ヤマシタヘルスケアホールディングス(9265)の事業内容、事業の状況や経営戦略、事業等のリスクについて

TOP関連銘柄

事業の状況や経営戦略など
事業などのリスク


ヤマシタヘルスケアホールディングス(9265)の株価チャート ヤマシタヘルスケアホールディングス(9265)の業績 沿革 役員の経歴や変遷

3 【事業の内容】

ヤマシタヘルスケアホールディングスは、持株会社として傘下グループ会社の経営管理およびそれに附帯する業務を行っております。

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、ヤマシタヘルスケアホールディングス及び連結子会社9社により構成され、中核事業である医療機器販売業では、主に、医療機器メーカーより仕入れた医療機器を、病院をはじめとする医療機関等に販売するとともに、医療機関向け各種サービス事業を行っております。

なお、ヤマシタヘルスケアホールディングスは特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

ヤマシタヘルスケアホールディングス及びヤマシタヘルスケアホールディングスの関係会社の事業における位置づけ及び事業セグメントとの関係は、次のとおりであります。

 

(医療機器販売業)

医療機器販売業は、一般機器分野、一般消耗品分野、低侵襲治療分野、専門分野及び情報・サービス分野の5分野から構成されます。

① 一般機器分野

汎用医療機器から高度医療機器まで、幅広い製品を取り扱うヤマシタヘルスケアホールディングスグループの中核事業分野であり、医療機関の様々な診療科、ならびに手術室、検査室、救急、ICU、病棟、外来等の各部署にわたって、総合的な販売活動を行っております。このうち手術室関連機器としては、手術室ユニットシステムや電気メス、手術台等の様々な手術関連機器・設備を、また診察関連機器としては、CT、MRI、超音波診断装置、その他各種診断機器等を取り扱っております。

② 一般消耗品分野

一般機器分野と同様に、医療機関の各診療科・部門で用いられる医療用消耗品材料について、幅広く販売活動を行っております。また、院内物品管理のアウトソーシングであるSPDに関する病院施設のニーズの高まりに対応するため、自社開発のWeb版物品管理システムの市場導入を進め、顧客の流通精度管理及び購買管理を支援するコンサルティング機能の充実化を図っております。ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、SPD専門の物流管理及び営業支援機関であるSPDセンターを2拠点(佐賀県鳥栖市、福岡県福岡市)設置し、同事業の強化に取り組んでおります。

③ 低侵襲治療分野

患者の身体的負担をできるだけ少なく抑える低侵襲治療に関わる医療機器を取り扱っております。低侵襲治療は、診療科目に関わらず進歩、拡大している専門性の高い治療技術であり、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループはこの分野を内視鏡、サージカル、IVE、IVR、循環器の5つのカテゴリーに細分類し、それぞれに専門営業スタッフを配置しております。

このうち内視鏡については、特約店契約を結んでいるオリンパス社製の電子内視鏡システムや内視鏡画像診断支援ソフトウェア等の販売・サービスを行っております。

サージカルについては、外科用内視鏡及び処置具、腹腔鏡等の鏡視下手術機器を、IVEについては、主に消化器内視鏡用の内視鏡下処置具等を取り扱っております。

また、IVRについては、X線透視下での治療を行う際の処置具等を、循環器については、心臓疾患治療に使われるペースメーカー、人工心肺装置等の機器や処置具を取り扱っております。

④ 専門分野

整形、理化学、眼科、皮膚形成・再生医療、透析の5部門で構成され、特に専門性の高い医療機器を取り扱っております。このうち整形部門では、人工関節や骨折治療材料等の整形機器及び消耗品を、理化学部門では、血液分析装置や病理検査機器、検査試薬等の理化学機器及び消耗品を専門的に取り扱っております。透析部門では、人工腎臓関連機器及び消耗品を専門的に取り扱っております。

⑤ 情報・サービス分野

電子カルテやオーダリングシステム等の医療情報システムの構築や、医療ガス配管設備工事、医療機器のメンテナンスサービス、医療廃棄物収集運搬業請負等、広範囲にわたる医療関連サービスを提供するほか、クリニックの新規開業支援も手掛けております。

また、医療機関向けの医療関連IT製品を一堂に展示した常設総合展示場である「MEDiPlaza(メディプラザ)西日本」では、専門スタッフによるITコンサルティングサービスを提供しております。

さらに、医療機関に対する経営指導・助言、M&Aや事業承継等のコンサルティング、医業経営に関する各種セミナーの開催等を行うほか、医科向け会員ネットワーク「EPARK」事業の展開、ITやRPA等の新技術を駆使した製品・サービスの開発・提供も行っております。

 

(医療機器製造・販売業)

医療機器製造・販売業では、医療機器製造販売業許可(医薬品医療機器等法上の医療機器メーカーの資格)を取得し、主として整形外科用インプラント(体内埋没型骨材料)、および超音波を用いた医療用機器等の開発、販売を行っております。整形外科用インプラントにつきましては、自社開発商品である大腿骨転子部骨折用の髄内固定システム「アレクサネイル」(特許取得)の製造を海外の特約メーカーに委託し、販売代理店を通じて全国販売を行っております。

 

(医療モール事業)

医療モール事業では、広島県福山市において、医療クリニック、調剤薬局、デイサービス施設、フィットネスクラブ等の医療・健康関連施設への賃貸事業ならびに施設の管理・運営を行っております。

 

事業の系統図は、次のとおりであります。

 


 


有価証券報告書(2024年5月決算)の情報です。

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループが判断したものであります。

 

(1) ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの経営の基本方針

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、「地域のヘルスケアに貢献する」という経営理念を掲げ、地域医療の充実と安定、医療の品質向上に資する様々な商品及びサービスの開拓と提供を通じて、その実現を図ってまいりました。

2017年12月に持株会社体制に移行したのち、2024年6月に現在の事業会社9社体制となりました。持株会社体制を活かしたグループ力の向上に向けた活動により、ステークホルダーの真の満足度を高め、地域及び社会へ貢献を果たすべく、グループを挙げて取り組んでおります。

また、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、上記の経営理念のもと、長期ビジョンである「マルティプライビジョン2030」を策定し、マテリアリティ(重要課題)への取り組みを更に強化するとともに、「持続可能な社会」への貢献と企業価値向上の実現に向け、サステナブル経営を実践してまいります。

 

(2) 中期経営計画

 ① 前中期経営計画の総括

2021年7月に策定した中期経営計画(2024年5月期までの3ヵ年)においては、「持続成長可能な体制構築を目指し、継続的な収益拡大に向け、ヘルスケア領域でのグループ力の向上を図る」という基本方針のもと、各事業会社が更に本業に専念できる環境を整えることで継続的な収益拡大を目指し、グループの企業価値の最大化を図るため、重点事業領域を拡充しながらグループ力の向上に取り組んでまいりました。3年に及ぶコロナ禍において、医療提供体制維持のため医療機関に対する継続的な支援が行われてきた中、診療や検査の増加等もあり、営業活動にいまだ一定の制約はあるものの、最終年度となる当期(2024年5月期)は、連結売上高、連結営業利益、及び連結経常利益のいずれも、最終年度目標を達成することができました。

 

 ② 新中期経営計画の策定

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、前中期経営計画の終了を受けて、本年7月に2025年5月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定いたしました。本計画では、「積極的投資とグループ機能向上によるバランス経営の実行」という基本方針のもと、次の主要施策を掲げ、経営基盤の強化に向けた積極的な投資と、グループ機能向上による相乗効果の発揮を目指してまいります。また、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループにとって「人材」は最も重要な資本であることから、人材基盤を強化するとともに、従業員のワークエンゲージメントを向上させながら、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループで働く人々にとって魅力ある組織づくりに取り組んでまいります。

主要施策

・人的資本経営の推進

・グループ間連携による新たな価値の創出と生産性向上

・持続的成長に向けた投資の実施

・ESG経営による地域社会への貢献

・ガバナンス最優先の風土醸成

 

③ 業績目標について

新中期経営計画最終年度(2027年5月期)の主要業績目標は以下の通りです。

連結売上高

73,000百万円

連結営業利益

950百万円

連結営業利益率

1.3%以上

連結経常利益

1,000百万円

 

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、上記の経営方針のもと、安定的に収益が確保できる組織体制を確立・強化するとともに、資本コストや株価を意識した経営を実現し、企業価値向上を図るため、中期経営計画の主要施策の他、次の課題に取り組んでまいります。

・M&Aやパートナーシップ構築による収益性の向上

・ヘルスケア分野の社会問題解決に資する投資

・コーポレートガバナンス・コード推進による透明性、公正性の確保

・自己株式取得による機動的な資本政策

・株主・投資家との対話強化による経営改善

 

   企業価値向上に向けた経営目標

経営指標

目標

PBR(株価純資産倍率)

1倍以上

ROE(自己資本当期純利益率)

10%以上

配当性向(株主還元)

30%以上

 

 

(4) ヤマシタヘルスケアホールディングスグループを取り巻く経営環境

今後の経営環境につきましては、不安定な国際情勢や物価上昇、金利・為替の変動などの様々な要因による経済への影響等、依然として先行き不透明な状況で推移するものと思われます。

医療業界におきましては、新型コロナウィルス感染症の位置付けが変更されたことに伴い、各都道府県にて医療提供体制の見直しが進められる中、2024年4月に行われた診療報酬改定は、医療、介護、障害福祉サービスのトリプル改定となっております。改定に当たっての基本方針として、「医療従事者の人材確保・医師の働き方改革の推進」「地域包括ケアシステムの深化・推進」「医療DXのさらなる推進」「医療安全の確保」が示されております。また、2025年は「地域医療構想」の最終年度であり、特に、地域医療構想を支える医療従事者に関する課題解決に向けては、データヘルス、遠隔医療、AI、ロボット・ICTの活用など、医療分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されていくとともに、医療従事者のタスク・シフト、タスク・シェア、時間外労働の上限規制や健康確保措置等の取り組みが実行されていくこととなります。

次期の売上面につきましては、医療機関における検査・手術件数が引き続き緩やかに回復することが期待されるほか、医療の質向上と効率化に寄与する医療機器やITシステムの需要が底堅く推移するものと考えており、増収を予想しております。また、利益面につきましては、売上増加に伴い売上総利益が増加する一方で、賃金のベースアップや人材確保に伴う施策等による人的資本投資にかかる人件費関連コストの上昇等により、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は減益を見込んでおります。なお、グループ全体の安定した収益力の確保を目指して、DX推進や業務プロセス改革等による生産性向上やコスト削減を実現し、企業価値向上を図ってまいります。

 

(5) 対処すべき課題

 ① 人的資本経営の実践

持続的成長を支える根幹は人的資本にあると認識しており、人的資本の最大化を図るため、事業会社8社を含むグループ9社の人材情報を統合的にマネジメントする体制を構築してまいります。採用から、研修、キャリア形成を一体的に捉える戦略的な人事管理体制の推進を図ることと併せて、業務関連研修の他、階層別研修、新任管理職研修、コンプライアンス研修等、多様なカリキュラムによる従業員研修を実施し、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループ事業を支える個々人の資質やキャリアを踏まえた人材育成に取り組んでまいります。また、従業員が健康的に働くことができる職場環境の整備に努め、時間外労働の削減や有給休暇の取得促進、全従業員の健康診断受診等、健康経営を積極的に実践し、組織の活性化を図ることで、従業員のエンゲージメントの向上に努めてまいります。

 

 ② グループの一体化と戦略機能の強化

持株会社と事業会社間において、迅速な情報収集や情報の共有および相互補完を図りながら、事業会社が本業に専念できる環境を構築し、グループ全体の事業収益を継続的に拡大していき、持続成長可能な推進体制構築の実現を目指します。また、グループ経営機能の明確化を図るとともに、グループ内の経営資源の効率的な運用を進め、収益力の向上を目指してまいります。

 

 ③ 重点事業領域の拡充

現在、外部企業と業務提携して、新型輸液装置のレンタルや、医療機関向けICTインフラサービス、注射調剤・監査支援システム、乳がん検査デバイスなど、新規商材の取り扱いを推進しております。いずれも将来の成長が期待できる商材であるため、早期に市場への浸透を図り、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの事業の多角化を目指してまいります。

今後も、事業領域の拡充や潜在需要の顕在化に向けた積極的な投資を加速しながら、グループの企業価値の最大化を図るため、外部企業とのアライアンスを含め、新規事業分野への投資を積極的に行い、事業領域の拡充を図ってまいります。

 

 ④ 物流体制の更なる強化

「地域のヘルスケアに貢献する」企業として、離島・過疎化地域を含めた物流体制の維持に万全を期し、医療資材の安定供給を確保するとともに、「事業継続計画(BCP)」による社会的インフラ機能を維持し、自然災害等の発生時におけるリスクの最小化に努めてまいります。

また、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの持つ物流ネットワークを有効的に活かし、物流の更なる効率化と顧客対応のスピードアップにより、物流面における競争力強化を図ってまいります。

 

 ⑤ デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

顧客視点での価値創出に向け、ビジネスモデルや業務プロセス、企業文化の改革を行いながら、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの企業価値を高めるツールとしてのDXを推進してまいります。営業や物流のみならず、全ての業務プロセスに対しDXを推進することでビジネスプロセスの更なる効率化を進め、従業員一人ひとりが付加価値の高い仕事を行う時間を創出できるよう、セキュリティ強化と共に進めてまいります。

 

 ⑥ ガバナンスと内部統制の強化

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、法令遵守はもとより、企業倫理への取り組みの重要性を認識するとともに、変動する企業環境に対応した迅速な経営意思決定と経営の健全性向上を図ることによって、企業価値を継続して高めていくことを経営の最重要課題の一つとして位置づけております。その実現のために、株主の皆様をはじめ、お客様、取引先、地域社会、従業員等のステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、株主総会、取締役会、監査等委員会、会計監査人等、法律上の機能制度を一層強化・改善・整備しながら、コーポレート・ガバナンスを充実させてまいります。また、主たる事業である医療器販売業においては、同業他社を介在して販売取引を成立させる商習慣があり、同取引において中核子会社にて発生した債権取立不能事案を踏まえ、再発防止策を策定しており、引き続き与信管理、債権管理の強化を図ってまいります。

株主・投資家の皆様へは、迅速かつ正確な情報開示に努めるとともに、幅広い情報公開により、経営の透明性を高めてまいります。

 

 ⑦ ESG/SDGs視点での経営基盤の強化

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、環境的・社会的・経済的側面に配慮しながら、トータルヘルスケアサービスの事業活動に取り組み、地域とともにサステナブルな社会を実現し、企業価値向上を目指すことを重要課題と位置づけ、「ESG基本方針」を策定しております。ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの経営理念「地域のヘルスケアに貢献する」は、SDGsが目指す「誰ひとり取り残さない社会の実現」と強く結びついており、掲げるESG基本方針をもって、経営の推進やステークホルダーの皆様に対する情報開示を行っております。

 

 ⑧ 企業風土の醸成

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、新しい時代に向けて、社会や株主等から認められ、必要とされる企業であり続けるため、高い倫理観を持つ人材を育成し、経営の透明性を確保しながら、ヤマシタヘルスケアホールディングスの事業活動に関係する個々を守るという意識改革を進めてまいります。その基盤となるコンプライアンスの実践を重要な経営課題の一つとして位置づけており、以前より取り組んでいるコンプライアンス研修を継続し、より深化させるとともに、併せて人権尊重を踏まえたハラスメント防止意識の浸透を行うことにより「会社を取り巻く全てのステークホルダーの信頼に応えること」をヤマシタヘルスケアホールディングスのあるべき姿として努めてまいります。

 


事業等のリスク

 

3 【事業等のリスク】

以下において、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの事業展開その他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいりますが、本株式に関する投資判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在においてヤマシタヘルスケアホールディングスグループが判断したものであります。

 

 (1)事業環境に関わるリスク

 

①医療行政の動向について

公的医療保険制度における診療報酬は、医師の診療行為、医薬品、特定の医療材料等についてそれぞれ定められており、定期的に改定がなされております。診療報酬改定により特定の医療材料公定価格(償還価格)が引き下げられた場合、ヤマシタヘルスケアホールディングスの販売価格の引き下げに直結するため、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの収益性が著しく低下する可能性があります。これら医療行政の動向によっては、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、医療行政の動向に関する最新情報の把握に努めるとともに、適宜その分析を行い、経営戦略、事業計画に反映させるとともに、顧客の医業経営により一層寄与する提案営業活動の強化に努めております。

 

②M&A等について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、多様化する医療業界に対応するため、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループ以外の企業との業務提携、合併および買収等(以下、「M&A等」)を企画・実施することがあります。このM&A等の実施後に、相手企業との経営方針のすり合わせや業務部門における各種システムおよび制度の統合等に想定以上の負担が生じた場合、予想どおりの相乗効果が得られない可能性があります。また、業績が想定どおり達成されず、将来の営業利益が予想を下回る可能性が発生した場合、のれんの減損の必要性が生じ、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、グループの企業価値向上に資する M&A等を実施すべく、事前に対象となる企業の経営状況を確認するほか、財務・法務面でのリスクの有無等、当該企業の実態や価値を十分見極めた上で実施を決定いたします。また、 M&A等の実施後は、グループ間での連携を図り、シナジーを高めることにより、更なる業容拡大に努めております。

 

投資有価証券の評価損について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、主に取引先との関係維持や営業活動の円滑な推進等のため、当該企業の株式を保有するほか、事業の展開上必要と思われる企業への出資を行っており、今後もその可能性があります。そのような有価証券への投資においては、株価の著しい下落あるいは投資先企業の著しい業績低迷等が生じた場合、投資有価証券評価損が発生し、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、将来予想される投資有価証券価額を念頭に、投資先企業の業績を適宜精査し投資するとともに、保有投資有価証券の保有可否について十分に検討・審議しております。

 

 (2)事業運営に関わるリスク(オペレーション)

 

①医療機器販売業における直送取引について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの主たる事業である医療機器販売業においては、医療機器の卸売を行っております。当連結会計年度の医療機器販売業の売上高61,219百万円のうち、同業他社等に対する備品売上の割合はおよそ6.1%であります。それらの取引のうち、特に、仕入先から医療機関へ商品が直送される取引については、商品の発送等をヤマシタヘルスケアホールディングスが直接行わないため、売上に関する事実確認が相対的に難しい取引であることもあり、仕入先が発行した納品書等の外部証憑との突合、売上計上の妥当性を検討するため、目的物の実在性確認の手続きを明確化し、当該リスクの低減に努めております。

 

②医療機器製造・販売業における自社開発製品について

医療機器製造・販売業においては、株式会社イーピーメディックが自社開発した整形外科用インプラント(体内埋没型骨材料)、およびマイクロソニック株式会社が自社開発した超音波を用いた検査デバイスの製造販売事業を行っておりますが、販路の拡大が予定通り進捗しない場合や、製品の欠陥により製造物責任を負う状況が発生した場合、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、法令・規則を遵守し、医療機関の期待に応える製品とサービスを提供できるよう、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループではISO13485(医療機器の品質マネジメントシステム)の認証を取得し、常に品質の向上を図っております。さらに、製品の不良等により、万が一重大な損害を発生させた場合に備え、生産物賠償責任保険に加入し、リスクの低減を図っております。

 

③訴訟等の可能性について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループが行う業務において、商品の品質、設置・調整の不備等があった場合、医療事故に繋がる可能性があります。また、販売に際しての仕様説明や納入後の取扱い説明の内容、仕入先の倒産等によるアフターサービス継続条件の変更など、取扱商品に関する様々な事項について取引先と見解の相違が発生する可能性があります。さらに、医療事故等が発生した場合、訴訟等に至ることが考えられ、その内容によってはヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、ISO9001(品質マネジメントシステム)およびISO13485(医療機器の品質マネジメントシステム)の認証を取得するなど、商品やサービスの品質管理体制を整備し、安定した品質を提供できるよう努めております。

 

④保有固定資産の減損損失について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、事業活動上、土地・建物をはじめとする事業用固定資産を保有しておりますが、事業収益・キャッシュフローの悪化や地価の下落に伴う減損損失が発生した場合、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュフローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証し、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っております。

 

⑤情報セキュリティについて

情報システムは、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループにとって事業活動のあらゆる側面で重要な役割を担っております。一方、サイバー攻撃、不正アクセス、災害等によるシステム障害や情報漏洩が発生するリスクが高まっています。これら想定外の事態が発生した場合、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの経営成績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、セキュリティシステムやバックアップシステム体制の強化、従業員に対する情報リテラシー教育等を行うことによって、リスク回避に努めております。

 

⑥取引先の信用リスク

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、取引先に対し、売上債権等による信用供与を行っておりますが、重要な取引先の倒産、信用不安等により売掛債権が回収不能となった場合、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、取引先に対する与信管理体制の強化に努めるとともに、必要に応じ売掛債権の保全等の措置を講じております。

 

⑦人材確保について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループが持続的に成長するためには、人材確保が最も重要な経営課題の一つと認識しております。日本国内で事業を展開するヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、日本における労働人口の減少や転職市場の活況など、人材確保が優位に展開できず、人的資本に大きな影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、人事戦略本部を設置し採用活動を積極的に展開し、在籍社員の定着率を高めるために健康経営やタレントマネジメント導入による個別のキャリアアップを図るといった対応を行っております。

 

 

 (3)事業運営に関わるリスク(コンプライアンス)

 

法的規制等について

医療機器は、患者の生命および健康に影響を及ぼす可能性があるため、品質の適正な保持、医療現場における正しい方法での使用が求められることから、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(以下、「医薬品医療機器等法」)において、製造から販売に至る各流通過程での遵守事項が定められております。

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、高度管理医療機器(注1)を含むあらゆる医療機器を取り扱うため、同法に基づく高度管理医療機器等販売業・貸与業許可を取得しておりますが、販売責任者の資格要件、品質管理の実施要件、トレーサビリティ(販売履歴の記録)(注2)の実施等、同法が求める各種要件を充足できなくなった場合、当該許可を取り消される可能性があります。

この他、事業所によって、主に以下の許可を取得しておりますが、各法が定める要件を充足できなくなった場合、当該事業所は当該許可を取り消される可能性があります。

また、医療機器製造・販売業においては、医療機器製造販売業許可を取得しておりますが、品質および安全管理体制等の要件を充足できなくなった場合、当該許可を取り消される可能性があります。

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、管理部門と対象事業所が密に連携を図り、適切に許認可の取得・維持を行っております。また、全従業員に対し定期的に教育研修を実施し、関連法令の遵守に努めております。

 

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループが有する主な許可の内容

許可の種類

根拠法令

対象商品・サービス

高度管理医療機器等販売業・貸与業許可

医薬品医療機器等法

医療機器の販売・レンタル

動物用高度管理医療機器等販売業・賃貸業許可

医薬品医療機器等法

動物用医療機器の販売・レンタル

医療機器修理業許可

医薬品医療機器等法

医療機器の修理・保守

医薬品販売業許可

医薬品医療機器等法

医療機器に付帯する医薬品、対外診断用試薬、医療ガス等の販売

再生医療等製品販売業許可

医薬品医療機器等法

再生医療等製品の販売

医療機器製造販売業許可

医薬品医療機器等法

自社開発製品(インプラント)の製造販売

毒物劇物一般販売業許可

毒物及び劇物取締法

滅菌や検査等に用いる毒物・劇物に指定された商品の販売

(特別管理)産業廃棄物収集運搬業許可

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)

医療廃棄物収集運搬の請負

一般建設業許可

建設業法

医療ガス配管工事請負、手術室・病室等の設備工事請負

古物商許可

古物営業法

中古品の売買

 

(注1) 副作用、機能障害を生じた場合、人の生命及び健康に重大な影響を与える恐れがある医療機器は高度管理医療機器として定められております。

(注2) 商品の販売及び賃貸に関する譲受の履歴管理をトレーサビリティと称しております。医薬品医療機器等法施行規則では、高度管理医療機器等の販売等を行った場合、その品名、数量、製造番号、年月日、販売先名を記録し、3年間(特定保守管理医療機器は15年間)保存することが義務付けられております。また、高度管理医療機器等以外のトレーサビリティについては努力義務とされております。 

 

②医療機器業公正競争規約について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループは、医療機器の取引の公正で自由な競争秩序の確立を目的に設立された業界団体である「医療機器業公正取引協議会」に加盟しております。同協議会では、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)に基づき、業界の自主規制ルールである「医療機器業公正競争規約」を定めており、医療機関等に対する景品類の提供は同規約により厳しく制限されております。これに違反する行為が行われた場合、同協議会より罰則を受けるほか、信用低下等により、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、同規約を遵守した営業活動を行うべく、同協議会の認定を受けた規約インストラクターを配置し、従業員への啓発教育に努めております。また、適宜、同規約に関する情報提供を行うとともに、問合せ内容等について情報共有し、必要に応じて改善を図るなどの取り組みを行っております。

 

③個人情報保護法について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループが取り扱う個人情報は、主に個人販売先ならびに従業員の個人情報でありますが、患者情報を取り扱う医療機関と取引を行っていることから、患者情報の取り扱いを受託する企業として、取引先に確認書等を提出するなど、個人情報保護法に則した適切な対応を行うよう努めております。

しかしながら、同法に違反する事案が発生した場合、損害賠償請求訴訟や取引先との取引停止等が発生することが考えられ、その内容によっては、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、プライバシーガバナンス指針を定め、個人情報や機密情報を取り扱う必要がある業務を特定したうえで、取り扱い担当者の限定、情報の取り扱い方法の制限、使用機器による制限等を厳格に行っております。

 

④特定の物流拠点への集中について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、中核子会社において佐賀県鳥栖市、長崎県諫早市および福岡県福岡市に物流拠点を設置し、回転率の高い医療用一般消耗品を一元管理するとともに、仕入業務の大部分をこれらの3拠点に集約しております。万一、災害によりこれらの物流拠点のいずれかの機能が停止した場合、物流・仕入管理システムの復旧や事業所への機能移転等が完了するまでの間、販売活動に支障をきたし、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、中核子会社のMAL事業部において物流機能の一元管理を行うことで、上記3拠点が物流機能を相互補完できる体制を整え、地震や火災等の災害発生時のリスク分散・軽減を図っております。

 

 (4)自然環境、災害等に関わるリスク

 

①感染症等について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、新たな感染症等が流行し、従業員に感染者が確認された場合、当該従業員が所属する事業所あるいは物流拠点が一時的に稼働停止を余儀なくされるなど、医療機関等への商品供給体制に影響を及ぼす可能性があります。また、感染拡大の状況によっては、仕入先メーカーからの商品調達が遅延するなど、医療機関の需要にタイムリーにお応えすることが難しい状況となることも想定されます。

上記リスクに対して、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、グループ企業間での情報共有や対策の検討等を行っております。従業員に対しては、出勤前の検温や手指消毒、マスク着用等の励行を指示するなど、感染症等の拡大防止に努めております。

 

自然災害について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループでは、大規模な地震や水害等の自然災害が発生した場合、取引先への医療機器や医療用一般消耗品の供給体制に影響を及ぼす可能性があります。また、保有する建物や備品、インフラ等に被害が生じたり、従業員の雇用や採用といった人的資本に影響が生じ、事業活動が困難になる可能性があります。

上記リスクに対しては、事業継続計画(BCP)を策定し、事業運営が滞ることがないよう対策に努めております。

 

③環境関連規制の影響について

ヤマシタヘルスケアホールディングスグループを取り巻く環境においても、環境関連の規制が年々強化される傾向にあり、規制の内容によってはヤマシタヘルスケアホールディングスグループ事業の運営活動の制約、販売する医療機器、医療用一般消耗品の制限がある等、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループの経営成績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

上記リスクに対しては、ヤマシタヘルスケアホールディングスグループにて「ESG基本方針」を制定し、地球環境の保護や環境負荷の低減により、サステナブルな社会の実現に向け、カーボンニュートラル等の取り組み等を行っております。

 




※金融庁に提出された有価証券報告書のデータを使用しています。

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