京極運輸商事(9073)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて
3 【事業の内容】京極運輸商事グループ(京極運輸商事及び京極運輸商事の関係会社)は、京極運輸商事(京極運輸商事株式会社)、子会社2社及び関連会社1社より構成されており、国内輸送事業、国際物流事業、ドラム缶・ペール缶事業、エネルギー事業並びにタンク洗浄事業の5部門に関係する事業を行っております。また、その他の関係会社等にはENEOS株式会社があります。京極運輸商事グループの事業内容及び京極運輸商事と関係会社等の位置付けは次のとおりであります。 (国内輸送事業)本業は顧客の需要に応じ自動車により貨物を運送し、その対価として運賃を収受するものであり、道路運送法による一般貨物自動車運送事業の許可を受けて、日本各地に拠点を設けておりますが、主として関東一円の営業を行っております。また、当該事業の関連施設における構内作業を行っております。業務の主力はタンクローリーによる石油類、化学製品等の液体貨物輸送で普通トラックは一般貨物及び容器類、石油類、化学製品類等の輸送を行っております。また、顧客の需要に応じて自己及び他人の名をもって、貨物運送業者による貨物運送の取次、受取、委託を行い対価を収受するもので貨物運送取扱事業法による許可及び登録を受けて営業活動を行うものであります。〔主な関係会社〕 ㈱弥生京極社(国際物流事業)本業は荷主及び船舶運航業者の委託を受け、貨物の受渡しを伴う港湾荷役、貨物の本船への積込み、または本船から取卸した貨物の上屋への搬出入、若しくは船舶からの積卸し、またはこれら貨物の上屋における保管、荷捌等の作業を行うものであります。また、顧客のために物品を倉庫に保管し、保管貨物の運送、入出庫及びはい替え等の諸作業を行いその対価として、保管料、運賃及び荷役料を収受するものであります。また、当該事業の関連施設における構内作業を行っております。(ドラム缶・ペール缶事業)本業は顧客の需要に応じて石油類容器の売買、これら販売における配送業務を行っております。(エネルギー事業)本業は顧客の需要に応じて石油類の賃貸借及び売買、石油製品類及びその副産物の売買を行っております。〔主な関係会社〕 京極石油㈱(タンク洗浄事業)本業は顧客の需要に応じて石油・化学製品及びその他の貯蔵タンクの洗浄・修理並びに配管工事等を行うものであります。〔主な関係会社〕 日本タンクサービス㈱ [事業の系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示しますと次のとおりであります。 *印は、連結子会社※印は、持分法適用関連会社
有価証券報告書(2026年3月決算)の情報です。
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、京極運輸商事グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針京極運輸商事グループは1891年(明治24年)に京極家9代目「京極高通」が創業し、石油製品、液体化学品、高圧ガス等に関連した運送事業を中心とし、港湾運送、通関業務、倉庫事業、ドラム缶等の容器販売事業、タンク洗滌・修理事業等総合物流関連事業を展開してまいりました。しかしながら、現代社会においては、デジタル技術の発展、消費者ニーズの多様化等、ビジネス環境は目まぐるしく変化しており、今後どのように変化していくのか予測がますます難しくなってきております。このように環境が大きく変化する中においても、京極運輸商事は事業の方向を柔軟に決定する羅針盤として「私たちの使命」「私たちの目指す姿」「私たちの行動基準」からなる企業理念を制定しました。京極運輸商事は一人ひとりが働き甲斐を感じ、自ら参加したくなる組織を目指して『いい会社にしよう』を合言葉に次の100年に向かって前進します。 (2) 目標とする経営指標事業価値の向上のため、デジタル化の推進、グループ金融による資金の効率化及びキャッシュ・フロー範囲内での設備投資を実施し、安定的な営業利益の確保に努めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略京極運輸商事グループにおきましては、中長期的な目標として「事業価値の向上」、「サステナビリティへの取り組み」、「人的資本の充実」の3つをテーマに掲げ、2023年度4月から3ヵ年の第2次中期経営計画を策定しました。 「第2次中期経営計画」概要テ ー マ施 策目 標2021年度実績→2025年度目標実 績2025年度実績事業価値の向上・デジタル化の推進・デジタル推進部門、安全管理部門、販売管理部門の設置・資金効率の向上・キャッシュ・フローの範囲内での設備投資の実施・新規事業の創造営 業 利 益1.5億円 → 3.0億円 R O E4.1% → 5.1%営 業 利 益1.6億円 R O E3.9%サステナビリティへの取り組み(CO2排出削減)・燃費向上新車/アイドリングストップ/低燃費タイヤ・3R(リデュース/リユース/リサイクル)の推進3ヶ年で12.1%削減11,220tco2 → 9,862tco23ヶ年で6.4%削減10,503tco2人的資本の充実・働き甲斐のある職場づくり・多様性と受容性の推進 女 性 比 率事務職 19% → 33%運転職 2% → 10% 障 が い 者 比 率0.8% → 3.0% 女 性 比 率事務職 34%運転職 3% 障 が い 者 比 率0.7% (4) 中期経営計画の進捗状況第2次中期経営計画最終年度である2026年3月期については、いわゆる2024年問題対応にかかる経費増に加え、国内輸送事業における配送数量の減少、国際物流事業における輸出入取扱量の減少などの影響で営業利益は164百万円に留まり、第2次中期経営計画目標対比136百万円の未達となりました。今次策定した第3次中期経営計画(2026~2028年度)については、最終年度目標として ①売上高100億円以上②営業利益3億円以上 ③ROE5%以上を掲げ、「クロスセールス型ビジネスへの転換」「マルチワークステーション(MWS)の立ち上げ」「経営基盤の機能強化」を基本方針として、全社一丸となって取り組んでまいります。 (5) 会社の対処すべき課題ならびに対策顧客への提供価値最大化を目的に、「クロスセールス型ビジネスへの転換」「マルチワークステーション(MWS)の立ち上げ」「経営基盤の機能強化」を確実に実行していくことで、第3次中期経営計画(2026~2028年度)の達成に向けて進めてまいります。① 国内輸送事業におきましては、国際情勢の不安定化、地政学リスクの高まりや為替動向等の影響による燃料価格の高騰など、事業環境は大きく変化しております。このような状況の中、京極運輸商事は安全品質の更なる向上のため、運行管理の高度化や安全教育の徹底など従来からの取り組み強化に加え、デジタル技術を活用した安全管理システムの導入を進めてまいります。人材面におきましては、持続可能な輸送体制を構築するための人材確保及び育成が不可欠であるとの認識のもと資格取得支援制度の活用による専門人材の育成を推進するとともに、多様な人材の採用や働きやすい職場環境の準備を進め、ドライバーの定着率向上及び離職率の低減に取り組んでまいります。環境対応につきましては、低燃費車両への更新や環境性能に優れたタイヤの導入、車両配置の最適化及び配送の効率化などを通じてCO₂排出量の削減に努めるとともに、荷主企業との連携により環境負荷低減と輸送効率向上を両立した持続可能な物流サービスの提供を推進してまいります。事業戦略の面では、社内各部門の連携を一層強化することで、新規顧客の開拓及び既存顧客との取引拡大を推進してまいります。また、適正運賃の収受及び輸送品質の向上を通じて収益基盤の安定化を図り、事業の持続的成長を実現してまいります。さらに、基礎化学品の輸入需要の拡大に対応するため、通関部門と輸送部門の連携を強化し、輸入物流サービスの高度化を進めてまいります。加えて、新たにマルチワークステーション(注1)を展開することでワンストップサービスを実現し、物流オペレーションの高度化とともに顧客への提供価値の向上に取り組んでまいります。京極運輸商事はこれらの取り組みを通じて、安全で高品質な液体輸送サービスを提供するとともに、事業環境の変化に柔軟に対応しながら収益基盤の強化及び企業価値の向上を図り、社会及びステークホルダーから信頼される企業を目指してまいります。② 国際物流事業におきましては、輸入化学品需要の拡大が見込まれるISOタンクコンテナ(注2)による液体化学品輸送の取扱いに注力し、収益性の向上を図ってまいります。また、倉庫部門においても自社倉庫に加え提携先倉庫及び協力倉庫のネットワークを拡大し、各倉庫の機能や特性を活かした提案型営業を推進することで、顧客ニーズに即した最適な物流サービスの提供に努めてまいります。さらに、国際物流を担う企業としての社会的責任を踏まえ、認定通関業者(AEO事業者)としてコンプライアンスを最重要課題と位置付け、セキュリティ体制及び内部管理体制の一層の強化を図り、信頼性の高い物流体制の構築に取り組んでまいります。③ ドラム缶・ペール缶事業におきましては、新缶需要の減少及び仕入価格の上昇に伴う価格転嫁が課題となっております。ドラム缶等販売事業につきましては、サーキュラーエコノミーの推進と環境規制強化により更生缶のニーズが増加すると想定されるため、リユース事業の強化を軸に展開してまいります。ドラム缶等配送事業につきましては、デジタルツールの積極導入による管理体制の高度化を図り、ドラム缶積込作業等の労働環境改善及び効率化を推進してまいります。④ エネルギー事業におきましては、石油需要減少による市場縮小という環境下にありますが、ENEOSの特約店として60年以上の実績を有しており、安定的な供給体制を有しています。加えて、エネルギー周辺ビジネスとして「ENEOSでんき・ガス」「ENEOSカーリース」を既存取引先へのクロスセールス商材として、展開を強化してまいります。燃料供給とこれら商材を合わせ、顧客との長期的な取引継続と安定的な手数料収益の確保を進めてまいります。⑤ タンク洗浄事業におきましては、元売り他のタンク基数の減少と競争入札による受注価格下落等、厳しい環境下であるものの、2026年3月期は各エリアでの受注をしっかり確保した結果、好調な実績となりました。引き続き、経営資源の効率運用、安全管理、事故防止に努めることにより、業績の持続的な向上を図ってまいります。 以上の施策を着実に実行する所存でございますので、株主の皆さまにおかれましては、今後とも一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 (注)1 マルチワークステーションとは、ISOタンクコンテナの保管、詰替え、加温、洗浄、点検・整備等を行う多用途作業基地。(注)2 ISOタンクコンテナとは、国際標準化機構(ISO)によって規格化された液体や粉体等の貨物を輸送するためのコンテナ。ISO規格に準拠しているため、世界中で標準化された取り扱いが可能。
事業等のリスク
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において京極運輸商事グループが判断したものであります。 (1) 法規制による影響京極運輸商事グループの主要事業である国内輸送事業において、大気汚染にかかわる国及び地方自治体の環境確保による法規制は更に強化が予想されることから、これによる車両代替の設備投資及びコスト増が予想され、企業収益を圧迫する要因となります。(2) 気候条件の影響例えば国内の暖冬による石油類等の輸送量の減少、冷夏による空冷用ガスの輸送量の減少など、気候条件が主として国内輸送事業、国際物流事業、エネルギー事業の損益変動要因となります。(3) 素材価格の影響鉄鋼・原油等、素材の価格の高騰が、例えばドラム缶販売量の減少、車両燃料費の高騰など、主として国内輸送事業、ドラム缶・ペール缶事業(一部)の損益変動要因となります。(4) 海外の需要動向の影響海外の需要動向が得意先の販売量、仕入量に影響を与え、結果、主として国際物流事業の損益変動要因となります。(5) 入札制度による影響ドラム缶・ペール缶事業(一部)、タンク洗浄事業の受注は入札制度で行われます。入札制度により他社がより廉価で入札してくる場合など、入札制度での失注が当該事業の損益変動要因となります。
※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。
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