ヒガシホールディングスグループは、物流事業(運送事業、倉庫事業)を主体に、物流事業から派生したPCのカストマイズ、産業廃棄物収集運搬業並びに大型ビル館内のデリバリー事業等とともに、商品販売事業、ウエルフェア事業、その他事業として駐車場経営、大型ビル内のビジネスサポートセンター、PCデータのイレース、人材派遣等を業務としており、その詳細は以下に記載のとおりであります。
(1) ヒガシホールディングス及びヒガシホールディングスの関係会社の事業におけるヒガシホールディングスの位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、次の事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。
① 運送事業
<輸送サービス事業>
近畿地区の新聞配送、ビールメーカー及び飲料会社の大阪中・南部地区の配送、製鋼所の非鉄金属の輸配送業務並びに一般荷主等の輸送業務を行っております。
<事務所移転・引越事業>
企業各社の事務所移転業務を受託しており、移転規模に合わせてプロジェクトチームが顧客の業務に支障をきたさないプランニングを行い、各官庁に対する諸手続きや移転前後の近隣対応等、事前・事後処理に関する業務までサポートしております。
<静脈物流事業>
全国の中間処理業者、産業廃棄物収集運搬業者をネットワーク化し、機密書類・OA機器等の回収リサイクル化に応えられる体制を整えております。
また、オフィスの機密書類等の紙資源処理は、顧客の要望によりリサイクルボックスの設置及び回収業務、更には、全国各地で選定した製紙会社及び運送業者と提携して、ダンボール箱に詰めた機密書類を第三者の目に触れさせること無く溶解処理を実施しております。
回収からリサイクル処分が完了するまで責任を持って行うトータル物流システムにより、資源の再利用等の「環境負荷軽減」に対応した業務を提供しております。
<ビル館内デリバリー事業>
首都圏では、東京オペラシティ・六本木ヒルズ・表参道ヒルズ・仙石山森タワー・ワテラスタワー・日本生命丸の内ビル・エステック情報ビル・神宮前タワービルディングなど、中部圏では、グローバルゲート、関西圏では、グランフロント大阪南館・ニッセイ新大阪ビル・堂島アバンザ・新ダイビルなどにおいて、大型都市ビル内の快適な環境を守り、円滑なモノの流れを保つために、ビル館内での物品の搬出入を一括管理して共同配送することで、モノの流れを統括する物流システムを構築しております。
<メールサービス事業>
DM・カタログ・パンフレット等を封入・封緘し、取扱郵便局までの発送から諸手続き等の代行サービスを行っております。
<IT関連事業>
PCが数台のオフィスから、全国数千台規模の大企業まで、お客様の環境に応じてPCをカストマイズしております。
機器の調達、キッティングから現地でのセッティングはもちろん、メンテナンス(保守支援)等、ヒガシホールディングスグループの物流インフラを活用してトータルにサポートしております。
<精密機器輸送サービス>
銀行ATMや通貨処理機、POSレジスター等の金融端末機を主とした精密機器輸送を行っております。設置作業等の運送付帯作業も行い、輸送から設置まで一貫したサービスを提供しております。
② 倉庫事業
<保管サービス事業>
製鋼所、家電商品メーカー及び大手EC向けの大型物流センター等、個々の顧客の商品に適した保管・管理方法を提供しております。
また、在庫管理から物流加工、配送まで一貫した総合情報システムで顧客の物流基地としての機能を提供しております。
<ドキュメントサービス事業>
国土交通省の認定を受けているトランクルームのセキュリティは、静脈認証システムやビデオカメラによる24時間監視体制の警備システムを整え、利便性と安全性を両立させた業務を行っております。
企業の書類(企業情報)や特別な管理スペースが必要なデータ類を保管し、お預かりした保管物は、保存期間が確認できる管理データの明細票を発行することで、必要な情報を随時お届けしております。
保存期間が到来した機密文書等は廃棄(リサイクル)する等の一貫したシステムを採用することで、オフィススペースの有効活用を図るサービスを提供しております。
また、紙で保管されたままの文書や図面を、低コストで高品質かつスピーディーにスキャニングしてデータ化するデジタルソリューション事業にも取り組んでおります。
<物流・流通加工サービス>
帳票類や試験用紙、店頭販促ツールなどの印刷物の書類保管、梱包、封入、発送、管理を行っております。高いセキュリティを求められるものや、規格がまちまちのものなど、それぞれの特性に合わせ、お客様のニーズに柔軟に対応したサービスを提供しております。
③ 商品販売事業
商品販売は、物流事業から派生した事業で、物流インフラを活用した各種梱包資材及び電力用資材等の販売を行っております。
④ ウエルフェア事業
ウエルフェア事業は、介護支援(福祉用具貸与)事業者に福祉用具(最新型のベッド、車椅子等)を提供しております。
⑤ その他
<駐車場事業>
物流会社としてのネットワークを活かし、大阪・東京・名古屋等の主要都市において、各地域に適した立体駐車場等の運営を行っております。
<周辺事業>
ビジネスサポート事業では、六本木ヒルズ内に「ヒルズ21」というオフィスコンビニを運営しております。
大型都市ビル内にテナントとして入居している企業やビルを訪れる方々を対象に、ダイレクトメールの作成及び発送代行並びにクリーニング取次等、ビジネス及びプライベートにおいても便利で身近なサービスを提供しております。
その他、PCデータのイレース(機密データの消去又は物理破壊、リユースシステムによる中古PC販売又はリサイクルシステムによる再資源化)事業及び配送時にデータの流出を防げるソフト(データの高速消去)をソフト開発会社と共同開発し、PC入替時にセキュリティソフトを販売する事業、大量の文書や図面等を保存するデジタルソリューション事業、顧客企業のコンタクトセンターへの人材派遣、各種システムの開発・運用・保守事業等を展開しております。
(2) 事業の系統図及び概要は次のとおりであり、顧客からヒガシホールディングスグループ又は協力会社への矢印は業務の発注を示し、ヒガシホールディングスグループ又は協力会社から顧客への矢印は、役務の提供を行っていることを示しております。
(注)株式会社ネオコンピタンスについては、2024年6月25日に同社の全株式を取得したため、連結子会社としており
ます。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ヒガシホールディングスグループが判断したものであります。
ヒガシホールディングスグループは、「安全」と「安心」を大切にして物流事業を通じて社会に貢献することを経営の基本方針とし、以下の経営理念(3つの使命)に基づき活動しております。
①商品・サービスの使命
顧客・荷主の満足する物流サービスを提供し、信頼の向上に努めます。
②社会的使命
良き企業市民として社会のルールを守り、地域に貢献、環境保全に取り組みます。
③経済的使命
社会、株主、社員の繁栄を図るため、常に経営基盤の強化・安定を図ってまいります。
また、ヒガシホールディングスグループは、事業をめぐる厳しい環境や事業領域拡大に伴い、従業員一人ひとりがヒガシホールディングスグループの社会的存在価値を再認識し主体的に業務に取組んでいく必要があると考え、2023年度にグループパーパス「安心をずっと、驚きをもっと。人と技術とITで、新たな価値を創造し、豊かな明日へつなぎます。」を制定いたしました。
(2) 目標とする経営指標
ヒガシホールディングスグループは、2020年7月に長期ビジョン「ヒガシ21グループVISION2030」を策定し、2030年までに目指す姿「お客様に最高のサービスをお届けするために変革し続ける企業」の実現に向け、売上高500億円という目標を設定するとともに、新たなコーポレートスローガン「Evolution for Customers-全進で未来へ"シンカ"-」を制定いたしました。
2023年5月には「中期経営計画2026」を策定し、全事業領域、すなわち、オフィスサービス事業、3PL事業、ITサービス事業、ビルデリバリー事業、介護サービス事業、及び基幹事業の各領域で事業成長を推進しております。
「中期経営計画2026」の初年度となる2024年3月期については、大手e-コマース会社向けの北大阪ロジスティクスセンター、流山ロジスティクスセンター、鳴尾浜ロジスティクスセンターの開設や、オフィス移転事業の拡大、前期上半期末に新規連結を開始した株式会社旅人の通年化効果もあり、グループとして初めて売上高が400億円を超えました。
2年目となる2025年3月期につきましては、2023年11月に開設した「首都圏輸送センター」や、2024年3月に大手e-コマース会社向けに兵庫県神戸市に開設した「神戸西ロジスティクスセンター」のほか、大手インフラ会社向け資材販売業務や大手e-コマース向け配送業務の拡大を予定しており、売上高に関しましては、当初の3年目計画数値420億円を上回る425億円を見込んでおります。
さらに3年目となる2026年3月期についても、オフィスサービス事業の首都圏売上拡大に向けた人員増強、3PL事業を円滑に進めるための現場管理者の育成強化、ITサービス事業の自社キッティング能力を上昇させるための設備拡張、ビルデリバリー事業の新規館内物流受託に向けた増員の他、基幹事業では、2025年2月に愛知県小牧市で「小牧ロジスティクスセンター(仮称)」が竣工する(延床面積5,127坪)予定となっていることから、2026年3月期の目標値について、売上高450億円(2023年5月12日発表420億円)、経常利益28億円(2023年5月12日発表25億円)へ上方修正しております。
また、1株当たり予想配当金につきましても、当初の中期経営計画を上回る業容拡大に鑑み、当初発表の36円00銭から40円00銭に修正しております。
引き続き、「物流の安定供給への貢献」「責任ある企業経営への実践」に向け、「サービス・効率性の向上/EC需要の取り込み/IT事業強化等を通じた事業成長」と「持続可能な発展に資するESG経営への更なる取組み」を軸に各施策を進めてまいります。
今後の経済動向につきましては、先進各国での金融引締め政策の長期化による景況感の悪化や、長期化するウクライナ情勢や激化する中東情勢などの地政学リスク、さらには不安定な為替動向や物価高騰の影響等により、今後も不透明な状況が続くものと予想されます。
物流業界におきましては、働き方改革関連法に伴う2024年問題、労働力人口の減少、IoT、AIをはじめとした先端技術の活用、気候変動への対応や人権の尊重などサステナビリティを巡る多くの課題に直面しております。
このような経営環境と物流という社会インフラの責任ある担い手として、ヒガシホールディングスグルーブは長期ビジョンを達成するために、「中期経営計画2026」では、気候変動に関する取組み、人的資本価値向上への取組み、安全に関する取組み、コーポレートガバナンス強化の取組みなどESG経営と更なる事業成長を目指し、ゆるぎない経営基盤を構築してまいります。
有価証券報告書に記載したヒガシホールディングスグループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在においてヒガシホールディングスグループが判断したものであります。
(1) 法的規制・環境規制について
ヒガシホールディングスグループは、貨物自動車による運送並びに倉庫保管を主要な事業として行っておりますが、係る事業を行うにあたっては法的規制(貨物自動車運送事業法、倉庫業法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、各種環境規制等)を受けており、事業を開始するにあたっては上記法律に基づいた申請を行い、国土交通大臣の許可を得る又は登録を行う必要があるほか、産業廃棄物収集運搬事業については、収集運搬を行う区域を管轄する各都道府県知事の許可、環境対策などについても適合車両の使用が義務付けられております。
ヒガシホールディングスグループは、これらの法的規制を遵守し、環境規制に対応するため、法令違反等の防止マニュアルを確実に実行し、内部管理体制の整備に取り組むことで安全推進体制を一段と強化することで従業員及び協力会社の「安全意識」の向上を図っております。本書提出日現在において事業運営上の支障をきたす状況は生じておりません。しかしながら、法令又は条例の改正により、対応のための更なるコストが発生する場合、または将来何らかの事由により処分を受けた場合には、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 特定の得意先への依存度について
日本生命保険相互会社に対する売上高総額の割合は8.6%であります。売上高については、市場価格を勘案して一般的な取引条件で決定しており、今後も同様の方針であります。また、2024年3月期末における同社からの借入金残高は4億32百万円で、借入金残高の総額51億92百万円に占める割合は、8.3%であります。借入に対する利率は、市場金利を勘案して合理的に決定しており、返済条件についても通常の金融機関と同様に決定しております。そのため、何らかの理由により契約関係の見直しが行われた場合は、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、同社はヒガシホールディングス株式7.89%を保有する大株主であり、また、有価証券報告書提出日現在において、同社からの転籍者は、ヒガシホールディングス取締役及び執行役(社外取締役を除く)7名のうち3名、執行役員8名のうち3名であります。加えて、出向者としては、企画部課長1名が在籍しております。
(3) 外注比率について
ヒガシホールディングスグループでは、運送事業部門において、顧客からの要望に応じた全国規模の物流に対応するとともに、景気動向等による需要の変動に効率的に対応するため、多くの外注(協力会社)を活用しており、運送事業原価に占める外注比率は、当連結会計年度末現在で80.2%となっております。
外注業者の選定は慎重に行い、親密で良好な関係を構築しておりますが、需要が集中した場合には必要な業者の確保や外注単価の上昇等により、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 燃料費の上昇について
ヒガシホールディングスグループが営んでいる運送事業においては、エコドライブの推進及び経費削減に努めております。原油価格の高騰により軽油価格が大幅に上昇した場合には、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の評価について
ヒガシホールディングスグループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当該会計基準では、グルーピングされた固定資産について回収可能価額を測定し、回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、その差額を減損損失として認識することとされており、今後、ヒガシホールディングスグループの事業収益の著しい低下や事業環境の変化などにより資産価値が低下した場合には、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 事故による影響について
ヒガシホールディングスグループは、トラックを利用した運送事業を営んでおりますが、「安全」と「安心」を基本方針として、デジタルタコグラフ及びドライブレコーダーの搭載、運輸安全マネジメントへの取組み等により事故撲滅に努めており、各種の保険にも加入しております。
しかしながら、万一、重大事故が発生した場合には、顧客からの信用低下や行政処分による営業活動の停滞等を招く可能性があり、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 災害等の発生によるリスク
ヒガシホールディングスグループは、大規模な地震や台風等による自然災害の発生・感染症の拡大(パンデミック)等により倉庫や車両、情報システム、電力、交通網等が被害を受けた場合、物流業務の停滞等事業に支障が生じる可能性があります。
また、顧客企業が事業を展開する地域において大規模な災害が発生した場合には、要請に応じて緊急車両の手配または物資の輸送により救援活動を行いますが、その被災状況によっては顧客企業の事業活動が困難となり、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 人材の確保及び育成について
ヒガシホールディングスグループは、企業規模の拡大により、優秀な人材の確保とその育成が急務となっております。ヒガシホールディングスグループは、従業員の採用を積極的に行うことにより、優秀な人材の確保に努めるとともに、社内研修制度の充実を図り、次世代人材の育成に注力しております。しかしながら、人材の確保及び育成が不十分である場合や、人材確保のためのコストが増加した場合には、ヒガシホールディングスグループの財政状態及び業績、並びに今後の事業展開のスピードに影響を及ぼす可能性があります。
(9) M&A、事業提携について
ヒガシホールディングスグループは、事業拡大及び企業価値向上のためにM&Aや資本業務提携等が有効であると考えております。これらの実施にあたっては、事前に対象企業の財務内容や契約内容等について詳細なデューデリジェンスを実施し、事業のシナジーの創出と買収価格の妥当性について十分に検討した上で実行しております。しかしながら、デューデリジェンス実施時に見込んだ成果やヒガシホールディングスグループ化によるシナジーが計画通りに進捗せず、のれんや持分法で会計処理されている投資の減損損失等、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 金利変動の影響
ヒガシホールディングスグループは、事業に使用される倉庫及び物流センターの設備資金について、その必要資金の一部を金融機関からの借入金で賄っております。2024年3月期末における借入金残高は、51億92百万円であり、負債及び純資産合計に対する借入金残高の割合は20.3%となっております。借入金は、主に固定金利での借入を行っておりますが、変動金利で調達している資金については金利変動の影響を受けることになります。また、今後の金利動向によりヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 情報漏洩等によるリスク
ヒガシホールディングスグループは、物流業務、赴任引越などの受託に際して、顧客企業の情報もしくは多数の個人情報を取り扱っております。法令遵守マニュアルを定め個人情報の保護・管理体制の整備に努め、プライバシーマークの認定取得など情報の管理には細心の注意を払っておりますが、情報の外部漏洩やデータ喪失などの事態が発生した場合には、ヒガシホールディングスグループの社会的信用の低下や顧客企業からの損害賠償責任を負うことにより、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 訴訟等に関するリスク
ヒガシホールディングスグループの事業運営において、トラブルや問題が生じた場合、ヒガシホールディングスグループの瑕疵に関わらずこれらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起される可能性があります。これらの訴訟の内容及び結果によっては、ヒガシホールディングスグループの社会的信用に影響を及ぼすほか、ヒガシホールディングスグループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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