、持分法適用関連会社5社、持分法非適用非連結子会社2社の113社で構成されており、西武グループの経営理念を表したものであると同時に、私たちが取り組むすべての活動の出発点、目指すべきゴールを示すものとして2006年に定めた「グループビジョン」のスローガン「でかける人を、ほほえむ人へ。」のもと、お客さまの“行動”と“感動”を創り出すことを目指し、不動産事業やホテル・レジャー事業、都市交通・沿線事業及びその他の事業をおこなっております。 西武ホールディングスは純粋持株会社として、「戦略機能」「効率化・適正化機能」「広報・IR機能」「コンプライアンス体制の確立・推進機能」と、4つの機能を有しております。適切なガバナンス体制のもと、これらの機能を発揮することで、グループの企業価値極大化に向けたコントロールをおこなっております。 西武ホールディングスは、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。  以上の変更を踏まえた、西武ホールディングスグループが営んでいる主要な事業内容と、当該事業にかかわる各社の位置付けは次のとおりであります。 (1) 不動産事業 (12社) 不動産事業は、開発・賃貸業、投資運用業、マネジメント業、その他で構成されます。 開発・賃貸業では、高輪・品川エリアをはじめとする不動産開発及び不動産回転型ビジネスにおける新規物件の取得・取得物件の運営・バリューアッドに加え、商業施設(軽井沢・プリンスショッピングプラザやエミテラス所沢)、駅構内や高架下の店舗(グランエミオ所沢など)、駅チカ保育所「Nicot」、賃貸マンション(エミリブ石神井公園など)、駅ビルに関連する施設(BIGBOX高田馬場など)、大規模オフィスビル(ダイヤゲート池袋)などを株式会社西武不動産が保有・経営しております。 投資運用業では、不動産回転型ビジネスにおいて新規物件の取得・保有不動産の流動化をおこなっております。また、西武鉄道沿線やリゾートの土地分譲などをおこなっております。 マネジメント業では、西武ホールディングスグループ及び第三者の保有する物件において、アセットマネジメント業やプロパティマネジメント業、コンストラクションマネジメント業、ビルマネジメント業をおこなっております。 その他では、造園工事の設計・施工及び国営公園などの維持管理・運営管理などをおこなっております。 [ 主な会社 ]株式会社西武不動産、西武鉄道株式会社、株式会社西武不動産投資顧問、株式会社西武不動産プロパティマネジメント、株式会社西武不動産ビルマネジメント、西武造園株式会社 (2) ホテル・レジャー事業 (64社) ホテル・レジャー事業は、国内ホテル業(保有・リース)、国内ホテル業(MC・FC)、海外ホテル業(保有・リース)、海外ホテル業(MC・FC)、スポーツ業(保有・リース)、スポーツ業(MC・FC)、その他で構成されます。 国内ホテル業(保有・リース)では、西武ホールディングスグループの保有する物件やグループ外からのリース物件において、プリンスホテルブランドを活用し、日本最大級のホテルチェーンを運営しております。 国内ホテル業(MC・FC)では、ザ・プリンス パークタワー東京など、グループ外からホテル運営を受託しております。 海外ホテル業(保有・リース)では、米国ハワイ州(オアフ島、ハワイ島)において、プリンス ワイキキ、マウナ ケア ビーチ ホテル、ウェスティン ハプナ ビーチ リゾート及びそれぞれに付設するゴルフコースの運営などをおこなっております。また、「The Prince Akatoki London」などの運営をおこなっております。 海外ホテル業(MC・FC)では、オーストラリアなどでホテルを展開しているほか、台湾及び中国でフランチャイズ方式を活用しプリンスホテルを展開しております。また、2025年8月に新会社Ace Hotels Worldwide Inc.を設立し、同年9月に新会社を通じてAce Group International LLCを子会社化しております。 スポーツ業(保有・リース)では、西武ホールディングスグループが保有する川奈ホテルゴルフコースなどのゴルフ場や、富良野スキー場などのスキー場の運営をおこなっております。 スポーツ業(MC・FC)では、北海道カントリークラブなどのゴルフ場や、苗場スキー場などのスキー場の運営をグループ外から受託しております。 その他では、西武園ゆうえんち、箱根園及び横浜・八景島シーパラダイス等のレジャー施設の運営をおこなっております。また、海外においては、台湾で都市型水族館「Xpark」の運営をおこなっております。 [ 主な会社 ]株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイド、株式会社西武不動産、PRINCE RESORTS HAWAII, INC.、Seibu Prince Hotels Worldwide Asia Pacific Pty Ltd、Ace Group International LLC、株式会社横浜八景島 (3) 都市交通・沿線事業 (16社) 都市交通・沿線事業は、鉄道業、バス業、沿線生活サービス業、スポーツ業、その他で構成されます。 鉄道業では、西武鉄道株式会社が、東京都北西部と埼玉県南西部において12路線、営業キロ176.6㎞、92駅の鉄道路線で、旅客輸送をおこなっております。バス業とあわせ、通勤・通学や観光などお客さまの生活に欠かせない公共交通機関として事業を展開しております。 バス業では、西武バス株式会社などが、西武鉄道沿線を中心に路線バスのネットワークを形成して、バスの運行をおこなっております。 沿線生活サービス業では、西武鉄道沿線において、駅ナカコンビニ「トモニー」の運営などをおこなっております。 スポーツ業では、西武鉄道沿線において、狭山スキー場やダイドードリンコアイスアリーナをはじめとしたスポーツ施設の運営などをおこなっております。 その他では、タクシー及びハイヤーの運行などをおこなっております。 [ 主な会社 ]西武鉄道株式会社、西武バス株式会社、西武レクリエーション株式会社、西武ハイヤー株式会社(4) その他 (22社) 伊豆・箱根エリアにおいて、2路線、営業キロ29.4kmの鉄道旅客輸送、バス、タクシーの運行及びレジャー施設の運営など伊豆箱根事業をおこなっております。 滋賀県琵琶湖エリアにおいて、3路線、営業キロ59.5kmの鉄道旅客輸送、バス、タクシーの運行及び不動産賃貸など近江事業をおこなっております。 スポーツ事業では、プロ野球球団である埼玉西武ライオンズを運営しベルーナドームを本拠地として、プロ野球の興行及びイベント開催などをおこなっているほか、多目的イベントホール「横浜アリーナ」の運営管理をおこなっております。 そのほか、新規事業として、西武ホールディングスグループの新規事業分野創出に向けた取り組みをおこなっております。 [ 主な会社 ]伊豆箱根鉄道株式会社、近江鉄道株式会社、株式会社西武ライオンズ、株式会社横浜アリーナ、株式会社ブルーインキュベーション、奥ジャパン株式会社  以上の企業集団の状況について事業系統図を示すと次のとおりになります。  ※上記部門の会社数には、西武鉄道㈱及び㈱西武不動産が重複して含まれております。

有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 本資料に記載されている西武ホールディングスグループの業績予想、目標、計画、予想その他の将来情報については、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき作成した当該時点における西武ホールディングスの判断又は考えに過ぎず、実際の西武ホールディングスグループの業績、財政状態その他の結果は、国内外の政治、経済、金融情勢の変動や、意図する施策の状況その他の本資料の作成時点で不確実な要素等により、本資料の内容又は本資料から推測される内容と大きく異なる場合があります。  西武ホールディングスグループは、メガトレンドや昨今の経営環境の変化に対し、グループの持つ強みを生かし、社会的価値と企業価値を極大化していくため、不動産事業を核とした成長戦略からなる「西武グループ長期戦略2035」(以下、「長期戦略」)を2024年5月9日に策定いたしました。2035年のありたい姿(アウトカム)を「Resilience & Sustainability」とし、「安全・安心とともに、かけがえのない空間と時間を創造する」企業グループを目指してまいります。  西武ホールディングスグループとしては以下4点の取り組みを踏まえ、株価や資本コストを重視した経営をおこない、今後とも持続的かつ健全な成長を目指してまいります。 <長期戦略及び中期経営計画の取り組み> 長期戦略において「種まき期」と位置付けている「西武グループ中期経営計画(2024~2026年度)」(以下、「中期経営計画」)の最終年度である3ヵ年目を迎えるにあたって、西武ホールディングスグループの企業価値をさらに向上させていくために、以下の課題の解決に取り組んでまいります。 ①不動産事業を核として持続的な成長を実現 翌連結会計年度以降につきましては、建築費高騰などの外部環境の変化を踏まえ、厳格な投資規律のもと、各開発案件の価値最大化を追求するとともに、成長ストーリーの機動的な見直しもおこなってまいります。なお、高輪B-1地区の大規模再開発については、2030年度中の新築工事着工及び2035年度の竣工・開業を目指し関係者との協議を進めております。成長ストーリーは、「既存事業の収益力強化」に加えて、「キャピタルリサイクルの推進」ならびに「M&Aによる戦略的事業領域の拡大」により、非連続的な成長を実現してまいります。 「キャピタルリサイクルの推進」に関しては、ファンドおよびREITによる投資運用業の拡大に取り組んでまいります。  当連結会計年度まで、東京ガーデンテラス紀尾井町の流動化や、モルガン・スタンレー・キャピタル株式会社(以下、「MSC」)及びMSC又はMSCの関係会社が運営もしくは助言をおこなう不動産ファンドとの共同SPC(特別目的会社)を活用した運用により流動化を進めてまいりましたが、翌連結会計年度以降は、株式会社西武不動産投資顧問が2027年度に組成する総合型の私募REITを活用し、西武グループのキャピタルリサイクルを加速してまいります。 その一環として品川プリンスホテルについて、2027年度中に底地の一部を流動化することを方針とし、バリューアップ投資によりキャッシュアウトする資金を早期に回収することを企図し、流動化で得た資金を成長投資へ充当してまいります。 さらには、M&A・アライアンスの戦略的な活用などにより、さらなる成長を目指してまいります。なお、不動産事業におけるM&Aは、総合不動産会社における各事業領域の強化を主眼におこなうこととし、その第一号案件として株式会社西武不動産による株式会社イーグランドに対する公開買付けを実施いたしました。 これらの取り組みを踏まえて、キャピタルリサイクルを軸に主要エリアをはじめとした不動産価値の最大化(NAV成長)を実現してまいります。 ②インバウンド需要の取り込み、値上げの継続、国内外250ホテル体制の構築(MC拡大)による ホテル・レジャー事業の収益性向上 国内ホテル業における堅調なインバウンド需要の取り込みや値上げの取り組みなどにより、売上の最大化を図ってまいります。加えて、主要なホテルを中心に、戦略的な設備投資を実施し、お客さまへのさらなる体験価値を創出することで、収益性の向上を実現してまいります。 また、各事業所のパフォーマンス向上を図るため、自社販売比率50%(2035年度目標)に向けて、国内外共通会員プログラム「Seibu Prince Global Rewards(セイブ プリンス グローバル リワーズ)」の会員数拡大、ロイヤル顧客の醸成に注力してまいります。引き続き、顧客データ分析・活用を通した接遇(オペレーション)の高度化やAIレベニューマネジメントシステム導入による運営の効率化に加えて、各事業所が有する地域固有の魅力の創造や発信を通した差別化に取り組んでまいります。 海外ホテル業においては、2025年9月にグループインしたAce Group International LLCが運営する「エースホテル」のブランディングノウハウを取り入れるとともに、グローバル開発体制の整備をおこない、開発力・運営力をさらに強化してまいります。また、2026年4月にリニューアルが完了したマウナ ケア ビーチ ホテルの本格稼働により、収益の最大化を図ってまいります。 引き続き、国内外250ホテル体制を目指して、運営ホテル数の拡大を着実に進めてまいります。 ③企業価値向上につながる成長投資を優先しつつ、株主還元の安定性および継続的な強化を図る 今後も、長期戦略で定めた株主還元方針に則り、DOE2.0%を下限とする累進配当を実現し、安定的な配当とあわせ、収益向上を通じた増配を目指してまいります。 また、前連結会計年度から当連結会計年度において自己株式取得・消却をいたしましたが、引き続き、「足元の株価水準」・「西武ホールディングスが認識する1株当たりNAVの目線」・「今後の成長投資の状況」・「バランスシート影響(外部格付への影響等)」などを考慮し、機動的に実施してまいります。 ④長期戦略・中期経営計画を実行するための基盤となるコーポレート・ガバナンスを強化 コーポレート・ガバナンスの一層の推進をはかるため、経営の健全性・透明性の向上、取締役会を中心としたより高度な経営の意思決定及びその迅速化、グループ全体の内部統制システムの継続的な強化に努めてまいります。 また、株式会社NWコーポレーションとの関係については、株主価値の向上及び資本効率の向上を図るとともに、より良いコーポレート・ガバナンスを実現する観点から、引き続き完全子会社化に向けて取り組んでまいります。 さらに、従来どおり保有意義の合理性が認められない政策保有株式についての縮減をしていくことに加えて、コーポレートガバナンス・コードの改訂状況及び次期中期経営計画におけるキャッシュアロケーションの状況を踏まえ、次期中期経営計画において「政策保有株式の縮減計画」を策定し、一層の資本効率性の向上に努めてまいります。 また、次期中期経営計画を策定する中で、資本コストと収益性を意識した資本配分を実現してまいります。そのために、社外取締役の知見やステークホルダーとの対話を踏まえ、取締役会での実効的な議論・監督を進めるとともに、外部アドバイザーを起用し、次期中期経営計画策定に向けたキャピタルアロケーションを検討する委員会を今後設置いたします。これらを通じて、より効果的な検討プロセスを継続的に検証し、中長期的な企業価値向上を確かなものとしてまいります。 <突発的な地政学リスクに向けて> 突発的な地政学リスクに対し引き続き注視し、影響が顕在化した際には速やかに対策を講じてまいります。特に、中東情勢緊迫化がもたらす原油価格高騰によるコスト増加やインバウンド・内需減少の影響を始め、株価下落・企業業績悪化に起因した消費マインドの低下、輸入産業への波及効果、金融市場への影響などにともなう日本経済全体へのリスクを想定しております。安定的なキャッシュ・フローを確保すべく、これらの発生しうるリスクに対して機動的に対応してまいります。 <重視する経営指標> 2035年度西武ホールディングスグループの営業利益1,000億円以上の達成に向けて、不動産事業を核とした成長戦略からなる長期戦略を実行してまいります。下記4つの資本効率や最適資本構成を示す経営指標等について、長期戦略策定時にそれぞれ「財務KPI」を設定いたしました。 ・ROE 恒常的に8%を達成(2035年度に10%以上を目指す)・ROA 2.7%以上・自己資本比率 25~30%・格付け機関の評価 A格を維持  今後、これらの重視する経営指標の水準に到達できるよう努めてまいります。  西武ホールディングスグループは、これまでもこれからも「でかける人を、ほほえむ人へ。」を変わらぬスローガンとして掲げ、お客さま、地域社会とともに成長していく企業として、お客さまの行動と感動を創造し、豊かで持続可能な社会を実現してまいります。また、「Resilience & Sustainability - 安全・安心とともに、かけがえのない空間と時間を創造する -」ことを目指し、社会的価値と株主価値の極大化に向けて企業運営をおこなってまいります。

事業等のリスク

3【事業等のリスク】 (1) 西武ホールディングスグループのリスクマネジメント体制 西武ホールディングスグループは、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減していくため、西武ホールディングスの経営戦略部を西武ホールディングス及び西武グループ全体のリスクマネジメント統括部署とし、同部担当の業務執行担当役員を、グループ全体のリスクマネジメントの実施及び運用の責任と権限を有するリスクマネジメント総括責任者とするとともに、西武ホールディングスにおいて、当該リスクマネジメント総括責任者を議長とし、西武ホールディングスの各部長・室長を構成員とするリスクマネジメント会議を開催しております。 また、グループ内子会社のうち、主要8社各社に、当該各社及びそれぞれの会社がガバナンスの観点から監督すべき系列の会社(以下、「ガバナンス系列の会社」といいます。)におけるリスクマネジメントに関する社内体制を統括する部署としてリスクマネジメント統括部署を設置しています。さらに、当該主要8社各社のリスクマネジメント統括部署を担当する業務執行役員を、当該各社及びそれぞれの会社に属するガバナンス系列の会社におけるリスクマネジメントの実施及び運用の責任を有するリスクマネジメント責任者としております。 各社リスクマネジメント統括部署は、リスクマネジメントの状況を取りまとめ、各社のリスクマネジメント総括責任者又はリスクマネジメント責任者に報告いたします。かかる報告を受けたリスクマネジメント責任者は、当該報告を取りまとめ、各社の取締役会及び内部監査部門、ならびに西武ホールディングスのリスクマネジメント総括責任者に報告しております。さらに、リスクマネジメント総括責任者は、これらの報告を取りまとめ西武ホールディングスの取締役会及び監査・内部統制部に報告しております。  (2) 西武ホールディングスグループのリスクマネジメントの運用 西武ホールディングスグループにおけるリスクマネジメントは、毎事業年度におこなうリスクマネジメント計画の策定と当該計画に基づく継続的なモニタリングにより運用しております。 リスクマネジメント計画は、①リスクの洗い出し(抽出)、②リスクの大きさ算定(分析)と優先順位付け(評価)、③リスク対策(行動計画)の決定、というプロセスを経て、策定しております。 また、計画開始後のモニタリングは、外部環境の変化にともなうリスクの変動及びリスク対策の進捗等を踏まえた残余リスク(リスクコントロールの実施後に残るリスク)に着目して実施しております。 西武ホールディングスグループは、西武ホールディングスグループが策定した「西武グループ長期戦略2035」(以下、「長期戦略」といいます。)及び「中期経営計画(2024~2026年度)」(以下、「中期経営計画」といいます。)と有機的一体となった運用により、西武ホールディングスグループの戦略目標達成を支える質の高いリスクマネジメントをおこなってまいります。 以下では、西武ホールディングスグループのリスクマネジメント計画の策定プロセスの具体的内容について記載いたします。   ①リスクの抽出 リスクの抽出は、次のとおり、西武ホールディングスグループ内においてトップダウン及びボトムアップの双方向のアプローチに基づくプロセスを経ております。 西武ホールディングスは、西武ホールディングスのリスクマネジメント会議での議論及び西武ホールディングスの社外取締役との意見交換も経ながら、西武ホールディングスグループ全体の目標達成を阻害する可能性のあるリスク要因を抽出しております。並行して、主要8社各社も、主要8社各社及び各社のガバナンス系列の会社の目標達成を阻害する可能性のあるリスク要因を抽出しており、双方で抽出したリスク要因をあわせることで、リスクの網羅的な抽出をおこなっております。   ②リスクの分析・評価 西武ホールディングスグループでは、発生可能性及び影響度の観点からリスク分析をおこなっております。具体的には、主要8社各社が、発生可能性ならびに主要8社各社及び各社のガバナンス系列の会社の目標達成に対する影響度を分析し、西武ホールディングスは、主要8社各社の分析結果も踏まえ、西武ホールディングスグループ全体としての発生可能性及び目標達成に対する影響度を分析、評価しております。 当事業年度末時点においては、上記分析に基づき、西武ホールディングスは、14項目の主要なリスクカテゴリーのうち、特に重要なリスクカテゴリーとして11項目を決定いたしました(リスク評価)。 当該分析及び評価の結果は次のとおりです。 発生可能性低中高影響度大 ・旅行・観光消費動向・収支構造・金利・安全・安心・不動産領域・人財確保・少子高齢化・経済情勢・技術革新・価値変容・情報システム・ 情報管理・自然災害・感染症・ 地政学的リスク等中・ブランド・風評・法的規制・ コンプライアンス等・気候変動小 ・協力企業との取引・共創   ③リスク対策 西武ホールディングスグループは、リスクマネジメント計画策定時に、残余リスクとして残存したとしても経営上許容し得るリスクの程度について議論をおこない、かかる議論を踏まえて具体的なリスク対策を決定しております。 主要なリスクカテゴリーに対するリスク対策の概要については、後掲(3) 及び(4) に記載いたします。なお、後掲(3) 及び(4) に記載する事項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は原則として当事業年度末現在において判断したものであります。 (3) 特に重要なリスクの内容及びリスク対策の概要 ①不動産領域に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容 西武ホールディングスグループの長期戦略においては、都市交通・沿線事業やホテル・レジャー事業は、不動産事業とともに成長していくものであり、不動産事業が西武ホールディングスグループの成長の核となります。そのため、不動産領域に存在するリスクは、西武ホールディングスグループの長期的な成長に大きな影響を与える可能性があります。具体的には、2025年4月に株式会社西武リアルティソリューションズから商号変更した株式会社西武不動産が総合不動産会社へと飛躍していくうえで、(ア)投資判断上の課題、(イ)開発用地・不動産の取得、(ウ)不動産開発・建替、(エ)不動産価値の低下、及び(オ)不動産の管理といったあらゆるリスクに対処する必要があります。 特に、(ウ)不動産開発には長い開発期間と巨額の投資が必要となり、西武ホールディングスグループではコントロールできない多くの外部要因により、影響を受ける可能性があること、及び、(エ)不動産市況の変化や老朽化によって不動産価値が減少し、又は工事費をはじめとする各種コストの高騰により売却利益の減少や損失が発生する可能性があること、について注視する必要があります。 今後より一層不動産回転型ビジネスを加速していくこととしていますが、上記のリスクのうち特に(エ)不動産市況の変化による不動産価値の減少等に起因する売却利益の減少や損失の発生等のリスクに留意する必要があります。●リスク対策 当事業年度においては、キャピタルリサイクルモデル(不動産流動化とその資金を活用した再投資を持続的に実施し成長するモデル)の実現に向けた体制整備をおこなってまいりました。今後は、引き続き専門人財の登用をおこないながら、新規物件取得や不動産開発を加速していき、リスク顕在化による影響を低減いたします。 (ウ)近年の建築費が高騰している状況も踏まえ、不動産開発に関するリスク等、西武ホールディングスでコントロールできないリスクについては一定のリスクの発生を織り込んだうえで投資判断・事業をおこない、また、遅延や異常が発生した場合には、速やかな対応ができる体制を構築することでリスク顕在化による影響を低減いたします。 (エ)不動産価値の低下リスクについては、貸借対照表の適正なコントロールや最適なポートフォリオの構築を通じて、リスク耐性のある事業基盤を構築するとともに、資本効率性を意識した商品企画・サービスの向上及びバリューアッドを通じた市場競争力の強化をおこないます。また、市場から求められるNAVの成長に向け、含み益の早期顕在化と再投資の最適化を図ることで、リスクの発生可能性及び顕在化による影響を低減いたします。 ②人財確保に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容 日本全体の少子高齢化・人口減少はメガトレンドとして避けられず、働き手が慢性的に不足し、採用市場は売り手市場が続くことが予想されます。西武ホールディングスグループにおいても、想定どおりの採用が実施できなかった場合や、キーパーソンや若手社員が働きがいを感じられず人財の外部流出が進む場合など、人員が不足した結果、事業機会を逸失、事業戦略の実行力低下を招く、といったリスクが想定されます。 特に成長戦略の核を担う株式会社西武不動産では、不動産回転型ビジネスや都心・リゾート再開発等を担う専門人財の確保が遅れる場合、これらのビジネスが停滞し、損失を招くリスクが想定されます。●リスク対策 西武ホールディングスグループは、長期戦略におけるマテリアリティ(重要テーマ)の一つとして「多様な人財の育成・活躍」を位置づけ、その一環として「西武グループ人財戦略」を実行しております。西武ホールディングスグループの各社が「人財スキル・人員数の確保」「働きがいのある組織」に向けた取り組みをおこなうことにより「個人の成長」を促進し、「個人×個人が最大限活躍できる組織」をつくっていくことで本社・現場全員が一丸となって「プロフェッショナル集団」を目指します。 全社的に、従来の新卒定期採用に加え、キャリア採用や副業等の市場に着目し、人財確保につなげるとともに、確保した人財や既存従業員に西武ホールディングスグループで活躍できるように、働きがいを向上させます。働きがいに関する調査結果を踏まえ、人事施策をブラッシュアップしていくことにより、従業員が会社の目指す姿に共感し、一体となって挑戦している組織の状態を築くとともに、社内外に開けたオープンマインドや高い心理的安全性を前提としたダイバーシティやインクルージョンを実践してまいります。これらの施策を着実に実行することでリスクを回避いたします。 当事業年度におきましては、2026年度初任給及び既存社員の給与引き上げをおこなうことを決定しましたが、引き続き成長を支える原動力となる人財へ投資し、「最高の処遇」を実現してまいります。 ③少子高齢化に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容 日本全体の少子高齢化・人口減少はメガトレンドとして避けられず、西武ホールディングスグループの事業においては、具体的には、(ア)鉄道沿線の人口減少による運輸収入や沿線での各種事業(西武ライオンズ等も含みます。)の収入減、観光客の減少によるホテル・レジャー事業等の収入減、(イ)お客さまの高齢化にともなうニーズの変化に適応できなかった場合のお客さま満足度低下、収入減、及び(ウ)不動産需要の低下、市況の悪化による地価等の下落、等のリスクが想定されます。●リスク対策 不動産事業を核とする成長戦略を実行し、キャピタルリサイクルによりグループの成長に寄与するキャッシュ・フローを生み出す方向性へ事業ポートフォリオ変革を進めていくことで、リスク顕在化による影響を低減いたします。 また、リゾート開発において付加価値の高い国際的リゾートを創造していくこと、ホテル・レジャー事業において富裕層をターゲットとするラグジュアリーブランドの出店も含めたホテル展開を加速させていくこと、グループマーケティング基盤上のデータを利活用しながら、お客さまのニーズをタイムリーに把握しサービス変革を果たすこと、及び、あらゆる年代のお客さまにとって快適なサービスの形を追求し(施設、接遇等)、西武ホールディングスグループ独自の体験価値を提供すること、を通じて市場での競争力を強化し、リスク顕在化による影響を低減いたします。 さらに、西武鉄道株式会社の沿線地域の土地が強固な地盤であることも強みに、西武鉄道株式会社と株式会社西武不動産が連携して西武鉄道沿線エリアの街づくりに取り組んでいくこと等を通じて、西武鉄道沿線地域の少子高齢化・人口減少を抑制し、リスクの発生可能性も低減いたします。 ④経済情勢に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容(経済危機) 地政学リスク等に端を発する世界経済の減速は、日本経済にも影響を及ぼす可能性があります。特に旅行・観光需要が減少すると、「旅行・観光消費動向に関するリスク」が高まる可能性があります。(燃料費、原材料費等の不足、高騰) 気候変動や自然災害等に起因する原材料の不足(原材料費の高騰)や、原油価格高騰に起因する燃料費の増加等の外部的な要因により燃料費、原材料費等が増加することにより、業績に悪影響を及ぼし、又は、事業活動の継続が困難となる可能性があります。(為替変動) 為替価格が当初予定されていた価格と相違することにより、日本円表示している連結財務諸表や、外貨建て資産・負債に損失が発生し、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(株式市場の変動) 株式市場の変動によって、西武ホールディングスグループが保有する投資有価証券の価値が変動し、損失を被ることで、業績への打撃をもたらす可能性があります。●リスク対策 経済情勢・市況を常時把握し、大幅な情勢の変化の際には、迅速なグループ方針の決定と正確なグループ展開に努めるとともに、効率的な事業運営体制を構築することでリスク顕在化による影響を低減しております。今後も、経済情勢をあらかじめ踏まえたうえでの計画策定や、変化をとらえた機動的な対応等により、リスクコントロールをおこなってまいります。 ⑤技術革新・価値変容に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容 新型コロナウイルス感染症の蔓延を契機とした生活様式の変化によって、人々の価値観にも変容が生じ、複雑化・多様化しております。また、生成AI等の新たな技術が急速に進化し、技術革新が目まぐるしく生じ、当該技術を活用した新たな価値(新たなサービス)が次々と世に生み出されております。これに対して西武ホールディングスグループの商品・サービスが、お客さまのニーズの変化に適応したものとなっていない場合、賃貸稼働率の低下や賃料の減少、販売売上の減少等によって経営成績及び財務状況に悪影響を及ぼす、等のリスクが想定されます。●リスク対策 西武ホールディングスグループではデジタル・AI活用を通じて、企業全体の変革ならびに生産性の向上を目指しています。これにより事業・顧客に向き合う時間を創出・拡大し、少子高齢化等の構造変化への適応や競争優位性の向上を目指してまいります。また、内外環境変化に適応可能な人財基盤を構築すべく、教育体制・施策を強化します。加えて、各事業の特性に応じたデータ分析をおこない、既存施策の改善や新たな価値創出を進める顧客体験を向上します。これらの取り組みにより、さらに西武らしい不動産開発、生活者に選ばれる沿線、お客さまやオーナーに選ばれるホテル、お客さまのニーズに応えた新規事業など、競争優位性の高い状態を実現することで、リスクの発生可能性を低減いたします。 ⑥情報システム・情報管理に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容(物理的要因による情報漏洩・改竄) サイバー攻撃による不正アクセス、ウイルス感染、PC端末の紛失等により、万一、個人情報の流出等の問題が発生した場合、西武ホールディングスグループへの損害賠償請求や西武ホールディングスグループの信用の低下により西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(情報システム・ネットワークダウン、データの損傷・消失) 事故・災害、人為的ミス等により情報システム機能に重大な障害が発生した場合、又は他社のシステム障害による影響を受けた場合、西武ホールディングスグループの業務運営に影響を与え、営業収益の減少又は対策費用の発生により、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。●リスク対策 西武ホールディングスグループでは、事業上のあらゆる場面において、情報システム・情報管理が不可欠であることを強く認識しており、情報セキュリティレベルの強化に資するシステムの刷新、障害(攻撃)対応・復旧への訓練の実施、ならびに協力企業の安全性確認等の対策をおこなっております。また、(ア)個人情報を含む情報管理の適正に向けた各社内規程に基づく体制整備と運用の確保、(イ)情報システムへのアクセスを適切に管理することによる情報への不正アクセスの防止、及び、故意による情報の持出しを防ぐための情報記憶媒体の利用制限やアプリケーション・システムのログ監視等の技術的な対応、ならびに、(ウ)eラーニング等による研修等を通じた従業員の意識醸成にも努めており、これらの対策を通じて外的要因によるリスク及び内的要因によるリスク双方の発生可能性を低減しております。今後はこれらの取り組みに加え、協力企業と連携したオペレーションの改善や人財マネジメント、さらには情報システムの最適化をはかっていくことにより、技術革新が目覚ましい社会に適応する形でリスクコントロールをおこなってまいります。 ⑦自然災害・感染症・地政学的リスク等に関するリスク発生可能性:高影響度:大●リスクの内容 西武ホールディングスグループの事業においては、地震、津波及び台風等の自然災害、感染症、ならびに戦争及びテロ等の地政学的リスク等を要因として、(ア)生活者、観光利用者の動きに影響が生じ、都市交通・沿線事業やホテル・レジャー事業等において売上高が減少する、(イ)事業拠点が1か所(主に首都圏)に集中することで、自然災害又は地政学的リスク等が発生した際に甚大な影響を受け全社的に事業継続が困難となる可能性がある、等のリスクが想定されます。●リスク対策 前・中期経営計画において実施したグループ再編以降、株式会社西武・プリンスホテルズワールドワイドはホテル出店においてはマネジメントコントラクト受託によることを基本とすることでリスク顕在化による影響を低減しております。 また、不動産回転型ビジネスの展開により、安定利益(開発・賃貸業)と売却利益(投資運用業)のバランスをとることに、また海外ホテル展開においては、地政学リスクをより一層注視しながら、エリアごとのリスク分散をはかることにより、リスク顕在化による影響を低減いたします。さらに、運輸安全マネジメント体制をはじめとする都市交通・沿線事業においては、沿線自治体とも連携し、防災体制を強化しております。 気候変動に対するリスクマネジメントとの連動・一体性も意識しながら、リスクが顕在化した場合であっても、お客さまや従業員の安全性が保たれるとともに、事業への影響が極小化できている状態を目指します。 ⑧気候変動に関するリスク発生可能性:高影響度:中●リスクの内容(移行リスク) 世界的にサステナビリティへの取り組みの要請がメガトレンドとして存在しているところ、事業者にとっては、社会や投資者等のステークホルダーから、温室効果ガスの削減を含む環境への取り組みが要請され、その取り組みが重視・評価される時代となっております。そのため、例えば、(ア)気候変動を考慮した企業ニーズや消費動向の変化(例:不動産需要の変化等)をとらえきれず、お客さま満足度を低下させ、事業機会を逸失する、(イ)西武ホールディングスグループによる取り組み不足により、西武ホールディングスグループのイメージが低下し、西武ホールディングスグループ各社による事業機会を逸失する、等のリスクが想定されます。(物理的リスク) また、(ウ)豪雨・土砂災害等の異常気象の激甚化による交通事業の運休・施設の休業により売上が減少し、又は、建物・設備等の改修コストが増加する等の要因により西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす、(エ)夏期の気温上昇による出控えや、冬期の降雪量の減少等によるスキー客の減少等を要因として売上が減少し、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす、等のリスクも想定されます。●リスク対策 西武ホールディングスグループは長期戦略におけるマテリアリティ(重要テーマ)として「脱炭素・資源有効活用」を設定し、環境負荷低減目標及び資産・ブランド価値向上指標を非財務KPIとして設定しております。具体的には、CO₂排出量を2050年度ネットゼロにする、延床面積30,000㎡以上のオフィスビルにおける環境認証(CASBEE、DBJ等)の取得率100%、等の目標を掲げ、例えば、森林の活用、省エネ車両や設備の導入による使用エネルギーの削減、太陽光発電等再生可能エネルギーの導入、等の具体的施策を検討・実施しております。また、特にホテル・レジャー事業では、環境意識の高いお客さまニーズを踏まえたサービスを提供してまいります。これらの取り組みにより、移行リスクの発生可能性を低減いたします。 また、建物・設備等の改修及び浸水・防止対策その他各種メンテナンスの徹底、ならびに総合復旧訓練等の異常時訓練の実施を通じた対応力の強化により、物理的リスクによってお客さまの安全が脅かされることのないよう、最大限の努力をおこなっております。さらに、売上の減少や改修コストの増加が業績に大きな悪影響を及ぼすことがないよう計画的な修繕等を通じて、物理的リスクの顕在化による影響を低減いたします。 ⑨旅行・観光消費動向に関するリスク発生可能性:中影響度:大●リスクの内容(国内情勢の変化) 国内景気の悪化による旅行・観光消費の冷え込みによって、日本国内における旅行・観光客の減少が生じ、売上(ホテル・レジャー事業、都市交通・沿線事業の定期外収入等)が減少する可能性があります。(海外情勢の変化) 海外進出先での政治的混乱や、外交的問題による日本との関係悪化により、現地での事業継続への支障もしくは事業の中断・停止、又は、日本へのインバウンドの減少等が生じ、特にホテル・レジャー事業において業績への悪影響やホテル数拡大の遅延が生じる可能性があります。●リスク対策 ホテルのグローバル展開など単一市場に依存しないマーケティングや旅客誘致プロモーション活動の強化、国内施設・海外施設間の相互送客、リスクを機とした新たな商品開発、及びグループ共通の会員サービスやマーケティング活動の強化等に加え、前・中期経営計画期間ではアセットライトをテーマとしたビジネスモデルの変革により企業体質を進化させるなど、リスク顕在化による影響を低減しております。 さらに、西武ホールディングスグループのマテリアリティ(重要テーマ)である「五感を揺さぶる体験創造」に従い、あらゆる場面で楽しみと感動を体験できる設計やMICE・リゾート等の独自の強みの発揮を通じて、「日本をオリジンとしたグローバルホテルチェーン」として差別化をはかり、グループのロイヤルカスタマーを育成し、リスク顕在化による影響を低減いたします。 また、足もとでは国際情勢の不透明性が増しており、特に日本への送客数の減少は、西武ホールディングスの業績へ悪影響を及ぼすため、経済情勢に関するリスク及び地政学に関するリスクと連動させてリスクコントロールをおこない、リスク顕在化による影響を低減いたします。 ⑩収支構造・金利に関するリスク発生可能性:中影響度:大●リスクの内容(収支構造) 西武ホールディングスグループの事業においては、営業コストの相当部分が、人件費、減価償却費等の固定費で構成されているため、営業収益の比較的小幅な減少であっても、営業利益に大きな影響を及ぼすリスクがあります。特に、社会全体として賃上げ気運が高まっており、西武ホールディングスグループにおいても「最高の処遇」実現のため人件費を上昇させていくことが想定されます。(金利・有利子負債) 西武ホールディングスグループは、鉄道業をはじめ、継続して多額の設備投資を必要とする事業をおこなっており、市場金利の上昇は、既存の有利子負債の残高に係る支払利息及び新規の資金調達に係る調達コストの増加のほか、不動産購入需要の停滞による分譲収益減少や不動産価値の低下を招くおそれもあります。●リスク対策 損益分岐点が高い収支構造の問題については、前掲のホテルのМC受託によることを基本とするネットワーク拡大や不動産回転型ビジネスの展開による資産効率性の向上に加え、西武ホールディングスグループのシェアードサービス会社である株式会社西武プロセスイノベーションも活用したコーポレート業務のスマート化を進めるとともに、各事業のオペレーションにおいてもデジタルを活用した効率化を進めることで、リスクの発生可能性を低減いたします。 また、市場金利の上昇に対しては、大規模開発や新規物件の取得など一定程度のレバレッジをかけつつも流動化の実施及び設備投資の厳選等、ならびに資金調達先・手法の多様化を通じてBSマネジメントを強化しリスク顕在化による影響を低減(分散)するほか、不動産取引市場におけるキャップレートの変動を注視して事業計画の立案やスケジュール策定を実施することで、リスク顕在化による影響を低減いたします。 ⑪安全・安心に関するリスク発生可能性:中影響度:大●リスクの内容(事業用資産等の管理、サービスの品質管理、安全・事故防止活動) 事業用資産等もしくはサービスの安全面・品質面等の管理プロセス、又は安全・事故防止プロセスの不備・欠陥等により、事故等が未然に防止できず、お客さま、従業員等に重大な損失を被らせ、又は行政機関から業務停止命令や改善命令を受けること等を通じて、社会的信用の失墜、イメージダウン、損害賠償義務の発生等を招く可能性があります。(食の安全・安心の不備) 食中毒の発生、異物の混入、表示と異なる食材の提供、アレルギー食材や宗教上の理由により食べられない食材の提供等により、お客さまの心身に悪影響・損失を生じさせ、社会的信用の失墜やインバウンド含む既存のお客さま及び未来のお客さまの逸失を招く可能性があります。●リスク対策 西武ホールディングスグループは「安全で快適なサービス」の提供をグループ理念に掲げ、常に、「安全」を基本にすべての事業・サービスを推進しております。 西武ホールディングスグループの事業においては、「安全・安心」を最重要課題と認識し、運輸安全マネジメント体制をはじめとする都市交通・沿線事業における安全性向上の取り組みや運輸マネジメント体制の整備・運用、ホテル・レジャー事業における食の安全確保の施策の実行、施設の安全対策の実施等安全管理には万全の注意を払っております。このような日頃のマネジメントにより、お客さまの生命・身体に重大な影響を与える事故等を決して起こさない決意をもって、引き続き安全管理体制の整備、安全監査及び安全教育・訓練等の各種プロセスを着実に遂行することで、継続的にリスクの発生可能性及びリスク顕在化による影響を低減いたします。 (4) その他の主要なリスクの内容及びリスク対策の概要⑫法的規制・コンプライアンス等に関するリスク発生可能性:中影響度:中●リスクの内容(法的規制・環境規制) 西武ホールディングスグループの事業活動に関係する法的規制は業法、環境規制、会計基準、税制等をはじめとして多岐にわたるところ、これらの各法的規制への違反が生じると、刑事罰、事業改善命令や資格停止等の行政上の措置、損害賠償義務の負担、及びイメージダウン等を招く可能性があります。 また、現在の規制に重要な変更がおこなわれた場合や新たな規制が設けられた場合には、規制を遵守するために必要な費用が増加する可能性があり、規制に対応できなかった場合は、西武ホールディングスグループの活動が制限される等、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(重要な訴訟等) 通常の業務過程において、契約を巡る紛争、損害賠償、労働紛争、環境汚染等に関連して第三者から訴訟その他の法的手段を提起されたり、政府から調査を受けたりする可能性があります。法的手続対応の負担に加え、仮に西武ホールディングスグループに不利に判決、決定等が下された場合、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。●リスク対策 契約締結時におけるリーガルチェックの徹底や、講習会の実施等による法務知識の向上、顧問弁護士と連携した適切な対応をおこなっております。今後も、各法的規制を遵守するために、法規制の遵守体制を徹底し、また、法令改正や各種規制に関する情報収集及び社内教育の見直しをおこなった上で実施・徹底をはかることで、リスクの発生可能性及び顕在化による影響を低減いたします。 ⑬協力企業との取引・共創に関するリスク発生可能性:中影響度:小●リスクの内容(与信管理・債権管理の不備、賃貸収入の減少) 協力企業の資金繰りの悪化等により代金の回収等に支障を来した場合等、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(特定の協力企業への依存) 特定の協力企業へ取引が集中していることにより、当該協力企業への依存度が高い場合、協力企業における何らかの障害(倒産・災害等)や協力企業の意向に西武ホールディングスグループの事業活動が左右され、追加費用の発生、事業活動、業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。(協力企業における人権、コンプライアンス上の問題等の発生) 協力企業が人権、コンプライアンス等において社会からの要請を果たすことができなかった場合等は、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。(協力企業の選定基準の不備) 西武ホールディングスグループが長期戦略に基づき力強く成長していくにあたっては、どの事業においてもオープンマインドを持ち、協力企業との新たな価値の共創やM&Aによる西武ホールディングスグループにない企業文化の取込み・多様化等に取り組んでまいりたいと考えております。その中で、協力企業(事業提携のパートナー、購買先、外部委託先等)の選定上の基準、取引内容及び取引の正当性を評価する基準が存在せず、又は不適切な基準である場合、協力企業との価値共創や企業文化の取込み・多様化が困難となり、ひいては西武ホールディングスグループの事業機会の逸失や西武ホールディングスグループのイメージダウンを招くおそれがあります。●リスク対策 「西武グループ人権方針」の開示をおこない協力企業に理解を求めることや、管理・監督、業務委託管理体制の整備により、協力企業が西武ホールディングス又はお客さまへ提供するサービスがコンプライアンスを遵守し、確実に高い基準を満たしたものになるように努め、リスクの発生可能性及びリスク顕在化による影響を低減しております。また、特定の協力企業に依存することなく、様々な協力企業と多面的な協力を実施していくとともに、協力企業の選定やモニタリングにあたっては、与信管理、債権管理といった基本的な管理のみならず、良好なリレーションから取得される情報等も考慮した深度ある検証を多面的な観点から実施することで、リスクの発生可能性及びリスク顕在化による影響を低減いたします。 ⑭ブランド・風評に関するリスク発生可能性:低影響度:中●リスクの内容(第三者による西武ブランドの使用) 西武ホールディングスグループのブランドと同一又は類似のブランドを使用する第三者も存在するため、これらのブランドイメージを損なうような第三者の行為・言動等が間接的に西武ホールディングスグループの評判を損なう可能性があります。(風評) 上記いずれかの西武ホールディングスにおける主要なリスクが現実となった場合を含め、西武ホールディングスグループのブランドイメージが損なわれた場合には、西武ホールディングスグループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。●リスク対策 ブランドマネジメントの実行、適切な情報管理、開示体制の整備、及びCS・ES向上施策の実行等により、リスクの発生可能性及びリスク顕在化による影響を低減しております。



※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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