西日本鉄道グループは、西日本鉄道、子会社81社及び関連会社46社で構成され、その営んでいる主な事業内容は次のとおりです。
(注) 1 上記事業ごとの会社数には西日本鉄道が重複して表示され、それぞれを1社として取り扱っています。
2 上記の会社はすべて西日本鉄道の連結子会社です。
3 西日本鉄道を中心とした西鉄グループにおいて、グループ経営を推進するため、定期的に西鉄グループ
経営戦略会議を開催しています。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、西日本鉄道グループが判断したものです。
西日本鉄道グループは、「『出逢いをつくり、期待をはこぶ』事業を通して、“あんしん”と“かいてき”と“ときめき”を提供しつづけ、地域とともに歩み、ともに発展します。」という「にしてつグループの企業理念」に基づき、鉄道・バスの運輸業を軸に、地域に密着した多様な事業を展開しています。
西日本鉄道グループは、1908年の創業以来、様々な時代の変化を乗り越えながら今日に至りますが、今後のポストコロナ社会における長期的な経営環境につきましては、デジタル化の加速、脱炭素社会の進展、生活スタイルの多様化等、これまで以上に変化のスピードが急激で、不確実性の高い時代が続くものと認識しています。
このような環境下においてもサステナブルな成長を実現するため、2022年11月、これまでの事業モデルの延長ではなく、想定した未来像から遡るバックキャストの手法で、西日本鉄道グループの存在意義と実現したい社会、ステークホルダーへ提供していたい価値、その達成に向けた基本的な事業戦略等で構成した新長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2035」を策定いたしました。
本長期ビジョンでは、提供していたい価値を実現するための基本スタンスを「濃(こま)やかに、共に、創り支える ~Grow in harmony with you~」とし、「出逢いをつくり、期待をはこぶ」事業の進化と新領域への挑戦を両輪としたビジネスモデルの変革、そして従業員一人ひとりが自己成長やチャレンジを実現しながらいきいきと働き、最大のパフォーマンスを発揮できる環境の整備や、事業の効率性とサステナビリティを意識したポートフォリオの構築等に取り組んでまいります。
※長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2035」の詳細は、西日本鉄道グループホームページでご確認ください。
https://www.nishitetsu.co.jp/ja/ir/management/vison.html
わが国においては、より一層の生産年齢人口の減少、デジタル化の加速、生活スタイルの多様化、アジアを中心とした新興国の経済成長と市場拡大等、経営環境が絶えず変化していくことが想定されます。
また、西日本鉄道グループにおいても、「福ビル街区建替プロジェクト」等大型開発プロジェクトの着実な推進や、事業基盤となる人財の確保等、様々な課題に直面しています。
加えて、コロナ禍を経た社会情勢の変化、ウクライナ情勢等の地政学的リスクの高まりによる原材料価格の上昇や金融資本市場の変動等、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
西日本鉄道グループでは、2023年3月に、「にしてつグループまち夢ビジョン2035」の実現に向けた第1ステップとして、第16次中期経営計画(2023年度~2025年度)を策定いたしました。本計画では、テーマを「サステナブルな成長への挑戦~Challenge for sustainable growth~」とし、5つの重点戦略に基づき、将来に向けた持続可能な公共交通事業の構築、福ビル街区建替プロジェクトの完遂や、ノウハウを活用した固定資産に頼らない事業モデルの基盤構築、新領域事業への挑戦、多様な人財を確保するための待遇の見直し、サステナブルな成長を支える人財力強化等に向けて取り組みを進めてまいります。
さらに、2024年3月に、第16次中期経営計画の最終年度目標の達成に向け、必要な施策の追加・修正を反映した2024年度計画を策定いたしました。本計画では、第16次中期経営計画に掲げた基本方針・重点戦略のもと、「新たなライフスタイルの需要取り込み」、「人的資本経営の着実な推進」、「資本効率を意識した経営の実践」等の着眼点を加え、「にしてつグループまち夢ビジョン2035」実現に向けた基盤づくりとして、さらなる構造改革と企業価値を高める成長戦略を推進してまいります。
〈2024年度計画〉
第16次中期経営計画の各重点戦略における取り組みは以下のとおりです。
(重点戦略1から3までに係る取り組み/事業領域別)
■収益改善ならびに運営コストの削減
・運賃改定に向けた検討
■お客さまの利用シーンにあわせた濃やかでシームレスな移動サービスの提供
・九州MaaSの構築
2024年度サービス開始に向けた事業者間およびモード間連携の推進
■国内外の観光・MICE需要の獲得・受入環境の整備
・インバウンド増加への対応(高速・空港関係路線のさらなる増強)
太宰府ライナーバス「旅人」、高速バス福岡~湯布院線の増強
福岡市地下鉄との連携によるデジタル乗車券造成
タッチ決済の導入駅拡大
■天神大牟田線・貝塚線開業100周年にあわせた施策の実施
・開業100周年を記念したNFT(非代替性トークン)の販売やイベント実施
■新技術を活用したサービス・事業への挑戦
・自動運転バス実証実験の推進
■ノウハウ等を活用した新たな収入源の獲得拡大・新たなスキームづくり
・AI活用型オンデマンドバス「のるーと」の外販強化
・nimocaバスシステムの外販継続
・レトロフィット電気バス車両改造の事業化の検討
■収益性の改善
・駅や商業施設のリニューアル
西鉄久留米駅ビルリニューアル(2024年9月完了予定)
チャチャタウン小倉、ソラリアプラザのリニューアル
・北九州市八幡東区・平野における複合開発の推進
商業施設の開業(2024年7月予定)、住宅分譲開始(2025年6月予定)
■福ビル街区建替プロジェクトの完遂
・竣工に向けた建築工事の推進(2024年12月竣工予定)
環境性能認証(CASBEE ウェルネスオフィス)の取得に向けた取り組み
集客、賑わい創出のためのアート計画の推進
・天神の価値やビルの魅力を高める運営計画の構築
ICTの活用による付加価値向上
開業プロモーションの企画実施
■天神等福岡都心部における地権者共働の開発プロジェクト等の推進
・(仮称) 天神二丁目南ブロック駅前東西街区プロジェクト
都市計画推進協議会に参画
・(仮称) 天神一丁目15・16番街区プロジェクト
再開発準備組合に参画
・福岡家庭裁判所跡地における複合開発(2030年開業目標)
基本設計の開始
■沿線開発、地域拠点を中心としたまちづくり
・連続立体交差事業による周辺開発・店舗開発
桜並木駅店舗の開業準備
春日原駅・白木原駅における工事着工・リーシングの開始
沿線高架下における基本計画の策定
■国内の事業エリア・業容の拡大
・福岡県・首都圏外の中核都市(熊本、岐阜、札幌等)における
分譲マンション等開発事業の展開
・新規ホテル出店計画の着実な推進
ソラリア西鉄ホテル大阪本町(仮称)の開業準備(2026年度冬開業予定)
・賃貸用物流不動産事業の拡大
・区画整理事業への参画を通じた戸建事業の展開
・旅行業における自治体と連携した地域観光開発の推進
国・自治体へのソリューション提案
自治体・観光系外郭団体との連携による大型イベントへの参画
■海外でのまちづくりに向けた事業の拡充
・海外不動産事業の着実な推進
・新規ホテル出店計画の着実な推進
西鉄ホテル クルーム バンコク シーロムの開業準備(2024年夏開業予定)
■天神のまちづくりへの持続的関与、まちづくりの加速化
・アセットマネジメント事業への参入(私募ファンドの組成)
・安定した開発利益やプロパティマネジメント・ビルマネジメント受託機会の創出
■収益性の向上・改善
・ストア事業の物流の効率化による配送コスト低減
■新規店舗出店・リニューアルの実施
・交通結節点に位置するにしてつストアの新規出店・リニューアル
・雑貨館インキューブ天神店のリニューアル
体験型店舗、コミュニケーションの場としての店舗づくりを推進(2025年春オープン予定)
■フード事業(中食・外食)の強化
・既存チェーン店(やりうどん、ぎおん亭)の新規出店・改装
■デジタルを活用した事業拡大
・にしてつストアにおけるプラットフォーマーとの連携や移動販売による店舗外売上の拡大
■国際物流事業グループにおける全体最適目線での管理・統括組織の設置検討
■DX推進による業務効率化
・顧客ポータルサイトの構築
・貿易情報プラットフォームとの連携
■フォワーディング事業の拡大(スケールメリットの獲得)
・物量の拡大を目指した機動的な入札対応の推進
■九州での事業強化
・半導体産業の集積が進む熊本地区での事業拡大
・食品ビジネスの拡販
■ロジスティクスセンターの拡大
・関東におけるロジスティクス強化に向けた拠点の新設
「関東ロジスティクスセンター」の稼働
■重点品目の選択と集中
・航空、自動車、半導体、食品、アパレルにおける航空輸出入の取扱重量の拡大
■海運事業の強化に向けた品目戦略を掲げた販売促進
■空港の地上支援業務(グランドハンドリング)の拡大
・福岡空港・北九州空港・成田国際空港における受託拡大
■エネルギー領域における事業拡大
・再生可能エネルギー電源開発事業の拡大
沿線自治体との連携
・系統用蓄電池事業の事業化
蓄電所2ヵ所の設置準備(2024年5月末より順次完工予定)
・BaaS事業の事業化 ※BaaS(Bus(Battery)as a Service)
EVバスの充放電制御の実証検討
■新たな事業・サービスの創出
・農水産領域における事業拡大
・他社との協業によるオープンイノベーションの推進
・M&A・アライアンスによる事業創出
出資先スタートアップ等への成長支援、事業提携、M&A(中計3カ年投資総額:50億円)
(重点戦略4および5、ならびに財務・資本に係る取り組み)
■2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み
・レトロフィット電気バスの導入拡大、エネルギーマネジメントの試験運用
2024年度以降、西鉄グループで34台/年のペースで導入予定
バス事業における電気料金抑制を目的としたマネジメント実証実験の実施
・既存施設への再生可能エネルギーの採用検討
西鉄ホテルズ全国13ホテルにおいて使用電力をCO2フリーの再生可能エネルギー由来電力への
切り替え
・環境に配慮した開発の推進
ZEH-M Oriented仕様マンション・ZEH住宅の供給拡大
新築案件におけるZEB化の検討
・グリーンロジスティクスへの取り組み
コンテナラウンドユースへの取り組みの推進
モーダルシフト[鉄道輸送活用]の推進
SAF(Sustainable Aviation Fuel)プログラムの利用促進
※SAF:主にバイオマス由来の原料から製造された航空燃料のことであり、CO2排出量を削減可能
■サステナブルな成長を支える人財確保と人財力強化に向けた取り組み
・事業拡大を見据えた多様な人財の確保
採用競争力の向上および各事業の人財確保に向けた待遇改善実施
各事業の特性に応じた職種別人事制度の検討
・サステナブルな成長を支える人財力強化
にしてつグループまち夢ビジョン2035の実現に向けた未来洞察志向の浸透・アップデート
キャリア研修の実施、資格取得支援の拡大
・タレントマネジメントによる組織と個人のパフォーマンス最大化
タレントマネジメントシステムの導入・運用開始
自己啓発支援ツール拡大等の自律的な成長を支援するための仕組みづくり
社内公募/FA制度の検討
・多様な価値観、ライフステージに寄り添った施策の拡充
育児休業取得率向上に向けた施策の推進
健康経営推進計画の実施
■安全性確保に向けた取り組み
・施設設備の安全対策強化
「鉄道駅バリアフリー料金制度」を活用したホームドアの整備
デジタル技術を活用したメンテナンスの効率化
・安全マネジメントの取り組み継続
・健康に起因する事故防止強化の研究
・重大事故防止に向けた取り組み
■資本効率を意識した経営の実践
・事業ポートフォリオマネジメントの推進(ROIC等の活用)
・ROEの向上を意識した規律あるBSマネジメント・CFマネジメントの実施
■海外事業におけるガバナンス強化
・事業を展開する各国の協業先との連携強化
■投資家・株主への情報開示の充実
・統合報告書の発行
※ 第16次中期経営計画(2023年度~2025年度)および2024年度計画の詳細は、
西日本鉄道グループホームページでご確認ください。
https://www.nishitetsu.co.jp/ja/ir/management/managementplan.html
西日本鉄道グループは、持続的な成長と企業価値向上のため、収益力を高めると共に、経営の効率化を図ってまいります。達成状況を判断するための客観的な指標として、収益力の成長性を示す「連結事業利益」、「連結EBITDA」、財務健全性を示す「NET有利子負債/EBITDA倍率」、資産効率を示す「ROA」、資本効率を示す「ROE」を採用しております。
第16次中期経営計画(2023年度~2025年度)における経営数値目標(連結)は次のとおりです。
(注) 1 連結事業利益=連結営業利益+事業投資に伴う受取配当金・持分法投資損益等
2 連結EBITDA=連結事業利益+減価償却費+のれん償却費(営業費)
3 総資産は鉄道の受託工事前受金相当額を除いて算出しています。
西日本鉄道グループは「第1 企業の概況」に記載のとおり、多岐にわたる事業を営んでおり、各事業においてリスク管理計画を策定しリスク回避を行うほか、西日本鉄道が資産・資金を保有・調整することで、グループ全体のリスクのコントロールに努めていますが、西日本鉄道の営む事業の内容や経営方針等に照らし、西日本鉄道の財政状態および経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性のあると考えるリスクとしては、主として以下のようなものがあります。
なお、これらのリスク、「1 経営方針、経営環境および対処すべき課題等」および「4 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」のうち将来に関する記述は、有価証券報告書提出日(2024年6月27日)現在において入手可能な情報に基づき西日本鉄道グループが判断したものであり、実際の業績等はこれらの見通しとは異なることがあります。
また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期につきまして、合理的に予見することが困難であるものについては記載していません。
地震や大雨等の自然災害が発生し、営業活動に必要な駅施設や車両、商業ビル等の施設が毀損した場合や電カ・燃料・建設資材・商品等の調達が困難となった場合、営業活動の停止に伴う減収や復旧のための多額の費用の支出、調達価格の高騰等により、西日本鉄道グループの業績に深刻な影響を与える可能性があります。
また、西日本鉄道グループの事業エリアにおいて、新型ウイルス感染症等の疾病が発生・流行した場合、個人消費者の出控えに伴う減収、勤務する従業員の確保が困難となることによる営業活動の縮小等のほか、感染症収束後の個人消費者の志向や消費行動の変化に伴う既存事業の不振等により、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは多角的な事業を展開するとともに、福岡以外の地域での事業を拡大することでグループ全体の事業継続性を確保するよう努めており、各事業においても安全性の確保を最優先とし、危機管理体制や事業継続計画の継続的な改善を行うことで、社会的使命の実現と業績への影響の最小化を図っています。
また、安定的かつ継続的な調達を行うため、調達先との良好な取引関係の維持発展に努めるとともに、日頃から調達先の分散化や計画的な発注、十分な価格交渉を行うことで、影響の最小化を図っています。
海外における政治経済情勢の大幅な変動、テロや紛争の発生、各国の法的規制の変更等によって、海外における事業活動の縮小・停止が生じた場合、各事業の営業収益の減少等により、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、経営会議や常務会等の会議体において、適宜、事業の状況をモニタリングし、社会情勢の変動等によるリスクを踏まえたうえで戦略等の見直しを行うとともに、各事業間の連携や専門家の活用により、法的規制等に適切に対応しています。
また、海外投資にはそのリスクの大きさを反映し制限を設け、その範囲内で実施することで、西日本鉄道グループ全体の経営成績等に甚大な影響を及ぼすことがないようにしています。
外交関係の悪化等国際情勢の変化によって、訪日旅行者が減少した場合、各事業の営業収益の減少等により、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
また、外交関係等の国際情勢の悪化により電力・燃料・建設資材・商品等の調達が困難となる場合や調達価格が高騰した場合等には、事業規模の縮小や費用の増加等により、業績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、経営会議や常務会等の会議体において、適宜、事業の状況をモニタリングし、社会情勢の変動等によるリスクを踏まえたうえで戦略等の見直しを行っています。
また、燃料や建設資材等の調達については、安定的かつ継続的にこれを行うため、調達先との良好な取引関係の維持発展に努めるとともに、調達先の分散化や計画的な発注、十分な価格交渉を行うことで、影響の最小化を図っています。
西日本鉄道グループが大規模な事故や火災を発生させた場合、死傷した利用者等の補償等の対応だけでなく、事業の安全性に対する利用者の信頼や西日本鉄道グループ全体に対する社会的評価が失墜し営業活動に支障をきたすなど、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
また、各種コンプライアンス違反(雇用問題、ハラスメント、人権侵害等)、独占禁止法等の法令違反、個人情報の漏洩等の不祥事が発生した場合、罰則金支払、損害賠償請求のほか、信用失墜による売上減少等により業績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、安全性の確保を最優先とし、特に重要なものについて、代表取締役である執行役員が統括する部門横断組織を設置し、グループ横断的に対応する等、各事業において事故の絶滅のための取り組みを実施するとともに、保安施設や防災設備の整備・管理に努めることで、事故等の防止に取り組んでいます。
また、法令・倫理遵守等、従業員が従うべき行動準則となる「にしてつグループコンプライアンス方針」を制定し、役員が率先してこれを遵守するとともに、具体的行動指針等を示したコンプライアンスマニュアルを定め配布するなど、コンプライアンス体制の整備、充実に努めています。
なお、各種損害保険に加入し、業績に与える影響を低減していますが、すべての損害や賠償費用の支出に対応できるものではありません。
鉄道事業およびバス事業において運行本数や運賃を変更しようとする際には、原則として、国土交通大臣の認可や事前届け出が必要であるため、社会情勢が変動し西日本鉄道グループの事業環境に急激な変化が生じた場合、需要との乖離をただちに修正することができず、これらの事業の利益率が低下するなど、業績に大きな影響を与える可能性があります。
また、法的規制が強化された場合や新設された場合、あるいは国や地方公共団体の各種政策が変更された場合、その対応のための費用の増加、事業戦略の見直しによる収支の変動等により、業績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、社会情勢の変化を踏まえ、国や地方公共団体とも連携しながら、事業戦略の策定や事業運営にあたるとともに、監督官庁の指導のもと法的規制等に適切に対応するよう努めています。
また、経済情勢の変化や規制等の変更に伴う顧客需要の変化を適切に捉え、魅力ある商品・サービスを提供するよう努めています。
金融情勢の変動等により金利が大幅に上昇した場合の支払利息の増加や為替相場に大幅な変動が生じた場合の為替差損等の発生、また、株価の大幅な変動等により投資有価証券について時価の著しい下落等が生じた場合の評価損の計上等により、業績に影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
市場環境や金利動向等を総合的に勘案しながら財務健全性の維持に努めるとともに、海外事業の展開にあたっては、投資判断基準を設け、経営会議や常務会等の会議体において為替変動等によるリスクを踏まえたうえで実施の可否を判断しています。
また、投資有価証券については、毎年、保有の適否について経営への影響を分析したうえで個別銘柄毎にその保有目的や資本コストを考慮した便益とリスク、将来の見通し等を踏まえて総合的に検証し確認を行っており、評価損の計上を最小化するよう努めています。
①国内人口の減少、少子高齢化
西日本鉄道グループの事業エリアの人口減少傾向に歯止めがかからない場合や高齢者の利便性に資する移動手段の提供等高齢者に対する新たなサービスを提供できない場合、西日本鉄道グループの鉄道事業およびバス事業の輸送人員の減少による営業収益の継続的な減少や各事業の縮小、廃止を招くなど、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
また、人口減少や少子高齢化の進行により、西日本鉄道グループが想定する人員体制を必要な時期に確保できない場合には、各事業の規模縮小等により、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、沿線各エリアの「まちづくり構想」の策定・実現への取り組みや交通ネットワークの強化・再整備等により住みたくなる沿線づくりを進めるとともに、住宅事業やホテル事業においてアジアや首都圏等の域外での事業拡大を進めています。
また、MaaS等持続可能な公共交通のあり方の研究やオンデマンドバス・自動運転の実証実験等、ICTを活用した商品・サービスの提供に取り組むとともに、シニアマンション「サンカルナ」やサービス付き高齢者向け住宅「カルナス」の事業展開等、シニアマーケットを捉えた収益力強化に取り組んでいます。
人員体制については、積極的な採用活動のほか、有資格者確保のためのバス運転士の教習所の設置等により、必要な人員の確保に努めるとともに、AIを活用した自動運転技術の実験を進めるなど、人手不足の状況下においても事業規模の維持を可能とするための対策に取り組んでいます。
西日本鉄道グループの既存事業において、ICTの進展やデジタル化等への適切な対応が進まない場合や、これらに対応した新たな商品・サービスを提供できない場合、各事業の営業収益等の減少や人財のミスマッチによる利益の減少等により、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
また、情報システムや通信ネットワークに重大な障害が生じた場合、事業運営に支障を来たし、営業収益が減少するなど、業績に深刻な影響を与える可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、グループ全体でDXを推進し、MaaSの研究やキャッシュレス決済システムの導入を進めるなど、デジタル技術を活用した商品・サービスの提供に取り組んでいます。
また、ICT統制を強化し、情報の適切な管理とセキュリティを確保するため、「西鉄グループICTマネジメント委員会」を設置するとともに、情報システム等については、通信ネットワーク機器にファイアウォール等の物理的対策を講じるほか、データセンターの常時有人監視やセキュリティ規則の整備とそれに基づく体制を構築するなど、システム障害等の防止に努めています。
西日本鉄道グループでは、気候変動の物理的リスクとして、豪雨等による施設や車両への被害によるコストの増加や、それらに伴う鉄道やバスの運行不能等、各事業において営業停止による営業収益の減少等により、業績に影響を与える可能性があります。移行リスクとしては、炭素税の導入、再生可能エネルギー普及の進展、省エネ規制の強化等によるコストの増加や、顧客行動・消費者選好の変化に伴う営業収益の減少等により、業績に影響を与える可能性があります。
また、西日本鉄道の取り組みについて投資家の理解を得られない場合、投資市場からの資金調達を困難にし、必要な時期に必要な資金を調達できなくなる可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、地球環境の保全を重要課題と認識し、環境と調和ある事業活動を通じて、循環型社会の実現と地球温暖化の抑制を目指すとともに、これらの取り組みについて適切な開示に努めています。風水害等に強い施設や車両の整備、BCPの継続的見直し等に取り組むとともに、長期ビジョン「にしてつグループまち夢ビジョン2035」で策定した2050年カーボンニュートラルを目指すロードマップに基づき、脱炭素社会への取り組みを進め、気候変動への対応に努めています。
※TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)のフレームワークに基づく開示情報は、
「2 サステナビリティに関する考え方および取り組み (2) ①気候変動への対応」に記載しています。
西日本鉄道グループは、異なる経験・技能・属性を反映した多様な視点や価値観が存在することは、西日本鉄道グループの持続的な成長を確保する上での強みとなるとの認識のもと、従業員一人ひとりがいきいきと働き、それぞれの個性や能力を発揮できる機会および環境の整備・拡充を進めています。また、西日本鉄道グループが事業を展開する国・地域には、人種差別や政治不安に起因する人権課題が存在する地域もあり、取引先と協働した取り組みが求められています。
しかしながら、西日本鉄道グループの事業拠点、協業先や顧客等を含む範囲において、これらの課題に適切に対応できなかった場合、多様な人財を持続的に確保できず各事業が縮小、廃止となる可能性に加え、地域住民、顧客・消費者、株主・投資家等のステークホルダーからの信頼を損なうことによるブランド価値の低下等、業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
(リスクへの対応策)
西日本鉄道グループでは、多様な人財の確保、サステナブルな成長を支える人財力強化を重要課題と認識し、女性活躍推進に取り組むほか、中核人財の登用においても、性別や国籍、新卒または中途等の別なく、個々の能力に応じて行うとともに、働きがいを向上させる環境の整備やワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでいます。
また、2022年3月に制定した「西鉄グループ人権方針」に基づき事業活動に関わるすべての人の人権の尊重を求めるとともに、人権・同和問題、ハラスメント・障がい者・LGBTQ等に関するの職場研修等を通じて人権意識の醸成に努めています。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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